4,攻撃と解決

 闇夜夜鬼が入っているのはなぜだろう?というわけで、早速考えてみると、嶋田がスケッチブックに何か書いていた。

「私はだいたい分かりました。このハンドルネームは恐らく苗字を示しているんでしょう。闇夜は、屋宮やみやじゃないでしょうか?」

そのスケッチブックを見せてきた。

夜は「や」ともよむ。確かにそうかもしれない。

「んで、夜鬼は四紀よきじゃないでしょうか?」

「なんでそう思うんだ?」

坂田が訊いた。

「実は、先の知事選に立候補を予定していた人物がいまして。それが、扇田五郎なんです。結局やってませんが。彼の狙いが、不正でかき乱すことだったんでしょう。彼は現在異常者だと聞いてますんで。で、それを助けたのが闇夜夜鬼」

マジか・・・・・異常者か・・・・・ドラマとかではそれが一番厄介なんじゃないのか?


そして、今からさらなる攻撃を実行する。実際に鬼がいるところを叩きに行くことだ。鬼はあまり多くないだろう。そう、場所が分かったのだ。

「俺にかかれば大丈夫だ!!」

坂田が腕を鳴らす。そして、肩には小さな男が乗っていた。自称・一寸法師である。そしてもう一人、タピオカで雇ったのが、ハーメルンの笛吹を連想させる怪しい笛吹である。最強の軍団だ。


 海沿いの見晴らしが良い海岸の近くの畑までやってきた。犬を連れてきたので、臭いをかがせると、怪しい穴が一つ見つかった。浦島が丈夫な糸を垂らす。

「かかれば、いる」

数分すると、すぐにかかった。頭の良さはまあまあだろう。

「トゥァ!!」

坂田が一気に穴に入って(落ちて?)相手を仕留めた。


「何でここが分かった・・・・・」

だがそこにいたのはただの人間5人。バカな(分からなかったの俺だけ?)

そして、さっき喋ったのが扇田。これは分かっている。

「俺のハッキングに勝つとはな・・・・・フハハ!!」

笑ってるのは・・・・・闇夜夜鬼だろう。

「こいつらは何だい?」

嶋田が腕利き刑事みたいですごい。

「残り三人はただの雑用だ。こいつらは関係ない」

あ、そうですか。ならお前らを裁くぞ。


ちなみに、何でここが分かったかって言ったら?ここは、「分け道の海岸」という。ここでチューをした時の天気によって、結果が変わるという海岸。チューインガは、「チュー因果」ということだったらしい。


 というわけで、早速拷問してみた。

「おい、何でこんなことした?」

「・・・・・だって、そうだろう。俺の邪魔をしたやつは皆殺しだ」

「で、何の邪魔したんだ?」

「あのなぁ、選挙はみんな俺のもんになるって決まってんだ。その結果を変えたもんは許さん。少しずつ県のパソコンをハッキングして・・・・・それ以上は言えん」

扇田がダルそうに言うと、浦島と坂田が行動に出た。坂田が浦島の釣り針を足に刺したのだ。

「いいいてぇぇぇ!!!!分かった、話すからやめろやめろ、マジで」

ヒイヒイ言っているのを見ると少しかわいそうになっちまう・・・・・。

「で、最終的には県知事殺すつもりだった」

そう言ったところで、けたたましい音が鳴ってきた。ウーウーという音はだんだん近づく。

「みなさん、ありがとうございました。ココからは我々に任せてください」

そう、警察だ。警察は、扇田、闇夜、そして雑用係をパトカーへ連れて行った。


 というわけで、一連の「PC鬼事件」は解決した。先の拷問からは、扇田は悪いやつには見えなかった。普通に狂ってるようにも見えなかったし・・・・・まあ、そこは警察が処分してくれるだろう。

コンピューターは恐ろしい。ハッキングやらウイルスやら。報告書を読んでくれる方!!コンピューターには十分注意だ!!

――それからというものの、コンピュータ関連のは頻繁にうちに来るようになった。浦島と墓前はヤバ男だから、捕まったけど。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

30年後、鬼が蘇った!! ~桃太郎、令和の鬼退治へ挑む~ DITinoue(上楽竜文) @ditinoue555

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ