大和町の森

健さん

第1話

今のご時世コロナ感染、ロシアのウクライナへの侵攻での砲撃などによる世界情勢の不安定。そして相次ぐ地震。考えればきりがなく出てくる嫌な事ばかりだ。などと思いながら寝た____________________________。すると、”神様”が俺の前に現れた。(この町の裏手の山に森がある。そこに行ってみなさい。この世の嫌なことを忘れさせてくれるぞよ。だが、一つ注意しなさい。狐には、気をつけろ。いたずらするからな。)と、言って消えた。_______。何だ夢か?ここは、神奈川県のY市の大和町。たしかに裏山がある。行ったことないけど。ひょとして、正夢ってこともある。神様のお告げだし。ダメ元で、ちょっと行ってみるかな。ということで、その森に向かった。俺のアパートから、車で、15分くらい走った所にある。森ということで、薄暗くて木だけ茂っていて何もない。しばらく中の方に入ってみたものの、何もないじゃないか!神様。やはりただの夢だったのか!まあいいや、せっかく来たのだから、少し冒険してみるか。木をかき分けながら前に進んだ。なんの虫か知らないが、顔や手にへばりついてくる。あー気持ち悪い。しばらく行くと、ん、ん?光だ。なにやら、光が、差し込んでるのが見える。俺は、その光に向かって歩いた。え?ドア?何で?俺は、ドアの中を覗いてみた。ひょとしたら、神様のお告げか!?すると、凄い力で、中に引き寄せられた。おや?ここは?海岸やんけ。来た方向を見てみると、ドアが開いていて、”向こう”は森だ。ここはハワイ?なぜか俺は、海水パンツの姿に。ん?いつの間に。すると、金髪美女3人がどこからか現れた。ワオ!(ハ~イ!)(ハ~イ!)「お兄さん!一緒に泳ぎませんか?」俺は、有頂天になって、海の中に入った。(おー!冷た~い)やはり観光地だな。周りを見ると、観光客多いな。しばらく美女たちと泳いでいると、「何か飲みますか?」「ビールでも飲もうかな」俺は、海から出て美女たちに案内されて、ビーチパラソルの下に座った。すぐさま、ビールを持ってきてくれた。おー!サービスいいやんけ。ぷは~!うまい!「ところで、お姉さんたち、ここはどこですか?」「あなた、何もしらないで、ここに来たのですか?ハワイよ。」「やっぱり。」「お兄さんどこから来たの?」「ジャパン。」「ホテルはどこなの?」「ホテル?別に予約してないけど。」「今夜どうするの?」「さっき、森の中から来たもので、そんなことまで考えていなかったよ。」「WOODS??」「いやいや、ブラックジョーク。」(どうせ説明しても信じてもらえないもんね。説明するのも、めんどくさい。)「それじゃあ、私たちのホテルに泊まりませんか?」「え~!いいの?俺は、オフコースだよ。」「そうだ、今日ビートルズが、来てコンサートがあるの。そして一緒に食事しながら、観ましょう。」(ビートルズ??いつの時代だよ?ひょとして今いるここは、1960年代??まあ、そんなことどうでもいいや。)そして、夜になり、ホテルのレストランに。舞台ではビートルズが歌ってるじゃん。イエスタデイだ。俺の好きなジョンレノンもいるぞ。美女たち3人に囲まれて、舌がとろけそうな料理を堪能した。そして、楽しい食事は、やがてお開きになり部屋で飲み直そうということになり、8階の809号室。窓から外を見ると、100万ドルの夜景だ。「はい。どうぞ。」美女の一人からグラスを受け取った。飲んでみると、ん?この酒は?コニャックだ。こんな強い高級な酒は、普段は絶対飲まないからすぐ酔っぱらって気を失いそうだな。すると、美女の一人が言う。「お兄さん明日は、どうするの?」「どうするって、別に何もないけど。」その美女よ~く見てみると、マリリンモンローに、似てる。今気づいてどうすんの?そして、そのモンロー嬢が、言った。「明日私達帰るけど、もし何も予定がなかったら、一緒に来る?」「え!いいの?行く行く。どこに帰るの?」と、言ったあと、「海の、、、、、」彼女の言葉が聞き取れないうちに酔っぱらった?危惧していた通り強い酒で気を失ってしまった。目をさめたら、ん?ん?もう朝?(ここはどこ?)よーく見ると、ここは、海の中じゃん。ねえねえ、お姉さんたち、どこ行くの?どうでもいいけど、酸素ボンベなくて、大丈夫なのかしらん。海中なのに、息苦しくないんだけど。地上と変わらないじゃん。すると、モンロー嬢が、「これから、私達のふるさとで、竜宮城へお連れしま~す!」え!?俺は、浦島太郎か?すると、竜宮城までくると、お出迎え?「お帰りなさいませ。」と。亀が。おとぎ話のキャラクターと同じじゃないか。中に入ると、美女ばかり。”桃源郷”だな。そして今度は、ダスチィーホフマンの卒業の映画で恋人役をやっていたたしか、キャサリン ロス?似の美女が。(古いな)「お風呂になさいますか?」「え?は、はい。」「一緒に入ってお背中お流しいたします。」「では、せっかくなので、その水着脱いで入りましょうよ。」「それは、ダメです。」「あっそう。」俺は、プールみたいな大きな浴槽にはいり、キャサリンと一緒に浸かりながら、日本酒の熱燗を飲んだ。(日本酒なんてあるのね。)わお~!極楽だ~!風呂から出た後は、全身マッサージ。もちろん”H”なしよ。気持ちいい!俺は夢の中へ。何が夢の中なのか、正直わからなくなってきた。そして、晩餐会は、宴会だ。(ようこそ竜宮城へ。これからハワイアン踊ります。)いや~料理もうまいし、酒もうまい。ほんと、極楽、極楽だ~!すると、今度は、モンロー嬢が、俺の横に座って言った。「ず~と、ここにいてくれるでしょう?」「それは、もう、願ったり、叶ったりですよ。」「ただ、一つ言っておきたいことが、あります。今竜宮城の”この世界”の時間は、夜の9時です。帰りたくなっても、12時になったら、地上には、2度と、戻れませんから。」「え?シンデレラか?でも、一生ここにいるってもなあ~?ちょっと考えさせて。」楽しい時間は、あっと言う間に過ぎて、もう、11時30分だ。(どうしよう。あと30分しかない。また、遊びにくれば、いいじゃないか。すると、モンロー嬢に、言った。「やっぱり帰ります。また遊びにきますので。」「そんなに、ちょいちょい来れないわよ。」「でも、帰ります。」急に地上の生活が、懐かしくなってきた。「それでは、亀に送らせます。気が変わって、30分以内なら、また、この竜宮城に出入りすることが、できます。」「わかりました。今まで楽しい時間をありがとう。」俺は、亀の背中に乗って海上へ。しばらくして、海から出た。「亀さんちょっと、待っていてくれますか?気が変わるかもしれないので。」「いいですよ。10分だけ待ってますから。」俺は、来た道を歩いた。あれ?ドアがないぞ。たしか、この場所なのだが。あった。やはりこの場所だ。目印として、昔付き合ってた彼女からもらったハンカチを置いておいたのだ。何でドアがないのだろう?ひょっとして狐の仕業か?神様が、いたずらするから気をつけろと、言ってたよな。でも、待てよ。仮にドアが、あって、”元の世界”に戻ったとしても、コロナ感染、ロシア問題、いずれくるといわれてる大地震。そして、富士山噴火など、考えただけでも、嫌なことばかりだ。俺は、考えなおして、亀のところに行き、竜宮城に、戻った。

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大和町の森 健さん @87s321n

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