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今の僕に出来るのは意思疎通の能力を使って戦いを回避すること。それが僕にとって唯一の戦法なんだ。剣で立ち向かったところで勝ち目なんかない。剣技や圧倒的な腕力、肉体強化の魔法などがあるなら話は別だけど。
タックさんは『鎧の騎士を倒せばいい。その手段は問わない』って言ってたから、相手の戦意を喪失させればその条件をクリアするはずだ。
ただ、問題は力の発動まで時間がかかること。果たしてそれまで攻撃に耐えきることが出来るかどうか……。
――ううん、考えたって仕方がない。とにかくやってみるしかない。
僕は心を落ち着け深呼吸をする。そして想いを念じようとしたその時、大広間の隅からミューリエが大声で叫ぶ。
「アレス! アドバイスだ! 敵を見誤るなよ!」
「えっ? それはどういう――」
僕はミューリエの言葉の意味が分からず、キョトンとしてしまう。
敵を見誤るなってどういうこと? リビングメイルの急所というか、生命力の根源や魂みたいなものを見極めてそこを衝けってことかな?
でもそんなことを言われても、実体のないモンスターの急所なんて分かるわけがない。そんなことが出来るのは、ミューリエみたいに戦いに長けた達人くらいだろう。
――と、僕が当惑している間にも鎧の騎士はゆっくりとこちらに迫ってくる。
どうしよう? 今ならまだ次の行動を変えることが出来るけど――
●剣で戦うことに変更する……→38へ
https://kakuyomu.jp/works/16817139554483667802/episodes/16817139554484537810
●行動を変更せず、やはり能力で戦う……→12へ
https://kakuyomu.jp/works/16817139554483667802/episodes/16817139554484024678
●防御して様子を見る……→10へ
https://kakuyomu.jp/works/16817139554483667802/episodes/16817139554483973591
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