『現実編』あとがき

  50話公開となり、以上で前半終了です。

  弘樹の金欲しさで始まった一連の流れはいかがだったでしょうか。


  51話から別章として書く事にしました。

  次章からは異世界編となります。


 一段落ということで、初めて書いた小説の感想など、後書きとして語らせていただきたいと思います。


 私自身、47年の人生で読んだ本(漫画、刊誌除く)は5冊とありません。

 ガチな初心者が書いた初めての小説という事で、慣れないところも沢山あると思いますが、ここまでお付き合いくださいまして有難うございます!


 実際書いてみないと分からないことが沢山ありました。

 魅力的なキャラを登場させるのは難しいですね。

 かといって、魅力的なキャラが生まれると暴走して予定通り進まないんですね。

 書く段階で色々プロット(あらすじ)を考えるんですが、内藤が勝手に現れたり、理香子が勝手なこと言い出したり……。


 全体の流れとしては、主人公弘樹に活躍をさせて勇者に仕立てて行く、という目的が有り、その裏で日本を救う、という流れを作りたかったんですが、うまく行ったのかなぁ、ちょっと中途半端感もあります。


 内藤を軸に、弘樹、理香子、忠司の3人で良かったかもしれないと、思ったのはだいぶ後になってからでした。主要パーティーを6人にしたのも多すぎてコントロールしきれず、彩、大智、裕也が空気にならないよう気を付けましたがその分セリフが増えてテンポが悪くなったり文字数がふえたり。


 フラグの立て方や見せ方にもいろいろあると実感しました。

 特定キャラ、他のキャラ、読者、の3つの視点があるので、誰に気づかせ、誰に気づかせないかという選択が難しかったり、フラグを立てるタイミングと、回収のタイミング、それらが、キャラや読者に対しての心理的駆け引き、みたいなものをうまくコントロールするのはとても難しいですね。


 「物語を作る」という行為が如何に難しいのか実感した処女作でした。


 それに癖なんでしょうか、焦ってたり驚いたりする展開で「あ、ああ」とか「そ、そうだな」みたいな、吃音っぽい言い回しが多く、結構指摘を頂きました。読み返してみると、確かに、と感じる事も多く、初心者なんだと実感します。


 平易な文体は意図しているわけではなく、語彙力のなさ故にその書き方しかできない訳で、高度な文体が出来る人が敢えて普通の文体にするのと訳が違いますし、私も含め今の日本人が苦手とする「主語抜け」「てにをは」がいい加減だったり、普段から私用語しか使わない弊害に気づきました。


 最近の若い世代では句読点すらウザいといった傾向があるようで、日本語の今後が心配になります。

 まぁ、そもそも欠陥言語だと思いますけどね。


 有名な例ですが「頭が赤い魚を食べる猫」で検索すると面白いですよ。

 魚の頭が赤いのか、猫の頭が赤いのか、猫が魚を食べるのか、魚が猫を食べるのか、さっぱりわからない。やっぱり欠陥言語ですよね。


 でも言い変えると、とても自由度が高く使い方次第で、ライトにもヘビーにも表現できる優秀な言語だとも思います。四字熟語や形容詞、ことわざなども含め、日本語は使いこなすのは難しいですが、私にはその知恵が無いので、なんとも稚拙な文章になってしまいがちです。別の言い回しや表現を検索して辞書を引きながら描くのでとても時間がかかります。


 さらにweb小説ならでわのルールというか、暗黙の書き方というのも慣れるまで大変でした。


 例えば大手掲示板で良くある……

主人公「こんにちわ」

女勇者「あ、あなた誰よ?」

 みたいなセリフ前に人物特定をする方法は、web小説ではよろしくない様で、流れで誰が喋っているのか分かるように書くのが難しい。


 例えば三点リーダー「…」は、「……」や「…………」可能なら2個セットである事であったり

「おはよう!今日はいい天気だね」といった感嘆符や疑問符の後には、空白を入れ

「おはよう! 今日はいい天気だね」にする事や


 例えば、文章とセリフの段落の扱い、句読点の扱いだったり。

「鍵かっこの中に『鍵かっこ』は二重鍵かっこになったり。


 作品の書き方には暗黙のルールが有るようで、それらは「日本語のルール」「web小説のルール」「作品スタイルによるルール」など挙げればきりがないくらいです。


 でも「正しい書き方」や「正解」が有る訳でもなく、そうしなければ悪い作品扱いされるという訳でもなく、強制でもない。創作活動は自由なものですから、色々な書き方があっていいと思います。と思いつつ、真面目な性格の私は「可能な限り『良し』とされる文章を書けるようになりたい」と思っています。


 前半を書き終え、今まで気にしていなかった日本語の難しさと素晴らしさに気が付き、後編である異世界編は、もっともっと面白い作品にしようと意気込んでいる所です。


 物語の面白さとは何なのか、をよく考えながらアニメだけは2000作品近く見ているので、その経験を活かし、後編はもっと精進していきたいと思います。


 読んでくれている方、楽しみにしてくれている方、生放送のリスナーさんや、誤脱字の連絡や、ご意見ご感想をくれる方などへ、この場を借りて心よりのお礼申し上げます。


 今後の展開としては「良くある異世界転移作品」にならないよう気を付けながら「異世界ならではの設定」を生かし、もっとワクワクする展開を書いて行けたらと思います。


 さしあたって、また充電期間を摂らせていただきたく思います。

 異世界編となる後編の再開予定は10月1日21時とさせていただきます。


 主人公たちが異世界へ行く方法や、行ったら行きっぱなしなのか。現世界がどうなるのか、異世界で何をしていくのか、魔法の有無や、王様、姫様が出るのか、モンスターは、バトル展開は、魔王は……。


 現状脳内でのプロットしかありませんが、頑張って書いて行きますので、みなさん是非楽しみにしていてください!



2022/9/8 カフェイン

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