クールな主人公の活躍が面白い

国を支える公爵家の三男という一見恵まれているが実はとても厳しい環境に転生した主人公の活躍が描かれます。

戦闘シーンの描写に力が入っていますが、それ以上に一族間や使用人達との行き詰まるやり取りが読み応えがあります。内面描写や水面下の駆け引きが多くて、アニメ化や漫画化できるんだろうかと心配になるくらいです。

第3部までの段階で、ありがちな限界突破展開や魔法の設定が出てきますがそれらにも作者様の仕掛けがありそうですし、相当の強者になったとはいえ幼い主人公には知り得ない世界の闇も見えてきました。

また、第4部に入ってすぐに、主人公より遥か格上の熱い戦いが始まるなど、ますます目が離せなくなっています。

普通のなろう系ファンタジーの定石を踏まえつつ、一味違った作品を作り上げようという作者様の意気込みが伝わってくる作品です。