第3話
オレ達は今問い詰められている。
ギルドで挨拶ついでに担当アドバイザーを通して魔石を換金しようとしたところ余りにもランクの高すぎる魔石が混ざっていたようで我らが美人担当アドバイザー、
担当アドバイザーとはそのパーティの担当となるギルド職員なのだが基本的にはつかない。
アドバイザーがつくときはパーティでギルドに申請し申請時に契約料金を支払いついてもらう。一応ソロでも可能だ。
だが冒険者登録年齢が下げられ登録料さえ払えば中学生から可能になったのだが登録させて完全野放しにするのは不味いと思ったのか、中学生冒険者には無償かつ強制的にアドバイザーがつくのである。
ちなみに中学生から可能なのだが高校生からだと一月の冒険者講習で終わりなのと違い、中学生は一年のみっちりした講習で九割座学で一割訓練場で武器の使い方防具の着用、テントなどのキャンプ道具や冒険アイテムの使い方を教わる。
ダンジョンには潜る事などはなかった。
ちなみにオレ達は中学一年の夏休み頃に登録し実際冒険者として活動したのは二年の夏休みからだ。
その頃からずっと日比谷さんが担当でとってもいい人だ。
講習で習わない所、異世界で安くて質の良い宿だったり腕のいい鍛冶屋だったりとオレ達の為に徹夜しサビ残してまで様々な知識で助けられ実際その知識に命を救われたこともある。
なのでオレ達は正直言って彼女には頭が上がらないのである。
なので正直に言う。
「よくわかんないけど一つだけ心当たりがあります。あれです。槍の能力試そうとしてドカーンてなって遺跡ごと吹っ飛ばしたアイツのだと思います」
「馬鹿なのかな?それとも馬鹿にしてるのかな?そんなカスみたいな説明で分かるわけないでしょ」
おや?顔は笑ってるのに笑ってる気配が全くない。
「すいません日比谷さんコイツ馬鹿なんで代わりにオレが説明します」
堀ちゃんが流れるように間に入り人を貶してそのまま説明を始める。
流石堀ちゃん。こうゆう時頼りになる仲間だよねぇ。さすほり!
そして頼りにならないアホ共が絡んでくる。
「相変わらず有馬はこうゆうの下手くそだよな」
「ひどい時は一言多いか一言足りないだったりするよね」
「そんな事ねぇだろ。信じられないぐらい明瞭な説明だったろ」
「どの辺がだよ。とりあえず吹っ飛んだ事しか分かんなかったぞ。カスだよ」
「状況説明とか欠片もなかったもんね。そりゃあカスって言われるよ」
「カスカス言いすぎだろが、ブッ飛ばすぞ」
「醜い争いしてんじゃねぇよアホ共」
「誰がアホじゃ超アホが」
堀ちゃんが戻ってきた。
どうやら説明は終わったらしい、日比谷さんは深いため息を吐きながらも納得してくれたご様子。
「とりあえず買い取りは問題無く行いましたが物が物ですのでギルドから何らかのコンタクトがあると思われるので頭の片隅にでも置いといてください」
頭の片隅とは、最初っから覚えておく事を信用されていないな。
「「「「了!」」」」
4人揃ってアホみたいに勢いよく返事をする。
ギルドからでて4人で帰路に着く。
「明日はどうする?」
明日かぁ。
どうするかな。平日なら学校終わって集合してからでないと探索できないから、微々たる時間じゃ出来る事が限られてくる。
ふむん…。
一応やらなきゃいけないクエストもあるしそれを片付けるか。一、二時間程でできるし。
「よし。明日はあっちの世界でクエストをするぞ」
「オッケー。簡単なヤツ?」
「おう。簡単なヤツだがやらなければいけないクエストだ」
「じゃあ明日は異世界むこうのギルドに集合か?何時に?」
「なんかやらないといけないクエストなんてあったっけ?」
「現地ギルド集合で時間は、十七時半ぐらいだな。どんなクエストかは明日わかる。やらなきゃいけない原因はキミだけどね、源クン」
「え、僕?全く覚えがないんだけど…」
首を捻って考えているがマジでコイツが原因で受けねばならないクエストなのである。
正直めんどくせぇけども仕方がない。
っと別れ道だな。
「そんじゃオレこっちだからまた明日な。遅刻すんなよ」
「おー、またなー」
「言い出しっぺが遅刻するんじゃないぞー」
「何も心当たりが無いけど明日よろしくー!」
源のヤツ完全に記憶から消し去ってんな。
まぁ、イヤでも明日思い出すだろうけど。
オレも明日に備えてさっさと帰って寝ますかね。
オレ達の現代ファンタジー冒険 @Karamtyi
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