バ美肉カレシ と ヤンデレ彼女
弥良ぱるぱ
ミツケタ
「ねぇ、好きなんだけど」
雑多な音に満たされた教室内で、その声だけがハッキリと聞こえた。
僕は恐る恐る顔を真横に動かす。すると隣の席の
「聞いてんの?」
加古川さんは首を
「は、はい! ……で、でも意味、分かんないです。なんで僕に、そのぉ……こっ、こ、声を掛けたのか……」
「あっそ。じゃあ“
何かの勘違いであればどれほど良かったことか。けれどもそんな僅かな希望でさえも持てないくらいに加古川さんの言葉には力強さがあった。
一前出ハナス。
人前で話すことが苦手だった僕が、克服できるようにとネット上で作った架空の配信者。
「どっ、どうしてそれを……ってか、彼のことが好きなのなら、ぼっ、ぼ、僕じゃなくて彼に直接伝えればいいじゃないですか!」
加古川さんは何も言わずに、ゆっくり背中を深く丸める。二の腕で口元が隠れたところで、彼女は自前の整った顔を嬉しそうにグニャリと歪める。
「だから告白したんじゃん。一前出じゃないアンタにさ」
バ美肉カレシ と ヤンデレ彼女 弥良ぱるぱ @sbalpa
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