隕石が落ち続けている世界のお話。
隕石には良い悪いが存在し、恩恵もあれば害もある。
恩恵のある隕石は高値で売買され、クリプチと呼ばれる隕石生物は人気がある。
隕石生物の中には、ヌーテネスと呼ばれる巨大異星人が存在し、3メートルを超す。
500人を食い殺した話もあるらしい。
そんな隕石関連の事件に対応するため、対人外生物異物対処班が結成された。
―― 僅か六名で!!
そして、予想もしていなかった出来事が発生する。
十メートルを超す巨大隕石生物が現れたのだ。
何もできずに終わると思われた。
しかし、対人外生物異物対処班のメンバー巨大七光が巨大な超人へと変身する。
現代ファンタジーとしているが、SFに近いと読んでいて感じた。
魅力的なキャラクターはもちろんだが、政府の動きや武器など非常に細かな設定が練られている。
人々は隕石に慣れ、その隕石で生計を立てる者もいる。
不測の事態も続けば順応する。とても人間らしいと思った。
小さい頃、巨大な超人に変身する物語に憧れた人は多いのではないだろうか。
この物語を通して、周りの人々や環境にも興味を持っても良いだろう。
この作品はそれを非常にリアルな描写で描いている。
今後が気になる物語のため一度読まれることを是非オススメしたい!
日常的に隕石が落下してくる世界。隕石には恩恵もあれば危険もある。バフメテオと呼ばれる隕石は高値で売れるし、クリプチと呼ばれる未確認生物はペットとして人気がある。一方で、ライトティアと呼ばれる軽量隕石が町に破壊的な損害をもたらしたことがあるし、ユーテネスと呼ばれる巨大異星人は500人もの人間を喰い殺したと言われている……。
この未曾有の災害を前に、日本でも対人外生物異物対処班〈ホスクラドフリート〉が発足された。少数精鋭のこのチーム、社会的な注目を集めながらも曲者揃いで飄々と、間断なく襲いかかる不思議な事態と渡り合っていく。そのメンバーの一人が、巨大ひかりという女の子。彼女、途方もない秘密を有しており……。
と、ここまで粗筋を紹介しても、一ミリもこの作品の魅力が伝えられないんですよ!!
まずはプロローグとなる「00 隕石の功罪」をお読みください。突然降り注ぐこととなった隕石に、我々の社会がどれほど動揺し得るのか、映画さながらの情景とともに描かれています。一読してわかるのは、ここには〈現代社会〉があるということ。様々な組織があり、様々な人間がいて、様々な決断がある。この社会性のぶ厚さは、『第6のネフィリム』の基調をなします。ともすれば子ども騙しのヒーローものになりかねないモチーフなのに、むしろ大人の政治の世界を意識させる。実際、この作品のキャラクターが輝くのは、政治的な混乱の真っ只中にいるときです。
プロローグを読んだ後に改めて確認するとよいのが、作者ご自身で書かれている作品紹介です。もう、なんというか、一番大事なネタバレが最初に書いてあるというユーモアに、読者のあなたはどう立ち向かいますか。書きぶりもざっくばらんで、飲み屋で面白本を紹介するときのテンションです。この軽やかさこそ、この作品の正真正銘の魅力かもしれません。
宇宙から降り注ぐ隕石が、地に足のついた重厚な社会観と、空を漂うかのような軽やかな人間観とを結びつける。結びついた世界がわたしたちをどこへ運んでいくのか。これは結末を見届けるまでわかりません。
未読の方は、ぜひ一緒に見守りましょう。
(作品完結後に改めてレビューいたします!)
7話まで読んだレビューになります。
隕石が降るようになった近未来の地球が舞台で、その隕石の処理をする特殊部隊のお話です。落ちて来た隕石は新しいエネルギーになったり、小さくてかわいい未知の生命体を連れてきたり、地球に恩恵も齎してくれます。作者様の言葉を借りると『地球に優しい隕石』です。ただ、優しいだけでなく、たまに超危ない生命体も連れて来ます。これと戦うことも、特殊部隊の仕事です。
私事ですが、最近ようやくシ〇・ウ〇トラ〇ンを見たんです。未知の怪獣から未知の存在が人間を守ってくれる。「君が望むらなら~」と、超解釈のエモい歌詞が頭に浮かぶ。とても良い時間でした。
それを踏まえて、こちらの作品のタグを見て興味がそそられた人は、ぜひ読んでいただきたい。作者様のユーモラスな言い回しと、数字を駆使して練られた隙の無い世界観にぜひ誘われてください。有事の際の政治的なしがらみや、大怪獣バトルの実況中継など、緊迫した場面でもくすっと笑える部分がたくさんあります。
巨大怪獣あり、宇宙の神秘あり、ロマンあり、バトルあり、重火器あり、しっかりとした地の文あり、そして一風変わった美少女あり。面白くないはずがない!大人が楽しめるメテオパニッククリーチャーバトル、爆誕です!