第2話
歯医者さん。
治療は、無事終了。
「ピッタリサイズでした。この後、歯のお掃除おすすめします」
僕の歯のお掃除係は、エプロンお姉さん。
一生懸命お掃除してくれます。
「この後、お食事どうですか?時間があれば、カラオケでも」
もちろん、僕の口は、大きく開いています。
おしゃべりなんて出来ません。
僕の奥歯のおしゃべりさん。
銀の蓋では、止まりません。
「七時半に駅前で」
エプロンお姉さんのお言葉。
何とオーケーいただきました。
二人で、いただくお豆腐料理。
「今日だけでも柔らかい物が良いですよ」
優しいエプロンお姉さん。
隠していても仕方なく、今日の出来事話しました。
「おめでとうございます。今日は、新生活への出発記念日になるのですね」
エプロンお姉さん…。
カラオケ店では、エプロンお姉さんが、歌のお姉さんへと変身。
トテモオジョウズ。
僕は、自慢のスーパー音痴。
恥ずかしがる僕に、彼女は、歌を勧めます。
「今日は、新生活記念日。これから毎年カラオケ大会。何もかも忘れてパーッと歌いましょ」
これから毎年?
エプロンお姉さん…。
僕は、歌い始めましたが、マイクを取られました。
美声と正確。
歌の上手さは、ナンバーワン。
もちろん奥歯が、歌います。
僕の小さな声と、外す音。
たまりかねた、奥歯が、僕の代わりに歌います。
カラオケ採点、百点連発。
エプロンお姉さんも驚きます。
一晩中、二人と奥歯で楽しみました。
僕のスーパー音痴は、治りませんが、楽しいひと夜の出来事でした。
「次は、就職祝いね」
エプロンお姉さん…。
それからしばらくして、僕は無事就職。
今度の会社は、ブラックでしょうか?
それともホワイトでしょうか?
奥歯は、なかなか良い会社だと、言ってます。
ホワイトには、こだわりが。
「あなた、そろそろ起きる時間よ」
あれから、僕の生活の変わった事。
仕事と、奥歯の他に、もうひとり。
同居人が、増えました。
エプロンお姉さん。
今は、僕の部屋で、エプロンを。
いつも、ニコニコ、エプロン奥さま。
終わり(;^_^A
奥歯に物が…。 @ramia294
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