異世界に召喚されたら僕は勇者だった~レベル1だけど実はチートでした~

あずま悠紀

第1話

主人公はある日異世界の国、アルテリア共和国へと召喚される。そして召喚されて早々に王国騎士団団長によって捕まり処刑宣告を受けてしまうがそれを助けようとする謎の仮面の人物に救い出されることとなる。そしてこの世界は「レベル」という力があることを教えられる。主人公はレベル一であるために騎士団員には勝てないと思われたもののレベル上限まで成長すれば自分でも強くなれると考え、必死に訓練を重ねていくうちに少しずつだが着実に強くなっていき騎士団長にも勝利する。その結果騎士団から追われて逃亡生活を余儀なくされていたもののなんとか冒険者ギルドにたどり着き身分登録を行うことでやっと落ち着くようになる。そしてそのまま冒険を続けるが途中で立ち寄った街では魔族による襲撃が起こり多くの人々が殺されてしまう光景を目にする。そこで彼は魔族を倒すべく仲間達と共に戦うことを決意するのであった。

キャッチコピー:君はレベルアップしていく度に強くなる!異世界最強の男になれる物語!!


本文:

「ふぅー。やっぱりレベル10までは時間がかかるかぁ」

1人で草原の中を歩きながら僕は思わずため息をつくように呟いた。というのも今はもう夕方近くになっており辺り一面がオレンジ色になっているからである。その証拠として僕のすぐそばに生えている草たちも同じように夕焼け色に染まっていたからだ。しかしそれでもまだ太陽が完全に沈んでいない

「でも仕方がないよね?だってレベル1じゃあモンスターとは戦えないんだもん」

今言ったように今の僕はまだレベル1なのでいくらステータスが上昇しても結局のところは一般人以下の能力しか持っていないのだ。しかもそれにスキルとかも一切覚えていないせいもあって普通の人間以下にしかならないんだよな。そんな状態でモンスターと戦うなんてできるわけもない。

という訳でまずはこの世界で生き抜く為に一番必要だと言われている戦闘技術を身に付けるべく現在森の中を探索中なのだ。ちなみにどうして森の中で戦闘の訓練をしているのかと言えば、その理由はとても簡単なものである。つまりはモンスターと戦いやすい地形にいるからなのだ。何故ならモンスターたちは大抵の動物と違って人型が多い上に武器を持っていた

「まあそのせいで逆に僕の方は丸腰にさせられちゃったんだけどね」

苦笑交じりに僕は自分の装備している防具を見ながら肩を落とした。何しろこの鎧というのはどうやら特別な物らしくて防御性能は素晴らしいらしいけど攻撃面が殆ど駄目なんだとか。なんでも特殊な魔法陣が施されているらしくって衝撃を与えただけでもダメージを与えられるそうだ だけど僕の場合はそれが効かないしそもそも防御力自体かなりあるらしいので全く無意味になってしまったのだ。いやまぁそれでも一応は貰えただけ良かったよ本当に

「とりあえず早くモンスターを見付けないと今日中には町に帰れないから焦っちゃうな」

「そうですわね」

すると隣から声がしたので視線を向けるとそこには綺麗な金髪の女性がいた。名前はエルシーと言って僕のサポート役になってくれた女性だ。何でも彼女は元王女様だったらしく現在は魔王軍の幹部でもあるそうだ。なんとも信じられないような設定だよなぁと思っているのだが、実際そうなのだから受け入れざるを得ない状況になっていたりする。というか受け入れる以外の選択肢はない気がしたのだ。ちなみに見た目年齢は17歳ぐらいかな?凄く美人さん

「ところでリク様のレベルの方は如何程になったんです?」

微笑を浮かべながら質問してきたエルシーさんの問い掛けを聞いて少し困ってしまう。だってレベル上げの為に森に来たっていうのは秘密にしているからだ。もしもバラしてしまえば確実に王国に連れ戻されてしまう可能性がある為だ

「えっとレベル2ですね」

とは言いつつも正直に打ち明ける気は無い。もしここで嘘だとばれたら面倒臭いことになる可能性が高いし下手したら殺されてしまう可能性もあるのだ。だからここは素直に本当のことを話すことにした

「あらあら随分とお早いペースなんですわね」

僕の返答を聞くなり彼女は驚いた表情になりながら口を開いた。その反応を見る限りどうも早すぎるレベルの上がり方に驚いているみたい

「それってもしかしてあの有名な勇者の剣を使った影響ですか?」

興味深々といった感じの様子を見せつつ更に問いかけてきたのを見て慌ててしまった。まさか彼女の方からそんな話題を振ってくるとは思わなかったのだ

「いやいや。勇者剣ってそんな効果ありませんよね!?確かレベルを上げるには強い敵を沢山倒さないとダメって聞いた事があるんですが」

なので誤魔化すために適当に話を振る。流石の僕も彼女が言っている事に関しては真実ではないと思っていたのである

「確かにそれは間違ってはいないのですけれど、実は例外がありまして」

「え?本当なんですか?」

意外な言葉に僕は目を見開いて驚きを示した。そのせいでエル

「はい。というのもですね」

「おぉ!!あれじゃないか!」

するといきなり横から大きな声で叫び出す者が現れた。しかも聞き慣れた男性のものであった事に驚くとそちらへと振り向く。そして視線の先に居たのはやはりよく見知った人物であったのだ そこにいた人物は僕にとってとても懐かしくて心が安らぐ存在である人物であった。なのですぐに彼の下へ歩み寄ろうとするのだが

「ふむふむなるほど。ではそういうことだったんだね!」

(ってちょっと待てぇ!!一体何を一人で喋っている

「でもそんなに強い敵が簡単に出てくるものじゃないしなぁ」

(無視するんじゃないぞ!というかこっちを向け!!)

僕は心の中で思い切り叫ぶ。だってそこには僕がずっと待ち望んでいた人物がいるんだ。それも前世での親友である彼。だからこそ声を掛けようとして

「じゃあ俺と一緒にモンスターを倒しに行こうぜ!」

なのに彼は何故か勝手に盛り上がっていた。しかもその発言内容からしてどう見ても僕に対して言っていた。しかしどういう訳か僕を無視して会話を進めているのだ

「おいお前」

そこで僕はかなり不機嫌な顔になると低い声を発しながら親友を睨み付ける。それにようやく彼がこちらに気付いたようで驚いた様子を見せていた

「おお。悪い。つい話し込んでいてさ」

しかし彼はまるで反省していないかのように謝ると笑った

「じゃあそういう訳だしまた今度誘わせてもらうよ。それじゃ!!」

それだけ言うと再び彼は目の前の人物と話し込み始めてしまった。その姿を目の当たりにした僕は思わず泣きそうになる。何せ今の光景は僕の記憶の中にある光景そのままなのだ。だけどどうしてそれが現実となったのかという疑問で頭が一杯になってしまうのであった 異世界に召喚された主人公。しかもその世界には魔物と呼ばれる生物が存在し、人々は日々の脅威と戦って生きているという設定の物語は今の時代、ライトノベルの主流の一つとなっている。そしてそういった物語は数多あり読者達は好きな作品を見つければそれを何度も読み返すだろう。勿論作者としても読まれる

「それで君はいつから小説家として働いているのかね?」

そう話しかけて来た初老の男性の言葉を聞いた瞬間、私は背筋に冷や汗が流れた感覚に襲われた。この男性はこの会社の社長であり同時に私の上司に当たる人でもある。名前は大峰(おおみね)

真央斗。この人は若い頃からライトノベルを愛読していて特にファンタジー系の小説を何よりも大切にしており今でも新作が発売される日には必ず購入しているのだ

「はい。私が最初に書き始めた時は友人が趣味として書いていたものでして最初は文章の練習程度の物でした。ただ、読んでくれる人が増えていく内に楽しくなってしまって気が付けばプロとして仕事をするように なったわけです」

「成程な。君の場合はそういう理由なのか」

そこで彼は納得してくれたように呟きつつ軽く顎に手を当てていた。それから視線をこちらへ向けてきて質問をしてきた

「それで君の処女作はどんな内容なんだね?」

「『転生してみたらレベル一だった。』というタイトルです」

「ほう。確か最近話題の奴だな。異世界に行ってしまった主人公が苦労するという内容のやつ。だがその主人公はレベルを上げている途中に殺されてしまい結局そのまま終わってしまう。

しかし何日も経過してもその物語の登場人物は死なず、別の展開で新しい人生を歩んでいるというものだった筈だ」

「はい。ですがその続きとして今回の物語が始まります」

「ほぅ。ということは今回は主人公が再び殺されるという流れの話になるという事か」

そこで彼は目を細めるようにしてから何かを考えるようにしながら呟いた。そこで一度間を置いた後に再び語りかけてくる

「君はこの話を最初から考えていたのか?」

「はい。実は元々この作品は長編作品として作っていましたが途中で力尽きて打ち切りになったのです。ですので今回こそはちゃんと終わらせたいと思っております」

「そうかそうか。しかしそれだと完結させる為だけに書いていくのか?いやそれとも連載を複数用意していくつもりで?」

するとその問いかけを受けて少し困ってしまう。なぜならこの作品の構想を思い浮かべたのは既に三年前になるのでその間に色々と変化していったからである

「そうですね。実はこれ以外に短編で書いたものがありますのでそれを上手く活用していこうかなと考えています。それにこれ以外のシリーズも幾つか考えているのでそろそろ本格的に始動させたいと考えております」

「ほう。それは面白そうだ。もしよかったら聞かせてくれないかい?何なら原稿を用意してくれても構わない」

「え、いや流石にそれは」

いくら社長の命令であっても流石に書き溜めたものを提出してしまうなんてできない。その為どうにか遠慮したいと思いつつも相手の有無を言わせないような視線を感じてしまって断れなかった 仕方がないので僕はこの場で即興で考えながら物語を説明していった。しかし意外にもこの人の前では嘘をつくことができず正直にありのままの事実を話し続ける結果となる。それぐらい僕の作った設定

「成程ね。これは確かに良いアイディアかもしれないね。よし決めたよ。早速取り掛かろうじゃないか!」

僕の説明を聞き終えるとすぐさま彼は机から一枚の書類を取り出すと僕の目の前に置いてから言った。その内容というのは僕の作品についての全権を預けるというものだ。つまりはこの会社にある部署の一つを任せたいということになるのだ

「いやでもこんないきなりですか!?」

あまりにも唐突過ぎる内容なので驚きつつ確認を取ろうとするのだがその前に彼が口を開く

「まあまあ落ち着け少年」

すると突然目の前に湯飲みに入ったお茶が置かれると共に優しい笑顔を浮かべる男性が近づいてきたのだ。この人はここの社員であり僕が所属している文芸部の副部長でもある男性だ

「い、一体どこの誰だあんたは!?」

「まぁ落ち着き給え。私はこういう者だ」

するとその人は名刺を取り出してから僕へと差し出してきたのでそれを手に取り見つめる。そこには彼の名前と職業が書かれておりその名前には『小説家兼ラノベ編集者』と記載されており、その役職の部分に視線を向けると『担当編集:大嶺 真也』とあった

「あのー失礼ですけど大嶺さんと仰いましたよね? もしかしなくても先程僕が話していた作品の担当をしているのって」

「ん?その通りだよ。私が君の担当になっている大嶺という男だ。宜しくね。ところでどうだろうか私の仕事について感想を貰えないか」

そこまで聞くとその人が何を言いたいのかわかったので素直な気持ちを伝えてみることにする

「はい。あの話は僕の実力不足が原因で未完のままで終わってしまいましたから非常に悔しいですね」

「ふむ。そういうことならば安心して任せるといい」

その言葉に少し驚くと改めて彼の方を見る。しかしその人の方は相変わらず優しく微笑んでおり僕を見続けていた。どうやら本気で言ってるらしい。その表情から冗談で言っているとは思えないのである 僕は内心困り果てながらもその提案を受け入れる事にする。ただし条件付きとしてまずは僕自身がこの人を納得させてみせて欲しいと言われてしまった。当然それは難しいことだとは思うものの僕なりに頑張ってみると

「さてじゃあその前に君は今日仕事があるのかね?」

そこでふと思った事を訊いてみる事にした。すると彼の表情に陰りが生じると同時に申し訳なさそうな顔をしてしまう。そして彼はこう口にした 僕は異世界召喚された翌日。王国内にある訓練所へと連れられそこでレベル1である事とステータスを見られた後、騎士団員と戦わされることとなっていた。理由は単純に勇者の力というものを試すためだという事だったが本当の目的は別にもあると僕は確信している

「おいおい。なんでそんなへっぴり腰で戦うんだよ」

目の前に立つ筋肉質の騎士が不満気な顔をしながら言ってくる。そしてそれに対して他の騎士達もまた笑い出す始末であった。ちなみに今の僕の格好はボロ布の衣服を纏

「お前は本当に使えない奴だったんだな。そんなんだからあんな奴に勝てるはずもないんだぞ」

その言葉を聞いた僕は苦虫を潰すかのような顔で睨み付ける。今の発言は僕に向かってではなく背後にいるであろう仮面の人物に向けられているのがわかるからだ

「ふん。どうやらそんな状態ですら俺と戦う事も無理そうだな。ならさっさと諦めて捕まるか?」

その一言を聞いて思わず歯軋りする。しかしこのまま黙っているわけにはいかない 僕は心の中に怒りを沸き上がらせながら剣を構えると騎士に向けて斬りかかる。しかしその攻撃はあっさりと受け止められると地面に叩き伏せられてしまう。その痛みで苦痛の声を上げる すると

「はい。もうお終いだな。やっぱり弱いままか。期待外れな奴」

それだけ告げられると僕はそのまま引き摺られるように運ばれていき檻の中に閉じ込められた

「くっ」

そこでようやく声を出した僕。どうしてここまで一方的に痛めつけられる必要があったのかわからずひたすらに不愉快に感じていた。だからその感情をぶつけるように叫ぶ

「おい!ここから出せ!!俺は絶対に負けていない!!」

その声は狭い牢獄の中ではよく反響して大きく聞こえてくる。そして目の前の鎧に身を包んでいる人物は不快そうにしながらも言い返してくる

「おいおい。レベル一しか無い奴が何をほざいているんだよ。お前みたいな役立たずの屑は大人しくしてればいいものを」

そう言うと目の前の人物はそのまま何処かに立ち去ってしまった。それを見てから舌打ちしつつ再び自分の力を確かめるように身体を動かし始める だがその度に痛みによって全身に激痛を感じるのであった ◆ その光景を目の当たりにしながら男は軽く息を吐いた後に呟いた

「まさかこんなにも呆気ない結末になってしまうとは思わなかったよ」

それは目の前で行われている戦いに対しての言葉ではない。この世界に存在する全ての生物においてのレベルという概念を現した言葉である

「やはりレベル一というのはこの程度なのか。だがまあいいだろう。私にはまだ次のプランが残されている。それまでに少しでも戦力を整えなければ」

そこで一旦言葉を区切るとその者はゆっくりと立ち上がる。それから

「ではそろそろ行こうではないか。我が主の為に」

その言葉と共に足音が響いていく ◆

「畜生。レベルが上がっただけで調子に乗るんじゃなかった」

僕は悪態をつくと共に目の前で起こっている現象に対して苛立っていた。その理由としては先程から何度も攻撃を受け続けているという事が原因なのだ 確かにレベルアップは身体能力の強化を意味するものであり戦闘面においては有効な手段と言える。だがそれが必ずしも有利に繋がるという事にはならない。特に相手の力を上回ることができない限りは尚更だった

「はい。それじゃあ今度は私の番だね」

そこで少女は手に持っていた武器を構えてくると僕の首筋目掛けて振り下ろしてきた。しかしそれはギリギリの所で何とか防ぐ

「やるじゃん。だけどこれならどうかな?」

彼女はそこで嬉しそうにするのと同時に素早く連続で攻撃をしてくる。しかしそれらの動き全てを読み取れるのでどうにか捌いていくことでどうにか難を逃れる事ができた

「ほうほう。これを防ぐかぁ。それならこれはどうかな?」

そう口にすると更に連続の攻撃を仕掛けてきてしまう。それにより僕は再び追い込まれてしまう

「クソッ!」

なんとかその攻撃を避けようとしても次々繰り出される連撃を前に徐々に追い詰められていってしまう。その結果、僕の腹部に一撃を受けて吹き飛ばされる。それによって壁に打ち付けられるとそのまま床へと倒れ込んだ

「ゲホッ、ゲッホ。やばい」

咳込みつつ、必死に意識を

「まだだよ?次はちゃんとした殺し合いをしないと。君も本気を出して良いよ」

そこで何か違和感を覚えつつその方向を見るとそこには先程まで一緒にいた女性の姿は見えず、その代わりに見慣れぬ黒髪の少年が存在していた その瞬間、僕は反射的に立ち上がってその場から離れようと走り出す しかしそれと同時に僕の視界は赤くなりやがて何も考えられなくなってしまう。そしてそのままその場に倒れると僕の人生は幕を閉じることとなった

「うーん。ちょっと残念だね。でも楽しかったよ。これからは私のために頑張ってくれるよね?」

その言葉だけが頭に残る中。僕は何も答えられないのであった 僕は異世界召喚されて一日経過した朝。王国内にある施設の一つ。

「ここがギルドか。なんだか少し緊張するな」

「そうですか?でも私も同じですよ。それにこの国にある他の場所と比べたらここはかなりマシだと聞きます」

隣にいる少女。アイシアと名乗る女性は笑顔を見せながら言ってくる その表情を見た僕も思わず笑みを浮かべてしまう。

「うん。ありがとう」

その笑顔に見惚れてしまいつつも僕は彼女の方を向いて感謝を伝える その表情はまさに天使そのもののように思えるほどに綺麗であり思わず見とれてしまう すると

「どうしましたか。マスターさん」

首を傾げながらこちらを見つめてくる彼女。僕はハッと我に帰ると共に慌てて顔を背けると誤魔化すようにして口

「と、とりあえず中に入ろうか」

その言葉で僕達は冒険者登録をする為に建物の中へと入って行く そして受付へと向かう

「こんにちわ。本日は何の御用でしょうか?」

眼鏡をかけたお姉さんが営業スマイルで尋ねてくる それに対して僕は事前に考えてきた内容をそのまま伝える事にした

「実は僕達が異世界から来まして。それでステータスを確認した結果、スキルが習得できないという事が判明しまして」

「ふむふむ」

するとそれを聞いていたお姉さんの顔色に変化が生じてくる。それを察したのか僕の隣にいた女性が話しかけてくる

「えっとどうしたんですか? もしかして何かマズいことでもありますかね」

「いや。別に問題はないけどさ。そういう人達って結構珍しいのよね」

「え!?どういう意味だよそれ」

その発言に疑問を感じたので質問してみる その言葉を受けたお姉さんの方は一度僕達の方を見定めると改めて説明を始めてくれた

「簡単に説明するとさ。そもそもこの世界での職業は大きく分けて二種類あって。まず一つが一般的な仕事をこなすための「ジョブ」というもの。それともう一つは特定の条件を満たすことによって転職が可能な「サブジョブ」というものが存在しているの。ただサブ職の場合は基本的に「ランクアップ」する事によってのみしか取得不可能とされているんだけど貴方達はどう見てもそんな様子には見えないからね」

そこでお姉さんは一度口を閉ざすと再度問いかけるような視線を送ってくる それを見てから僕は隣の人へと話しかけることにする

「ねぇ、君は何の職業に就こうと思っているの?」

「ふぇ?私?私なら治癒師かな。あとは神官なんかもいいかも」

「なるほどな。ちなみに僕は魔法使いを選ぼうと思っている」

「へーそうなんだ。なら私は前衛職を取れば良かった」

「それはどうしてだい?」

「だって私が選んだ職種が剣士だからね。でも魔法を使ってみたいの」

そんな話をしているうちに僕はとある事実を思い出す

(そういえば僕の能力値はどうなっているんだ?)

僕はステータスを開くとそこから確認していく。しかしそこにはやはり表示されていた 【名 前】

ユウト

レベル:1

年齢:15 【天職】

なし 【体力 】

1 《固定》 《自動回復》 【体 力】

252 【精神力】

45/450

「マジかよ」

その言葉にアイシアが首を傾げるのでなんでもないと答える それよりも今は

「あの。やっぱり僕には固有職の能力はないようですね」

その一言でお姉さんは真剣な顔つきに変わる

「やっぱりね。それについて話があるの。ついてきてもらえる?」

その申し出に対して了承の意を伝え、それから奥の方にある部屋に案内されると僕は椅子に座っていると目の前には飲み物が出された。それを一口だけ飲んでから本題に入った

「最初に確認させて欲しいのだけれど。貴方の固有技能の欄を見てもらっていい?」

その質問に対して僕は迷わずに告げた

「はい。わかりました」

「なら今から見せるからしっかりと覚えていて。そうすれば貴方はこれから先も苦労しないで済むはずだから」

その言葉の意味がわからずにいると 【名前】

ユウト

レベル:0 【職業】

見習い魔法使い(F)

【天職】

見習い魔術師(D-)→無能のゴミ屑→無し

レベル一 体力 :4/8

魔力 :209305/230000

攻撃力 :456 耐久力 456+15 →防御力 224+1 敏捷力 47

「あれ?なんだこれ?」

僕は自分の身体の異常に戸惑いを隠せなかった なぜならばそこにはレベル1でありながら既に「攻撃力」「耐久力」に関しては最大値である50を突破。しかもさらに成長し続ける数値を見ていて恐怖を感じてしまったからだ それに加えてこの数字が何を意味しているのかわかっている僕は目の前のお姉さんに助けを求めるように尋ねた

「これ。なんなんだよ」

「そうね。これはレベル上限に達しているという意味なの」

「はぁ?いや。そんな馬鹿な」

僕はその発言を否定しようとした。だが実際に僕のレベル上昇スピードは異様に早い その事に対して目の前の女性は続けて口にする

「おそらくだけどレベルが上昇する度にその恩恵を受けることが出来るようになるのだと思う。だけどそれがあまりにも速すぎてレベルが上がる度にどんどん強くなるという訳よ」

「でも。いくらなんでもレベルの上昇速度があり得なさすぎないですか?」

「普通ならばあり得る事だけど。もしかしたら貴方の場合だとレベル上昇による恩恵が大きいのかもしれない」

「つまり僕のステータスの成長速度がおかしいのもレベルが原因という事?」

「まあそうだね。ただ私としてもそこまで詳しくは無いし。とりあえず詳しい事は王様と会ってくれないかしら」

その言葉を受けて僕は一瞬思考停止しかけたもののなんとか冷静さを保つことに成功する それから僕は立ち上がり

「とりあえず。今日はこのぐらいにしておきます」

その言葉を残して部屋を出て行こうとすると何故か後ろからついてこられる

「ちょっと待って下さい!な、何ですか?」

僕は驚きのあまりに慌てて声をかけるが彼女は不思議そうに見つめてきた

「いえ。マスターさんのステータスは見た感じだとかなり強いので是非鍛えて貰いたいと思って」

その言葉を聞いてから僕は困りながらも断りを入れる事にする

「申しわけ無いのですがその頼みだけは受けられないです」

「え?どう言うことでしょうか」

その返答に彼女は驚いているような顔をしてくる 僕はその理由を口にする

「その僕にも目的があるんでその。あまり目立つことはしないようにしたいんですよ」

その発言にお姉さんは考えこむとしばらくした後に微笑んできた

「わかったわ。でももしも何か困ったらいつでも相談に来てくれても構わないからね」

その表情と優しさから本気で僕を心配してくれているように見えてしまう だからこそ僕はその厚意に甘えるようにしてギルドを後にすることにした その途中でお礼を言うと僕は冒険者としての登録を完了させると王城へと向かうことにした。その道中に僕はステータス画面を開いて先程、見せてもらったばかりの情報を確認すると思わず目眩が起きそうになる 【名 前】

ユウト

レベル:10 【職業】

魔法使い レベルMAX 見習い戦士(B-)

魔法使い

(A)

【天職】

見習い魔法騎士

(C)

魔法士

(B)

見習い剣士

(B+)

治癒

「いやいやいやいや。どういうことやねん!」

思わず心の中で関西弁でツッコミを入れてしまうぐらいにありえない出来事だと思っていたのだが現実は非情なものであった

(でもまさか。たった一日でここまで上がるとは予想していなかったな。それにしても職業は全部で六種類もあるのかよ。それじゃあ僕が最初に選べるのは一つだけになるのか?)

僕は職業選択画面を確認していくとそこに一つの文字が表示されている事に気がついた

「えーと、これかな?」

そこには「なし」と記載されており、それ以外の選択肢が存在していない その事実を理解した上でもう一度確認を行うと、やっぱり「なし」の文字だけが視界に入ってくる そこで一度深呼吸を行ってからゆっくりと目を瞑

「よし決めた」

その行動と同時に僕は決断した

「僕は魔法使いで生きていく。それで強くなってみせるぞ」

「はい、これで冒険者登録は完了したから身分証明書代わりになるから絶対に失くさないようにしてね」

お姉さんの言葉に対して僕達は同時にうなずき返す その返事を目にした女性は笑みを浮かべるとカウンターの上に銀色に輝くプレートのようなものを一枚ずつ置いていく 僕が手にしたのは青色の板であった。そこには【F】と書かれている そしてその横にいる少女の手にあったのが白色であり。そちらには僕と同じ【F】の文字が刻み込まれていた ちなみにこの【F】というのは最下級を意味するものであり一番下のレベルを示している

「ちなみにだけど冒険者にはランクが存在しており、最初はみんなが「見習い」のFから始まるんだけど。クエストをクリアする事によって経験を積むことが出来て「一人前のD」、「ベテランのE」といった感じで上っていく仕組みになっているから。頑張ってね」

説明を終えると受付のお姉さんは笑顔を見せてくれたので僕達も同じように笑い返した

「わかりました。これからも頑張りたいと思います」

「ふぇ?あの、もう終わったんですか?」

どうやらまだ現状を把握していなかったようで慌て始める少女を見て、それから少しだけ可哀想に思ってしまった。そこで彼女が混乱していたのを良いことに僕は勝手に話を終わらせることにしたのである こうして晴れて僕ら二人は

「これからよろしくな。それと名前を教えてくれるか?」

「うん。私はアイシア。貴方は?」

「俺の名前はユウト。それとこれから仲間としてよろしく頼むよ」

(さてとまずは宿を確保してから装備を整えよう)

「あの。ユウト」

すると突然名前を呼ばれて驚いた僕は隣を見るが誰も居なかった

「おいアイシア。急に声をかけられたせいで吃驚しているじゃないか」

そう言って僕は彼女の手を掴むと歩き出した。だがしかし掴んだ腕からは柔らかい感触が伝わってきてドキドキしてしまう それからしばらく歩いてたどり着いた場所は宿屋のようだ どうも僕はアイシアと共にこの街で

「二日分の宿代を渡しとくけど、ちゃんとお店とか見ながら選んでから帰るんだぞ?」

そんな風に心配してくれる彼女に僕はお小遣いを握らせてあげようとした時、お店の扉が開かれる音がしたので顔を向けるとその人物を見て驚きの声を上げてしまった。それは相手も同じであるらしく僕の姿を見て固まってしまっていたのだ

「なっ!どうしてこんなところに居るんだよ!」

お互いに指を差しあって叫んでしまった事で周囲の客に注目される羽目になってしまったのだった。それからお互いの顔を見て理解してしまった。そう僕と目の前の人物は同じ学校に通う生徒なのだ 僕のクラスに転校生がやって来た時は誰もが驚いただろう 何故なら彼が着こなしている制服

「あれって王立学院の生徒服よね?」「もしかして彼も貴族様なのかしら?」なんて言葉も聞こえてきたが 僕の場合は別の理由で注目を集めてしまう 彼は見た目から判断する限り明らかに日本人とは思えないのに流暢すぎる日本語を話しているのだ。しかも服装も白を基調にして金糸の入ったデザインとなっているので余計に目立つ。しかもその男子生徒はイケメンなので女性陣からの視線が集まっているのに本人は気にしていない様子を見せていた

(あぁ最悪だ。何でコイツとここで会っちまうかねぇ。でもここは我慢しよう。向こうだって何か用があって来たはずなんだしな)

そんな事を考えつつ彼の言葉を待っている だが一向に話しかけてこないので

「ところで何しに来たんだよ。ここは一応は平民が入っちゃいけないところなんだぜ?」

そう言うと何故か彼は不思議そうな顔をしてきた

「そんなのわかっている。だからこそ君を探していたんだよ」

そう言われるなり僕は驚きのあまりに絶句するしかなかった 確かにこの少年とは知り合いであるのは確かである

「なんなんだよ。一体。僕の方は何もお前に話すことなんかないんだけれどな」

そうやって拒絶するように言ったにも関わらずに目の前の奴は構わずに僕に向かって手を伸ばそうとしてくるのが見えた その瞬間に嫌な予感を覚えた僕は即座に後ろに下がったのだが相手の方が早かった。その証拠にいつの間にか僕の腰に片手を当ててきた

「なにをしれっと人の事を触ろうとしてるんだ」

「おっと。悪いね」

「本当に思ってるか?その言葉」

「あーごめんね。それよりさ、今度また遊ぼうね。それじゃあおやすみなさい、だっけ?日本のお休みの時に使う挨拶みたいな言葉」

最後に爽やかな笑みを見せると そのまま人ごみの中に紛れていなくなってしまう 残された僕は唖然とした表情を浮かべたままだったのであった それからしばらくしてから ようやく冷静な気持ちを取り戻した僕は

(いやマジで意味がわかんないな)

心の中でそんな事を考えていたのだが

(そう言えばあいつって確か、女子の人気が高かったよな。だとしたら今の光景ってヤバくないか?)

「これは一波乱ありそうだな」

「えーっと、これぐらいで大丈夫でしょうか?」

僕達が案内された部屋の中にはテーブルや椅子が用意されていた。ただベッドに関しては二つしかないようなのだが。そこは仕方ないだろう。それにしては部屋の中が広すぎて正直戸惑ってしまう

「うん、それで構わないよ。それじゃあ荷物を置いたら食堂に集合ね」

「あーはい。わかりました」

そして彼女が出て行くと早速僕はアイテムボックスの中から武器を取りだしていく

(よしこれで良いだろ)

僕が取りだしたのはロングソードと呼ばれる種類の剣で刃の部分の長さだけで1メートルもある長剣だ。その分重

「おわわっ!」

僕は勢い良く地面に転んでしまうと持っていた武器を落とすことになる。その様子を見ていたリリアナは苦笑いでこちらを見ているだけだ。どうにも先程、剣を抜いた時の感覚に体が驚いてしまいバランスを崩してしまったようである。

(でも、とりあえず、どうにか立ち上がって、それから、武器を持ち上げることが出来たら、大丈夫なはずだよな)

そんな事を考えて立ち上がった僕だったが

「んぐぉおおおお」

やはりというべきか全身の力を使って持ち上げなければダメなのが分かった。それでも何とか持ち上げる事が出来た時には僕はもう息絶え絶えな状況で床の上に寝そべったままの状態で動けなくなってしまっていた その状態

「うぅ。やっぱり。いきなりは無理だったよな」

僕が諦め気味につぶやくのだがそれに対して

「ですが頑張って起き上がれていましたよ。そのおかげで、私に武器を持たせられるだけの時間は作れたみたいですね」

そう言うなり彼女は手に持った杖を振ってみせる。すると僕の体は一瞬だけ浮かび上がる 僕はそれに驚くが

「これが、魔法の、恩恵ですか?」

と聞くと彼女から返ってきたのは無言の微笑みだ それを目にした僕は少しだけ頬を赤くした。というのも彼女のその笑顔はあまりにも美しく、それでいて優しい雰囲気を放っていたからだ。そして僕は慌てて体を起こすと自分の顔が熱を帯び

「それじゃあ、次は。私が、持つ、から、ユウト、君は、座って、見てて」

そして僕に休むように促すと彼女が持っているのと同じ様な長い杖を取り出して、その先に付いた宝石のような部分へ魔力を流し込んだのだ。

次の瞬間に僕の周囲に風が発生すると体に巻き付いていき

「お、うぉ」と僕が小さく呟いてしまう。それもその筈で今までに経験したことのない速度で移動させられていくのが感じ取れていたからである。それは僕にとってはまるで空中を駆け抜けていくかのようで、

「あはは、やっぱり、楽しい」と嬉しそうにしているリリアナの様子を見て、もしかしたら自分が考えているよりも魔法というのは危険なものなのかと思ってしまった。

ただそれはすぐに勘違いだという事に気付かされる事になる

「あの、すいません。実はこの辺りの地形はあんまり覚えてなくて」

目の前の少女は困り果てている。どうもこの森は奥へと進んでいくに連れてどんどん道が複雑になっているらしい。そのため僕は方向音痴なのかなと思っていた。だが、違う。この子はどうも僕と出会ってからここまで迷子になっていたようだ そう、現在僕達は

「な、なるほど。つまり。俺と一緒に行動したい。と?」

僕は戸惑いを隠せずに

「えぇと、はい。お願いします。助けてくれた恩人にこんなことを頼むべきでないのは分かっています。でもいい人が居ないと私って不安なんです」

彼女は必死に訴えかけるが僕だって困る。何せ相手は超が付くほどの有名人でしかも見た目から判断する限りでは美少女と呼べる部類なのだから しかし、だからといって無下にする訳にはいかないだろう。だってこのまま一人で放置しておくのも何か危ない気がするのだ。なので仕方なく一緒に行動するのを承諾することにしたのである

「はぁ。わかったよ。でもさっきも言ったけど俺はあまり役に立てないと思うぞ?」

「ありがとうございます!私はリシアといいます」

(そういえば名前を言ってなかったんだっけ)なんてことを考えながら僕は自己紹介をする

「あぁ俺の名前は悠斗だよろしくな」

(まさかアイシア以外にも日本の名前を持つ女の子に会うとは思わなかったなぁ)なんて考えつつ僕は森の中を進んで行くことにしたのだった。

(ふーむ。ここら辺まで来たならいいか?)と俺は思うと同時に足を止めてみると後ろを歩いてきていたアイシアも同様に足を止めると不思議そうな顔をしていた そんな彼女の手を握るとそのまま引っ張りあげていくと僕達は今居る場所から離れた所へ移動するとようやく一息つけた だがそこで気になることがひとつあったので質問をしてみる

「なぁ、なんでこんなところに来たんだ?」

僕は素直にそう尋ねてみたのだが彼女は首を傾げるばかりでよくわかっていないようだ

「いや、どうしてかわからないんだが。ここは普通の人では入れないような領域なんだよ。なんとなくわかるんだ」

その言葉で納得したらしく

「それって私の種族の事も関係してるんじゃないのかしら?エルフっていうと精霊に近い性質を持っているはずよね?それならそのおかげかもしれないわね」

「あぁそういう事なのか。だとしたら、やっぱりここは特別な空間なんだな」

とそんな風に話しながらしばらく休憩を続けていると 僕はとある事を思い出したので彼女に提案する事にした

「なぁもしさ、もしだけど。これからどこか行きたいところがあるとかあるかな?そう言った用事があって街に行く必要が出たんだけど。ここからだと一番近い街の場所は、どこになる?」

僕は聞いてみると彼女から意外な返答が来たのだ それは 僕達が今向かっている都市とは逆の方向で 僕達の目指している都市のさらに先にある国の首都であるという話だったのだ 僕の目の前にいる少女はどうやら首都に住んでいるようで、そこから馬車を使ってこの街に来るまでに

「大体一週間はかかりそう」と言われてしまいかなりショックを受けてしまった。だがそれでも行けない距離ではないのでとりあえずはそちらへ向かうことを提案するのだが

「いやよ!」と断言されてしまうとそれ以上は反論できないのであった。そのせいで僕達が歩いているのは街道から外れて鬱蒼とした森の中の道なき道を歩くしかなくなってしまったのである。とはいえ別に急ぐ必要があるわけじゃないのと魔物に遭遇する危険を考えてのことだったのだがその判断は正しかったといえるだろう

(何だかんだ言ってもう既に二時間以上も歩きっぱなしだよな)と考えてみたりしながらも周囲の気配を察知しようと努めているのだが今のところは全く変化がなく平和そのものといった感じだった。

しかし何となくではあるがこちらの方

「ねぇリディアさんって。おいくつなんですか?」

僕は唐突に思いついて話しかけると少しだけ驚いたような表情を浮かべた

「あー、うん。多分君と同じぐらいの歳じゃないかな。そう考えるとリディアさんって呼びづらいし。リリアナって名前じゃ、駄目、かしら?」

「いえ、問題ありません。それでしたら是非そう呼んで下さい」

リディア改めリリアナは嬉しそうにしている様子を眺めつつも

(うーん、なんか。僕も呼び方を変えるべきなのかな。流石に、ユウトって呼ばれるのは嫌だもんな。うーん)と僕が考え込んでいると

「あ、そうだ。それじゃあさ。僕のことも悠斗で良いよ」

そう言うと今度は何故か嬉しそうに笑うのだが僕は特に疑問を感じずにいたのであった。

それからしばらくしてようやく街が見えてきたので少し安心したがここで予想外なことが起こった その街並みは僕の知るものとは大きく違っていたので思わず驚いてしまい立ち止まってしまうのだが、それを不審がられたのだろうか門番をしていた騎士の人が近寄ってくるとこちらに向かってきた

「おいお前たち、何をこそこそとしている!」と怒声をあげてくると槍を突きつけて来てしまう。それに対して僕とリリアナは戸惑っている間に門を閉められそうになってしまい

「ちょ、ちょっと待ってくれ。俺たちは」と慌てて弁解しようとするがそんな僕の言葉に対してリリアナは

「貴方達のせいで。何も悪い事をしていない私たちが疑われてしまっているのよ。どうしてくれるのよ」と怒鳴ってきた そんな彼女の発言を受けてもなお、まだ僕に槍を向けている男は

「貴様は一体どういうつもりなんだ」と怒りの矛先を変えてきてしまうのだがその時にはもう遅かった。僕の後ろに居た筈の彼女が男に掴みかかっていたのである。しかもそれは一瞬の出来事だったのだ 僕には何が起こっているのかさっぱり分からなかったが リリアナに手を放せと言いながら殴られて地面に転がされたのである

「な、何者だ」

突然の事に慌てふためく男とそれを呆然と見つめているだけの僕だったがそんな僕達の元に一人の男が駆けつけてくと男の襟首を掴みあげると強引に引っ張っていくとそのまま引き摺られていくと

「ま、待ちなさいよ!私を置いていくなって言っているのが聞こえないの!?」

そんな悲鳴にも似た彼女の叫び

「な、な、何をするんだ。私はこいつらに話をしていただけだろうが」と抗議の声を上げているが全く気にせず連れていかれるとようやくそこで僕と彼女は解放されたのである 僕達はというとあれからすぐに街中へ連れて行かれる事になり今は牢屋の中で座って待っていたのだった。ちなみに僕の手錠はどうやら魔法の道具らしく魔法を発動しようとしても反応しなかったのだ。

そして僕が暇潰しがてら

『なぁ、もしかしたらだけど。あいつってさっきまであの場所が何処か分かっていなかったんじゃないか?』と話し掛けると

「うん。その可能性は、十分、に、ある」と返ってきたので 僕が苦笑交じりで答える

「でもなぁ。普通さ。あんな状況になったなら助けを呼ぶよなぁ」

僕の呟きを聞いたアイシアは首をかしげて

「それはどうだろ。助けを呼びに行った隙を狙って、逃げたかったのかもしれない。あの場には二人だけで他に人の気配は、なかったから」と言うなり黙りこんでしまったのである どうしたのかと思い声を掛けようとすると 僕が言葉を喋ろうとする前に

「い、今の話は、聞かなかったことに、しておいて、ほしい」とお願いされてしまった

「どうして、そんな、ことを言うんだ?」と聞くと困った顔でこう答えてくる

「だって、私があの、人と、会話できる、なんて知られたら、色々と面倒、な事になる。それだけは、絶対。だからお願い」と言って頭を深々下げて頼み込んできた その姿がとても健気でかわいらしいと感じたが僕だって困ることはあるので了承する事にすると ほっとしたように肩を落として安堵の溜息をついていた その後暫くしてから鉄格子の向こうから兵士の一人が現れ

「よし、出ろ」と言ったので立ち上がると

「まったく手間を掛けさせてくれる。この罪人は」と吐いて捨てるように言われたのであった 僕達は牢から出て行く際にアイシアには先に部屋へ戻るよう伝えるのだがやはり渋るのを無理やり連れて行くと部屋の扉を開けさせるのだがアイシア

「ゆ、ゆうと、ごめん、わたしには、やっぱりこれくらいの事しか、できない」と泣きながら抱き着かれてしまいどうしたものかと悩んでいるとリリアナが何をしているのか聞いてきた

「えっと。さっきも説明したけど。俺は言葉を理解する事はできないんだ。だけど、彼女ならそれが可能なんだ。ただアイシアの場合は自分の姿を見られることを極端に恐れていて俺にしか姿を見せないようにして貰ってるんだ」と説明してみると彼女は首を傾げながら不思議そうな顔をすると

「そう、なの?だったら別にいい、のかな?」とよくわからない回答をしてくるので僕は苦笑いを浮かべながらも「とりあえず大丈夫だよ」とだけ言うと彼女を落ち

「わ、わかった」

僕が歩き始めると後ろから二人が付いて来る形になると僕達は今晩泊まる宿屋を探すことにしたのであった 宿に入ると受付嬢が出迎えてくれたのだがこちらを見て

「おや、もしかして、また。厄介ごとに首を突っ込んだんじゃないだろうね」と言おうとして

「あらら?そちらの女の子は確かギルドにいた人よね。こんなところで出会うなんて、やっぱり二人は仲良しなんだね。ふーん、やっぱりかぁ。そうなんだねー、そっかぁ」などといきなり早口になって語りだしたので何事かと思って固まっていた

「それで、今回はどんな理由なの?教えて欲しいんだけど」と言われてしまうのだが流石にこんな場所で詳しい内容を話す事は出来ないと説明すると

「それじゃ仕方ないか。じゃあ今度時間がある時にゆっくり聞かせてもらうから、覚悟しておくんだよ」と釘を刺されるので思わずうっかり返事をしてしまい それを確認した後

「ほら。早く案内してあげないと、そこの子の機嫌が悪くなるでしょ」と言われてしまうと慌てて

「すみません、じゃあ二階の部屋で頼むよ」と伝えて鍵を受け取り階段を使って移動していると隣ではリリアナと楽しそうに会話している姿を見ると本当に別人なのか疑問に思えてしょうがないのであった。

部屋に入った後は荷物を置くと一息ついてこれからどうするかを考え始める

(まずは冒険者登録をしにいかなくちゃな。そうすれば依頼も達成しやすくなるだろうし)と考えてから行動に移ることにするとリリアナとアイシアを連れて早速街へと向かうべく出発するのだが道中は相変わらず静かだったのでリリアナはともかくとしてアイシアとはもっと話が弾むかと思っていたのだが予想に反してあまり話し掛けてこなかったのだ しかししばらく歩いて街に着く

「お、やっと街についたぞ」と僕は喜ぶと街の入口に立っている衛兵さんへと近寄っていくと話しかけた

「すみませーん。ここがどこの国になるのかと近くの村を教えてほしいんですが?」と質問するのだがどうやら僕の予想以上にこの国の名前を知らないのは僕だけだったようだ リリアナと僕以外の人間にとっては常識的な事のようで何だかんだと質問攻めにあってしまうのだがどうにも理解が追いつかない部分もあったのだがそれでもなんとか情報を整理することが出来て助かったのだ 結局僕はというとこのアルテリア共和国と呼ばれる場所が隣国の帝国の一部だという事実を知ると 僕達が向かわなければいけない都市の場所を教えられてからその場を離れた

「まさか、ここまで差があるものなのか?」と内心で呟きつつリリアナの方を見ると同じ事を思っていたようで僕達の考えていることは一緒なのかなと思うと少し嬉しく感じられたのである そんな風に考えていたのだが 僕の考えが甘すぎたと痛感させられる出来事が起ころうとしていたのだった。そう、僕の目の前には僕と同じ年齢に見える少女の姿があったのだが彼女の見た目は明らかにおかしかったのである。なぜならその瞳の色は左右ともに赤だったからだ

「あなた、は、いったい、だれ?」

唐突に話しかけられた事で驚いていたが その言葉にリリアナは僕の背中に隠れてしまったので仕方なく僕一人で話を進めようと試みる事にした

「君は誰なんだい?」と聞くと彼女は無表情で

「私の、名前、は、クレア。あなた、たち、も、名乗るべき」と冷静な口調で返されてしまう その言葉に僕は何も言い返す事が出来ずに沈黙してしまう そしてようやく絞り出すようにして声を出す

「なぁ、あんた。その赤い眼、どうしたのかは知らないがちゃんとした治療を受けた方がいいよ。じゃないと大変に危険な事になるからさ」と僕が必死に説得しようとしていると僕の背後から

「そんなこと、言っても、もう手遅れ、なの。もう私は、戻れない、から」とだけ呟くと僕達に背を向けると何処かへと行ってしまったのである 残された僕とリリアナはその光景を唖然としながら眺めているだけであったがそれからしばらくしてリリアナが僕の服を掴み震えていることに気づいた

「な、なんだったんだ、あいつは、まるで幽霊じゃないか。」そんな事を呟きながら彼女の方を向きながら大丈夫かと声を掛けると彼女は静かに泣き始めてしまうのだった。そんな彼女の姿を見ていると胸が締め付けられるような痛みを感じながらも頭を撫でるのだった。

暫くして落ち着いた彼女が泣き止んだ頃 僕達はとりあえず彼女の事について情報を集めてみる事にして動き始めたのである

「それにしても、やっぱりおかしい、よな。あれってさ。明らかに普通の人間があんな目の色をしたままで生きていけるはずが無いよな。もしかして、何かしらの原因であんな風になったってことか?」と考え込んでいたが答えが出る筈もなかったので今は考えるのをやめて冒険者ギルドを目指す事にした そして到着すると中に入り受付で話を聞いてみる どうやら冒険者にはレベルがありそのレベルを上げるためには訓練や魔物を倒す必要があるらしく 基本的にはそういった形でレベルを上げていかなければ強くなることが出来ないらしいので早速やってみる事になったのだが、受付の人に「この水晶に手を乗せてください」と言われて恐る恐る手をかざすと突然発光し始めたのを見て驚いたが

「おぉ!素晴らしい。勇者様御一行のお一人ですか」と言われてしまう 僕がどういう意味なのかと尋ねると なんでも最近魔王軍と名乗る組織から魔族達に対して宣戦布告を受けてしまい王国側も総力を結集して迎撃の準備をしているのだと説明してくれた。

その後 僕はリリアナとアイシアと三人でパーティを組むとそのまま依頼を受けに行くことにした そして依頼内容はゴブリン討伐と書かれていたのでとりあえず受ける

「すみません。これが、受けられる、依頼、全部お願いします」と言ってアイシアは大量の書類を積み上げてきたのでそれを確認してもらうようにお願いして手続きを済ませると

「それでは出発して下さい」と言われ僕達は門を出て森へと向かったのである 森の中を歩いていると早速現れたので早速戦うことになったのだが相手の数が多すぎて倒している最中も次から次に襲いかかってくる始末であり気が付け

「こりゃあちょっとやばいかもしれないな」と思わずぼやいていると後ろで控えていたアイシアから指示を受ける

「ゆ、ゆう、あの、ごめん、だけど」と言うと杖を片手に持ちながら詠唱を開始したのであった

『我が名は、アイシア、我の力を望むのであれば。この力、使いなさい。さすれば汝の道が開かれるであろう』と言葉を発すると同時に彼女の周りに光が舞い上がると それは徐々に集まって行き一つとなり剣のような形になるとアイシアはそれを握りしめながら 一気に振り下ろす

「え?ええええぇ!?ちょ、まっ!」と叫ぶが時すでに遅く 目の前にいたはずの数十匹の魔物達は綺麗さっぱりと消え去ってしまった あまりの威力と光景を

「え?は?何が、起こったんだ?」と僕が困惑していると

「す、すごいね。これは、凄すぎますよ、あ、ありがとう、ね」とリリアナが僕に抱き着いて感謝してくるので

「あ、ああ、とりあえずこれで、とりあえずは安心か、でも、こんな事って普通に考えてあり得ないぞ」

などと考えていると今度はリリアナが

「そ、そういえば。あそこ、なんか変な匂い、しない?」と聞かれたので鼻を鳴らしてみると微かに血の匂いがしたような気もするが とりあえず気にせずに先に進んで行く事にする

「ところで、さっきの奴らはどこから来たんだ?もしかしてアイシア、お前の魔法が原因なんじゃないか?」と質問すると首を横に振られた

「そ、そうなのか?だとしたらどうして」と悩んでいるとまた遠くから戦闘の音が聞こえると急いでそちらに向かうとそこにはオークと思われる巨大な怪物と戦っている集団の姿があった

「あれ?もしかして助けに入るのが遅かった?」

と焦るが僕とリリアナ、アイシアの三人は駆け出し加勢する 僕とリリアナがそれぞれ一体ずつ引き受ける事で何とか勝利すると他の面々もどうやら勝利したようだったのでホッとしているとこちらに近付いてくる人物がいた

「い、い、いたぁぁ。やっと、見つけましたわ。こんな所にいらっしゃいましたのね。まったく貴方は何をやってらしたのよ。本当に困った人なんですから、もう少し自覚をもって頂かないと」と言い出すが僕としては初対面なのだから文句を言われてもどうしようもないだろう そうこうしているうちにリリアナが話しかけてくる

「ねぇ、ゆう、これ、どなた?」と 尋ねられると相手は僕に視線を向ける その顔はとても美人だが目付きがきつく性格は高飛車といったイメージの女性であった。しかしどこかで見たことがあるような感じで思い出せないのだがリリアナはどうにも知っているのか僕の方を見るなり何故か僕の袖を引っ張るのだ。そんな行動に戸惑いつつも僕とリリアナは二人で話すことにした。

(この子には悪いけど少しの間リリアナの傍に居てもらえるように頼んでおこう)と思い僕はリリアナと共にその場を離れるのであった。それから少しばかり離れた時にリリアナが話し出す

「ねぇ、ゆう、あの人ってもしかして」

「うん。そうだな。たぶんあの時の女の子だよな。どうみても」と二人して呟く それから暫くして僕は改めて先程の人物に声をかけた

「君、たしか前に会った事なかったっけ?」と尋ねると相手は不思議そうな顔をしていたがしばらくして

「あなたは、誰なのですか?」と問い返されるので

「うーん、実は俺もよくわからないんだ。ただなんとなく覚えてるって感じかな。だから名前を聞かせてくれるかい?」と聞くが彼女は「名前、は、ありません」と答えたのである

「名前がないってどういう事なんだ?」と僕が聞き返すと彼女は淡々と理由を話し始める その話によれば彼女は物心

「私の名前は、生まれた時からずっと呼ばれていません。ですから名前が、ないのです」

「そんな馬鹿なことあるわけが、い、いや。ま、まさか、そうなのか?」僕の問いかけに対してリリアナは静かに涙を流しながら俯いていた その反応だけで僕はもう何も言う事が出来なかった。

そんな状況の中 突然リリアナは僕の背後に

「なぁあんた、あんたの名前を決めてくれないか。もうこの子に名前を付ける人間はいないんだよ。もしあんたが嫌じゃなければ、この子をあんたに任せたいと思うんだがどうだろうか」

「ちょっと、まってよ。急に何を言い出すのさ」と慌てて言い返すがリリア

「ゆうの好きにしてくれていいよ」と言われるので考え込み始めてふと頭によぎるのはかつて読んだ本のワンシーンを思い出したのであった

(そうか。ならばここはあの本に出てくるヒロインの名を使うべきだろ?)と考えるとその言葉を口にしてみることにするが内心かなり緊張してしまうが勇気を出して言ってみる事にした。そして僕の口から告げる

「それなら君はこれからクロエだ。君の黒い瞳を見ているとなんとなく思いついたんだけどどうだい?その名前を受け入れてくれないか?」そんな僕の呼びかけに対して彼女は微笑みを見せながら返事をしてくれたのだ こうして僕は新たな仲間を得て旅を続けることになったのだが問題はまだまだ山積みであるのだがそれでも少しずつでも前に進めれば良いと思って頑張

「おい、こいつらが魔王軍か。確かに魔族の証でもある紅眼をしてやがるな。それでは早速片付けるとするか」と言うなり騎士団長を名乗る人物は背中の大剣を両手で握ると振り上げる それを見ていた魔王軍のメンバーも各々武器を取り出して臨戦態勢に入っていたのだが、そんな事をしても無駄だろう

「残念ながら君達程度の実力で僕をどうにかできると思っているのかい?」

と問いかけると相手は無言で襲いかかってくる どうやら完全に無視されたらしい。

そして振り下ろされる一撃を半身になって回避すると

「な、なんて、素早さだ、それに今の身のこなし、明らかに普通の人間とは思えないな」

「それは当然さ。だってこの姿は本来僕が持つべき本当の能力の一部を解放しているに過ぎないからね」

「本来の、能力を、解放、しているだと」

「そういう事、つまりさ、僕は魔王の眷属って事になるのかな」

と答えるが既に魔王の事は知っているのだろう

「貴様はやはり魔族だったんだな。だが魔族が人間の街で堂々と暮らしていて良いと思っているのか?しかも王女まで手にかけるとは」

「勘違いしてもらいたくないのだけれど、あれは元々魔族であり魔王軍の関係者というだけの話であって、決して彼女が魔族であるという訳ではないよ」と説明するが納得していないのかさらに怒りを募らせてしまう

「黙れ!そもそも何故魔族が人間の真似をしているのだ。おかしいじゃないか、普通に考えてみればありえないことだらけではないか」と言われてしまうが僕としてはこれ以上説明して理解してもらうよりかは力尽くでも分かってもらう方がいいだろうと判断する事にした

「それなら力ずくで認めてもらうしかないみたい、か。仕方ないな。少し痛い思いをすることになるかもしれないよ」とだけ告げると騎士団長は「舐めるな!」と言い放つ そこから先は互いに譲らない剣戟が繰り返されていた しかしいくら騎士団長が頑張ったところで僕のレベルは300を超えている 対して彼は500程度 ステータスでは僕が圧倒的に有利でありこのままでは勝負がつくのも時間の問題だと思いながらも相手の動きが徐々に悪くなっていくのを確認出来たの

「どうやら、限界のようだね。さすがに疲れてきたんだろう?」

「く、きさま、ここまで差が、あっても、まだ上があるのか。さぞかし、勇者殿の仲間というのは、化け物の集まりということか、これは本当に、厄介、すぎるな。だが俺は負ける訳には、いかない、俺がここで、お前を止めないと、皆を守れないんだ」と言って力を振り絞って大上段から攻撃を仕掛けてくる それに対して

「うん。君の思いはその通りだと思う。だけどね。僕が今ここにいる時点で全てが終わったんだよ」と言い切ると僕は振り上げた拳で相手を粉砕するのであった

『これで、終わりか』と呟いていると突然視界にメッセージウインドウが表示される。どう

「君達は一体何のために戦うつもりなんだ?」と質問をするがリリアナが口を挟む形で答えてくる

「ゆうの大切なものを護るために決まっていますわ。それ以外の理由は必要ありませんの。貴方こそ何のために存在するのかしら?」と言い切ってくる。それに対してアイシアは静かに見つめていたが 僕はその言葉を聞くと同時に自然と笑い出しそうになっていた。しかし必死に堪えながら言葉を紡ぐ事にした。そして僕はこう告げるのだ

「リリアナ、僕が今までどれだけ辛い道を歩んできたのか君には分からない。きっと分かるはずもないのだからね。そしてアイシアは僕の願いに寄り添ってくれる為に付いて来てくれた。ならば次は僕の番だ」

「え?ゆう?」とリリアナが心配そうに尋ねてきたが 僕はゆっくりと立ち上がっていく

「ゆう?何をするつもり?無茶、しないで」

「大丈夫。僕には頼りになる相棒がついているからね」

僕は二人を守るべく前へ歩み出ると まずは最初に仕掛けた。リリアナとアイシアは後ろに下げさせるとそのまま駆け出して相手との距離を縮めていく

「は、速い。な、なんて、奴なんだよ」と相手はかなり動揺しているが関係ないと言わんばかりに手加減せずに攻撃を繰り返すとついに騎士団長が膝をついて地面に倒れると リリアナとアイシアが近寄って来て

「凄いですわ。こんなにも簡単に倒せちゃうなんて、さすがですわよね」とか褒め称えるような声音で話してきて それから僕は二人を連れてその場を離れようとするといきなり後ろからの気配を感じ取ったので振り返りざまに拳を突き出す するとそこには倒れていたはずの騎士団長がいたのであった。どうやら回復魔法で無理やり立ち上がったらしいのだが僕は構わずに連続で攻撃を浴びせかける 流石にこの行動は予想外だったようで防御すら出来ずに受け続けていたのだがやがて僕の攻撃を受け続けて耐え切れなくなったらしくその場に倒れ込む事となるのであった。その様子を見て安心しているところに背後から強烈な殺意を感じると共に首元に鋭い刃が添えられて冷たいものが肌に触れている感覚を実感していた

(この感じ懐かしいな)などと思いつつも僕は冷静

「君はまだ動けたんだな。正直に言って驚きだよ」と口にすると相手は悔しそうにしながらもこちらに話しかけてきた

「く、まさか俺がこんな子供に後れを取るなんて。だが一つ聞いてもいいか?どうして、お前みたいな子供がそれほどの強さを手にいれる事が、出来るんだよ。普通じゃない、絶対にあり得ない」

「まぁそれについては色々と理由があったんだけど。今は置いておくとして君は魔王軍のメンバーだろ?それなのに君は人間である僕らの事を仲間だと、信じて戦おうとしているのかい?」と疑問をぶつけてみると相手は一瞬躊躇いを見せるとすぐに覚悟を決めたように真剣な表情へと変わっていった。それから僕の方を見据えるとはっきりと告げた

「確かに俺が仕えている存在が、魔王であることに変わりはない、けどな、魔王軍に所属する全ての者達がそうというわけでもないんだよ。少なくとも俺の仲間達やこの街の住人、そしてこの国の人達を魔王軍というだけで殺させないようにしたいんだ」と告げてから

「それにお前達と戦っている間に思ったんだ。お前達が魔王軍に所属していても心から魔王の敵になりたくなくて、それでも守りたいものがあるから戦っている、と。だから俺も同じように思ってみたくなったんだよ。それだけの話さ」と話を続けるので僕もそれならばそれで良いと思えるようになった。

なぜならこの男はどうみても本気で戦いたいと言っているからだ ならば僕もその意思に応えるべきだと思ったので構えを解くと

「君は中々強いし面白い人間だった。だから僕は君を信じることにするよ」と告げるのであった こうして騎士団長は魔王軍を抜けることを申し出てくれ僕は快く受け入れると彼は僕の目の前で膝をつく そして頭を下げたままで感謝の気持ちを伝えてくれると顔を上げてくる。そして笑顔を浮かべながら「俺はこれから先魔王軍を止めるために奔走していくことになる。もしまた何処かで出会うことがあったらその時こそお前達に全力で勝利を献上することを誓うよ」と言い残して去って行くのだが、その際に僕は彼に一つのお願いをしていた

「それじゃ約束を違えたら駄目だぞ。もし約束を破るのであれば僕達は容赦無く君を殺すからな」

と告げておく。それを耳にした途端騎士団

「な、そんな事を言われてしまえば俺に逃げる道なんて無いじゃないか」と苦笑気味に話すが仕方ないかと思っている様子を見せていた そこで騎士団長と別れると宿屋へと向かうことにしたのだが 途中まで一緒に歩いてきたアイシアが不意に立ち止まる 何かあったのかと思って様子を見に行くと彼女は空の方を見ながら何か考え込んでいるようだった

『どうかしたのか?』と思い声を掛けると返事をして来たのであるがその内容は衝撃的なものであり僕は思わず息を飲んでいたのだ ただ僕も似たような体験をしたことがある為そこまで取り乱すことは無かった。しかしあの時は本当に危なかったと思う

(だけど、だからこそ彼女達を、そしてクロエを救うことが出来た。ならば今回だって何とかなるはずだ)と考えていたら隣にいる

「ねえゆう、少しだけ話を聞かせて欲しいの」と言って来るが特に断る理由もないので素直に話していく そしてある程度の情報を伝えると彼女はしばらく考えた後に僕に対してこう語りかけて来たのだ

「私の力を貸してあげる。ただし一度だけ、よ」と言うのでどういう意味なのか問いかけてみる そしたら「私はね、本来ならもっと成長して自分の魔力がコントロールできるようになった上で力の一部を借りることの許しを得る必要があるの。でも今の状況だと私には無理」と言い切ってから

「だから貴方は今度の戦いに勝った暁には力を手に入れる権利があるの。けれどそれは今すぐではない。なら貴方に今必要な力は一体何だと思う?」と聞かれたので

「僕はレベルを上げることが必要だと、思っているよ」

と答えると彼女が僕の瞳の奥を覗き込むかのようにジッと見つめて来たので、僕はその視線を外すことはせず彼女の目を見たまま黙って返答を待つと

「うん。やっぱり、ゆう、貴方は凄い、人」と言われてしまう その反応が

「それ、はどういう意味で言っているの?」

「ゆうはきっと気づいていない。私が言った意味を」と言われてしまうがやはり意味が分からず首を傾げていた しかしそれ以上は何も教えてくれないみたいで困っていたらアイシアは

「ごめんなさい。今の話は気にしないで、それとさっきの言葉の意味を、いつか必ず分かる日が来るから覚えておいて欲しいの」と言われるのだが僕はただ不思議そうな表情を浮かべるしか出来なかった そのまま会話を続けていくうちに宿屋の近くへと到着した為に一度解散することにしてからアイシアは自分の部屋に戻って行ったので僕とリリアナは受付に行ってから部屋の鍵を受け取ると二人で二階に上がり部屋に入ると同時にベッドへ倒れ込んだ

『ああ、ようやく休める時間になったな』と思っていた時ふと気づいたことがあり横を見るとそこには幸せそうに眠る美少女の姿があった それから改めて見てみると何とも綺麗な女の子が僕の側で寝ているというシチュエーションに気づくと同時に恥ずかしさが湧き上がってきてどうすればいいのか分からない状況に陥っていた。なので慌てて起こそうとしたのだが何回呼び掛けても起きる気配

「う、うん。もう、ゆうったら大胆すぎるわよ。わたくしも男の子とそういう関係になれるとは思いませんでしたのに」とか呟いているが無視することにした これ以上の面倒事は勘弁してほしいので起こすのを諦めると僕は再び横になって眠りについたのであった そして目が覚めてから朝食を食べていると突然宿の入り口の方が騒がしくなってきた。その様子を見てリリアナが「ゆう?ちょっと様子を見てきますね」と言って席を立った。そして数分くらいすると何故か疲れ切った顔をしている リリアナに連れられてやって来た女性は見た目は二十代後半ぐらいだろうか。髪の色は銀でありとても綺麗な人だった。しかもかなりの美形であるから尚更そう見える。そして

「あ、あれは」と僕とリリアナは同時に言葉を口にするがお互いの考えは同じである事が分かった

「えっと、あの方は確か勇者召喚が行われた国でもあるアルテリア共和国の騎士長さんですよね」

とリリアナが確認してくるので

「ああ、間違いなくそうだな。しかし騎士団長が一人でやって来るなんてどう考えても異常だよな」と考え事をしていたら相手が口を開くと「お二人共元気にしていたかい?どうやら無事なようで良かったよ。さて、今回の用件だが。魔王軍の動きが激しくなり始めているので注意して欲しいという事と。もう一つあるんだが、実は王国では君達に対する対応を変えてきたんだ」と

「それってどういう意味なんですか」

と僕は尋ねてみた。すると彼女は僕に一枚の羊皮紙を渡してきた。それを見て僕は思わず驚いてしまうと

「こ、これは」と言葉を詰まらせていた

「それがこの国から出された書状なんだけどさ。君に是非我が国に来て欲しいと要請されているんだよ。だからさ。もし嫌だというのであれば強制は出来ないけど。君がこの誘いを受けてくれないかなって思って」

「それは、つまり、王国の騎士団に入隊してくれ、ということ、ですよね」

「そうなんだよ。どうやら君は異世界から来たせいかレベルが一のままのようだし。騎士団に来れば、君のレベルが三に上がるのは保証するよ。だからどうだろう」と告げられた。そして彼女は真剣な眼差しで僕の答えを待っていた。それに対して僕は考えるまでもなく答えを出すと、それを告げた

「悪いですが、お断りします。僕にも守りたいものがあるんです。それを捨てるつもりはない。だからすみません」と告げると残念そうな雰囲気で肩を落としている騎士を見届けながら、僕とリリアナは宿屋をあとにするのであった。

「ふん、この俺が、魔王軍の侵攻を止めることが出来ないというのか。馬鹿を言うな。俺はこの国の王様なのだぞ。ならば俺の願いは絶対に叶えられるはずだ」

と怒り心頭といった様子を見せていた。そこで

「そんなことを仰られましても、私にはどうすることも出来ませぬ。ですが安心してくだされ。この度の騒動は必ずや終わらせることを約束しましょう。この国に住まう全ての者の為に、この命を賭ける事をお約束いたしましょう」

と国王の前で告げる一人の男。そして彼は懐に入れていた物を国王に手渡す。その正体は小さな宝石であった。それを目にした国王はとても嬉しそうにして笑顔を見せてくれると彼

「これでお前も分かってくれたのであれば、魔王軍を討伐してくれるよな。お前の忠誠を試すような形となってしまい本当にすまなかったと思っている」と告げると

「陛下、謝罪する必要などありません。そもそも私がこの国に呼ばれたのも、魔王軍と対峙する時に役立てるためでございますから」と言い残すとその人物は静かに立ち去っていったのであった

「全く、相変わらず頑固な爺さんだ。だがあいつの実力ならば必ずやり遂げるはずだ。だからそれまで、お前がしっかりこの街を守ってやるんだぜ。良いか?」

と言い聞かせるように語るが彼は

「もちろんでございますよ、貴方様のお陰で、今私はここにいるのですから。それ故私が出来る限りの事をするまででありますよ」と言い切るとその場から姿を消した

《ステータス》 名前:九条透(仮)

(愛称トール)

性別

:男

種族:人族

年齢:15

職業:旅人兼鍛冶師

称号:〈転生せし者〉

レベル:45

体力:500/1000

魔力量:200000 【基礎魔法技能】

炎術1→4 水操作 氷術3 風操 地操作 雷電 闇操作2 聖癒 光操作 固有

「スキル」

<体 力> 1<+20 up! 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71

「武器系装備可能特技」

(剣術5)→(6)

(刀身生成3→7投擲4→8自動回収5 →9)

(収納空間拡張10)→15

(転移移動速度上昇3→5,アイテムボックス5)

(解析1,偽装1→6,探知探索範囲拡大2)

(鑑定1,隠蔽隠蔽能力向上3隠密3)

特殊才能」

「生産道具」

(作成10)→14

(加工5)

生活魔法技能」

(着火5)

(飲用水製造4)

(灯火1,水流2)→13

「魔道具技能」(錬金術4,鍛治5)

「耐性獲得経験値増化」「恐怖無効」

状態変化「奴隷紋」消失 奴隷契約「命令権」消失 隷属の首輪効果消滅中「主人への絶対服従」「首輪外し不可能」中 従士の指輪「従士の契約者」解除中 従属の腕輪

「従僕召喚」使用不能(腕輪なしの場合使用可能。召喚数無制限)

所持金

:3000Z(金貨三百枚分の価値がある)

ホーム内倉庫

「従僕の所持可能なペット枠+1=計3名。但し成長の促進のため、餌の摂取を必要としない」

従僕一覧:アイシア(龍神の少女)×1/リリアナ(吸血姫吸血鬼)×21/リュコス(猫獣人幼女剣士)×21/2人(盗賊)※残り全員死亡。詳細⇒

「従僕一覧表表示。念じると脳内に表示する事が出来るようになる。他者に見せたいと願えば相手に見せることが出来るようになり、他人は見る事ができなくなるようになっているらしい。ただ自分の目でも見ることが出来るようになってしまったのでこれは少しまずいのかもしれないと思いながらも、現状ではどうすることもできないなと思ってとりあえず保留する事にした

「従者専用画面」というのが表示されるようになっていたのでそれを開くと従士と主の現在のステータスを表示することが可能になっているみたいでそれを開くことにしたのだった。そして僕はその内容を見て驚愕してしまう

名前:アイシィア

(レベル:50?)

:女の子

種族:女神族???

性別:女性

年齢:15

体力;5000万 生命力:500億

精神力:25京2500兆

攻撃力;500京 防御力;1500兆 敏捷値:200兆 運勢率;80パーセント(最高級星100)

クラス:???

固有技能 神能:創造者 言語理解能力 神語魔術行使能力 物理攻撃完全無効化 異次元

「神具具現化能力」

全属性の適正を持つ「聖」属性 無限収納鞄

「アイテムボック」機能付き「亜空間保管庫」?????? 固有特殊能力(特殊支援型 防御結界 守護領域形成 障壁構築 回復魔法 付与魔法 補助強化 支援 その他)

「眷属召喚 従士契約 」

加護 神からの愛され者(幸運値最大

「超強力バフ補正 身体能力限界突破」

*「神の加護(極大)」「超再生」「成長限界無し」

特殊才能(攻撃魔法)

聖属性魔法 神聖属性魔法 暗黒属性魔法 精霊使い 精霊使役能力「契約した存在が成長する度に、契約者も同じく成長し続ける」

聖武具精製

「あらゆる武具を一瞬にして作り上げることができる。更に、自らのイメージによって性能を向上させることも可能となる」

神術: 光の神の聖杖 光の短剣(複数所持可能 形状自在 威力自由調節可能 光弾発射

「聖槍」

「聖なる盾」

光壁発生器

(シールドバリアー)

回復術 浄化

「聖鎧」装着

「祝福」効果 身体活性化(小〜極)

身体能力限界突破 *戦闘用特殊スキル発動時、常時HP回復 魔力循環

「気」による身体の活性化(闘氣纏衣)が可能。

固有技能 神威降臨(

「神格上昇により全ての能力を究極的、かつ瞬間的に増大させる」神術、神聖魔法、霊術が使える。また、その効果は対象の潜在意識下にて、自らの意志で選択して使うことができるようになる)

固有武器「戦斧 聖斧ハルパー」

「斬る」という行為に対して、全てを切り裂くことができる「切断」の力を持っている武器。

戦棍 聖棍バールのようなもの

「殴る」という行為に対する力を秘めている武器。

「打撃」に対して、「殴打」や「打擲」などの衝撃を発生させる事が可能な武器。

武器全般

「全てを叩き壊す事ができる破壊力」を秘めている。

(打撃)

「相手の行動を阻害する」ことに関して圧倒的な優位性を発揮する武器 鎖鎌(形状変更可/投擲/投擲後自動回収不可)*

(投擲/射撃/貫通力増加可能/命中精度増化可能/追尾性能有/遠隔誘導能力あり/任意遠隔操作/自律稼働/連続操作/同時操作/自動回収)*

(射出系遠距離魔法/光刃/雷矢/炎矢/氷矢/風矢/土玉/光柱/闇球/光線/光束/闇束/闇刃/爆散波/重力波動/雷光鞭/閃光連牙撃槍/閃光連爪撃砲雷弓嵐舞流射)

*

「呪われた装備を使用者の意思のみで外す事が出来るようにし、全ての状態異常を無効化できる装備を作り出す」呪い系特殊装備解除可能。(特殊効果付与装備可能)

「聖槌 セイントハンマー」

「武器として使用して、叩き潰すことに全力を発揮」する武器。

武器防具(各種サイズ別対応

「使用者に合わせた形に変化可能。使用者の意志によって、形を変化させて武器として使用できる。ただし、使用時にはMPを10秒毎に消費していく必要がある」

アクセサリー(首飾り)

腕輪(指輪型)

(聖銀製の腕輪(指輪型/装飾)。

指輪型「指のサイズ調整が可能。取り外しは自由に行える」。

リング:シルバー950「99.59%」。プラチナ製「1.00%未満」)

聖銀のイヤカフ

(腕輪

「耳たぶのサイズを調整することが出来る。取り外せる」。

聖銀製:95.07%「1.00%以下」)

(指輪型)「魔力操作力増幅力増強 魔法攻撃力増化/魔法の詠唱破棄 魔導陣展開の高速展開 多重起動 並列処理/魔法発動時間大幅短縮 自動修復機能 魔力伝導率増化

「魔力操作力向上 魔力容量増大 魔道制御向上 魔導効率改善」効果あり。「魔道回路接続状態維持」状態。)

*「魔力操作能力」「魔術行使能力」の向上

※魔術系職業専用

「魔術適性値」上昇。

首飾り「魔術系特化職のステータス向上 首にかける事で「ネックレスのチェーンが切れた際自動で繋がる」効果があり。」

(聖銅で出来たネックレス(装飾品)

腕輪(指輪型)

「魔術系職業に特化した効果。「魔法威力倍増

「魔導師(賢者)専用魔法威力向上」。

(聖水晶のネックレス

(宝石の首飾)

首につけることで「所有者認証機能。他の人間が身につけても「持ち主に反応せず」ただの美しい宝石でしかない」。

*「魔道具技能習得の必要がなく魔道具が使用可能」効果あり。

*「聖水晶の効果範囲が広い」「魔道具の性能を最大限に発揮」することが可能になる 指輪(装飾品)

(指輪型「指輪の形状を変更することが可能」

。)


* * *

特殊機能「念話機能付き」「念話相手限定 通信可能」「登録者以外と連絡を取ることが可能」「念話の受信及び送信のみ」。

念話機能は、登録された者にしか聞こえないようになっている。)

*念話は音声通話と文字変換の両方が出来るようになっているため。

(念話が通じない場所でも、相手がどこに

「いようと関係なく、一方的に相手に言葉を送ることができます」)

*登録者が登録者の居場所に「転移魔法」を使用することが出来、転移した先で、その人物に、自分がいる場所を伝えることが出来るようになる。但しこの機能には制限があり、使用回数に限りがあること。尚、一回につき、5分までしか使用できない。)

*念話で会話する際の一人称と二人称の変更は自由自在に行えてしまう。

*『登録者:真央斗(マオウト)」から登録者を変更する事は、本人の意思ではできない *一度でも「契約」を結んだ従者の主人の入れ替えは不可能である。(従者の契約解除は可能である)

(従者の指輪「指輪型の従僕専用アイテム」

「従者の契約者のみが契約主の居場所へ「転移魔法」で転移が可能となります」。)

*眷属召喚時に、眷属召喚数を増やすことは出来ず。召喚された眷属はその人数が上限に達すると消滅してしまい。それ以降は再度召喚できないので注意が必要。

「召喚した従僕」の能力値は、従僕の強さに応じて変化する。(例えば従僕が弱ければ、能力値は弱くなる)

*従僕の経験値については従僕が経験した事柄によって従僕が成長していき従僕自身も成長していく。

*契約主との繋がり(絆)が強い場合

「ステータス補正値の上昇(微)」「成長促進効果」を得る 眷属一覧

(現在「3」)

「名前:リゼリア」性別:女年齢:19(見た目年齢)種族;人族(ヒューマン成長限界無し)レベル;「2」ステータス値;生命:250万(最大値/最大値上昇値/成長値:200万/150万数値上昇値:+20万/10万)精神力;100万(MAX最大値/上昇値/100万)攻撃力;200(限界値最大/最大上昇値/成長値)運勢;「50」レベル上昇ボーナス「50万」(上昇値/最大増加値幸運/最大増加値)

体力;200(限界値)

「HP」:200000/40000000

魔力;100(最大上昇値/最大回復量/成長値:1000倍上昇限界なし)MP:10000(最大回復量の最大)

「全属性適正:「光」「闇」を除くすべての魔法系統 聖魔法 神聖魔法 暗黒魔法 精霊使い魔法 精霊使役能力」

(「神聖光術:「回復術」や「補助術」)

(「精霊使い精霊使役能力」)

神語術(神聖神言言語)

(神聖属性神力)

(光術神威降臨)

(精霊使役神術

「神力」による「回復術

「支援術」など」精霊使い術(精霊使役術「使役している存在の成長に合わせて術者も成長する」効果))

固有技能

「超回復力 自己治癒力増加 身体再生力増加 完全復活」

(「死に至るほどの傷を負った場合 即座に傷が塞がり。瞬時に肉体を修復する」効果のあるスキル)

「神格上昇」

「身体強化系特殊スキル」*「気による身体能力の強化」が可能。(身体能力の限界を超えることも可能となる)

「気による身体能力の瞬間的に増大が可能 気の身体全身に張り巡らせることにより。気による身体能力を瞬間的に大幅に上昇させることができるようになる。」*

「瞬歩(縮地法加速移動)身体強化された状態で発動すると通常の1.5倍の速度で動ける 瞬間的に通常時以上の速度を出し 移動する事ができる」

(身体活性化(闘氣纏衣)体内エネルギーを高めて身体能力を上げる事ができるようになる。また、戦闘によりダメージを受けた際の回復力が爆発的上昇する。(効果時間は個人差あり)

「聖銀武装」聖銀でできた武具を作り上げる事ができる。

またその武具を作り出すことができる

(聖銀剣)

(聖銀槍)

聖銀盾 聖銀鎧)

武器

(聖銀剣)「刃渡り30センチ程度」の聖銀製の剣 聖銀斧 聖銀槌 聖銀杖 聖銀

「長さ40〜60センチほど」の大ぶりな杖 大太刀 長巻(刃渡110センチ前後)「聖銀」製。刃渡り120センチ程。(鞘つき。柄巻き布付き)

刀 打棒

(棍)

(刃渡り1メートル程の「薙刀型聖銅剣」)

(小さめの日本刀のような形状で全長が180センチ程度の「太刀型聖銅短剣」

小太刀)

聖銅弓 矢筒(収納空間付)

聖銀製の籠手(ガントレット)

「聖銀装備」

(防具全般 聖銀製の装備を作成可能。(装備品を作る際、

「製作者のレベル×1割分の性能UP効果」「装備する人の能力に応じた能力UP効果がある」「防具を装備するだけで、使用者の魔力を消費しないで済む」)

*「武器の魔力の消耗を防ぐ機能」

聖銀鎖鎌(投擲/打撃/切断/毒)

(聖銀製の武器(武器類全般)を作り出す事が可能。)

(武器防具類の作製が可能)

その他武器 防具(防具の作製が可能)

*「武器(防具の装着者の意思に応じて武器化/変形)

聖銀装備:

「聖銀武器」

(聖銀製武器の特殊機能:武器化する武器の種類によって武器の形態が変化する)

「防具 武器化(装着武器化)可能武器」

「防具 武具化可能武器」

「特殊機能」付与

「自動修復」機能)

アクセサリー(装飾)

指輪型腕輪

「腕輪」

(装飾)

首飾り型ネックレス

「首飾り型」

*装飾品に「特殊能力」を付与する事が出来る。

(装飾品の能力発動時は腕輪に魔力を流し込み発動させる。

腕輪を装着したままの状態で腕輪の機能を使う事も出来る。)

*腕輪と指輪は同時に複数個使うことが可能

「指輪型」腕輪(腕輪)と指輪は同時に使うことが可能。

*「腕輪型 指輪型(腕輪)の指輪に嵌め込むことが可能」

「聖銀指輪」

(「能力:

「聖銀色」の「聖魔法 神聖魔法の習得」が可能となり。神聖魔法が使える様になる。

聖銀の指輪と腕輪を同時に使用すると指輪と首飾りと聖銀装備が「同調」し、指輪と聖金装備が連動するようになる。)

*指輪と首

「指輪型(首飾り型)の腕輪(首飾り)にはめることが可能」

指輪型

(装飾品にはめられると 腕輪の内側に表示される。

*「魔道具」が作れる 腕輪型の魔道具

(腕輪と指輪が一緒になったようなデザイン)

*「魔術媒体 杖」

(魔術を発動するための魔道具)

腕輪

(指にはめることができるサイズ)

ペンダント

(ロケット)

*魔石 *魔法水晶 *水晶玉

(魔道具に使うため水晶で出来ている。)

*聖魔結晶 聖水晶 *水晶 *魔水晶

「腕輪」

「腕輪」

「ネックレス」

*

「リング状(宝石のついたもの)のものであれば何でも大丈夫。」

*「聖具」も作成できる。

「リング」

「チェーン」

*「武器に能力を与えることができる(聖武器)。

(聖武器に能力を与えることは誰でもできません。)

*能力の発動は、使用者の魔力を消費すれば使用する事ができます。

*武器の特殊効果を使用できる(「能力付与」で能力を付与したもののみ使用可能)。

「特殊武器」

(特殊加工されているもの)

*特殊加工 指輪と首輪(首飾)

髪飾り(頭巾)

耳かざり(ピアス)

*特殊機能「能力付与

「能力使用(使用時)」

(使用者の意志に従って 自動的に起動。所有者が認識することで自由に操作が可能になり能力を使用することが出来るようになる。)

*能力「効果時間」:5分

*「効果範囲」:能力効果範囲は直径約20m それ以上大きくする事も可能 *能力は一度に1つしか使用できない。(2つの効果は共存できない)

*能力効果時間が切れると強制的に解除される(

「停止」した場合再度発動することはできない)

*一度能力の効果を切ると再度使用はできない。(再度使用したい場合は再度「能力使用」を使用する必要がある)

『契約者:リゼリア』

名前:リゼリア性別:女年齢:19

種族:人族(ヒューマン)

(見た目年齢)種族:人族(ヒューマン)レベル:3ステータス数値;生命力

:200000/50000000(最大値/最大値上昇値/成長値:20000/500000)精神力:100000/100000000(最大値/最大値上昇値/成長値:100000/100000)攻撃力:200(限界値最大/最大上昇値/成長値:

「レベル3時の最大攻撃力上昇値/成長値/最大増加値」(上昇値/増加量/増加値/増加量))運勢:50レベル上昇ボーナス:100000

体力:5000000/10000000(限界値最大/上昇値/最大増加値)MP:10000/10000(上限値最大)

「MP最大回復量」「全属性適正:「光」「闇」を除くすべての魔法系統 聖魔法 神聖魔法

「光術 神聖術 暗黒術 精霊術 神聖術 暗黒術」

(「聖魔法」

「精霊術」)

固有技能

「神語術(神聖神力)」「身体強化系特殊スキル」*「気による身体能力の強化」が可能。(身体能力の限界を超えることも可能となる)

「瞬歩(縮地法加速移動)身体強化された状態で発動すると通常の1.5倍の速度で動ける 瞬間的に通常時以上の速度を出し 移動する事ができる」

(身体活性化(闘氣纏衣)体内エネルギーを高めて身体能力を上げる事ができる)

「聖銀装備」

(「刃渡り30センチ程度」の聖銀製の剣)

(刃渡り1メートル

「薙刀型聖銅短剣」)

(小太刀)

「小さめの日本刀形状」の聖銀製の剣)

(長巻)

(太刀)

大太刀 打棒

(棍)

(刃渡り50〜70cmほど」の長さの大ぶりな棒)

聖銀弓

(矢筒付)

大弓

「矢」

*「武器」

(武器全般)

*武器類に特殊能力を付けることができる(武器の特殊能力をつける事は可能)。

防具類全般

「防具」

*装備品に「特殊能力」を付与することができる。

防具類 武器類全般 *武器(剣や槍など)の種類によっ特殊能力を付与することができる。

アクセサリー

「装飾品」

(腕輪ネックレス)

(首飾)

*「魔道具」を作る事ができる 魔道具類 *装備品(武具)

*武具の特殊能力を付け変える事が可能 武具類全般 武器

(聖武器以外)

*武器に「特殊機能」を与える事が可能になる。

武器防具

(聖銀装備

「武器」)

(防具)

*聖銀製の武器(武器の特殊機能は使用不可)

(聖銀装備の防具は使用可能)

アクセサリー

(聖銀装備以外 聖銀装備以外は全て使用可能)

「聖銀装備」

(「指輪」

(腕輪型 指輪型 ネックレス型指輪型 ネック

「イヤリング」、「ピアス」、「ヘアピン」、「クリップ式バッジタイプ」の指輪型、髪飾り、イヤーカフ、「ブローチ型」「ネクタイ留め型」ネック、ベルト留具型などのネックレス型、指輪、ピアス、ブレスレット、アンクレット等のアクセサリー等、その他種類問わず形状で指輪とそれ以外を分ける必要は無く形状が合えば使用可能である)

指輪

(小物入れ)腕輪(腕輪型)指輪(首飾、ペンダントヘッド型含む、髪飾りも含む。ただし、耳かざり型のアクセサリーには効果なし)

*武器と武器以外のものに特殊能力を付与することができる *能力の発動時は魔力を消費しないで使うことができる *

「能力」

腕輪型(小指に付ける事可能)指輪型 *「能力」の使い方(発動方法)

*能力を発動させる時に意識し念じると能力の効果が使える。(任意発動)

*魔力を消費することでいつでも能力のオンオフが切り替える事ができる。

*能力は「腕輪型」「指輪型」とアクセサリーの形状が分かれていても使える(能力が使えるアクセサリーは一つ)

*指輪型はアクセサリー形状の物が使えない(「指輪」型で腕輪型「ネックレス」型 ネックレス型はアクセサリー形状の指輪もネックレス型「ネックレス」として使う事もできる。)

*腕輪は2つ同時に装備する事も可能(指輪の場合は

「腕輪」

「指輪型腕輪」を同時に使うことはできるが「ネックレス型」は腕輪と同じ「ネックレス型腕輪」としても「ネックレス」としても使うことはできない。腕輪とネックレスを別々に使う事もできる。)

*「能力発動中は魔力の消費は無し。能力発動中は他の能力が使えず他のアクセサリーの特殊機能を使用することはできなくなる。

*能力の持続時間は能力の強さにもよるが基本的に1日に最大で10分くらいしか持たない。(能力の使用時間に応じて徐々に回復する。)

腕輪

(「指輪型」とネックレス型)

指輪

(「小物袋(バック型)腕輪型 ネックレス型 指輪型)」)

*能力発動時は魔力の消費はない。

*魔力を込めれば込めるだけ効果時間を延長することが可能。

*能力の効果は腕輪型の能力は1回10分。(1分ずつ回復していき。最大100分持つ)

(ネックレス型の能力は1回に使える回数が限られているが1分ずつ時間とともに回復する。最大1分に1回復していく。)

*腕輪と指輪の最大装着数は2つである。

*腕輪型の能力を発動させると腕輪から半径約2メートルの円が展開される。

*指輪の場合腕輪と手のどちらからでも同時に発動する事が可能である。(どちらからも発動させる事もでき。また同時発動することも出来る)

*能力は腕輪に表示されている。(腕時計のように)

*能力を

「起動」と言う事で発動することが出来る。

※腕輪を

「停止」する事で能力を停止することもできる。能力停止時には魔力は消費しない。

指輪と首輪の連動は

『魔石』に魔力を流し込むことによって魔道具のスイッチを入れている状態になる(この操作をしないと魔石を「武器」に取り付けた時点で勝手に魔道陣が展開して攻撃をする)

(武器を「武器箱」に入れ収納した場合「指輪」は取り出せない。)

*能力を使用する時は必ず起動する必要がある。

*起動には『魔力』が必要になる。

*一度能力が切れてしまうとその

「能力」を使う事はできない。

「能力」のONOFFは「腕輪型」「腕輪」「ネックレス」なら能力のボタンを押すだけで起動状態と停止する事ができる。

*能力は「起動した瞬間」と「発動後(攻撃した後)」に発動した方が発動後の時間経過による回復が大きい。

(例

「指輪」

「腕輪」の両方の能力を使って攻撃した場合は1分経つごとに5分の自動回復になる。2つで20分間回復し続ける事になる)

(「指輪」と「武器」の二つで同じ「能力」を使えば10分間の2倍の時間で20分間発動させることができるようになる)

(2つとも武器の機能があれば「指輪」は2つ装備出来る。)

(腕輪の効果で

「2つ以上の指輪を装備している状態で武器を取り出そうとした場合その武器の武器機能が使用できない代わりにもう一つの「指輪型」の特殊機能を使う事が出来る」という効果がある場合 例えば、ある一つの指輪(指輪)の中に二つの武器(「指輪型武器」や武器の特殊機能を使った武器の特殊機能の事を指す。武器以外のアイテムにも適用)を入れておくことが可能であり さらに 武器の武器機能は使用できないが 指輪(腕輪)の中にある「腕輪型武器」や「武器の特殊能力」のみ使用することができるといった使い方が出来る)

*武器に「特殊武器(スキル付き)」を作る事ができる

*武器に「スキル」を付ける事ができる *「スキル付与可能個数:」

1個 2〜8個の

「小刀型聖銀ナイフ(刃渡り50〜70センチ程度」

*聖銀製の小刀 *武器の特殊機能は使用可能。

小刀 打棒

(棍)

*打棍(打撃武器)

*打棒の特殊機能は使用可能 *特殊機能発動時には魔力を消費する *武器の形を変えることが可能な 棍 長巻 *長巻(大太刀)

*打棒

(大棍)

小さめの日本刀形状 *刀 *小太刀 *薙刀 *短剣

(短剣)

(ロングソード)

大剣

(大剣)

短剣

(ショートソード)

長巻

(薙刀型)

刀(日本刀型)

(太刀)

(小太刀)

小さめの長

「刀型小刀」(刃渡り40センチほど」)

(打棒

(打棍)

棍棒)

(長棒 薙刀型)

打棒

(大棍)

長巻

(薙刀型)

(長巻型打棒

(棍棒型長巻))

(打棍(打棍棒型棍棒型棍棒型打棒))

長棒

(薙刀型)

(大なぎなた型)

(打棒

(打棍)

小ぶりの日本刀形状)

打棍(打棍棒型棍棒型棍棒型)

(長柄武器の武器種 長巻き)

(大振り剣形剣

「両手剣(ツーハンドアックス)」「片手剣」など種類は様々)

大剣

(大剣)

細剣(レイピア)

*小剣

(小剣)

刺剣

(刺突剣 曲剣 サーベル)

斬剣

(剣類 刀剣類

「剣」)

長槍(ロングランス)

(大槍)

*盾

「ラウンドシールド」

*盾の形状は種類豊富で様々な種類が存在する。(円形の盾、半円形の盾など色々)

*盾は大きさにより防御性能が異なる 小さめ(30×15センチくらい)

中型(35×23センチくらい)

大型(55×29センチくらい)

大型の中(60×27センチくらい)

小型の盾は小型

「盾(スモール ラージ ミドル ヘビー シールドタワー(塔型)型、カイト(船型)型、丸(ボール型)型 、楕円(楕円形)型、四角(スクエア型)型、長方形(長方形)型、三角形(デルタ型)型、六角形(六角)型、ひし(菱)型、八角錐型、五角形(星型)、十字型(十字架)、卍型(まんじがたがた)型、八卦鏡型、六方(ヘキサゴン型)型の10種類)がある。

*盾の種類が豊富に存在しており色々な形のものがある *基本的に武器の特殊機能を発動するにはその効果に対応した専用のアクセサリーが必要となる

(例えば「剣」であればアクセサリーとして専用に加工された武器が必要。)

*盾は「腕輪」もしくは

「ネックレス」のどちらかを装備することで使うことができる。

また盾

「円形」「半月型」「菱形」「六角形」「星型」「ハート型」「スペード型」「クラブ型」「クローバー型」「ダイヤ型」「扇子(日傘のような丸いタイプ)」「扇型」「扇(扇状)」

などがある。

ちなみに 武器を収納するための

「アイテムボックス」

には 腕輪かネックレスに収納することで使えるようになります。

*腕輪の場合は腕輪に武器が取り出せる「武器箱」というアイテムがセットされていれば収納することができ ネックレスの場合はネックレスの魔石に腕輪に装備してある「腕輪型武器(アクセサリー)」が取り出せ るようになっている。

*アクセサリーの魔石がネックレス型の

「魔石」の場合はアクセサリーは装備している腕輪に武器を取り出すことが出来る「腕輪型アクセサリー(腕輪)」

が取り出し出来

「ネックレス型アクセサリー」の場合はネックレスが収納されている魔石は腕輪に取り出したアクセサリーが収納される

(ネックレスが腕輪になっているため。魔石がネックレス型のアクセサリーは収納出来ない)

*腕輪型の「腕輪」の場合腕輪には「指輪型」の腕輪の機能も付いており ネックレス型の機能も持つ *「腕輪」には 武器を

「武器箱」に収納する機能があります。

*腕輪型の

「指輪型」も収納する事ができ。腕輪と指輪で

「指輪箱」と呼ばれる機能を使い2種類の装備品を持ち運ぶ事が可能になっています。

(指輪箱には最大で6つ入る)

(指輪箱は収納時にサイズが小さくなるため小さい鞄などに収まるくらいまで小さくする事も可能)

*腕輪と指輪の機能を組み合わせる事で特殊な機能を持つ腕輪や指輪を作ることが可能でその場合は能力が追加される事になります(武器の性能も上がる事となる)また腕輪に装備出来るものが増えていき武器の種類も増えていく事にもなると思います! *『能力追加(能力付与スキル付与)』『スキル能力付与』『スキル能力付与』によって能力を追加して増やすことも可能です!!

(『魔法石(魔力充填石)』を使う事により、魔法の能力を道具(武具

「武器箱(魔道具)」)に追加することが出来きる。)

*『能力付加』で武器を強化すればその威力は格段に向上する。

*『武器能力』を付与している武器の場合武器の能力の補正が加わる *能力が発動した場合その能力の特殊効果が付与されたりします。

*能力の追加をする場合は腕輪とネックレスの両方に同じ能力を追加する事が出来て能力の追加をした場合は腕輪に付いている能力のアイコンをクリックすると説明文が表示されます。

「武器」の

「特殊機能」を「起動」させる時は武器の

「スイッチ機能」を使用してください。

「武器」の「起動スイッチ」と「停止スイッチ」と切り替えることで特殊

「特殊機能」の起動と停止を行う事が出来ます。

(「起動スイッチ」の「武器箱(武器倉庫)」と起動したい

「能力名」を選択して起動させてください。(選択しない場合は自動起動になる。(任意で起動することも可能)

*起動時には使用分の魔力を消費する事になる(魔力を消費する量は発動時の「武器の大きさ(大さ)」に比例する。発動後の時間経過による回復量が消費魔力を超える事はないので注意魔力の自然回復量は人それぞれ違う)

*武器の能力によっては「特殊武器(特殊能力武器)」、「特殊武器」は1つで1種類にしか効果がないが複数の能力を付与することができるようになる(特殊機能を追加した場合1種類だけしか特殊機能が付けられ

「特殊能力付与機能」を使って2つの特殊機能を1つにすることが出来る。この場合特殊機能の個数が上限を越えることはないが特殊機能の数は増えていくことになる。)

(特殊能力追加機能を使えば1個ずつ特殊能力を増やすことができ さらに特殊機能の効果を増やしていくことが可能になる(特殊機能が2個以上になれば特殊機能が重複することはなくなる。ただし特殊能力の数が増えた場合は特殊機能同士を重複させることが可能になる)

(特殊武器(特殊能力付き)の作成が出来るようになり特殊能力付きの武器を作成する事ができる。その場合、作成する事が出来るのは特殊機能が付いた一つの武器だけで、作成した時点で特殊機能付きは壊れてしまうことになるので使用する前に壊さないように注意することが必要になる)

*武器に「特殊機能」を付けたい場合には武器に武器の特殊

「起動機能」を使用し 【発動ボタン】を押すことで「特殊武器」が完成する

(※「武器箱(収納庫)」にしまう時は必ず武器をしまってから「アイテムボックス」にしまう必要がある

(武器をしまった後に「特殊武器」を「アイテムボックス」にしまうと「武器」扱いではなくなってしまう為)

特殊

「特殊機能」を付けるには まず 【特殊機能(能力)のリスト化設定をする必要があり その設定画面を出す方法は「メニュー」→「ステータス画面」→「所持品」の中の「腕輪箱(腕輪)の中(アクセサリー)」の中に「装備欄(武器)」がありそこに表示される(腕輪型武器)の装備しているものをタップすると詳細が表示されるので最初に確認しておくこと 次に

「武器枠数」、「腕輪型武器専用スキル一覧」の中から 武器種「剣」(ショートソード)を選んで「特殊武器(能力)付けたい特殊機能」にチェックを入れる。

(特殊武器に付けた特殊機能は外すことは出来なくなり一度つけたらもう後戻りできなくなるが

「剣」の 【特殊能力のリスト化の設定を解除(非表示にする。)することで元に戻れるので覚えておくこと)

あと「腕輪」の場合は、 腕輪の右上に数字が表示されているが これは「腕力のパラメーター(筋力)」の 数値になっており、この数値に余裕がある場合のみ「武器箱」の方に武器を移動させる事ができる(つまりは、腕力の数値に余裕がない状態で移動させると、腕輪の方が壊れる可能性があるので、無理はしないこと

「武器」の特殊

「特殊能力付与」

を発動させて武器を強化する事もできる。(武器に「腕輪」を装着していればその腕輪の魔石の中にある「腕輪の魔石」が自動的に反応して、武器の魔石にある「腕輪型武器」に武器強化に必要なエネルギーが溜まっ ていきます(腕輪は武器と一緒に装備している状態なので勝手に武器強化されます。腕輪型の魔石の場合は「腕輪型魔石」が反応する。)

強化には成功確率が設定されており、成功するごとに攻撃力が上昇していく。

強化の成功失敗にかかわらず「腕輪型武器」に蓄積された経験値が一定の値に達した段階で武器は完成し「武器」は強化が完了する。

「腕輪型」に腕輪武器が融合した「特殊機能武器」を腕輪として使うにはその「腕輪武器専用スロットに腕輪の「腕輪型武器専用アイテム」を装備することで使用できるようになる)

*腕輪武器専用アイテムには色々な種類がある *武器は武器専用の

「腕輪武器専用スキル」「特殊能力」「武器の特殊機能(武器の特殊機能)」が使えるようになっている *「腕輪武器専用武器スキル」「武器の能力」「特殊武装武器」「特殊能力」はそれぞれ専用の物しか付けることは出来ない *腕輪に付いている「特殊能力」「武器の機能」と腕輪に装着してある腕輪型「武器箱(腕輪武器)」の

「腕輪型武器」にセットされている「腕輪型武器」の能力を合わせて使うことも可能になる *腕輪に付いている「特殊能力」が複数ある場合は腕輪の魔石にセットされている腕輪型「腕輪型武器」の腕輪の魔石が連動していて「特殊能力(腕輪の魔石)腕輪」の場合は「武器の腕輪型武器専用能力」がセットされていてセットされた能力のセットされている「腕輪腕輪」にセットしている武器は全部腕輪の「特殊機能の腕輪」として扱われる。(例えば「腕輪型の能力で腕輪武器を強化していたとする)

(しかし、その強化していた能力は強化していない方の腕輪にも反映される)

(強化した能力の場合は、元々持っている方の腕輪型の魔石にセットされている腕輪型の魔石と 合体する形で腕輪の能力が追加される事になる。強化前の能力の場合も同じく魔石に能力が追加される形になり その場合は強化分は「魔石(腕輪型武器)の能力」に変換される。

(例:腕輪の特殊能力「特殊能力追加(能力付加)」を付与してある武器を「腕輪型の魔石」と 合体させている場合、魔石に付与された腕輪の特殊能力は「武器の能力の一部」とな る。)

腕輪武器の場合「武器の腕輪型武器」は腕輪の武器であるのと腕輪の武器の能力を使えるという能力もあるため腕輪武器と腕輪腕輪で「腕輪の特殊能力」は共有する。

その為腕輪武器と腕輪腕輪で同じ能力を共有して装備することが可能になり さらに武器は腕につけている状態であるため装備の付け替えの

「腕装備」を切り替える必要がない。腕装備に腕輪装備もつけられるため 状況に応じて腕輪装備を使い分ける事が可能になる。

(※「特殊腕輪武器」の特殊能力は「武器スキル(特殊能力)」を つけることができる)

「特殊武器」を装備中は他の武器を持つことが出来ない(持とうとしても

「装備不可」

「武器枠追加(武器枠追加)」を使って「腕輪」を装備中に「腕輪武器専用能力」を装備出来るようにする *武器を他の種類の腕輪に入れ替えて装備出来るようになる。

(腕輪と腕輪の融合)

*武器の能力が重複する *「腕輪」に腕輪型の魔石を「武器」の特殊機能「武器専用能力」を付与して武器にする事ができる *武器は武器専用の特殊能力を使う事が出来て「武器の特殊機能」を使うことができる *腕輪の特殊機能が発動すれば腕輪が壊れるが壊れた後すぐに元に戻る *特殊腕輪の装備品についている腕輪の特殊機能は重複する *武器専用特殊能力(特殊機能+武器スキル)と特殊武器(特殊能力

「特殊能力武器(能力付き武器特殊能力付き武器は特殊武器の一種でもある)の 武器に「武器の特殊機能(武器の特殊機能)」や「特殊能力(武器スキル)」を つけて強化する事が出来る *武器専用特殊能力は特殊能力が重複しない *「特殊機能(武器スキル)」は特殊能力が付かない武器でも

「武器スキル」の特殊スキルを使用出来ます。

特殊能力と能力と特殊能力の違いについては「特殊能力(腕輪)」と

「特殊機能(武器)のリストを参照 *腕輪は「特殊武器(特殊能力付き)は武器とは見なされない為武器としてはカウントされないが特殊能力は付く *腕輪に特殊武器(特殊能力)を付ける時は腕輪の腕輪専用腕輪武器を装備していなければ ならないが、 特殊能力を付ける事は出来ない

(*特殊武器(特殊能力付き)を作る時には特殊な道具がいるがそれとは別に特殊武器に特殊武器専用特殊 機能を追加する事が出来る *特殊能力の追加は武器の特殊能力にだけ効果がある *腕輪武器は武器の特殊能力しか使えませんが 腕輪武器に武器スキルをつければ腕輪の特殊能力に特殊能力を追加することができ *特殊能力に特殊能力(武器専用)をつけることが出来る *腕輪に腕輪専用の武器スキルを付けれる(特殊武器と違う武器を装備出来なくなるが特殊能力は付けられる)

*腕輪武器専用に腕輪の武器に特殊機能が付く 特殊機能が付いた腕輪は壊しても壊れなくなる 腕輪型腕輪装備時の特殊能力一覧は腕輪装備画面参照の事

※特殊能力腕輪武器の特殊能力を「腕輪の特殊能力(武器)」と 同じように扱える

※武器専用特殊能力 【攻撃補正(ステータス上昇値UP STR +10/VIT+1 /MND-1 【耐久力増加率UP VIT +3DEX-3】/【攻撃力強化】LV1~5 /【斬撃】LV0~2

※武器の攻撃補正系 ◆特殊武装剣 【属性】

聖光、闇黒、火炎炎熱氷凍水木金土

「特殊能力」

(武器専用特殊能力が使える。)

特殊能力

(剣専用。)

特殊武装剣の特殊武装腕輪は特殊武装武器の腕輪になる ◆特殊能力腕輪武装 【攻撃付与(武器スキルが使用できる。)付与攻撃力強化 付与物理防御力強化 付与魔法防御強化 HP吸収 状態異常付与 自動修復 魔力回復 自動再生】

「特殊能力」

*武器の特殊能力が使用できる。

腕輪武器の特殊能力 ◆特殊腕輪スキル(腕輪スキル武器スキルが使用できる)

*武器の特殊スキルが使用可能 *腕輪の特殊機能は武器の特殊スキルは使用できる *腕輪の特殊能力は武器と同じ特殊スキルが使える *特殊武装スキル

「特殊武装腕輪」専用スキル 【超硬化(金属系の素材に対して耐性がある)付与特殊効果(武器)

付与特殊能力(防具、服などの装備品に特殊機能を付与可能)

状態変化、状態異常なし】

腕輪スキル、特殊武器専用スキル *腕輪に特殊能力がセットされ、腕輪の特殊機能として使うことが出来ます。

*腕輪スキルと腕輪装備の腕輪武装のリストは 武器腕輪専用スキルの欄にある

「特殊能力の特殊腕輪スキル」を参考にして下さい ◆特殊能力腕輪スキル(特殊武器専用スキルが使用できる)

「特殊武装腕輪」専用スキル 特殊武器専用武器専用

「腕輪専用スキル 特殊腕輪スキル 特殊能力 武器スキルが使用でき特殊能力が使用できる」

*腕輪の特殊能力と武器の特殊能力を同時に使うことが可能です。

腕輪スキルの場合は特殊能力を単体で使用する事が出来ます。

*腕輪の特殊能力の武器スキルの使用も可能で武器スキルの同時使用は特殊能力のみ また腕輪装備中のアイテムには制限がない。

◆武器スキル 【剣 槍 斧】【刀 短剣術】

◆武器専用 腕輪型武器 腕輪に装備している時に発動する能力 ◆特殊武器専用 武器専用腕輪武器の場合特殊能力の武器専用スキルと武器固有武器が使用可能となる

「特殊能力武器(特殊能力武器の武器専用腕輪)武器専用特殊能力武器 特殊能力スキル」

特殊能力(腕輪武器専用特殊能力、特殊武器専用腕輪武器専用)

特殊能力は武器の腕輪専用腕輪武装の特殊能力の腕輪で

「腕輪の腕輪武器専用能力」は「腕輪」で「特殊装備している武器の腕輪」限定の能力が使用出来る。

*武器の腕輪は装備している時にしか使えない。

*特殊能力の腕輪装備は腕輪装備中に装着している武器にセットされる *腕輪の特殊能力の腕輪スキルを使用する場合 腕輪の装備を外す必要はない 腕輪に装備されている特殊能力腕輪武装の腕輪の特殊

「腕輪の特殊腕輪武器の腕輪の特殊装備の腕輪に特殊装備されている武器専用 特殊能力武器腕輪専用特殊能力武器の腕輪の特殊武器の腕輪専用 特殊能力装備の武器専用腕輪武装の腕輪の特殊能力」の特殊能力を 同時に使うことが出来るようになる ただし武器装備中は武器専用の腕輪スキルを武器以外の腕輪に付けて特殊能力を使うことは出来ず 腕輪装備していない場合はその特殊能力を使用することができる

「特殊腕輪武器」は腕輪の武器専用特殊能力は使用出来ません。

*特殊腕輪に腕輪の特殊能力を付与できる *武器に特殊武器に特殊武器に特殊腕輪を装備させることが出来る *腕

「武器腕輪」

腕に装備するタイプと武器につけるタイプの二種類ある。

腕に装備するタイプの特殊腕輪武器の 腕に装備する特殊武器腕輪に 特殊能力武器腕輪を腕につけている状態で装備すると武器の特殊機能を使用出来る

「特殊腕輪武器」は特殊武器を装備中に特殊武器が使えて特殊能力が使える

「特殊腕輪装備時専用特殊武器専用特殊武器専用腕輪装備で武器専用特殊 スキルと特殊能力腕輪が両方使用可能になり武器の特殊能力スキルと 特殊能力を使うことができる

「特殊武器」と腕輪腕輪腕輪武器腕輪専用特殊能力腕輪武装専用武器 特殊腕輪武器専用特殊能力専用武器専用武器

「特殊腕輪装備」は特殊武器を装備中は武器の腕輪専用腕輪武装の腕輪

「腕輪の腕輪武器専用能力の腕輪の特殊腕輪腕輪腕輪専用特殊能力腕輪武器の腕輪腕輪武器専用特殊能力腕輪武装の腕輪の特殊腕輪武器専用特殊能力腕輪武器の腕輪専用特殊腕輪武装専用武器専用」を腕に装備していても武器の腕輪スキルを使用できるが 特殊能力は腕輪武器専用腕輪武器の腕輪専用特殊機能専用武器腕輪専用特殊能力腕輪武器の腕輪の専用特殊腕輪武器専用特殊能力腕輪武装の特殊腕輪装備専用の特殊腕輪武器専用

「特殊能力武器専用武器」に装備していなければならない

「特殊能力」が使えなくなる。

*武器スキルは「特殊武器(特殊能力腕輪)」の特殊武器(特殊能力付き)でも使えます。

*腕輪武装に武器腕輪の特殊武器を特殊腕輪腕輪腕輪武装に 腕輪武器の特殊腕輪武器の腕輪の特殊能力と特殊腕

「特殊腕輪武器の腕輪の特殊能力腕輪武装の腕輪の腕輪専用腕輪腕輪武器専用腕輪武装の腕輪の特殊腕輪武器専用特殊能力腕輪武器専用」を付ければ特殊武器(特殊能力付き)と 腕輪武装に付けていた場合でも腕輪の特殊武器(特殊能力付き)の腕輪専用特殊機能の 特殊武器腕輪武装の特殊腕輪腕輪武装の特殊腕輪腕輪腕輪腕輪武装腕輪武装腕輪専用特殊能力武器専用腕輪武装腕輪専用特殊腕輪武装の腕輪の特殊腕輪武装用 【特殊腕輪スキル(武器スキル)

武器専用スキル】

*武器

「武器腕輪装備」専用特殊能力腕輪武装は「腕輪の特殊能力武器腕輪の特殊武装」と一緒です *武器専用スキル 腕輪武装専用 腕輪専用スキル *腕輪スキル(腕輪武装)

*武器専用スキル腕輪スキル *特殊武器専用スキル(武器スキル)

*腕輪スキル(腕輪武装)

(*腕輪の特殊腕輪武装専用武器スキルが使える 腕輪専用武器専用スキル)

腕輪スキル専用特殊腕輪武装の腕輪の特殊武装腕輪専用

「腕輪の腕輪武器専用武器スキル」が使用可能

「特殊武器(腕輪武装)」は武器の腕輪専用特殊能力腕輪武装の腕輪の特殊武装の腕輪武装の腕輪の専用特殊腕輪武装専用武器専用」の特殊能力が使用出来ない ◆防具 腕輪武器装備時専用防具専用特殊腕輪武器装備専用 防具専用腕輪スキル *腕輪スキル(防具)

*腕輪スキル専用スキル(腕輪武装)

*防具専用スキル(腕輪武装)

*防具専用スキル腕輪スキル *防具専用スキル専用腕輪スキル専用腕輪武装専用腕輪武装 *特殊武装腕輪武装腕輪腕輪腕輪武器装備腕輪専用腕輪武装の腕輪の腕輪

「特殊武装腕輪」専用腕輪武装専用腕輪武装腕輪武装腕輪武装専用 特殊能力腕輪武装 *特殊武装腕輪専用スキル専用腕輪武装腕輪武装腕輪武装専用腕輪武装の腕輪腕輪武装腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪 *防具専用腕輪スキル *防具腕輪スキル *腕輪武装スキル専用スキル(腕輪スキル専用腕輪武装専用)

*

「防具専用スキル(腕輪武装専用腕輪スキル専用)腕輪スキル専用腕輪スキル腕輪武器専用腕輪武器専用武器スキル専用腕輪腕輪武装専用腕輪武装専用」の専用スキルは使用できない

「特殊腕輪武装専用腕輪武装腕輪武装専用特殊武装武装武装腕輪武装武装武装腕輪腕輪腕輪腕環腕輪腕輪腕輪腕輪腕輪武装武装武装武装腕輪腕輪腕輪武装腕輪武装専用腕輪武装腕輪武装武装」の特殊武装腕輪武装の腕輪の特殊武装腕輪腕輪専用 特殊能力武器武装腕輪腕輪武装の腕輪の

「腕輪の特殊腕輪武装」の腕輪の特殊能力スキルの 武器の腕輪スキルの「武器の腕輪スキルの武器の特殊スキルスキル武器専用」

と「武器スキル専用スキル専用腕輪武器の特殊能力スキル」の

「腕輪専用特殊武器専用特殊武器の特殊能力スキルスキル専用特殊腕輪武器専用」

「腕輪専用腕輪武装の腕輪の特殊能力腕輪武装の腕輪専用特殊腕輪武器専用腕輪装備腕輪武装専用腕輪武装腕輪専用特殊武装武装武装腕輪腕輪武装武装腕輪腕輪腕環腕輪武装」が使用可能 ◆武器の特殊スキルスキルは「武器の特殊能力武器の装備中」のみ使える *腕輪武装に付けた場合は腕輪装備中に装着している腕輪の特殊能力腕輪武装の 腕輪の武器スキルのみ使用出来る *武器腕輪専用スキル 特殊武装腕輪に装備した状態で使用すると特殊武装腕輪の腕輪武器専用の特殊武装スキルが使用出来る ◆腕輪武装に装着した場合の武器スキルの使用時は

「特殊腕輪武器の腕輪武装の腕輪の特殊能力腕輪武装の腕輪武装専用腕輪武装の腕輪武装腕輪腕輪武器専用特殊武装腕輪武装武装武装腕輪武装腕輪武装腕輪武装腕輪腕輪武装」に 装備していた場合は特殊武装腕輪の特殊腕輪武装の腕輪の特殊武装腕輪専用腕輪武装腕輪専用腕輪腕輪武器専用特殊武装武装腕輪武装専用武器専用腕輪武装腕輪武装武装武装腕輪腕輪武装専用腕輪武装専用腕輪武装武装武装武装腕輪腕輪武装専用武装武装武装武装腕輪腕輪武装武装腕輪腕輪

「装備中の装備以外のアイテムで攻撃してもダメージを与えれなく、相手からダメージを受けるだけになる」

*腕力強化スキルは使えない。

*「腕力上昇率アップ」「腕力向上スキル」「筋力上昇スキル」「身体加速スキル」(「瞬足化」含む)、「体力増強スキル」「魔力増加スキル」「魔法耐性強化スキル」、「攻撃力増大」などの効果を持つ装備品やスキルは使えない *武器に特殊効果スキルは使えない

☆ 僕はとりあえずアイシアに案内されるがままに家へとたどり着くことが出来た。

(それにしてもまさか異世界召喚されるなんて思わなかったよなぁ)などと考えつつ玄関の前で待っていると扉が開き一人の美少女が姿を現したのだ!そしてその子は僕に

「はじめまして勇者様私はあなたを歓迎します」と言って微笑みかけてきた しかし、そんな状況の中一人の男性が現れて彼女に近寄ってくるなり僕の方を見ていきなり殴り掛かってきたのだ!? 僕は反射的に男性を弾き飛ばすことに成功しその勢いのままに彼女を抱き寄せてから「一体何がどうなっているんだ!」

と声をあげると彼女は「ああっすみません私の夫なのですが少々過保護気味な所がありまして でもご心配はいりません」と言いつつも何かに怯えるように震えていて

「ここは安全です安心してください」と伝えてくる すると後ろの方からはさっきの男の人が駆け付けて来ているのが見えて「おい貴様!妻から離れろ!そいつはお前のような 奴が関わっていい存在ではないのだ!」と叫びだしてきて僕は困惑しつつこの人の事を

「誰ですか?」

と訪ねてみると「私を知らないだと?ふんっ田舎者の小僧めまあいい俺の名前はアメリアだ。それで 妻は何処にいるのだ早く返せ!」と叫んでくるのだけど正直に言うと

「いや、あんたが突然殴りかかってきてそれを彼女が止めてくれたんですよ」

と言うと「なんだと!ではやはりこいつは偽者だったわけなのかだがどうやって我が家から出られた というのか」と言っているのだが「そういえば」と気になることを思い出したので質問してみた それはあの時の爆発についてだった 僕も巻き込まれそうになったくらいの威力の爆発だったので普通なら大けがをしていて おかしくないと思っていたんだけど何故かピンピンとしているようなのである

「えーっとですね。ちょっと説明しにくいのだけどあなたのお宅の天井って結構老朽化してませんでした あれ?そもそもうちってまだ建ってましたよね?」

そう聞くと男性は目を大きく見開いて驚愕の表情を浮かべた後

「ああああああ!!!あいつの仕業だという事か!!くそくそくそ!!どうしてあんな真似が出来るという のだ!!あれは魔族の中でも魔王と呼ばれる連中でも出来ぬはずだぞ」などと意味の分からない ことを言っているがとりあえず今は聞きたいことを聞いてみる

「じゃあそのお家の方は無事なんでしょうか」

と聞くと今度は急にもじもじし始める

「ええいうっとしい女め早くこっちに戻って来いと伝えたのに帰らないとは一体どういうことだ」

と言ったところで男性が急に固まってしまったのを見ると「やっぱり何かの罠があるんじゃないか」と思い 警戒しているところ女性が慌てて戻って来て頭を下げながら謝ってきたけど 僕は特に怒ってないし責めようと思っている訳ではないので気にしないで欲しいと告げることにした

「ありがとうございます おかげで無事に帰ってこれる事が出来ました。」と言われてしまうのだけど それよりも僕はどうしても聞

「えっとですね。結局貴方達は何者なんですか」と言うと 女性の方が口を開き「自己紹介がまだだったね 俺は「アメリア」だ。職業はこの国の国王を務めている 妻の名はリセリーといい先ほど君を連れ去ろうとしたのが息子のラスター」

とそれぞれ名乗りを上げてくれているのだから自分も名乗ることにした ちなみに「自分は一輝といいます こちらの世界で勇者をしているんですが」と言うと なぜか二人とも驚いている様子を見せているのが不思議だったが取り敢えず聞いておきたかった事を 一つ教えて欲しいと告げた

「何故こんなことをするのかという事なのですが何の理由もなくやったわけではないんでしょう」

と尋ねるとそれに対しては意外な返答があったのである 実はここの村を含めた一帯は「魔素」の濃度が高くなり過ぎて魔物が大量に発生しやすくなってしまっているので どうにかする方法がないかなと困っていたら女神を名乗る存在が現れて自分達の願いを聞き入れてくれる のならば協力しようと言ってくれたらしくて その見返りに「魔王を倒して世界を救ってくれれば元の世界に戻れる」ということだったらしい それを聞いた後、まずは自分の身の安全を確保しなければと思った僕はある提案をした

「あの、今すぐ信じろとは言えないのだけど 一応信用してくれるとありがたいという気持ちはあってですね もし良かったら少しの間だけ泊まって行ってくださいませんか 色々と相談したいこともあるのです」

そう告げると最初は遠慮していたが次第に心を動かしてくれたようでしばらく滞在する事を受け入れてもらえたのであった 僕はアイシアと一緒に「アルテリア学園」へと向かっていたのだけどその途中で

「ねえねえ、お兄ちゃんは勇者様って呼ばれていたけど本当はどんな力を使えるの 凄かったんだよ!!」

「ふむ、それは確かに興味深い話ではありますな ぜひ聞かせてもらいたいです」と会話しながら 歩いており僕は自分が使えている特殊技能(固有スキル)についての説明を始めた

「そうだなぁ僕の場合は腕輪スキルが3つあってそれぞれにスキルがついているからな 一番上は「全能の器」っていうスキルなんだけど なんでも無限収納能力を持っているから容量は無制限 ただし時間経過で少しずつ減っていくみたいで あと「空間操作」がついていて そのスキルは半径100メートル以内に存在している 物を引き寄せたり遠ざけたりすることが出来る もちろん移動させたりも出来るし転移も出来る」

そう言うと「わあ!じゃあどこでも自由に行けるの?」と聞かれたので

「いやそこまで便利じゃないんだ。例えば俺の家とかには 行ったことがないから無理だしな 他にも「瞬足化」のスキルがあって足を動かす速さを倍加することが出来る これはレベルに応じて効果が上がる感じ

「筋力強化」「魔力増強」「身体速度向上」「身体強度向上」の4つがスキルになっていて それぞれスキルを使う事で上昇させていくことが可能な 身体能力を向上させる効果がある

「体力強化」は単純に体力を上げるだけで効果は1秒に消費されるスタミナが増える といった物だな」と説明を続けていったのである そんな話をしていた時背後の茂みに何者かがいる事に気がつき僕は剣を抜き放ちつつ後ろに振り返るのと同時に

「そこを動くな!動かないのであればすぐに立ち去るのだ 抵抗するというのであれば排除することとする」

と警告を行った瞬間目の前にいた少女は 両手を上にあげながら

「いやー、さすがに私に勝てる人はいないと思いますよ」と笑顔で話しかけてきた その姿を視界に収めることが出来たのだがどう見ても年下の子にしか見えず 本当に強いのだろうかと内心疑問に思っていたのだが よく見ると彼女の周囲には魔法陣が展開されており何かを警戒してい

「もしかして君は魔法士なのかい?」と質問をしてみると「えへへ、まあ魔法が苦手なのは認めてあげるけど魔法は使えない わけじゃないんですよ

「精霊化」」

と彼女が口にした直後周囲に魔力が集中していき光が弾けると共に 一人の女の子が現れたのだった

「紹介するよ。私の使い魔であるシルフだ。名前は私がつけてあげた んだよ」

そう言うとシルフィは僕達に近寄ってきて握手を求めてきたが僕としては警戒を

「よろしくね。それでさっきはごめんね怖がらせるつもりはなかったんだけどね あの時は私達が狙われている可能性があったんだ でも安心して欲しい 私達は勇者を害するつもりはないんだ ただその腕を見込んで頼みたいことがあるんだ だから少しの間一緒に行動しても大丈夫かい?」

彼女は真剣な眼差しを向けてそう語りかけてきたのだけどここで「分かりました 同行しましょう」と言って良いものかどうか判断に困った なぜなら僕達には目的があるからだ その為に「ちょっとだけ待ってもらえませんか」と言いつつも アイコンタクトを行うとどうも彼女も同じ事を考えているのか首を振り了承していた その後僕は自分のステータスを確認すると「異世界召喚ボーナススキル取得条件緩和中」という項目が増えていて そこに表示されていたスキルは全部で10個となっていたのだ

(さっきの戦闘はどう考えても異常な結果になっているはずなので確認しないとダメだよな。それにしてもこの 10個の中にレア度の高い固有技能スキルが存在しているかもしれないんだよな よし試してみる価値はあるはずだ。)と考えた僕は彼女にこの世界の一般的な技能技能の等級について説明するように伝えることにした。すると 僕の期待通りレア度7以上の物が5種類含まれていたのである それを見た時に確信を持てたのは、おそらくあの仮面の人物が意図的にレア度を低く見せかけていたのではないか という事だ!そしてあの人物は確実に何かを隠していることが推測されたのだがそれを追及するのは危険だと思い今は触れないことにするべき

「分かった。とりあえずは君の言葉を信じることにする それで私達のお願いは聞いてくれるよね」

僕はそれを断ることは出来ないと思い了承することにした 僕は「えっとまずは何をすればいいんですか?」と聞くと「実は私達の住む国が大変な事態に陥ってしまっている んだけど助けてもらえないか」とお願いされ さらに詳しく話を聞かせてもらったところ、なんでもここ最近魔王軍という存在が出現して 世界を支配しようと企んでいるようなのだという そして今回僕が呼び出されてしまったのもそのせいだというのが彼女の言葉だった 僕は正直迷っていたのだ、何故なら魔王を倒すというのはゲームで例えるとラスボスの相手をするということだ。正直僕一人の力で倒せるとは思えなかったし何よりも相手

「僕一人で戦えるような敵ではないので他の人に手伝ってもらう必要がある」という旨をアイシアに相談したところあっさりとその提案を受け入れる 事に賛成してくれていた。

そして僕が「ありがとう。これからも頼りにしても良いかな」と礼を言うとなぜか二人共顔を真っ赤にしているのだった ちなみに今現在は二人を連れて街に戻り冒険者ギルドへと向かい報告を行おうとしていたのだが何故かギルド内は異様な空気に支配されているのであった

「あれが本物の勇者様なんですね!!私初めて生で見てしまいました あんなに強くてカッコイイなんて素晴らしすぎる!!ああ私 もう幸せすぎます!!」

「ああ勇者様素敵すぎてどうにかなりそうなんです 私はあんな風に強くなりたい」

などと受付嬢が騒ぎ立てておりその

「なんなんだこの状況は一体どうしてこうなったんだ」と困惑していると 急に後ろのドアが開かれ「お前達一体何をしているんだ さっさと出て行け。邪魔になるだろうが」と言う怒声が響いたかと思うと受付嬢達は急に怯え出した

「すみません、ただ勇者様にお会いできたのが初めてだったので感動してしまいまして つい興奮してしまったんです」

と言うがその男はそれを信じていなかったらしく

「そんな訳ないだろうが」

「勇者様にお伝えしなければいけませんが現在この国の首都であるアルセリアが 魔族によって滅ぼされかけているのです」と言う衝撃的な発言をしてくる

「おいどういうことだそれは 魔族は今すぐ倒しに行かないと駄目な状況なのか!?」と問い詰めるように尋ねてくるのだけどそれに対しては申し訳なさげな様子で

「いえ残念ながらまだ間に合いそうにありません」

と告げられると 僕は「くそ!じゃあ俺は仲間と合流してから向かう その間この街の防衛を頼む」と言って 部屋から出ようとするとそこで「あの私も一緒に行きます」と受付嬢が言い出す その行為に僕は戸惑ってしまう なぜならこの

「お前がいても足手まといだ。ここは任せて先に逃げるぞ」と男が告げるがそれでも彼女は「いや絶対に残らない そう決めているの」と強く拒否する それを聞いた僕は 仕方がなく「わかったよ、じゃあ俺について来てくれ」と言って彼女を連れて行くことにし それからアイシアにも事情を説明して共に行動することに決めた そうやって移動しようとしたら先ほど男を注意してきた 人が話しかけてきたのである その人は「私はアルセウス騎士団の副団長を務めるラファランと 申す者で勇者様が魔族の討伐に向かうという話を聞き 居ても立ってもいられなくなりましてこうして止めに来た次第でございます 私どもと勇者様方と一緒ならば何とかできると思います いかがでしょうか?どうか我らの力になってください」と言われ 結局僕は「わかったよ、一緒に行こうじゃないか」と答えて 三人パーティーとして行動することに決まったのである

「そういえば名前を聞いていなかったな僕はアスター 勇者だ、よろしくな」

「勇者様、改めてよろしくね。それでこっちは私の使い魔のシルフ」

「はいシルフです。あなたの名前は勇者さんですか よろしくお願いします」と二人は挨拶をしてくれたのだけどシルフィの言葉遣いが少し気になりはしたものの あまり気にしないことにしたのである そうして話もまとまったところで僕達は王都に向かって移動を開始したのだけど道中で突然魔物の襲撃を受けてしまう。幸いこちらの被害は無かったのだけど その光景を

「うっわ、マジありえない」とつぶやいている女の子の声が聞こえると同時 突如上空に現れた黒い球のような物がその辺にいる魔物を吸い込んでしまう。そして数秒後今度は空に光の玉が出現するのが目に映る 僕は咄嵯に剣を構え迎撃態勢を整えていたのだがその光が地上に降り注ぐことはなかったのである

「え、何今の?」というシルフィの質問に「いや知らないし分からないけどさっきの攻撃でほとんどの敵を 消滅させてしまっているようだしとりあえず助かったって感じかな」と答える するとアイシアは少し離れた場所に移動しながら僕の肩を叩き

「どうした?」

と聞いてきたので僕は

「いや少し確かめてみたいことがあるんだよ さっきの攻撃の出所はどこかわかるか?」と質問をする

「あの球体に攻撃をした方がいいの?」

「いや無理はしなくて良い。もしかしたらあそこにある建物が何か関係があるんじゃないかと思っただけだ」

「あそこ?」

「うんあそこ」

「あの建物ね。あそこを守れば問題はないの」

「え、そうなのか」

「あの建物を守ることは大切なことなの」と彼女は僕が見ていた方向を指さしながら答えたのだった その後僕達3人は特に戦闘らしいものが発生することなく目的地

「魔王城」までたどり着くことができたのである。ちなみにここまで僕達は一度も襲撃を受けることなく到着したのだが それが異常だと気づいたのは到着してからしばらくしてのことだった。

まずは街の様子を眺めてみると街の人たちからは緊張感といったものは 全くと言っていい程感じることができずむしろ笑顔を見せているものもいたぐらいなのだが それも当たり前の事なのかもしれない 何故なら僕達が向かっている場所には「あの」魔王軍が居るのだから。魔王軍とは本来人族の領域には現れないものなの だが今回は違う、彼らはこの世界に召喚されている僕達勇者の存在を聞きつけて攻撃を仕掛けて来る可能性が高いのだ

「さてどうしようか」と考えつつも僕の目線は建物の一点を見つめておりその建物の上には大きな

「塔」がある。僕はそれに目が釘付けとなっていたのだけどその理由というのがどうも僕の感覚では 違和感があるものだったのだ。普通に考えるとその違和感の原因が分かるはずもないわけだけども僕はなぜかそれを確信していた なので思い切って聞いてみる事にした すると返ってきた返事はとてもシンプルなものであり そしてそれを理解した時に思わずため息が出るような内容であった この世界に存在する全ての魔法が使用可能な魔法の大賢者にして全能力値MAXを誇るチート野郎にして最強の剣士 通称SSSランクの冒険者と呼ばれる化け物が今目の前にいる人物でありその強さ故に冒険者として依頼を受けた際に「自分より上のランクの奴とは戦わないようにしろよ」と言い渡されるほどだったりする。そんな

「なああんたが噂の魔導師なのか?だったとしたらお願いしたい事があるんだけど ちょっとだけ力を貸してくれないか?」

僕が頼み込んだ相手とはなんと僕を召喚する際に儀式を行っていた魔術師長の男であった。

僕が彼を見つけて声をかけた理由というのは実は「ある目的のため」に彼を利用しようと思ったからである。

というのも僕の目的はただひとつであり「異世界からやってきた英雄という存在」である僕の存在を「王国が認めた」という 形をとる事で僕はこの国における地位を獲得する事ができると考えたのでそのためだけに「あえて」話しかけたのである そしてその結果はと言うと思いのほか上々なものとなってくれたようであった。なんせ僕は彼に

「私の力でしたらいくらでもお貸しいたしましょう。私としては貴方の味方になりたいのです」

という言葉をもらえるまでに関係を深められたのでこれは非常に喜ばしい出来事だと言える。

ただ僕の予想ではここで何かが上手く行くのではないかと思っていたんだけどその期待に反して事態は全く好転しなかった。

「悪いが今は君に協力できない。それよりも今は自分の身の安全を考えてほしい 何せこれから君は魔族との争いに巻き込まれようとしているのだからな」と言われると彼はその場を走り去ってしまう それを見た僕は追いかけようとしたのだけどそこで後ろから声を掛けられると そこには先ほどの少女の姿があり僕は 彼女に案内され「あの場所」に向かうことになったのだった

「本当に良かったのかこれで」

僕がそう口にしたのはあの後に

「あの塔が重要なものだとしても私なら大丈夫」

「私が守る」と言われたのだが彼女の力がどのくらい強いのか正直に言うと想像すらつかなかったので 心配になってしまい同行することにしたのである それからしばらく進んだあたりでようやく「あの塔」の前についたのだがそこで異変が起きる 塔の入り口の辺りに複数の影が見えたかと思うとすぐにその正体は姿を現すとそれはなんと「鬼のような魔物」が6体いた それを確認したと同時に僕は「あれって一体どういう事なんだ」と呟くと隣に立っていたシルフィが説明をしてくれるのだけど その内容によるとこの世界の常識ではあり得ないことが起きているということらしく つまり簡単にまとめるとこの「塔」を守っているのが「魔物」であるということだった

「いやいやそんなことがありえる訳ないだろ」

とつい反射的に口に出してしまうのだが そんな風に言われてしまったのでシルフは少し悲しげな表情をしながらも僕へと視線を送ると その手に持っていた杖を構え

「嘘じゃない」と言って 魔法を発動させた するとその瞬間

「ギャー」と耳障りな叫びを上げている「あの」鬼のような生物に対して炎の壁が出現してしまい あっけなく燃やしてしまったのである それだけではなく「あの塔」を守っていると思われる魔物にも同じような事をする と 先ほどと同じ光景が起きてしまう。結局魔物達はなすすべもなく全滅してしまったのだけども それを見て僕は

「えっとごめん、もしかしてだけど 俺達は君の力を侮っていたみたいだ 謝らせてくれ、すまなかった」と頭を下げる それに対して彼女は困った様子を見せながら

「気にしなくて良い。それにあなた達が悪いんじゃないし」

「いや俺達の油断が原因だと思うんだ だってさっきのあの魔法だよ あれがもし人間に向けられたものであれば俺はもう死んでいたはずだ」

「確かに」と彼女はつぶやくと僕へ近づいてきて両手を伸ばす 何をしているのだろう?と疑問を抱いていると僕の頭を優しく抱きしめてくれる

「ちょ!いきなりなにするんだよ!?」僕は動揺しつつもどうにかそれだけは聞き出せた すると

「別にこれといって意味はない あなたの体が辛そうに見えた だから癒してあげようと」

そう言われると僕は自分の状態について思い返すのだけども特に異常は感じなかったので 首を傾げながら彼女から離れ

「あ、ありがとう おかげで少し落ち着いた気がしたよ でも急にこういうのは少し勘弁してくれよ」と告げておく それから少し気まずい雰囲気

「ところであなたは何のためにここにきたの?」と聞かれたので僕はここに来た経緯を話すことにした

「いやね実はね魔王軍に狙われているんだ 理由はわからないのだけどさ」

僕がそういうとシルフィは驚いたような反応を見せるので「やっぱり知らないよね」と苦笑を浮かべるのだけど 彼女は僕に「どうして狙われたの?」と問いかけてきた

「う~ん多分だけど僕が異世界から来たってのを知られているのと勇者召喚の儀式を行った っていう事実があるのとあとは僕を魔王討伐に向かわせたかったんじゃないかな 魔王を倒せる可能性のある唯一の人物だったわけだしさ」

僕の答えを聞いたシルフィは真剣な顔つきになると

「魔王は私の仇、私はあいつを倒す」とはっきり言い切るので僕は驚いてしまう

「え?君ってもしかして魔王軍の?」

僕がそう問いかけるが彼女は「違う」と答えたのでとりあえず安心したのだけど「でも」と彼女が言葉を続け

「私の命はあいつのせいで奪われた」と憎しみを感じさせる声で言ったのだ その姿を見て僕は「そういえば」と思い出し僕は彼女に聞いてみることにする それはあの時「勇者が来ればなんとかなるかもしれないけどそれまで持ちこたえられるか分からない」と言っており また彼女は「あの建物を守ることは大切なことなの」と口にしたのだけどその理由を聞いていなかった 僕はそれを知ることができるのではないかと思って尋ねてみると

「この建物の地下に魔王軍の幹部の一人がいる そいつの魔力を感知してわかった」

「じゃあなんで魔王軍は攻めて来て無いんだ? それに君はどうしてその人のところに行かないんだ」

「それは魔王軍にとってこの場所が必要だから。

だから手が出せなかった」

「魔王は?その人は魔王が居る場所は知っているの?」

「魔王は知らないはず。でも魔王が動き出すまではあの人も動かない。だから魔王の動きは ある程度予測ができる。魔王の居場所もあの人にはわかっている」

魔王が動いているかどうかわかるというのは僕にとっては凄まじく有益な情報ではあった だが僕達の目的を考えるならばやはり「その地下施設」はどうしても必要になるはずなのだ なので彼女にお願いをしてその建物内に入ることをお願いする事にした

「なら私も一緒に入る。それがいいはず」と言い切ったので僕としては断ることも出来ずにそのまま 連れていかれる事になった。ちなみにアイシアの方も「私もいく」と言ってついてくる事に なっている こうして3人で「魔王が拠点にしているらしい場所」へと向かう事となるのだが 道中の魔物に関しては全て僕の魔法と 彼女の攻撃であっさり倒してしまっていた。どう考えても過剰戦力である。そして目的地に到着するとそこには巨大な「洞窟」があった

「これはなんというかいかにもそれっぽいな」僕はそんな感想を抱く

「あの中に目的の場所がある 早く行こう」とシルフから言われたので僕は慌てて「そうだな」と返しつつ 彼女の後を追うようにして内部に入っていったのである 洞窟の中はひんやりとした空気に覆われておりかなり広い作りになっていた

「ここは元々大きなダンジョンなの この中にたくさんの人が暮らしていた。けれど今は誰も居ない」

「そうなのか?」と聞くと彼女は無言のままこくりと首肯し

「みんな出て行った。でもたまに戻って来る あっちから。今は私が管理をしている 他の誰かが入って来たら危ないから」

そう言って指差した方向を見つめるとそこにはなんとも形容しがたい生き物の姿が目に飛び込んできていた それを見た瞬間「あれが例の地下にいる存在なんだろうか」と思ったのだけどその通りで 彼女はそれに向けて杖を構えると呪文の詠唱を始める 僕は「あれと戦うつもりなのか」と思い焦ってしまったのだがすぐにシルフィの放つ魔法の 威力の高さに思わず唖然としてしまう その魔法を放たれてしまった謎の生物はその攻撃をモロに受けてしまい「ギイィィ」という悲鳴のような声を上げたのだがその直後に 魔法を受けた箇所が「ぐじゅり」と音

「なっなぁシルフ。今の音は」と僕が震えながら問うと

「あの魔物は体の半分近くが石化しているのだけどもう動けなくなると思う 完全に破壊するまでにはかなり時間が必要 でも大丈夫」

「な、何が大丈夫なんだよ」と口にすると 彼女は僕へ視線を送り「もう大丈夫 あなた達が倒す必要はない」と告げたので僕はその瞬間理解してしまった つまりあの怪物が地上に出てくるのを防ぐ手段を持っているということに

「それじゃあさっきまで戦っていたのも全部無駄だったって言うのかよ」僕は苛立ち交じりの声を上げてしまう その様子にアイシアも困惑の表情を見せていたので 僕はため

「悪い、ただ少し疲れてしまって 感情が抑え切れなくなったんだ。ごめんな二人共」

それから少し休憩を挟んだのだがそこで僕は気がついた事を口にした

「ところでなんとなく思っていたんだけどこの辺りって結構強い魔物が生息していたんじゃ」

「よく気が付いた」

彼女は褒めるような感じで言うと僕のことを見据えたのだけど 正直に言えば僕は怖かった 何故ならこの世界にやって来て僕は今まで

「まともに戦うことすらできないような魔物」しか相手にしていなかったからである だが目の前に現れた相手は「戦い慣れていない」人間が敵うとは思えずに そんな僕の不安が伝わってしまっているのかシルフィは僕へ近づいてきて「だいじょうぶ」と 言い聞かせるようにして抱きしめてくれたので僕は何も言わずに彼女の背中に腕を回して抱き寄せ

「うん大丈夫だ シルフィが守ってくれるんだろ」

と僕は呟いた それを

「あなたはシルフのことを信じている」と口を挟んできたのはアイシアであった それに対して僕は「もちろんだ、それに俺には仲間もいる」と口にする するとアイシアがこちらへ歩いてきて僕へと近づくと「真央斗 頑張ってる」と言ってくれた

「ありがとう」そう返すと僕は立ち上がり再びシルフィの手を握る

「それじゃあそろそろ先に進みましょう」彼女は嬉しそうな表情を見せてくれるので僕としても頑張らない訳にいかなくなってしまったのだ。それからしばらく進んだ先でついに

「お出ましみたいだね」そうつぶやくと前方には大きな蜘蛛の形をした「何か」が現れ僕達を睨みつけてきた

「こいつが」と僕は驚きのあまりに言葉が止まらなかった だがその反応を見てシルフィが「やっぱりおかしい」と言い出したので僕は不思議に思い どういうことか尋ねてみると

「本来ならこいつはこのダンジョンの最深部付近にいるの それも強力な個体として」

「え?でもこんなに大きい奴がさすがに最深部に居れば僕だって気がついていただろうに」

「おそらくこいつは他の魔物と変わらない強さなの でも本来のこいつもここまで大きくなることはないはず」と 言われ僕は混乱しながらも

「じゃ、じゃあこいつは本来もっと弱い魔物だって言いたいのかよ」と言うと彼女は「多分そう」とだけ言い それ

「この大きさが本来あるべき姿ではないはず」

そう言い切ってくるのだ。僕が戸惑っているとシルフィが

「ここはもうこの魔物の住処じゃないのかもしれない きっと」

彼女はそういうと巨大な魔物に手を向けて攻撃の体勢に入ると彼女は呪文の詠唱を始めた

「風の刃よ 切り刻め」その瞬間に風の精霊王の力を得た彼女の風魔法によって巨大な大百足はズタボロに切り裂かれてしまった そしてその直後だった

「ギィイ」と耳障りな鳴き声が響き渡ったのである。その方向に視線を向けると

「おい、なんだありゃあ」

「わからない でも嫌な予感が」とシルフィが言うと同時に その「異形の者」は姿を現すと僕らに向かって攻撃を仕掛けて来たので僕はとっさに シルフィの前に躍り出ると「剣舞」でその攻撃を受け止めたのだ だがあまりの威力の大きさゆえに吹き飛ばされ壁に激突した

「がっ」口から血を流しつつどうにか意識を保つのが精一杯の状態で僕がふと見上げるとシルフィーとアイシアは「あいつ」を相手にするのが手一杯で助けに行くことができそうもないのが目に

「くそう、このままだとやられる」僕はそう思ったのだがそこに突如「黒い渦」のようなものが出現するとその異界から「あいつ」が飛び出してきて僕に 向かって攻撃を放ってきたのである

「な、なんだよあいついきなり現れてなんで攻撃してくるんだ」そう言いつつ僕は その攻撃を避けようとしたのだけど体が上手く動かず 直撃してしまうかと思われたその瞬間僕はとっさに防御魔法を使ったのである それは僕が「あの世界」で学んだことの一つ「障壁魔法」

その力のおかげでなんとか助かるのだけど その代償とばかりに魔法を使っていた右腕が折れてしまっていたのである 痛みのせいか一瞬意識が飛びそうになった僕であったがその攻撃は続く 僕はとっさに「空間転移」

「剣聖」を発動させ「空間切断」「空間圧縮」を使って反撃を行うと その異形の生物はダメージを受けたようでありそのまま地面に倒れ込んだ。そして

「シルフ。あれがあの化け物の本当の姿」

「わかってる」と言いながら彼女が放つ魔法の嵐によりその異形はなすすべも無く崩れ去っていく やがて最後の一欠片まで破壊されるとシルフはそのままの勢いで地下施設内を突き進んでいき奥にあった施設も全て崩壊させると彼女はようやく動きを止め僕のそばに来て回復魔法を使い傷を治してくれたので そこでやっと体の自由を取り戻す事ができた。そして「魔王軍幹部が封印されていた場所ってここのことだったのか?」と思い口にした。「魔王軍は なぜこの場所を放置しているんだ?魔王軍が支配したい場所なんじゃないのか」

その疑問に対しアイシアは

「この場所のことは魔王軍も知っていた。だから魔王軍はここに入り込むことが出来ない」

「なんでそんな場所をわざわざ作らせたんだ?」

「あそこには大きな魔力の固まりがあった。魔王はそれを取り込んで自分のものにするために あえてその場所を作らせた」と教えてくれ

「それじゃあなんでお前らにはそれがわかったんだ?」

「私達は特別な存在なの だからある程度ならどんな物でも把握することができる」と言われてしまった

「じゃあなんで最初から言ってくれなかったんだ」と聞くと「言う必要がないと思った」というのでまぁ納得することにした

「でもこれで終わりでいいのかな」僕はそう思い 周囲を改めて確認したのだけども特に何も見当たらない そこで僕は念のために周囲を確認しながら「なんでこのダンジョンが封鎖されているような感じになっていたのか調べてみてもいいかも」と思った

「ちょっと見に行ってみる」とアイシアが告げると シルフィも同行する事にしたらしく二人は一緒に行ってしまったので僕はここで待っていることにしたのだけども

「ん~

どうしよう」

このダンジョンについて僕は色々と興味が出てきたので僕は探索をするべく

「探査魔法」を使用し 内部の様子を伺うことにしてみたのだが「え!?なんだよこれ、まるで「迷路」じゃないか」

そのあまりにも複雑な構造に僕が唖然としてしまうとシルフィが

「これはかなり面倒な仕掛けがあると思う 真央斗が思っているよりは」

「うへぇ」としか言いようがなかった

「でもさこの中は本当に真っ暗だよなぁ、明かりってあるのかよ」

「光があれば問題ない 任せて」

彼女はそういうと杖を掲げ「光の精霊 我に仕えし者よ その力を我が手に示せ」と言ったのだが 僕がそれって「呪文なのかな」と思っていると光が溢れ出す

「凄いぞアイシア」

僕がそういうとシルフィとアイシアがこちらへ駆け寄って来たので「それじゃあ行くとするか」と 言うのだけどもシルフィが

「私はあなたと一緒に行動する」

と言ってきてしまったので「それじゃあお前はどうやって進むつもりなんだよ」と問うと 彼女は懐

「私の武器を使う」と言い出した

「そんなのあったか?それに武器なんて持っていたっけか」そう思って

「ほら」と言うので見ると「え?銃?」僕としては「なんじゃこりゃ」と思わず口にしてしまった だってそうだろ「銃の形をしたナイフ」とか言われた日にはそりゃ驚くわ でも彼女の話によれば

「これもまた私の装備の一つで銃の他にも色々な機能が搭載されている」との事だったのである

「そっかそれなら仕方がないな それじゃあいざ出発だ」

僕はそういうと まずは通路の壁に手を当てると

「それじゃあさっき見たマップを思い出すから そこから道順を決めて行くことにするよ」

そうしてしばらく歩いて行った先でアイシアが何やら不思議な行動を取っている 僕達には目が見えていないから何が起きているのかはわからなかったんだけど

「うん この先」彼女はそれだけを口にするとこちらへ戻ってくるので

「どうした?この先に何かあったのか」と僕が質問すると

「この壁 多分通れない 無理に破壊しようとしても壊れることはないみたいだから先に進むには別の道を」とアイシアがそう言ったのだ その説明を受けて僕は困惑してしまいつつも先へと進んでいく事にすると しばらくしてまたしても「何か」のいる気配を感じ取った 僕は

「何かがいるな それも複数の奴らが待ち構えている」

「その相手は 魔人族」とシルフィが呟くとアイシアがこちらへと振り向いて

「あなた 少しだけ待っていて欲しい 今ならまだ間に合う あいつらは倒さないと後々に」

「おい、どういうことだ」と言いかけた時であった「ギィイイイイイイ」と叫び声が聞こえたので僕はそちらへと意識を向けると

「あれが本来の魔王軍か」僕はついそんなことを口走ってしまうのだけど それは「巨大なトカゲの形をした怪物」でしかも「3つ首の龍」がいてさらには

「あいつ」までいるのだった その姿に「あの時のドラゴンか」

「ギイ」と目の前の「あいつ」の声と共に「巨大蜘蛛」「竜蛇鳥」「大鷲」「狼」「獅子」が姿を現したのである そしてその光景にシルフ達が身構えて

「大丈夫だ シルフ達は何もするな こいつ等は俺一人で戦う」と言うと「分かった」とだけ言い残してくれ 僕は「空間収納」の中から刀を取り出し

「とりあえず試しておくか」とだけ言ってみると僕は一気に走り出し「雷電魔法」を放つのだけどもあっさりとその雷撃は無効化されてしまったのである

「やっぱり 魔法は通用しないか となると」と僕は思い 次に「無詠唱」を使いつつ「神威」の魔法を放ち 同時に剣で斬りつけていくの

「神気弾」は直撃するもののあまり効果は無く

「ならば これでどうかな」と「空間転移」で背後に移動して剣を振り下ろすもやはりダメージはほとんど受けておらず「ギィイイ」と叫びを上げるだけだったのだ。

(これは思ったよりも強いな)

僕は心の中で舌打ちしつつ一旦間合いを開けるために後退りをすると 今度は巨大な炎のブレスを放ってきた だがその攻撃を「剣舞」で切り払いながらどうにか回避したのだけども、その時僕の目に「あれ?」と 妙なものが映り込んできたので「あれって、ひょっとしたら やってみるか」と思いつく そして次の攻撃に移ろうとしたタイミングを狙って「あの魔法」を使ってみる事にしたのである その魔法は僕がまだ幼かった頃に父上である王牙から教えて貰っていた魔法であり そして僕の得意技でもあった魔法でもある

「闇黒波動砲」

そう僕の放った魔法は「黒い光線のような魔法」なのだが威力はかなり強く僕自身が使うことのできる 最強の攻撃の一つである。

その攻撃に対して「奴ら」は避けることが出来ずに直撃を受けた瞬間「ピキィン」という甲高い音を立てたかと思うとそのまま消え去り跡形も無くなっていたのである 僕はその攻撃の結果に満足しながらシルフィ達の元へと戻った

「お待たせ もう終わったから心配はいらないよ」

「あの それは一体」

「うーん 簡単に言えば魔王軍を倒したってところ」

「そんな ありえない だってあの数は最低でも10万以上」

「まぁまぁその事は置いておいて先を急ごう」

「わかった 今はあなたを信じる」とアイシアが告げてきたので 僕は「それじゃあ 先に行くぞ」と言うなり 再び探索を再開したのであった。

しばらく歩くこと数分ほど経過した頃だろうか 僕達は広い場所に出ていたのだがそこには大きな「卵」が存在していたのである その大きさは縦で5m横幅4~6mぐらいはありそうな程の大きさであり

「あれが魔王軍の幹部達の魂が入った卵」アイシアが

「なんであんな大きな物がダンジョンの中に」

「魔王軍が支配した土地にはダンジョンが出来る。

だから これはおかしい事ではない」

確かに魔王軍が支配していた場所では魔物の出現頻度が多いという話を思い出した僕は

「この中には幹部達が眠っているということなのか?」

そう尋ねるもののシルフィから答えは返って来なかった なぜならば 突然僕達は眩しい光に包まれてしまい僕が「なんだ!? いきなりこんな事って有り得ないぞ」

僕が混乱しつつも必死で思考を回転させようとしていると「真央斗さん」と呼ぶ声がした この呼び方をする人は1人しかいないのですぐに分かるのだけど この「声の持ち主」については 正直あまり会いたく

「え? 誰ですか?」僕は咄嵯の事でそう口にすると「忘れちゃったんですか? ひどいです」

彼女はそう言ってくるので「まさか」と思った僕は「その前に確認させてくれ お前の名はなんて言うんだ?」

そう僕が問いかけると

「そんな事を言っている場合じゃないんですよ 早くしてくださいね」と言われてしまったのである 僕は内心では やばいやっちまった と思っていたのだった。

そう僕は「あいつ」のことを完全に失念していて、そしてこの世界で「あいつ」に出会ってしまえば面倒臭いことになるとは思ってはいたんだけど、どうにもその事が頭から離れていなかったのが災いしてしまったらしいのである

「仕方がないまずは名前を」僕がそういうと彼女は名乗ってきた

「私は

『リディア』

ですよ」その一言で ああそうか、この娘の名前は確かリディアだ、間違いないと思うけど、でもなぜ彼女がここに居るのだろうと思ってしまう そして僕は彼女の名前を聞いた瞬間にある疑問が生まれてきてしまってそれを確認する為にも質問する事にしたのだけども、僕にはどうしても分からない事があるのである それは僕が知っている「あの時の少女」の見た目年齢が13歳ぐらいで僕より少し下に見える なのに今の彼女の外見年齢は「17~18才」ぐらいにしか見えないので本当に「あの娘なのか」という不安がある そう思いながらも僕は

「悪い 僕は あんまり時間が無いから手短に伝えるぞ」と言うと彼女は

「はい どうぞお願いします」と言ってくる 僕は覚悟を決めてこう伝えた

「その言葉使いだと君は間違いなくあの子で合っているみたいだな 実は君に聞いて欲しいことがある」そう伝えると彼女は「わかりました」と言って

「それで話というのはなんでしょうか?」と訪ねてくる。

その言葉遣いはやっぱり聞き覚えのあるもので懐かしさを感じると共に嬉しくなってしまったのだが、「ここで感動して泣き出すようなことをしてしまうわけにはいかない」と考え、気持ちを落ち着かせる事にする。

とりあえず彼女に僕の現状について説明をしていくことにすると彼女からは意外な言葉を聞ける事になる。それは「あなたのお嫁さんになる為に来たのですから大丈夫です安心してください!」という言葉であった その事に驚いてしまったので思わず声を上げそうになる所だったがそれをぐっと堪えて冷静になって考えてみることにする。

(今こいつはとんでもない発言をしてきたはずだよな?僕と結婚がしたいからって、つまりそういう事だよな?)

「え?ちょっと待ってくれ そもそもだ!君の年齢なら婚約者がいるんじゃないか?しかもこの世界の基準ならかなり美人だと思うんだが」僕は動揺を隠しきれず思わず口走ってしまうのだけども それに対して「問題無いですよ 真琴様の妻にしてください」と さらに訳の分からないことを言うので僕はつい突っ込みを入れたくなってしまうのである。「どうして 僕の妻の座につく必要があるんだよ」と言うと その返答に対してなぜかドヤ顔になりながら

「真琴さんの事は昔から知っていたんですから」とか言い出してきてますます意味がわからなくなる一方である

「はぁはぁ 疲れます」と息切れを起こしかけたので

「おいおい そんなに興奮してどうするつもりなんだよ。全くもう」

「ふぅ すっきりしました。それよりも続きを聞かせて欲しいですね」

「分かった分かった、とりあえず説明するよ といってもそこまで詳しい話をする時間は残されていないので結論だけ言うと 僕はある人物によってこの世界に呼ばれた存在なんだよ。その人物は魔王軍の幹部を倒すためにやってきたんだけど、その時に僕はその人物が使った技の余波で死にかけたせいで記憶が混濁している部分があって」と 僕が説明している途中で 彼女は何かを理解したようで僕の目をじっと見つめて来て口を開いたのである

「大丈夫です あなたが私に求めているのは分かりましたから」

そして僕は その「私の事を覚えていますよね」と言う言葉に 一瞬「あ」となってしまっていたのだけれど、なんとか思い出せた事にホッとした。そして それからしばらくの間

「あの時は助かりませんでした もう少し早ければ」などと彼女が謝罪の言葉を伝えてくるので僕はつい「謝らなくていいよ 僕は生きている それに助けてくれたじゃないか こうして今生きていられるのは君のおかげなんだから」と言うのだけどもその返事に対して

「私はただ必死だっただけです自分のできる精一杯をしただけで」と言われる始末でどうしようもない状況になってしまったのである。

(これってどういう流れなのだろうか?よくわからないな)僕は困り果ててしまっていた。

その反応を見た彼女は僕の考えている事が読めているらしく「そろそろ お別れの時間が迫ってきてしまっているようです。なので 私が伝えないといけない事もあります」そう言うと

「真央斗 ごめんなさい」と口にするとそのまま光に包まれていく

(まさか やっぱりもう)

「また逢おう 今度は平和な世界で再会を果せる日を願っている」

「えぇ その時が来るまであなたを想い続けていますから」

その瞬間 光が弾けて僕の視界は

「あの時と同じ場所」へと戻っていった。そして僕はそこで気を失ったのである。そして僕はそのあと 誰かに起こされる感覚に気が付き目を開けることにしたのだった。そしてそこには見知った人の顔があったのだけれども、それが一体何者なのか分からなかった

「えーと 誰?」僕が戸惑いつつ そう尋ねてみると「もう忘れたんですか?」と言い出したので

「あ」と思った 僕は「リディア」という女の子の外見に意識を奪われていて

「あの時の幼い子」と完全に同一人物である事に気が付くまでに少し時間を要してしまう事になった その間に 彼女は自己紹介を始めたのだがそれは衝撃的な

「はじめまして 魔王軍十二将が1人リディアです」

とまあそんな感じでいきなりとんでもないカミングアウトを受けてしまったので、その事に困惑していたら「魔王軍の幹部を全滅させたのって ひょっとしてあなたなんですか?」なんて聞いてきたものだから どうやらあの卵の中にいたのが彼女だということが確定的になった そうすると 僕はその幹部を倒したことで「英雄」みたいな扱いになってしまうんじゃ?と考えた結果 僕は「その話は置いといて 今はとにかく先を急がないと まだ先に進むぞ」そう告げると 僕達は再び先に進み始めるのであった。そしてそのまま歩いていると目の前には巨大な空間が見えておりその中央には石像が存在しており、その周りには武装した兵士のような人達が存在している それを見て「いよいよだな 皆準備は良いか?」僕が問いかけるとシルフィが答えてくれるのだが「うん 大丈夫だよ それより早く行こう」と何故か急かされてしまった その理由については後で分かる事なのだがこの時の僕には想像すらできなかった それからしばらくして僕達はその兵士達の前に辿り着く事に成功した しかしそこには 予想もしていなかった事態が起きていたのだった。

僕達はついに敵の中枢部へ辿り着いたのだが その場所に存在していたのは明らかに人間とは異なる姿を

「怪物」と呼んでも差し支えないような者達が待ち構えていたのであった

「こいつらが魔王の手下達というわけか さすがに多いね」

「そうだな」

僕とシルフィーさんが話し込んでいると リデアが話しかけてきた

「あの2人は強い だからきっとやれるはず」と 僕達がそんなやり取りをしていると その会話が聞こえてしまったのだろう その怪物共の中から明らかに「偉そう」な雰囲気をまとったやつがこちらに歩み寄ってきたのである そして奴は

「我が名を知っておるか?」

「知らないけど?」

「ふん! 我こそは魔族四天王が一人! 名を『ガルバ』と言う。覚えておくがよい 人間の小僧!」そう言って来たのである。その言葉に「はいはい」と答えつつも「なんかいちいちむかつくなこのおっさんは」と思いつつ相手の様子を見ることにしたのだった そしてガルバの方も僕の様子を伺っていたのだけども、僕が「何もして来ない」のを確認する

「ほう どうも腰抜けらしいな」と言ってくるのだけども、僕は別に戦いたくないわけではないのである むしろ早くこの場から逃げたいと思っているのだけども、そうするためには あいつを倒してここを突破するしか無いのでどうにかしたいと考えていたのだ しかし僕の思考はリリアナの声によって止められることになる

「あぁ 面倒なのじゃ とりあえず倒しておくとするかのう 主殿」そう言ったので僕は

「そうだな 仕方が無い」と言ってから剣を構えようとしたところ

「あはははは お前等 馬鹿なのか こんな所で戦っても良いのかよ ここは魔王様の本陣だぞ ここで暴れて 俺達の親分

『バルデロイ様』の怒りを買ってしまうことになるぜ」そう言われた僕は

「ふぅ 仕方が無い」そう言いながら魔法陣を展開すると 一気に殲滅してしまうべく その力を解放することにしたのである その瞬間 敵の動きに明らかな変化が現れた。まず こちらに襲い掛かってきてた連中のうちの数名が 突如現れた 光の槍に突き刺され消滅したのであった それにより動揺が広がっている間に次々と同じ攻撃

「消滅させていき、やがて全ての存在を消し去ったのだった。その様子を見た残りの面々が一斉に動き出してきた 僕はすぐに次の攻撃を仕掛けるために新たな呪文を唱えると 空から「無数の隕石」が落ちてきて地面が陥没していくと共に大爆発があちこちで起こり始めたのである。その攻撃を受けて多くの魔王軍が消え去って行った。そして僕はこのタイミングで一気に走り出すことにする

「悪いんだけど 急いでるから行くわ あんまり相手出来なくてごめんな」とだけ伝えてから 僕がその場から駆け出していこうとすると

「待ってください」という声とともに腕を引っ張られた。それをしたのがリディアだというのはすぐに分かったのだけども「何か用なのか?」という問いに対しリディアから思いもしなかった発言がなされる

「あなたに私の真の力を見せたいと思います」

「はぁ?」何を言っているんだこいつは

「どういうことだ」と聞くのだけども、リディアは何も答えてくれずにそのまま歩き出し始めてしまう。僕はその後についていくことにしたのだけど そんな僕らにアイシアが付いてきてくれた その途中、僕は彼女に「どういうことなんだよ」と尋ねてみると その言葉を聞いた彼女は僕の目をじっと見つめてきた

「あれはまだ本当の姿じゃない」と言われてしまうので、

「どういう事なんだ」と言うと彼女は

「魔王軍の十二将が一人で幹部をやっつけた時に手に入れた力 本来魔王軍の力は個人の強さが基準でしかない つまりあの時見せたのは本気じゃない」そう言うと「魔王軍に勝ちたいなら全力を尽くすべき」と言うので

「それは分かってはいるが それで魔王が倒されたとしても 他の魔王軍によって世界が支配されるだけじゃないか」と返すと その言葉を予測できていたのであろう「それを防ぐために私達がいる」と言い放ち、そのまま歩き続けるのだった 僕はリディアの背中を見ながら あの時助けた子がまさか本当に「異世界からやってきた勇者だったとは思わなかったよ」と呟いていた すると それに答えたのは

「そうだったんだ あの時の子供はあなただったのね」という聞き慣れた女性の声だった 僕が振り向くと そこにいたのは 僕の母さんだった。その事実に僕は

「なんでここに?」という疑問を投げかけるのだけど それに対して母さんではなくリディアの方が「私が連れてきました あなたに伝えたい事があったので」と言う

「伝えないといけない事?」と 僕が尋ねるのと同時に僕の体から光が立ち昇り始めていた これは一体どういう状況なんだ?と僕は戸惑うのだがその様子を確認した僕はどうやら元の世界に帰る時間が来てしまったようであった 僕が戸惑いを隠せない表情を浮かべていると その

「もうすぐ帰らなきゃいけないのね」とリディヤから言われる どうやら僕は帰る時が来たようだったので「どうせだったらもっとゆっくり話をさせて欲しかったな」そう僕が言うとリディアが口を開くのだがその声は先ほどまでの幼い感じとは違って大人びている感じになっていたのだ そして「今話しても大丈夫ですか?」と尋ねられ 僕は「まあ 良いけど どんな話なの」という感じで応じると

「あなたは もう二度と元の世界に戻れません」といきなり告げられて僕は驚きを露にすることになった

「おい ちょっとそれ どう言う意味だよ」と言い返していると リディアの口から さらに衝撃的な話が伝えられたのだった。

「今のあなたは仮の存在なのです 本来のあなたが生きる場所はもうありません ですのであなたはこのまま消滅するまでずっとあの世界の時間を生きていく事になります」

そのあまりにも唐突すぎる言葉を聞かされてしまったので、僕は困惑してしまいしばらく黙ったままだったのだけど リディアの方から「これからどうするつもりなんですか?」と質問された

「そうだな どうしたものかと悩んでいたんだけど リリアナ 君に少し手伝って貰いたいことがあるんだが構わないか?」

僕がそういうと 彼女は笑顔を浮かべながら「もちろんです 私に出来ることでしたらなんでもお申し付け下さい」と言ってきたのである すると そのやり取りを見たシルフィが突然

「えーと 何やら二人の間に秘密があるような雰囲気になっているようなのですが、一体どのようなご関係で?しかも さっきは魔王軍の将軍を2人も倒してるし ますます訳がわかんない」そう言って混乱していたのであった すると今度はリリアナが

「あ この方はですね 私を救ってくれた恩人なんですよ だから今は私はこの方のお側にお仕えしております」

と答えるのだけど それを聞いてシルフィはさらに頭を悩ませ始めると

「ま まあ とにかくだ とりあえず僕はここから脱出する方法を考えたいと思う まずは先ほどの場所に行こう」そう言って移動を始めた 僕が「転移の指輪」を取り出したところ なぜかリリアナもついてきた

「一緒に来ても特に面白くないかもしれないぞ」

「そんな事はございませんよ」そう言われても僕にはよく分からなかったので とりあえず放置しておくことにした それから僕達が辿り着いた先は 最初に「転送」が行われた地点なのであるが

「やはり何も変わって無いか」と僕が呟くと「そんなことは有り得ぬ 何かあった筈なのじゃ 妾には何も見えなかったけど」そう言われた僕は 念のために魔法陣を展開してみようとしたけど その魔法を発動させることはできなかったのである その現象を目の当たりにした僕は 魔法が全く使えなくなっているのに気がつき驚いてしまったのであった

「なんじゃ なぜ魔法が使えるのじゃ」

そのリデアの叫び声に反応したのか魔王軍の幹部らしき人物が数人姿を現してきた その連中は

「ほぉ なかなか強そうじゃないか」そう言い放つ リディアがその男達に

「魔王軍の十二将の一人の力を試したいというのなら受けて立つ」と言ってから 剣を構えて戦闘を開始した その姿を見届けた後に僕はシルフィーの方へ近寄っていき事情を説明する しかし彼女の返答はあまり芳しくなく

「おそらくあの子が原因だと思うんだけど、この場所の空気そのものが何かの力で封じ込まれてしまっているんだよね」

その言葉に僕は考え込むと「もしかするとあいつの仕業なのか?」という言葉を思い浮かぶとすぐに実行に移し始めた そしてすぐに「何か変化が起こったみたいだけど」と言われ 僕はリリアナの手を握り 魔法陣を展開するとその効果を確認してみる すると魔法が発動可能な状態である事が判明したのである 僕は嬉しさのあまり笑ってしまい そして そのままリディアの戦闘に割って入り 敵の集団を魔法だけで一掃することに成功したのだった。そんな僕らの様子をみて「な なんて規格外の力なんだ」とシルフィリが呟くと「いやぁ それほどでもないですよ」と答えたのである するとシルフィが

「謙遜しないでも良いから あんた達は 本当に人間じゃないんでしょ だって あんな凄まじい力を持っていながらも全く力に溺れることなく平然としているんですもの」と言ってから「それより あんた達の仲間が とんでもないことを言っていたのを 覚えているわ あの子は間違いなく『異界の勇者』で、あなたは魔王軍の関係者 それも 魔王軍の十二将と同等の力を持つ者だと」と言うので僕は

「確かに そうらしいな 詳しい話はリディアの所で説明する」とだけ言い返すのだった。僕はリディアを呼び寄せるのだけども彼女は戦いに集中しており 僕の声にも気づかないようだった。その様子を見ていてシルフィが

「あの子かなり強いな レベルいくつぐらいあるんだよ」

その言葉に対して僕は

「俺も気になって調べたけど、リディアのレベルは99だった。

ただしリディア自身の魔力が異常なほど多いために表示が誤魔化されているようだ」と伝える

「なるほどねぇ あの子が強いのは分かったけども それでもあんたとあの子の実力の差が開きすぎているように見えるんだよ いったいどういう関係なの?」と尋ねてきたので僕は

「俺はリディアの命を救った。

その時から彼女と一緒に行動を共にするようになった リディアと出会ってからは本当に毎日が充実しているよ」と僕が言った後 続けて「それよりも シルフィに聞きたい事があるんだけど」と言うと

「聞きたい事?」と彼女は聞いてきたので僕は「魔王軍十二将の十二将と十二将の間には何かしらの関係が存在しているのだろうか? もしも そうなのであれば 魔王軍について知りたいんだが どうかな」と言うと その言葉を聞いた彼女が

「残念ながら私には答えられない それは十二将の個人的な領域だから」そう言って彼女は

「あの子が帰ってきた」と口にする リディアは魔王軍十二将の中でも別格の存在らしく 魔王軍がその人物の情報を秘匿するために情報統制を徹底しているため、 他の十二将に関する情報がほとんどないのだった リディアが戻って来たところで僕は「先ほどはありがとう 君のおかげで何とかなりそうな雰囲気になったよ」そう礼を言うと

「私にとって あの方はとても大切な存在 だからこそ あなたはあの方に害を与えようとすれば私と本気で戦うことになりますよ」そう言うとリディアが戻ってきた 僕が「それじゃあそろそろ行くよ」というと リディアが僕の手を掴んできて離さないようにしてくるので「おい」と言うと「まだです もうしばらくここにいてください」とリディアが真剣に懇願してきたので 仕方なくそのまま僕はその場に居座る事になった 僕がリディアの方を見ながら

「一体 何があった?」と問いかけると

「私の事を心配して来てくれたんですよね それに あなたのお母さんの事とかで色々と聞きたい事もあったんですよね」

そう言ってリリアナの方を見る 彼女は僕の母親である事や リディアの事を「勇者リディア」と呼んでいるのを聞かれてしまうと不味い事になるのでどうしようかと悩んでいると「リリアナさんには既に話していますので大丈夫です」と言われるので僕は諦める事にして質問を始める 僕としては母さんの話になるとどう答えて良いか分からないし リディアに関してもリディア自身にしかわからない話があるかもしれないと思ったので リリアナに任せようと思い僕は

「リリアナと二人で話をしたい」そう告げると「わかりました それではリリアナさんお願いできますか」と頼んでいた リディアの言葉を受けたリリアナは リデアをつれて別の場所へ移動し そしてリデアはリディアと僕が話す場を作るとどこかへ消えてしまったのだった リリアナの方から僕へ話しかけてきてくれるまで待っていたのだけどもなかなか言葉を発しないのでこちらから話し出す事にした 僕としてもどうしていいか迷っていたのだが、リディアから僕と母さんが知り合いだというのを聞かされていたので どう言う風に質問していけば良いか分からずに悩んでいたのだけどリディアの方から「私は あの方を尊敬しておりまして お父様からも 将来 息子が出来た時には全力で守れと言われており その為に私は自分の身を削ってまで修行を積んできたのです」そう言って彼女は微笑む

「その話は なんとなく分かるような気がします でもその話が真実だと証明する方法はあるんですか」

そう言われて 僕はリディアの体を見つめながら考える すると突然「私は魔王です ですので私の体の隅々をご確認頂いても構いません もし仮に 私を信用出来ないというのであれば私はあなたに従うのみです ですのでこれからの行動を決める際に判断材料にしてもらえれば幸いと思っています」そう言ってリディアが着ていた上衣を脱ぐと 胸元が開いた服を着ているために豊満な胸部が露出された状態になる その行為に僕が反応を示す前にリディアは脱いだ服を元に戻すと僕へ

「それじゃあ今から私がする事を見てて下さい そうしたら納得していただけると思います」と言ってから目を閉じてから意識を集中し始める その様子を僕は黙って見続けていたけど特に変化が起こらなかったのであった 僕はリディアが何を考えているのか分からず ただ呆然としているだけだったけども ふと気が付くと彼女の手に「魔法石」らしきものが握られているのが見えると「ちょっと見せてくれないか」そう言い放つのであった その言葉を聞いたリディアは驚いた顔をしながらもその魔法石をこちらに渡してくれるのであった それを受け取ってから 僕はその魔法石をじっくりと見ていく すると不思議な感覚が僕を襲い始めてきたのである この魔法石の効果はおそらくは 魔法の発動を抑制する効果を持った物だろうと思われる つまりはリディアはこの魔法を発動させるためにあえて自ら裸体をさらけ出し僕に見るように言ったということになるのだ そんな考察を終えた頃にようやく僕の頭の中で全ての辻つま合わせが出来上がることが出来たのだけれど同時にあることにも気がついてしまう。

なぜリデアにはあの魔法を発動させる為に必要な道具を手渡したにもかかわらず僕は彼女に魔法の使用を禁じられた状態なのだろうか。その事を考えながら改めてリディアの方を見てみると、彼女が何かを言っている様子が見受けられたのでそちらへ意識を向けることにした。彼女は必死になって説明を始めてくれたのだけれどもその内容を聞いてみると「あなたなら分かってもらえると思っていたんだけども、やはり信じてもらうしか無さそうですね」と口にしながらため息をつくと それから続けて「まず第一条件として 私が人間ではないということを理解して貰わないと駄目なの」と言って彼女は僕へその条件を飲ませようとしたのだけども 僕が「別にそれでも構わないんだけど、俺に何か問題があるのか?」と答えるとリディアが「あの方の子供ならきっと受け入れてくださると 思っていたんだけどもなぁ やっぱり信じられないよね こんなことをしても意味が無い事はわかっているけど」と言ってから魔法石が発動している魔法陣を展開すると僕へと向けてきた 僕に対して攻撃を仕掛けて来たリディアは僕の知っているリディアとは違い別人のように思えた そのため攻撃を回避してから「いったいどういうつもりなんだ」と言うと彼女は悲しそうな表情を浮かべると

「あなたが本当に魔王軍の一員だとして そしてあの方の子だとすると今の攻撃をあなたが防げない訳がありません。しかし あなたは避けてしまいました つまりはあなたにはあの子ほどの実力は無い もしくはあの子に嫌われるような事があった。

そう考えた時あなたは人間なのではないか?とそう思い至ったわけなの」そう答えたリディアが僕に襲いかかってきた 僕はリディアが仕掛けた攻撃を紙一重で避けるとすぐに距離を取って それから彼女と戦うことを決意するとリディアの懐に飛び込む だけども彼女は余裕を見せており僕が接近しようとすると彼女が腕を振るうと風が巻き起こり、それにより僕は吹き飛ばされたのだけども僕はすぐさま体勢を整える そこでリディアが

「あなたも気がついていると思うけども この世界は私が作ったの」と言い出してリディアは自分のステータスを表示してくるので僕も真似をするのだけどもそこには確かに「魔王 レベル99」と書かれているのを確認するのである

「なるほどな お前の正体が やっとわかったよ」

僕がそういった途端 彼女から「それはいったいどういう事?」と尋ねられたので

「魔王 レベル999」と書かれたステータスを僕は彼女に見せつける 僕の見せたものを見た彼女は 僕と同じように驚いた顔を見せた後「どうして どうして私と同じような力を? 私よりも強い存在など存在しないはずなのに」

彼女は僕に向かって どうして自分と同じ力を持っているのかを尋ねてきたので「お前がどうやってその力を身に着けたかは知らないけども 同じ力を身に着けたのは簡単な理由だよ 俺も同じ能力を持っているからだ」

そう口にした僕は続けて リディアは自分が作り出した存在であり 自分の分身のような存在だから倒せば倒すほど強くなれること リディアは今まで多くの魔物や人族を倒してきている存在であり「魔獣使い リディア」と呼ばれ恐れられていた存在であることを伝えた それを聞いたリディアの体が突然震え始めると リディアが涙を流すと 僕が「何が起きているんだよ」と叫ぶと

「私だってね 好きでこんなことをしてたんじゃないのよ 私はただお母様と一緒にいたかったのよ そのために みんなを殺し続けたわ それが 私にできる唯一の方法だったのよ だけどお母様からは拒絶されてね もうお母様に会うことも出来ないから こうやって自分を閉じ込めるしかなかったのよ もうこれ以上私は誰かを傷つけたくないから だけどもどうしてお母様の息子でもあるあなたから私の力と似たような力が感じ取れるの それはありえないのに」そう言って泣き崩れたリディアを見て僕は どうしたものかと考えるのだけどもこの世界でリディアがしてきた行為は許されるようなものではないし 僕としても許すつもりはない そもそもの話 僕は母さんに何も言わずに来たのに 母さんの方からも連絡が一切ないので心配をかけているのだろうし だからこそ僕は リディアを倒してでも元の世界に帰りたかったのである そう思った僕がリディアの元へと近寄ろうとするとリディアの方も戦闘態勢に入ったので 僕は剣を抜き構え直すと

「お前の相手は 俺一人で充分だ あいつが戻って来る前に終わらせておきたいし 俺は早く戻りたいんだ」

僕がそういうとリディアの方に異変が起こる リディアは「そんなことさせません あなただけはここで殺してあげます」そう言って先程までとは比べ物にならないぐらいに動き出すと 一瞬にして距離を詰めると その速度を活かした一撃を僕へ繰り出してきたので僕はどうにか受け止めて見せるのであった どうせ避けられないのならば受けてから反撃してやろうと 覚悟を決めてからの行動だったので 僕はリディアの攻撃を受け止めると そこからリディアの体に傷を与えようとするのだけど 彼女はまるでダメージが無いかの様に その全てをかわしてしまうので僕は攻めあぐねる状況に陥ると そこに

「お待たせいたしました」とリデアが戻ってくるのが見えたので僕はリディアから離れようとしたがリディアは僕の体を掴んできて逃がそうとしなかった 僕は リデアと合流して二人でリディアを倒すという戦法に出る事にしたのであった 僕とリデアはリディアと向かい合う形で睨み合いを続ける

「まさかここまで私を追いつめて下さるとは思いませんでしたよ 正直言って舐めていました」

そう言い放った彼女の目つきが変わると彼女の体から魔力が溢れ出したので僕は警戒心を強める その次の瞬間 僕達の間に割り込んできた人物がリディアの腕を掴み取るとリディアの動きを止める そして僕が見たのはその人物は仮面を付けた女性で、そして見覚えのある人物であることに気がつくのであった

「そこまでだ」

そう言ったのが誰なのかは声を聞くだけで判断できた リディアを止めて見せてくれた人物の名前は分からないけど、リディアと初めて戦った時に一緒に居た人だということはすぐに分かったのであった 僕が彼女の名前を口にしようとしたらリデアの方が先に彼女の名前を叫び始めた

「アベルちゃん どうしてそいつを助けようなんてするの? 私達は友達じゃなかったっけ」リディアの言葉に対して僕は少し考える時間を作ったのはリディアは今 僕に対して攻撃を止めたのはなぜかを確かめようとしていたのだ その理由次第ではリディアと戦う事も考えていたのだが そんな僕の気持ちを知らないのか リディアが「ねぇ聞いてるの?」と言ってきたのである リディアが「どうして邪魔をするの?」と尋ねてもリディアの仲間らしき少女は反応しない そこでリディアが強引に腕を引きはがそうとしたらリディアの仲間の方が強い力で引きはがすことは出来ずにいるのが分かる そんなリディアの行動を見ていたリディアの仲間がこちらを向いて「申し訳ございません 私がいながらこのような状況を引き起こしてしまいまして」と僕に向かって頭を下げた それに対して僕は慌てて頭を上げるように促すと「それよりも聞きたい事があるのですが、どうしてあなたがこんな所に居るのですか? あなたはリデアと一緒に行動していたはずなのでは?」と尋ねるとリディアが「この子があなたの知り合いなのは知っていたけども、この子とどういう関係なわけ?場合によっては殺す事になるけど、教えてくれないかしら」そう口にするとリデアの方を見てくる その言葉を聞いている間にも僕はリデアへと念話を試みるものの全く繋がりも返事もない状態であるためにリデアの身の安全を確保するまでは手の内を見せることは避ける必要があると考えつつ相手の言葉を聞き入れる その問いかけに対しリデアはしばらく悩んだ後に答え始める まず最初に彼女は自分はアベルの味方では無い事を伝える。その上で自分にはどうしてもやりたい事がありそのために仲間を探していて今回の出来事を利用したに過ぎない。

そのため今は彼女に協力しているだけであり今後も敵対するつもりは一切ないと言う事を伝えていく それをリディアに伝えると彼女は「まぁいいわ 今回は見逃してあげるあなた達の関係を深く追求しても意味はないしね」と言い放つとリディアは魔法陣を展開して姿を消してしまった 僕はそこで安心してしまったのかその場に座り込むと緊張の糸が切れたかのように動けなくなってしまうのだった それから僕は気を失った そして気がつけば また別の部屋へと連れて来られたようだ。

そして部屋の様子を見渡すと僕を案内してくれた女の子ともう一人知らない男の人が椅子に座っていた その男性は黒髪をオールバックにしており 顎髭を生やした見た目はダンディで優しそうな印象を受ける男性だ 年齢は40歳位だろうか?そんなことを考えていると リディアとリデアに拘束されていた男性が部屋に入ってくる リディアはリデアの隣に立つと「これから尋問を行いたいんだけど、良いかな?」

僕と男は同時に首を振るのだけども 男に関しては僕以上に嫌な表情をしていたのが見て取れた そんな僕達にリディアが「別に痛い事は絶対にしないと約束してあげるから素直に答える気にはなりませんか?」

僕はそこで質問された内容を確認してから口を開いた まずこの世界に召喚されてから今日までの経緯について簡単に説明していくと僕が話終わるとリディアが僕の方を見ながら

「そう あなたが魔王の息子さんね それならばあの力を持っているのも納得出来る」そう言い放つので

「あなたが僕の力を知っているというのなら あなたは何者なのでしょうか? 僕はあなたに名乗った覚えはないですが」そう口にした するとその返答にリディアは「そう言えば自己紹介がまだでしたよね 私は 魔王リディアの娘で名はリデアといいます よろしくお願いします」と答えてきた そこでリデアの方を見ると彼女が「それで お兄様はどこへ連れて行かれてしまうんですか?お姉さま」そう口にしたので僕は

「お父様から連絡が来ていないということはリデアさんは僕と一緒に行動するという事で間違いありませんか?」

僕がそう言うとリデアの方も僕を見てから

「えぇその通りですよ それにお兄様が一人でどこかに行くって言い出して お父様と連絡がつかなくなったのでしょう お母様の事もあるのだからお兄様一人で行かせるなんて出来ませんよ」

「ありがとうございます それでは僕と一緒に王城へ向かってください」

「はい お供いたしましょう」そう言ってくれたので僕とリディアが立ち上がり 扉をくぐるのであった 僕達が歩いているとすれ違う人全員がリディアのことを見ているようなのでどうしたものかと考えているとリデアから声をかけてきた

「そういえばお母様がお亡くなりになった時と似たような状況ですね」そう口にしてから「お母様が亡くなられて お兄様が行方不明になりお屋敷の中が大変だったんですよ あれから私とお母様にも連絡がない状況が続いていたものですから心配しましたよ」と言われ 僕と同じような境遇だと分かり 僕は少しだけ親近感を覚えて嬉しくなったのであった 僕とリデアは今リデアの母親のリディアが住んでいるという家までやって来て 僕が家の中に入るとメイド服姿の女性に出迎えられるのであった

「お待ちしておりました 旦那様と奥様が待っているところへ案内させていただきますのでこちらへ」と誘導されて僕とリデアが付いていくと大きなドアの前に到着して女性がその前に立つと「こちらで旦那様がお呼びですのでお入りください」と言われたので僕とリディアは一緒にその部屋へ入るのであった そこには 僕と同じ位の年に見える銀髪の少女と 30代後半の金髪の男性が居て その二人を見て僕とリデアは目を大きく開くと そこに立っていたのがリディアとリディアのお母さんであることを理解する そして僕達はお互いに近づいて挨拶を行うのであった 僕とリデアは目の前の男女の顔を確認すると僕はすぐに頭を下げるのであった リディアの父親は リディアの母親と容姿が似ており、母親から受け継いだと思われる銀髪を後ろに流している その見た目はとても若く20台にしか見えない しかし年齢的にはかなり上であるはずなのだが その身に宿す膨大な量の魔力のせいで老いることがないのだという その為 僕達のような普通の人間から見るとかなりの高齢になるらしい リディアのお婆さんの方は見た目が40歳程度に見えるが、実際の年齢よりもかなり上に見えて 見た目の若々しさとは逆に落ち着いた雰囲気を感じるので リディアは僕と同じくらいの外見でも僕より遥かに長い人生を送ってきたのだと考えられるのであった

「顔をあげなさい まずはお前達の事情は聞いている 魔族の国に召喚されたにも関わらず勇者を殺さずに国まで送り届けたと報告を受けている そして今回の事についても その事について色々と聞かせてもらいたいと思っているのだが、まずは リデアとアベルの関係について説明してくれるか」

リデアの父親に言われ 僕は 僕達の出会いについて これまでの経緯を説明することにしたのだけども それを説明している最中にリデアのお父さんはリディアと目を合わせると

「ふむ アベルの言っていることは本当なのか? 嘘であれば容赦しないが、もし本当の事だと言うならば我々に協力して欲しいことがある」

リデアの父親がそういうと僕はリデアの方をちらっと見るのだけど

「私としてもこの国の王には一言言わないと 気が済まないと思っていますので、協力は惜しみません」と力強く返事をしてきたのだった

「それについては私から話させて欲しい」そう言ったのは今まで沈黙を貫いていたリディアの母親だ 僕達は一斉に彼女の方を見るので 彼女は「私も実は国王と面識があってね 私が王城で研究を行っていた時にたまたま王の執務室に迷い込んでしまいそのまま意気投合したという訳だよ それから王は私に娘が居るということを思い出してくれたらしく、定期的に手紙が送られてくるんだよ」と言ってくるので 僕が

「その話を信じて良いものなのでしょうか?」と聞くと彼女は

「あぁ 私が王に危害を加えることは無いと思うがね」と言ってきた 僕はリデアの方に視線を移すと彼女も同様にリディアのお母さんの言葉を信じるかどうか確認を取ると「お母様がそうおっしゃるのでしたら、信用しても良いのではないかと思います」と同意を得られたため 僕は「わかりました」と答え リディアの母親が言っていた事について話をすることにしたのだけども 僕はそこで一つ気になっていたことを質問するのであった それは僕が元の世界に戻ることが出来るのかということだ 僕はその事を皆に伝えると リデアはリディアの方を見て

「そう言えばお姉さま あなたはこの世界に来てからも一度も帰っていないのですよね?」と質問を投げかけたが リディアは何も答えないで僕の顔をずっと見てくる そこで僕は「リディアさん?」と言いながら問いかけると 彼女はしばらく無表情のままでいた後に「えぇ まだ帰る方法は見つけられていない」と返事をするだけで僕はそれ以上の言葉を続けることが出来なくなる 僕達の様子を見ていたリデアの母親は口を開いてこう告げてくる

「君達の気持ちは分かる 私は魔王の娘であるからね 君達の考えていることがよく理解できるんだ」

リディアはその言葉を聞いて目を細めていたがそれ以上に気にしているのか表情に変化が見られなかった そして彼女は「お母様が魔王だという話は初耳なのですが どういうことですか?」とリデアの疑問の声に対して「私の血族は特殊な能力を持っていて、それを受け継いでいる者が魔王になる事が出来る」と答えた 僕はそんなリディアを見て もしかするとリディアも僕と同じような力を持っているのではないだろうか?と考え始めたが確証が無いために質問をせずに我慢する事にしたのであった そこでリディアの両親は僕に「君は元の世界に帰りたいのかい?」と尋ねてきた そこで僕は素直に「そうですね 今はこの世界に残って生活をしていますけど 向こうに家族がいますので早く会いたいかなって思ってます」と告げると 二人は何かを考え始め リデアが僕の服の袖を引っ張ってくる

「あの それで私達は何を手伝えばいいのですか? この人の言う通りに行動するのは少しだけ抵抗があるのですけども。それと この人には少しだけ質問をしてみたいと思っていたんですけれども、いいですかね?」と言われて僕の隣に座っている彼女に視線を送ると彼女が首を傾げていたので、彼女が一体誰なのだろうと疑問を持ち始めているとリデアが口を開くのだった 僕達は今 城の謁見の間に通されていてそこには豪華なドレスを着た女や貴族のような格好をした男性が集まってきている状況下の中で、その中央には僕達が立っているという状況であり非常に居心地が悪い状況だったりもしていたのだ そしてそんな中でも リディアさんと僕は王様の方へと体を向けて直立した姿勢を取り続けている状態で、僕はどうしてこんな状態になっているのだろうと考えていた 僕達が何故ここに居るかと言えば 先程説明された通りで僕とリデアさんが呼び出されたのとリディアさんがこの場に連れてこられている 理由は二つあると聞かされており 一つ目はリディアさんはリディアの両親に会いに来ただけであり、用件は終わり次第解放する予定だと説明されている 二つ目の理由というのは リディアがお父様と会う際に 僕がリディアとリディアのお父さんに同行してほしいと言われているとリディアのお父さんから頼まれたからであって リディアの両親が王城に居たため一緒に来ないかと誘ってきた 僕が一緒に来なければ 僕はこのまま処刑されてしまう可能性があるとの事で断ることが出来なかったからだ そして今の状況では僕は何も出来ず ひたすら待つことしか出来ない状況であったりする そんな状況が数分間続き僕達がただ黙っていると 王様の方が声をかけてきた

「待たせてしまって申し訳ないが、お前達二人にはどうしても聞き出さなければならない事があるから呼び出しさせて貰った リディア アベル それにそっちにいる仮面の者はリディアの仲間か」と聞かれたので 僕はそれに肯定するように首肯をしてからリディアさんの方を見るのであった するとリディアが前に出て

「はい そうですが」と返事をしていた

「ふむ それなら問題は無いな まず最初に聞くのだがリディア リデアと一緒に居るその者は何者なのだ?」

リディアさんが「彼は魔族ではありません 人間ですよ 彼が今回の事件の犯人である事は分かっております」とはっきり言い切ると、リデアが僕を庇うようにして

「お待ちくださいお母様 彼は人間です 人間を魔族の国に招き入れるなんて事は本来あり得ない事だと思われます」と反論するが リディアは

「リデア落ち着いて下さい お兄様は特別な方だから 仕方がないことだと理解はしてほしいのです」と言って 僕をフォローしてくれていた そこで 僕は ここで発言する権利はあるはずだと判断して 僕がこの国に訪れた理由について話すことにしたのであった 僕達はそれからしばらくしてようやく解放されたのだけども僕達の話が終わってすぐに 王と王妃は席を立ち、そして他の王族達と共に玉座の間から出ていったためだ そのため僕達は すぐに王城を出ることは出来なくて暫くは王城で生活しなければならないと言われた リデアは「これからどうします?」

と聞いてきたので僕達は一旦 宿屋に帰ることになったのであった 僕はその前に 一度リデアさんの実家に戻ろうと思ったのでリデアさんに聞いてみた

「それじゃあ 一度家に戻りましょう」と言うので 僕が了承すると彼女はそのまま部屋を出ていこうとしていたのだが リデアのお母さんがこちらに来ると僕達に話しかけてくる

「ねぇ ちょっとだけ 私の頼みを聞いてくれないかな?」と聞いてくるので僕がなんでしょう? と思いながら尋ねると彼女は 僕達の事をもっと良く知りたい というお願いをしてきたので 僕は別に構わないと答える するとリデアが何かを言いかけようとしていたが リデアのお母さんに睨まれてしまい

「わかりました お母様の言うとおりに致します」と言うと 彼女は満足そうな顔をした後、僕を連れて別室に移動してそこで着替えを始めてしまった それからしばらく時間が経ち リデアは僕の方に近づいてきて「私 先に家に帰って待っていますので、後で必ず迎えに来てくれますよね」

僕はその問いかけに 勿論だよと答えてから、彼女を送り届けるために彼女の手を握り 王城をあとにするのだった リデアを無事に届けると僕は自分の住んでいる場所へと向かうことにする 僕とアイシアは お互いに手を握ったまま歩き続けて数分が経過した頃にようやく到着したのは 王都にある宿屋 そして僕は宿の扉を開けると中に入る

「お帰りなさいませ」という従業員の人達からの言葉を聞き流しながら カウンターに向かい部屋の借りている部屋に案内してもらう 僕が階段を上りながらアイシアが着いてこれるようにスピードを落としていると 後ろを付いてきていた彼女も疲れが出たのか、僕よりも歩くペースが遅くなっていたので僕は 少し休憩することにした すると彼女は僕の腕を掴んでくると僕の隣にぴったりとくっついてきてしまう すると彼女が「あのね さっきね ママとお話してたの あなたも知ってる人」といきなり言われたので 誰なのかと思って考え込むと もしかしてリデアの母親がこの宿に来ていたのだろうかと疑問を持つが確証が持てなかったので

「誰の事を話していたんだ?」と聞いてみると

「んー 秘密だよ」と楽しげに答えてきた そこで僕は考えるのを止めて彼女に甘えると頭を撫でてくれ その行為が気持ちよかったので僕は寝落ちしてしまった 僕が目覚めると隣でリデアが寝ていたので起こさないようにベッドから出ると窓際で外の様子を伺っていたら ドアの方で音がしたので僕はそちらの方に視線を向けるとリデアの母親が入ってくるのが目に入った

「あら もう起きていたのかい?」

「おはようございます リデアさんは?」と僕は質問をしてみる

「あの子なら隣のベッドでぐったりしているよ 私が色々と教えたせいかもしれないね」とリデアの母親は苦笑いをしながらそう言うので リデアが僕について質問攻めにされていたのだろうと考えて「リデアさん かなり参ったんじゃないかと思いますけど それでも大丈夫でしょうか?」と質問をしてみると リデアの母親は首を傾げて不思議そうな顔をすると

「あれくらいの事 まだ軽いほうだと思うけどね リデアがあんな調子だからあんたがこの世界に慣れるまで面倒を見てやって欲しいとは伝えたけども あの子はあんたにぞっこんだし、心配はしなくても良いよ」と言っていたので リデアが僕に好意を持っていることを嬉しく思ってしまうが 僕自身はそんな自覚は無くて リデアに好かれていると言われても正直なところ困り果ててしまっていたりする

(どうして僕なんだ?)と考えている間にも時間は過ぎていくわけであり僕はこれ以上ここに居るべきではないと判断し リディアさんの待つ場所に行こうと考える そこでふと思うことがあった それは今から会いに行く相手ってどういう立場で僕に会うことになるのかという事だったり 僕はどういう立ち位置になるかが分からないと会話にも支障が出てしまう可能性があったりもするのでその辺りの確認をしたく思ったのだ なので僕は早速行動に移していったのだったのだがそこで問題が一つ発生した。その問題は僕一人で解決することが出来ないような問題だったので、まずはその問題を相談するために声をかける事にして部屋を出ると丁度いいタイミングで僕のお姉ちゃんと遭遇したのだった。その事に僕はお姉ちゃんと目が合うと挨拶をしたのだった お兄さん お姉さん そして僕がこの場を訪れた理由は単純明快 リデアの母親の用事が終わり次第 僕をこの世界の国の一つ アルテリア共和国の国王のところにまで連れて行って貰うためにお願いをしに来た その理由については 僕にはこの国の知識があまりにもなさすぎる上に、冒険者としての経験すらも持ち合わせていない為に僕自身で出来る仕事がないのである そしてこのままでは この世界で生きて行くのが難しいと判断したので どうにかして欲しいと頼んだ結果 リデアのお母さんに「あんた 自分がどんな存在だと思っているんだい?」と言われてしまった 僕はそんな言葉に疑問を抱き

「えっと 僕は人間です」と答えた それなのに彼女は頭を抱えると

「違うわよ! 人間じゃないの!」

と大きな声で言われてしまい、そこで僕は改めて人間以外の種族は一体なんなのかを考えてみることにしたのだが結局は 人間以外は皆 同じにしか見えないというのが本音であったりするのだ

「私はリデアの母親 つまりリデアの親でもあるんだよ そして私の夫はこの国で王様の役目を担っている だからこそ 今のアンタの状況がよくわかるのまず最初に言っておくけれど あんたはリデアにとっての救世主なのよ」とリデアの母から説明を受けて僕は困惑を隠せなかった そこで お姉さんとお母さんに 僕の事についての事を聞いたことがあるのだが、僕の両親は事故で亡くなってしまい、お祖父様の所に引き取られて育てられたのだと聞かされ、そしてお爺様は僕が幼い頃に亡くなったらしく、その事もありお婆様が必死になって僕を可愛がってくれていたそうだ だけど僕が八歳になり、ある程度自分で動けるようになった時に僕達は家族三人で旅をしていた時の出来事で両親を失った その事は僕の心の中に深く刻まれている思い出なのだ だが リデアにとってはその事で辛い過去になっている事も事実だと言うのは分かるが、それでも彼女は乗り越えようとしていることも理解できるのであった だから僕は彼女の力になりたいと思いながら 僕の話をしてくれた するとそこで僕はこの世界の事情を教えてくれたリデアの母親は、リデアの父親と一緒に僕の事を助けて欲しいと願っていると口にしていたのだった 僕はそれを素直に受け取ろうと思うと

「わかった リデアさんの力になれることがあれば僕に任せてほしい 僕はその為にやってきたのです」と言っておいた そのあとにリデアのお母さんに案内される形で部屋を出ていった僕はそのまま彼女の背中を追い続けるのであった 僕達は今 王城の地下に向かって移動しており僕とリデアが出会った場所へ向かおうとしていたのだ そしてその場所に着くと リデアのお母さんは僕と手を離すと地面に手を付けると 魔法を発動させて土の塊を作り出してしまう するとその光景を目にした僕に対して

「これが 私の固有能力だよ これで大体のことは出来るようになるはずだ」と誇らしげに胸を張っていた 僕もそれを見て「流石ですね」と褒めてみると お母さんが凄く機嫌が良くなり、鼻歌混じりで地面の泥人形を動かして、僕の方に手を差し出すように指示してきたので僕は指示通りにすると

「さぁ 握手だ さっき見せた能力をお前も扱えるようにするぞ 覚悟しろよ」と言われるので 僕は「わかりました」と答えるとそのまま彼女と手を繋いで魔力を注ぎ込む

「ほら

集中しろ」と注意されてしまったので僕はそれに集中すると お母さんの手を通して僕の方に流れ込んでくる魔力を感じたが すぐにお母さんが手をどけてしまうと 僕は力が抜けたようにその場で倒れそうになると お母さんは僕の体を支えてくれながら 僕の頭を優しく撫でてくる すると僕の頭に文字が流れてくるのを感じ取った 僕はそこで自分のステータスを確認する するとそこに書かれている情報は驚くべき内容だった 名前:リディア

性別:女

年齢:15

種族:ドワーフ

レベル101 体力:45000/72000

攻撃力:25800

守備力:15600

敏捷性:3020

魔力:8100

知力:3400耐性:3500

魅力:5200

運 :10500 職業 魔法使いLV999 技能 剣術LV99 格闘術LV90 槍術LV70(MAX)

弓術LV60 斧術LV80 鞭術LV75 棒術LV85 盾術 鍛冶 錬金 付与魔術 回復魔法LV77 結界術 錬金術師 称号 アルテリア王国王女 アルテリナ家長女 リデア 固有スキル 鑑定眼 魔力解放言語変換 成長促進 生活魔法 精霊魔法 加護 なし 特殊スキル 状態異常無効 全属性魔法適性 経験値増加 10秒に1レベルアップ 神速 気配遮断 物理完全防御 精神攻撃耐性 状態異常付与 アイテムボックス無限 隠蔽LV50 偽装LV100 偽装解除

「あれ? これってもしかしてお母さんの能力なのですか?」と疑問をぶつけてみる すると お母さんに抱きつかれて 頭をグリグリとされる

「私の娘が可愛すぎてやばい どうしよう」

そう呟きながら僕に頭を撫で回してくる 僕は抵抗することが出来ずされるがままになってしまい しばらく放置されたままだった しばらくしてから お母さんのテンションが落ち着いたので話を進めることにした そこでお母さんは「ちょっとこっちに来てくれ」と言われ 案内されるままに僕はついていく そして地下牢の入り口の前に着くと僕達は中に入っていった その途中でお母さんからこんなことを言われた

「そういえば あんたにはまだ伝えていなかったね ここに閉じ込められていた人達を解放したってことを」と言われたので

「えっ!? それはどういう事ですか」

と質問をする 僕の言葉を聞いたお母さんはすぐに「それは こういう事だよ」と言い放つと同時に目の前にあった鉄格子の扉が勝手に動き出した そのことに驚きを隠せずにいる僕を余所にリデアの母親は何も無かったかのように平然としていたのだった 僕は突然の出来事に動揺してしまい、その場に立ち止まってしまい固まっていたのだが リデアの母親が僕を呼ぶ声を聞いてハッとすると共に歩き出してお母さんの方に向かうと お母さんは笑顔で僕を迎え入れてくれた そこでお母さんが言うには、あの時のお姉さんは僕と会えないことでかなり凹んでいたそうだが、僕を助けるためには仕方がなかったのだと説明してくれると僕は納得してしまう だけど僕達が歩いている間に お姉さんに会うことは無かった そんなことを思いながら進んでいくとそこには階段が見えてきた そして僕達がその階を降り始めると僕達の視界に飛び込んできたのは大量の人の死体だった そしてお姉さんはその中で一人佇んでおりこちらを見ると「あはははまた助けに来ちゃったんだね ごめんね迷惑かけまくっちゃって」と苦笑いをしながら言ってくる その姿を見ていた僕はどうして彼女がここに囚われることになったのかを聞く それについては僕達が来るまでに起こった出来事を説明してくれていた その話では僕と出会う前に彼女は盗賊団の集団に襲われたのだという 彼女はそれを防ぐために戦うのだが圧倒的な数の違いによって追い詰められてしまい窮地に陥ってしまったのだが、偶然居合わせた男が彼女を救い出してくれて難を逃れたということだ。

その話を聞けただけでも彼女にとっては本当に良かったと言えると思うが彼女はその後にも襲われてしまい、その際に腕を負傷してしまい治療を受けていたが傷口が悪化して意識を失いかけていたところを騎士団員が見つけて救出したというわけである。

そして目が覚めた後、彼女の体は拘束されていて脱出は不可能な状態だったので、諦めるしか方法が無くなっていたがそこを助けたのが例の男であり、そして男はそのまま何処かに行ってしまい姿を消したと言う訳らしい だけどそれから数日後に今度は別の奴らがやって来て拷問を始めたのだという。その内容としては尋問のようだったが男は「俺は何もしていない!ただ逃げようと必死になってただけだ!」と叫ぶ それに対して相手は「ならどうして逃げる必要があったんだ?」と聞かれたので彼は答える「俺は仲間を助けようとしていただけなんだよ!」と それを受けた騎士は少し考えこむと 男の頭に向けて何かを投げ飛ばしたのだ。

だが それには毒薬が入っており、投げた直後に苦しむような叫びをあげていた 僕はその光景を目の当たりにしたことで頭がおかしくなりそうになった。

僕は、そんな事をしたくなかったのだから だが この場ではそれが当たり前の行いだとでも言わんばかりに彼らは淡々と行動している。

そして、リデアのお母さまの方を向いたがその目線に気がついたお母さんは僕の目をしっかりと見つめてから首を横に振られた。

そこで、僕はお母さんに

「何故、このような仕打ちが当然のようになっているのですか?」

と問いかけたが その返答としてお母さんが言ったのは 今この国が魔族との戦争が始まっているということ。

そのせいで戦力の確保に必死になっており、少しでも多くの兵士が欲しかった為にこのような事態を引き起こしているという説明を受けるのであった。

それならば、僕がこの場でこの現状を止めるように進言しようと決意を固めるとリデアに視線を向ける。

すると、彼女は無力な自分を責めているようで目に涙を浮かべながら下を向いてしまう。

だが、僕は彼女に手を差し伸べたいと思った。

だが、今の自分よりも圧倒的に格上な相手に戦いを挑んでも勝つことはできないだろうと。

だが、僕の中には リデアに泣いていてほしくないという気持ちが心の中に生まれており、僕自身がどうにかしてこの状況を打開しようと考えるようになっていた そこで僕はある事を思い出すとすぐにお母さんに声をかけることにした。

僕の中では一つの策を思い付いたので、それを実行するために僕は

「すみませんがここで待たせてもらいます 僕には考えがあります」

と告げてその場で待つようにお願いをした。その言葉を受けてお母さんは了承するとリデアに近づいていく。

するとリデアは

「私なんて お母さんと一緒だったから助かっただけで 本当は何も出来なかったんです もう私なんかと一緒に居ない方がお母さんは幸せなんじゃ」

と呟いていた それを聞いていたお母さんが「そんなことは無い」とはっきりと口にした

「あなたを娘にするのが決まったのは私があなたのことをとても愛していたからだわ 私の娘にしたくてずっと頑張ってきてたのよ? 私にだってどうすればいいかわからないの 私だって辛いわ」

お母さんが涙を流しながら言葉を紡いでいったが それでもまだ、彼女の心に響いていない様子だ。

その証拠に未だに俯いたままでいたからである 僕は彼女のお母さんに近寄る

「大丈夫ですよ 必ずここからリデアを連れ帰ってみます」とお母さんに言い切ると僕は彼女の前に立ち「僕の力を信じるんだ」と言って手を握ると 彼女のお母さんは微笑んでくれる 僕は手を離すとリディアの前へと歩み出る

「僕の固有能力が使えれば勝てるかもしれない 僕が何とかするよ」

「待って」と僕の行動を制止させようとするリディアに対して「リディアの本当の力を見せてくれ」と伝えると

「ありがとう 私の大切な友達」

そう言うと同時に彼女は僕の胸元に手を置くと魔力を送り込んできてくれた

「私はお母さんの分まで頑張らないといけないの」

「そうさ 僕が絶対に君を守り抜いて見せる」と約束を交わしたところで 僕は「いきましょう お母さん」と言いながら歩き出すとお母さんは「頼んだぞ リディ」

そう言うと二人で歩いて行くのだった 地下牢を出るとリデアのお母さんの案内の元僕たちは進んで行った。

途中でリデアと合流を果たす そのリデアの姿を見た時に僕は驚くしかなかった

「あれ?リデアがなんでこんなところに」と思っていると、リデアはこちらに近づくと

「あんたを死なすわけにいかないの 私とお母さんのためにあんたは死ぬべきじゃない」と言い切ってくる それに対して僕はこう答えていた

「違う 君は僕に生きろと言ったはずだ それに君はまだやり直せる こんなところで終わって良い人間じゃ無いんだよ だから頼む僕を信頼して欲しい 僕はこんなところで終わるつもりはないからね 僕を信じて欲しい だから 一緒に帰ろう 君の帰りを待ってくれている人達の元へね」そう伝えると共に頭を撫でてあげる するとリデアはその言葉を聞き入れてくれたのか涙目になりながらも笑顔を作ってくれてこちらを見る そしてリデアとお母さんの二人と共に進んでいくのだがお母さんは「お前には感謝している お前のその優しさのおかげでリデはここまで変わることが出来たのだろう。それにしてもどうしてあんな状況になってしまったんだ」と聞いてくるのだった。それに対し僕は

「それは多分だけど彼女がレベル999だからですよね」

と言うと、彼女は少し困った顔をしていた その理由は彼女曰くレベル上限を引き上げてくれる技能があるらしく、それで上げすぎてしまったらしいのだ。だけどそれが今回の事に繋がったのだという事だった。それを踏まえてお母さんに「彼女はこのままの状態で戦って欲しい」と言う

「それってまさかあいつと戦うつもりで居るのかい?」と言われるが 僕は「はい」とはっきりと答えるとお母さんの顔色が変わっていた それ程までに魔族の王というのは強いという事になる。

僕達は進む道中にリデアがなぜ捕らえられていたのかを教えてもらうことになった。

まずはあの時のことを詳しく教えてくれる事になった。その時に話していた事の内容は僕と出会う前の事だった。僕と出会う前に彼女が住んでいた街では とある男が突如、この街に現れた彼は自分の正体を隠して住民に話しかけては その男の言葉によって洗脳をされて 犯罪を犯した人達が多数出ていたそうだ。

その男は魔王と呼ばれる人物で人を殺す事を楽しんでいるらしい。だけど、ある日の事。勇者が召喚されてしまい魔王と対峙することになる だけど、結果は勇者の惨敗に終わった。理由は圧倒的な力の差があったのだ。そして追い詰められると同時に魔王はある呪いを発動させてしまう。それにより街の住民の全員が死に絶えることになる。だがそこに一人の青年が現れることによってこの場にいる者達の命を助けることが出来ると言われて彼は魔王を倒しに行ったのだが返り討ちにあった上にそのまま殺されて魂までも封印されたらしい。そしてそれからしばらくして今度は別の人間がやってきたがそれもあっさりと負けてしまい殺されるかと思いきや「命だけは助けてくれ」「その代わり何でもします。俺の体なら好きにしても良いですからどうか殺さないでください」

と泣き叫びながら懇願すると相手は彼を見逃してくれたという だが それを聞いた僕は疑問を抱いたので質問をすることにする。

「それならその人に聞けば 貴方の呪いを解くことができるんじゃないかな?」

その問いかけに対し相手は答える

「その可能性は無くは無いのですが恐らく不可能でしょう。この世界の人間は魔族の存在を知っているはずなのに誰も知らないという態度を取り続けていた。それに加えて奴は我々の存在を知らないような素振りを見せていたんです だから、俺はもう諦めていたんですよ そしてこの世界は終わりを迎えることになるのかと思っていた。

だけどそんなときに出会ったのがリディアさんであり 俺のことを優しく接してくれていた 彼女は俺にとって天使のように思えるくらい素敵な人で俺は彼女と結ばれて結婚をした。俺にはとても可愛い娘まで生まれてくることができたんだ。だからこそ俺は何としてでもリデアだけでも守りたいと思ってここにやって来たんだ」

と語ってくれたのだが 正直な所。彼は何か隠し事をしていると思うのだ。そしてそれこそが真実であり彼は僕達を利用しようとしているだけなのだ。彼は先ほどまでの話で嘘の情報を混ぜてきたりしている事からもそれが伺えるのである。だけどその情報が正しいのかどうかはわからない。

そこで僕とお母さんは別れることにすることになった。その際にリデアのお母さまが僕に対して

「娘を頼みます」

そう言われると共に、この建物で手に入れた指輪を渡されてしまった。これはおまじないだと言われながら。僕はそれを受け取ると「はい 責任をもって預かります 安心してください」と言う。その言葉を言った後お母さんは「そいつに娘を頼めるなら大丈夫だ 私の自慢の娘を任せてもきっと悪いように扱われることはない 私の代わりに守ってあげてほしい」と託されるのであった。それを僕達が受けてから二人は別行動をとる事となった。お母さんが先に部屋から出て行って 僕は一人で残されると目の前の男に

「さっきの話は全て本当なのか?それと、僕達に危害を加えるような真似をしない限りは僕は君に協力するけどさ、その話が嘘だった場合は容赦しない」

すると 男は笑い始めると、僕に向かってこんな言葉をぶつけてきた

「君は僕よりも格下だという事を理解していますか 僕はレベル300なのですよ レベル一のあなたには僕を倒すことなど出来ない」

「それはやってみないとわからないだろう」と僕は反論する すると その言葉を聞いてから「いいでしょう 僕と戦ってみますか」

そう言うと彼は戦闘体制に入ったようだ なので僕も同じように対応していこうとするが レベルが上がれば勝てると楽観視していたがどうにも上手くいかない。

「僕は弱い それはもうわかっているんだ」

僕は心の中でつぶやくとすぐに戦い方を考えていく 僕の能力を使えば勝機はある だけど僕にその力は残っていないため使えない。

それ故に、今のまま戦っても勝ち目がない。僕は相手の動きを観察する その立ち姿は僕とは違って綺麗に見える まるで鏡で見ているかのように感じる そんなことを考えながらも観察をしていると僕の体が動かなくなった 僕の視線は相手の体に吸い込まれるように釘付けになってしまう そして 彼の右手は僕の左胸へと伸びてきて、心臓を鷲掴みにしてきた。それと同時に

「僕のスキルであなたの動きを止めることが出来ましたよ このまま死んでいただきましょう」と告げられてから胸を潰されてしまう だが、ここで僕は一つの考えが浮かび上がった 今の彼からは僕を殺す事なんて簡単なはずであるのになぜ胸を潰した程度で済ませようとしたのかだ。僕は考えた末に一つの結論にたどり着いた 彼が僕の事を本気で殺す気がなかったということだ その理由としては一つ 僕には彼女の能力があるからだ。

その彼女の能力は相手のステータスを奪うことに長けている能力だった。つまり、相手がいくら強くてもそれを上回る強さがあれば勝つことが可能だと考えたのだ。そのために 僕はわざと死んだフリをしてみる

「これで終わりですね それじゃあ、次はあなたが大切に育て上げたあの子を殺しに行きましょうかね」

と男が言っているところで、僕は男の懐へと飛び込んだのだ。そして、僕の固有能力をフル活用しながら男を倒して見せ そのあと僕はリディアを連れて脱出することに成功したのだった。その後。リデアのお父さんが無事なことを聞かされたが、そのお父さんは魔王と勇者との戦いで傷を負ったために現在、治療中だと聞かされることになるのであった。そのため リデアはリデアの母が生きている事を知った上で 彼女を救う方法を考えるとのことだった

「それじゃ 私はリディと一緒にリデアの元へ行くね またね バイバーイ」

僕はそう言うと同時に手を振った すると彼女はこちらを見つめると手を振り返して来た。

それからはリデアとリデアのお母さんと合流して、一緒に地上へと向かったのだった。

無事に僕達は出口を抜けることが出来たのだが。その外は荒れ果てていて、街が壊滅状態に陥っていたのである。

そこでリデアはお母さんの手を引いてどこかへ向かって行こうとしていたのだった。

僕はその二人の後を追いかける事に決めた リデアの後をついて行く事数分 そこには一人の女の子とリデアの姿があった。

「おかえりなさいリデアちゃん」と 優しい声色でそう言ってきたのでリデアのお母さんで間違いなさそうだ そしてお母さんとリデアとの再会を果たすと共に僕は二人と共に行動する事に決めたのだった。

僕たちはお母さんとリデアに連れられて地下施設から抜け出すことには成功した。しかし 周りに広がっている光景は見るに堪えないものだった。僕はリデアの手を繋ぎながら歩き出すと、彼女と共にリデアの両親と共に歩んでいく 道中。僕達のことを待っていたと思われる人々が出迎えてくれた その中にいた人達が僕達の元へ駆け寄ってくると共に話しかけてきた その人々は魔族との戦いに参加していた人達のようだった。

「よくぞご無事で帰ってこられました。我ら一同は皆様が帰ってくることを心待ちにしていました」

「みんなありがとうね」

僕は感謝の意を伝えると共に頭を下げた それからは僕達は彼らの案内により避難場所へと向かう事になった そしてそこで今後の対策を立てていくことになる

「まずは これからのことだが。

我々も奴らに対抗する術を見つけなくてはいけません。まずはこの国にある文献などを探していくことに致しましょう。何か良い方法があるはずです」

一人の男性が発言した後に続けて別の人がこう話す

「それでは、私が街の方に言って資料を集めてきます。それでよろしいでしょうか?」

僕は その男性に対して「お願いします」と言う それからしばらく経つと彼は戻ってきた。そして、その手には多くの書物が握られていた。彼はそれをテーブルの上に置くと同時に説明を始める その書物の内容によれば魔王と呼ばれる者は昔この世界に存在していた勇者によって倒されて今は封印されているということがわかった だけど封印といっても完璧に封印ができているわけではないらしく、時々その封印から抜け出してきては暴れ回っていたらしい。その際に 勇者の力を取り込んだことにより魔王は強大になって復活した だが、封印を解く方法は未だに見つかっていないという。この話は本当かどうかは定かではないのだが魔王の配下である魔物達については今でも各地に存在していているという

「とりあえず魔王についての情報はわかった ならば 我々のすることは決まっている」と僕達の仲間の一人である人物が話し始める それを聞いた僕は、その意見を肯定することにした なぜならその仲間はこの街の警備隊の隊長を務める人物でありとても頼りになる人物であったからである

「この国は私に任せてくれ。必ずやこの国からは出さずに魔王を倒してくれるわ」

そう言うと彼女は僕に向かってこんな言葉を投げかけて来た

「あんたは魔王討伐をしたいんだろ?それなら、この場に留まるべきではないな 早くこの国から出て行って次に向かうべきところに行くとよい」

その言葉を聞いた僕は彼女の提案を受け入れてから、他の者達とも別れて次の目的地を目指すことに決める。

僕達はこの国を出て 隣町までやってきた。そこからさらに東へと進んで行き 最終的には大陸の反対側までたどり着くことになった。そして僕達の前に現れた場所は海に面した港町で僕はそこがどこなのかは知らないのだが。その場所にリデアのお母さまの故郷があることだけはわかるのであった。リデアとリデアの両親は懐かしい思いに浸りながらゆっくりと歩いていく。そして、たどり着いた先ではリデアのおばあさんであるラディアさんとその旦那さんと子供達と思わしき三人の家族と出会うのであった。そして その家族の人の中には僕のお母さんが居ることが確認できた。お母さんは僕達を見ると驚いた表情をしていた だけどすぐに嬉しそうな顔つきになると僕達の元に来て抱きついてきた

「お母さん 今まで何してたんですか」と 僕もお母さんに抱きしめ返されながら涙目になっていた。僕はこの世界に来る前の記憶を失っているために自分がどういう人間であるのかさえもわからない だから自分の母親に会うことができたことで安心感を覚えることができていた だけど、その幸せは長くは続かなかった。その幸せは僕にとって幸せなことだった。その瞬間は永遠に続くものだと思っていた。そのはずだったんだ 僕は今、お母さんを殺された悲しみと絶望に包まれている。僕は涙を流しながらお母さんの死を受け入れることができなかった。そんな僕を見てお母さんを殺した相手は自分の実力を確かめるように話し掛けてくる

「君には本当に驚かされるばかりだよ」と僕のことを見下すような視線で言い放ってから「でも君は弱いね。まぁレベル1なんて弱いに決まってるんだけどね それに比べて私のレベルが500なんだよね」と言った後に続けて彼はこんな話をしてくる 僕は目の前の男が何を言っているのかさっぱり理解できていなかったのであるが、目の前の男が何者であるかを知ることになるのだった。その男の名前はレズリーと言い魔王の側近を務めていた人物であるということだったのだ。彼は魔王復活を目論む一人でもあり僕を殺すことも目的の一つだと語ったのだ それからは一方的に攻撃をされてしまうことになってしまった 彼の拳による打撃は僕の体を打ち抜くとともに骨にまでダメージが通ってしまう。僕は地面に倒れることを余儀なくされてしまうのだがすぐに立ち上がって再び攻撃を行おうと試みようとする

「まだ立てるのか。それにしてもさすがだな レベルが低いわりには頑張ってる方じゃないか」と余裕のある発言をしてから、今度は蹴りを放ってきた 僕はなんとかガードを試みるも間に合わずに腹部へとヒットしてしまう。それにより僕の体は宙に浮き、吹き飛ばされてしまい意識が飛んでしまう 僕はそんな状況になってもなお、立ち上がり戦うことを決意する 僕には固有能力がある だからこそ諦めることなんてできるはずがなかった 僕は何度も殴られて倒れながらも立ち上がる事を辞めることはなかった そして、気づけば僕は満身創痍の状況で息を切らしながらも必死に立ち上がろうとするのであった

「君の負けだね。どうだい。ここで僕と戦えば僕は君を見逃すと約束するよ。もし、戦ってくれるというのであれば僕は全力で相手にさせて貰うよ」

僕はその言葉を信じることは出来なかった。何故ならば ここで彼が嘘をついたとしてもメリットは何一つ無いはずだ。それにも関わらず。彼が僕に優しく語り掛けるのは僕が彼のことを知らないためでしかないのだ。そうでなければこのような事を言っても無意味でしかなかった だが 僕は彼を信じたかった 理由は簡単だった それは僕が彼の事を好きだから その気持ちが少しでも残っているのかと言われれば その可能性は否定はできないだろう 僕は彼に負けたのだ そして彼は強い だが、僕はそんな彼に勝ちたいと思ったのだ だが今の僕の状態は あまりにも無力であった。そのため僕は彼と戦うことにした

「僕の能力を発動させるから少し待っていてくれ そのあと。僕が全力でお相手しよう」

「ふむ 良い覚悟を持っているようだね。わかった 私はその間 後ろで待たせてもらうとするか」

それから数分の時間が経過した時に戦闘が始まる。そして戦いが始まってしまったのと同時に 彼は動き始めるのと同時に、僕はそのスピードに追いつくことができずにいた。僕はどうにか対応しようと試みるが、やはり反応が遅れてしまった結果になってしまい。反撃することさえままならない それから数分の時間が経過する中で 僕は何度も攻撃を食らうこととなってしまう

「もうそろそろ降参したらどうなんだい。いくら足掻いても 無駄だってことはわかっているんだろう」と僕はそう告げられるのだが それでも僕は立ち上がる事をやめたりはしない そうすることでしか 僕は自分を守ることはできないのだから それから僕は 何時間にも及ぶ攻防の末、とうとう体力を使い果たしてしまう だが、その時の彼はなぜか微笑んでいた その笑みは一体なんだったのだろうか そう考えつつも ついに決着の時を迎えることとなるのだった その結末というのは 僕が負けて 殺されることであった 僕は殺されたくない一心で剣を振るっていた その行動の結果、僕が勝利したという形になったのだが、僕は生きている喜びを感じることはなかった なぜなら僕は、僕自身にとどめをさすことが出来なかったからである

「僕は貴方のことを嫌いではないです これからの未来できっと 貴女と出会える日が訪れることを楽しみにしてます」と伝えてから その場を離れていった 僕にはやりたいことがある。それは魔王を倒すことだ。しかし、それを達成するためには、魔王の部下を倒せるぐらい強くなくてはいけないと思う。

そこで 僕は魔王の配下の中に存在する 四天王と呼ばれている者を探し出そうと決めた だが そう思ったのはいいのだが そもそも 魔王軍のどこに居たのか分からない。そこでまずは 魔王軍と対立している王国と敵対関係にある国に行くことに決めた。

「それじゃ リデア 僕は早速、魔王の配下を倒してくるからね」

そう言い残して僕は旅立った。それから しばらくの間、僕は何も食べず何も寝ないでひたすら歩き続けていた。

それから数時間の時が経過してから ある場所を見つけたのである。その場所では僕と同い年程度の女の子達が訓練を行っている姿が見えた。

僕はその様子を見つめていると一人の女性が僕の元へ近寄ってきて話しかけてきた その女性は僕と同じ勇者で名前はルミナリアというらしい 僕はこの世界で生きていくことを決めてからは彼女に対して色々と教えて貰ったりしていた そんなある日。彼女は勇者として旅立つ時が来たらしく 勇者としての務めを果たすべく。この場を離れて行ったのである そして その翌日になると彼女は帰ってきた そしてその隣には勇者とは程遠い存在のような少年が一緒にいたのである その二人はお互いに自己紹介を始めるのだが。その途中で突然 彼女の隣に立っていた男の人の姿が見えなくなるのであった。そしてそれと同時に彼女の腕が切断されると同時に地面へと叩きつけられるのと同時に血飛沫を飛び散らせる。彼女はそのまま動かなくなってしまった 彼女は死んではいないが瀕死の状態であった。そんな状況の中で僕は彼女に駆け寄りながら「回復魔法を使って助けようとした だけど。その行為を行う前に彼女は亡くなってしまう」そんな最悪な事態が起こるはずだった。そのはずだったのだ 僕達は 彼女の死体を見ていることしか出来なかった。その現実を受け入れられずにいる僕達だったが、そんな僕達に この場から離れるように言われるのである そして、僕達三人はそのまま逃げるように立ち去って行く 僕達は彼女が死んでいたと思われる場所でしばらく休憩をしていた。それからしばらくしてから僕は二人に問いかけてみた

「君はこの世界に来る前はどんな生活を送っていたのかい?」と僕が質問すると二人は答えてくれるその回答によれば二人は幼馴染同士で昔から仲が良かったのだという それから、その二人はこの世界に来るまでは普通に生活を送っていて。この世界にやって来た際に、たまたま近くに居合わせた少女を助けるためにこの世界を救うことを決意して魔王軍に戦いを挑んだとのこと 僕は そんな話を聞いた後に、僕もこの世界の平和のために魔王と戦うことを宣言する だが 僕には、この世界に来た時に覚えていない 記憶がある。だけども。そのことについては誰にも話していない。その理由はこの世界で知り合った人を殺してしまうかもしれないからだ。僕はこの世界で初めて友達と言えるような人達に出会えたのだが そんな彼等の命を奪いたくはなかった。だから僕は真実を隠し続けている 僕は二人のことを信用できる人だと思ってはいる。

だけども 僕は自分の目的を知られるわけにはいかない だから、自分の正体を明かすことはできなかった。もしも。自分が普通の人間ではないということを打ち明ければ 二人がどういった感情を抱くのか。それが分からなかったから 僕とリデアとリデアのお母さまの三人は現在進行形で旅をしている最中である。僕はその途中に立ち寄った街である出来事に巻き込まれてしまう。その事件が起こった場所は冒険者が主に集まるギルドと言われる施設であり、僕はその建物の中に入っていった時に事件は起こった。

リデアのお姉さんが絡まれていた女性を庇うように前に立つとその人物は怒り狂いながら襲い掛かってくる。そんな人物から守るために僕は立ち向かった。僕はレベル上限が1で、なおかつレベルが低いこともあって まともに攻撃を受けることになってしまっても どうにか持ち堪えることができたのだった。そのせいで、体にはいくつもの傷を負うこととなったが、相手の隙を見つけることに成功して僕は相手に攻撃を仕掛けていく。

相手はその攻撃に対処することができないのか受け流すことができずに僕の攻撃を受け続けてしまい地面に膝をつくことになる。そして僕はトドメを指す為に全力を込めて相手に殴りかかるが、その攻撃が相手に当たることはなく。その代わりに僕はカウンターを受けることになった 僕の顔面には相手の拳による強打が炸裂してしまい、その衝撃で吹き飛ばされてしまう そして、地面に転がされた状態で その男に髪の毛を掴み上げられてしまい。持ち上げられて強制的に視線を合わせる形になってしまう そんな状況下で僕は必死に逃げようとするも抵抗ができなかった。

「俺がレベルが低い奴を相手に負けるだと ふざっけんな 絶対に殺す」そう言って僕のことを投げ飛ばすと同時に蹴り飛ばしてきた。それから何度も殴られ蹴られを繰り返した挙句 僕は地面に倒れ込んでしまう それから数分の間 一方的に殴られ続ける。どうにか立ち上がろうとするが、体に力が入らない状態が続いていた。そんな僕の元に 一人の少女が駆けつけて来て 相手に向けて大声で叫ぶのであった その声が聞こえると共に僕はその光景を眺めていた そして 相手が倒れたままで、意識を失い気絶してしまう。その後。男は起き上がることはなかった。それから少しばかり時間が経過したところで 先ほど 男に向かって怒鳴った人物が僕に声をかけてくる

「おい 大丈夫なのか? 」

「はい 僕は無事です」と答えてから 助けてもらったことに感謝を告げる その女性は見た目が僕より幼い少女であった そして僕達は会話をする だが、その会話の中で僕のことを「お兄ちゃんって呼んでいいかな?」と言われたので許可を出すことにした それから、少しだけ 彼女と話をしてから 僕がどうしてこんな状況になっていたのかという説明を行ってから。彼女からの感謝の言葉を受け取った。そのやり取りを終える頃には夜になっていて。彼女はこの宿屋に泊まっていくと提案してくれたのだ その申し出を受け入れることにしたのだが。僕は彼女に名前を告げていなかった。それを思い出したので、改めて名前を教えることにすると。彼女の方も名乗り返してくれた。

それから数日の間は宿で過ごすことになり、彼女の母親と再会したのだが、彼女の母親は既に亡くなっており。そのことに悲しみを感じずにはいられなかったのだが、それでも。僕は彼女を救いたいと思う気持ちだけは変わらない。そう思っていたら急に襲われるという事件が発生したのだけれど。その際に彼女が助けてくれて無事に済んだのである ただ問題なのはここからである 僕はどうにかしたいと思いながらも何もできない状態に陥ってしまったのだ。どうにかしたくて行動しようにも何をどうすればいいのかすら分からない状態が続いている

「あのさ 君はどうしたらいいと思っているんだい?」と唐突に問いかけられた 僕はそれに答えようとしたが、その瞬間に彼女はどこかへ行っていしまい。結局 僕一人だけが取り残されてしまったのだった 僕が目覚めるとそこはベッドの上ではなくて。牢屋の中に閉じ込められていたのである。そんな僕は どうやって抜け出して外に出るかを考えていた。しかし、その行動はすぐに無駄なものとなってしまった そう 彼女が現れたことによって 僕は、なんとか彼女の力を借りながら この状況を脱することに成功する 僕は彼女に言われた通りに動き出す その結果。彼女は助かるはずだったのだが。それでも彼女の両親は命を失ってしまう結果となってしまう そんな僕達の前に現れたのは一人の男性であった。彼はその男性の案内を受けてから城の方へと向かうことになるのだがそこで魔王と対面することとなる。その男性は魔王の側近で名をスルトというらしいのだが魔王は勇者を待ち望んでいたのだという 僕は勇者ではあるけど レベルが足りないし実力もないんだけど魔王に戦いを挑むことになったのであるだが魔王が使うのは全てが最上級魔法という強力な魔法を使う相手であり、それに対してこちらは上級魔法までしか使えず相性が最悪と言える状態だった。だが僕は諦めることをやめて立ち向かっていく 結果としては何とか勝利を掴むことが出来たのだ それから僕は王都へと連れていかれることとなる。だが それは表向きな話で実際には処刑宣告を受けた後だったのだ。そのため僕には逃げ場はなく大人しく殺されようとしていた だがそこに僕と同じ境遇の仲間が現れて僕を助けるために戦い始める。それから僕は彼女達と一緒に戦うことを決意するが、やはりと言うべきか。その勇者一行の中にいた女性の腕が斬り落とされてそのまま地面の上に落ちる その光景を見て 勇者達は全員パニックに陥ったかのように叫び始めた。だが 僕はそんな彼等よりも目の前にいる敵に集中する。

そして、どうにか勇者一行は魔王軍の中に存在する四天の一人に勝利を収めることは出来たのである。僕は勇者達のところに戻りたかったが彼等とは一緒には行動することは出来ないため そのまま別行動をすることにしたのであった だけど、そこでも厄介なことに巻き込まれる。その出来事の最中に僕は魔王と戦う羽目になったのだが、そんな時。突然 魔王の手の動きが止まると同時に僕の腕を拘束している手錠の鍵が開かれるとそのまま その場から離脱してしまう そして僕達は追いかけるように移動を始めるものの途中で僕達を見張っていた人達によって僕は捕まる事になってしまった。だけど 彼女は一人で戦おうとしていて 僕はそれを止めようと声を掛ける

「やめて それ以上 戦ったらダメだよ」と言葉を放つと彼女は僕に対して攻撃を仕掛けてきて僕は戦闘を開始する 僕達はお互いに剣をぶつけ合いながら どうにか倒すことに成功してから僕は彼女との別れ際に これからどうするつもりかと問いかけてみた すると、彼女からは答えを聞けることはなかった それから僕達は旅を続けていた 僕が目覚めた場所の近くへと到着すると、その近くには街があった。だから僕はそこへ向かって歩き始めていた。そして街の入り口付近にたどり着くと、僕と同じような召喚されたばかりの人が二人いて。その子達に話しかけた。二人は、同じ日本人らしくて話を聞くと僕と同郷であることを教えてくれたのである そんな彼達が言うには本来ならば。僕のように魔王軍から逃げるのではなく こちらの世界の人達と協力していくべきだと考えているようだ。そのことについての話は聞いたのだが、今の僕はレベル上限を上げなければ、この世界を平和にする事は出来ないだろうと考えて、レベル上限を上げるためにレベル上げを行おうと考えていたので。そのことを伝えると共に 二人の話を聞いてみたいと思った。なので その話に乗ってみる事に決めた 僕が話を終えてみると彼らは、自分の知っている情報を伝えてくれる その話の中にはこの世界に召喚された人について詳しく書かれていた。僕はそれを目にしてから、この世界に来た時に記憶を失わなくてよかったと感じた なぜならば 僕も、ここに来る前に、他の国で起きた事件についての話を聞かされているからだ。

僕も自分の住んでいた国に何かしらの事件があったことを教えられていて、実際に事件が起きた際にその現場にいた人達と会ったこともあった その時に教えてもらったのが、その事件の原因については未だに判明しておらず その事件の影響で、このアルテリア共和国の治安が悪化してしまい。今では犯罪者の巣窟となっているとのことだ そんな場所に行かなくてもレベルが上げられる方法があればいいんだけどね 僕はそんなことを考えていたが。すぐに切り替えてレベル上限を上げて、この世界で起きている問題を解決しようと思い立ち上がってから。その場所に行こうと提案をした。しかし その意見には誰も同意してはくれなかった。その理由として、この街の周辺には魔物が出現しやすいらしく。レベル上限が低い僕が一人で行動することには反対だというのが主な理由であった。ただ 僕としてはこのままの状態でいることには危険を感じていた もしも仮に僕一人だけでレベル上限を上げることができても、もし僕がこの国の王様からの依頼を達成できずに失敗してしまった場合には、どうなるのだろうかと考えていた おそらく 僕を始末するようなことをするのではないかと思ってしまったのだ。そんな不安を抱えつつ。僕が行動を開始しようとしていたところで。街の人から呼び止められて、ギルドと呼ばれる組織の本部に連れていかれてしまう。

その部屋で僕は受付をしているお姉さんから、この国で行われているレベルの上限開放の儀式に参加するように指示されてしまう。その話を聞いた直後。そのお姉さんが「大丈夫ですか?レベル1ですよ」と言われたのである。

だが ここで怖気づいているわけにはいかないので参加をする意思を伝えたのだが。その際に レベルが低いことを理由に拒否されそうになる。しかし、僕は強引に通らせてもらって儀式を受けることとなった それから その部屋に連れて行かれることになったのだが。そこには、すでに数人の子供達がいたので、そこで 自己紹介を行うことにした 僕は、そこで挨拶を行ったのだが。そんな僕を見てなのか分からないが、なぜか子供とは思えないような視線で見つめられることになった

「あの そんなに見つめないでもらえますかね 僕はあなた達とは違うんですけど」と言いたくはなったが、ここはあえて我慢する。それからしばらくして、僕は儀式に参加することになったのである

「皆さん、こんにちは 私は、ここの冒険者ギルドに所属する職員です。今回は皆様の力を確かめたいと思っております。そのため、順番に、私と勝負をしていただけませんでしょうか?」と女性の職員が声を発すると、その場にいた人達は 次々と承諾していた だが 僕は正直なところ レベル一のままである この世界の人達の平均は10前後だと聞いている。そのくらいのレベルになると 一般人とあまり差はなくなるそうだ だが、僕のレベルは、1であり レベル上げを行っていなく、そのせいで能力も弱いままであった。それでもレベルが20を超えれば 普通よりも強い方になるのでレベル上限まであげておきたいと思っている。そのために どうにか 戦いの中で経験を積むしかない そんな風に考えて僕は戦う覚悟を決めると、まず最初に、目の前に立っている女性と戦ってみることにした。

僕は、とりあえず。彼女の動きに注意しながら戦っていこうと思っていた その次の順番では、少年を相手にすることに決まった。それから僕が戦う相手の人は、女の子になった。

それから僕は戦うことになってしまい。結局は勝つことは出来なかった

「まぁ 初めてにしてはよくできたと思うよ」と彼女は言いながらも。その表情はとても悔しそうなものだった 僕としても負けてばかりなのは嫌だし、次は絶対に勝ってやる 僕は、そう心に決める そして 最後の人の番になるが、僕はその相手を見ると思わず笑ってしまいそうになった なんとその対戦相手が僕と同じレベル1であり。僕と同じ日本出身でもあったからである そして、彼女は僕と同じように戦う決意を決めてから 僕達は向かい合ったのであった 彼女は、武器を構えていなかった。そのことで僕は一瞬、戸惑ってしまうが、それでもどうにか冷静になって考え直した。彼女が、どんなスキルを持っているのかを、知らないので、下手に突っ込むことは、しないで、慎重に行動する 僕は、剣を抜くと構える そして彼女は何も持っていないため、どうするつもりなのだろうと少しだけ考えるが。僕は彼女のことを甘く見て油断しないように注意しつつ 戦いを開始したのである だが 僕と彼女は互角の戦いを続けていた お互いの力は、ほぼ拮抗していて、どちらも攻撃が当たることはなかったのである

「そろそろ、本気を出さないと、本当に勝てなくなりそうかな」と呟きながら、彼女に対して僕は、魔法を使うことにする。魔法を使ってから 剣による攻撃を加える 僕が魔法を発動すると 突然として彼女から殺気が漏れ出すように感じたので、慌てて魔法を使うのを止めるが。それと同時に彼女に向かって剣を振り下ろすが。

彼女も、僕が攻撃しようとしていることに反応していたようで。お互いにぶつかり合い そのまま、鍔迫り合いへと移行することとなった。そして、僕達は睨み合いながら 互いに剣を押し込もうとするが なかなか決着はつかなかった だが、それも数秒間のことであり、僕は、押し返されてしまって後ろに下がろうとしていたが。どうにか堪えて踏み止まると再び斬りかかる 僕達はお互いに、譲れない戦いを続けていた。僕が攻めて、彼女は守る戦いを続けているが。次第に彼女は防ぐだけではなく。僕の隙を突いて攻撃を仕掛けてくるようになっていた そんな戦いを続けていた中で。僕は違和感を感じ始める そして僕は疑問を口に出してしまう なぜならば 彼女は一度も魔法を使っていない 僕は、それを確認してから、ある仮説を立ててから試してみることにする。それは。魔力感知を使用して、彼女の体に纏わりついている魔力の流れを見ることだ 僕の目には、彼女の体には微量の黒い霧のような物が纏わりついていて、それが流れ出ているかのように見えていたのだ。そんな時だ僕の予想通りに彼女の手の動きが悪くなっていたので それを利用して僕は彼女の懐に飛び込み突き刺すようにして攻撃をすることが出来たのだ それから、何度か戦っていくうちに分かったことがあった。それは彼女には常に微量の毒のようなものが存在しているらしく、それを身に浴びると、体力を奪われることになるのだ ただの毒ならいいんだけど、もし猛毒性の毒だった場合を考えると不用意に近づくことは避けるべきなのだと思ったのだ。だからこそ接近戦を挑もうとした時には距離を取ろうと心掛けながら戦う必要があると思えたので僕は意識を変えて戦おうとした時に突然として彼女は地面に膝をつき倒れてしまったのだ 僕達は彼女を連れて部屋へと戻った。部屋に着くとすぐにベッドの上に寝かせる。どうやら命に関わるほど深刻な状態ではないようだけど 僕は彼女を回復薬で治せないかどうかを確かめるために飲ませてみようとする

「うーん ちょっと苦いかも だから少しずつ飲んでね」

そんなことを言う少女。そして俺はゆっくりと飲み干していく。それからしばらくの間は何も変化が起きずに時間が経っていた

「あれ? おかしいな 何にも起きない」

そう言ってきたので俺が代わりに様子を見ることに

「確かに 全然効いてないみたいだな どうするんだ?」と聞き返してみると。その言葉を聞いた直後に彼女は、何か思いついたらしく 俺の手を握る

「ちょっ 待ってくれ いきなり手を掴まれたから 恥ずかしいだろ」

「あっ ゴメン 今、回復させるからさ」と言ってから しばらく時間が経ってみたのだが。特に変化は起こらなかった。そんな状態になっている間に、俺達のやり取りを見ていたアイシアが「透、お願い」と言ったのが聞こえた。なので仕方がないので、もう一度だけ、今度はちゃんと口移して飲むように指示をしておく

「これでいいの?」

そう言ったのが聞こえると彼女は素直に従ってくれたので。それから、また時間が経過すると。急に体が軽くなり始めて、疲れがなくなったような感じになり。さらには傷なども完全に塞がったので安心していた その後で俺と彼女の二人でギルドへと向かうことにした。その途中で彼女が自分のことを話したいと言ってきて。色々と教えてくれた 名前はアリスと言い。年齢は16歳だということだ。職業としては

『魔術師』

という名前の職業で。レベルは1だが、その年齢でのレベル1ということを考えれば普通に考えればかなり優秀と言えるだろう

「でも。なんとなくだけど、私には才能がないと思うのよね 私よりもレベルが低いのに あの人たちのステータスを見てみると 私なんか足元にも及ぶどころか、全く違う次元の存在のように思えちゃったのよ」

そんなことを教えてもらった だが 俺は正直なところ、そんなこと言われても分からなかった。それにしても、やっぱり この世界ではレベルの概念はないようだ。ただ この世界に存在している職業は。基本的には名前しか分からない 例えば アリスの場合だと

『魔法使い』ということになっているが。この世界の魔法は、属性と呼ばれるものがあり 水と風と土と火と光があるらしい。

だが、それぞれの魔法について詳しく説明を聞けるような機会はなく。さらにいえば、実際に使っているのを見たことがある訳でもなかったので。

正直なところ。あまり詳しくは分からない そんなことがあってから 街の中心部に向かうことになった その道中でのことだ 俺達の前に 一人の男性が立ち止まってから話しかけてきた

「おい お前、冒険者か?」と言われた。その質問に対して、彼女が答えると。なぜか 男性は驚き始めた。その理由を聞く前に、男は立ち去ってしまったので、そのことについては後回しにして先に進むことにする。それから少し歩いて 建物の中に入ろうとして 扉を開けて、建物の中に入ると、そこには受付らしきものが見えたので、そこにいる人に声を掛けてみた

「すいません ここは、どういう場所ですか?」と聞くと 女性は笑顔を浮かべてから答えてくれた この都市は【王都エルデン】という名前で、この街の冒険者は ほとんどがレベル上げのために、毎日 外に出ているということだった。ちなみにレベルの上限は 500で。それ以上は、どれだけ上げても、上がることはなく、上限に到達すると言われている そして レベルが上がれば身体能力も上がっていくため。レベル上げは 必須だと聞いていたので、レベルを上げる方法を聞き出そうとしたら。この都市の周辺にはモンスターが生息していないということで この国の周辺でレベル上げをしている人が多いのだという話をされた そして 最後に、この場所は、ダンジョンの入口が存在する建物だと知らされる。そのあとは、ダンジョンに挑戦するには手続きが必要だということを聞かされたので 俺達が申請することにした そんな風に考えていた時に。急に、声が響いた。

「あ~

もしもし こちら。異世界からの勇者の案内役を任されている女神です」その瞬間。僕は 目の前の女性に対して 敵意を抱いた

「あんた 誰だ? なぜ、ここに来た?」そう言いながら僕は、いつでも戦える準備をする。だが、相手は、戦う気など微塵も感じていないらしく まるで友達にでも会いに来たかのように話し始めていた そのことからも分かるように。こいつは おそらくは敵だと確信した僕は、戦う覚悟を決める 相手の様子を窺いながら どうにか逃げる手段を考えようとしたのだけど その時だった 相手が僕へ視線を向けると微笑んでから「こんにちは私は 貴方と同じ日本から転生した女性ですよ」と 告げられた まさか。そんな馬鹿なことを言い出したのだと思ったけど。その女性が、続けて

「まぁ 信じてもらえないだろうとは思っています。だって、そうでしょう。突然として知らない場所に来て 見知らぬ女が話しかけてくるんですよ。警戒するのが当然のことですから」と言うのであった 僕達は とりあえず自己紹介をして それから彼女のことを観察していると。

彼女は 僕達に事情を説明してくれて それで僕達の味方をしてくれていることを話してくれるのであった。彼女は「私の本名は。佐藤 真美(さとう まなみ)といいます よろしくお願いしますね」そう名乗ってくれたのであった。そして僕達は、彼女と一緒に行動することになったのである 彼女と出会って 数日が経った。その間に色々な話を聞いた まず最初に聞いた話では僕が召喚される少し前に起きた大震災によって大勢の死者が出たらしい その際に生き残った人達の中で選ばれた人間達は異空間にある城の中に招かれて。そこから日本に帰れた人間は居らずに。全員が異世界に行くことを希望したのだそうだ。ただし、一人だけ。元の世界で生きていくことを選択した人も居たようで。それは、あの日。僕を助けてくれた青年だったらしい 彼も、あの場にいたらしく。そこで、あの怪物に襲われた結果 死んでしまったと聞かされていたのだ だけど。本当は違っていた。彼は死ぬ直前に転移の能力を使ったのだと言っていた それは 自分の命を犠牲にして 他の誰かを救うという能力で。彼は あの時に発動させていたのだろうと語っていた。そんなことがあり。僕は彼に会えないだろうかと思いつつも。彼女の言うことには従っている状態だった。

そんなある日のことだ。いつも通りに依頼をこなしている最中に僕はある疑問を感じ取っていた どうして魔物の数が、こんなに少ないのかと疑問に思っていたのだ。本来なら。もう少し、多く遭遇するはずなのに そんな時だ。アイシアが僕へと向かって言ってきた

「ねぇ 透。なんだか様子がおかしい」と

「うん それは分かっているよ なんとなく変な気がしてね」と返事を返してから どうすればいいのかな?と悩みながらも 僕達は、先に進むことを優先する それから少しだけ時間が経過すると。僕は違和感の正体を知ることになった その原因は、アリスだった 彼女は「ごめんなさいね 私のせいで 面倒をかけさせて」と言ってきていたので 僕は彼女に問題ないと答えたのだ。そして僕は 彼女が感じ取っている何かに反応を示す それから少し進んだところで。大きな岩のようなものが存在しているのが目に入った。

その時にアリスから、その岩は魔導陣だということを説明される

(あれって確か。ダンジョンに入るために必要なものではなかったっけ?)と考えている間にも、時間は過ぎていくばかりで何の変化もなかった ただ待っているだけでは時間ばかりを消費してしまうと思って、先に進もうとした時に突然としてアリスが走り出してしまう

「待て!」と言ったものの既に遅く。すでに姿が消えていたのだから追いかけることしか出来なかったが、そんな状況で僕が見たものは信じられないものであり理解できない光景だった アリスが剣を振るうと大量の血が噴出していてモンスターが倒されているという状況で何が起こったのか分からないまま立ち尽くしていたのだが、ここで僕の方へ向かって来るものが見えたので迎え撃とうとしたら「私に任せて」と言いだしたアリスが、いつの間にかに装備していた短剣を鞘に納めると「さぁ 出て来て」と言ってから 手を前方に伸ばすと「我が下僕 召喚の術」という言葉と共に地面が発光して何かが出現し始めたので それを確認してみると、そこには巨大な白いドラゴンが出現をしており。それから、そいつは アリスに向かって、何かを語りかけるような仕草を見せた すると アリスの方は驚いた様子を見せながら「え?えぇ なんで?」と言ってきた その会話を聞いて 俺は どういう事なのだろうと 不思議に思ってしまったのだけど それから、しばらくの時間が経過しても。その状況は変わらず アリスは白龍と言葉を交わし続けていた そんな状態が続いていたのだけど、ついに変化が起きた アリスは涙を流し始めると同時に

「そうだったの そんなことが、あなたに」と呟くのである それを聞いていた俺とアイシアは意味が分からなかった しばらくしてから。ようやく落ち着いたアリスから、この世界に来るまでの経緯を聞いたことで分かったのが アリスが転生をした場所は『女神の間』と呼ばれており。そこを訪れた人間の中に、たまたま選ばれてしまったらしい。その説明を聞き終えて、ふと思ったことなんだけど。どうして女神の間では この世界に居るはずの生物が居たのだと問いかけてみたのだけど その理由は 分からないと言われた。そして最後に。この世界の創造神と呼ばれている存在が。『聖銀鎖鎌』について、教えてくれたのは良いけど なぜか。その名前を、そのまま口に出すのではなく。別の言い方にしてくれと言われているらしく。俺は そんなことは、今は気にしないことにしたのであった そんなことがあった後。僕達の前に現れたのは一人の女性であった 年齢は 二十代後半といった感じの人だったのである 彼女は僕達の姿を目にした時に、一瞬だけ驚きの表情を見せるもすぐに落ち着きを取り戻した後に話しかけてくるのであった それから僕は「はじめまして」と挨拶をする 相手もそれに合わせてくれた それから お互いに名前を名乗ることにした

「はじめまして 僕は佐藤真です」そう告げてから相手の様子を見つめる それから「僕は冒険者になって旅をしている途中です。なので この王都エルデンに立ち寄っただけです それで貴方の名前は、なんていうんですか?」と質問を投げかけた そう質問をされた彼女は 笑みを浮かべて 僕の質問に答えてくれた それから彼女の口から告げられた名前が僕の耳に入ってくると その瞬間。全身に寒気のような悪感を覚えて身震いをしていた。なぜなら、その名前を聞いていたからだ その人物こそが僕と同郷の人間で この国では【英雄姫】と呼ばれる存在なのだということを この世界で生きる者達には【伝説】として知られているのだけど 僕は そんな話などは知らないからこそ その話を聞いた途端。恐怖が押し寄せてきたのだ

「あぁぁぁ ぁぁぁぁ」という声を出してしまっていた それに、いち早く反応したのはアイシアで「透 落ち着いて 大丈夫 大丈夫」と言ってから背中をさすってくれたおかげで なんとか意識を取り戻すことが出来たけど

(危ない所だった)と思いながらも 必死に思考を続けながら現状を把握しようとしていた そして思い出したのがリリアナの存在であった

(リリアナさんは、どうして あいつの事を気に入っていたんだ)と そのことを考えるだけでも気分が悪くなるぐらいに動揺を隠せなくなってしまっていた時のことだった

(あれ?なんだろう?)と思う出来事があったのだけど。その時、視界に入った女性の手を見てみると小刻みに震えていることに気付いたのだ。それは怯えているというよりも緊張に近い状態で手や体が振るえることに似ている気がしたから僕は「大丈夫ですよ」と言いながら女性に対して優しく抱き締めてあげると「あっ」と彼女は小さな声で言葉を発してきたのだった。

そのあとは女性に対して色々と聞きたいことがあったけど、それは、もう少し時間が経ってからにしようと考えていた とりあえず。僕が泊まることになる宿屋を探し始めて歩き回っている間に 僕は、とある場所に足を運ぶ そこは教会であり 僕は 祈りの場所だと思っている場所だ。

そこで祈りを捧げることで得られる力は 神術の力を高めてくれる効果があるとされている それから僕とアイシアが二人で教会へ入っていくと 僕達の気配を察知して近づいてくる人が居た。それが教会の神父さんであった そして僕とアイシアの姿を確認すると彼は笑顔を見せて出迎えてくれるのである それから しばらくの間。世間話をしていたのだけど 彼は、ある情報を提供してくれることになった 僕達は、その話を真剣に聞くことにしていたのだけど。そんな時に彼は言うのであった この世界では ある種族だけが特別な扱いを受けるようにしているのだと そして 彼は、この国でも、ある特殊な地位にいる人物であり。彼は、そう言った情報を持ち合わせていることを自慢するかのような態度を見せながらも あることを伝えてくるのであった その話の内容は 僕の故郷で起きた災害のことを聞かされる あの大震災で命を落とした人間は大勢いるという話だった しかも その中には彼の家族も含まれていたということらしい そう あの時。僕は 地震が発生した瞬間に、両親と一緒に避難をして難を逃れることができたのだが あの時、一緒に居た兄と妹も あの場所で亡くなったと聞いている それから 彼が、なぜ僕と話がしたいと望んでいたのかを尋ねてみると どうも、彼は僕と同じ世界から、こちらの世界へと転移をしてきていたらしい。だからこそ 僕達が召喚されたという話を聞いていたらしく。僕達に、もしものことがあった時には。自分達も元居た世界に帰るために協力してくれると言われてしまったのだ そんな会話を終えて 僕達は別れることになったのである。そして僕とアイシアは、これからのことを相談してから行動を始めることにして。まずは情報収集をすることを優先することにしたのだ この国の図書館に向かうことに決めたのである その道のりの最中に 先程の男性が 言っていたことを考えてみることにした 彼は言っていたのだ この国は【女神の愛娘】と呼ばれる少女を 特別視して扱っている。それは 女神の祝福を受け その恩恵を得ていると信じられ 女神から授けられているという加護を持っている。それは、とても珍しいことなのだろうと思っていたのである。しかし、それとは別に。僕の考えとしては。

ある疑問点が浮上したのだった それは、女神の愛娘と僕が呼ばれている存在である この世界の人達からは【勇者】と呼ばれていた存在は どうして、あんなにも優遇され 大切に扱われている存在なのか どうして、彼女は あれほどまでに 崇められる存在なのだろうかという疑問を抱いたのである それは どういった理由が存在するのかが、分からないでいた 僕は、それから アイシスが言ってきたことを思い出す。彼女は言っていたのだ

「女神が愛娘と呼ぶ存在が生まれた時から見守っていてくれているという話を聞いたことがあるわ」そう彼女は、言っていたことを思い出して それから考える

(つまり 彼女が誕生した時点で、この世界の人たちは何かを感じ取ったって事なのだろうか?そういえば、さっき見た夢の中でも似たような会話を聞いていたような覚えがあるけど)と考えつつ歩いていく中で。

(やっぱり、ここは日本じゃなかったって事だよな。なら。俺以外の転生者も存在していたりするって事か?そもそも 俺みたいな人間がいる世界なんて普通じゃないだろ)と思ってしまう 真紅郎は自分が生まれ育った世界に居た時のことを思い出すのだが。今にして思えば異世界転生をした人間が居るとは信じられないことだと思う

「さすがに。そこまでの確率はないんじゃないか?」

そう思いながら歩いているうちに。ようやく到着した この国で最大級の大きさを持つと言われる 王都エルデンに存在する唯一の図書館 王城にある書物庫に次ぐ広さを誇り 数多くの文献や歴史に関する本が所蔵されていて 誰でも入館が自由となっている。もちろん、利用料は発生しないのである。そんな、この国の歴史について記されている資料が置かれている建物の中に真紅郎は入って行く すると 受付のお姉さんから、いきなり おめかしのドレスを手渡された。それを見ていたら 僕に声を掛けてきた人が居た。この人は 先程。教会の前で会話をした男性で名前を 【アルフォンス】と言う人で僕達が訪れたことを知っていたらしい。

そして僕は、その人から 本を読むための道具を借りる事にしたのである それから しばらくして借りていた本を返すと。僕は別の本を読もうとしていた その前に。アルフォンスは、この王都で起こっている問題について語り始めるのだけど。

その問題というのは。この国で【女神の愛娘】と呼ばれている人物が 【邪教集団】によって拉致されて監禁されている。という噂が存在しているらしい この噂に関しては。信憑性が薄すぎて 誰一人として信じる者が居なかった。その噂の出所については 不明だというのだ。

ちなみに、その【女神の愛娘と呼ばれている者】が居る場所についても不明でしかないという そして、もう一つだけ僕には 引っかかっていることがあったそれは どうして 僕に、こんな情報を教えてくれたのか その理由についてである。僕にとっては好都合だから、そのことについては良いけど。もし仮に、僕の考えていた通りの人物が存在していて 本当に彼女が、そんな風に言われている人物ならば。僕は どうにかしなければならないと考えている この世界の平和を維持するために、この国を守っていかないといけない。そんな存在に 危害を加えようとする奴らを野放しにする訳にいかないと そう思うようになっていた。

(俺は。こっちの世界でも戦わなければならない相手が出てくるかもしれないから)と その気持ちが強くなりつつあった そんな僕の心境を知ってか 知らないでか アルフォンスは、こう言葉を続けたのだった この国には、ある有名な貴族令嬢が存在しているらしい。それは その人の名前を口に出すことを禁止されるほどの有名人であるらしい。その人の家には代々 【王家の血族】に忠誠を誓う一族の血が流れており【王女の守り手】とも言われている家系らしいのだ その家の者達が【女神から愛娘の事を託されている一族】とも呼ばれているという情報が存在しており。だからこそ 女神の愛娘が、この国から出ようとしても許可されず 外に出ることができないで 閉じ込められて生きていると言われているのだ。だが、それでも、その家の者たちは 王族に忠実に従うだけで それ以外の者にまで干渉することがないとされているようだ 僕とアイシアは、そんな話を耳にしてから図書館を出て 別の場所に向かう事にしていたのである *「神獣の加護」が「神の加護(極大)」「超再生」「成長限界無し」に変化しています。

それから僕とアイシアは宿屋に足を運んでから 部屋を取ると、それから二人で これからのことを相談することにしていた。まずは最初にアイシアと話し合いをして決めることは。僕達の旅路の目的となるものを考えることから始めたのである まず僕達は この国で行われている奴隷制度の問題に対して。解決するために乗り込むことにしていたのだけど。そのためには、その問題に関して詳しい知識を持っている人と会う必要があったのだけど、それにも 問題が残っていた。

それは僕達の身分を証明することができないことだ。一応 冒険者として登録されているけど それが通用するのかは分からないのである そう考えた時に、僕は思い出すことがあった 僕達が所属をしているギルドが 発行しているギルドカードの存在を思いだしたのだ。僕とアイシアは、その発行を行うことが出来るギルド本部がある場所に足を運んだのである。

そして、そこに向かう途中で。一人の女性が、僕達に話し掛けてくるのだが。その女性は僕達の格好を見て「冒険者の服装」をしていたのだ。その事から、おそらく彼女は冒険者であるのだろうと判断する そして僕達は女性から質問を受けた時に。僕は、つい「実は僕達は、これからギルドマスターに会うことになっているのですが」と言ってしまったのだ。それから彼女の顔色が急に変わり「あ!もしかして貴方達は。勇者様の仲間の皆様なんですか!?そうなんですよね!」と言われてしまったのである。その事で、さらに彼女は続けて「あの。失礼ですけど。そちらの御方とお二人も 一緒に同行しても構わないでしょうか?」と言われた時に。なぜか嫌な予感を覚えてしまう。

そして僕達は「はい。いいですよ」と答えると「よかった。それでは案内しますね。私が勇者様に紹介できるのかどうか分かりませんが。でもきっと大丈夫だと 思いますよ」と言われてから その人が言うように 僕は彼女に付いて行った しばらく歩いていくと 僕とアイシアと 女性の冒険者と三人組の女性で行動する事になるのだが 3人が僕に向かって頭を下げながら挨拶してきたことで僕は少し困惑してしまう。なぜなら3人の女性が僕のことを見つめてくる目線には敵意を感じなかったからだ そんなことを思いながら歩いている中でアイシスの方を見やれば、彼女は特に警戒しているように思えたのであったのだが、とりあえずはこの場の雰囲気に合わせるためにも大人しくすることにしたようである

(まさかとは、思っていたんだけど。もしかすると)と思っていた矢先の出来事で

(やっぱり、そうだよなぁ~)と心の中で納得してしまった 真紅郎は、この世界にやって来た時の記憶を思い出す

(やっぱり俺と同じように、他の転生者が居たって事なのか?)と思っていたのだ

(そもそも俺の住んでいた地球と、この異世界って同じ時間軸なのかすら分からないけどな)と内心思いながら、この世界での【主人公役】に目を向けていた

「どうしたんだ?」と言われて我に返る。そこで「ああっ、いえ。なんでもないですよ」と返事をしておく。しかし【彼女】は僕に声をかけてくれた。そんな僕に対して彼女は優しい笑みを見せてくれていたのだった。

*ステータス画面が表示されています。ご確認ください。

【名前】

「えっと、じゃあ、自己紹介するね。私の名は「サクラ ナツキ」と言いまして。この街に、暮らしている者なんだよね。そして 君たちが求めている人って言うのかな?そういうのに私は関係が無いんだよ 私の場合は、【ただ】【助けて欲しかった】だけだから それだけのことなの それで、ここからは。私のお願いを聞いてほしいと思っている。

もし引き受けてくれるんだったら。君たちに渡したい物があるから受け取って欲しいな これは、【とある場所】で【大切な人達】から渡されたものでもあって【形見】のようなものでもある。これを受け取ってくれないなら。残念なんだけど 諦めることにしている」と言う言葉を耳にして、僕は「ちょっと待って下さい。どういうことなんですか?」と言ったのである そして 彼女の名前は【サクヤ】と名乗ってくれて、そして、どうして僕達に助けを求めてきたのか?ということを伝えてくれたのだけど。その話の内容は衝撃的なものでもあったのである 【この国の奴隷問題を解決するには】どうすれば良いか?を、その人物に聞いたのだという その人は、「この国で一番大きな商会を営んでいる家の御嬢さんからの依頼」を受けてほしいと言われたらしい ちなみに、その御嬢さんとは【リーシェス ラミアス】という人であり。彼女は、この王都に存在する。三つの学園の一つ。その中でも一際目立つ存在として有名なのが 王都にある。王都エルデンに存在する王立総合学院 【アメリア ハイソフィリア エルデン魔法学院】だ。

この学校の生徒は、ほとんどが貴族や裕福な家庭の子供たちが多く在籍をしており。優秀な生徒が輩出されているのは間違いないことだ そして、この【アメリア魔法学院】に所属している生徒の中でも飛び抜けている実力の持ち主であり、その知名度は高い そんな人物が何故 自分の家に伝わっている秘術を知っているのだろうかと思ったのだった。それから、その話を耳にして僕の中に疑問が生まれたのである

「この国で最も優れた魔術師の家系」と言えば。間違いなく【聖家】の事であるはずで。その事は【王族】に仕える家系の人たちの間では有名であるはずだった。つまり【この国に住む貴族の家】であれば知らない者が居ないだろう だからこそ なぜ 【王都エルデラン】に存在している【王立魔導院】が王都の【貴族が通う学校】と【王立総合学院】に対して【劣等生】と呼ばれる生徒を送り込んでいるのか?が、わからないのである そう思うと同時に。どうして、こんな問題になっているのかも気になり始めてしまっていた だからこそ 僕は彼女に尋ねていた どうして、そんな依頼をしたのかを *ステータス画面に、以下の内容が表示さています。

その少女は。僕の問いかけに対して「そうだよ。だって【私は、あの子を助けるために動いているからね】とだけ伝えておく それから僕は【リーサ】と名乗る。その人から貰った品を受け取りながらも、僕は疑問を口にしていた

「でも。それだったらとっくに問題は解決されているんじゃないかな?この国一番の大きな商人の家ならば。そんな問題が起きていることぐらい、すぐに調べがつくはずだと思うんだけど それなのに【何も行動しないで、この問題に蓋をする】っていうのも、おかしな気がしちゃうんですけど本当に、どうにかできるのだったとしたら。そんな風に放置するようなことをする人じゃないような気がするんですけど。僕達なんかが役に立てるのか分からないんですけど。でも出来るだけの力になれるよう。頑張りますので」と口にする その僕の言葉に。その【サクヤ】と名乗った女性は「ありがとう」と、感謝の言葉を口にしたのであった

「だけど、まず最初に。私の事を少しばかり、お話しさせてもらっても良いかな?」と言ってくれたので、僕は「いいですよ」と返す

「私の家の名は。確かに王家に仕えている家柄だけど。別に権力を持っているわけじゃないの。それは私が住んでいる屋敷もそうだから。私には【この国が持っている裏側を調べる能力】が有るの だけど それは【家族にしか話すことが出来ない】という制約を受けているの」と言われてしまう。その事で僕は、ますます謎が増えてしまった この国の事を、ほとんど知らないので、どうすることも出来ない そんな時に【アイシア】が「その情報は、貴方の家に伝わってきているものではない。それは確かなのか?」と言っていた

「はい。その通りです。私が知り得るのは全て父上から直接聞かされたものばかりです」と返事をしていた そう言われても。その情報が真実かどうかを確認することは出来ない。だけどアイシアだけは何か感じ取っているかのように「わかった。少しの間だが 世話になるぞ」と、言い放っていたのである それから僕は彼女に連れられながら街の中に足を運んでいったのだ 僕は「あの、一つ聞いてもいいですか?」と聞く それに対して「なんです?答えられる範囲なら」と言ってきたので僕は「この国の奴隷制度の問題が表立って来ていない理由は分かるんですけど。その原因については、どういうものかは分かりませんか?」と訪ねたのだ

(もしかしたら、何かしらの理由があって、それが表に出てない可能性があるかもしれないからな)と、そう思っていた。しかし彼女は首を左右に振りながら、こう口にしたのだった

「申し訳ありませんが、それは私にも、わかりかねることなのです。私の父から教えられたのは。【この国は【闇が深い】ということ】です。ですので、それに関しては私でも詳しいことまで把握しているわけではないのです」と言われた しかし【それについて詳しく説明してくれ】とは、言えないのが現状なのだ そんな事を言い合っていては時間だけが、無駄に経過してしまいそうな気がしてしまう。なので僕は彼女からの申し出を受ける事を決めて「分かりました。それでいいですよ。だから これから宜しくお願いします」と言ったのである *スキル画面が表示されています。確認をしてから、閉じてください。

その女性から【サクラナツキ】からの提案を受け入れて、これから共に行動をすることにした

「しかし、お前。私達が【この国にやってきた事】をどうやって、あそこまで短時間で判断出来たんだ?」と、僕達は宿屋に向かう最中でそんな事を口にしたのだった。

*ステータス画面に 以下が表示されているのを確認して下さい その言葉を耳にしながら、僕達は【宿屋】に向かって歩いていた。しかし彼女は「あ!そういえば、まだ。自己紹介をしていませんでしたね。ごめんなさい」と謝罪してくれた。そこで僕は「いえいえ。気にしないでください」と返しておく。それから彼女は、自分の名前を名乗ってから「私の事はサクラとお呼びください」と言うので「分かりました。じゃあ僕は真紅郎と呼んどいてください それで僕の隣に居る彼女が【アイシア】と言いまして。そして僕の背中に隠れるように、くっついている女の子が【リリアナ】と、言いまして その二人は、僕と仲間なんですよ」と自己紹介を行った そこで、僕の目の前にウインドウが表示されるのを確認した。そして僕は【そのメッセージに目を通すことにしていく】

『名前を教えてもらえますか?』

【名 前】

真紅郎(まこ ろう/しんくろー 性別】男 年齢】15歳 種 族】人間(日本人 転生者 【職 業】冒険者の新米さん 【Lv】6 経験値』

『現在の所持ポイント 18P 次のレベルまでの必要 残り 10P 合計の消費可能量 112G』

その文章を見た僕は、まず最初に名前の欄を見て「やっぱり転生者は居なかったみたいですね。それと【異世界言語】を習得して良かったな。これで意思疎通が可能になりましたね」と思った その言葉を聞いた彼女たちは「あの~?もしかして文字が読めないのですか?もしかして【異世界の人たち】は?」と、不思議そうに聞かれてしまう

「いえ。違います。僕の故郷の世界では、こういった物が存在しているので、慣れていた。それだけの話なんです」と答えた そして僕は、そのメッセージを指差して【僕の名前を記入】してから【彼女の名前も】教えてもらった

「私は、サクヤと言いまして。この子の【お友達】が、ここに一緒に暮らしているので、その子に会いに行きましょう」と口にする それから、この国の人達に【サクヤの名前と、この国に住んでいる知り合いの人達】を紹介して欲しいと頼まれてしまったのである そうやって会話をしていると

「あれ?あなたたちは、一体どうしたの?今日って確か 学校はお休みになっているよね?それにしても珍しい組合せだわね?もしかしたら、デートかしら?」と言われると 僕は思わずドキっとしてしまった。そして隣にいるアイシアに視線を向けたのだが。特に気にはしていなかったようで、ただ僕を見つめてくるだけであった

「あら?違うの?それなら何のために?ここ最近は色々と忙しいでしょう?それに 学校が、あるじゃないの?ほら?今頃だと お昼の時間だよ?」と 僕は「えぇ、そうなんですが。僕達の仲間の子が行方不明になっていまして。もしかしたら事件に巻き込まれているんじゃないかと思い 捜索を、お願いしたいんです。その情報を提供してくれたのは この子の友人だったので」と言って【リリアナを抱き上げて、その頭を撫でながら】話していた それを見ていたサクヤと名乗る女性は

「へ? その子?まさか、その子が行方不明者なの?でも【魔獣使い】なんて 聞いたこともない職業だけど」と言っていた。なので僕は

「はい。この子は魔獣を従わせることが出来る特殊な子ですので」と答えておく それから【魔獣を操り】という能力があるのを説明した。そして、それが事実であるのを知っていたのは【サクヤだけではない。この国に住む住人全員が知っていることだった】らしい。なので彼女は「そんな、貴重な人材を失うわけにはいかないのよ」と言っていたのだ なので「でも、本当に大丈夫なのかしら?確かに 今は王都でも、魔獣の討伐を行っているから、それほど脅威になる存在じゃないかもしれないけど」と口にする そう言ってくれるのは有難いことだ。だって僕は実際に魔族の幹部を倒した実績があるからだ。だから僕は「ありがとうございます。この子に何かがあった場合は 全力で探し出しますので 宜しく頼みます」と言ったのである それからサクヤさんと一緒に【王立総合学院】の正門を通った。その途中でサクヤは「この国の中で【問題になっている人】と会っても 何も知らないフリをして対応してくれる?それが出来れば 貴女達にも、ある程度の情報を与えようと思いますので それで良い?」と言われたので、僕は迷わずに

「はい。構いません。この国に居る間に何かが起きようとしている気配がします。なので もし何かが起きたとしても その時に判断しようかと」と言っておく それを聞いて「ふむ。やはり【あの時の判断】に間違いはなかったのね。この国は闇を抱えていると、言ったのだから 貴方が勇者なのですか?」と尋ねてきたので「いえ、そういう訳ではありません。でも 何かが起きる予感がしているだけです。僕は勇者と呼ばれる存在と同じような力を使えますので」と答えた その答えに対して、サクヤは何やら考えていた様子だが「まぁ。いいでしょう。それよりも早く あの場所に向かいませんか?もうすぐしたら あの方が帰ってくるはずなんです。ですので それまで待ちたいのです」と答える そんな事を話し合っていたその時だった。

突然街中の方から凄まじい爆発音とともに建物が倒壊するような音が聞こえてきて、それを確認した瞬間だった。その爆発音と同時に【何者かの攻撃魔法によって建物の一部が吹き飛ばされていくのが見える】

*ステータス画面に 以下のメッセージが、表示されているのを確認して下さい 【敵が攻撃を開始しました。】

そのメッセージを確認すると 僕とシルフィとクレアさんは「急いで、この国を救わないと!」と言ってから この場を離れて【とある少女の所へ向かう事にした】のだが その場所に到着すると 【既に戦いは始まっていて、大勢の人々が倒れていた】のである そこで、僕は【何かが起きているのを察知すると】

その現場から逃げようとする住民らしき人の手を掴んで止めてから【何が起こっているのか説明してもらえないか頼んだのだった】

「おい、待ってくれ!あんた この国の奴じゃないよな!悪いことは言わない すぐにここから立ち去れ 死にたくなければ、俺の言うことに従って欲しい 俺は、この国の衛兵隊に所属している者だ。今この国では この国の住民を殺そうとする 【黒いローブの男達が襲撃しているんだ!!しかも奴らは、普通の兵士よりも強く強い!そんな連中だから今のこの国の状況は見ての通り酷い有様なんだよ!!!だから一刻も早く安全な所に退避しないとダメなんだ!いいな!絶対に動くんじゃないぞ!!」と言われてしまい僕は戸惑いながらも「あぁ分かった。それと君の名前はなんていうのかな?後で聞きに行くかも知れないから名前を、教えてくれるかい?僕の名は真紅郎っていうんだけど」と言うと 【彼は僕の言葉を聞くなり】焦っているように【僕のことを見つめて】いた

(一体どうしたんだろうか?どうして僕が話しかけると 驚いた表情を浮かべているんだろう?)

そう思いながら 僕が彼を見つめ返してあげて 【数秒ほど経過してから】

彼がようやく落ち着きを取り戻し始めた。そして「あ、ああ。そうだな。名前だな。お前がそう思うのなら、お前にとって【大事な存在】なんだろう? だから名前を教えるぜ。俺の名は【アルフォード】っていう名前だ。覚えといてくれ」と言ってくれたので僕は「分かった。その名前を覚えておくことにするよ」と言ってから その場から離れることにしたのであった しかし【あの状況を見て、そのまま放っておくのも、寝覚めが悪いな】と思った僕は【ある事を決断】してから【自分の眷属を呼び出すことにした】

*召喚可能な武器一覧 剣、斧(大)、短刀×2 盾×1 腕輪×3 指輪×5 真紅郎様は どうやら私に 【名前】を教えてくれた後に この国の状況が知りたいと仰られました。それで私は まずはこの国がどういう状態になっているのかを説明する必要があります。何故なら私の住んでいる村が、【襲われていた時と全く同じ様な状況が、この街でも発生している】からです。だから「もしかしたら あちらの方は あそこに避難すれば、どうにかなるのでは」と期待していたからでした その話を聞いた私の目の前にいる男性が「う~~ん」と悩むような仕草をしていたので私は【この人が 何かに悩んでいるのだと分かると、その理由を聞き出すべきなのだろうと理解していたので、彼に理由を聞いてみることにした】のでした。その話を聞いている間 目の前に【ある文字】が表示されていたのですが、それを私は見逃さずに確認していきます。その文字の内容に驚いてしまった私は「ちょっと、お手洗いを借りさせてもらえませんか?真紅郎さん 少しだけ時間を頂けますか?」と言うと 真紅郎さんは、快く承諾してくれたのである。そこで私が向かう先は、先程の戦闘に巻き込まれなかった場所に存在していた建物のトイレなので そこの場所へと向かって行くことにしました。

「ここですね」と、言い出した私ですが、本当に綺麗になっているのを見て驚いてしまうと、同時に嬉しさが込み上げて来たのです

「ふぅ。本当に、嬉しいです。だって もうこの世界には【こんな風に設備を、用意してくれている場所は残っていないんですもの】ね」と呟き トイレに入った私ですが、やはり個室の扉を開けると、ちゃんと清掃されていたので安心してしまうと、用を足し始める。そして終わったあとに洗面台で顔を、きちんと洗い直していました

「さぁ戻りましょう」と言い出して、廊下に出ると、そこには誰もいなかったのである。しかし【何となく誰かに見られてい】るような感じがしたので 私は「誰かいるの?」と話しかけると 物陰から現れたのは一人の男性であり どうやらその人は、【私の方を見ていないのにも関わらず】私の存在を認識していて、「流石ですね。気付かれてしまうとは、でも【これで良かったのでしょう】か?あの方は 今の状況を把握しようとなさっ ていますが、このままでは あの方のお身体に異変が生じてしまい そうな予感がしています。なので あの方をこちらに呼び寄せた方がよろしいのでしょうか?」と質問をしてくる その言葉を聞いた、私は「何を言っているのか分かりませんが、貴方の言動に不審な点が見受けられる以上 あの方に近寄らせてはいけないと警告をしておきます。なので、貴方が本当に信頼している仲間に連絡をしておいた方がいいと思いますよ」と忠告しておく それを聞いたその男性は慌てて連絡を取り始めていた。それから暫くして その男は私に向かって頭を下げてきた。その行為に対して、警戒心を抱きつつも、相手の顔を見ると【何処かで出会ったことがある人に似ている】と思える その男の容姿を見ていた私は「もしかすると その男の方と 何か繋がりがあったりしますか?もし、そういう関係性が、あったのであれば 【私のお願い事を聴いて欲しい】と思うので、教えて欲しい」と言うと「いえ。特に関係は無いと思われます」と言われたのである しかし、何故かしら?その人の話を【聞いていくうちに胸が痛くなり、辛くなるような感覚に襲われていくのを感じていた】。それはまるでその男が【過去の自分の姿のようだったから?】かもしれない。だからこそ、その人の気持ちを知りたいと思って「もし宜しければ その人に何を伝えれば、その方が幸せになれるか それを知ってから、この国を離れてほしい」と言ってから【私の名前を、告げてから立ち去ったのだ】

*ステータス画面に以下のメッセージが、表示されているのを確認して下さい

【スキル:言語理解を獲得】

*以下のメッセージを 表示させることも可能となります。

【貴方は勇者なのですか?】

*メッセージの確認を終えたので、以下を参照にして下さい。

(メッセージを確認した後)真紅郎様は困惑しながら「えっと。俺の【知っている名前の人物なのか】分からないんですけど。でもその人は【確かに俺と同じ名前を持っている】はずですよね?だけどどうして その人の事を思い出したりしないんだろうか?そもそも、どうして 【そんな人物がいた記憶が無いんだろう】?それにあの子の名前も知らないんだよな。どうしようかなぁ?う~ん。やっぱり この国に来たのが、偶然ではないという可能性が出て来たかな?それなら色々と調べてみる必要がありそうだよね。とりあえず、あの子の後を追う事にするか!」と口にしてから その子の後を追いかける事にしたのだった その行動を見た私は 何が起きるのか分からず不安になってしまうが、今は、その男の子の事について気になってしまい 追いかけたくなった。そこで、私が移動をする前に【念の為にその男の子に近付きたくて近付いた】。すると、どうやらその行動を読まれていたのか「おい。あんたは俺のことを 探ろうとしているんだろ?俺の邪魔をしようだなんて思ってないよな? 俺はあんたに興味がある。ここで俺と出会った事は、誰にも口外するつもりはないからな。俺に協力してくれるつもりはあるのか?」と言われる そう言われた私は驚きを隠しきれないまま「はい 協力させていただきます。私で出来うる範囲のことですけれど、よろしく御願い致します」と言って 彼と握手を交わすことにしたのであった。

【この出会いが 後の世に語られることになる大英雄との出会いとなるのだが、この時は、まだ知るよしもなかった。】

しかし 今 僕の視界の中で【この国の衛兵隊に所属しているらしい人が戦っていた相手が 突如として、この国の住民の殺害をやめたかと思ったら】「今すぐに この国から去れ!! お前達 死にたくなければな!!そしてお前達は 一体 どういう目的で この地を訪れたのか 正直に話せ!さもなくば、命を落とす事になるぞ!!いいか!今すぐにだ!!」と言ったのである。そこで、僕は「どうやら彼は僕達を助けようとしているように思えてならないんだけど どうしてだろうか?しかも彼が手に持っていた剣を見てみると、刃の部分がなかったのである。これは僕にとって不思議でしか無いのと同時に違和感を感じる。何故なら、彼は僕よりも身長が低いはずなのに僕の目に映っている光景は僕よりも少しばかり大きいからだ つまりは僕の視点より低い場所にいる彼のことを僕は見下ろす形となっている しかし僕は【目の前で起こっている現象を理解する事が出来ずにいた。】

「なにあれ?」と僕は、つい呟いてしまった。しかし それが間違いでしかなかったことを思い知らされる羽目になるとは この時は全く予想だにもしなかったのである まず最初に僕は目の前に広がっている出来事に対して疑問を抱くことしか出来ないでいた なぜなら僕は今 自分の目を通して【映像が】映し出されていると思っていた。そのぐらい 目の前で起きている事を把握できなかった。何故なら、僕の瞳に映されている映像が この世に存在するはずのない生き物達が この場に存在していたからだった。そして、その怪物達の見た目を一言で表すのなら、まさに化け物と表現するのが適切な存在でもあった。しかし何故このような者達がこの場に存在しているのかと問われた場合、答えることが難しかった。というのも【その怪物】と出くわした事など一度も無かったのである。だから、どうしてこんな生物がいるのかさえ理解が及ばなかったのである。そして、次にその生物に視線を移すと、ある共通点が存在していた。それはどの個体も同じ【赤い髪の色をしている】という点である しかし僕が目を疑うような事が起きてしまうと、「どうして【あのような巨大な竜までいる】の?」と思いながら、さらに混乱してしまったのは 目の前にいる人達が次々とその怪物達に殺される光景を目の当たりにしてしまうからである。だが、その前に、どうにかして助けられないものかと考えたが【どうやって、あんな巨大な怪物を相手にして生き延びることが可能なのか】と疑問に感じている その時である、突然【誰かの声が聞こえてきた】のである

『あの~。もしもし~

そこの方 聞こえるのならば、私の声が届きますか?』と、いう感じの女性らしき人が話しかけて来た その女性らしき人との会話を試すため、その女性の方へ顔を向けて、話しかけようとした瞬間、僕の方を見つめてきている女性が、突然に姿を消した そこで僕は【あの人が消えた!?どこに行ったんだろう?それよりも 彼女の方は何を伝えようとしていたのだろう?まぁ 今はその事は忘れることにして あの巨大すぎる怪物達をなんとかする方法を考えるべきだよねぇ。って考えてみたところで 今の僕は魔法すら使えない状態になっているわけだし、この状況を打開出来るだけの方法も無いのが現状なんだよな。

そうなってくると、残された選択肢としては あの人たちを逃がすことだけかぁ どうするべきなんだろうか?)

そして、僕は自分が思い付く最善の手段を実行しようと考えてから「とりあえず【全員逃げることに意識を持って行かせるために、あの巨大すぎる竜に向かって】【攻撃を加える事にした】のである。

「今すぐ逃げてください!!!」

そう叫んだ直後「貴方達は この場で死ぬべきではない!! 早く この場所から離れるんだ」

と叫びながらも この国の住民たちに呼びかけていた。すると一人の少女がこちらに振り返った後

「あの、あの、その、貴方の名前は?」と尋ねられたのだ。それに対して

「俺の名前か?俺の名前は真紅郎だ」と名乗ったのだった。その直後 俺が、ここにやって来た時に聞いた言葉が「おーいそっちの方は大丈夫だったか?」と声が聞こえたので「そちらは無事ですか?」と言うとその人物が姿を現したのであった。

それを確認するなり、真紅郎様は その人物に対して質問をした。その結果

「はい 真紅郎さん 私は無事です それと私はリリアナと言います」「私はリディアよ!それで私は こっちの人に付いて来ただけだから」と言う二人が現れたので私は【二人のことを観察することにした】のである すると【あの怪物】が迫って来た時【私の心の奥底から言い知れぬ恐怖感を感じ始めた】のだ それを認識して 私自身が怖くなってきた それと同時に【何か大切なものを守れないのではないか】と思うようになっていた そんな私の気持ちを無視して【私の目の前には私よりも年上の少年と それより背が小さいけど可愛らしい女の子がいた】のである そこで私が 彼等に声をかけようとした直後に その二人が動き出した。その行動は凄かった まず初めに、【リディアと言う女の子の方が 光り輝く武器を作り出していた】

それから、リディアが【怪物達を一瞬のうちに消滅させていたのである】しかし私は、それだけでは終わらなかった 【今度は その光り輝いている剣を地面に突き刺していた】。その行為に、私が首を傾げて、様子を見守る事にしている。そして その光が【徐々に収まって行ったのである】それから、リディアナは その地面に刺した剣を抜き取ると、その剣は【さっきまでとは違う姿をした剣へと変わっていた】

それを見た リリアナは「やっぱりか、それこそが伝説の聖剣なんだね?」と問いかける それに反応する形で真紅郎は 剣を握り締めると「これは、間違いなく 本物のようですね」と答えたのであった その後 俺達が、その場所から離れた後に、先ほど見た化け物が俺達の前に現れたが、その時には既に俺は、剣を振り抜いていてその化け物を切り裂いていたのである。そして その場を離れるべく、走り出して、その怪物から離れようとするが、途中で怪物達は【自分達の住処である場所に帰りたくなったのか】何処かに消え去った その光景に安堵の表情を浮かべていたのだが それも束の間の出来事でしかなく、次の瞬間には再び さっきの光景が広がっていたのである。

そこで俺が考えたことは

「一体 あいつらは何者で、どうしてあんな化物が存在しているのか?と疑問を抱きつつ、どうして俺達の邪魔をして 俺達に攻撃を仕掛けてくるのか 分からなかったが とにかく今は、ここから離脱しないと まずいな さて どうしようか?とりあえずは、みんなに声を掛けるべきかな?うん そうした方がいいよな?」と思い直してから、俺は 後ろの三人に向けて【避難を促すことにした】

*「君達、そろそろ危ないかもしれないから一旦は俺の指示に従うことをしてくれ 良いかな?」と言った。「分かったわ」という声が返ってきたので ひとまずは、みんなの意思が確認できた俺は「じゃぁ 今から【移動を始めるからな 俺について来てくれ】と言った。そして俺は、みんなと一緒に移動する事になったそして しばらく進むうちに俺は【さっきの場所に もう誰もいないこと】を察知する事が出来た しかし、ここで【ある問題が発生してしまった】のである その問題とは 【いつのまにか 化け物達の姿がどこにも見えなくなってしまっていた】のである。

「どういうことだ?さっきまでは、あそこに居たんじゃないのか?どうして 突然に姿が見えなくなってしまったんだ?しかも【俺達の周りからは人の気配を感じる事ができなくなっていた】。そこで俺は、この場に残るべきか?別の場所に移動すべきかを悩んでいたのだけども、ここで立ち止まっていると危険であることも理解出来たから【すぐにこの場所から移動するように促すことにしたのである】

「とりあえずはこの場所で待っている意味は無くなったし【移動をする必要があるんだけどな】まずは、みんなに【安全な場所に移動する】事を優先させておきたいんだよ 俺の話を聞いてくれるか?」と言って、みんなの了承を得てから、俺は【俺達が今いる場所より先に進める道を歩き始めることにしたのだった。しかし、その時 また さっきまでの光景が広がっていることに 気づいたので、その出来事が幻なんかではないということを理解したのだ そして俺は「これは いったいなんなのか?どうしてこうなっているんだ?と不思議に思いながら これからのことを考えていた そして 【この光景が幻でない】と分かるまでに時間を要してしまうことになる そして、俺達は、なんとか怪物の群れをやり過ごすことに成功して【森の中】に逃げ込むことにすることに成功している だが、しかし そこには【人っ子一人として見当たることがなかったのだ】

その事実を知った後

「もしかしたら【あの化け物の集団は】【この森の木々を食べている】のか?」と、疑問に感じてしまうようになったのである。なぜならば 俺の予想通りならば 奴らは【あの樹木の栄養分だけを摂取し続けているだけなのではない】のかと思えたからである。

「もしもそうだとしたら この森に生えている木が無くなるのは時間の問題だぞ このままではいずれ全滅してしまう可能性が高い だから 何とかして打開策を見つける必要が出てきたわけだが、どうやって 見つけ出せばいいのか?」と考えて、考え抜いた結果「まずは情報が必要になりますよね でも、どうしたら情報が手に入りますかね?」と、独り言のようにつぶやきながら【俺達は今 この場所に取り残された状態で居る】わけだから、何か情報を得られないのかと悩んでいると、そんな事を考えている間に リディアとリュコスは仲良くなっていたようで「えへへっ お兄ちゃん♪」「リディア、リリアナ様と呼んで」などと言っていたのである。そこでリディアとリリアナの会話を聞いていた時に 【二人の名前が同じだった事に驚いた】のだが【その事は二人に伝えたりしない方が良い気がしたので】何も言わないことにして その二人の様子を眺めることにした そうやって二人の様子を見守り続けること 一時間が過ぎた頃に「そういえば、真紅郎くんとあの人達の関係はなんですか?それと貴方の名前を教えてもらえますか?」と尋ねられたのであった。それに対して

「ああ名前ね」と答えて「そう言えば お互い名乗っていなかったもんな 改めて、初めまして 俺の名前は紅 真紅郎だ」と名乗ると

「そうなんですか 改めまして 私の名前は リュビア=ルグニスです よろしくお願いしますね 紅さん」と言う感じの自己紹介をしあったのである。

そこで俺とリディアのやり取りを横目で見ていたリディアが唐突に質問してきた「それで、真紅朗さんは 私達が元の世界に帰る為に必要なものって何があるとおもいますか?」と言われたので 少し考えた後「んー俺の想像になるけど、必要なのは 多種多彩な宝石 もしくは鉱石が欲しいと思うんだよ それで それを集めるためには、その宝 鉱が眠っていると言われている場所を探し当てないといけないけどさ」と伝えたところ それに対してリディアは「それは確かにそのとおりですけれど、その場所は、どこに存在していると思いますか?」と質問をされ、その質問に対する返答を考える為に、さらに深く考える事になってしまったのであった

「う~む」と悩み続けていたのだけども ふと俺は 自分が身につけていたネックレスの宝石を見てみると その中に【何かの紋章のような物】が埋め込まれていることに気づくことになった 俺は

「ちょっとごめん」と言って、俺の後ろに回り込んできたリディアナから首にかけられていた装飾品の取り外しをすることに決めたのである。そこでリディアナの方から、「あっ 私の装飾品に勝手に触れたりとか、壊したりしてしまわないでくださいね」と言われてしまったのだが 俺の方からしても リディアの身につけていた装飾品を外したいと思っていなかったので、リディアに対して、こう伝えておくことにした

「大丈夫 君の首から外されている装飾を、どうにかしようとしたりなんてする気は無いよ それよりも 君が身に着けていた、この装飾品には 特別な効果があると聞いたけど、本当に大丈夫なのか?」と尋ねると リディアナは「はい それなら問題ありませんよ。

その効果は 私が身につけてなくても効果を発揮し続けていますので安心してください。

それに【真紅朗さんの魔力に反応して発動するように設定されている】らしいのですよ。ですので、今の真紅朗さんは リディアナから預かっている装飾品を身につけていない状態であっても、それの能力は使用可能になっているはずなんですよ」と答えた。

それを言われた俺は、とりあえず、そのアクセサリーがどのような能力を持っているのか確認するため【鑑定魔法】を発動させた すると

「おっ やっぱりか これは、俺の能力が、強化されているようなんだよな それに 今まで見たことがない【固有技能 神語魔術行使】と【異次元収納 無限大容量】が追加されている」という風に、その効果が表示されていることを確認した。

ちなみに【俺の強化される前の状態】では、俺が身につけていても その恩恵を受けることはできなかったが、俺の持っている装備品のどれか一つを身に付けた状態で【その能力を使うことができるように】なっている それから、今 リディアナが付けているアクセサリーにも 俺が使っている装備と同様に、所有者が身につけていなくとも その機能を使用できるようにしてあるとの事

「よし、じゃあ、そのアクセサリーがどんな効力を持っていて、どのくらいの力を秘めているのかを確認する為にも、俺の武器を呼び出してみるとするか とりあえず この短剣を呼び出してみるか」と言いながら【俺が所有している中でも最も扱いやすい】とされている武器を手元に引き寄せることにする

「えぇと、俺が所有する中では もっとも扱いやすく、俺にとって使い易い物を選んで呼び出すことにすればいいんだよな?」と言ってから 俺の手の中に【銀色の柄をした小剣 】が現れた

「おお なんか凄い力を持った 聖属性の力がこもっているな」と感じた後に「これを使う事ができたらいいな」と思っていた それから「これで俺が所持している他のアイテムの力を引き出せれば最高なんだがな」と考え込んでいたのだけども、俺が【自分の力で扱える武器】の事を考えてみて 【自分の意思だけで自由自在に、俺が使う事が可能な】道具の事を 頭に浮かべてみた結果、それが可能なのではないかと思ったのである。そこで俺が「この指輪は俺の意思次第で色々な使い方が出来るみたいだから その可能性に賭けて使ってみるとしようか」と考えたのである。そこで 【念じながら、そのアイテムに宿っているはずの潜在能力を引き出していくと】「どうだ? もしかしたら、これが成功してくれないか? そして【目の前にある短剣と同じ物を作り出せるようになってくれないか?】」と考えると なんと、俺の意識に【その考えを読み取った】のか、あるいは、【このアイテムは、もともとそういった機能があったのか】、それはわからないのだけど 俺の呼びかけに応えてくれるかのように、この世界に存在しえない筈なのに 何故か俺の思い描いた形状とまったく変わらない形で俺の右手の中には【俺が先ほど作り出したばかりの 銀の小剣とまったく同じ形の武器 が作り出されていたのだ「おぉ なんか上手く行ったぞ さすがは、俺の作った魔導書の特殊能力だな まさか 俺が望む通りの武器を作り出してくれようだな」

そう思いながら、俺は 今、この場で作り出された武器のステータスを表示させる事に決めて その性能を調べてみたのだが、その結果 その武器の名前は 【創造の聖銀槍(投擲/切断/毒)】という名称だと判明したのだ そして その効果を調べると

「えっと、俺の予想通りに俺の意思に合わせて様々な能力を追加して使うことが出来るみたいなんだな」と嬉しくなりながらも、さらに調べていったのである そして「ふぅ なかなか面白いスキルばかりだな それにしても 本当に便利だよなこの力は これなら 俺が扱うことができる全ての武器を作り出すことさえ出来るかもしれないな」と考えて「俺の持つ知識の中から必要な情報を 引き出せばいいのか? でもな、あまり多くの情報は必要無い気がするぞ だって、その必要のある部分だけを引き出せばいいわけだし それならば俺の得意分野だろうし やってみるか」と考えていたのであった そこで俺は【俺が持つ、全ての中で一番使い勝手が良いとされる 短剣を取り出して その武器に、どのような情報が埋め込まれているのか】を知るため【自分の記憶の中に存在する物を検索していくと】、その方法を使い始めたのである。その作業を繰り返していくこと一時間 ついに俺は「んっ? 俺の知識の中にある物に【この世界で存在していないと思われる物 が組み込まれている物 が見つかるのか?」と感じ始めていた。そして、俺は「その答えが、あの短剣に含まれている物だと仮定した方が早いかもな それなら 実際に試してみるとするか 俺の考え通りならば俺の記憶から抜き出した物を取り出す事が出来るはず なら、まずはこの世界の物ではなく 俺の生まれ育った世界にあった【あの有名な漫画の必殺技の一つ を使って見る事にするか」と思いつき「俺の考えた、最強の技」である 【超光速抜刀】を行うことにしたのであった 俺は「よし、俺の考えた 最強の技の一つである、俺が一番好きな作品の漫画に出てきていた あの必殺技で試して見るとするぜ」と考えつつ この場にいる全員に対して声をかけたのである

「みんな少し下がってくれ」と言ってから

「この一撃で終わらせる!」と宣言して その攻撃の構えをとると、そのままの状態から【神速移動術 極】を使用してから

「必殺! 俺の究極奥義!!」と言って、俺の持つ武器から【光よりも速く飛んでいった 斬撃】を放つのと同時に【空間を歪め、時の流れを停止させたかのような状態にさせる 高速の一撃】を放ちながら俺は叫んだ

「神鳴閃光!! うおおぉぉぉ!!!」

「はぁ はぁ やばい、久しぶりに全力で動いて疲れてきた だが 俺の読みどおりだったよな」と言った後 俺が自分の能力を確認する為に確認すると そこには こんな文字が映し出されていたのだ 【真紅朗が装備している中で最強とされている 小太刀と同じような見た目をしている武器には 真紅朗が持つ 全能の力によって生み出された物ではないけれど その力の一部を使うことができるようになる能力と能力を生み出す力が備わっているようである】

という感じの表示に変わっていて

(なるほどね これはつまりどういう意味かというと 俺がこの短剣を造り出す時に想像して願った事の効果を 俺自身が使えるという事かな?)と思ってから、さらに色々と確認してみることにすることにしたのであったのだが、 まず最初に、自分が所持していた全ての武器を確認しようとしたら【今まで使っていた武器以外にも、この世界で手に入れた武器達を、ほぼすべて取り寄せることが可能だという事が分かったので、とりあえず俺が今までに使ってきた愛用していた武器以外の装備を全て取り寄せておくことにした】。そして【自分が今、所有していている中でも特に強い部類に入るであろう装備品の数々が保管されていて いつでも呼び出せるようになっている場所】から その装備品を呼び出してみると、それらの装備品には 俺の能力の一部を使用する事が出来るようになっただけでなく 装備者のレベルと職業が 装備している武具の性能に依存するのではなく、装備者の強さに依存している装備品になっている事が判明したのであった。なので、今の時点で装備を新しく作っても 以前まで使用していた武器と比べても劣らない強さを持った装備品になるのでは?とも思ったので、新しい剣を造る際に参考にする事に決めたのであった。それから「まあ今はとりあえず その辺にして置いて この短剣の事を確認するのに集中しようか」と考えて 俺の所有する あらゆる道具の中で二番目に強いとされていながら 俺が【自分の力では扱えない 】と思っていた道具

「従士の腕輪」の事を思い出すと、このアイテムにどのような能力が付与されているかの確認を行ったのである。そして「どうせ腕輪を付けるのなら、今付けている装飾品のような効果が有れば嬉しいな」と考えた後に 自分の考えを実行するべく 俺の能力である「神語魔術行使」という 魔法を使う事ができるようになりたいと思う気持ちを高めて 発動させると、すぐに変化が起こった。なぜなら 今までの「従騎士の指輪」と違う形状の指輪が俺の左手の人差し指に出現していたからである「おっ?どうやら、ちゃんと指輪の能力が発動してくれたようだ」そう思いながら、指輪がどんな効果を持っているのかを詳しく知りたくなって、その効果を確認する為の魔法を発動させてみると この「従魔術の指輪」は、【俺が所有している装備品の中で二番目に攻撃力が高く防御力の高い武器 と同じ名前】を持つ武器の特殊効果を 使用することが出来るようにするための 補助機能を持つ装備品だと分かったので 俺はこの「従魔術の指輪」の事を調べるために鑑定の能力を開放する と、このアイテムに【自分の意志の力で自在に変化させることが可能な魔導金属】が使用されている事と 【このアイテムは俺の意思に合わせて、様々な機能を発揮する】ことが出来る事を確認した。

俺は「よし、次は【俺の所有しているアイテム】の中でも一番強力な武器である、俺にとって最強の愛武器であり俺が俺として存在する理由となった武器 俺にとって【俺が扱える唯一の武器】である 魔銃の特殊能力が使用できるか確認してみる事にする」と考えながら【俺の意識の中に存在している物を 検索して引き出す】という行為を行ってみると、それは難なく成功してしまい、【俺の体の中にある【気と魔力】が融合された結果 生まれたエネルギーが俺の体の周りを取り囲んでいる状態になっていたのだが、それを上手く制御できないので この世界に存在する物質に干渉させて その流れを制御することにより、本来俺が使えるはずの無かった武器を使う事が出来るようになるかもしれない可能性に気が付き【その力を上手く引き出せるようになって欲しい】と強く念じてみたところ その試みは成功し、この世界で俺しか使うことができない【俺専用の最強武器 と化した物 その力を扱うことが可能となる能力を得ることに成功した この世界に存在していたら確実に神殺しと呼ばれるほどの力を持ち 神を殺せるほどにまで進化した 竜を素材とする武器】「真紅の神竜槍(投擲)」

俺は【その武器を創造した時のことを思い出しながら】この武器の名前を 俺の心が望んだ形に変化したのを確認して、この槍の名を【俺が創造して名づけることが出来た 最強の槍の名】だと確信をもって呼ぶ

「創造の雷槍(投擲/切断/破壊/貫通/爆破/光属性の力が封じられている)よ、お前の名は 今この瞬間から

「紅月夜」という名前に変えられた そして、これから俺はこの力を使い あいつを倒す」と言い放つのであった そして

「紅月に宿りし力を解き放って 敵を貫け 我が最強の一撃」そう呟き終わるのと同時に俺の放った一撃は【音速を超える速さと 光速を超えた速さ】を併せ持ちながら【時間さえも停止させているのでは無いかと思える程の速度で】空間を駆け抜けたのである 俺の「超光速で飛ぶ、光より速い、全てを切り裂く斬撃の嵐と空間を捻じ曲げるほどに膨大な力で生み出された巨大な斬撃を飛ばすことが可能になる」

その攻撃を放った俺は「ふぅー この技の凄まじい威力の代償としてなのか、少しばかり体が疲れたが、この程度ならば問題はないか さて これで少しは楽になったし、そろそろ本格的に動くとしようかな?」と独り言ちてから、 今から俺はあの建物に攻撃を仕掛けるのである、まず手始めにあの石化状態のゴーレムを、俺のこの一撃の巻き添えにするべく【神速移動術】で一気に近づき【俺の持つ 最も強いとされる短剣】を召喚し、【それを振るう事により、俺の目の前に存在した敵】を切り刻み【消滅させた】のである すると「グォン グゴオオオン」という音が周囲に鳴り響き「あれだけ硬かった、その石の体の表面に傷がつき始めたのか」と確認できたので「これはいい傾向だよな」と思ったが、まだまだ余裕がありそうだなと感じてしまったのだ なので「これは俺の考えだが 恐らくこの石人形の体は再生能力を有しているのではないかと思っているんだよな」

なので 次に この建物に向けて攻撃を開始する事を決めると「取り敢えず【神鳴閃光】でも使っとけば あの建物が壊せるかな?」と思って「やってみるか!」と言う言葉と共に 俺の攻撃の構えを取ったところで、あの建物の守り人であろうと思われる存在が現れて、その者が叫んだのであった すると「お前たち! 一体ここで何をしている 今すぐここから立ち去れ!!」と言ってきたのだ なので、俺は そんな事を言われるような覚えが無い と心の中で思うと、それが相手に伝わったのか伝わっていないかまでは分からなかったが「なんだと貴様 ここの関係者でもないというのに 私に向かってその口の聞き方 許されると思うなよ」と言われた後 奴はその手に持っていた杖を構え「死にたくなければ、私の質問に対して嘘偽り無く答えよ」と言われてしまい、仕方なく俺は「俺の持っている武器 この腕輪の力を解放するには まず、この武器を召喚する必要があるんだ だからこの建物を潰してしまおうかと思っていただけだ 俺がお前達のことを襲っている訳じゃ無い」と答える事にした すると 奴は「なんとも信じられない話しだ しかし実際に、今の貴様の姿を見ても何も言う事が出来ない 私はな、一応だがこの国では偉い立場の人間でな それなりに発言力を持つ事が出来ている者なのであるが 先ほどから聞こえてきた音を聞く限り どうやら私が知っている範囲を超えているらしいのだ、つまり何が起きたのか理解できないという事でもある」と言って来たのだが

「そう言えば 今更になって思ったけど そもそもどうして こんな状況になっているのか分からないな」

と思ってしまった。そして俺がそんな疑問に思ったことで

「お前が何者かを聞こう そして お前がこの場にいる事情を教えてもらわなくては、判断する事が出来なかったりする よって私としてはこのまま、お前が暴れ回る前にどうにかしたいので教えてもらえると嬉しい そして 出来ればこの場から離れて欲しいというのが本音ではあるのだけどね」

と聞いて来やがったので、俺は

「俺はただ単に旅をしている冒険者で たまたまこの国に辿り着いたのが、このタイミングだったというだけの話であって 俺にはこの場所の関係者に何かするつもりは一切ないし その予定も一切なかった」

と伝えておいたのだった。

それで

「まぁとりあえずは 俺には戦う意志が無いと、お前には分かってもらえたか?」

と聞くと

「分かった 信じる この国の守護者である者として 貴方に危害を加えることはしないと約束する」

と言っていた 俺は、その言葉を「俺を信用してくれたようだ」と解釈したので「分かった、俺を信じてくれてありがと」と礼を伝えた

そして、それから俺は、あの建物の事を聞いてみることにすると「ああ あの建物か あれはこの国が建国される時に当時の王様によって建てられることになった建造物なのだよ 今では遺跡と呼ばれている場所で この国は王城を中心にした形になっている だから王族が暮らしているのもこの場所なのですよ」という話を聞いた後に「ありがとう 色々と知ることが出来て良かったよ

俺の名前は ユウトって名前で 旅人みたいな感じの冒険者のような生活をしている」と言ったのだが「ほう それはそれは面白い人生ですね もしこの国に来る機会があれば、我が国の観光案内をしましょう」なんて言われたので「分かった楽しみにしている」と伝えた上で 俺はこの国から立ち去るために この建物から出ることにして 最後に

「本当にこの国を出なければならないから、悪いとは思いつつも攻撃させて貰ったんだ」

と言い残すのであった。すると

「なるほど そうですか ならこの国に来た時はお待ちしております その時にでも是非この国に遊びに来てください この国は、この世界の全ての人が幸せになれる事を願う 素晴らしい国家として存在しているのですから、どうかお願いします」

と言われたのである

「そうか俺は、また必ずこの国に訪れる事になるから、その時に改めてよろしく頼む」とだけ言い残して、俺がその場を離れようとしたときに、奴が

「おい そこの少年よ 少し待ってくれ」と 言ってきたのである 俺は無視して この世界から抜け出す為に歩き始めると「お前は何処に行くというのだ まさかこの国の門番が誰なのか知らないのか? ならば、仕方ないので教えよう」と勝手に語り始めて、そしてその男は、その門の場所にまで行くと俺に話しかけて来たのである

「この門を潜って 左に進むとこの王国の外に出ることになるのだが そこに、この国と友好条約を結んでいる 魔族の住む大陸が存在する その大陸の一番近くにある町が この王国の国境となっている 魔族が住んでいる魔大陸は、魔素が多く存在する場所となっていてな、そのおかげでこの王国にも多くの魔物が発生している」

そこまでは普通の情報だったので「続けてくれ」と言うと その魔族は人に近い種族が多い ただし、獣の耳を持っている者や 角がある者も存在していたりする その者達と会話をしたり交流したりすれば 友好関係を築けるかもしれないと俺は考えているんだ だが 俺はまだ魔人と呼ばれる人と魔の混血である亜人以外の それ以外の存在と出会った事がないんだ だから俺としては一度その者たちに会いに行きたいと考えている しかし 俺が出会った者は、全員が例外なく恐ろしい程

「強く」そして「賢い」から油断ならない存在である事は間違いないと俺は思っている」

その説明を聞いたので

「それってどういう意味なんだ?」と聞いたら「分かりやすく言うとだな、お前のように武器を所持していない 魔法しか使えない奴は、簡単に狩られてしまうだろうって話なんだが そういうのが問題になっている そして今言ったように武器を持っていないのにも関わらず魔法を使い続けている奴も危険度が高く、下手をすると俺よりも強い可能性もあると、そういった事も言われているんだよ まぁそれでも俺より弱い可能性の方が高いのだけどな」と言うとそこでその門にいた警備兵であろう存在の「隊長!」と呼ばれ「おお! どうした?」と答えた後に「お前達 今の話を聞いて何か感じることはあったかな?」と言うとその警備隊の面々はお互いに視線を送り合ったあと「はい」とか、「いいえ」と返事をしたのだが

「いいか これからは絶対に油断だけはしないように気をつけることを忘れるんじゃないぞ!いいな!」と隊長と呼ばれていた人物は部下に言ってから再びこちらに顔を向けた後「すまなかった この辺りの説明をしていなければ、もっとスムーズにこの場から離れることが出来たかも知れないという事なのに余計なお世話だったか?」と言われたんだけど、俺は別に気にして無かったし「大丈夫だから心配しなくても良い」と答える事にすると「ありがとう」と言われたのである。それでその言葉の後で「ところで一つ聞きたいことがある」と言われてしまい その内容がさっきも話に出た この建物を守る為に配置されているというあの魔物は俺も知っている魔物だとすると「あれは オーガではないか?」と言ってきていたので その通りだと思ったので「そうだよな あれだよな」と口に出してみたら相手も同じように「そうだよな」「やはりな」という言葉を繰り返していたのだが「あの化け物共は、何故か この場所に現れる だからこの建物には結界が張られ 私のような特別な人間か もしくはその関係者以外は近づくことが出来ないようになっているのだよ そして 奴らはこの場所を自分達の領地とでもいうかのように現れて、この場に存在する物を無差別に破壊しようとするんだ だからこそ、俺達はその化け物がこの土地から出ていくのを待つ以外に方法は無いのだから そのつもりで行動するように お前たちも注意をして欲しいんだ あいつらがこの場所に出現している限り この場所からこの国が解放される事はないと思うのだけどな」と言っていた。なので「なぁお前達 もしかして俺達が遭遇した魔物は全部がこの建物の周辺に現れているのか?」

俺はその質問をしたあとに

「もしもそうなら お前たちはその化け物に ずっと狙われ続けていたりするのかい」

そう聞くと

「いいや そうでもない 何故ならばこの建物を守れと命令された時に、俺はこの建物の周辺の見回りも行うようになっていたからな」と その話をした後に「ちなみに、先ほど この場所の守り人は私しかいないと言っておきながらだが実は他にもいたりもする それがこの場に姿を見せている者でもある 私と一緒に来て欲しい この場で説明するには 少々面倒で時間が掛かるからだ だから付いて来てはくれないだろうか」

そんな事を口にしてきたので俺は「お前達の迷惑でなければ一緒に行動するとしよう 俺は リゼリアって名乗っている」と名乗ると向こうも同じ名前を名乗り始めたので「よし 分かった 俺の名前はユウトでよろしく頼む」と名乗った そう伝えると「おう 俺はガーランズでこいつは カリーナとアリンスという 俺の部下でな」とそれぞれが自己紹介してくれたのであった。

それからしばらく歩くと大きな建物が見えてきたのだけど、そこに到着するなり中に入るのを誘われ

「少しの間だけで良いからここで待っていてくれないか?直ぐに戻ってくるからよ この建物の中には 俺が認めた人物しか入室する事は出来ないんだぜ、つまりこの部屋には俺達の許可無く侵入してくることは不可能なのだが一応警戒はしておいてくれな 何かあった時は直ぐに知らせるようにしてくれ」そう言われた後、三人は部屋の中から出ていったのである。

その後しばらくの間だけ待機してみる事にすると数分くらいしたらドアが開かれた後に そこには先ほどの男が立っていたのである。俺はとりあえず男に声を掛けてみる事にしたのである。それで俺はこう聞いてみることにしたのである「どうしてこんな場所に戻ってきたりしたんだ?」と聞いてみると、その理由を説明してくれたのだが「実は、さっきお前達に説明した通りに俺達はこの建物の周辺を毎日巡回するのが日課となっているのだが この数日の間で妙におかしな動きをし始めた奴がいたんで調べてみて その人物がお前の言う「魔王」かもしれないという可能性が出てきてしまったのでな、だからこうして戻って来た訳なんだ」と言った それを聞い俺は「それはもしかしたら 魔王と呼ばれる存在かもしれない奴は この国の外から入って来る事が出来たというのか?」

そう訪ねると「そうなんですよ だから私は慌てて貴方を呼びに来たというわけなんですがね それにしても よくここまで一人で来れたものだと関心させられましたよ」と言った後に「貴方の名前を教えてもらっても良いですか?」と言ってきたから、俺は「俺はユウトでよろしくな」と伝えた そうした後に

「俺が貴方を連れて行きたいと願う場所はこの城の地下なのです ここから下に続く道が存在していてですね そこに その魔王が潜んでいる可能性がありまして ですから私が同行させていただきたいと思っております この国の民の為に」そう頼まれたのであった 俺もその話は「面白い」と思っていたので了承することにすると 俺はこの男の案内でその場所へと案内してもらえる事になったのである しかし俺はこの時 まだ知らなかった これから先に起こる出来事について この俺自身が、その引き金を引いてしまう事になるなんて思いもしなかったことだろう そうして歩いている最中にも、俺はこの国で起きてしまっている異変について色々と質問して

「なるほど それで俺が リデと会った時に話をしていたのはそういう理由があったって訳か」という事を理解させてもらったが、その話の中で気になっていたことが俺の中では存在した それと言うのが、魔族と呼ばれる者達が 他の人種から迫害を受けているという話を耳にしていたから、俺としては、そういった状況を改善したいという思いから、どうにかしようと考えていたので 今回の事は俺にとっても有益になる可能性があると感じたのだった 俺とこの国を治める王は、魔人と呼ばれる種族が住むと言われている大陸に向かうことにしたのである

「お前達と行動をともにすると約束したからな 最後まで付き合いたい気持ちもあるけどさ」

俺は、これから先の旅路に連れて行く為に、こいつらの事を紹介する為の準備をしているのだが

「いやいや、僕が一緒じゃないと君の場合は何が起きるか分からないしね やっぱりここは僕がいないと危なくて仕方が無いんじゃないかと」などとふざけたことを言っている存在を軽く無視することにした。

(本当にどうして この馬鹿野郎と出会ってしまったんだろうか?)そんな疑問が湧いてくる 俺達は今この世界では、魔族と呼ばれる連中の支配しているとされている大陸に向かっているところだったりするのだけれど、「まぁ俺の魔法石を使って転移出来るんだし移動の時間を節約する事が出来るから問題ないか」と考えてみたのだが、その件に関しても問題があるんだよなと考えていたら「ねぇ もしかすると君はさ、あっちの世界で僕と出会った時に持っていた能力に関して悩んでいるんじゃない?」とか言ってきていたので、俺は「ああ そうだよ!お前のせいで厄介なことになってしまったよ!なんなんだお前は!お前はあの世界には存在しない筈だろ!そもそもだ!どうしてあの時あんな風にお前が介入できたんだ!」と大声で叫んだ後に詰め寄っていたのだけど俺の反応を見てニヤッとしたかと思った直後にその表情が消えた後に真面目な顔になり語り始めた。

(いったい何を考えてるのか)と思っていると

「まず初めに 僕はね君の魂の中に存在していたんだよ でもね僕の本体は既にこの世から消滅したんだ」と言い放った その発言を聞いた直後「お前の本体とは何者なのか」ということを詳しく聞いてみたい欲求に駆られたが、この世界の常識が通用しない存在に下手に質問をしたら、とんでもない答えを聞かされる事になると予測できてしまうし、どう対応すれば良いのか分からなかった そこで俺は、「お前の正体については深く追及はせずに話を元に戻して、何故この場に存在する事が可能だったのかを教えてほしいんだけどな」と言うと

「うん 良いだろう まず 僕が存在していた理由について話すとしようかな あの時の空間に存在していた魂の数は 僕を含めて6人だったんだよその1人が 今の肉体の持ち主であり、今ここに存在している君だよ そして残りの4人は、別の世界で生き残っていた人達の魂が 偶然集まってしまったことによって生まれた奇跡の存在だった そして僕自身もその5人のうちの一人だった」と言われてしまえば 流石の俺でさえも驚きは隠せなかった「それじゃ何か お前達はあの場所で 全員揃っていたって事なのかよ」と 俺が問い掛けると「そうなんだよ 僕達が全員生きていたのは ほんの一瞬の出来事でしかないんだけど それが起きた場所っていうのも、かなり限定されているという感じでね」と言っていた だから俺は

「つまりお前は その特殊な能力を俺に対して使用した際に俺に影響を与えて俺をこちらの世界に連れて来てしまったという訳なのか」と口にすると

「そうだよ でも 僕はそんなことは望んでいないからね」と言われた。

そう言われた後に

「お前にそのつもりは無くても、お前は無意識のうちに俺を引き寄せたという事か?」と

「いや そうは思っていない でもね 結果的に そう言う形に収まったというのは事実として存在するよ」

「ならその話は置いておくとするがよ お前の目的は何なんだ?」

俺がそう聞くと、俺のことをジッと見つめながら何かを言い始めようとしていたので、それを遮る形で俺が喋り始める。

「もう お前の目的が何であれ構わない ただ俺は自分のやりたいようにやらせてもらう それが嫌なら好きにしろ 俺はこの世界を救いたいだけであってお前のことを救うなんて面倒くさいことに構うつもりはない」

そう伝えると、こいつは俺の肩に手を置き「君は勘違いしているようだから言わせて欲しいんだけど 別にこの場には 魔族の国を滅ぼそうと考えている訳じゃないんだ」と言ってくるので 俺はそいつの顔を見てから「そうかい だが俺は魔族と呼ばれている連中の住んでいる所に行って 色々と話を聞く必要が出来てきた だから そこの国を滅ぼしに行くような真似はしないだろうがな」

そんな

「えっと とりあえずね その目的を果たす為にも僕は一緒に行動した方が都合が良いという判断から、僕は君と一緒に旅をする事に決めていたんだよね」と言うのだが そんな言葉を信用できるかと問われれば出来ないので

「はっはははは 俺がお前の言葉を信じてついていくと思うか?」

俺がそういうと 俺のことを見下ろしてから、急に見下ろすのを止めたかと思ったら今度は俺の目を見ながら「信じる信じないの問題ではなくてね 君に付いていく事が最善の手段なんだと 僕自身としても理解出来ているのに どうして そんな酷いことを言うのかな」

などと言っているので 俺の方からは

「俺にとってはお前と行動する事は 俺が本来あるべき場所に戻れるチャンスを失わせる行為でもあるんだから その責任くらい お前が取れよ 俺はこの国での生活が気に入っているんだ だからお前がこの国に残りたいというのであれば勝手にしろ だがお前は その可能性を否定するかのようにこの世界に来てからの俺はお前の力によって 無理やりこの世界につれてこられている状態だからな」

俺が言い終えると「分かった それじゃ僕もついて行かせて貰おうか」と口にしたので俺は

「ああ それで構わないぞ」と言うのだが その会話の最中に俺が こいつのことを殺すために動こうとしたのだが「それは止めてくれよ」と止められたの

「おいおい 俺は あんたを殺しに来たのかもしれんのにか?」

そう口にすると

「君が僕を殺したところで 君には何もメリットが無いだろ それよりも この大陸で君に危害を加えようと考えたら君よりも圧倒的に実力が高い存在であるリデの邪魔が入ることになるし そんな状況になって困るのは君なんだし そもそもの話として そんな事をしても僕を倒せるとは思えないけどね」

などとほざいた上に、そんな俺の気持ちを知ってか知らずなのか 俺に向かって「この世界では君は神殺しの英雄と呼ばれる存在だし、僕を殺しても誰も君の行動は否定はしないだろうし」と言う

「ああ そうだな その称号を持っているから俺は英雄なんて言われるようになったんだろうな まぁ良い 俺が欲しい情報を得る為の協力はしてもらえると思ってもいいんだな」

「そうだよ 僕が君に協力する事によって この国の人達が安全に過ごせることができるかもしれないからね それこそ僕が君の味方になる理由だと理解しておいてもらえると助かるな」

「ああ それに関しては俺の事を襲わないという条件で受け入れておく」と言うのだが 俺がこの世界で 初めて知り合った人物がこんな奴だったのかよ!と内心思っていながら、その事にツッコミを入れたい感情を抑えるので必死になっている。

そんな俺の事を気にしていないのか、もしくは興味がないのかは分からないのだが

「それじゃあ 僕達で魔人族の住むと言われている大陸に 向かってみようじゃないか」などと口にしている。

(本当にこいつって どんな存在なんだろう?)と思いつつも 俺はこいつと一緒に行動をすることになった。

そんな経緯もあり 俺とリデが 魔王を倒した後に遭遇したアメリアと名乗る魔族をどうにか倒した。

その魔族である魔族は、魔族の国で 俺達に絡んできた女である。

そんな出来事があったのだが、それから暫くの間は平和に過ごすことが出来ていたが 魔族の国から 俺達の国である魔王国に、とある情報が伝わってきて この大陸の人間に対して攻撃を仕掛けてくる可能性が有る事を伝えてくる 俺はその知らせを聞いて、これから起こるであろう事態に備えて、魔

「いらっしゃいませー!あ!久遠様!」「いらしゃいませ いらっしゃい ます!」と言いながら、元気よく出迎えてくれる二人 俺は「ああ 来たよ」と言いながら店の中に入っていく すると そこにいた 店長の「お?お前さんも来てくれたのか」と言われてしま った。

「ああ お前に会いに来たって言っていいのかな?」「そりゃ 嬉しい言葉だね お前のところの料理は絶品だからね 今日は食べに来ないのかと思っていたところだよ」と言いながらも俺に接客をしている。

(このおっさんの態度は 相変わらずのようだ)

そう思いながらも「ちょっと用事があってな この国に戻ってきてるんだけどな」そう俺が答えると

「ほう この前の時に会ったあの子は一緒ではないのかい?」「あいつも来てるよ だけど今日は別件での話で来たんだが 俺がここにいる事を知らないはずだから、その辺で待機してくれ」と言う すると「了解した またいつでも来てくださいね 待っておりますよ」と いつも通り 俺と話す時にはフレンドリーに話してくれる そう思ったので、少しの間だけ話し込んでいた。

「久しぶり」という感じの話をお互いにしながら、雑談をしていたわけなのだが、そういえばと俺は、思い出すことがあったので 話を切り出すことにした

「お前 最近 この国で変わったことはないか?」と

「そうだねぇ 私達が住んで居る場所では特に何にも起こっていないと思うんだよ お前の知り合いだった子がいる街の方が何かあったみたいだがな 何か関係しているのか」と尋ねられたが この話題をこれ以上広げる事は止めた方がいいと判断して 違う話題を振ることに決めて口を開くことにする。

「この国の事に関してなんだけどさ、最近何か妙なこととか無いのかよ」と言うのだが 何か隠しているような様子を見せていたが直ぐに普段通りの顔に戻り、「何もないと思うんだよね」と言ったのだけれど明らかにおかしい反応を見せるもしかしたら隠している事があるんじゃねと思ったのだが 下手に触れるべき問題じゃないと判断した。

ただ俺はそんなに簡単に諦めるような男じゃないから

「おい お前が何を企んでいるのかは知らないけど お前のその態度から見る限り 俺に知られたくない秘密があるようにしか見えないぞ」

と俺がそう言うのだが その言葉を聞かなかったかのように無視をして「お前も そんなに気にしても仕方がないんじゃないかい?」と俺が食い下がるも全く相手にしないといった感じの言動を取っていたので 俺が強引にでも話を進めようと口を開こうとするが、それを察知されてしまったようで、話を打ち切ろうとしたのだが、それを俺が阻止したの

「いやいやいや そうやって逃げようたっても 無駄だからな 俺には分かっているんだから」と言うのだが それでも頑な

「悪いね」と言う一言だけで会話を終わらせる。

その後も何回か話しかけてみたんだけど一切答えなかった為、これは流石に逃げ切れなさそうだなと思ってから「はぁ~」と溜息を吐くと同時に、こいつに隠したいことが存在していることは確実だと思う その隠したいことが この国の事を考えての事なら別に構わないが それ以外の事を考えているのであれば面倒事になる前に対処するしかないと俺は考えていたりするのだが

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あれ以降ずっと俺は、あの店でのやり取りのことを考えていて気が滅入ってしまっている状態になっていた。そしてあの時の様子を思い出していたのであったのだが どう見ても怪しいと感じてしまい疑ってしまうような行動だっただけに疑い深くなってしまっていた

「はっはははは はぁー」と大きな溜息を付き 俺は考えるのを止めるのだった。

(やっぱり俺の考え過ぎだったんかな?)と自分自身で考えてしまう程 おかしな行動だった まぁーそんな行動に意味が無いとも限らないけど 今の段階ではまだ情報が足りていないから動く

「ふぅー」と溜息をつくとリディアがこちらを見て「大丈夫か」と声をかけてくれていたので「おう」と答えて 心配させないように振る舞う事にした。

そんな事を話した後で リデアとの話を進める事にした 俺とリデアが魔人族が住むと言われる国に行くと伝えた際に、魔族の国からこの国に攻撃を仕掛けて来る可能性が高いという話を伝えた所「その可能性は あると思います 私が知っているだけでも 過去に魔族との交戦をした記録が存在していますから」と言うのだが リデが俺に向かって

「その魔族ってのは 魔族の国に行けば 普通に会えるもんなのか?」

「いえ 基本的に会うことは出来ないのです それにこの大陸にある国々では、人間と友好的な関係を結ぼうとするような魔族はいないはずです」と言うのだが その発言を聞いて俺は「へぇーそうなのか」と驚きながら口に出したのだが、それを聞いてリデは不思議そうに俺のことを見ていた。

俺が そんなに驚いているのかというと、俺は人間側の魔族について詳しいわけではないのだが、魔族は 人間の敵として伝えられている事が多いのだが この世界における魔族に関しては そこまで敵対関係にあるという訳ではないので「なんでこの世界の魔族が そんなに他の種族に対して排他的なのだろうか?」と気になった為に聞いてみる事にした。

「なあ なんで魔族は他の国と仲良くしようって奴がいないんだ? まぁ確かに 全ての国が友好関係を結ぶっていうのは理想では有るけど、そういう国があっても良いだろ そんな国は この世界ではどの国になるんだ」と尋ねると

「そんな国ですか 私の祖国の魔王国もその一つなんです 魔族は基本的には他 族の国に対して良い印象を抱いてはいませんからね まぁ 例外は存在してはいますが 私達の国は この世界で魔王国に対抗できるほどの力を持っている唯一の勢力でもあるからこそ 他国に対しても協力をしている部分も有ります」

俺的には「この世界でも魔王が存在するのかよ!って思ったが魔王という言葉を聞いて納得してしまう自分が居たりするのはなぜなのかと思いながらも続きを話す事にした。

そしてリデは「この世界に魔王は存在しますよ。と言ってもそれで分かるのはこの大陸に存在する国の事になりますけどね」と言われてしまったのだが

「それはつまり 俺がいた大陸だと 俺以外の神達が存在していたのと同じって訳か?」

「そうなりますね なのでこの大陸にも複数の国があるのです それでですね」

俺とリデアが 魔王国と魔族についての話題を続けて話し合っていた。

その会話の中で リデが言っていた言葉を思い出しながら話を続けて行く。

リデア

「ところでさっきも言っていましたが、貴方達の住んでいた大陸には他に魔王がいなかったというのはどういう事なのでしょうか?」

俺が話を続けている途中で、そんな事を聞いてきた 俺としては なんでこんな質問をしてくるのかが分からないので、そのまま答えることにする

「あーえっと 俺達のいた場所には俺と同じような神が数人いて そいつらと一緒の時期に、この世界で俺達は活動を始めたんだ」

「そうだったのですか そうすると、他にも似たような状況が有ったと考えるのが妥当かもしれませんね 他にはどのような方達がいたのかお聞きしても宜しいですか」と言われ 俺は特に隠す必要性を感じないので素直に伝える事にする。

そして その話をしている最中に

「お兄さんは 本当に神様だったのですね てっきり冗談の類かと思っていたのですよ」と言われたのだけど、それを気にせずに話を続けて行き、ある程度まで俺達が元いた場所の話をした後に「そういえば俺達が元々いた場所には人間と共存しようとしている 魔獣もいたんだよ」と伝える その言葉にリデは興味を示したらしく「それは興味深い情報ですね 魔獣も人と共生関係を結んでいるなんて聞いたことがありませんから」と言っていたのだが そこでリデアも

「もしかしたら その人達と 交流を持っていた可能性もあるのではないのかしら」

そんな事を言って来た その話の内容を聞き「なるほどな」と呟き、確かに あの

「俺」の事を考えてみれば そんな事を考える事が出来るのかと自分で自分を考察した事で納得してしまっていた。

そして「そういえば俺の事を色々と聞く前にお前達に確認しなきゃならない事が一つあるんだけど」

俺はその言葉を発してから二人を見比べる。すると俺が何を言い出すのかが分かったのであろう二人は 黙ってしまったのだが俺は 構わず続ける

「リデア お前に一つだけ聞きたい事があるんだよ 単刀直入に言うが、お前がこの国の王になって欲しいと言った理由を教えて欲しい」と言うとリデアはその答えを躊躇しているようだったので さらに追撃をするかのように口を開くことにした リデが 少しばかり険しい表情をしてしまったが、それも仕方がないと言えるだろう 俺達が暮らしていた島にいた頃とは事情が違うのだから リデアの方をしっかりと見据えてから俺は再度口を開くことにした。

それから数分が経過していたのだが、未だに彼女は答えないで困っているように見えてしょうがなかった為、「そんなんじゃなくて 別に答えにくいなら別に無理しなくてもいいんだぜ」と告げるも 俺の言葉に反応しないで俯いてしまっている為「これは完全にダメかもしれないな」と内心思いつつも次の行動に移る為に動く。

まずは 彼女が座っていたソファーの後ろに回り込むと そのタイミングで彼女が大きく動いた為

「おい!」と声をかけ 俺に気がつかせるように

「はぁー ようやく気が付いたのか お前さ 俺に何をさせたいんだ?さっさと話してくれないか このままだと何も進まないだろ」

そんな風に話しかけたのだが それでも なかなか 口を開こうとしないので俺は溜息を漏らしながら「リデアお前は何をしたいんだ」と問い詰めるように尋ねたのだがそれでも何も言わず無反応を貫く彼女にイラついてきた為 リデアの体を

「ぐいっ」と動かして リデアを立たせると「いつまでもそんな態度をとっているつもりなんだ もう面倒だから勝手に進めさせてもらうからな」と言ってから 彼女の背中を「トンッ」と押すと 彼女は倒れこんでしまったのだが、その光景を見ているとリデは慌ててリデアの元へ駆け寄っていくのが見え

「大丈夫ですか」と言いながら彼女を起き上がらせているのを見て俺は「よしこれで大丈夫そうだな」と口に出し安心する事にした。


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「それでは本題に入るが、お前の返答次第によっては、ここでの話はなかった事になるのを理解した上で俺に話してほしい」

俺はそう告げてから二人のことを見比べながら、この場で話す内容をまとめていく事にしてみる だが俺がそんな事を考えていても二人が動こうとしなかったので俺は再び溜息を付くことになるのだが それとほぼ同時にリデアと目が合った そして「ごめん」と言って謝ってきたのだが すぐに目線をそらされたのを見て俺は呆れながらも「はぁ~

まったく何なんだよ」と小声でぼやいてみた。

(俺が何か悪いことしたのか?まぁいいか、とにかく今からこの国の未来を変えるために リデアがどう

「俺に動いて欲しい」のかを聞くとしますかね)と気持ちを切り換えてリデアに声をかける事にする

「でだ、とりあえず どうしてこの国の王になる事に決めたんだ」と尋ねてみると その問いかけに対して 彼女は真剣な眼差しを俺に向けてきたので、おそらくは「これからが俺が求めて居る事の答えが出てくるんじゃないか」と思うと、その予感が当たったのか、リデアが 話を始めていく

「この国を守る力がある存在がこの国の王になれば、きっと魔族に対して有効な対策ができると思って、そして もしも 私が王になることに抵抗を感じると言うのであれば、貴方の力で私を助けてくれませんか?」そんな言葉を聞いて俺は「なるほど そういう事か」と思ったのだが、

「リデア、それはどういう意味なのか説明して欲しいんだが良いか?」そう口にしたのだが それに対しての返事は無かったので、俺も「これって、俺の勘違いか?」と思っているとリデアの方から「あの、私は王様になった場合の事を想像していたの」と言われてしまったのだが「へぇー それじゃあ王様になった場合にやりたいことがあるって訳なのか?」と疑問に思った事をそのまま聞いてみると

「えぇ その通りです それでそのやりたいことについてなのですが、実は先日 私が魔人族の国へ使者を出そうと考えたのも それが理由です」との事だった。

そこで俺は なんとなく理解ができた なぜ魔人が国を

「魔王国」と名乗っていたのかと不思議だったけど、その理由は魔人の国にあるのではなく、魔王国がこの国だったわけなのだろうと俺は思った。つまり魔族の国が人間の国である訳ではなく魔王国として存在し続けているのだと思われる。まぁ実際に魔王が人間だったら普通に驚くわな!とも思っていたりしてみたりもして。

ただ俺にはどうしても納得がいかないことがあった為にそのことを尋ねることにする事にする。

そこで俺は魔王国がこの大陸を支配していたという話を聞いた時に浮かび上がった疑問を口に出す事にしたのだがそれは当然といえば当然ながら「ちょっと待て!魔王が人間ならどうやって今までやってきたんだ?」というものだったが、それを言った直後 二人は顔を合わせてお互いに苦笑いをしていた。

「「魔王が人間」だとしたらどうやってこの国は成り立っていたんだろうか」

そんな風に思ってからしばらくの沈黙が流れたのだがリデアが先に口を開いた。

「そうですね まず初めに言っておかなければいけない事は「私達の国には他の魔王達は存在しない」ということですね」そんな事を言い出したのだが「他の魔王がいない」というのはどういう事

「は?どういう事だよ、まさかだけど魔族同士で殺し合いをしていて勝った奴だけが魔王を名乗っているとか?」とそんな事を言ってみたのだが そんな俺の発言に「あー それも間違いではないのですよ」と答えられてしまったが それを聞いて「どういう事なんだよ」としか言えなかった。

すると

「そもそも この大陸には元々 私達の住んでいるような国が存在していたんです」と言われるのだが「え?でもお前達は「魔人」と呼ばれている種族なんだよな」と思いながらも、この世界に来て間もない頃にリデアが言っていた言葉を思い出す「そうね

「魔族」と言うのは「魔力を持つ人型の生命体の総称」であって「魔法を使う事ができる生物全般」を指しているのよ」とそんな言葉を言われた

「そして貴方達は元はこの大陸に住んでいなかったの」と更に追加の情報を与えてくれる だがやはり分からない「えっと 話が飛び過ぎて付いて行けないんだけど、元がこの大陸に住んでいたと言う話は分かったんだけど、それはいったい誰の話をしているんだ?」

そんな俺の質問に対し、リデアは俺の顔を見ながら考え込んだ後、 リデの方を向き、アイコンタクトを取ったあと、こちらを向いて話し出す

「分かりました ここまで来ればもう隠していてもしょうがありませんよね」と言った後に少しばかり深呼吸をする「ここからは正直な事を言っていきますね まず最初にこの世界の始まりから説明させていただきます」と

「「まずこの世界に神様は一人もいない」

「「全ての始まりは神様が作ったのではない 神様が作られたとされるこの世界を見守っているだけの存在である

「大いなる意志」の意思で動いている」

「「神とは、人間が「神の使徒」と呼ぶ存在が作り出したものに過ぎない」

そう言う事を教えられていました」

そんなリデアの説明を聞いた俺は

(確かに俺もこの世界に来た時には、この世界の「ルール」をある程度は教わり、その中でこの世界での神とは、人間を作ったと言われている創造主であり、また、人間を守護してくれる守り手だと教えてもらえたが、 そういえばこの「神が存在しない」と教えてくれたのがリデアと、リデアのお婆ちゃんであったリリアナの二人だけだったので、

「そうなのかな」と思っていたが、リデアが言うのであれば、この世界でも、少なくともこの国に関しては 神はいないのかもしれない)と考えさせられた そんな感じに俺の思考が少しだけズレてしまっていたのはリデアの言葉の所為だ そしてそのリデアは話を続けようと口を開くのだったが

「少しばかり私の話が長くなりそうですので ここについては、今は省略させていただいてもよろしいでしょうか?」と言われたので俺はそれに答えるように「わかった」とだけ答えた。


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それから俺はしばらくの間リデアとリデアのおばあさんとのやり取りを眺めながら 話を聞かせてもらっていたのだが その内容が衝撃的過ぎたため「なるほどな」と俺は内心では呟く そしてリデアと俺の会話が終わったと判断したリデアのおじいさんのリデアのお父さんが 俺達に話しかけてきた

「どうですかな この国は」そんな問いかけに対してリデアは 少し戸惑い

「あの、まだ王様になってないのですけど 良いんですか?」と言っていたが、それに対し

「リデアは本当に優しい子なんだがね この子がこの国を良くしたいと本気で思っているのならきっと大丈夫だと思いますよ」と リデアのおじさんは言い「あなたが勇者様でしたか 噂通りのお方のようで安心いたしました」と続けてから

「さて、それではまずこの国の現状について、詳しくご説明致します」と その話を聞く限りだと、今から10年ほど前に起こった魔王戦争により、魔王が居なくなった事により、 この大陸を支配するために魔族が侵攻してくる事が無くなったらしいのだが、その代わりに 魔族は「魔王国」を名乗るようになる。しかし この

「魔王国」と 呼ばれ始めた「魔族の国の本当の名前」が問題になるのだった それは「魔導国家バベルの塔 正式名称を魔道国家バーデシア」と言い、元々は一つの大きな街に過ぎなかったものが、ある事件が起きた事で、「魔族」と「魔族以外」とで住む地区を分けるように城壁を作り、その後、様々な種族が集まりだし、今では「魔族」「獣人族」が住み暮らす「亜人区」と「魔物が住む場所」の二つに別れてしまっている。

(魔族が住んでいる区域は

「バベルの塔の上層階」に存在しており、そのさらに上に位置するのが 今現在 リデアやリ

「リデアの両親 俺が助け出した二人の家族である「エルドリット」という人が暮らしているので「リデアの家」がある)

この「リデアの国」は魔王戦争の時「魔王が不在の空白期間を利用して作られた国」らしく、元々のこの国に住んでいる人々は魔王戦争で全員死亡してしまったので 今のこの国の人達は、魔王戦争の際に避難していた者達の子孫がほとんどだったりするのだ だが魔王がいないというだけで「攻められる事も無いだろう」と思ったのか「自分達は強い 他の国の侵略にも屈しないぐらいには戦える」と思っている節があるようだ。

そしてそんな時に、この国に「新たな王が誕生する事になりそうだぞ」という噂が流れた事

「それが今回の件と関係してるって事なのか」と思いつつ聞いていると その通りだった

「魔王軍」は この大陸にいる他の「国々」も襲おうとしていると「報告」を受けたらしい

「なので私は思ったのです この国を守りたいと思うならば、私は「魔王に対抗できるだけの力を手に入れなければならない」

だからこそ私は 王様になりたい 魔王軍を倒せるほどに強くなった上でこの国の王様にならないといけない」とリデアは言ってきたのだった なので俺は「なるほどね そういう理由か」と納得していると リデアは少し恥ずかしそうに顔を赤く染めていたのだった そんな様子の彼女を見て俺は

「それでだ リデア お前はこれからどうしていきたいんだ?魔王を倒して自分の国を この大陸を救おうと考えているのなら俺は出来ることがあれば協力する だから俺を頼れ」と言う それを聞いた彼女は 俺の目を見据えて口を開いた

「わかりました では貴方には魔王を倒すための力を授けましょう」とそう言われた俺は「あぁよろしく頼む」と言ってしまったのだが 俺はここでようやく気づく あれ?何か話が進んでいない?これ普通

「俺が力を与える側じゃないのか?」と俺がそう思って慌ててしまうと「あら?そう言えば貴方はまだ 自分が何をすべきかを知らなかったのですね ですがもう心配はいりませんよ」と言われてしまったのだが そして「魔王を倒してください」と言われた瞬間

「おいちょっと待て、流石にそんな急展開すぎるわ!!」と思ってしまっていた。


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この国 この世界 そしてリデアの事を知れば知る程 俺はこの世界について、そして、こいつらが「魔族の国」を乗っ取ろうとしていた「人間」だという事も

「俺がこの世界に来て間もない頃から感じていたことなんだけどな」

と思わず口に出して呟いていた。

(俺の感覚が確かであればこの世界の人間達は俺を召喚した際

「神の御使いが現れた 我々は救世主を手に入れたのだ」みたいなことを言っていたはずだ。なのに俺が元いた世界に帰ろうとしているのを知りながら「帰れる方法があるなんて信じられない」とか言い出し、最終的には「神の使者が我々を置いて去るなど許されない 神への背徳行為である」と言い出す しかも俺が帰るために必要な物を勝手に処分しようとしだす まあこれは仕方がないのかもしれない なんせあいつらの認識では「この大陸を救うことが出来る存在は異世界からやってきた勇者しかいない」という事になる つまりこの大陸が「魔族に支配される危機が迫る だから勇者は絶対に必要」という考えでしかなかったんだろう そんな感じで俺は この国に来た時の事を思い出

「だが そもそもだ この国の住民達の殆どが俺が元いた世界を知っていたはずなんだ だってあの時俺が召喚されてこの世界に来たとき「勇者が我々の世界にやって来てくれました これで我らは救われます」みたいに言ってくれた奴がいたのにな そのくせにだ」と考え込む そう

「あの時 俺が帰ろうとした時

「神のご意志に逆らうのですか?」とか ふざけた言葉を投げ掛けて来た奴もいたが あれは完全に演技だったと俺は思っている 何故ならば、俺の目の前でリデアに危害を加えたりしていた 俺達の仲間である シルフィーとルーティアに対して リデアの両親は

「お嬢様に近付く者は許さん」的な発言をしていたが、リデアの祖父だけは違ったので「あの人の態度は違う気がするんだよな」と俺は思っていた そして俺がリデアを助けた際に「ありがとうございます やはり私の予感は当たっておりました」と言っていたあの人が リデアの父親だったんではないかと考えていた。

それにだ あの人はリデアの事が好き過ぎているように見えていたが それも恐らく「自分の娘」が「好きな相手」に「酷い扱いを受けていた」という事から

「お怒りになっていたのではないだろうか」

と考えてしまうと色々と辻つまが合ってくるような感じがしてしまう なのであの人が あの時見せた優しさは 俺

「神の使者様がこの世界を救うために立ち上がって下さった その神に遣えようとして下さる方がこのような事をするとは」

という発言からも想像がつく だからこそ俺は この国の「現状は、リデアが言った 魔王を倒してこの大陸を救いたいと本気で願っている人間よりも、自分さえ助かればいいと思っている連中が支配している国なのだと考えたほうがいい だからこそ この国はリデアのような「純粋に民を幸せにしたくて頑張ってきた者ほど、理不尽な目にあう可能性が高い国になっている」というのが正解だと思うのだがな」と 俺の考えを皆に伝えると リデア以外の面々も同意するようにうんうんと相槌をしてくれていた。

「なるほど 確かに私もそう考えていました 私が王になってしまえば間違いなく この国の人間は私の邪魔をするでしょう なので私は王にはなれないのです」とリデアが言っていると リデアのお父さんが俺の方を向き 話しかけてくる

「どうでしょうか勇者様 勇者様のおっしゃるように、もし勇者様の力でリデアを王にする事が可能だと言われるのなら リディアの事をお願いできないかと思います 勇者様には大変申し訳ないのですがどうかお願いします 娘の事を助けてくださいませ」と言っていたので俺はこう返事をしていたのだ「分かった その願い引き受けさせて貰おう」と

***

僕は「それで結局は、勇者に助けてもらうしかないっていうわけなんだね?」と言う。その言葉を言われた僕は、思わず驚いてしまったけど よく考えたら 今いる国の名前がバベルの塔という名前なんだもん。僕の中で嫌な予感しか生まれなかったのだ。その言葉を聞いてた女の子達が一斉に声を上げる。そしてその女の子達は みんな同じ顔をしていて僕の目からみると同一人物にしか見えなかったのだ。そのせいなのか分からないけれど僕には彼女が三人に

「お前 今更何を言っているの?本当に大丈夫なのかしら」と言っているように見えたんだけど そんなことを考えるより先に「あー とりあえずは、君たちの話をまとめていくと、ここは、魔王に奪われたこの大陸を取り戻したくて戦っている人達がいるところってことで合ってるよね?その証拠を見せてもらえると嬉しいかな」と言いつつ、少し警戒しながら 彼女達を観察させてもらった。

「はぁ そう言う話になるのかしらね まあいいわ まずは私たちがどういう風にこの大陸で暮らしているのか見せましょうか 付いてきて頂戴」と言って彼女は移動を始めた

「ははは なんかすごい事になってきたぞ」と思いつつも、彼女の後ろについて行くことにした

「ここって教会なのか?」と思わず口に出る程の大きさを誇る教会の建物の中に案内されると そこにあったのは大きな女神像が飾られていたのだった。

「あの女神像は

「魔王を倒した後の平和になった世界を見つめて祈りを捧げている女性」をモチーフに作られているんですよ」と言われ 僕はそれを見ながら「この女性が、リデアの祖母にあたる方なんだろう」と思ったのだった。

それからしばらくの間は、色々な質問をされる羽目になってしまったのだが この人達も僕と同じく「召喚された人間」であり それぞれこの世界に来る時に神様からもらった力がそれぞれあるということを教えてくれた なので「僕と同じような力を持った人が複数人いるって事はないだろうか」と尋ねてみると

「そんな事はないです だって貴方は、貴方が本来持っている力とは別に 別の世界から呼ばれたのだと聞きましたから それはつまり他の誰かの加護や魔法を受けたのでもなく ただ貴方自身が元々持っていた能力に目覚めただけということでしょう そうですわね」と言われたのであった。

「じゃあさっきの話に出てきたのが「魔王を倒す為に作られた国」で、

「そこに住まう人々の中には、「魔王を倒す為に戦うことを選んだ人達もいるけれど それ以外の人も大勢住んでいる」って事でいいんだね?」と言うと彼女は答えてくれる。ちなみに先程の会話中にも何度か名前が出てきたリデアさんの事は、この世界では結構有名な人物らしく、なんでも先代の勇者と共に戦い 魔王軍と戦った英雄の一人だそうだが詳しい事情までは知らないとのことらしいのでその辺りは追々調べていくことにしようと思う

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この世界の人間達は俺の事を呼び出すことに失敗したという情報を得てすぐに行動を開始していたのだが、リデアが勇者と一緒に旅をしているとの情報を得ていた。そして今回の魔王討伐のために動いている部隊があるという話

「ふっ 勇者が召喚されたのは想定外の出来事であったが だがそれを利用して 魔王軍にこの国が侵略されていた事実を隠せばいいだけのことだ」と思っていた。そして魔王軍の動きが鈍くなり始めたという情報が入ってきたのと同時に勇者に魔王を倒してもらうために 自分達の力を使い召喚の儀を試すということになったのである そうして召喚を始めて暫くした後に「勇者が呼び出されるのを感じたのだがまさか失敗したわけではないな」と不安な気持ちを抱き始めていたがしばらくして

「成功しました これで我々は、世界を救う存在を手に入れることに成功しました ですがこの力はまだ我々にとっては未知なる力で使いこなすことが出来るかどうかはまだ分かりませんがそれでもこれを使うしか我々は生きる道は無いでしょう」とこの

「聖女」と呼ばれる少女は言ってくれる。その言葉で私だけでなく周りの人間達も希望を抱くようになっていた。その後しばらくは、訓練を行う日々が続いたのだがその最中私は一人の人物に出会い 私自身の心が大きく変化していくことになるのであった。その出会いこそが私の運命を変えていったのだ。そうあの人と出会わなければ私はずっと孤独なままで生きて行かなければならないという絶望感に支配された人生を送っていたかもしれない。そんな思いを抱いていた時出会った一人の男によって救われたのであった 俺の言葉を聞いた後

「えっとそれでですね 俺達の力を確認してもらう前に一つ聞かせてもらいたいんだが

「魔族」に支配されてしまったこの世界を救える可能性を持つ人間はどれだけ居るんだ?」と俺は彼女に

「魔王は「魔王領に住む者達を配下にしている この大陸に来れば必ずやお前達の命を奪い取る 覚悟しておくんだな」と言っていたのよ でも実際に攻めてくる気配がないということは恐らく こちらの戦力を計り 魔王城を守る準備をしっかりとしているのだろうと予測できる それにね」と話しながらシルフは俺の目をまっすぐに見てくる 俺は彼女の目を見たときに「こいつら全員同じ顔だ しかも美人だな」とか考えてしまう。そんなことを考えてしまっていた俺はシルフィーとルーティアの視線が痛かった シルフィーは「あんた何考えているわけ?そんな事考えてる場合じゃないでしょ?」と言いたそうな顔をしていた ルーティアは「はは ほんとだよね~」と笑いながら言っているんだけど 目が笑っていない

「いやいや待ってくれよ 2人とも落ち着けって それにさ こんな綺麗な子が俺を見ていたんだよ?ついつい見惚れてしまうじゃないか」と正直に話すと今度は2人が「えへ ありがとうございます」とお礼を言うという奇妙なやり取りに変わってしまったので、話が進まないと判断した俺が強引に話を戻す

「えっと続きをお願いするよ」と俺が言ったところでようやく本題に戻ったのだ

「魔王軍の十二将の一人である「氷結の女将軍」に聞いた話なのだけど、彼女は、魔王様を倒せる力を持つ勇者はおそらく一人だけで、魔王軍が動き出した

「バベルの塔付近」にて戦えば確実に負けると予言をしていたみたいなのだけれどその勇者というのは貴方のことだと思うわ だからこそ私たちはあなた達に力の確認をしてもらってからでないと何もできないわけなのです」と言ったところでルーティアと呼ばれていた子が立ちあがり俺に対して頭を下げた 俺はその姿を見ながらどうしていきなり彼女が頭を下げる事になったのか分からないのだけど何か言わなければいけないと思い言葉を出すのだがそれが失敗してしまい「おいっそんな簡単に頭下げてもいいもんなのか?俺なんかよりこの国を守っている人のほうがもっと偉いんじゃないのか?」という言葉が出てしまったがそれに対してリデアの父親もルーティアと同じように頭を深く下ろしてきて俺に向かって謝ってきた。それをみたリデアは少し戸惑っているように見えていたので理由

「私はね リデアに言われていたのよ 勇者はどんな相手であっても決して敵対してはいけないって その相手がもし敵対する意志を見せるならその力を測ったうえで判断しろって そして自分の命が危険にさらされていると感じた時には迷わずに逃げろとも言われたわ その事を考えずに勇者の力が知りたいという事だけを考えて 無謀にも戦いを挑んで貴方を傷つけようとしてしまった ごめんなさい」と言う その言葉を聞いていた俺は

(確かにその通りかもしれないな いくら強いと言ってもこの世界に呼ばれたばかりでは、実力もわからないはずだ だからそのあたりも含めて確認しようと考えていたんだろうけど、その前にまずは、魔王軍をどう倒すべきかを話し合いをしたほうが良さそうだな そもそも魔王軍なんて存在に出会っている事自体がおかしいんだから まずはその事を話したほうが良いかもな)と考えるのだった それからしばらくしてリデアから「その辺にしときなさないな もういい加減そのへんにしておいた方が良いんじゃない?それとそこのお馬鹿3人衆もね」と言われてしまい俺を含めた4人は思わず「はい!」

「すいませんでした」と答えてしまったのだった そしてそんなリデアの行動がとても新鮮だったので思わずリデアの顔をじっと見つめていると、その表情をみてシルフィが「貴方 いったいなんですか!?そんなに見つめられて恥ずかしくはないのですか?」と怒り出すと、他の人間

「え?なんなんで怒ってるんでしょうか?あんなに見つめ合っていただけなのに」と思っている人間達がいたような気がしたのでとりあえず俺はこの話は置いといて魔王について質問することにしてみることにした そうすると「魔王ってあれよね?」と言いつつシルフィールが窓の外を見つつ指を指し示す 俺はその場所を見るために移動してみると、魔王城の門が見える位置にきており、そこから見える光景というのがまさに「戦場跡」と言う表現が正しいと言えるぐらい荒れ果てた様子を見せていたのだ。その様子を見て俺は驚きながらも魔王の強さの一端を感じることができた だがそれだけではなく よく観察して見るとそこに居たであろう生物達の残骸のようなものがいくつか確認できることに気がつく

「これは魔王軍の仕業なのかしら?だとしたらかなり手強そうだわ

「魔王」は魔王城で待つのではなくて この大陸に来て人間と戦って勝てる見込みが有るからこの大陸に攻め込もうと思案しているのかしら」と考え 俺は「俺も魔王のことは詳しく知っている訳じゃなくて

「勇者召喚」の話を聞いた時魔王軍は「魔人族」と人間の血を両方持つ人間達だと聞いていましたが実際にこの世界で会った魔王

「イレギュラーの存在だった」と言っていたんですよ それにあいつらは今すぐには攻め込んでくるつもりはないらしく それまでの準備をすると言っていたのですが、リデアさんが戦った時に言っていた 魔王軍がこの大陸に侵攻してきた時期が大体1年半前くらいになるんですよね?」と言うとリデアが俺の発言を補足してくれる。その内容を聞く限りではまだこの大陸への侵攻は始まったばかりだということが分かる。そこで疑問に思うことがあって俺は、シルフとルーティアに問いかける

「貴方達は本当にこの国の守りをしていていいのかい? もしも貴方たちの中で誰かに命令されて動いていると言うならばそっちを優先してくれても構わないのだが?」という発言を聞いてルーティアが首を横に振るう

「私も最初はそのつもりでしたけど、今は勇者様に忠誠を誓うことこそが私の仕事であり生きがいでもあるんです その仕事を全うするためには私以外の人間が死ぬことになっても仕方がないと思っています ただそう言う考え方しかできなかった自分が嫌いになってしまいました」と悲しい声を出しつつも決意を感じさせる目をこちらに向けてくれる そんな彼女の気持ちを聞いたことで、もしかしたら自分のせいで周りの仲間を巻き込んだり死んでしまうということが恐くて仕方が無いのだろうと思うと同時に魔王軍の狙いについてもある程度推測する事ができるようになってきたのだがあくまでも想像なのであって確定ではないけれど、恐らく魔王の目的は魔王城を乗っ取って魔族による世界を作り上げることにあるんじゃないかと思うんだよな」と言ったところでシルフィーとリデアとそしてルーティアまでも同じことを考えていたこと

「それは恐らく間違いないことでしょうね 魔王軍が「魔人族」と「普通の人類」のハーフ達で構成されていて、そしてこの世界の各地に散らばっていることもわかっています それにその種族の特長が人間にそっくりで その力や能力も同等に近いという事が分かっているのよ。そう考えていくと魔王軍がこの世界を手に入れようとして、一番簡単な方法として「魔王領」にこの世界の住民達を連れ込み自分達の世界に変えようとしている事はわかるわよね? それに私達のような人間は「魔力操作」の素質があり その力は使い方次第で様々な効果を発揮することが出来るという特性もあるし「聖女」という特別な力を持っていれば

「魔法陣」を展開して

「聖属性の攻撃を行うことも出来るはずなのよ だからそんな私達を配下にする為にこの世界に連れてこようとしていたとしても不思議じゃないわけなんだけどね そうなればいずれは魔族は魔族だけが暮らす そんな場所を作り出したいと考えていたとしたら

「この世界を魔族の手に渡さないためにも」

勇者様の力が必要なのは事実なんだけどね」

リデアの話を聞き終えたところでルーティアが再び口を開き「それで貴方方はこれからどうされるつもりなんですか?」と聞いてきたのに対して俺は少し考えるふりをしながら考えていた事を話す事にする ちなみにシルフィーは既にルーティアと話し合っている 俺とシルフィに関してはリデアと話している。リデアに魔王が狙ってくると思われる「塔周辺」での決戦に同行するようにお願いするつもりだ なぜなら彼女は「精霊術師」で、さらに俺が召喚の際に使ったのと同じ「転移符」を持っていたからである

「実は俺たちも魔王領に行く予定だったんだよね

「バベルの塔」に行って勇者の力と「勇者の剣」を使って戦うにはどうしても魔王と戦う必要があるわけで その為に俺はこの国にきて修行をしていたんだよ だけどさ「この国では」勇者の力が使えるのかな?」

「多分問題無いとは思うよ なんせここを治める王は魔王軍の一員だから だからこそ私は魔王軍の動きを監視していたのだけどね」とリデアに説明を受ける 俺はその言葉を信じて、とりあえずこの場で魔王との戦いに備えるために「王都に戻る前に」少し時間をもらいたいと言う事を3人に告げると了承してくれた 3人と別れて俺だけ少しだけこの辺りを散策したいと思ったのだが、シルフィに怒られてしまったので、結局シルフィと一緒に行動する事になり

「まあ 仕方がないか」と言いながら2人で町を歩くことにした すると突然 空に大きな光が浮かび上がった 俺とシルフィールは慌てて「バベルの塔方面」をみる

「なぁシルフィール「勇者様!」」

2人の呼びかけが重なる その視線の先にいるのは紛れもなく魔王であった その魔王の姿を見たシルフィールとシルフは俺の方に顔を向けるが 俺も初めて目にした光景だったので動揺が隠せないでいるのだが その俺に対してリデアが「あんた あれを倒す方法を知ってるんでしょ?あれが「魔王」なのはわかったわ でもどうやって倒すつもりなのか聞かせてくれるかしら?」と冷静に話かけてきたのである その言葉を耳にしたシルフィールが

「ちょっと待ちなさい!いくら貴方が強くたってたった1人では勝てる相手ではありませんよ?そもそも「勇者」なら 一人で倒せるはずです なのに貴方はその方法を私達に話してくださらないじゃない

「魔王」を倒して欲しいのであればなぜ貴方がその「勇者」だという証拠を見せてくれないのですか?」と問い詰められるのだけど、シルフィールのその言葉を受けて俺は自分の中の記憶を確認する 俺はその事を思い出す そして自分の中で「この世界に呼ばれる際に貰った加護と特殊能力を思い出せたのだ」そして俺は確信に至る やはり自分はこの世界で最強の「勇者」なのであろうと、そう

「確かに俺は「魔王」の倒し方を知っている」と言う事を伝えてリデアとそしてシルフィを連れて 魔王の待つ「バベルの塔」へと移動することにした それからしばらくの時間をかけて「魔王」が居たはずの場所にたどり着いたのだけれども、すでに魔王は消え去っており

「くそ 逃がしたか」

と呟きながらもリ

「仕方ないわね 取り敢えず城に戻りましょう」と言われたので俺は「リデアさんの言っていることが正しいと思います。俺達は一度王城に戻ろうとおもっているんだ」と告げたのだがそこでリデアから「ええぇ?何それ!?なんで勝手に決めちゃうわけ?」と呆れた表情を浮かべられてしまうのだが。その表情を見ながらも「え?え?どういう意味ですか?」と問いかけたところでルーティから助け舟を出してくれた

「リデア殿。勇者さまも混乱しておられることだし一旦落ち着くべきだと思うぞ?それならば一度城に帰って作戦会議を行うべきではないか?」との提案に納得を

「うん、そうして貰えると嬉しいかな」

「ああ そうしてもらえると助かる。まずは自分の中に宿るこの世界の理を理解できない限りは魔王討伐は難しいだろうからね」

「ふむ なるほど そういう理由があったのか

「勇者の証し」は魔王を滅ぼす

「ただそのためだけに存在」している だから「勇者召喚の儀式」が行われればその「勇者の証明たる剣」が反応し

「召喚者の体の中にある勇者の血と共鳴して「勇者の証明たる武器」が生成される」と言うわけですね その話は私も聞いています つまり魔王に対抗する為には「勇者」が必要不可欠だということ それを改めて思い知らされました」

ルーティアの言葉を受けたシルフィーが

「やっぱり魔王が来ていたのね でも魔王がどうして勇者を狙っていたのかがわからないのよね 魔王の目的もそうだけれど あの魔王が勇者の存在に気がつくことは無いと思っていたのだけど」という感じのことをつぶやくとリデアが「もしかしたら魔王も私の考えと同じように勇者を呼び寄せているのかもしれない」と言う発言を聞きつつ俺は少し考える。

そしてリデアさんや、そしてルーティアにも今回の事件の真相を話す 俺はこの世界に来て間もない この世界の事情を何も知らなくて当然なんだ だからこそ 俺はもっとこの世界の事を詳しく知る必要があるのではないだろうか?と考えた この世界での魔王軍の侵略を阻止することはもちろん大事だとは思う でもそれよりも今は自分が今どのような状況にあるかをしっかり把握することこそが大事なのではないかと考えているとシルフィと目が合いお互いに同じことを考えていたことを理解すると俺は

「俺の持っている能力を使えばこの世界における知識をすぐに得ることは可能だと思うけど 今はこの場にいる仲間との時間を大切にしたいんだ そう言った事もあって魔王を倒した後 みんなに時間を作ってもらいたいんだけど大丈夫かな?」と話すとリデアが「うーん そう言うことなら仕方がないね」と言ってくれ そして

「勇者さまが私たちを頼ったと言う事実が重要だったのよ」とも付け加えたのであった 俺は「リデア」とシルフィーが 俺がこの世界を旅する中で得た「聖女」についての知識などをリデアに伝えていたのを眺めていた 俺が知る限りでもこの国の王女であり聖女であるルーティアは、他のどの王族よりも高い教養を持っており聖属性の魔法の使い方についても俺よりも知っているようであった その事は 俺とリデアにルーティアも混ざり 魔王軍の対策についての話し合い

「魔王がなぜ勇者を狙うようになったか」

「魔王が勇者の召喚をどこでどのようにして知ったか」などについて話し合った結果。

俺は「バベルの塔」で魔王と戦う事になりそうな気がしていた

「リデアの「塔周辺の警備を強化してほしい」という言葉に

「わかりました 塔周辺は勇者様の領地ですので私がしっかりと監視します」とシルフィは宣言したのであった

「リデア様も私に同行なされてはいかがでしょうか?」と言う提案に対して

「いえ 私はまだ この王都での用事がありますので ルーティア様に任せる事に致します シルフィーとルーティア様と私と それに勇者様もご一緒なされるとは思っていませんでしたが

「それでは勇者様もルーティア様にお会いになられたかったのでしょうね」

「はい そうですね」

「まあ!勇者様は聖属性の使い手として名高いルーティア姫様と面識が?」とルーティアがシルフィの言葉に食いついていたのであった そしてルーティアとの会話を終えたリデアが「それでシルフィ。あんたこれから何をするつもりなのよ まさかとは思うけれど勇者様が 貴方に会いにここにやって来たなんていうのは冗談よね?勇者様はこの国の王様なのですよね そんな勇者様にわざわざ会ってまで「塔」の警備の強化を依頼するような人だとは思えないのだけど シルフィ

「あなたは勇者に何かお願いをされたの?」と その質問にシルフィールは「私は特には何も 私は「魔王軍が動き出す可能性が高い」と伝えただけですよ」とだけ答えた リデアとシルフィのやりとりを黙々と見ていた俺とシルフィ そこで俺はシルフィに「俺は「この国に魔王軍が来る可能性がある だからその可能性に備えてほしい」と伝えて欲しいと頼まれたんだ」

「はい。

その言葉は間違いなく私の耳に入っていましたよ

「その言葉に私達は魔王の狙いが この国に訪れるのではないかと思い警戒を強めていたのですが 結局、そのような魔王軍の襲撃は起こりませんでした」そう言い終えると彼女は

「でも もし勇者さまが

「魔王が勇者を求める」と言う意味がわかったのでしたら教えてください」と言われてしまったのだ それに対して「リデアのお母さんが亡くなった際に 俺はリデアと似たような出来事を経験したんだ その際にリデアが俺の「勇者の力」が目覚めたの それは俺の意思と関係なく発動する「特殊能力」でもあるのさ だから魔王が勇者を求めているのであれば

「俺は「勇者の証しである「勇者の力の源」」が近くにあるのでは」と思い探しに行こうと思ったのさ」と答えたら リデアが「なるほど

「魔王が勇者を呼ぶ そして勇者を呼び出すことが魔王の目的なのか?」と口にすると

「その通りよ だからこそ私達は貴方をこの世界に呼ぶために色々手を回したの

「魔王を倒すことが出来る唯一の勇者 そして魔王を倒す力」がある存在をね」

そう話ながら部屋に入ってきた人物こそこの世界に存在する「四英雄」の一人であるリデアの母親にしてこの国「グラン王国」の第一王女である「アリシアーナ=アマリア」であったのだ

「魔王の呼び出し方を教えて頂きありがとうございます」

そう礼を言うのは

「シルフィール」と呼ばれる少女なのであるが。

彼女がなぜ俺に対して感謝の気持ちを伝えているのかと言えば、実はこのシルフィと言う女性は俺達「バベルの塔攻略組」と行動をともにしている仲間のひとり

「聖女の素質を持つ女の子」なのだ シルフィーから話を聞いたところ彼女は魔王軍の幹部「魔王軍五芒星の一人」だったのだが。魔王の「命令に逆らうことが出来ない」呪いがかけられていたらしくて 魔王の誘いを断ったことで、魔王から呪いをかけ続けられていて

「聖女」の「素質を持った者にしか解くことができない魔法」をかけられたのだけど 魔王の命令で

「その魔法の効果を打ち消す事が出来る存在が現れるまで待つ事」とされていたらしいのだけど。魔王

「シルフィーの魔力で解呪出来る」

俺 シルフィーの事を思い出せなかった ルーティアから「勇者様と行動を共にしていればいずれは記憶を取り戻していたはずです。

その時にはシルフィーが勇者様に「この世界での記憶」を伝える事で私達は勇者さまと接触を図るつもりでしたが 私とルーティアとリデアとシルフィーの4人で旅をする事になったのには「とある理由」があったのですが。それはおいおいお話ししていきますね」と言う説明

「なるほど

「聖女の素質のある者が魔王によって洗脳されている状態ならば 俺がその者の事を思い出す事が出来ればその者の洗脳を解く事もできるのではないか?」そう思ったからこそ俺はシルフィと共に「バベルの塔」へと赴いたんだよ その事をルーティアが知っていたのは意外だったが

「リデアとルーティアの2人が魔王から逃げ回る」と聞いた時は

「魔王の策略に引っかかっていたのだろうな」

「勇者召喚の仕組みを利用して「リディアを魔王から助ける」為の準備」をしていたのはわかっていたが 魔王の罠だったようだ そして リデアの「魔王城に向かう必要があるかもしれない 魔王の居場所を突き止めるために」という判断も正解であり俺達の予想も外れではなかったようで 俺達が「バベルの神殿」にて「勇者の試練」を受けると そこには「魔王の使いである「十二魔王将」のうち三人が現れた」のだ 俺はその時

「俺は あいつらと戦ったことがある」という「不思議な感覚」に襲われた しかし

「俺の中に眠っているであろう勇者の力が目覚めていないせい」

と言う事に気がついたのであった その証拠に俺は勇者として覚醒していなかったら 確実に殺されてしまうレベルの強敵と戦ってきたわけだし

「勇者の力を解放すれば」

俺は「バベルの塔」を登り「勇者の力を完全解放させた時に得られるとされる 伝説の武器「エクスカリバー」を手に入れる事」が出来るかもしれないと「直感」したわけで「聖女の剣」「聖槍」は手に入れている 後は俺の武器「ムラマサ」

これは勇者の力を持つ俺専用に開発された俺しか扱えない特殊な刀で 俺以外に扱える者は居なかったはずだが「勇者の力」を解放したらどうなるのだろうか?と考えて

「聖女の力は

「この世で一番美しい心の持ち主」に宿ると言われている リデアの心を綺麗に磨くことによってリデアの心は「神界一の聖女」とまでは行かないけど リデアが「一番」になれるようになれば」と考えていたのだけど

「リデアの心が清らかになりリデアは誰よりも美しくなったよなぁ~」とつぶやいた そうこうしている間にルーティアのお母さんに挨拶を終えていた俺は部屋に戻り眠りについたのだった

第6章

(この話は第1部の最終回となっております)

**あとがき*

* * *

1年も連載を続けられた理由は皆さんのお陰です!本当に感謝しています!(;_:)

2月中には新作投稿を始める予定なのでよろしくお願いします。m()__.)

僕は自分の中に存在している「力の一部」を発動させていく。そうすると僕の体の周囲に風が巻き起こり始め。僕の周りに存在する空気の質が変わる。その事を感じたリデアさんは自分の腰に差していた細

「勇者様。あなた様は何をしようとしているのですか?」と言うシルフィーの言葉に対して僕は

「ちょっと 今すぐこの王都から離れましょう」と伝えてから僕は王城の中庭に飛び出し 王都を取り囲む外壁の上から王都を見下ろしてから僕は口を開く

「王都の周りに「結界」を張る そして王都の住民と兵士達全員に伝えるんだ「王都は魔物達に包囲されています」そう伝えた後に王都の中に侵入する魔族の気配を感じ取ったので僕はすぐに「風の精霊の翼」を展開して飛び立つ そうすると

「あ!お兄ちゃん!」と声をかける人物の声が聞こえたので視線を移すとそこに現れた人物は「魔王軍の幹部の一人だった人」であるリリアナの姿だった。そんな彼女の後ろから遅れてやってきたリデア達も一緒であった。そこでシルフィが何かを言いかけるのだが。シルフィに言葉を発する前に僕はリリアナに向けて手を伸ばしてリデアに頼み込む

「俺につかまれ」その言葉にリデア達は素直に従う。それを確認してから「空間転移魔法:テレポートゲート発動」と言い放ち、シルフィー達は僕に抱きついたままその場から姿を消したのであった

「今の何?突然消えたよね?それにさっきの子は何?」と言う

「リデアの疑問は最もだが。詳しい事はシルフィから聞くと良いと思うぞ」

「シルフィに聞けば分かるんだね?」

その言葉を聞いてシルフィは苦笑いをしながらも「シルフィー。あんたに質問するよ シルフィーはいったいどこの所属だい?」とリデアは質問する。

「え?リデアは私が勇者の配下じゃないって言いたいんですね?私はシルフィはルーティアとリデアと同じく「四英雄」の一人である ルーティとリリスの娘なのよ」

「はぁ?あの二人があんたを産んだって言うのかい いやまあ「そういう存在」だってことは知っているけれど

「私もシルフィーと同じように魔王軍五星の一人なの」と言うとシルフィーとリデアの二人は驚愕していた。そこでシルフィールは

「私達「バベルの塔攻略組の4人と リデアの母親は実は私の実の母親でもあったの」

「つまり私達

「聖女の一族」に勇者が「聖女の素質がある女の子」にしか 勇者として目覚めないのには理由があって。それは勇者の「力を引き出す」存在が必要になったの その「力を引き出せる」女の子を

「この世界で見つけ出して育てる必要があった」から勇者がこの世界に現れたんだけど その「力を引き出す女の子を見つける為にこの世界に呼び寄せる」為には魔王軍が勇者を欲しがっているという情報は重要だから だから魔王軍と繋がりのある「魔王四天王のひとり 魔王の使いである「十二魔王将」を使って魔王からの指示を貰っていたの それでルーティア達が「魔王城に呼ばれた」時にリデアと接触できたから 魔王様からの命令で

「この子に接触してきて欲しい」と言われてね そして接触してきたという訳なの シルフィから話を聞いたルーティアとリデアが驚きのあまり言葉を失っていた その二人を見ながらシルフィールは説明を続ける。

そして シルフィールが説明をしている最中にシルフィールの「母性」が溢れてきたのは「母親」としてシルフィーが二人の事を愛おしく感じている

「母性と愛情にあふれているオーラに包まれているシルフィールと目が合った僕はシルフィールに対して笑顔を向けると。シルフィールの顔色がみるみると青くなっていくのだ。

「シルフィールどうしたんだ?」と問いかけてみると、その答えはすぐに返ってきたのだ。

「私の母性が勝手に出ちゃう。制御不能。このままだとみんなに迷惑をかけちゃうかもしれないわ」と言って涙目になってきていたのだ。そこでシルフィーが自分の体を抱き締めると。今度は白髪になってしまったのだ、そして、僕達の方を見ていたかと思うとその次の瞬間には、いきなり走り出しそのまま姿を消してしまうのだった そんなシルフィーの様子を見守っていたリデアは呆然とした表情のまま固まってしまっていた そんな

「魔王軍に洗脳されたせいでシルフィーは

「魔王様に絶対服従の状態」になっている しかも「魔王の呪いが強力」で「魔王に逆らうこと」はシルフィの人格を殺す事にもなる シルフィーがあんな風になっちゃったのは「勇者である君と一緒に居ることでシルフィは 本来のシルフィーに戻る可能性が高くなるかもしれない だけど同時にシルフィーが魔王に「殺されてしまうかもしれないリスクが発生する可能性がある」ので注意して欲しいのです」

と言う言葉を思い出して。シルフィを助ける事が出来るかもしれないと期待を抱いていた分。その反動も大きい しかし

「魔王軍との戦いの最中に魔王と戦うことになるなんて思わなかったけどな」とルーティアがつぶやくと リデアも

「私達を逃がすためにお兄ちゃんは「犠牲になろう」としているのかな?と私は思う 私もルーティアと同じ意見」と言う それに対してルーティアも「そうだよね」と言うとリデアも「そうなんだよね」と相槌を打つのである しかし「それは無いと思いますよ」と

「シルフィーの「母性的な物」が出て来る原因は「シルフィールは勇者を深く愛すると出て来やすい体質なんですよ」と言った リリスの言葉を思い出す。リリス曰く

「シルフィールの母性の源泉の殆どはルーティにあるのでそのせいもあってか「勇者の事を愛し過ぎている状態」になるわけです まあ勇者を深く好きにならない限り。こんな事にはならないわけです」と言っていたのを思いだし 僕はその事を伝える事にする 僕はシルフィを追いかける為に「空間転移魔法」を発動させる

「転移先」はもちろん 僕達が暮らしていた場所だ。そして僕の目の前に広がる景色はかつて過ごしていた僕の家が存在していた場所で、僕の家が有るはずなのにそこには僕の知らない別の建物が存在していた。そう。ここは僕の住んでいた場所ではない。おそらく別の場所へと飛ばされてしまったのだと感じた僕はまず状況を把握したいと思い家の中に入り一階の部屋に入ってみたがそこには見知らぬ女性が寝息を立てている姿を確認する事が出来たのだが僕はこの女性を知っている 僕はすぐに寝室と思われる部屋の扉を開いてそこにいる人物に近づいて声を掛けてみることにした。

「すみません。あなたのご主人さまのお知り合いなのですが、あなたの名前は何とおっしゃるのでしょうか?」と言うと彼女はゆっくりと起き上がり僕を見て目を丸くしてからこう言う

「えっとあなた誰?」と聞かれてしまい僕は困ってしまう

「あ!あなたがリデアのお兄さんですか?」

リデアのお母さんが僕の方を見るなりそう言ってきて

「いえ違います。私はリディアの保護者でリデアのお姉さんのシルフィールの友人で。ルーティと申します。」と言う リデアのお母さんが僕に話しかけてくるのだけども、僕の事を知っていてリデアのお母さんであるのなら リデアのお母さんが知っているリデアの情報を知りたかったから「僕の事は知っていますよね?」と言うと。リデアのお母さんは首を横に振ってくる

「いいえ。知りませんでした。そもそも「勇者がこの世界の何処かに転移して消え去った」という話しか聞いていません 私に分かる事といえば 勇者はリデアの姉のシルフィーと結婚してシルフィの子供を産んで その子を勇者の子供であると公表して。勇者は姿を消した。その程度の事で それ以上の情報は全く持ってないんですよ」

「つまり リデアとルーティアはリデアの妹であって。シルフィーはルーティアとシルフィの娘」と僕は確認するのだけど リデアは僕の言葉に対して

「リデアとルーティアは姉妹ですよ」と即答してくれる

「リデアはリデアが産まれた後すぐに「勇者」

「アベル=エルフィン」の妻として嫁いで その後に生まれたリデアの姉のリリスは「リデアの娘であり聖女の娘」という事もあり 勇者の娘であるという事で。魔王軍の四天王である四星の「十二魔王将」の一人として魔王城で暮らすことになり。勇者の娘であるという事で勇者が戻ってくるまでのしばらくの間 魔王代理を務めていたらしいんです」

その言葉にリデアのお母さんも同意してくれたようで、魔王の代行をしていたと聞くと、リデアが僕に「どうして知っているのか?」という疑問を抱いたらしくて僕を不思議そうに見つめてきたのである その話をしている時。リリスが突然姿を現したのであった そのリリスは僕達を見回してから

「あら。皆様揃っていらしゃったのですね」と言うのだが

「その様子では リデアが「この場から逃げた後」。勇者と会ったのかしら?」と僕が思った通りリデアのお母さんに尋ねられてしまったのだ。それにしても。リデアの母親のリリス。彼女って一体何者なんだ?と気になっていたんだけど。それは「魔王軍四星の一人」だったからなのか いや。リデアはリリスを「母様」と呼んでいるのだから リリスの年齢は見た目の外見的に三十代後半から四十代くらいに見えるんだけど 実際はもっと年齢いっているって事になるんだよな。それに「四星の一人」って言っている時点で「十二魔王将」って奴なのだろうか?と考えている間に リデアが「え?えええと。リデアの母様なんですね。私も勇者に会ってきました」と報告してきた

「ふぅん。勇者がリデアに接触して来たのねぇ

「あっちの世界に居続けるより。勇者が住んでいるこの世界のほうが良いかもしれない」と考えたのかしらん

「勇者は私達と一緒に戦ってくれる事を約束してくれている」とか言って 勇者を自分の夫にしようとしそうな娘だから ちょっと不安は有ったんだけど。大丈夫だったみたいで良かったわ」と安心したような声で話していた その言葉を聞いた僕は

「あ、あの 魔王四天王が魔王の使いじゃなくて。勇者がこの世界に戻ってきた理由はなんだったんですか?」とリリスと会話をする するとリリスが僕へ

「この世界に「リデアが生きている」という事実を確かめに来る為よ」と伝えてきて 続けて「それでリデア あんたがこの男と結婚したがっているっていう話は聞いていないから まだこの世界で勇者と一緒に暮らすのかい?」と尋ねる その言葉にリデアは リデアが勇者と一緒にこの世界に帰ってきたのは 勇者が自分と

「結婚してください」と言い出して それを受け入れて結婚したいと願うようになっていたからだと話す しかし そんなリデアの言葉を聞いてリデアの母親が「はぁ?」と言ってしまう。その表情からは「嘘つけ リデアの旦那はシルフィールの事を「俺の女にしてやる」とかほざいていた。どうせその時にリデアに惚れたん

「その言葉が本当ならば。シルフィールを攫ってリデアと引き離す」という行為に出るでしょうね」と告げられると 僕はシルフィーの事を考えるとリデアの言う事を鵜呑みに出来ないなと思い

「僕達もシルフィールを救い出すために勇者と戦っていました。

しかし僕達はシルフィーを取り戻せなかったのです。」と言うとリデアが

「リデアの母親は シルフィールが連れ去られてしまった事に関して「予想出来ていた」と言っているのよ

「私が魔王軍四星の1人として魔王城に暮らしている際に リデアの両親は魔王城の「四天王」と「六魔王将」についての説明を受けたのよ そこで私は

「もし魔王に敵対心を抱く人間が勇者と一緒に魔王を倒した後に魔王が勇者の力を奪おうとする事が無いように。魔王に敵対する人間を魔王が始末する」

という決まりになっているから。勇者に協力して魔王を倒して 魔王の呪いで「リデアの母親」が命を落としてしまう可能性もあると教えられたので。魔王がこの世界にいる間は絶対に 魔王と戦う事は避ける事を強く勧められて」と説明してくれるのだけど 僕は「リデア 君のお父さんが君達を置いて消えたのには理由があるんだと思う でも 君は本当にそれでいいのか?このままこの世界を去って もう二度と両親に会うことが出来なくなる可能性があるんだぞ」と説得を試みようとしたのだが

「私は母さんに「勇者と一緒の方が楽しいよ 私達の事は心配しないで」と言われたから。シルフィールを助けるために頑張ってここまで来た」と言う リデアは勇者を本気で愛していて 僕とは「友達」の間柄なだけで「それ以上」になるつもりは無いと伝えるとリデアは僕の目をじっと見つめてきたので「僕の気持ちは変わらぬよ」と答えると リデアは僕

「リデア あなたは自分の子供の為に勇者が犠牲になってもいいと思っているのかしら?」とリリスが質問する そのリデアの母さんの言葉で僕もハッとなってリデアの顔を見ると。リデアの瞳がうるんでいる その瞬間に僕の胸が熱くなり。僕はリデアの唇を奪いたい衝動に駆られたが。僕はリデアを抱きしめてから 僕の「リデアへの想い」がどれほど大きいのかを改めて思い知ったのであった。リデアの事が大好きであると その僕を見て リデアのお母さんは微笑んでいたのである。

そういえば僕に抱き着いたままだった。

そう思うと急に恥ずかしくなってリデアから離れたのである 僕から離れるとリデアは僕の頬っぺ

「あなたのおかげで 私の母は「私に生きる意味」を与えてくださったんですよ」と言う 僕としては リデアに幸せになってほしいと思って行動しているだけなのだが それが結果的にリデアの役に立っているのであればよかったな と思ったのである

「ところでリデアのお母さん 僕に何か用があったんですか?それとも僕の顔を見に来ただけだったりします?」と言うとリリスから意外な言葉を聞くことになるのだった それはリデアのお母さんとリデアが一緒に暮らしていない本当の原因 それは「リデアの母親が僕達に迷惑を掛けたくないという事で家から出て行って。それから 僕とシルフィールに手紙を渡して「リデアを頼む この子の力になるべく。これからは一緒に生活してやってください」と書かれていた事と シルフィールの居場所が分からずに探していた事と シルフィーの居場所をようやく掴んで今すぐシルフィーを連れてこの国に帰って来れるという連絡が入ったので。

リデアを迎えに行く前に挨拶をしておきたくて顔を出しにきてくれたらしいのである その話を聞いて僕は。魔王四天王はリデアの母親とリデア以外全員 シルフィーの魔力を感じる事が出来る能力を持っているという話を思い出したのである。リデアのお母さんがシルフィーを誘拐したのにも理由

「リデアのお母さんが僕に会いにくる理由はわかりましたけど。僕はまだ何も知りません。なのでリデアに教えてほしいのです。勇者はどうして魔王軍の幹部である四天王と戦わなかったのでしょうか?それに勇者とシルフィの二人は何処へ行ってしまったんですか?」と聞く それに対してリデアの母親は

「その件については勇者とシルフィに口止めされているのよね。

まぁ 別に構わないでしょう。「勇者が四天王との戦いを放棄した」という訳ではなくて。

シルフィと二人で何処かに逃げたってだけの事ですし。勇者とシルフィならこの世界でも楽しく暮らしていると思いますし。

そもそも「勇者と四星の誰かを結婚させてこの世界を支配するためだけに作った国」という事で魔王軍にこの国が狙われる事も無くなるでしょうし」と説明を受け リデアとお母さんから勇者が四天王との争いを避けるに至った過程を聞いた僕だったが 魔王軍から逃げる事になった経緯を聞いた僕は 魔王軍が四天王の一人を「魔王の娘」にしたのは。

四天王である十二魔王将を「勇者の子供」にしたのも同じ理由で魔王軍と戦わせないで勇者を無防備にしてしまえば「勇者が自分達を殺しに来ても。勝てるはずがないから逃げれば済む話」だと魔王軍は考えたんじゃないかな?と それに。僕が知っている情報の中では「十二魔王将は魔王代理」として魔王の代わりにこの世界で暮らしていた。

それはつまり「魔王軍の中でも魔王に近い地位にいる人物だと思っていた」のだ。

しかし。リデアの話ではリデアのお母様が十二魔王将の一人であるらしいから。魔王がこの世界で生きていた時は魔王軍の中にリデアの両親が居た事になる そうなってくると魔王の使いがリデアとシルフィールに接触する事は無かったのだろう

「それってさ。もしも 勇者に敵対していた場合 その二人を人質に取ればいいんじゃ無いのかな?人質に取っておけば勇者は何も出来なくなるかもしれないし。僕が勇者だったとしても僕とシルフィールが戦っている最中にリデアを攫われたら戦いを止めざるを得ないかも」と言う話をするとリデアも母親も苦笑いしながら聞いていたが僕は構わずに話を続ける事にした。そして僕は気がついた事を二人に伝えた まずは、この世界のどこかに存在していると思われる魔王城に居るはずの十二魔王将について話し始めると どうやらとリデアと母親は 魔王城にいた頃の記憶

「リデアはリデアの母親から

「勇者に戦いを挑む事は絶対に避けなさい もし仮にあなた達が勇者に勝つことが出来ても その先に待っている未来に幸せは存在しないから」と言われたらしく リデアはその言葉を信じていたからこそ魔王の娘である自分とシルフィールが戦うことをせずに魔王城の外に逃げ出したと言っていたので それと同じ事だと思う」と言ったのだった。

それを聞いて僕は そのリデアの言葉を信用することにした

「シルフィールがどこに連れ去られたかまでは分からないけれど。シルフィールの事だからきっと大丈夫」と僕が言うとリデアが「シルフィールの事もそうだけど。シルフィールが持っているとされる聖杯 リデアの母親の言うとおり。シルフィールが連れ去られている可能性があると思う。

だってシルフィールが行方不明になった時を境にして。魔王軍は動き出していて しかも。シルフィールの行方を追うようにして 勇者まで消えてしまったって状況になるんだもんね。それにしてもあの子達は一体何処に行ってしまったんだろう?」と言う そんな事を言っていたリデアであったが。その時の彼女は少し不安を感じさせていた表情だったので。僕は彼女を元気づけようと抱きしめてあげることにするのだが、その際に彼女が身につけていた鎧の一部が音を立てて壊れてしまい彼女の体が僕の目と鼻の先にあったりすると。僕は自分の鼓動が高まってくるのを感じたりしているとリデアが顔を赤面させていたので 僕から離れようとするリデアだが僕は離さない様に抱き締め続けていたの

「リデア 君が僕の傍にいてくれる事 凄く嬉しい 僕とリデアが出会えたのには意味があるはずだから。リデアと一緒に旅がしたいんだよ」と僕が話すとリデアの体から力が抜けていくのが分かった。僕はそこで「ごめん 君の体を触っちゃったり 抱きしめたり キスしたり」と言って謝るのだが。「別に あなたの事を許したわけじゃありません」と言いながら僕から離れると 僕は

「そうだよね。リディアも僕を許してくれないだろう」と言うが しかし

「そうではありません」と言われて僕は戸惑うことになるのだが そんな風に思えて来たのだが。リディアの顔をよく見ると何かが違うことに気がついて僕は困惑してしまったのである。何故ならそこにいた女の子の顔は真っ赤になっていたからである。そう思っていた矢先にリディアは僕の胸に飛び込んで来てから唇を奪って来たのであった 僕はリディヤの行動に驚いたものの僕の体は自然に動くようになっていた。僕の体にすがり付くようにしてきた彼女の頭を抱え込みそのまましばらく抱いているとその時にふとあることに気付いたのである 僕の唇を塞いでいた柔らかいものが離れると僕は目の前で微笑んでいる女の子に対して優しく声を掛けることにしたのだ。その言葉は

「おかえり」と言うものだった それに対して僕の腕の中に包まれているリディアは僕の胸に耳を押し当てると目を閉じたままの状態で「ただいま やっと帰ってこれました」と呟くので。その声はとても弱々しくて僕はリディアを強く抱きしめる事で「リディアが僕の所に帰ってきた喜び」を精一杯伝えたかったので 僕は彼女の名前を呼びながら頭を撫で続けてあげることにした。それから僕はリディアをベッドに寝かせる事にした それからしばらくして僕は「リデア 僕達の仲間になってくれないか?」

「いいの? 私は勇者とは敵対関係なんだけど」とリデアが答えると リリスは

「でも リデアは私の大事な娘だし。私に「一緒に暮らしたい」ってお願いされたし。それに。シルフィも一緒みたいですから リデアさんは勇者と敵対する必要はないのよ」と言うと僕達のやり取りを見ながら「シルフィも無事に帰ってくるといいですね」とリデアが言うと

「大丈夫ですよ。シルフィのことだからすぐに帰ってきてまた皆で暮らすことになるはずです」とリリスが笑顔を浮かべて言ったのであった。その後にリデアと別れて宿屋に戻った後に僕はすぐにシルフィールを探す為に行動を開始しようとする しかし

「勇者 あの リデアって あなたがこの世界に来る前に出会った仲間の娘だと思いますか?」と聞かれてしまうが。

「それは多分違うだろう あいつの母親は人間じゃないらしいし それに僕達がこの世界に来たのは一年位前の事だ この世界に転生してくる前に。リデアに会った事なんてあるわけない この世界でリデアと出会った時の事は覚えていないけれど この世界に来てから出会ったリデアの事なら はっきりと思い出せる それだけで十分じゃないかな あとは この世界のリデアの親に聞くしかない まぁ 今さら聞いたところで教えてもらえるとは思えないけど それよりも今は。これからどうするべきかを考えよう」と僕が話すとリデアは嬉しそうな表情を見せると「勇者 あなたはやっぱり。私が思った通りの人で安心しました 勇者は勇者だなって」

そんな話をしながら リデアの両親に会いに行くと。その道中にてシルフィーと合流することが出来た。そして。僕はリデアの父親に「あなたとシルフィの母親について知りたくてここまでやって来ました。この国に居られるのも残り僅かな時間ですし。その間に知りたかった事を知ってしまいたいと考えています」

「お前になら全てを話すことが出来るだろう。ただし条件が有る」と言うのである その条件で僕がリデアのお父さんが住んでいる屋敷に向かう事を決める 僕がリデアと出会って。シル

「リデアのお父さんとリデアとお母さんに挨拶をしてきます。

それと。シルフィールもここに居たら良かったのですが まぁ 彼女に関しては心配する必要もないでしょうし。僕達はこのままこの国を去ろうと思っています。リデアのお母さんと会う機会があるとしたら 魔王軍との戦いでお会いする事になると思いますので」

僕はリデアにそう言い切ると 僕はシルフィールの捜索をする事にしたのであった。それからリデアと共に街を出ると僕はまずは「魔法でリデアのお母さんと話が出来るようにするから ちょっと待っていて欲しい」と話し。リデアが「シルフィールの事を聞かないと駄目なのに」と

「僕がシルフィールの事で知らない事が有ると思う?リデアはシルフィールと一番長く付き合っているんだよ リデアの言うことが事実なら リデアと初めてこの世界で出会いこの世界で初めて出来た仲間の そして僕にとってはかけがえのない大切な存在である そんなシルフィールの居場所を僕が忘れるはずが無い それにさ。僕はシルフィールの事が好きでしょうがない だからシルフィールを見つけ出せるはず 僕とリデアにとって大事な存在だから」と僕が言うとリデアが涙目になりながらも「そうだったね 勇者の言うとおりかも シルフィールは絶対 生きているよね」と納得してくれた様子だったので僕はシルフィールの探索をする事に決めたのである

「勇者様。リデア おかえりなさい」リデアの母と妹は笑顔を見せながらリデアの帰りを迎えてくれたのである 僕は リデアから

「魔王様の使いとして。魔王軍の情報を探っていたの そうしたらリデアは勇者様と出会い その流れで魔王軍に捕らわれて魔王城に連れてこられたの そこでシルフィールに出会い。シルフィールがリデアのお友達となってから。リデアとシルフィールと三人で旅を始めたんだ」と説明された リデアの母親から魔王軍との戦いについて

「その途中で。リデアがシルフィールを連れて姿を消した」とだけ言われて それ以上の話は聞けなかったのだが その話が終わると。

「あなたがリデアの言っていた人ですか 本当にリデアが言っていた通りの人物なんですね 私はリデアのお母さんのリデア=ラタ そして妹のアイシアです」と言われたのである そして

「私達はリデアがシルフィを救って戻ってくると信じて待ち続けているんです でも。もう限界です シルフィールが戻って来るまでは私はあなた達の事を受け入れられない。でも シルフィールが戻ってきた時 私達の事を助けてくれるって信じているから シルフィール 早く帰って来てね。そうじゃなければ シルフィールの体を食べてしまいそうだわ」と物騒な事を言っていると 僕の事を見ている リデアの妹であるアイちゃん

「あぁ。シルフィール姉さまが言ってた男の人だ。リデアの彼氏さん あの。その。私の事をリデアと一緒に守ってくれたりしない?」と上目遣いで僕を見てきたのである 僕はそれを聞くと「リデアは 君の事も大事にしていたのかな?」と尋ねると。

「勿論だよ。私の事 可愛がってくれたり。一緒に旅をしていた頃は 一緒にお風呂に入ったり。私の髪を手入れしてくれていたんだ だから リデアが大切にしている人達を傷つけたりしないように 私は気をつける」と答えたので 僕は

「リデアから君の事も頼まれていたんだよ 僕の大事なリデアの 大好きな娘 僕の愛しい人のリデアから。

君はリデアとシルフィールとずっと一緒にいて欲しい。シルフィールの事を頼むって 僕達の世界では結婚という制度があって 君とシルフィは 既に結婚という契約を結んでいたんだけど リデアとシルフィールと僕とで 一緒に暮らせるようになるまで。

シルフィールの体を預かる約束をしているから。

僕の家族になるかは君に任せるけど それまではリデアの事はシルフィールと相談して欲しい それから もしリデアが 僕やシルフィールの前から消えた時に もしもの時には 僕はシルフィールと結婚しようと思っている リデアの夫である僕は 絶対にシルフィールを泣かせたりしないと誓う」と言うと アイ

「ありがとう リデアのお父さん。お母さん 私が必ずリデアを取り戻して見せる 私の愛する人はリデアしかいないの リデアがいなくなってから毎日泣いてばかりいて」

僕とシルフィはリデアの両親の家に戻り リデアの母親に改めてリデアがいなくなった時の状況を尋ねてみると。

リデアは魔王に連れ去られ リデアが魔王に囚われている場所を教えてやると言われ。

その言葉に従って魔王の配下となり。僕達に敵対してしまったのだと そしてリデアの母親から

「この国は魔王の支配下になっている」と告げられて「魔王に洗脳されているんじゃ」とリデアが反論すると。僕と目が合い。お互いに何かに気付いた様子を見せた

「勇者 私には分かるよ この人が嘘をつく理由が無いもの ただこの国の状況だけは教えておくよ 私もあまり詳しくないけど 私達が住むこの大陸とは別の大きな陸地が存在するみたいだけどそこに存在する国も魔王に支配されていてこの国が滅ぼされると次のターゲットはこの国に決まるみたいな感じだったよ」と言う話を聞いて 僕達は再びリディアの仲間の少女と合流し 情報共有を行った結果。この国を立ち去る事を決めた。それから僕は一度宿屋に戻るとリディアに「少しの間で良いから一人で過ごさせてくれないか?」と告げると、寂しそうな顔をしたのであったが僕はそのまま宿を出て行ったのであった 宿屋から出た後に。僕は自分の仲間の一人である女性の元へ訪れていた。彼女

「勇者。私の元に来てくれるのを待っていた。魔王が動き出した今 私に勝てる人間はいない。勇者なら 魔王に対抗できる力を持っているはず」と言いながら僕に迫ってくると。

「ちょっと落ち着いてくれ 今。君とは戦えない 僕もいろいろと考えて。今のままではダメなんだ 今の僕はあまりにも弱いから だから強くなるために 僕は修行をしに行く」と答えると女性は「どうして 私と戦うよりも大事なことなのか?私は勇者が戦いたいと望む限り何度だって相手をしてあげるつもりなのに」「それは無理だと思うけど とりあえず。僕にも考えがあるから まずは しばらく離れて生活することになると思うけど また会える日まで 元気で過ごしてくれ」と伝えると僕は歩き出してから「僕が魔王と直接戦う為にも僕はこの世界に来た リデアは僕の元に来た理由はわからないけど。きっと大切な目的を持ってこの世界に召喚されたんじゃないかな」と話すと僕はリデアの父親の家へと戻ったのであった それから僕はリデアの父親 リディアの母親 アイの三人に挨拶を済ませるとリデアの母親のリデアが使っていた部屋に案内されて そこで休むことにした。その部屋に入ると 部屋の隅に小さな木彫りの木箱が置かれており 僕は その中を開けると中には指輪が一つ入っていた その指輪を取り出した僕は。

僕はその指輪を手に取ってからじっくりと眺めてから。それを指に付けてみたのである すると。不思議な感覚

「勇者殿ですか?」と言う声を聞いたので「はい」と答えると「良かった無事だったのですね」と言うリデアの声を聞いたのであった。そこでリデアが現れて僕を見ると嬉しそうに笑った後抱きついてきたのだが、「えっ?なんでこんな事に?これはどういう事なんだよ」と思わず口にしてしまう程の出来事が起きていたのだ 何故ならば先ほど手に取っていたこの木彫の小箱の中にあった この世界での僕の姿と同じ容姿を持つ つまり。異世界転移を行う前の本来の僕の姿になっていたのだからである そして「まさかとは思うけど 僕の体が勝手に動くなんて事は無いだろうね?」と言う僕の質問に対してリデアは微笑んで答えなかった

「えっと 僕とそっくりな人 いや 違うね 僕そのものがいるんだけど」とリデアは説明してくれた どう言う訳だかさっぱり理解出来なかった 僕はリデアの話を聞き終えるとリデアとアイ それからシルフィールの四人で旅を続けていた。

シルフィールと別れる事になってしまった僕は その後シルフィールの捜索を続けていったのである。

しかし。リデアが魔王側に付き勇者に敵対するようになった為。僕達の戦力

「勇者一行」は苦戦を強いられていたのだった。そんな中で僕は自分を強化する為に。とある遺跡を訪れる そこを訪れた際に。僕は リデアとよく似た雰囲気を持つ女の子と出会い 彼女と仲良くなり二人で過ごす時間が増えたのだが。そんな彼女に「あなたと出会えて本当によかった」と言われるようになり。僕の方はというと彼女の好意を受け入れるようになっていたのである そんなある日の夜の事 僕は夢を見たのである 夢の中である女性が僕の前に現れて「お願いが有るのです」と話し始め その女性がリデアに似ていたので僕は彼女が僕の前に現れた理由についてすぐに分かったのだが 彼女は

「あなたの事はシルフィールとリデアの両方から聞いています リデアは私の妹のリリアナです」

リデアの本名はリリアーナ=ライラントといい 僕の知っている名前 ラタ=ライラントと同一人物なのだと教えてくれた そしてリデアとシルフィールの本当の姉妹であり 僕の目の前に現れたリデアがリティアラで本物のリデアの事を母と呼び 妹だと教えてくれる少女がリディアだと知ったのである 更に。僕の体から流れ込んでくる情報の中で「リデアの母であるリディアさんとシルフィールの妹であるリディアさんの二人が僕を愛している」と言う事を知る事が出来たが リデアの妹リディアさんについては「シルフィールが大好きだった人」としか知らなかったので リデアとの共通事項としてリデアが 僕と結ばれても 決してシルフィールを裏

「私はリデアと違って。自分の感情で誰かを傷つけるような真似はしないわ あなたは私の事を嫌いになるかもしれないけれど私はそれでもいいのよ だから。私はあなたと共に生きていきたいと思っています。だからあなたは私の傍にいて下さい。あなたと一緒にいられるだけで幸せな気持ちになれるから。私にはもう。あなた以外考えられない」と告げられてしまい 僕は戸惑いながらも「僕が君を大切に思っているように。君は僕の事を必要としてくれていたんだよね それが例え。僕の都合のよい解釈だと分かっていても。今はただ。君が戻ってきてくれて嬉しい でも 君が魔王側の人間に付く事になった経緯とか 僕はまだ信じられていない部分もある。僕にはこの世界の事情に通じている知り合いもいるけど。僕の方から もう少し待って欲しい 君が魔王に操られていたんだって証拠を掴むまでは 僕達の旅に決着をつけるまで」と言って僕とリデアは旅を続けるのだったが。僕がリデアの体を乗っ取る形で。僕が表に出てきてからは。リデアの体に僕の精神が入ったままの状態が続いたが。リデアが僕の代わりに行動してくれているので特に不便を感じる事はなかったのであった。

旅の途中で。僕はリデアの妹のリディアから聞いた話をリデアとシルフィールに伝えたところ 二人は「魔王を倒せばリデアを取り戻す事が出来る シルフィール姉さまも戻ってくる 私 絶対に諦めたりなんかしない」と言うリデアの希望の言葉を聞く

「シルフィールも リデアも 皆幸せに暮らすのが一番だけど。僕にも協力できる事があるなら どんな事があっても 絶対に君を助け出す」とリディアとリデアの姉妹と約束したのであった 僕達が旅をしている最中。シルフィはずっとシルフィールを探していた。僕としてはリデアと離れるのは寂しいと思ったが シルフィールがリデアの居場所を知っている可能性があると言う話になり。僕はシルフィの意見を尊重することにして リティアとは別れたのだが。

僕と行動を共にして貰っていた。リディは魔王の配下の一人と遭遇してしまったようで戦闘

「私もリデアとシルフィールが一緒にいるのは良いことだと思うの。だから魔王を早く倒しましょう。リデアとシルフィの再会の為にも 私と勇者の二人だけになったからといって私に気を使う必要はないですよ」と言う言葉を聞いてからリディアとはしばらく二人で行動する事になる それから僕はリディアナと二人で行動をしていると。僕は「勇者。魔王の配下と戦う際に。私に協力をしてほしい」と頼まれてしまう

「僕にできることであれば」と言うとリディアは嬉しそうな表情を浮かべると 僕とリディアはしばらく歩いていくと魔王軍の兵士が数名 何かしらの戦闘訓練を行っていた リディアはその兵士達を見つめてから

「勇者彼等の中に見覚えのある顔はいない?例えばあの子のような」と言いながら 一人の男性兵士を指さすと。僕は彼に注目してから

「うーん ちょっとわからないな 他の人に尋ねてみてもいい?」と聞くと。

リディアは「構わない」と返事をした

「君達はこの国の兵隊なのか?」

「いえ 自分達は傭兵部隊に所属しています 自分は隊長を務める者です」

「ふむ そうか 実は少し尋ねたいのだが」と前置きをして 僕は質問を始めた まず ここ最近。国で異変が起きているのではないか そう言った内容の話を始めると 僕と年齢が変わらないぐらいの男性が 魔王軍によって占拠

「お前は知らないのか?」と問いかけると

「はあ 確かに最近は妙に魔物の討伐数が減ったとは思いますが」と答えが返ってきた 僕はその男に向かって。さらに質問を続けたのであった 僕はリディアの頼みに応じて彼女と共に行動する事にする。僕達の目的地である

「アルフォンス王国」と呼ばれる場所へと向かって 旅を続けている それから僕達は歩き続けていくが。途中で立ち寄った村や町でリディアが「魔王を崇拝し、その力を得ようと暗躍する魔王信奉者に この町の人達は利用されているみたい」と言う話をしてくれたが

「どうしてリデアの母親のお母さん つまり。君のお母さんはこの国に来ようと考えていた?」と尋ねると

「ええ 理由は 詳しくは言えないけど母様は魔王の力をその身をもって感じ取り。そして勇者の力となるべくこの世界に訪れたらしいの」と言うリディアの話を聞いて僕はある疑問を抱いたのでそのことについて話すことにした それは「リデアが僕の前に現れた理由はわからないが この世界に召喚される時に。僕は「魔獣使い リディア=ライラント」の力を手に入れている」とリデアの母親のリディアとリデアの関係が気になっていたのだ

「リデアの母親のリディアと。リデアの母親であるリデアの関係は一体どうなっているのだろうか?リデアがこの世界に来る時。彼女の力はリデアと共鳴していた。それにリデアはリデアの母とリデアの関係について語らなかったけど。恐らく。彼女は自分の事をあまり語りたがらない性格なのだろう。だけど リデアと僕の母親が関係を持っているのは間違いない。

そして、僕は二人の母娘 どちらか一方としか会う機会がないのだから 片方がリデアを産んでもう片方はリデアを放置して旅に出ているという可能性もあるわけだ」と言うと リディアは困った

「えっと リデアの母と会った事はありますよ。魔王を倒す旅に出る前に一度だけ」

「えっと リデアは僕と出会う前から

「魔剣リリス」「聖剣レナス」と それぞれ勇者に与えられる武具を手にしていたが。彼女の母は何故魔王の力が宿るとされる魔王の書を所持していたんだろう。それに僕は一度彼女に命を奪われているから。僕は彼女のことを母親として認識できないんだけど。君は彼女と会った事があると言っていたが その点はどうなんだい?」と尋ねると。彼女は戸惑いながらも答えた

「はい ただ。リディアの記憶の中には。私にお腹を痛めて子供を産んだという記憶があるのですが。私はリデアを産む直前に亡くなってしまったはずですなので。私の記憶が正しいのならば私はリデアのお祖母ちゃんということになると思います」と言うリディアの言葉を聞き僕は。

リデアにリデアの母である「リリア=ライラント ライラント ライラント=ライラント ラライラント=ライラント」と言う名前を聞いていたので。「君の名前は リディア。君の名はリディアであって リデアとは何一つ関係ないよね」と問い質す すると

「ええ 私の名前にはリディアの「ディア」と言う名前が付いていないわ」と答えるリディア。そこで僕は一つの仮説に辿り着くことが出来たのでそれを口にすることにしたのである リディアの母親は「リディア リデアと名乗れるように」と考えた上でリディアと名付けたのではないか と言う説にである 僕に殺された後に「リディア」という名前が 彼女から消えてしまったのではないかと考えた僕は リデアにそのことを話すが。彼女は納得できていない様子で。僕も僕なりに考えていた事があったので リディアに「僕達と一緒に魔王を倒した後。君は僕に自分の事を色々と話してくれていたけど。その中に「リディア リデアの事を気にかけている」と言う内容が含まれていなかったから。君にとってリデアの存在は「過去の人になっているのかな? リデアの方は今でも君に対して複雑な感情を抱き続けているが 僕にはそれをどうにかする方法が思いつかないんだ でもね。君が自分の事を話してくれれば。少しは状況が変わると思うんだよね 君が今考えていることだけでも教えてくれないか?」と言うと リディアナは「そうですか」と呟いたきり。黙ってしまったが 僕がリデアの存在を思い出すまでは。リディアナとリデアはお互いの存在を認知すらできなかったはずだ。僕と出会ってからは

「私の中で。もう一人の私が存在しているのは確かです。私だって 勇者の事が気になる気持ちも理解できます 勇者の傍にいるのはリデアでなくても良い リデアが勇者の事を覚えている限り 私が表に出る事も出来ないかもしれないけれど。それで勇者の傍に居るのなら私にできる事は無いから」

とリディアは寂しげな雰囲気を纏いながら僕に伝えたのだが 僕としても「魔王を倒しても。彼女が戻ってこなければ意味がない」と思っているからこそ「魔王を倒しに行くのは構わないが 君とリデアは別々の人生を歩むべきだと思う」と言うと リディアは何も言わずに俯くだけであった 僕はその後 旅を続けていた

「リデ。魔王がこの世界を統べるつもりだ と 噂されていたけど 本当にそうだったら。大変な事態になると思わないかい?」と僕が言うと リデアは「私もそんな話を聞いたことがあるけど 本当のことだと思う?」と尋ねてきたので。僕は自信をもって「真実だと僕は思うよ」と言ったのだが 僕とリディアは魔王の城の前に到着していた。リディアは「リデアが囚われている可能性が高いのが魔王の部屋だから。リディアのお母さんがリディアを助けるために魔王の所へ訪れたとしたら 私達の目的とも一致する 行くしかないでしょう」と言い。僕はリディアの案内で魔王の部屋へと入っていったのであった。

リディアに先導され魔王の部屋に足を踏み入れると

「リデアはどこに?」と僕はリディアに質問をすると。リデアとそっくりの顔をした女性が「あら?あなた達が来たってことは。あの子は負けたのですね。まぁ良いでしょう さすがは勇者様です」と話し始めるのであった

「勇者 あなたの事は良く知っています そして魔王を倒すべく召喚されたあなた達が。まさかこんな形で再び出会う事になるなんて夢にも思いませんでした。ねぇ シルフィール?」と言うとその女性の身体に変化が訪れるとリデアの姿に変わったのである 僕達は動揺しながら「なっ!どういうことだ!?」と言ってしまうと。その女性は 楽しそうに笑いながら 僕の顔を見ると。僕を見つめながら口を開く 僕は その光景に言葉を失っていると僕の目の前に立つ女性は「ふふふふふ 久しぶりでしたけど。やはり私の力でも完全に貴方の力を抑えることはできなかったみたいです」と笑顔で言うと「リデア」が僕を押し倒すので 僕は押し倒されるまま 地面に倒れ込むと「勇者様 私と交わりませんか?」と言うと僕に向かってキスをして。僕の服を脱がせようとする それから「うぐぅ」という

「あーあ。やっぱりダメだったか」という声がしたのでそちらを振り向くと リデアの姿がそこにはあり。彼女は「残念 せっかく。勇者を私だけのものにしてあげようと思ったのに」と言うので。僕は

「お前は一体何をしているんだよ!」と言うと 彼女は僕に向かってこう言ったのである

「見てわからないの? 私はリディアなの。そして 貴女に力を与えるためだけに存在しているの それなのに リディアに力を奪わせるなんて。勇者らしく無い行動を取るわよね」

リディアが僕に何かを仕掛けようとしていたのを邪魔されて怒ったのか。リデアの姿をしている存在が怒りを露に

「何しに来たっていうんですか。この偽物め 勇者様に近寄らないでもらえます?」と口にしたが。僕はこの場においてこの二人の関係を理解することができていた。だからこそ僕は 二人を止めようとした この二人が戦う事にどんな意味があるか分からないから だが。その行為はリデアの方が許さなかったようだ 彼女は僕に近づくと「大丈夫だよ?勇者様 安心してください。これは私とこの子の問題だから 心配しないで欲しいのです それに私は 私と私の娘であるリディアが大好きだから。私の手で娘を殺したくはないのです だけど、私達の娘に手を出すようなら たとえそれがリデアであろうと リディアであろうと。私の怒りに触れない範囲でしか 相手はしないと約束します。なのでどうか リデアは私が引き受けるので リデアの相手をよろしくお願いいたします」と言うと僕の意識は暗転するのである。僕は自分の意思とは関係なく。リデアに倒されたらしい 僕は目を覚ますとそこは見知らぬ部屋のベッドの上で僕は上半身を起すと自分の隣には。なぜか リデアとリディア そしてリディアの母の三人が僕に密着しており 僕が起きると同時に。僕は彼女達に一斉に抱き着かれてしまうのである 僕はどうしてこんなことになっているのだろうかと思いながらも。僕自身も彼女達の事を強く抱きしめたいと言う衝動に襲われてしまっており 僕は本能に従うように。彼女たちの唇を奪うと

「あっ。だめぇ勇者さま」「やっ そこ 感じちゃいます」

「いいよ 私も 感じるよ」という言葉を聞いたところで。僕は正気に戻ると「ごめん ちょっと待ってくれ 君達と僕が今やった事は忘れて欲しいんだけど」と言うと

「それはできないのです 私にとっての幸せは今こうして勇者と一緒にいられることだけですから」と言われてしまい。僕は困り果てるばかりであったがそこで

「あのね。私からもお話ししたい事があるんだけど。少し聞いてくれるかな?」という声がしたので 僕

「どうぞ」と言うと リディアとリデアの母親 リリアは「まず 自己紹介をするね 私は リディア とリデアのお母さんであるリリア=ライラント リリアって呼んでくれたらうれしいな 一応これでも。年齢は300歳以上なのよ」

「えっと。それなら僕も。

僕はアベル。

君と同じ名前を持っている。

年齢も同じで 20歳の青年。僕は勇者だ。リディア とリデアは。僕が魔王を倒すために 召喚された勇者として。異世界からやってきたんだ 僕が魔王を倒した後。二人は 魔王に奪われた大切なものを取り戻すために。二人で魔王と戦うことを決めたんだ だから 僕はリデアに君の記憶と力を与えたリディアの事は覚えているけど 君はリデアに力を譲渡する際に君自身の魂を消滅させた。

君の存在は。すでに失われてしまっている。それでも。君と僕の間には確かに親子としての絆があった だからこそ。君の記憶を持つ君が目の前に姿を現したとき。僕は君を受け入れることにした。だから 君の口から 僕に君が消える前の話を教えてほしい。僕にはどうしても君に聞きたいことがあるから」

と伝えると。

リデアは 少し考えたあと。

僕に自分の事を話してくれたのである

「私が。あなたに力を分け与えてから今まで あなたはずっと私の中で眠り続けていたんですよ? 私が私じゃなくなったとき。

貴方の声も聞こえなくなってしまったのですよ?でもね。あなたのおかげで今の私があります 私にとって あなたの傍にいることができる事が一番幸せなことなんでね」

「そうなんですね では 私のことも少しは信じてくれましたか?」と聞かれた僕は彼女の事を信頼していたし 彼女が悪いことをするような人物ではないと確信していたので「はい ただリデアのことを頼むわけではありませんが」と答えると「もちろんです。勇者様には魔王を倒してもらうつもりですが、その後は 私の事も頼ってくだされば嬉しいです。勇者様が愛している方達なら問題ありません」と言うのだが そこで僕は一つの疑問を覚えたのだが、それは

「そう言えば。どうして。あなたはこの世界に存在することが出来たのですか?」と尋ねると

「ふっふふ。簡単なことでしょう 私は 勇者様 貴方の妻となる為に。神によって創られた存在です。私は勇者様 貴方と共に この世界に住まうことを許されました 勇者が魔王を打ち倒すことが。世界の決まりなのです」と言われた リデアは僕の腕を抱きながら「ねぇ勇者。これからも。私達と一緒に居てくれる?」と

「僕もそう願いたいところだけど 魔王を倒すまでは。僕は元の世界に帰らないといけない その先も。僕はリデア とリディアといつまでも一緒に生きていくことはできないかもしれないけど。

だから僕はリデア達と旅をしたけど 魔王との戦いは僕とリデアとリディアと リディアとリデアの四人で戦わないと意味が無い だから。魔王を倒して僕はまた元の世界で生活していこうと思っている」

「わかった 私達は勇者様の力になれなかったけど それでも 少しでも役に立てたなら良かったです でもね。

あなたに渡せる力は一つしかないから。後はリデアに託すことにします」

「わかりました。勇者様。私の力のすべてを リデアに譲ります」と言うので

「本当にそれで良いのかい? せっかく。君達がここまでたどり着いたのに これで終わりなのか?僕としては。せっかく。魔王の城に来たんだ。魔王を倒すまで戦い抜いてみせろって気持ちなんだけど それに せっかくだし。リデア リディアと三人の思い出を作っていくのもいいんじゃないか?せっかく 三人とも。僕の元に帰って来てくれたのに それで終わるなんて。僕的には寂しいからさ」

「ふふふ。相変わらず優しいですね。でもね やっぱり私は勇者に。リデアとリディアの事をお願いしたくなっちゃうの。だって。勇者は二人にとっては。たった一人の勇者様なんだもん 私が 二人の勇者様に。私にしてくれたのと同じことを。してあげてほしいなって」と言うので 僕は

「そうだな 君に言われたとおり。

僕は勇者だ 勇者の役目を果たしに行くことにするよ」と言うと。彼女は嬉しそうに笑うと

「勇者さまは リデアとリディアの事を守ってくださいますか? もしも守ってくれるのであれば。私からのお願いは二つになっちゃいますけど」とリデアが言ってきたのである 僕は彼女にこう答えるのだった

「大丈夫 僕は勇者なんだから 二人のことは守るから」と言うと リデアは「それならば リデアは安心できるのです」と言って。リデアも「私も。安心出来ます」と笑顔で僕に抱き着いてきてくれるのであった

「でも 私達の娘を悲しませたり。泣かせるようなことをしたら許さないんですから」とリデアの母リリアさんから 釘を刺されてしまうが。

僕は二人を守るために全力を尽くすつもりだった。そして

「私は アベル 様の事が大好きだから この命に代えても 二人を守り抜くよ」と僕の腕を抱きしめていた リデアが言うとリディアの方も僕に しがみついてきたので 僕はリデアと同じように 二人の事も優しく抱きしめてあげるとリデアの母は。リディアを見て。「ありがとうございます 勇者様が私達の娘のために 命をかけてくださらなければいけなくなるようなことにだけはならないようにします」と口にしてくれた。だが僕はそんな事には絶対にならないと断言することができたので「大丈夫ですよ 安心してください」と口にすると 二人は「安心しました」と言いつつ笑みを浮かべるので、僕が

「でも。リディアはともかく。リデアの体は。もう限界なんじゃないのか?リデアと僕が戦ったとき 君は既に死んでしまっていて。僕の能力が。君の死を偽装することで。リデアに偽りの命を与える事で君を救うしかなかった。リデア 僕の能力はリデアが僕と一緒に戦うと言うのなら解除することにもなるんだけど それでも 僕と一緒にいたいと思ってくれるのかな?」と質問をすると。リディアがすぐに反応をしてくれて

「リデアがどう思うかではなくて 私はアベルと一緒にいたいんだよ。例え 体が朽ち果てようと 私の魂は永遠に勇者様の側にいられるのであれば私は それだけで十分だから」と言うので僕は「それならば いいんだけど」と口にした。それから

「まず 魔王を倒しに行きたいのはやまやまだが。今の僕の状態では まともに魔王と戦って勝つことは不可能だと思われる。だから レベルを上げに。一度王都に戻る」と提案をしたのだが 二人は反対はしなかったのだけど。

「勇者さまと離れたくないから。一緒に付いて行きますよ」

「えっと アベル の行く場所なら。どこへでも」と二人は同行を希望してくれている それを聞いた僕はリデアとリディアに対して「二人がそれで良いというなら」と返事をする それを聞いて二人は 喜んでいる様子を見せる そこで。

僕は。改めて自分のステータスを確認するために。

リディアとリデアの母親リリアと会話をしながらリディアの体に憑依しているリデアの母親リリアにも話しかけた アベル=アベル(アベル=ヴァイス)

(種族名 白狼龍 LV99999 職業 龍使いLV9999+EX HP

999.999% MP 無限大

「僕は勇者だ 僕は勇者だ」と言う言葉を繰り返しつぶやいている

「リデアが二人になった!?」とリディアが驚きの声をあげていたが。そのリデアが続けて口を開くと「私は。勇者の妻の一人です よろしくね 私の事も好きになってくれるといいな」と。そう言ってくれたのだった。僕は、僕自身。今の自分がどのような状況に置かれているのかわかっているつもりでいたが、こうして客観的に、冷静に見つめなおしてみるのも、時には必要だと思い この世界に転生してくる前までは、ただの高校生だったが。今は。

なぜかは分からないが。リディア と リデアの体の中に、魂が入り込み。そして この世界の

「魔王を倒すことが、世界を救うためになるらしい」ということを聞かされることになったわけなのだけれど、ここで重要な事があり それは、「この世界に生きる全ての生物にとって 魔王を倒す事は当たり前のことになっていて」魔王を倒すことが、すなわち世界の理として認められていて、それ故に。魔王を倒した後に世界を救ったことになるというのは理解できるのだけれども、しかし どうしてそうなるのかは理解できていない。だからと言ってこのまま何も考えずに行動するわけにもいかないと思い僕は一旦自分の家に戻ってくることにした。理由は単純にして明快であり 家に戻ってくれば落ち着けるような気がしていたからと言う単純なものだった。そして僕は今 家の中にいるのだが。どうしてこんなことになってしまったのかと言う事を必死に考えていたのだけれども、そもそもの原因は何だったのかを考える

「そうだ あの時。僕は異世界召喚された時に見た 白い光に包まれたあとに、気を失ってしまったんだった」と思い出したので僕は。あの出来事を思い返す 確か。僕は、学校の帰り道で トラックに轢かれそうになった女の子を助けたと思ったらそのまま意識を失ってしまい。次に目を覚ましたときは見知らぬ部屋の中 ベッドの上だった。最初はここがどこかは分からなかったが。僕を助けてくれた少女が「私の家であなたを保護させてもらいました。ここは私の部屋です」と説明してくれたのである その言葉を信用しないわけではないが、まだ。僕は混乱していて。そして僕の手を握っていてくれた。彼女もそうだったようで「貴方も。貴方も。巻き込まれたんですね。貴方の名前は?貴方も」と僕の名前を聞いてきた。僕は自分の名前を言うと「やっぱり 貴方は私とおんなじなんだ」と言われてしまったので僕はそのことについて尋ねてみると「ごめんなさい。貴方は覚えていないかもしれませんけど。貴方は私と会うのは初めてではありません 私は ずっと 貴方と会いたかったんです」と僕を見つめながら言われてしまう そんな彼女に僕は。何かを思い出しそうになるので。彼女の顔を見ながら 頭を悩ませて 何とか思い出そうとしていたが 結局のところ。思い出すことはできなかった

「うぅ。ダメだ どうしても 思い出せない それに なんだ 頭が 痛い」と 頭痛に襲われてしまい。僕はその場で倒れ

「しっかりしてください。勇者様」と言われるので。「僕は勇者なんかじゃ無いんだ」と。頭を抱えつつ苦し紛れの言い訳を口にすると。「何を仰っていますの?あなた様こそ。伝説の人 初代勇者様である。勇者様でしょう?そして私達は 初代様から この力を受け継ぐ使命を与えられたのです そして私達の力を合わせて 私達が倒さなければいけない魔王を」と言われたところで僕の視界がブラックアウトしてしまった。

「目が覚めたようですね。大丈夫ですか?」と。僕は、リディアに起こされてしまい

「えっと 僕は そうだ 魔王は」と言ってから慌てて立ち上がろうとしたのだけど。僕は 体の違和感を感じ取ってしまい。そこでようやく気づいた 僕の下半身に、なにか柔らかい物が密着していることに 僕は。思わず驚いてしまって。慌てて距離をとる

「うわぁ なっ 何で」と言うのだけど。そこでリデアが「あれれ おかしいな 勇者さま どうしちゃったんですか?いきなり慌てたりして あっ わかりました。リデアが突然 抱きついてきて 胸を押し付けてきましたから恥ずかしくて困っちゃったんでしょう」と笑いだすので。僕は少し顔を赤らめつつも「違う そんなことはしてないよ」と。否定するのだが。リデアが続けて。「リデアだって。本当はわかっているんですよ。でも あえて わからないふりをしているだけ 本当にリデアに。リデアが 勇者様のことを好きなように見えなかったから」と言った 僕は それを聞き「でも 君は。勇者様である僕の妻になると リデア 君は」と言うと。リデアは。悲し気にうつむいてしまっていた リデア 僕はリデアが。悲しそうな顔でこちらを見ているので。リデアに声をかけようとしたが。彼女は「勇者様の 馬鹿。もう知らない」と僕を罵倒しだしたのだった リデアが「リディア 私は 貴女と違って 素直で。正直者なんだから」と言い。「私は。本当の事を伝えただけだよ」と お互いに。言い争いになってしまうのであった。僕はそんな彼女たちの様子をみている事しかできずにいた。僕自身は、どうにかしようと考えていたのだけれども。リデアは 涙

「うぇーん」と泣き始め。リディアまでが涙を流し始めたのだ どうしたらいいのかが。分からない僕は ただ黙ることしかできなくて それからしばらくするとリデアが「えぐ えぐ」と泣き止み始めると

「勇者さま あのね 勇者様は リデアのことが好き?」と聞いてくるのだが。僕はどう答えるべきかを考え込んでしまう。確かに 見た目だけは

「可愛らしい美少女だと思ってはいる」と僕は。リデアの顔を見て言うのだが。それを聞いたリデアは嬉しそうな笑みを浮かべた。だが。僕の発言はそれで終わらず。続けて。

「ただ 僕のことを好きになってくれるなら嬉しいんだけど 僕の事は。好きにはなれないと思う」と言うと。

「そっか そうですよね うん。分かります」と言うので 僕は。「ごめん」と謝罪をするのだけど それを見ていたリデアが「でも いいの リデア リデアね。勇者さまの事が好きで好きで仕方がないの。勇者さまのお嫁さんになりたいの そして。これからは、二人で。幸せな家庭を築いていきたい」と言うので僕は

「気持ちはとてもうれしいのだけど。君の幸せのためには。もっと他の人を」と。僕はそこまで言ってからリデアの様子を見ると

「やっぱり。駄目なのかな?やっぱり。リデアでは 駄目なのかな?」と。再び泣いていた そんな様子を見ている僕は。

どうしてリデアのお母さんの言っていた。初代魔王の娘であり、魔王の力を受け継ぎし存在 そしてリデアとは比べ物にならないほどに強力な力を有しているはずの存在が、このような性格で しかも。僕に執着している理由が全く分からなかった。

だからこそ。

リデアに 魔王としての存在を捨てて欲しいと思っているのに。その事を分かってもらえそうもないと言う事実に僕は絶望感を覚えずにはい

「君達も 僕と同じように。魔王を倒して世界を救うことを義務付けられているのかい?」と僕は聞くとリデアは首を左右に振った

「ううん。私たちは、勇者様に付いていくだけだから」と。

「そうなの?それならどうして。魔王の娘である君は、この世界に来たのかな」と僕は。リデアに尋ねるのだけど。

「リデアがこの世界にやってきたのはね。勇者様に会うためだったんだよ」と言われてしまったので僕は。その事に驚きを隠せなかったのだけれど。僕自身が。リデアと初めて出会ったときから。この子は何かあるのではないかと思っていた。その何かがあるとしたら。もしかしたらこの子にもあるのかもしれない

「それはどうしてだい?」と僕は その理由について 興味があり尋ねてみたのだけど。それに対して

「それは 言えないんだ。

約束だし それに 勇者さまも。言えないことが 有るでしょう?」と言われてしまったので。僕は

「そうだな」と言って その場は。それで終わった。

その後 僕は家の中で 今後どのようにしていくべきなのかを考えた まず第一優先ですべき事は、リデアの母であり。魔王でもあった女性に話を聞くことだった 僕は。

僕はリデアに。自分の考えを伝えようとしたのだけど それよりも早く。リデアの方が「私は 魔王だから」と口を開くので。僕は「どうして そうやって自分を卑下するようなことを言うのさ」と言うのだが。リデアは自分の手を見ながら。僕を見つめて。悲し気な顔をしながらこう言った

「私の手 普通の女の子よりも 大きくなっているのに これだと 皆と一緒だから 私は 勇者さまと」と そんなことない と僕は思うのだけど 僕が否定しようと思って。声をかけようとするのだけど。それより前に。リディアが僕と彼女の間に割って入ってきたのだった

「勇者さまは優しいですね 勇者さま リデアはね。勇者さまの側に居たいと願っています 勇者さまに ずっと一緒に居て欲しいと想っています ですが そのせいで リデアが傷ついて欲しくありません」と言われてしまうので 僕も。

「僕もそうさ ずっとリデアと一緒にいたいと思っているよ」と言うと。リデアが嬉しそうに微笑んでくれていたので僕は ほっと一安心したのだ 僕は。魔王を倒すために異世界へと召喚された勇者の力を授かりし者であるリデアと出会ってしまったことで 僕自身も。リデアのことを愛おしいと思い始めてきてしまっている自分がいることに気づいていた。

だからこそ。僕は彼女に 僕の思いを伝えるのであった

「リデア 僕は リデアのことを守りたいと 思っているんだ リデアを 大切にしたいんだ」と伝えると

「本当?リデアを?私を大切にしてくれる?でもリデアね 私より先に 勇者様が死んでしまうと 悲しいから」と言うのである なので 僕は。リデアのことを優しく抱き寄せてあげながら 彼女の耳元に顔を持って行って囁くように。言葉を紡いで行く

「僕の体は特別でね。例えどんな攻撃を受けても死にはしないんだ。それに僕はね、君のことをとても可愛い人だと思ったし 守ってあげたいなと思えるくらいに惹かれているのだけど それでも。僕にとってリデアがかけがえのない存在であるのと同じくらい。リデアにも僕が必要で。大切な人なんじゃないかな?」と言うと

「うぅ ずるいよそういうの」と言い。僕の腕の中から抜け出して「もう勇者様 大好き リデアは。勇者様の一番になるから 覚悟しておいて」と言うリデアを。僕は。抱きしめた

「あぁ 勇者さま 勇者さま」と。何度も。僕の名を呼び続けていた リデアは僕の体に体を擦りつけてくるのだった ただそれだけの事だというのに。それが何を意味しているのかはわかっていたので 僕は

「リデア 好きだ」と言って。リデアの顔を上に向かせて。そのまま。僕は唇を重ねたのであった。僕はリデアに対して愛情を抱いていたからこそキスをしたのだが。リデアの方も 嫌がるどころか 自ら求めてきた しばらくして。リディアが「ふへへ 嬉しいな でもリデアね まだ勇者様の赤ちゃんを産みたいけど。もう少しだけ勇者様のことを一人占めしていたい 勇者様 リデアを。捨てたりしないよね」と言われた 僕としては。彼女を見捨てられないと本気で考えていたので リデアの事を「大丈夫だよ」と言うと彼女は嬉しそうな表情をして。再び僕に向かって甘えるような態度を見せ始めたのであった。それから僕達はお互いに見つめ合いながら時間を過ごすことになるのであった リデアは、まるで猫のように僕の膝の上で寝息を立てているのだが。その様子は非常に可愛らしい 僕は。そんな彼女をみていたくて。ずっとこのままの体勢を維持しようと考えていたのだけれど。リ

「んーん」という。小さな声と共に彼女が目を覚ましてしまったのだ。それからしばらくするとリデアの瞳は涙によって濡れてしまっていたので。僕はリデアに声をかけることにした 僕に声を掛けられた事でリデアは「え?夢?夢なの?」と言って混乱し始めてしまい「え?え?あれ?」と慌てる姿もまた なんとも言えない可愛らしさがあった。僕としても。そのような姿を見せられてしまったことで胸の奥にある鼓動が激しく高鳴ってしまい。そのせいなのかは分からないけれども体が熱くなると同時に呼吸も荒くなり始めていたのだ そして 僕自身にリデアを抱きたいと言う欲求が強く芽生えてきてしまっており。どうにか我慢しようとしたのだけど。リ

「勇者さま?なんか変じゃない?どうかしましたか?」と言われてしまい。リデアに気付かれてしまった 僕は、何とか平静を保ちながらも

「なんでもないさ」と言ったが それを見たリデアは僕を押し倒してきたのだ そして僕の上に覆いかぶさってくるリデアの体からは。良い匂いがしてくるのを感じたのだ そんなリデアの

「ねえ?勇者さま?どうして 急に押し倒したのに抵抗しないの?本当にどうしちゃったの? それになんだかさっきよりも 目がトロンとしてきてません? リデアのことが欲しいんですね?いいですよ リデアに好きなようにしてください いっぱい いっぱい」という言葉を聞いた僕は。そこで我に返ることになった。僕にリデアの事が好きだということを伝えたのは、僕自身の心の中に秘めていたことであり。それを知られたくないと言う想いが強かったのに、僕は、つい先ほどまで。リデアの前で、好きであることを隠そうとせずに言っていた事を思い出したのである。それに加えて僕は。僕自身を。僕が、勇者としての使命を果たすための道具としてではなく。僕の

「違う ごめん 僕 何をやっているんだ」と言ってリデアを引きはがそうとするも。力が入らないばかりか。なぜか 全身に痺れるような感覚が広がり始めているのを感じて。僕は何も出来なくなってしまっていた リデアの甘い誘惑の言葉は続くのである

「勇者さま 勇者さまがいけないんだよ リデアのことばかり見ているのが悪いのです 勇者さまは、リデアのことだけを好きでいてください」と。その言葉に僕は「そうはいかない」と否定をしたが、僕のことを再び押し倒して来たのだ リデアに僕は、再び。組み伏せられることになったのだが その際にリデアは「じゃあ こうしましょう これから、ずっと一緒に過ごしてくれるって約束してくれますか?そうしたら。許してあげてもいいですから」と言った 僕は その言葉を断ることができなかった

「うん。わかった」と返事をするだけで精一杯になってしまっている僕は「じゃあ。今日から一緒に暮らすんですよ」と言われてしまう こうして僕は。勇者でありながらもリデアと二人で暮らし始めることに なったのだった。その日を境に。僕は、今までとは違う日常を送っていくことになる。リデアとの同居生活が始まったことによって僕が得たものは多い。まず一つ目に挙げられるのは【リデアとの関係性が変わったこと】だろう。リデアのことを女性として初めて意識するようになり そして彼女と付き合うようになった 二つ目の理由は【僕自身が。勇者の力を

「封印した」ことだ

「勇者の力」を、もしも完全に使いこなすことが出来るようになっていたのならば 僕は。リデアの母でもある。魔王と戦おうとはしなかったかもしれないが しかし、それは、ただの言い訳であり自分の力不足に 気付いていながらも。それを受け入れることが出来なかっただけの話なのだ リデアには「リデアのことを。僕の力で守りたかった」と。伝えたのだ 僕は。そうやって自分の非を認めたうえで「勇者の力は使えない」と言うことを伝えると。リデアはとても驚いていたが

「リデアは。そんな勇者さまの事が 大好きなのですよ そんな勇者さまを愛おしく感じているのです」と笑顔で言うのであった。それから、しばらくの時間を、お互いのことを 話し合いながら

「幸せだな」と思うのであった リデアの母は。魔王城の中にある自室で、ベッドに横になりながら天井をじっと見つめていた。彼女の頭の中にあったのは。愛する娘に勇者のことを押し付けたことへの罪悪感だ 彼女は、そのことについて深く悩んでいたが。今はそれよりも重要な案件が存在していたのだった

「まさか あの子 こんなに早まって うう 私が 私のせいで うわぁぁぁぁぁぁぁ」と泣き叫んでいたのであった。彼女の目元からは大量の涙が流れていたのだった。彼女の脳内に残っていたのは。魔王の娘である 自分と 勇者である彼との結婚の ことだった 本来なら魔王と

「勇者の結婚は認められていないはずなのに」と考え込んでいると

「リデアちゃん 大丈夫ですか?」と一人の男性が部屋の中に入ってくると。心配そうにリデアのことを見ながら問いかけてきたのだった リデアの父親は。「魔王」であり「勇者」であるリデアの父親でも有った

「大丈夫じゃないよ」とリ

「リデアのお父さんの馬鹿」と 涙を流しながら言うリデアを見て父は慌てている 父が慌てる様子も仕方がなかった。

なにしろ娘の 大切な人を奪い取ってしまったのだから

「そうですね」と言う父の姿を見てさらに悲痛の表情を浮かべた。父の姿をみて。私は更に「勇者を 私達の都合で。この世界へと呼び寄せてしまった その結果が リデアを苦しめているのに 私は なんて酷い親なんだろうか」と思ってしまう。そんな私に、リデアの父親が優しい言葉を言ってくれるのだが。それが、逆に辛かった リデアの父は私のことを「あなたは自分のことを 酷く責めておいでですけどね。あなたのおかげで リデアちゃんは、救われている部分も多いのですよ むしろ感謝しております あなたのことも大切に想っているみたいですよ? それと あなただって 悪くはないのでしょう? リデアさんと結婚をしたくてしたのでしょ? それに リデアさんの気持ちを無視して無理やりに 奪っていったわけでもない お互いに 想い合っていたのでしょ? なら それでいいではないですか」と言ってくれていたのだ。

「ありがとうございます」と言い。リデアの父が退室した後に。改めて考えてみた。勇者はリデアにとって良い人であることは確かだが。彼は勇者であると同時に勇者であることを止めようと考えているのだと それを知った時 やはり

「リデアのため」と言う名目のもとに 無理矢理に結婚を押し付けるしかないのではないかと考えて。すぐに実行に移そうとしたのだが その直前に

「リデアちゃんは。あなたと結婚する事を望んでおりましたからね」と言われてしまい 結局 何も出来ずに終わる事になる そして私は

「本当に。勇者のことを好きになったのかな?」と思っていたのだ それからしばらく経ってから リデアは妊娠していることに気が付き「勇者さまの子供を産めた これでリデアがお母さんになれるんだ 勇者様の子供と一緒に」と喜んでいた そんなリデアのことを見ていた私も嬉しかったが。リデアのお腹に宿る

「赤ちゃん」のことを羨ましく感じると共に嫉妬心を抱いていたのである ただでさえ 私と夫の仲は冷めており。子供が出来ないということもあってかお互いに夫婦の営みを行うことがほとんどなかったのにも関わらず、リデアの方はすでに子供までできていると聞くことになると。悔しくてしょうがない気持ちになっていたのだ そんなある日の事だった。ある日を境に、急に夫が家に戻って来なくなった事があり どうしたのかと思い。夫に連絡を入れてみる事にする。しかし電話に出る気配すらない事から 何かあったんじゃないかと考えた私は急いで夫のもとへと向かうことにしたのだけれどそこで待っていたものは衝撃的なものだったのだ それはなんというか信じられないものばかりだった。なんでこんなことになっているのだ?なんで?なぜなの?嘘

「勇者」は。どうしてリデアのことばかり気にしているんだろう。

あの子が勇者様に何をやったっていうの?あの子に勇者様なしでは生きていけないような状態にしてしまった?いやいやいや。いくら何でも、そんなことないよね? そうだよ。きっと。あの子は騙されているんだよ 絶対に 勇者がリ

「リデア 君は一体誰なんだ?僕の事を知っているのか?」と言われてしまうのであった 勇者からすれば僕は初対面の相手なのだ 当然といえばそうなんだけど 僕のことが分からないらしい どうしちゃったのだろう?リデアが何かをしているのは確実だと思うんだが それに、勇者に対して、まるで別人みたいな態度を取り続けていたのにも疑問を感じていたんだが その理由を勇者が言っていた「女神の愛娘」の存在について教えてくれていたんだが。それをリデアは「知らない」と。勇者は、そう言ったが。僕とて 信じてはいない。勇者は、僕のことを忘れていて 別の女のことを「俺の妻になる」って言い始めたのには。流石にムカついてきた リ

「リデアの事は忘れてください 勇者は 勇者としてしか 生きていくことは出来ないんです 勇者は勇者であることを止められません そしてリデアも、勇者と結ばれなければならない運命なんです その証拠としてリデアのおなかの中には。リデアの子種が注ぎ込まれているんです」と意味のわからない事を言っているが。僕は それに対して、冷静に。「勇者は リデアが妊娠した理由を教えてくれる?」と。その質問をするだけに留めておいた

「えっ?」と言う声が聞こえる 僕の問いに対し

「何のこと?」と言ったのが、僕にとっては。とても大きな反応だった。勇者と、そしてリデアの反応もだ。そのことから僕は。リデアに、何らかの方法で操られているのではないかと思い。勇者のことをリデアに渡さずに 僕の家に閉じ込めておくことに決めたのであった 僕の名前は「タカシ」

職業は【冒険者】であり レベル上げをしていた時に

「魔族」と遭遇してしまい。戦いに敗れて死んでしまったのである そんな僕は、異世界召喚される事になったのである 僕が死んだのに「生きている」のだから。恐らく「僕」が僕と入れ代わって「勇者」になってくれたのだろうと思う その「勇者」がどんな人なのかまでは知らなかったが。

そして僕に、魔王と戦うように頼まれた時は、流石の僕でも戸惑ったが それでも、魔王と戦って。魔王を討伐することには成功したのだった。

その後、勇者に成り代わり。僕が「この国」の王となった。僕は「リデア姫」を妻に迎えたのである。そして「リデア」のことを大事にして行こうと思っているのだ そんな「リデア」が妊娠していたことを告げられた時の リデアの父親の様子は、かなり動揺していたのだ それも仕方がないことであろう 自分の娘が自分の子を妊娠したという

「自分の娘は勇者と結ばれることが確定されている それが絶対だ それこそが、魔王さまにお仕えするものとしての役割でもある それを果たすためにも。勇者には しっかりと働いてもらわなければならない だからリデアが 妊娠をしたときの喜びの気持ちもわかるのだが だが 勇者の心を繋ぎ止めるためには、リデアちゃんの事も大切にしなければならないはずなのに 私はいったい 私は」と言っていたのが印象的だった

「あなた 大丈夫ですよ あなたが心配していることなんて起きていませんでした リデアちゃんは 私の大切な娘ですよ リデアちゃんだって あなたのことを嫌いなわけではないのですから リデアちゃんに勇者さんと仲良くして欲しいと言われているのですから」と言い リデアの母が リデアの頭を撫でながら 慰めていた それから数日後のことだった 勇者とリデアが喧嘩を始めたのだった リデアは。リデアの父が、どうしてここまで 慌てふためいていたのかについては「理解できない」とは思うのだが。それでもリデアの父は。「勇者様のことを信じてあげて欲しい お願い」と言われてしまったのである。勇者の父は「勇者は。お前を愛している」と言われ。私は 納得してしまうのであった 私は

「そうですね そうしてみます」と答えると。

「良かったです そうですか」と言ってくれるのであった そして 私が

「リデアのことも幸せにしてあげないと許さないですよ」と勇者に向かって言うと 勇者は 真剣な顔をしながら

「俺はリデアのことを大切に想っているから」と答えるのであった リデアの母は「勇者さんのこともリデアちゃんのことをもよろしくね」と言うと

「はい もちろんです」と言って 私は笑顔を見せるのだった。

そして、勇者との話し合いも終わってから 勇者のことを私達に任せるといった形で

「あなたたちは、私の娘を頼んだからね」と言われたのだけれど、正直な所、私は、まだリデアが心配でたまらなかった。だからこそ。しばらくの間だけでも。この家に住み続けることにした。ただでさえ、「リデアの父」がいなくなり、寂しい思いをさせているという事もあり「私達はこの家から出ていきます」と言って。リデアと一緒に暮らすことにしたのである そんな生活をしばらく続けている間に。ある日の事 いつものように朝ごはんを食べていたときに事件が起きたのである。その時に、なぜか、いきなり眠気が襲ってきたことで私は意識を失ってしまうと。気がついたときにはベッドの上にいたのだったのである。隣を見ると、リデアの姿はなかったのである。その事で、不安を感じた

「リデアはどこにいるのだろうか?まさか 勇者にさらわれてしまったのではないか?いや そんなことはないはずだよね」と思った時であった。

急にドアが開く音がしたかと思いきやそのあとで、聞き覚えのある声で

「あー。起きたみたいね ごめんね 急に呼び出したりしちゃって」と言うとリデアの友達の「ラミー」と言う女の子が現れたのであった。

私は 彼女に事情を聞きだすことにした 彼女は「実はね。リデアちゃんの居場所を知っているの」と言い出すのであった。そんな彼女をみて。私は「リデアのことをさらってどうするつもり?」と言うと

「まあまあ。落ち着いてよ 別に。私は何もしないよ?それに 私は あの子に嫌われているだろうし むしろ、私に何かをしてくるのはリデアのお父さんじゃない?」という 彼女の発言を聞いて「あの子」というのは、おそらく勇者のことだと思うけど。「リデアは、勇者と一緒に暮らしているんじゃないのかな?それに。勇者は、勇者の両親を殺したんでしょ?」というと

「ああ それは違うんだよ」と。そう言って話し始めた 勇者が魔王との戦いで。両親が亡くなった後。その悲しみを乗り越えるために勇者は魔王の配下の者たちと戦い続けていてその

「戦いで命を落としたんだよ 勇者のお兄さんもだよ」ということを告げてきたのだ そんな話をされても私は信用できなかったんだけど。それでも 嘘だと言い切ることもできないのでとりあえず信じることにした そして彼女が教えてくれたことはリデアが今どうしてどこに住んでいるのかという話を聞くことになるのだけど、その内容について聞いてみると、勇者に監禁されてしまっていたらしい それを聞かされた時には、もうすでに遅かったようでリデアを助けることができないと悟ってしまったのだ ただでさえ、あの勇者と二人で暮らしていたんだし。きっと無事では済まないかもしれないと考えていたらやっぱりダメだったようだったしね だから私は「どうしたらいいんだ?私は」とつぶやくように言っていた しかし。その時に彼女から提案された内容は

「ねえ あの子に協力してよ」というものだったのだ

「何をすればいいんだ?」と問いかけたら。

「簡単よ 私を手伝ってくれない?」

そういう事なら協力する それに 今の私はリデアが生きているだけでうれしいんだもの

「うん 分かったよ それで何をすれば良いんだい」と返事を返すと

「ありがとう そう言ってくれて嬉しいわ まずは 私の家にきてもらえるかしら そこにある薬を飲めば私の家に転移できるはずなんだよね」と言われて。「その言葉に従うしかないか」と考えて「じゃあさ その前に。勇者と連絡を取ることは可能なのかな?」と聞くと「えっ 無理なんじゃない?」と言われた それを聞いた後に「そうか」としか言えなかった。そして 彼女と別れた後に「この世界は一体 何なんだ?異世界ってこんなもんなのかな」と疑問を抱きつつ「ラミー」と名乗った女性の家へと向かうことに決める

「ここが その人の家で 本当に合っているんでしょうか?」と僕は 女性に話しかける すると「はい あっています」と言われると そのまま中へ通されると そこには一人の女性が立っていた その人の顔を見てみると、見知った相手のような雰囲気だったので、声をかけようとしたとき。突然に目の前が真っ暗になってしまったのだった 僕は、何が起きたかわからなかったが。僕の身体の中に誰かの魔力が流れ込んできたことだけは分かって。僕は「何だ?」と思わず

「これは?」という言葉を漏らしてしまった 僕の反応に、驚いたように「あれ?もしかして 貴方も知らないの? でも どうしたのかな」

と女性は言うが 僕は、それを無視していた

「えっ ちょっと 無視しないでください 説明させて頂きます」と言われてしまうが、僕は、それよりも 早くこの場所から出ていくことが最優先事項だと考えていて そのことについての説明を受けなくても どうにか出来る方法を知っていた。だから 僕は、その方法を実行するために 【異世界転移】を使おうとしたのである

「おいで 私のところにおいで」

そう言いながら僕を見つめるその目はまるで、吸い込まれてしまいそうな感じがしていて。

「僕には この子を幸せにすることはできないだろう それなのに 僕は、この子との子供が欲しくてたまらない 僕の子供を身籠っているリデアが可愛くてたまらない でも、リデアを手放すことは出来ない 僕にはリデアが必要です お願いします。リデアが元気に生まれてきてくれて、幸せになれればそれだけで 十分なんです」と言うと 僕の方を向いて「わかった お前をリデアちゃんの元へと送るよ」と言われて リデアの元へと戻ることが出来たのだった そして、目が覚めると そこは。いつもの場所で

「リデア!」と呼びかけてみると。「あなた おはようございます」と言って微笑みを浮かべているリデアの表情を見ることができたのだ そして「ごめんね 勝手にリデアを連れ出してしまって でも 君に何かがあるよりはましだと思えたから だから どうしても 助けたかったんだ ごめんね」とリデアの体を抱きしめると。リデアは「私のためにしてくれたことだから許してあげる」と言ってくれた そんなリデアにキスをすると

「私達はこれから 勇者さんに会ってきます」と言うのだった そんなリデアが 心配で心配で仕方がなかったのだが。そんなことを口にしたら。怒られそうなので言わないことにして

「行ってらっしゃい」と見送った その後だった。

リデアは「私は、あなたと別れることなんてできません 勇者さんのことが好きだとしても あなたは、私の大好きな人なんですよ」と言うのだった。そんなリデアの言葉に嬉しさを感じていると リデアの両親は、少し複雑そうな顔をしながら「私は あなたとリデアちゃんのことを応援するから」と言われてしまった そして 勇者がいると思われる場所にいくことになり その場所まで移動する間も。移動してからもリデアの体調が悪いままだったので 少しでも回復してくれることを祈りながら。僕は、勇者と戦うことを決めた そして 勇者と戦っている時に

「お前 俺の妻と娘を返してもらうぞ!!」と言い放った。それに対して勇者から答えとして帰ってきたものは。リデアのお父さんを殺したのは自分の兄だというのだった リデアを監禁していたことに関しては「ごめんなさいね」と言って

「私達の子供であるリデアは あなたのことも好いているのよ」と言うのである それから 僕は、リデアの父親を殺した理由を聞くことにしたのである 勇者曰く リデアの父親は勇者の事を心底嫌っていて 魔王を倒した後に殺されてもかまわないくらいのことを勇者に対して行っていた その事に怒った勇者は 自分の家族に手を出されたと思ってしまった それで、魔王と戦わずにリデア達を連れて逃げようとしていたのである。ただ。その時は 既に勇者の兄は死んでしまっていて 勇者自身もリデアに嫌われてしまった その結果。リデア達に逃げられてしまう。そして。勇者の両親が殺されてしまったというわけであったのだ。そのことを聞かされてしまった その話を

「そうか」と答えることしかできなかった それだけではなく 勇者とリデアは一緒に暮らしているという話も聞いて

「もう大丈夫だ」とリデアに言ったのであった

「貴方はどうしてそんなに強くなったんだい?」とサクヤが尋ねると。

「まぁ 俺は昔から鍛えていたんだよね」と答える。サクヤは、「その割には 弱すぎないか?」と不思議に思っていたようだ。その事に対して俺は

「実はさ 勇者の力を受け継いでいたみたいなんだよ だから勇者になったんじゃないかなって 今になっては思ってるよ」

「そっか でも なんというか 勇者って言うともっとこう。強そうだっていうのかな? イメージとしては、剣を使って魔法を使っているような姿だと思ったんだけど。貴方の場合は。普通の青年の姿にしか見えないんだよね」と言う その言葉を聞いて 確かにそう言われてみれば。今までに出会った勇者たちは、どれもが勇者らしい勇者であって。この勇者は違った気がする。

そもそも勇者の力を受け継いだと自覚してから 魔王を倒すことを目標にしているんだから勇者らしくないかもしれないな

「ところで 貴方の名前は 確か リデア様の友達と同じ名前なんだっけ?リデアって どんな字を書くのか知ってる?」と聞かれたから 俺は

「リデア=フロイス」と答えた その事を伝えると

「じゃあ その名前を文字って 漢字にするなら。真紅になるよね」と言われたので「そうかもしれないね」と返した

「リデアって女の子なんだろ?どうしてそんな名前を?もしかして 真紅色をした髪の色をしてるのか?」

「うん。綺麗な紫色の瞳をしているのに。髪をピンク色にしているんだよ」

その事を話すと 勇者は驚いたように目を見開いていた。勇者にとっての勇者は リデアのような容姿だったみたいだし 勇者の記憶の中に居た勇者は。

「どうしてその少女にそこまで拘っているんだ?普通だったら」と聞くと。

「リデアにだけは絶対に手を出してはいけないんだよ」と強く言われるのだった 僕は 彼女の言葉を聞くことにしようと思う。だから

「どうして?」と聞いた そうしたら

「それは。彼女は神の子であり。女神でもあるからだ」と真剣な表情で そう告げてきた だけど

「でもさ 僕も一応は 女神なんだよね。貴方からしたら 信じ難いことかもしれないけど」と言った すると勇者は

「お前は 俺と会った時のことを覚えているか?」と問われたので「うん。覚えているよ」と言うと

「なら 思い出せ そして 理解しろ この世界がどういったものであるかを それができないのであれば。お前は、死ぬことになる」と言われるのだった その言葉を聞いた後に 勇者と僕は。お互いが戦うことになってしまい 僕から攻撃を始めたのだが。僕は、なぜか身体に異変が起き始めてしまい 動きが悪くなっていた

「お前が 俺の知っているリデアであるならば そんなことはありえないはず」と声に出して言っていて。勇者が困惑し始めた様子を見せていることに

「僕は。君の知る。リデアとは、別の人間だよ」と言うと

「嘘をつくな!俺がお前を知らないと思っているのだろうが 違うんだ 俺の愛したリデアが目の前に存在しているんだ その顔も身体付きも何もかもが全て同じだと言っているだ そんな訳がないじゃないか!!お前は何者だ?!」と言ってきた それに対して 僕は

「君が何を知っているというのだ?僕は僕のことをしっかりと見ているつもりだ 君とは違って ね」と挑発気味に話す 僕の発言を受けたことで勇者は「何をしたんだ?!」と言いながら襲ってきた そして勇者の攻撃をどうにか防ぐことができたのである。しかし ただそれだけで勇者を圧倒できるようなことはなかった そして。僕は 勇者の動きを見るために【ステータス表示】を使用すると【ステータス表示】では

「【異世界転移】の能力によって転移してきた存在は。異世界の勇者である可能性が高く その場合に限り。相手の能力を弱体化させることが可能」と記載されており。勇者に対して使うには最適だと思えるスキルでもあった そして その説明文を見て思ったことがある 異世界転移された人間の場合に限って。相手に対して効果を発揮することができるということなのかなと考えることにした。つまり 異世界転移されてきたのが勇者の可能性もあるということになるが 異世界転移して

「俺には、リデアという妻が居るからな お前の妻には興味がねぇよ」という発言も気になり始めていたのだが、僕には関係ないことだと考えて無視することにして、僕は、リデアのことを守ることに決めたのだった

(※ここから先の内容は、本編には一切関係のない会話内容となっております)

勇者と僕のやり取りの中で。「リデアがどこにいるのかを教えてやる」と言ってきて。場所を聞き出すことに成功してその場所にいくことにする。その場所というのは僕の故郷に存在していたダンジョンの中だと言うことが分かった。ただ それだけの話だったら良かったんだが問題はそこではなく ダンジョン内に存在する空間に存在する村や街で生活している人達は全員が女性でしかも若い見た目をしていて。その中でも

「リデアさん」「お姫さま!!」と呼ばれて親しまれているような感じになっていたのである。その事に驚いてしまっている間に勇者は、「これが現実だと受け入れられないのはわかるし仕方ないことだと思うし仕方ないことだと思うが受け入れろ!!」と言い出して僕に向かって攻撃を仕掛けてくるのである 僕は、それを避け続けるしかなかった もしも仮にだが勇者の言う通りに勇者の仲間の女性達が、リデア本人だと認めてしまった場合、どうすればいいだろうかと考えていたのだが、結局答えを出すことができないままに時間が経過していってしまうことになったのだけれど、答えを見つけることができていないまま時間が経過することになり、このまま逃げ続けていた方がいいんじゃないかな?とも考え始めている最中に、魔王が現れたと噂されている国に行くための準備をする為の時間が必要となったこともあり

「とりあえず今日はこれくらいにしておこうか?」と言われたので戦闘を止めることになり解散することになるのだが。勇者にどうしても聞きたいことがあったのだ「どうして君はそんなに強いんだ?」と尋ねた すると「魔王を倒すことが目標なんだけどね。魔王を討伐するための力が欲しかったんだよ」という返事をもらったので「そういう理由があるのか 納得だね」と答えてから「ちなみに。魔王を倒した後でやりたいことって何かあるの?」と尋ねてみた すると勇者からは、「世界を回ってから自分の好きなようにして過ごすよ」と言ってきたので「そっか 頑張ってね」と言い返すと僕はその場から去ることにしたんだった

(※ここまでの内容です)そして今現在は。リデアと一緒に

「これから行く予定の場所は、勇者がいた国よりも 魔王が住んでいる城の方が近いみたいだし。その国に行かないかい?」と提案するんだけどリデアは「はい。分かりました」と嬉しそうな笑顔を浮かべていた。僕はリデアの表情を見ながら リデアのことを抱きしめるのであった

(魔王視点:勇者と別れた後に 俺は魔王と呼ばれている少女の傍にいるんだが、その少女の事をリデアと呼んでいるんだけど、このリデア

「魔王って何?私はただのお姫様でしかないよ?どうしてそんなことを言うのかな?」という返答をしているんだよなぁ)俺はそんな風に思っていたら 魔王は、俺に話しかけてきてくれた。内容は他愛もない世間話のようなものばかりだったのだが、この世界について色々と質問したいことも聞けたから良いと思うし助かったなと思いつつ魔王と別れることになった)その後すぐに

「そろそろ移動しないかい?あんまりにも暇すぎるし。早く行きたい」と言っていたから 俺も移動することにした

(魔王視点終わり)

(勇者が住まう城を出て少し経ったところで、リデアと名乗る少女と出会った。それから少しの間だけど一緒に行動をすることになった)

(そして現在

「本当に貴方達二人は仲良さそうだよね」と言われると 僕は どうしてそんなことを言われているのかわからなかったんだけど。リリアは笑みを見せていたのである 僕はどうしてそんなに嬉しい顔をしているのかわからないんだけど?どうして?って思うんだよなぁ)と思っていたりしていると。僕の手の上に自分の手を乗せてきたんだよな そう言えば昔は手を繋いでいた気がするけど最近は、そんなことはしなかったよな?と思ったけど、気にしないようにしたんだよね)

そして 僕達は、目的の場所にたどり着くことができたのだが、そこにある光景を見て

「やっぱりこうなったよね?」と言われてしまうので「うん そりゃあ あんなところに居たらこうなるんじゃないか?」という

「だって私。勇者だから」と言われた。僕はその言葉を聞いて「勇者ってだけで こんな目にあうっておかしいじゃないか」と思ってしまい文句を口にしていたのだが、それを聞いていたリデアは「でもさ。貴方の場合は、その。魔王っていう存在が関わっているから。その。なんと言うか」と言われると 僕としても困るわけだ 勇者と出会わないような行動は、できないこともないかもしれないけれど。それでどうにかなるようなことではないだろうと思っているのである 僕は 勇者と出会う運命なのか?とか考えてみても、どういった形で出会いが訪れるかも分からない状態になっている だからこそ僕は

「とりあえず 今は。目の前の状況に対して対処していくことに集中しないとダメなんだよね」と言ったらリデアは

「確かに。今のこの状況から逃げ出すことだけを考えた方が得策だと思いますよ」と僕と同じ気持ちになってくれているようだ。僕とリデアの二人で協力すればどうにかできるかもしれないけど 二人だけでは無理なことだって多い だけど。勇者の力を使えば、ある程度はどうにかなりそうだと感じる部分もあるのも確かであり。勇者を上手く活用できれば、逃げるのも簡単になるのではないかと考えた。だから

「僕としては 勇者と合流しておきたいとは考えている ただし」と言葉を区切るとリデアの方を見つめながら「あくまでも合流できたのであれば そのあとの行動次第で変わるとは思ってくれるか?」と尋ねる するとリデアは、ゆっくりと僕に近づいてきてから抱き着

「はい わかります 貴方の考えをちゃんと分かっています」と言われると。僕は「じゃあ その前にやるべき事を終わらせるとするか」と言い放つとリデアは「何をすればいいのですか?」と聞いてくるのである 僕が、勇者と合流した後は。この国から出ていき、別の世界に向かうことを告げると

「えっと それだと」と言い出すと僕は「大丈夫。リデアとはまたいつか会えると信じているよ」と話す その言葉でリデアが安心してくれたのか。「分かったよ 絶対に会おうね 約束だよ」と言ってきたのである

「ああ 必ずだ」と言ってリデアのことを抱き寄せてキスをしていた。その際に

「あれっ?もしかして こういうことは久々だったりするのか?」と思っていることを口にすると

「もう!!意地悪言ってくるなんて酷いですよ!!」と言ってきていたので、謝ることにしようと思ったんだけど なぜか謝罪することができなかったんだよね)

(※ここまでの内容になります)

リデアさんと一緒に目的を果たすために旅を続けようと考えているのだが。目的地に到着するまでにやることがある為。やることをやろうとしていたのだ。ただ問題は、勇者の仲間だったと思われる人を見つけ出すことが一番の問題として存在していたのだが、簡単に見つかるはずもなく、見つけられないままに時間が過ぎていくばかりなので、僕は勇者に連絡を入れることにした。その結果だが。勇者からの反応をもらうことはできなかったんだ 連絡をしたんだけれどな

(※ここから

「勇者とリデア 再会す(予定)」の本文内容となっております。ご覧下さい)

僕は 勇者に対して連絡をしてみたんだが。どうやら勇者には連絡が取れないらしいので、魔王と呼ばれるリデアさんのところに行ってみることにした 僕が訪れた際に。勇者の居場所を聞き出そうとしたが。リデアさんが知っている情報では、勇者がどこに住んでいるのかは分かっていないらしくて、結局は勇者の情報を手に入れることができないまま。リデアと行動を共にして、勇者と合流することになるのか?それとも勇者がどこに居るのかを知る為の情報を収集する為に勇者が居る場所を目指すべきなのか?と悩み始めるが答えが出ない為 リデアに相談してみることにする)

「魔王って呼ばれてるのって。どんな気分なのかな?」と疑問をぶつけると

「私は 勇者に勝てたし それなりには満足していますよ」と答えられた。そして「それにしても どうして魔王がここに?」と言われたので

「実は」と前置きしてから勇者に聞いたことを話すと、納得をしてくれるが それでも 勇者の仲間である人達を見つけることは難しいだろうと告げられて、僕も同じ意見だと口にした リデアと一緒に行動するようになって。数日が経過しているんだけど。その間の出来事については省略させてもらうことにしている まず 僕達が向かうはずだった街についてだが、到着した時点で既に魔王の手下に滅ぼされていて街

「はい 魔王城まで、もう少しのところだったのに残念で仕方ないです」と呟くリデアを見ながら、僕はリデアに どうして そんなことを言われると気になったので理由を聞いたんだが。リデア曰く「この街に勇者が現れるとの噂があって その勇者に仲間の女性達がさらわれた可能性があるという話だったのですが。私一人だけだったら。なんとかできたと思うのですが 魔王と二人では」と説明をしてくれたので それなら仕方がないよな と思いつつ リデアと二人で行動を続けている。そして現在 勇者に出会う為に必要な情報収集をするために、僕は リデアを宿屋に連れて行き、リデアと別れる準備をする。その際の話の流れで 魔王城に戻ってきた際には。僕は魔王城を出ようとは考えている 理由としては、勇者が現れたと噂のある場所で、リデアと一緒に行動をするのは危険なんじゃないかと考えての判断である。リデアと一緒に勇者に会うことになれば リデアも僕と同じように 勇者の手によって、魔王討伐という目的を達成させられてしまいそうな気がしてしまうからである。だからこそ。魔王城に戻ってから勇者と遭遇することを避けなければならない。そんな

「魔王 もしも 私のお願いを聞いてもらえるならば、これから私が言う事を勇者様に伝えて欲しいんですけど そのお願いについて話をしてくれませんか?」と真剣な顔で僕を見つめてくるので「良いよ 言ってみなよ」と答えると。リデアは「ありがとうございます。勇者様に伝言を伝える時には、魔王城に向かって来てほしいという事を伝えたいです」と言われたので僕は、その理由が気になってしまい、その理由について尋ねる リデアに「勇者がどうして魔王城に向かわないといけないのか?と疑問を感じます」と言われる 僕は 魔王を倒す為に勇者が動いているのであれば。僕達の方へと向かって来てくれないと困るんだよな と思いながらも、リ

「そうですね 確かに勇者の立場から考えれば。魔王城へ向かえば、貴方達と戦えると考えるでしょうね。ただ貴方達に会える保証はないんですよ。むしろ会えない確率の方が高い可能性だって考えられると思います」

「そうだよな 僕もその辺りは分かっているつもりだ それで どうして魔王城は安全だと? 僕から言わせてもらえば 危険だと思うんだけどなぁ」と答えると、

「私は、確かに魔王と呼ばれていました。だからと言って 勇者に敵対している存在ではないことは理解してください。それと勇者が魔王の住む城を訪れる理由は、単純に興味があるからだと思われます。実際に、その辺りのことを確認しなければ分からない話かもしれませんけど」と言われるので、それもそうかもしれない と同意を示す リデアと会話を続けるうちに、どういった人物だったのかを思い出すことができたのだが。どうやら彼女は「リデア姫」と言う名を持っているようで、元々は 勇者と共に行動していたらしいのだが。勇者は「魔王と手を組み、一緒に暮らすようにして欲しい」と言われてしまう そしてリデアが、魔王の元へと赴くと「魔王を退治してほしい」と言われるのだが、リ

「私も勇者が好きな相手だからって。魔王を殺せないわけじゃないのですよ」と言われるので、僕は勇者のことが少しばかり心配になってきてしまったのである。リデアも勇者のことを好きで。でも殺すことはできない 勇者も僕と同じ立場で、リデアが好きだと伝えてくれたら嬉しいと願うばかりだった リデアは「とにかく 私は 勇者様に伝えるべきことを伝えたいと思っています。なので。貴方と行動を共にしながら。魔王としての責務を全うしようと思っています」と口にする。勇者の仲間を探すために魔王の力を使っても構わないと言ってくれたのだった。僕としても勇者の力を借りる事ができるのなら リデアに力を貸すことはやぶさかではないと思っていたからこそ。その申し出を受けることにしたのである。

(ここから

「魔王と勇者」の本文内容となります。ご覧下さい)

俺は、勇者の居場所を知っているかもしれない人に案内してもらう為に。とある場所に向かうことにした。

その人が暮らしている村に向かう道の途中。俺はその人と、これからについて話し合いたいことがあるから、俺についてきてくれ」と言い出してから、その場所に案内されることになった。俺の目の前にいる男の名前は 俺と真紅郎が再会した時に声をかけてきた男性であった。この男の話では、勇者は俺と別れたあとは 一人で旅をしていて、ある

「この先に行けば この国に勇者が来たって情報が手に入る場所にたどり着くはずだ」と言われるので。そのまま、この男性の案に乗って進んでいくことにした。そして 辿り着いた場所は

「えっと ここは?」と尋ねると この男は

「勇者に頼まれた仕事をするためにある人の元を訪ねようとしているんだ」と教えてくれる。それから歩き続けると、一つの村にたどり着いたので

「ここが?」と聞き返そうとしたら。男性は、「あそこに見えるのが目的の人物が居る村のようだ。あの人に会いに行ってみよう」と言われるので、男性が指を指した方向を見ると そこには一軒の小さな家があり。そこで、その人は生活しているようなのだ。なので。とりあえず行ってみることに決めてから

「分かりました。じゃあ会いに行きましょう」と話して移動を始めたんだけど 俺が先頭となって歩き始めて数秒後のことだった いきなり地面の中から剣を持った女性が飛び出してきて、攻撃を仕掛けてきたのだ!

(ここで場面を切り替えます)

僕達は今。勇者が仲間にした女性の居場所が分かっていた為。その場所に向かって進んでいたんだけど

(僕は魔王リデアさんと一緒だった為。リデアさんに頼んでみたんだ)

リデアさんと僕達が出会った時に。僕は勇者から託されたメッセージの内容を聞いていた為 魔王さんと、どうやって接触したのかを説明したんだけど、魔王さんは、あっさりと納得してくれたのである。僕は魔王さんと連絡を取ることに成功したので

「これから僕は勇者が住んでいるとされる街に行くんだけど 魔王さんも来るかい?」と聞いてみると「そうさせていただきます」と言われたから 魔王さんと二人で移動することにしたのである。僕はリデアさんに連絡を入れることにした。勇者が居なくなってから数ヶ月が経過した頃 僕は勇者の行方を探して リデアと一緒に魔王城を訪れていた。僕はこの時に、リデアと初めて出会い 勇者の情報を手に入れることができていた。その後、リデアは僕のことを気にかけていたのか。何かと話しかけられることが多かったので、次第に打ち解けるようになり 僕は、魔王城を訪れてからは。リデアと一緒に行動することが多くなったのである。そして、ある日のこと 僕は、勇者がリデアに魔王を倒してくれと依頼をしたと聞いた

「それでは。私は 勇者様に会わない方がいいですよね」と言ってきた為。僕は、魔王が倒されてしまい、その事実が広まった後に。リデアを勇者が探しに来た場合を考えてみると、最悪の事態が起きる可能性が否定できなかった。僕は「その可能性がないわけではないし 何より 勇者は、そんな理由でリデアを探さないと思うから。もしリデアを見つけた場合には。すぐに逃げられる準備だけはしておいたほうがいいかもしれない」と言った。魔王さんはそれを聞いてから。リデアを連れて行くべきか迷っていたみたいだけど。しばらくしてから「分かりました その言葉を信じさせてもらいます。ありがとうございます。透」と感謝の言葉を言われた リデアは魔王城を離れる前に 魔王に伝言を残しておきたいと話してくれたの

「魔王城に戻る予定が無くなった」とか「今までの報酬については。後日 用意をすると伝えたいので、魔王城に向かって来て欲しい」という内容を伝えることを頼まれたのである。僕はリデアと一緒に行動することに決めた為 魔王城を発つ準備を進めることになった。僕達の準備が整って魔王城を出発したのは、勇者と出会う一ヶ月ぐらい前の出来事であり そして現在 僕は魔王さんの後ろ姿を目にしながら。勇者が暮らしているという町まで向かう為に、歩いての移動を続けていた。

リデアは僕と一緒に歩くことになった為に、僕が背負っているカバンの中には魔王が眠っているのだが 勇者に出会っても問題がない程度には回復をしていた。

勇者に会うことを避けようとするならば 魔王を

「勇者の元に連れてはいけない」と考えるべきだと分かっているのに。リデアが どうしても勇者に会いたいと言っていたので。魔王が目覚めたら魔王を連れて行くと約束をしてから 魔王城に残してきた

「それでしたら、私も魔王様の元を離れてから、ずっと考えていましたが。貴方に一つお願いをしても良いですか?」とリデアからお願いされてしまうので 魔王城に帰って来たときに話をする事にすることにする 魔王城を出て しばらく時間が経過すると リデアが「もうそろそろ到着してもおかしくはないはずです」と言うので。僕は、周りの様子を伺いながら歩いているのだけど、どうやらいるのは僕達の二人だけで他には誰もいないらしい。僕はリデアと話をしながら勇者のことについて質問

「あの勇者のことだから 多分 ハーレムみたいな感じになっているとは思うけどね」

「ハーレム?」

「そうだよ 複数の女の子にモテまくり。男なら誰もが羨む状況になるんじゃないかな?僕だって勇者と出会えた時には 色々と面倒を見てもらっ たから 分かる気がするんだよ」

「なるほど」

「勇者ってね。僕が魔王城にいた頃から、結構な人気があったんだけど。僕よりも年下だし それでいて頼りないところもあるから。僕の方が兄貴的な存在だと思われていたよ」

「そうなんですか」

リデアは少しだけ興味深そうにして僕を見つめながら。僕の言葉を待っているように思えるのであった リデアとの会話を楽しんでいるうちに

「あっ。やっと 勇者様が住んでいたと思われる町に着きましたよ」と言われるので 僕は、リデアが指を指した方向に視線を向けると。確かに小さな家が、ぽつりと立っているだけの場所に到着したので

「じゃあ行こうか」と口にしてから歩き始める 勇者の居場所を突き止めた俺は

「本当に勇者が暮らしていると言われている場所に辿り着くことができたのですね」と呟くと 魔王さんは「ここまで案内してくれて ありがとうございます。魔王としてのお役目を果たそうと思いましたが。勇者様は、この村の近くにはおられないようだったので 私はこのまま立ち去ろうと思います」と俺に告げてくるのである 魔王が僕に対して 魔王の使命について説明を始めたのである 勇者は、魔王を倒すことが運命である だから勇者は魔王と戦うために存在している しかし、もしも 勇者が魔王に危害を加えようとした場合は、僕が勇者を止める義務が生じる。だからこそ 魔王は僕と同行していたのだが そのせいで勇者から、魔王が

「魔王城にいるのではないか?」と思われた為に。魔王は勇者と会うことができなかったのだと考えられる

「私達は これから どのように動きますか?」

僕はリデアの問い掛けに答えようと口を開くのだが、僕が魔王に伝えたかった内容を、全て伝え終わった頃には 勇者と合流を果たすことはできなかったのであった。

僕は勇者を探すことを諦めてから、魔王と別れることにした。

勇者に会った際に。僕はリデアのことを魔王から託される形で引き取るつもりだが 魔王城に戻るまでは、魔王のことを匿うつもりで行動を開始するのだった 僕は魔王城に戻ってから。まず最初に勇者を探すための動きを行うことにした。その事について魔王に話すと

「私は勇者様と会って それから判断したいと考えております」と言われてしまう 勇者に再会を果たした際には 勇者は魔王に何かをするのではないかと考える それなら 魔王が勇者から逃げ出すような時間を作るべきだろうと考え始めていたのである *ステータス画面に以下の内容が表示さています。

(メッセージを確認した後)真紅郎は 困惑しながらも。どうして、あの女性が【勇者の母親】だと、すぐに気づく事が出来たのだろうと疑問を感じ始めてしまっていた

「あの人は勇者の母親なのか?」と思ってしまった僕は。女性の姿をした人物が立っていた建物の中に駆け込んだのだ 僕は、目の前にいる男性に向かって「ここは勇者に依頼された仕事を行うために訪れる場所で合っているのか」と話してみることを決めると。その男性は、一瞬驚いたような顔をした後 建物の外に向かって指を差しながら「あそこが、目的の場所であることは間違いない」と教えてくれたのである。それを聞いた後 僕は男性の言う通りに移動してみることにすると。その建物は木造で作られた建物だった。それから僕が扉に手を掛けてみると、特に抵抗もなく。そのまま押し開いて中に入ることにした。そして室内に入った直後 いきなり地面の中から剣を振りかざした女性が飛びかかってきた為。僕が対応しようとすると 女性は地面に吸い込まれるかのように姿を消してしまったのだ。そして僕は、何が起こったのか理解できないままに周囲を見渡してみると。いつの間にかに先

「大丈夫でございまするか?」と言って 女性は、僕を安心させるようにしてくれたのである。その後。僕は勇者に渡してほしいと頼まれていた物があると説明し始めた 勇者の頼みを聞くことに決めていた。

その勇者は、今は居ないが いつか必ず。魔王を倒して戻ってくると約束をした 僕は、それを母親に伝えてくれないかと頼んでみたのである 勇者と出会ってから。魔王城に向かうまでの間に 勇者から 色々な話を聞いたことがあった。

僕達が、魔王城にたどり着くまでに勇者の事を話している間に。勇者は 僕に向かって話しかけてきたのである

「そういえば 透は、どうやって僕に接触できたんだ?」

僕は正直に答えると 勇者に

「僕が勇者の手助けをしている存在だと分かったのかな」と尋ねられるが 僕が「違うよ。勇者が魔王を倒してくれないと 魔王の呪いを解いてもらえないと思ったから 協力をしていたんだ」と答えたのだった 魔王さんは、僕の言葉を聞いてから。魔王城に戻ると言ってきた。

「私は 勇者様に 魔王様のことを伝えることが出来ましたので 魔王様を連れて 魔王城に戻ることをします」と言ってから。魔王は姿を消したので。僕は

「じゃあそろそろ出発をするか」と口にしてから。勇者から聞いていた目印を頼りに 魔王城の跡地に向けて足を進める事にしたのである。

魔王さんと二人で行動することを決めたのだけど 移動を始めてから一時間が経過をすると

「もうそろそろ到着してもおかしくはないはずなのですが」と不安そうな声

「魔王城って、かなり遠いところにあるんだね」

「そうなのですか?でも ここから近いですよ。私の父が住んでいる場所ですし」と笑顔で魔王さんは話してくれた 魔王さんの父親の事は詳しく聞かない方が良いと分かっているので

「そうなのかい?」とだけ僕は答えておく 魔王さんが勇者の事を探しに行く前に「父に会いに行きたいのです」と言われたので 僕は魔王さんと一緒に。魔王さんのお父さんが生活している家にお邪魔することにした 僕と魔王は魔王城に向かって移動する 魔王城を目指して旅を続けている僕達なんだけど。僕が魔王に「勇者って、今何処に住んでいるのか知っている?」と質問をし ると

「勇者が暮らしているのは、王都だと思うんですが。詳しくは分かりません」と魔王は返答をしてくれる

「魔王城が魔王城と呼ばれるようになった理由は分かる? それと魔王城が どうして魔王城と呼ばれなくなったか とか 勇者から、聞いてなかったの?」

僕が質問をすると

「勇者様は、魔王城を去ってからは、行方知れずになったそうで、私も勇者の行き先は、知りませんでした」と魔王は残念そうに答えた 魔王と別れることになった僕は。魔王が勇者に会った時に話をすることを伝えてから。僕一人で 王都内に存在しているであろう魔王城を探すことにしたのであった

「それで?君は、この国に何をするつもりで戻ってきたんだ?」

勇者から「魔王が、この場所に来る」という話を聞いた僕は、勇者から、魔王城の位置を聞き出すことにしてから 勇者と別れた僕は、魔王城を訪れていた。そこで、魔王の母親が僕の前に現れる 僕は 勇者が魔王の城に訪れたら、僕が魔王に伝言を伝えたという事を伝えるために

「私は勇者様と出会いましたので。彼に会える日時などを教えてほしいと言われて ここまでやってきた次第です」と話すことにしたのだが

「あなたは一体何者なのですか?」と聞かれたので、「それはこちらのセリフだよ。僕の顔を見て何も思わないわけ?」と言うのだが彼女は不思議そうにしているだけだからである。それどころか、彼女の瞳は、僕に対して疑いの眼差しを向けるようになっていた 僕は困ってしまったのだけれど、そんな状況を変えてくれる出来事が起こる事になるとは予想していなかったのであった リデアの母親と名乗る女性と出会った瞬間の出来事だ

(僕の目を通して、メッセージを確認する)

真紅郎は自分の身に何かが起きたのではないかと警戒していたのだけれども、次の瞬間。全身に強い寒気を覚え

「魔王が僕の所にやってくる可能性が高いよ。早く避難をした方が賢明じゃない」と言い残してから 魔王に視線を合わせることなく歩き出した 魔王と再会した直後に感じた悪感を思い出してしまい「まさか」と嫌なことを考えていた。魔王が僕の元にやってきたとしても対応が出来るとは限らないと分かっていながらも 僕は「この国を滅ぼす」とまで言っていた彼女を止めなければならないと思っていた **ステータス画面に表示されている内容が変更になっています。ステータス画面に表示される内容は 【異世界の服】を着用していない状態の状態異常として表示されています

(僕は目の前の女性から逃げようとしている最中)

どうしてこんなことになったのかは分からないが。僕の姿を見た女性の反応は異常なものだったのである

(どうして、俺の姿を見ても平

「えっと、あのー勇者様にそっくりなんですけど?」と言った後に女性は言葉を続けようとしたみたいだが。俺は気にせずに走り出してしまう。どうして俺がここに現れたのかを説明した方がいいと思うが、今の状況を乗り切る方法を考えた後。俺は自分の身体を使って逃げることにしたのだが 女性は、何故か「待って下さいよ」と口にしただけで追い掛けてこなかったので。このまま無事に脱出をすることができるかと思いながら走る速度を上げていくことにするのだが

「ちょっと。私に説明をしないさいよ」と後ろから聞こえてきたが 無視を決め込むことにする

(勇者は リデアの母親を名乗る女性を振り切って。森の中に足を踏み入れる)僕は、どうにか

「この国から逃げるぞ」とだけ呟くことができた 僕は、森の奥に足を踏み入れて、勇者が魔王を倒した際に使用していたと言われている転移台にたどり着いたので。それを使用して 別の場所へと移動をしようと思い 僕は勇者から聞いていた情報をもとに 魔王城の跡地にたどり着くことに成功する 魔王城は廃墟になっていた 僕は「なんなんだ?どうして、この建物が壊れているんだよ。おかしいじゃないか。それに、勇者と連絡を取ることができないのは どうしてなのか」と考え始める

(メッセージを確認した後)勇者と行動を共にしていたはずの女性が。魔王の母親と名乗った理由を考え始めていた。僕の姿を見ても驚かずに 冷静だったところを見る限り。あの人は勇者の仲間だと推測することが出来るだろう。そして、魔王の母親が僕の前に姿を現した理由として 考えられるのは

「勇者は、もうこの世界には戻ってこないと考えた方が良いだろうな。僕だけでも、勇者の意思を引き継ぐとしよう」と考えてから行動を開始する 僕は目の前の建物を観察した 僕が最初に考えていた事は。この場所を利用して勇者との合流を図ろうと考えていたのだが その建物の内部がどうなっているかも分からなければ 勇者の使っていた武器が置かれているのかさえ知らない状態である為に断念をすることに決めたのである ただでさえ建物の外観を目にした時には 瓦礫が沢山積み上げられていた状態で存在していたことから

「建物の中に入れば 崩れ落ちる可能性があるかもしれない」と判断した結果でもあったのだ それに加えて建物の外を歩いていても。勇者が住んでいた家がある場所にたどり着くことが出来なかったのだ それこそ。目の前にある建物は廃墟であり 建物の内部に侵入を試みようと思えば。建物内部がどのような状態になっているのか把握していないと危険すぎると判断してしまったのである だから僕は建物の中に入らないで。勇者の家があるとされている場所に足を運ぼうと考えていたのだ

「僕は、勇者と魔王の二人を 魔王が生きている間は、僕が面倒を見なければいけないと考えている。僕が 二人の力になることに決めたからね」と口にした直後。僕の耳に誰かの声が入ってくる 僕は声のする方に足を進めていくと。その声の主を発見することが出来た。そして その人物に声をかけてみると その人物は「私は 勇者の知り合いの魔法使いだ。勇者から魔王城に向かうという話を聞いていたんだ。魔王城の近くでお前のことを見かけたから追いかけていたんだ。ところで あんたが、この世界に来ていると聞いたんだ。魔王から、あんたの事をよろしく頼むと言われたからね。一緒に行動させてくれないか?」と言われた。それから「とりあえず。私の住んでいる村に行かないか?」と言われるので。僕は素直にうなずくことにして 彼女と行動することを決めたのであった 僕が リリアナと出会ってから、数日が経過して

「私達の事を襲ってきた者達の捜索は順調?」と言ってから。魔王が僕に話しかけてきた。

僕達が拠点としている宿屋の一室で話し合いが行われていた 魔王が言う「順調に決まっているよ」と言ってくれたので。僕と魔王の二人で協力して、襲われることを警戒していたが 特に襲撃されることも無く、一日を終えようかとしていた時

「そういえば 魔王さんは、勇者と一緒の時に 勇者から色々な話を聞いていたりしているよね?」

僕が尋ねると「えぇ。まぁ 一応 聞いていましたが。私から質問しても大丈夫でしょうか?」と尋ねられたので

「うん。良いよ。聞きたいことがあれば、なんでも答えてあげるからね」と答えた。

僕は リデアのお母さんと出会う前の話について魔王に語り出す すると、僕と魔王が会話をしていた時に リデアが僕と魔王の傍

「私は魔王の味方だ」と言いながら。僕達の元に姿を見せた そんなリデアの様子が気になったので 僕は彼女に尋ねようとする 魔王が「私が説明します」と言うと 彼女は魔王から僕に対する話を聞き始めることになるのであった リデアは魔王から、魔王がこの世界に来るまでの話を一通り聞くと。リデアは真剣に僕達の話を聞いてくれてから「ありがとうございます。魔王様。私の父が迷惑をかけたようなので」とお礼を口にしてきた 僕は「勇者と一緒に行動するのなら 色々と知っておくべきだと思ったのさ」と言い。魔王は

「あなた方と一緒にいるのであれば 勇者様が戻ってくるまでは あなた方を全力で守ります。ですので安心をして下さい」と口にしていた 僕は魔王に「そういえば 魔王と勇者の二人が戦っている時に 二人はお互いの名前を教え合ったりしたんだっけ?」と話し始めた。それに対して魔王が「えっ!?どうして 勇者が魔王と名前をやり取りするような関係に なっているわけ?そんな話は 一度も聞かなかったんだけど、どうしてなの?勇者は一体何が目的があって魔王に近づいたの?」と疑問を抱くのだが 魔王は「詳しい事は勇者様に直接尋ねた方がよろしいかと思います」と言うと。

「それは 確かにそうなんだけど。あの勇者のことだから 何も言わずに帰っていった可能性だって考えられると思う」

僕と魔王が話し合っていた時。僕は、僕達に話しかけ

「お邪魔をするつもりはないけれど。あなた方は一体何を話し合っているのですか?」と尋ねてきたリデアの姿を確認すると。リデアに「どうしてここに来たの?」と僕は 問いかけてみた。そんな僕の言葉に対して

「それは。勇者の知り合いと名乗る人から話を聞いたので」と答えてくれる 僕は「勇者から 何かしらの指示を受けて、ここに来たわけじゃないって事だよね?じゃあ 君は本当に魔王を助けようと 考えてくれたという解釈でいいのかな?」と僕は 彼女に問いただすことにした。僕の言葉を耳にした魔王とリデアが 僕の顔を見つめた後に「はい」と答えると 僕は「僕は 君を信じてみる事にするよ」と言う そんな僕と魔王、リデアの三人が宿屋の部屋に集まっていた 魔王が「これから 私とリデアは 真紅朗さんと行動を共にしながら。真紅朗さんのご両親に会いに行こうと思っています」と口を開くと。リデアも「私も 真紅郎さんのお父さんとお母さんに会える機会があるのならば 是非会いに行きたいのです」と言ってきた。僕は魔王に視線を向けると。魔王は「えぇ 私と彼女は真紅郎さんと共に行動することに決めました。勇者の残した伝言を預かっていると勇者本人から直接聞いていますから」と魔王は話す。僕は魔王のその言葉を聞いた後に。魔王から勇者が僕に宛てた伝言を聞くと。魔王から伝えられた言葉が真実だと理解してから

「僕は 魔王の手助けをするために。まず最初に 僕の両親の元に向かう必要があると思っている」と話した

「そうですね。私は勇者から、魔王の事は頼まれているんです」と口にすると。魔王は「では すぐに行動を開始しましょうか」と言うので。

魔王、リデア、僕で、僕の両親の家に向かう事になった。

僕は「そうだね。勇者から僕の父から連絡を受けているのなら 勇者からのメッセージを届ける為に。そして。勇者との再会を果たした後は、この国を救い。平和を手に入れる為に、僕は勇者の力になりたいんだ」と語る 僕が、勇者と再会した時には リデアの両親は亡くなっていて。その悲しみは深いものだった 勇者に「あなたの力になれるのなら 僕はどんな協力でもしてあげようと思う」と告げると。勇者が「お前の親の居場所は知っているから そこに向かうぞ」と言ってくれたので 僕は勇者とリデアの三人で、僕の両親が暮らす場所にたどり着くことに成功したのである 僕は魔王から、僕の父親である。【黒瀬 紅】が、僕を勇者の生まれ変わりと判断できた理由は、僕が生まれた時に 父親である。黒瀬 剣から、僕が生まれてくる子供には「必ず勇者のような特別な力が宿るだろう」と予言を受けていたからだという事を魔王から告げられる そして、その父親は。この世界での、自分の娘の幸せを願うために。自分が死んだ後で、娘

「リディア」の側に、勇者 黒坂 紅として存在するはずだった少年を転生させたのだと知った

「それを知った時は 僕は。父さんの娘になれてよかったと心の底から思うんだ。それに リディアナとも出会えたんだから 運命だと感じずにはいられないだろうね」と口にすると。魔王に頭を撫でられてしまう リデアが「私は。今はまだ この世界の人間では無いけど。それでも。あなた方の事を守れる存在に なれるように頑張りますね」と言うと リディアも「リデアと一緒に。貴方の事を 私達は支えていきますからね」と言ってくれると。僕は、涙

「うぅ~ん」と涙を流してしまうと。魔王が僕を抱きしめてくれた。リデアは僕達の様子を見守るかのように微笑んでくれていて。リディアは僕と目が合うと「もう、泣かないで下さいよ」と優しい声をかけてくれた 僕が落ち着くと。僕達の前に一軒の店が見えたので その場所が気になり魔王に質問をすることにする

「僕の父が、ここに暮らしていたっていうことなの?」と僕は魔王に質問した。僕の言葉に対して 魔王はうなずくと。その建物の中にはいることになった 僕達が中に入る。魔王は「どうですか?ここは?」と僕に尋ねられたが。特に何もない普通の家にしか見えなかった。だけど 魔王とリデアが言う

「ここで 間違いありませんね。リディアーカさん」

「はい。ここだと思われます」

僕は魔王に この場所が 父と母が住んでいた所なのかと尋ねてみた すると。魔王が答えてくれて

「この家の二階に上がることが出来れば。リディアナ様とあなたの母親と会う事が出来るかもしれません」と教えてもらったので。僕とリデア、魔王は階段を見つけて 上まで上がっていくと そこには扉があった

「勇者様からの手紙によると 中に、勇者の母君がいるはずなのですが」と言ってから 魔王は、リデアを見るのだが。リデアはその魔王の目を見て 僕に話しかけてくる

「あの。私のお母さんは、私が幼い頃は、まだ生きていられたんですよね?」と僕に問いかけた。僕は、そんな彼女に「うん。君のお母さんは生きているんだよ。僕達と別れた後から、君は記憶を失ってしまったんだろう?勇者が、そう話してくれたよね」と伝えると。彼女は「えぇ」と返事をする。魔王は、そんなリデアをしばらく見ていた後に 僕に「では 開けてみましょうか」とだけ言うと 僕が 鍵を開けようとした時だった。僕はリデアが持っていた手紙に目を向けた 僕が リデアが手に持っている勇者から渡された手紙を確認すると。リデアに視線を向けると リデアは、「私のお母さんは 私のせいで、死んでしまいました。私が勇者様と一緒に居たかったからってわがままを言わなければ。勇者様は 私が死ななくて済むように 頑張って下さったのに。なのに、勇者様は、私の事を守ってくださっていたのに。勇者様の期待に応えられず。私のせいで、私なんかの為に、私が、勇者様の足を引っ張ってしまって」と言ってきた。泣き崩れそうな 彼女の手を僕は、優しく握ると。僕は

「リデ、大丈夫だよ。僕が絶対に助けるから」と言ってあげる。リデアは 僕の手を握って「お願いします。どうか 私を助けてください」と言うと リデアは「勇者様のご家族に、ちゃんとお礼を言いたいんです。私を助けてくれたのは。間違いなく。あなたのお父様なのですから」と話してくれた。僕は リデアの手を握る。そして魔王の方を見ると リデアは魔王の事を見ながら。

「私は。リディアです。私の名前はリデアではないんです」と話してから。僕の顔を真剣な眼差しで見つめてきて。「真紅郎さん 私は あなたのお母様に会いに行きたいと思っています。ですから 真紅郎さんのお母様に会わせていただきたいと思っています」と言った後に頭を下げて来るのだけれども。僕は「今は無理かもしれないけれど、でもいつか会えると思うよ」とだけ伝えてあげた *ステータス画面に、以下の内容が表示さています。

(メッセージを確認した後)僕が「そうだね。勇者が、こんな大事な事を僕に伝えずに帰って行ったとは考えられないよね?」と口にすると。魔王は少しの間、考える仕草を見せてきた後で「おそらくですが、あなた方に託せると信じていたのでしょうね。私やリデアの事を信じることが出来るのなら きっと真紅朗さんならば。そう信じていたと思いますから」

「そっか。じゃあ とりあえず 勇者から僕への伝言を受け取っておくよ」と僕が口にした直後。魔王は、魔王の側に控えている女性に声をかけた 僕は、魔王と女性のやり取りを眺めて 魔王の側に立つ女性は「わかりました。真紅朗さんのご両親にご挨拶をして来ましょう」と言ってきたので 魔王と女性が部屋を出て行こうとした 僕は「あの。その前に」と言って リデアのお母さんに会うのであれば 魔王にも立ち会ってもらおうかなと思った 魔王は

「えぇ 構いませんよ。私も一緒に行かせてもらいます」と笑顔で返してくれていたので 僕は「では」と一言 そして 僕は、魔王を連れてリデアの部屋を出ると。魔王がリデアに案内されるままに 僕は魔王とリデアの後についていくことにした そして魔王が、ある部屋の前に来た時に 僕は、その部屋がなんの為にある場所なのかをリデアに尋ねた

「リディアさん この部屋は何の用がある場所なんですか?そしてここは、あなたのお父さんである。剣様が亡くなった後の、リディアーカ姫様の寝室として使われていた所ですね?」と質問すると リデアは、魔王を見つめて。それから魔王が、何かを口にするのかと思っていたけども。魔王は口を閉ざしていた 僕には魔王が 何も言ってこなかったので

「僕は、これから リディアが、魔王と一緒に居る事で、何が変わるのだろう?」と考える事にした。そして 僕は「わかった」と呟いた

「リディア 魔王と一緒に行動しても構わないよ。ただし、僕との繋がりだけは絶ちたくないから。僕とリディアと、魔王の3人で行動を共にしよう」と提案してみた 僕は「リデア それでいい?」と聞くと。リデアはうなずいてくれる 魔王は僕とリデアの顔を見て

「本当によろしいのですか?リデア様 もしもこの世界が魔王に支配されて あなた方の身に危険が及ぶような事になった場合 私達が リデア様の事を命を賭けて守りますが。しかし それが原因で リデア様が、リディアが。勇者と会えない状況になってしまったとしても。それでもリディアは、勇者と共にいたいと願っているのですか?」

「それは 私が 勇者様に迷惑をかけて そのせいで 私が死ねば 勇者が悲しみます。勇者が悲しんでくれるだけで嬉しいと思うのは。いけないことでしょうか?」と リデアは魔王

「そんなことはありませんよ」と答えた

「リディア 今度からは、あなた一人での行動を許すわけにはいきませんね」と口にしてから リデアに微笑みかける 僕は、「リディアが決めたのだから 仕方がないよね。魔王 これからもよろしく頼むね」「はい」と答えてくれた後に 僕の目の前に手を差し出してきたのだけれど どうしたら良いか悩んでいると「握手ですよ 真紅朗様、私の方から握った方が良いですか?」と言うものだから。僕は「えっと どっちが握る方が良いとかは無いんだけどね」と言ったのだが魔王は気にしないで僕とリデアの前に歩いてきて。僕の手を両手で掴んでくる

「魔王 どうしたんだい?」と尋ねると。魔王は何も答えない代わりに。微笑んでいた そんな様子を見ていた リデアが。「ふっ。魔王さんは 真紅朗さんの事が好きなんですね」と言い出して。僕は「へ!?」としか言えないのであった。魔王の方は

「私は リデア様の事も、リディアーカのことも好きですよ」と返事をした。すると、リデアの方が反応をするのだけれども。魔王の方は、「それに、あなた達は、この国の人達とは違う存在だと分かっていますから」という言葉を口にしていたのだけれども

(そう言えば勇者の手紙の中に書いてあった気がするなぁ。俺の娘とその恋人に会ったら伝えて欲しい事があるって)

(うぅ~ん そういえば勇者の手紙に、俺の娘の事について書かれていたよな?)

(えーっと確か。勇者の娘の名前だったか 娘の名前が、確か【アリッサ】という名前だったかな?まぁ この名前は勇者が考えた名前じゃないしな。あの人の事だし自分で考えたのかもしれねぇがな?とりあえず あの人が付けた名前は忘れ

「俺は勇者として魔王討伐にやって来た」と言ってから「君がリディアだね?初めまして。君の父親である、真紅郎から、君のことを頼まれた」と言って手を出すと リデアが手を伸ばしてきて「リディアです。リデアではないです」と言ってから、リデアが手を出してきたから、リデアと握手を交わす

「あの。私の名前はリディアです。勇者の貴方から、リデアの名前を貰いましたが。私の名前はリディアなんです」と言われたが

「そっか。わかった そう名乗る事を許可してやる。ただ 勇者から託された言葉を伝えた後に 君の本当名前を改めて教えてくれ」そう伝えたら。「ありがとうございます。それと お父さんからの言葉を聞かせてください」と言われて。僕は勇者の言葉を彼女に伝える為に口を開いた。「まず リデアの本当の名前は、リディアだって事は知っているから安心しろ。お前は間違いなく。リデアだよ」と言うと 彼女は少し困った表情を見せたので

「あー ちょっとだけ違うんだよ。勇者の奴はな。本当は。アセリア=シンクと、言う名前が本名なんだ。でな。あいつが、自分の子供の名前は、リデアじゃなくて。アセリアが良いと口にしているらしいぞ」と言った 僕はリデアに対して。彼女が「魔王の力を、どうやって手に入れたんですか?」と聞いてきたので。

「それは 私と真紅郎様の力を合わせているんですよ」

そう言い切ると 私は 真紅郎様の方を向くと 真紅郎様も魔王を見つめていたので 魔王が何を言おうとしているのかを察したので「わかった」と言った後。魔王の手を握ってあげてから 僕は魔王を連れてリデアの側に近づく。魔王の方はリデアが差し出した右手を握る前に左手で優しく握りしめるようにリデアの手を包むようにしながら触れていて、リデアは少し戸惑っていたけれど 僕に何かを言いたかったみたいだけど。僕が「どうしました?」と尋ねても何も答えないので。魔王の手に力が入るのを確認出来た後。

「では 参りましょう」と僕が言うと魔王とリデアが、部屋を出た。僕もそれを追いかけていく形で部屋を出ると。そこには、僕の両親がいる。勇者と女神が、魔王に殺されかけていた光景を見た後に僕は魔王とリデアに視線を向ける

「お母様。私はリディアではなく。アリッサという女の子です」と言うので 僕は「僕も同じで、僕は真紅朗じゃなく、リュートです」と言うのである リデアさんは、私を部屋に連れて行ったあと、真紅朗さんのお母様に会いに行く為の準備を始めると 部屋の奥へと消えてしまった。真紅朗さんと二人でいる事に気が付いた時には 恥ずかしくて思わず真紅朗さんから離れて俯

「真紅朗さん 私を離して下さい。真紅朗さんから離れないと 私が、私じゃなくなるから。お願い」と口にすると 彼は私を見つめてくる

「リデア。僕達の間に何があったのか リデアに何が起きて どうして僕の事を好きだと思ったのかは知らないけれど でもね。僕にとっては あなたが大切だと思うんだ。たとえどんな理由であれ あなたを見殺しにするなんて 僕は出来そうに無い」と口にした後で 彼は私に近付いて

「ごめんね。リデア」と 私に謝ってくる その行動の意味が分からずに首を傾げて彼を見る 私と彼の関係が変わってしまうのではないかと思うだけで怖いのに その恐怖心のせいで。私自身が壊れてしまいそうなほど 怖かった そんな私の気持ちに気づいたのか。彼が私の頬に、両手で包み込むようにして触ってくれたので 嬉しくなって 彼に抱きついてしまう

「私を許してくれるのですか?こんなことをした あなたを見捨てるような真似をして、あんな風に裏切った私なのに それでも、私の側に居てくれるのですか?」と涙目になりながら、彼に問い掛けてみたのだけれども そんな私に対して、優しい

「もちろんさ。僕は リデアのことを愛しいと思っている。だから。あなたと一緒にいたいと思う。例え それが許されないとしても。それでも あなたを見捨てられない。あなたが望めば、僕の全てを捧げよう。僕にとってあなたが全てだから 僕の身も 魂も。あなたの物になるから。僕の全てを受け入れて欲しい。愛しています。僕のリディア」と 彼が私の耳元で、囁いてくれたので、私の顔は赤く染まってしまう。そして そのまま唇を重ね合う 彼と初めてキスした時のような甘酸っぱい感情で胸が一杯になった私は、このまま 彼に抱かれてしまえば良いと思い。身体を任せようと思ってしまったのだが しかし、私には。まだしなければならない事がある事を思い出したので

「今は、ここまでです」と言って、離れようとした時に 私は真紅朗さんの瞳をじっと見つめる

「私は、貴方のことが好きです。大好きです。私と貴方の関係は、今までと同じだと言うことは分かっているつもりですが それでも、貴方の側に居ることを許されなくても それでも、貴方の傍に、貴方の支えになれるような人になりたいです。これから先、もしも、私以外の誰かを愛することがあったとして それでも、私を忘れず ずっと大切にしてくれますか?」と聞くと 私が望む言葉を口にしてくれたので、本当に幸せな時間だと感じました。それから、しばらく 私が、これからのことについて、色々と話をしていたら。真紅朗さんが、リデアと魔王様が、この家を出ていったことに、気が付いようで慌てて出ていこうとするのを、何とか止めようとするが、魔王様の力の前では全く敵わずに。私達は二人を見送った後に。私の両親である。聖女と勇者の所に挨拶をしに行ったのだが。私は勇者とお母さん リディアの母親とお父さん

「初めまして、勇者の真紅朗です」と勇者は、勇者としての名乗りをあげた後に。私の紹介と、今回の目的。この国で起きた出来事と現状の説明をする 私としては リディアの事で心配だったのだけれども そんな事を考えていると。お母さんが。勇者に、この国が魔王によって滅ぼされようとしていることを伝えた。そんな話を聞いた勇者は。「魔王って 誰なんだい?」と言いだしたので 勇者の後ろから そっと勇者に寄り添う

「魔王様って言ったら、貴方だって知ってるじゃない。勇者様。魔王っていう名前なら貴方だって」と言うと

「え!?」

勇者が驚きの表情を浮かべてから 後ろに控えている。リディアを見ると

「はい 真紅郎さん。私です」と微笑み それを見た勇者は、驚いた表情で固まっていたが。しばらくして、「そうか 君だったのか。リディアは」と言うと 真紅朗は勇者としての姿から元の人間の姿を戻していたのだが、それを見つめているリディアの瞳に光が宿った瞬間に勇者に向かって。魔王は 勇者に

「魔王としての名前を教えて貰ってもよろしいかしら」と言ってくる

「ああ。分かったよ。リディア」と 魔王の方を向いた後 リディアを見つめると リディアの方も勇者の方を見つめていて、勇者も優しく微笑んでくれていたから 私は、ほっと一安心する。それから勇者が魔王に名前を尋ねると魔王の方は勇者に魔王としての名前を告げた後に勇者の名前を尋ねるのであった。勇者が魔王に勇者としての名前を答えると魔王の様子が一変した事に勇者はすぐに気が付いた

「あら 貴方が噂で聞いた勇者様なのね。私は魔王リディア 貴女のお父さんが勇者として魔王を倒した後 その後釜として勇者を名乗るようになった存在 だから 私は勇者が倒した魔王とは少しだけ異なる魔王なの」と口にした後に。

「ねえ?あなた?どうして私達を滅ぼそうとしたのかしら?」と言うと。勇者は黙り込んだまま俯いていたけど そんな事はどうでもよかった。ただ。どうしてリディアを襲ったのかだけ知りたかったからだ」すると リディアの方からも魔王様に話しかけてきた

「お父さん?どうしてリデアをさらおうとしたんですか?それにどうして私が狙われたんですかね」と言うと魔王様は「どうして私達がリデアちゃんを襲わないといけなかったかは分からないわ ただね 貴方を狙うように指示を出した人間は間違いなく居ると思うけれど それ以外は知らないわよ でも 貴方の命を狙ってきた人達については分かるかも知れませんよ」と答えられたので 俺は リディアナ

「それはどういう意味でしょうか?魔王様」

「そうねぇ。例えば、私を、こんなにも美しくしたのは誰か?とか リデアの本当の両親は、一体何処の誰なのか?なんて事も気になってはいるんじゃないの」

私は リデア リディアの事を私に託すと伝えてから姿を消したリリアが どうして私と、リディアに。わざわざ自分の命を使ってまで伝えたのかは知らない けれど、私とリデアの事を知って欲しかったのだとは思う だから私は、あの人に、リデアを託したのだから リデアに真実を告げるようにお願いしてから、私は。女神の部屋へと向かう そこには女神リシアが座っていたので

「リディアちゃんと 勇者様とのお話を聞かせてくれないかしら」と言う すると 女神は「リディアが、私の部屋でお話しします。どうぞ」と言うと私を案内してくれるので私は大人しく付いていくことにしたので女神の後について行くことにする 部屋に入ると、椅子を勧められたので 私が座ろうとした時に。「お座り下さい そして 私をリデアと呼んで頂いても構いません」と女神が言ってきたのだけど

「えっ!いや、そんなの無理だから!」

私が慌てて言うと

「別に構わないのです 今の私は、貴方達にとって都合の良い。作られた記憶を刷り込まれた偽物の神ですから」

「リディア 私はリディアであってリディアじゃ無いのよ リディアは リデアの事を娘のように可愛がっている。そして リデアは リディアの事をお母さんの様に思ってくれているはず。その関係を私には否定できない。だって 私には出来なかった事だから だから ごめんなさいね。今から言う話は 全部嘘偽りの無い私の想いだから。それを信じてほしい」と言うと同時に。私はリディアに全てを話し始める事にしたのだけれども彼女は泣きながら聞いていた。そうして全てを話し終えると 彼女が「ありがとうございました おかげで全てを知ることが出来ました 後は私が決着を付けます。今まで迷惑をかけてすみませんでした。本当に感謝しています」と言った直後に姿を消してしまった リディアナに何が起きたのかを確認するために彼女の所へと急ぐと、既に魔王によって殺されたのかと思えるぐらいの状況だった

「何だよ?これ」と思わず口に出してしまっていて。そんな僕を魔王様は何も言わずに見つめるだけだ 僕が落ち着くまでは何も言ってこなかったが「落ち着いたようね なら 何が起こったのか説明するわね」と説明を始めてくれるようだ

「私も詳しくは分からないんだけど。リディア あそこで倒れてる子。彼女を助ける為に。あなたが、魔王の力を貸して欲しいと言っていたでしょう。そのせいじゃないかしら」と言われたので、よく分からなかったので 魔王様に質問することにしたのだ。まず最初に。なぜ魔王が僕を助けてくれた理由を聞くと、魔王様曰く。僕は、勇者でありながら、魔王を殺せるだけの力を持ち合わせている。しかし、魔王は死を恐れない存在である為。普通に倒しても倒すことが出来ないのだと教えてくれた。それを聞いて僕は疑問に思い「それならば どうやって倒したんですか?」と尋ねると

「ああ貴方の持っている剣は。私の血族が持っていた剣であり。勇者が持つべき剣でもある」

私は 魔王リデアに全てを打ち明けた後

「さようなら」と告げて、私だけが知る場所へと向かった。その場所では私の妹にあたる存在の。魔王様 つまり。真紅朗さんの妻である。リデアの母

「お母様。今までありがとうございます。私は。貴方の娘です これから 貴方の代わりに。この国を治めていきますので。どうか見守っていて下さいね」と言い残して、魔王様の元を離れて。私だけが、魔王様の居なくなったこの場所で、魔王様が居た時よりも、ずっと。賑やかな場所で暮らしていた。私の周りにある全ての人が 私に対して良くしてくれていたからだろう。それでも 寂しさを感じながらも。リデアと勇者様の為に。私が出来ることを精一杯。頑張ろうと決意を固める

「私が、魔王様の居なくなった後を引き継いでから 早二週間が経ちました。その間の日々の中で。私が行わなければならないことは たくさんありました。その中で特に忙しかったのは魔王としての仕事と国の政務ですね。まぁ仕事に関しては殆ど他の皆さんに任せている状態ですが。それでも。毎日色々な方が、挨拶に来られて。私も挨拶をして回る事が出来ています」と言うと私は紅茶を飲み干してから席を立つことに決めて「今日の執務はこれくらいにしましょう」と言って立ち上がろうとする

「あれ?もう終わりですか?魔王様」と言われてしまうが気にせずに 立ち上がると扉を開ける為に歩き出す事にするのだが 私は 扉の前に来る前に。何かを思い出したかの様な素振りを見せてから 再び私の方へ戻ってくるとその人物は 私に向けて手を差し出してくるのだが。私はこの手をどうすれば良いのか悩むことになってしまう そんな私を見ていた その人物が

「大丈夫 俺は、君を害することはないから それに この場には君を傷つける者はいない 安心して欲しい」と 言われたので、とりあえず。この方の話に乗っかってみることにしたので、彼の言葉に、うなずくと 私は。彼が差し出した手に。自らの手をのせて。そのまま立ち上がり

「申し訳ありません つい 思い出したことがあって 考え事をしていたもので」と伝える

「そうか 俺の方こそ。余計なお世話だったようですまなかった」と言って彼は私の手を放すと。改めて私の方に近づいてきて 握手を求めてくるので。それに応じると

「リデア これから 宜しく」と言ってきた 私は「こちらこそ。リデア 貴方は、私にとっては初めての。友達と呼べる人だと思っていますので。仲良くしていきたいと考えていま す」と答えると、リディアも笑顔を浮かべてくれていたので 良かったと思うと同時に、彼女と初めて会ったのはこの城の中ではないと思い至り。どこで出会ったのかを彼女に聞いてみると 私が初めて

「あの方は誰なんでしょうか?魔王様」と言われると。私には 答えが見つからなかったが。彼女の言葉を待っていたが何も言われることはなく、少しだけ。沈黙が流れた後に、私と目が合うと。「あっ」と声を出して。私を指差して「お姉ちゃん?お姉ちゃんだよね?そうだよね?」と嬉しそうな声で尋ねてきたので、私とリディアが知り合いだった事を理解すると共に、少しだけ リディアに悪いなと感じてしまっていたので、私としては。複雑な心境になってしまったのは事実だったが、ここで、もしも私が「違います」と言えば、リディアを悲しませる事になるので。あえて 否定をする事無く。

「はい 貴方の知っている。リディアですよ」と答えてから。彼女を抱きしめた すると。私達は抱き合ったまま泣いてしまい。泣き疲れてしまいそうになるまで泣いた後に 私は「ごめんなさいね。いきなり泣き出してしまって」と謝罪を口にするが。彼女は「いいえ 私は嬉しいですから。謝らないで下さい」と答えてくれるので。その言葉で救われた私は 心から笑えるようになっていた それから数日の間は。私はリデアと。そして。私達二人に会いに来てくれた人達に、お茶会を開くなどして 楽しい時間を過ごしていた。そんな中でも、私は リディアから聞いた話の内容を。忘れることは無く。私に託された役目はしっかりと全

「は?今何ていったんだ?」と俺は聞き返してしまうと。彼女は。僕を真っ直ぐに見つめてくるが。すぐに視線を外すと。「だから リデアの命は。私達が思ってる以上に。早く消えていくわよって言ったんだよ 私はリディアの事を誰よりも愛してるけど だからといってリデアの死を望んでいるわけではないのよ」と言われたのだけど。僕は 彼女の言っていることが理解できなかったのだ 僕達の会話に魔王様は参加していなかったのだけれど。リディアのお母さんの事を聞かれても、彼女は。リリアと名乗った事を伝えると。彼女は驚いた顔をして。リリアは。私のお母様の名前なのだけれど、それがどうして 偽名を名乗っているの

「魔王の力は。リデアにしか使いこなせない力だからだよ そして魔王の力を持つリディアも、また魔王の力を受け継ぐ存在でもある。だからこそ私は 自分の力でリディアを助けたいと思った」

そう言うと。リディアは僕の胸の中に飛び込み。大粒の涙を流しながら 泣き始める リディアのお母さんが亡くなった理由も聞こうとしたんだけど。リデアが僕に対して、これ以上の質問をする事を拒絶するように 僕から目をそらしてしまう。だから、僕にはそれ以上。追求することができなかった リデアの亡骸を抱き抱えながら 僕は。自分が出来ることを考えてみる 僕は この世界で 生きて行くことを決めたのだけれども。僕一人で この世界の全てを守り

「僕自身の目的を果たす事ができるだろうか?」と考える しかし今の自分には何の力も無いのだと思っていると。リディアナが現れて リディアナに「魔王様のお手伝いをしたくは無いか?もし手伝ってくれるなら私が力を貸そう」と言ってくれていたのだけれども、それに対してリディアナが「それも良いですけど 魔王様は貴方の力で助ける事ができますよ」と言われてしまった事で、少しばかり悩むことになる 魔王としての能力を使ってしまえば楽だと思うんだけど、その代償で僕は死んでしまう可能性もあるから、あまり使うわけにもいかないので困っている しばらく考えてみても答えが出ないので 諦める事にしたんだけど とりあえず この城に居る人たちに 挨拶をすることにするかなと考えてから動き出す

「僕は 貴方に この世界を守って欲しいとは言いません。それは、僕自身に与えられた使命ではないと思うので、それに僕自身は勇者でありながら。僕に力をくれた。彼女を守る為に存在する 僕自身が そう決めたことで あるから。それに。彼女が 魔王として君臨して しまった以上は。彼女を助けるのが。僕の務めだと思いますので」とリデアの母親 リデアのお父さんの事を 魔王様と呼ぶことにした

「ふぅーん 勇者の力が使えるようにしたのに。魔王としての力が目覚めて、私を守れなかった。そんな過去があるの?貴方 まぁそれでも良いのなら好きにして」と 魔王様に言われた

「はい 僕は これから。彼女と二人で。新しい国を作って行こうと思っています」と 伝えておく事にする 魔王と勇者様の間に出来た娘という存在について、調べた結果。どうやら その人物は、既に亡くなっており。しかも、魔王リデア様と同じで、命が削られていっていたのを、魔王様が自分の持つ魔力を半分に分け与え、延命させていて、魔王が死んでしまった後に その娘の体に残っていた 魔王の血が 覚醒を果たしたみたいだ。なので、その事についても魔王様に聞いてみたら「ああ 確かに。あの子 リディアが生きている限り。リデアは死なないと思うぞ 私には、そこまでしか出来ないからな あと あの子は。私が思っていたよりも遥かに優秀だったので。安心してしまったな まさか 私を超えるほどの魔法使いになっていたのは予想外だったが」と言っていたのだが 俺は リデアの魔法で殺されそうになったことを思い出し。俺が 俺自身を殺さないように、自分自身に。制約をかけておかないといけないかもしれないと考えながら

「俺には この世界で しなければならないことがあるから、今は魔王になるつもりも 魔王として振る舞う気もない」と魔王に伝えた その後、俺は。魔王城を離れ 旅に出て 俺なりの目的の為に 色々と探りを入れて 行動を起こすことに決めたのだが

「まぁ。とりあえずは、リデアと一緒に暮らす為にも まずは住む場所を作らないと」と独り言を言い 俺が住んでいた町へと戻って行くのだが。俺の事を待っていたのであろう 町の人達が集まってきて

「あの化け物を倒してくれたんだろ?」とか

「ありがとう」などと言ってきていたが そんな言葉はどうでもよかったのだが リデアと二人で生きて行ける家を探す必要があると思ってから

「あぁ この近くに。俺が暮らしていた村があっただろう そこに戻ろうと思う」と言うと みんなから反対の意見が出るが。それを 押し切るような形で リデアと一緒に住んでいける家を 作ることに決め この日から。

俺はリディアと二人暮らしを始めることになったのだ それからしばらくの間は 僕とリディアは、幸せで充実した日々を送っていたのは間違い無い事だが そんなある日の事だった。リデアと買い物に出かけていた時に 僕達は 魔族に襲われた

「くそ!なんなんだあいつは!!」と言いながら 僕はリデアの手を引いて、走り出し。逃げるのに専念していたが「きゃ!」と言ってしまうので後ろを振り向くと見てみると、先ほど襲ってきたと思われる魔族の攻撃を受けて倒れ込んでいる人が見えたのである そして その光景を見てから僕の心の中で怒りの感情が高まっていくような感覚に襲われて 気が付けば 僕は手に持っていた聖剣を抜き出して、襲いかかってくる相手を切り裂いていたのだ すると。今度は僕に向かって攻撃を仕掛けようとしてくる者が複数現れると僕は「ちぃっ!!こんなところで足止めされてたまるかってんだ!!」と思いながら舌打ちをして、僕自身も武器を取り出してから 相手の方へ飛び込んでいくと

「さすがは。私とリデアの娘だけのことはある」と 僕に斬りかかろうとした人物の首を切り落とすと同時に聞こえてきた 女性の声に驚いている暇も無く。目の前に現れた女性の攻撃をかわして。そのまま すれ違い際に「あんた何が目的だ?」と尋ねてから振り返ると リデアに似た。見た目は

「貴方は 魔王様ですよね?私の名は【ミレリア】と申します」と言われてしまい。その名前を聞いた僕は驚きを隠せずに「なんで。魔王様まで リデアと同じ名前を」と口にすると 魔王様と呼ばれている女性が 少し困った表情をしながら「リデアの事は残念だったな 彼女は 私がこの世界に呼び出した際に 一緒に召喚されていたんだよ しかし彼女は。私と違って 優しい人間であった」と教えてくれるのだけど その前に「ちょっと待ってくれよ リデアは、自分の母親の事が大好きで仕方が無かったんだ だからこそ。彼女は母親を殺した存在に対して復讐をする道を選んだんだ。だから その事を責めないでくれ」と リデアの本当の想い

「私が 貴方を召喚したのは、この世界の人々を救えるのは。貴方しかいないと私は思ったのです だから 貴方が、私の代わりに。リデアの事を見守って くれませんか?」と頼まれてしまうが 僕がそれを受ける訳が無いのだ。

しかし魔王は。リディアと名前を変えて、この世界で暮らしているので。リデアの母親が、魔王リデアであることを隠し。偽名を使っている理由を知る事が出来れば リデアの母親と会う事が出来るのではないか?と考えてから

「俺は 魔王リデア様の意思を引き継ぐ存在として、貴方に会う必要があります」と伝えておく それから数日の間は 僕は この世界を救いたいと願う人達と共に戦い続け。

「俺の名前は紅 真紅郎。お前達と同じ。この世界に住む人間の一人であり。魔王リデアによって呼び出されし勇者と呼ばれる存在だよ」と名乗りを上げてから。僕は僕が知っている知識を教えながら。この国を 平和で幸せな場所にするために 頑張ることにしたのだけど。僕に話しかけてきた相手に対して。僕は、僕の本音を。包み隠さずに話す事にする そして。僕が魔王として君臨していない理由を伝えると 納得をしてくれたようだった。

魔王として 君臨しなかった理由については「この国の人たちを守りたいという気持ちが 誰よりも強かったから」と言うのが 理由としては正しいと思うんだけど。魔王としての役目を果たしていれば、もっと簡単に。魔王として、

「私が守りたいものを守り抜けるはず」そう思うようになっていたんだけど 僕は結局。何も出来なかった無力さを実感しているだけの存在になってしまっているのだ そんな状態で、僕自身がどうしたらいいのか?と考えたときに出てきた結論としては、今の僕が出来る範囲でしか物事を考えないようにしようと決めることにしたのだ そのせいでなのか?今の俺は、勇者でありながら勇者らしくないことばかりを考えているようになっていて。このままだと勇者としての役割も果たせなくなるんじゃないだろうかと考えるようになっているので もう少し頑張って行く必要はあるだろうが。とりあえず今はまだ考える事に集中しようと思っている最中の出来事でもあったりするのだがな とりあえず。俺はこの城を出てから 色々な場所に行くことになるので 旅支度を整えたり 荷物の準備

「よし これで大丈夫だろ」と呟きながら旅の準備を完了させた後に この城の人たちと 最後の別れの挨拶をする事に決めたので。俺は みんながいる部屋に顔を出す事にしたのである そう言う理由から。俺達がこの城から旅立つことを決めた事を伝えた上で、俺は魔王リディアから、リデアの母親

「ミレニア」と呼ばれていた人物を探す旅に出る事に決めたと伝えるのだが リデアが寂しげに微笑みを浮かべている姿を見てから

「そうだ 忘れないうちに 言っておかないと」と言ってから 俺とリデアの間に産まれていた。リディアの子供

「リディア二世 リデアの息子」である。俺がリディアを魔王として受け入れた後から

「魔王の力を受け継ぐに相応しい人間を捜す為に」と、この大陸を出ようとしている事を魔王

「いや 俺にとってはもうリデアは 俺にとっての家族の一員なんだ 俺には家族が必要だと思っていたんだ」と言うのだが そんな言葉を魔王に伝えても「魔王と勇者の間に出来た子供という前例がない以上。どんな問題が発生するかわからない それに。もし仮に魔王様を殺せたとしても その子は、リデアが死ぬ原因となった魔王と同じ存在 魔王の血を継ぐものとして 狙われる可能性すら考えられるんだぞ」と言われると、俺は何も言い返せなくなってしまうのだが 俺自身。

魔王と勇者の間に生まれた子供を 魔王の後継者

「魔王の後継者」だと思われてしまったら。俺自身はともかく 俺との間に出来た子供は。この世界では魔王と同じ扱いを受けられるようになる

「つまり。俺が俺の子孫を作り。その者が魔王の後継者として認識された時。この世界に暮らす者達が。俺の子孫である後継者と敵対すれば。それは間違いなく、魔王が復活するための儀式の一つとして扱われ。この世界に暮らす者の大半が敵として襲って来る事だって有り得る それだけではないのだ この世界で生まれ育った リデアの娘も。この世界に暮らしていた人々全てが 魔王の復活を願うようになり この国に生きる人々が。私達の事を裏切り。そして。貴方の子を奪おうとするでしょう その未来が訪れることを、恐れてしまわないように 今は 貴方は。自分の力で手に入れた幸せを大切にしていきなさい その方がきっと良い結果に繋がると 私は思っています」と言われてしまい 俺は、

「わかりました とりあえず 今は。俺に出来ることを探していきます」と言うしかない状態になってしまうのだけど。それでも

「魔王がこの世に居たからこそ守られた命が確かにあったんですね? 僕は今まで考えていませんでしたよ 本当にありがとうございます!」とお礼を言うことにしてから 最後に

「それじゃあ。俺は行きますんで」と言って部屋を退室しようとしたときだった。いきなりリデアに似た容姿をした女性が現れたのだ その姿を確認した魔王が、驚いた表情をしてから すぐに嬉しそうな笑顔を見せてくれたのを見て この人

「俺の母親なんじゃないか?」と気が付きながらも

「母さん ただいま 元気だった?」と言うと。彼女は「あらあら 私の可愛い息子ちゃんは また、女の子みたいになっちゃって 可愛らしいですね」と口にして。僕の頭に触れてくるので。僕は苦笑いを浮かべながら

「一応男だよ まぁ。確かに髪の色とか 色々と他の子達とは違くて。髪の毛も長く伸ばしてるけどね それより 僕はこれから旅に出て行く事になったんだけど。その間 この子をお願いしたいんだけど」と言いながら、僕は抱きかかえながらリデア似の人に、この子の事を頼んでいると。突然魔王が慌て出したの

「リディア様 落ち着いてください まずは事情を お話しますので リデア様が リディア様にしたように 落ち着かれてください」と 魔王が落ち着けるように促してみるが。「リデアの事は聞き及んでいたわよ この子の母親に成り代わっている事も知っているわよ」と あっさり答えられてしまう それから。彼女はリデアが魔王に転生する前に使っていた偽名を使って、この世界の人達と接していた理由を教えてくれてから。魔王を「リデアの母親として、リデアの意思を引き継ぐ者が現れて欲しいから」と願い。僕に対して。僕だけがリデアの意思を 引き継ぐ事が出来る。

そんな人物なのだと言われた僕は 少し

「僕みたいな奴でいいのか?」と考えてしまいそうになるが 彼女はこう言ってきた

『私が見込んだ。私と同じ名前を持ち。この世界で。貴方にしかできないことが有るのよ』

だから 僕は、この世界で、リデアの母親が、何を考えていたのかを知ろうと決めながら、彼女の話を真剣に聞いて

「なるほど だから この世界で 僕以外の人間には。誰も僕の存在に気が付くことが出来ないし 声をかける事が出来ないと言う事か?だから。この世界に生きている全ての人間に。僕の姿を見る事が出来ないと そういうわけか? でもさ それなら。僕がこの世界を旅をして回って 僕の存在が。僕と言う存在が。魔王リデアの後継者であり 魔王の力を受け継いだ者として。認められる必要があるのであれば。魔王様が、僕に対して何かしらの協力を行ってくれるはず 違うか?」そう答えると。魔王が慌てて僕に対して質問を投げかけてきたので それに対して、僕が「そうかもしれない だからこそ。僕自身も。僕の存在を、僕を認めさせるために。僕自身が強くなる必要が出てくるんだよ そう言う意味で。僕が貴方に会いに来た目的は。この世界の平和を守りたいと願う人達を。貴方と一緒に助けるために。僕は貴方と、行動を共にしようと決めている 僕は。勇者と呼ばれるような人間じゃないけれど。魔王と呼ばれるような存在でも無いんだよ」と答えた。

僕自身が勇者

「紅 真紅郎」と名乗るようになった理由を語ると リデアの母親が僕に近寄ってきて

「魔王リデアの名を受け継ぐに相応しいのが あなただったなんて あの子が知ったらどう思うでしょうか?そうですねぇ 私がリデアだったら 今の貴女のように。この世界に生きる人々を救いたいと思う気持ちを優先させたと思いますし それに。私が生きていた時代よりも、リデアが魔王を務めていた時代に生きた人間の生き残りの数のほうが多いはずですよ」

そんな言葉を言われた後に

「貴方のお父様が魔王で その力を継いだ勇者様が リデアとリデアの子供である。魔王様が大切に想っている人間だと知った時。人々は混乱するでしょう リデアの力を受け継ぐ勇者が居るから 自分達はこの世界に存在する意味を見失わないで済む だけども。リデアの血を受け継ぐ者が 魔王の後継者として扱われるようになってしまったならば どうでしょう?人々は、自分から魔王を望んだと言う事にされるのかもしれませんね」そう言われてしまったのだ そんな風に思われてしまったのでは いくら自分が勇者だと伝えても 人々に信用されることがなくなってしまう可能性がある それに 僕は、そんな結末を、受け入れたくなかったのもあり リデアの母さんには「僕は、この国で暮らす人々を助けたい それが例え。自分の存在価値を失おうとも 誰かの為に生きられる。勇者と呼ばれない。ただの一人の人間に成り下がるとしても。それで構わない 僕にできる事をやっていきながら自分に出来る事を探せばいいだけの話じゃないか」と答えを返しながら この大陸で暮らしている人々の事を考える事にしたのであった リデアの母親と話し合う機会を持った事で、俺自身の考え方に変化が生まれてしまったのだと思うのだが。とりあえず、魔王の事を信頼しているリデアの母親に俺の方からも、一つ提案させてもらうことにしたのだが。それは

「俺にも手伝わせてほしいんです リデアが、魔王だった頃と同じように、魔王城を復活させようとしている魔族の国の連中と 魔王城があると言われている。この場所に向かって進んで行くつもりなんですよ」と言ってみたのだが。「この大陸では。魔王が倒されたという情報が伝わってきて もう何百年も経つの なのに。魔王城が復活したって言う情報も無ければ 魔王城が復活するという噂すら この世界には存在しないのよ」と言われると。

俺がこの世界に訪れたばかりに 俺と関わったせいで、この世界に存在している人々の中から 魔王リデアが復活する為の儀式が行われると噂が広まってしまったら。この世界に暮らす者達の大半は、魔王の復活を願う存在へと変わってしまう可能性が高いだろう 俺の大切な仲間や 家族と、敵対する事になってしまう可能性は

「確かに そうなってしまう可能性もある それに。この世界の人々は。まだ、この世界に魔王が存在する事を許せないと考えている人もいるかもしれないから」俺の言葉を聞いた魔王は。俺に対して「そうだよね この世界の人は。未だに、私が死んだことを。受け入れられない人も居たりするから 私としては、本当に困っちゃったのよ 勇者様は。私のために この世界を訪れたと言うし。この先にある

「魔王城の跡地」に行ってみたら この世界に暮らす皆が幸せになれる方法を。一緒に考えましょうよ」と言ってくれたので。俺達は魔王と、その娘さん。リデアの娘さんと共に。俺と、俺の嫁さんの三人だけで「魔王の城に残されていた。隠し通路の地図」と。その入り口

「地下の祭壇に通じる扉」を探し出す作業に取り掛かるのであったが。その途中でも

「魔王って呼ばれるようになっても。その呼び名に慣れなくて。リデアって名前を使い続けてる人が結構いるんだよ」と言う話をしてくれたので 俺は、この大陸に存在していた人々が、魔王リデアの死を受け入れるのはまだまだ時間がかかりそうに思えたのだけど この話を聞く限り。魔王リデアが死んでから数百年の間に 俺が知っている歴史とは異なる流れが起きてしまい 今現在の「リデア=魔王リデア」と言う名を知っている人間は殆ど居なくなってしまったのではないだろうかと思ってしまったのである しかし そうなると「どうしてリデアが魔王だった頃に暮らしていた場所に「祭壇の間」

「大広間」

「玉座の間に続く通路の入り口の全てに鍵がかかっていない状態で放置されていたんだろうか?」

と言う疑問が浮かんでくるが リデアの母親曰く リデアが亡くなった後も 魔王が生きていた時代には「この世界を恐怖のどん底に陥れている魔王を倒した。凄い勇者が現れた」という話は世界中に広まったらしく そして リデアの残した遺書にも。「この世で最も愛しい。私の宝物。貴方が無事に成長し 大人になった時に、私が、貴方に伝えたかった事を 私は、貴方に伝えることが出来る」そう記されていたようで。それを読んだ者達の中で「もしもリデアの残した遺産を独り占めしようとしている存在が居たとしたのならば それを成そうとする人間がいるのも当然だ」と考える人間が

「勇者を名乗る男が現れて。リデア様が残していった物を手に入れようと画策していたらしいのよ」

「だから この世界で。勇者と名乗る男は「魔王を倒す事が出来る勇者は存在する しかし魔王リデアが大切に想っていた子供こそが リデアの力を受け継いだ。新たな勇者である」と言う風説を流そうとしていたようだ」とリデアの母親に言われてしまう そんな風に思われてしまっているのは 間違いなく リデアがこの世界で「リデア」という名前を使っていた

「紅 真紅郎」の本名を誰も知る事が出来ないからだろうと推測しながら。リデアの母親は 僕に対して「でもね。魔王を封印して「祭壇の間で」魔王城とリデアの遺体を守っていた人達と力を合わせて「魔王」の力を受け継いだ貴方が生まれたから

「勇者の力と。魔王リデアから譲り受けた魔王の力を受け継いでいる存在 この二つを兼ね備えた貴方の存在を認めて欲しいのなら。勇者と名乗りなさい」と言われてから。

「この世界を旅をして回る事にしたんだけど。僕は勇者じゃ無いんだ 僕は。ただの冒険者なんだよ でも 僕の事を。リデアの意思を引き継ぐ存在として。この世界を旅をしている間に「リデアの事を心の奥で応援したいと思っている人が集まってきたんだ リデアがこの世界で暮らしていた街が有れば その場所を教えてくれませんか? リデアの事を知ってもらいたいんだ」

リデアのお母さんに対して僕はそうお願いすると リデアの母親が「貴方のその優しさがあれば リデアは、あの子が大切に想っていた。この世界の人々が。魔王に奪われることが無いと信じたいわ きっと あの子だって。そう思ってるはずよ だから 魔王リデアと、リデアの母さんの名前を 後世に残す為に。貴方達夫婦が住んでいる。「この世界に暮らしている」リデアの幼馴染の人達が住んでいた町 あの子に関係の深い。この世界の人々には「忘れられた地」と呼ばれている土地があるはずよ

「魔王リデア」の名前が語り継がれているはずの。リデアの母さんに「この世界の魔王の力が受け継がれるまで。リデアの名前は 勇者の名前ではなく リデア=魔王リデア」で良いわ」と言われたのだ。

リデアの母は。この世界に生きている。リデアが大切にしてきた。人々を守る為に戦ってくれている存在達が安心できるように

「勇者の本当の名前が分からないように細工されているみたいね」とリデアの母親に言われると

「この大陸に存在する国々の王が決めた。「真の名を明かさず 己の力で魔王を封印する事が出来たのなら その名を名乗り続けることが許される だが、もし 封印された魔王が再び復活し この世界を滅ぼすと恐れられた時は 勇者の真の名を名乗ることを」ってね 魔王城が復活するかもしれない。と言う話は伝わっているけれど。勇者の真の名と。勇者の魔王の力を受け継ぐ子供が生まれてくる事は伝えられていないから 僕が、勇者を名乗っている理由はそこにある 勇者の名が広まるのを恐れているのは この世界にいる「魔王に恨みを持つ人間たち」なんじゃないかと思うけど 僕には魔王の力が受け継がれたんだ リデアが、僕に託してくれた。この世界の人々に。リデアが存在した証を残したいんだよ」と言いながら 魔王の城に向かうために準備を整えるのであった 俺達はリデアの母親の案内で「忘れ去られていた大地」と呼ばれる場所に到着する事ができたのだ リデアが大切に

「この場所を守っている人がいるのだけど 今は訳があって会えないみたいなのよね」と呟いていたのだ 俺の方から 魔王の母親に対して。魔王について尋ねてみると「私よりも先に亡くなっているのよね ただ 魔王城は今でも残っている 私の娘 魔王の後継者である女の子だけが知っている 秘密の場所よ」と教えてくれるのだが。その場所へ繋がる扉の鍵だけは、今も残されているので その事を確認できただけでも良かったと思ってしまう しかし この世界に訪れたばかりで。しかも「勇者」と名乗って行動していた俺にとっては「この世界で暮らす人々の反応は当たり前だよな」「この世界で暮らしている人々の反応も。普通だと思うから これから俺が何をしようと この大陸に住む人々の大半は「リデアが残した何かを守るために動いているだけだろ」と思ってくれてるはずだ」と考えていたのである リデアが、この場所を守り続けた人達の為に「この場所に何が隠されていたのか?その全てを 魔王の力を、引き継いでくれるはずだった この大陸で一番大切な人に託すことが出来て本当に嬉しいわ これでやっと この場所も安らかに眠ることができるかもしれない」と言うのを聞きながらも 俺が気にしているのは。リデアが、魔王城があると言われている場所に存在している。リデアにとって「大切な宝物を守れる場所で眠って欲しい」と言われていた リデアの宝 俺にとっても。リデア

「この世界の全ての人々から魔王として。恐怖の対象とされていた存在」から「娘」と言う言葉が出てきたことが衝撃的で。

俺の妻が

「この世界に暮らす人達の中には リデアが娘だと分かっていながら 魔王リデアを殺した。自分達の命を脅かす存在だった。と、リデアを殺そうとした人もいるの」と言う話を聞いて リデアの母親が「私達は。リデアが「私の宝物。この世で最も愛しい」と言ってくれたからこそ 娘が大切していたこの世界の人々は信じたかったのよ 魔王リデアは娘のために命を落としても。この世界を救ったんだと 娘のために命を落とした母だからこそ 魔王は娘を大切に想い。娘を殺された事を

「自分の死の原因となった存在」を許し、受け入れ、感謝の気持ちを持っていた そして。その魔王の娘が魔王の力を引き継いだ時

「この世界に暮らす人々を。娘が愛する人達を守るための力」を託した魔王が「魔王は娘の敵を討つ為に戦った」なんて話を聞いたら

「リデアの願いを無駄にするわけにはいかない リデアの大切な物は俺が守り抜く 俺は、勇者の力を。この力で。リデアが生きていた頃の平和を取り戻す為に」と考える人間が出てくるのも。魔王を崇拝する者達が生まれる理由が分かるような気がしてくる そして「俺もリデアと同じように。「魔王の娘 魔王の力を継承した存在が魔王になった時に」と言う流れで

「この世界を救う為の手段」を模索しなければならないと思っていたんだよ 俺は だから 魔王城に繋がっていると言われる扉が 全て鍵をかけられていなかったと言う話を聞くと「リデアの母親は。この世界に残っている人達に対して「鍵を閉める必要性は無い」と判断してくれていたのではないか?」と思ってしまったので

「リデアの母親に「ありがとうございます」とお礼を言う事にしたんだ」と言うと リデアの母親に「リデアが「この世界を救いたい」と望んでいるのなら 私も貴方に協力するつもりだし。私達夫婦だけなら、どうにでもなるけれど 貴方達

「この世界を魔王の脅威から守る」そう思っている貴方達が居れば きっと、魔王が残した「祭壇の間」まで 無事に辿り着くことが出来るはずです どうか 私の大事な この世界の住人を お願いします 魔王リデア様が残していった物を手にする事が出来た貴方ならば

「勇者を名乗る者」として「祭壇の間」を目指すのならば 必ずや 魔王の

「魔族の神としての力を受け継ぐに相応しい 真の勇者として 魔王が遺した遺産を手に入れる事が。できるでしょう 私は。魔王としての役目を終え 眠りにつきます 貴方達のような勇気ある若者がいるから リデアのように優しい心を持った。貴方のような子供が生まれてきてくれたのですから」と言われてしまったのである。

そんな話をリデアの母親に聞いてしまうと。俺達夫婦だけでは無理だと思い。「この世界の王達に。「リデアの魔王の力を受け継ぎし者を勇者として扱うように働きかけてくれませんか」そう頼んでみようと提案すると。俺と妻以外は全員 賛成してくれる それを確認した俺は 魔王リデアの力が受け継がれているのが 今の勇者なのか。

「真の勇者が」勇者を名乗り続けている存在に受け継がれる仕組みになっていると、そう考えて 勇者を名乗り続けている「紅真紅郎 」の事をリデアの母親に尋ねることにしたのである。

リデアの母親と会話をしながら「祭壇の間に存在する「魔族の神様が作り出した」とされている。「この世界に存在する。祭壇の間にあるのであろう リデアが大切にしている物を。リデアのお母さんが大切にしてきた人達が守ってくれている。魔王の力を受け継いだ この世界の人々が。リデアの事を知る為に この大陸で暮らしていた人が住んでいた。この世界でも数少ない場所

「リデアが暮らしていた場所が有ればいいんですが」と伝えると

「魔王の力は。貴方に受け継がれる前も。受け継いだ後も。変わらず貴方の中にあるリデアが大切にしている物が有れば 貴方に。貴方に託す事が出来るかも知れない」と。そう答えられた

「リデアはね。あの子の意思を受け継ぐ貴方が生まれた事を知って あの子の名前を使う事を許可してくれたのよ それに、貴方の事も「勇者」と。そう呼ばれるようになって。

貴方は 貴方自身が勇者ではないと思っているようだけど。あの子が貴方に託した力がある以上 その力は。間違いなく。勇者なのよ」そう言ってから リデアの母親が 俺に対して「あの子が魔王城で大切にしていた宝物の事を詳しく知っているはずよ あの子は、魔王城で暮らしている間

「大切な人が住んでいる家を守るのと。私が住んでいる場所を 私が死んだ後。誰かに引き継げるように。色々と手を加えたのよ」と言っていたのよ この「忘れ去られていた大地」はね。魔王が、大切な人のいるこの場所を守る為に。

この大地が「この世界に存在する場所の中で 最も強い力を持つ魔王城が復活するかもしれないと言う情報を得て 魔王の魔力によって作り替えられてから この場所が魔王城が封印されている。と言われている「魔王の力を受け継ぐ事ができる」と 魔王が判断して 魔王城が復活する日を待っている場所でもあるの」と言って この「忘れられた」と言う意味の込められた名前が付けられていない大地が 俺がリデアの力を引き継ぐ前から存在していた大地なのであると言われた そして 魔王城の近くにあると言われている「リデアが大切にしていた宝物が存在する場所」を案内される事になったので 案内されると その場所が「塔」と呼ばれている場所であり その場所には「この世界に暮らす人々から恐れられている。「魔王」の力と 魔王が大切だと想う。リデアの心を受け継いだ子供しか入る事ができない。この

「リデアの大切な場所」と言われている場所に繋がっているのよ この場所の鍵を開けられる人間は私と。娘が認めた人間だけなの この塔には「魔王の力が受け継がれた存在でなければ。この先に進むことは出来ない」と言い伝えられており。「その伝承通り。私も、私の娘から「魔王の力を受け継いだ」と認めて貰えた。娘と同じ髪の色を持つ貴方だから この場所に案内することが出来た」そう言われたのだ それから「この場所に足を踏み入れる事は出来ないと伝えられてきたのは、私もそうなの この先に 私の娘 リデアが残した「この世界で誰よりも大切だと思う人と一緒に暮らしていける家を作れる空間」が存在しているの

「この場所は、この場所だけは。何者も入ることを許さない神聖な領域として。魔王が生きていた頃に作られたと伝えられているわ」

そんな説明を受けてから。俺達は魔王城があると言われる場所に 俺達が「リデアが生きている間に。勇者になるはずだった人物だけが辿り着けるように 魔王が作り上げたとされる祭壇の間の奥の扉」に向かって進むことにしたのである

「ここをくぐる事で「勇者と名乗る存在だけが」勇者の資格を有する者として。資格を有して。「祭壇の間で祀られている」と言われる。魔王の宝物の在り処へ向かう権利を得る」と言われている扉の前に立つ この世界には「祭壇」という物は存在せず

「この扉の向こうにある」魔王の宝物こそが。「魔王の力を引き継いだ者」に与えられる。

この「魔王の祭壇と呼ばれる場所で祀られている「魔王の力を継ぐ者の魂に刻み込まれ。受け継がれていく宝物を手に入れれば 魔王リデアの意思を引き継いだ「真の勇者を名乗る者達が現れるまでは 勇者を名乗ることができる」と言う伝説が残っているのだが。本当の勇者とはなんだろうか?」

そんな疑問を抱きながら この「祭壇の部屋に」俺達は入って行ったのであった。

2話更新です 魔王が生きていた頃のこの大陸には この大陸を支配していた「悪魔達を束ねる者」として君臨することになった魔王が存在していたの この魔王は。魔族の神として祀られる事になっている 魔族の神は「魔王」と呼ばれています

「魔王の力を受け継ぐ者は」魔王を名乗ることが許されているの この世界の人々は 魔族と人間の神である「女神」に認められ。

「魔王の力を受け継ぐ」と 魔王の力を継承する事を許される存在が

「真の勇者として認められる事になるの その「魔王の力」が継承された瞬間に。その者の姿が変化するの それが 魔族の神が人間に与えた「試練を乗り越える為の器となる存在 勇者の身体を変化させる」と言われている姿なのですが それは、どんな姿をしているのですか? って言われてしまうと

「その姿が変わる前の勇者」も 今のリデアが受け継いだ力と同じように。勇者としての力を身に秘めている状態とでも言いましょうか そうですわね 分かりやすく言えば

「魔王リデアは「勇者リデアが持っていた」と語り継がれている剣を扱えるようになった」と言えば分かるでしょうか 勇者の力を受け継ぐ時に現れる。本来の姿で

「リデアは、この世界を旅するうちに この大陸で生きてきた人々が「魔物」と呼んでいた生物達が 元は 自分達のように この世界の人間だったのだと考えるようになり リデアの両親が亡くなった後は。勇者リデアも亡くなってしまい 勇者の力は、他の勇者に受け継がれていきましたが。勇者は、魔王が蘇り 魔王の配下がこの世界の各地で 暗躍を始めた頃には「もう、この時代に。魔王と戦う事が出来る存在が。魔王が復活し 再びこの世に戻ってくるのであれば 今度こそ勇者の力で。勇者の願いをかなえるために。魔族が復活させた祭壇の先の扉の奥に存在する 祭壇の部屋に存在する 魔王の宝物を手にした存在こそが。勇者になれるはずなのに 魔王の力が勇者に受け継がれていかない」と悲しんでいました そして勇者の思いが届いたのか。それとも魔王の復活が近いことを感じ取ったのか 勇者の力を受け継いだ「勇者の子孫達が」「リデアの母親と父親の命を奪った魔物とよく似た容姿をした魔族を倒す事が出来れば。きっと もう一度。勇者の力を受け継ぐことが可能になるのではないか? そんな風に考え その可能性を信じ 魔物を退治し続けてくれていたんです そうすれば、いつかは この世界に。リデアと リデアのお母さんの二人が望んだ平和が訪れるはずだと信じ。この世界の各地に散らばっている。「勇者」の称号を受け継いでいる子孫達に。そう言うと。リデアの母親は。俺達をこの場所に連れてきてくれたのである

「勇者は、この世で最も大切な存在である。「愛し合い。結ばれ。結ばれたから。共に生きることを決めた。愛する人の傍に居たいから。

自分が幸せになりたいと望むだけではなく 相手が、幸せになってくれるのなら。相手も、自分も。幸せでいられるはず」と。私は。そう思っているんですよ」と言ってくれた後に リデアの母親が。俺の目の前にいるのだけど このリデアのお母さん。俺の妻と顔を合わせた時に お互いの存在を確認した

「あら 貴方が「勇者」の力を受け継いだのですね お話は伺っていましたよ あの時は この子が「魔王」だと知らなくて。

この子も貴方に会えなくて残念だと言っていて 私も同じなんです 私が知っている限り。魔王は、「魔王の力」を引き継ぐ者が貴方に出会っていないのに 魔王の力を継承した者を「見守るだけの存在」として存在し続け 魔王の力が引き継がれるまで。その人がこの大陸を旅立つ時まで「勇者の力を受け継ぎ この大陸を救う勇者が目覚めるのを待っている そして 勇者の旅立ちが終わると同時に「勇者の力を引き継ぎ。勇者がこの大陸で 勇者が勇者であることを認められた瞬間」には 勇者の力を受け継ぐ資格を得た証である

「この世界に暮らす全ての人々の中で 最も強者であり。魔王を倒せるほどの力を持つ」

そう伝えられている紋章が「勇者の力を引き継いだ存在が 身につけるべき物であると決められていて」この大地で暮らす人々は その紋章を身につけるようにして 生きているのです 私も「あの日 リディアがこの大地を去っていった時から」。そのように行動してきた だからこそ。私は「あの子の大切な思い出を守り続けるためだけに この場所に残って暮らしているだけなのよ」そう言

「私の娘 リデはね。貴方に出会うまで。この世界を救いたいと願う

「本物の」リデアが

「勇者としての力を持つ」と認められる前に その役目を担う事を約束されてしまい

「魔王として生まれ変わってしまったのよ 私の娘 リデもね 貴方と同じように 自分の意思とはまったく関係のないところで「選ばれて この世界を救うために存在する」

そんな定めを押しつけられてしまった一人なの だけど リデアの場合は 魔王の力を受け継いだのだから この大地に留まる必要がなかったんだけど リデの場合には

「まだ幼い」

「もう少し成長していれば」

「勇者の力を身に着けることができるかもしれないけど この子が成長した時には」魔王

「勇者になるはずの少女」

の二つの存在が

「完全に 消滅してしまう」

と言う事態になりかねなかった それだけ危険な状態だったのよね だから 私は「あの娘 魔王の力が「本物である」と判断されるまで この世界で魔王としての使命を果たす事がないように。魔王が復活する日が近づいてきた時 魔王の力が 勇者としての力が リデアの中にあるから その二つの力が混じり合うと。魔王の力だけが暴走を始めてしまう可能性があったから

「魔王の力」だけを 封印させて貰おうと思って 私の娘が「この力を引き継いだ人と一緒に暮らした場所 私の娘が「リデア」と名乗っていた頃に。リデアと一緒に暮らしていられる。この場所に。魔王の

「リデアが持っている魔王の力と」リデアの力の両方を受け継ぐ事ができる勇者が現れれば リデアと魔王は「一緒に暮らしていける家」に帰って行くはずだったから」

と娘に伝えておいたの そうすると。私の話を聞いてくれた優しい女の子 リデが言ってくれたんだよ「ママが安心して暮らせるようにもなるし

「本当の勇者」が生まれて来るのを待ってみる」そう

「私達は「魔王と魔王の力を継ぐ存在」で 魔族の神と呼ばれている「魔王」とは。魔族と呼ばれる生き物を生み出した存在でもあるの」そう説明されて。俺達は このリデアが住んでいるという「塔の中の国」に向かうことにしたのである 俺は

「俺が知っている「勇者」とは違うみたいです」と言ったのだが この国の王様は

「そうなんですか?それじゃぁ。僕が君に伝えた情報が正しいってことになると思うんですが それなら。この国に滞在する事を許可しますね 君のような「勇者の素質」を持つ者はこの国に何人もいるのですよ なので君が勇者としての力を手に入れ この国から出ようとするまでは「この国は君の安全を確保する為の盾となるだろうし 僕は、この大陸を支配する者として この大陸に住む人々の安寧を守る事を誓おうじゃないか!」とそう言われたのである 3話更新です。

魔王の祭壇が「魔王の力を受け継いだ勇者」にしか扱えない物だというのであれば 勇者の力を継承していない者が祭壇をくぐ

「それは駄目だ 勇者の力を受け継ぐ者以外の者は、祭壇に足を踏み入れた瞬間に死ぬ事になるぞ この祭壇には。魔王の力を受け渡す存在しか 勇者の力を受け継ぐ事は出来ないようになっているので 勇者以外の者が祭壇に入った時点で 勇者の力を受け継ぐ事が出来る「器」ではないと。魔族の神 魔族の神と人間の神 この両者の間で

「争いが起きる」と言われているのだ」と言われてしまう

「そうですわね ですが それは、この世界の「理不尽に抗える人間が存在するのかどうか」と言う事を。「試すために」魔族の神が仕掛けた罠だったりもしますわ ですので、リデアも 他の方々も「祭壇に入る資格がない」と

「勇者の資格を持っている人間しか

「魔王の力」を受け継ぐ事が出来ません」とでも考えて下さいね」そう言われたのである

(まぁ、リデアさんとやらが言っていることは本当だと思うんだが でも、なんとなくだけど「この大陸を支配しているのはリデアであって 人間達を騙しながら。人間達に嘘を教え込んで 自分達を騙しているんじゃないか?」って気がしているんだが。それに関しては、少し考える事にするか)と考えるのだった それからリデアは「貴方が

「魔王の力を受け継ぐ勇者の可能性がある存在なんだとしたら 今はまだ、この大陸から出るべきではない それに 今は、リデアもいないんだから。貴方は、私に守られてくださいな リデアと暮らしていた家に。貴方を連れて行くから そうすれば、この世界で暮らす人々とも 仲良く出来ると思いますから」とそう言われてしまい。リデアの母様に。案内されるままに、リデアが住んでいた家の前に来た。そこで待っていたのは

「お待ちしておりました。リデア様の「夫であり勇者」であらせられる。お方ですね」とそう言うのであった このリデアの住んでいた家は。元々はこの辺りに住んでいる者達の為に作られた施設だったそうだ その施設は。俺が知る「教会」によく似た形をしている しかし俺が知る教会は「十字架」とかがある建物なのだが。この建物では「丸い柱が何本も存在していて」

「リデアの母親」は「リデアの母親の話では、この場所はリデアが幼い頃。母親と共に暮らしていた思い出の場所であるから この大陸で生活している人々が「勇者の力を持つ者が訪れた時にだけ開くことが出来る扉」と

「勇者の力を持たない者が、祭壇に触れて死に至るような。魔王の力を封じるための祭壇が 存在しているのは、この場所と、あとは、「勇者の力を受け継ぎ。この世界の希望となるべく選ばれた勇者」の住処の「2か所だけ」だ」そう教えられたのであるが。どう見てもこの建物には。そんな特別な設備が存在しているとは思えないし リデアの母親が俺に説明した内容が事実だとすれば。俺達が暮らしている場所には そんな特殊な設備が存在していたりはしないはずだ だから「この場所が。この場所こそが。俺達の暮らす街にある「リデアの育った場所が。この大陸の全ての人間が幸せに過ごす事ができるようにするために用意された特別な施設なのかも そう思い リデアの母親にも

「どうしてこの場所に 勇者として選ばれる資格を持った存在だけが 訪れることができる「特別の場所」が用意されていたのですか?」と尋ねてみたのだけど

「さぁ そこまでは分かりません ですが リデアが リデアのお父さんと一緒に。魔王を倒しに旅に出た後に。リデアのお姉ちゃん つまり私の妹にあたるのですが。リデアが「勇者の力を引き継ぐ者が現れたら。その人は間違いなく リデアの勇者である資格を持っている人物」である可能性が高い そう感じたのですが。魔王の力は リデアの力と融合すると その力が暴走を始めてしまいます。ですので この大陸の全ての人間を守るために。リデアが「この大陸で生きる全ての人々」を。守り抜くだけの力を持つようになるまでの時間を稼ぐための「避難所」のような存在を用意しただけなんですよ この大陸で暮らす

「本物の」勇者である貴方が 勇者としての力と魔王の力の二つを受け継ぎ。この世界を救うために。魔王を倒す為に旅立ち。そして魔王を倒したとしても。貴方が帰ってくる場所が「魔王の祭壇が安置されていた場所」になり そしてその場所には 勇者の力を受け継いだ存在である貴方がいる限り。その力に恐れを抱き。貴方がこの世界を救う存在になった時。その時には

「貴方と この大地に存在する人々を魔王の力から守る役目を」そのように神様から託されている「貴方の妻 勇者の力を受け継ぐ者に」魔王の力は引き継がれていくはずなのよ リデアには魔王の力を受け継いだ 魔王としての存在だけではなく 勇者としての存在があります その両方の力を受け継いでいる貴方だからこそ。魔王の力を継承したリデアの夫となれる可能性が出てきたわけですし」そう教えてくれたのである 魔王の力を受け継いだ勇者と。この世界の平和のために戦う存在としての「勇者」の力が

「1つの体に共存している」そんな状態だからこそ

「魔王の力を封印する事はできなくても。勇者の力だけを封じる そんな事も不可能ではない 魔王の力と勇者の力 どちらがより強いかを判断した上で「この力を封じ込めても大丈夫だろう」と思われるまで勇者としての力を封印する。そうする事によって この世界に 勇者が不在の状況を作り出す 勇者としての力は魔王がこの世界で生活するための力だから。魔王がこの世界で生きて行くために必要な存在が。魔王の力を継いでくれる存在なら

「魔王の力と 魔王の力を継いだ者の魂」この両者が完全に混ざり合うことがなければ 魔王の力だけを封じ込めることだってできるはず」そう思ったらしい 魔王の力を完全には引き継げなかった場合であっても。勇者の力さえ引き継いでいれば「いずれは この世界を救えるかもしれない」と言う理由で 魔王は復活して来るけど。その時までは「勇者の力を受け継いだ存在が魔王と一つにならなければ」問題ないと判断した結果 リデアとこの大陸

「勇者の素質を持つ者が。勇者の使命を果たすべくしてこの世界に訪れた」

この世界と リデアが「本当の家族と過ごしていた国 そこに住む人達が幸せになる」

その為に必要な事を全て行った後で。魔王の力は「本当の勇者」に引き渡せば良いと思っていたそうなのだが。俺とシルフィー ルーティアとティシアは、このリデアの話を聞いて思うことがあるのか?と考え込んでしまうのであった 4話更新です。

リデアさんは

「私はね。この大陸で暮らしていた人々の幸せを守りたいって思っていてね この国の住民だった頃

「リデア」と呼ばれていた頃から。そう思っていたのよね

「勇者の力」を受け

「リデア=ライラント」と言う名前の勇者として この世界の全てを守って行こうと決めた 勇者の力を引き継いだ者は 勇者として

「この世界を恐怖に陥れた魔王の力を受け継ぐ者」である魔族を。勇者としての力で倒し この世界に平穏を取り戻そうと考えたのだけど。私が「この世界の人間を」愛するようになると。リデアとして。人間を愛するようになり 人間を守る事を第一優先に行動するように変わって行きましたの」

とリデアさんが話してくれる そこで俺は疑問を抱く リデアと言う存在は「魔族が作り出した 魔人族」であり 魔王と「勇者の力を受け継いだ存在」でもあったというのであれば 勇者の力は「勇者の力を引き継ぎし者以外の者が手にすれば、その者も命を落としてしまうような物だと言っていたし、現世でのリデアさんの事を詳しく知らないから、何とも言えない部分もあるが。勇者以外の者が触れれば死んでしまうと言われている「あの聖剣を手にすれば。魔族の神と戦う事が出来るほどの強さを手に入れられるんじゃないか?」と俺なんかはそう考えるのだが その話をする前に。どうしても聞き出さないといけない事があるから「ちょっと、質問があるんですが。勇者と、それ以外の人間の能力の差についてお聞かせ願えませんか?」とそう尋ねる事にした。

(もしも、リデアが。本当に勇者だったら。もしかしたらこの大陸に存在する人々を守るため。俺に魔王の力を引き継いで欲しいと思っていてもおかしくは無いと思うんだよな)と

「確かに 勇者の力を受け継ぐ者として相応しい人間か どうかを調べる方法はあるにはあるのですが 勇者の力を受け継ぐ者として選ばれた者にしか。祭壇に触れることは許されてはいませんので。勇者の資格があるかどうかを確認する事は出来ませんでした 勇者の力は 魔王を倒せるだけの力と。他の存在達を「守るために戦う存在」としての力を持ち合わせる存在だけが「受け継ぐ」ことが出来る力

「勇者」が、勇者の資格がない者に。勇者の力を引き渡す事はありません 勇者の資格を持たない人間達が 勇者の力と 魔王の力を引き継ぐ事は。この世界でも。どの世界にも存在しないのです」そう言われたのだ

「それでは。貴方は、リデアさんを疑っていたわけではないのですか?」と尋ねてみたところ。

リデアは「貴方が

「この世界を。この世界の人々を守る為に存在する」そんな勇者の素質を持った存在だと感じただけです それに貴方達はこの世界の住人とは違いますし この世界で暮らしている「本物」の方々とは雰囲気が違うような気がしますし」

そう言って

「まぁ 勇者としての力を持つ存在だと確信を持てたのは この子達のお母さんに会った時ですからね。その前に私の子供に

「勇者の資格を持った人間はどんな存在なのか?それを確かめてくる」と言って出て行ってからは ずっとリデアは一人で旅を続けていましたけど 勇者の力は受け継いだ者が この世界の全ての人々の為に生きる事が

「正しい道」だとそう教えられて育ってきたわけですから この子の両親はリデアが「勇者」であることを知っていますし リデア自身も 自分が「勇者」であり。「勇者の力」と魔王の力の両方を引き継ぐことが出来る特別な存在である事も自覚しています」とそう言われてしまい どうしようかなと悩む事になる。この大陸に存在している全ての人々を「自分の愛した者以外は全て滅んでも良いと考えている存在が」

リデアだとした場合「リデア」が俺に力を引き継ぐ理由は無い そして俺も「俺が守りたいと感じる者達以外」がどうなったとしても構わないと思っているから

「俺とリデアさんが「本当の夫婦として」一緒に生活すること自体が間違って

「勇者の力を受け継いだ存在を仲間に迎え入れるためだけに生み出された存在なのかも?」と言う考えも頭に浮かび上がってきてしまったんだけどなぁ でもそれは俺にとってメリットはあるけどデメリットが大きいから絶対に嫌だし さてこれから先 俺はどうやって生きていこうと考えるべきか?)と考えながら歩いている間にも話は進むのだけど

「さぁ。そんな事よりさっさと進みましょうよ!ほら!みんなこっちに向かって来ているわよ!」と言われて。その声の主に視線を向けるのだが。その瞬間。俺達を取り囲んでいる敵の数の多さに気付き驚く事になったのである。

5話目です。次回更新日未定。ごめんなさいです 突然の事だったが俺は咄嵯

「風の精霊翼」を展開してから「リリス」と「シルフィー」そしてティリアの手を取って「上空へ」逃げる ルーティアは「土の魔法」を発動して地面に手を置くと 巨大な岩石を作り出し「大地の壁」を周囲に張り巡らせる そしてシルフィーとリデアを庇うような形で「土の壁」の中に入り込む そうすると敵は こちらの存在に対して攻撃を仕掛けようと動き出していたのが分かる

「やっぱり。あれがリデアを攫った存在なのよね リデア 私と一緒に戦える?」とリデアは言うと リデアは その言葉に応えるように剣を抜いて「この身は「この世界の平和を守る事」だけを最優先とする存在 リデア=ライ

「お前

「本物のリデア」では無いのか?ならばここで死ね」そう言われると同時に 複数の剣がリデア目掛けて放たれるが。リデアはその攻撃を一振りで全て薙ぎ払い そのまま攻撃を加えようとしたが。相手が回避に専念してきたので そのタイミング

「火の球よ我が敵を穿つ槍となり 全てを燃やせ 火柱よ」

ルーティアの声が聞こえてきた直後 俺達の周りから炎の柱が立ち上がると。相手はリデアと俺達のいる方向に向けて攻撃を行っていたのだろうが そのせいで炎に巻き込まれ。多くの者が火傷を負い。その場に崩れ落ちる事となった だが、それでも。この場に残っている連中はまだ諦めるつもりはないようなので

「リディア=ライラントの体を奪い この世界を蹂躙しようとした魔王リデア=ライラント 貴様の行為はこの世界に対する宣戦布告とみなし この世界を害する存在と判断し 今 この時をもって。貴様の命を奪う事に決める。」と一人の魔族が言い放った その発言に俺は疑問を抱く

(ん?リデアがこの大陸にやって来て。この大陸で「魔族が作り出した存在ではない存在」になったと言うのなら。この世界でリデアの偽物として生まれて来た存在って「俺」と「ルーティアとティシアとリデアの子供」だけだと思うんだけれど。

俺とルーティアの間にできた子供のシルフィとリデアとリデアとリデアとリデアとの間に

「この世界で生まれた存在じゃないのがいる」ってことだよな シルフィーはシルフィーであって。この世界に誕生した「シルフィー」と ルーティアがこの世界に誕生させた「シルフィー(コピー)と リデアさんが生み出した「リデアの魂」が入ったシルフィー」の三人

「俺」とリデアの間に生まれるはずだったのに「魔族」が作り出して「勇者として生み出され」この大陸にやってきた「魔族が生み出すはずじゃなかった存在」の一人)と それから リデアとリデアの体に寄生した状態でこの大陸に来てしまった魔族 この二人は確実にこの大陸に存在するはずなのだが。

もしかして。あの魔族は、あの時の奴とは別なのかもしれない

「ちょっといいかしら?」と魔族に話し掛けたところ 相手の反応は悪くないので 話を続けて行くことにする まず なぜこの場所で「勇者の力と魔王の力を受け継いだ存在」を殺さなければならないのかを尋ねたが 返ってきた答えは。「我々の神は勇者の力で魔王を打ち倒す事が「正義の行為」として認識している」とのことだったので

(つまりは「魔王を悪とし。勇者の力で倒した方がこの世界での正義として「都合が良いから」殺す事にしたわけだ 確かに。俺と「勇者の力を受け継いだ者同士」の争いで どちらかの力が滅びてしまうと言う結末では「俺が死ぬ」場合と 俺が「魔王の力を受け継ぎ」世界征服を行ってしまいそうな未来を神に想像させてしまった場合 神はどちらの未来を望んでいるわけでもないからなぁ それに「俺と魔族の神と」で争っている間に。神は別の「俺が勇者として生きなければならない存在達」を救おうと考えていたみたいだし リデアは「リデアの体が欲しかっただけの神に 体をくれてやった」からなぁ。それで魔族の神は怒ったのか

「魔族の神が怒る事に」なるほど そういう事情があるのね。だったら リデアとリデアの体は渡さないわ)と思いながら 俺の「リデアとリデアの肉体を取り戻そうとする行動を止める」ためにも この場での「戦い」を 止めてもらうしかないと判断 そう思った俺は

「あなた達は「勇者の力と魔王の力」両方を引き継いだ存在をこの大陸で始末したいと思っているんでしょうが リデアの「力を引き継ぐ事が出来る存在」は既に私が確保していますので これ以上の戦いは無益だと考えているので 私に敵対の意志は存在しません。ですが。私の家族は別です。私の愛する

「私の家族」に牙を向けた事を後悔しながら この大陸を去って貰えれば嬉しいです。」と言い。俺は右手を差し出し握手を求めながら 俺はリデアとリデアに話しかけるが その返事を聞いた俺は驚いたのである 6話目です。次更新未定です 突然のことに俺も戸惑ってしまうのだが その様子は俺に隙が生じた事になり。敵側は俺を殺そうと攻撃を行う そうすると。敵側が一斉に攻撃をし始めたのだが。俺は咄嵯 風の魔力を放出し その衝撃で敵側に被害を出しながらも 全員吹き飛ばしていくと

「貴方達は。どうしてリデアの家族である私の邪魔をするのですか?」と尋ねてみるが。その問いには何も返答が無いまま また。

「私は貴方達と戦いたくはない。だけど

「貴方達が私の家族の身に危害を加える可能性がある」のであれば。容赦無く 貴方達を滅ぼすつもりです」と言って俺はルーティアが発動してくれた魔法陣に足を踏み入れると。そのまま「塔」の屋上に移動してから 俺はシルフィーが俺に抱きつい

「パパ大丈夫?痛いの痛いの飛んでいけぇー。シルフィのおまじないだよ」と言われた事で「あははは」っと笑う事になったのだ するとそんな時 突然 リデアの目の前に一人の少年が現れると その「子供」を見た俺は

(まさか。あいつは。ルーティアの子なんじゃ?)

その考えが頭をよぎった直後に。リデアが

「あんた誰?リディア様と同じ顔だけど」

「僕は君の「お姉ちゃん」に作られた「妹的存在の」人間さ」と答え 続けて。その「子供」がこう言ったので俺は驚く事になったのである

「初めまして。君達姉妹の事は「神様の端末」を通じて知っています

「僕も君達の姉妹だからさ」

「は?」「は?」「は?」「は?」「はい?」「んん?」「どういう意味でしょうか?」

シルフィー以外の者達が驚いていたので 俺はリデアの妹が言っていた言葉をみんなに伝えたのである

「僕の父親はこの世界の管理者「神さま」

そして母親はルーティア」

その言葉に対して「リデアはルーティアの言葉を聞いて

「何を言いたいか分かるけど。分からない部分が多いわ そもそも リディア=ライと言う名前を名乗っている理由は?と聞かれる事になるんだよね?」とリデアは質問するんだけど それに対して相手側のリデア(魔族の娘)はその問いかけに少し困った表情を浮かべると。その魔族の少女の代わりにルーティアが言葉を口にし。その魔族に対して。自分がこの魔族と同一人物であることを伝えると。その魔族は納得したような顔をしてみせたのである 7話目です 8話は9日の更新予定なので 暫くお待ちくださいm(__)m

「なるほどな まあいいわとりあえず「塔」の中に入れてもらえないかしら?そろそろ話し合いで何とか出来る時間の限界だと思うんだけど」と言われるが。この魔族は俺やティ

「リデアの体に入り込んで来た存在」の居場所を知っている可能性が高く。この「塔」の中で戦闘になると色々と問題がありそうだと感じたので。ここはルーティアの意見に賛成する事にして ルーティアの「土の塔」の中へ案内することにしたのであった その道中に俺の「仲間達」は俺の方を向いてきたので。

「シルフィーは俺の後ろに隠れていろ」と言う事だけを告げてルーティアが張ってくれていた魔法壁を解除してもらって。俺はシルフィーと手を繋ぎながら「俺達と一緒」にいると ルーティアからの提案を受けて リデアにこの世界の常識について教えるためだと この世界の成り立ちとか 勇者の存在の意味とかを 説明をし始めると。それを聞いていた

「この世界で生まれた人ではない存在」の一人が この世界に存在する「勇者の力を受け継いだ子供達」の親に話をするべきだと言ったんだけれど その提案をルーティアが却下した直後 俺の背中に向かって「何かいるぞ!」と言う警告の声が響いた直後。ルーティアの展開した結界にヒビが入り その瞬間 シルフィがルーティアの手を引き「私に掴まれば 安全な場所に行ける」とルーティアに伝え。俺の傍にいたシルフィーが手を引いた事で ルーティアは

「この子を信じます。どうかシルフィを守って下さい」

そうシルフィーに頼んだ直後。俺とルーティアの周りに「風属性の壁が展開されて。敵の攻撃を防ぎ シルフィーとルーティアを守り」。俺はシルフィーを抱き寄せると リデアはティシアが守っており。俺が「ティシアが守っている」と思ったのは「ティシアが持っている聖剣は光の力を持ち 闇の存在を切り裂く」からであり ルーティアが この

「シルフィーを俺達の所に呼び寄せ」俺をシルフィーと一緒に助けてくれたのは。おそらくは。ルーティアの聖女の力なのではないかと感じるが。俺の考えが間違っていないのなら。ルーティアが使っている力は、あのリデアの「父親が作った魔道具」の能力の一部だと思われ この世界で俺以外に使える人間がいてもおかしくないので。俺も「自分の力で対処」しようと思っていたのだが。俺に抱き着いているシルフィーは

「パパ あの人達。凄く怖い感じ」と言い。

俺も。あの攻撃してきた奴ら。この魔族達には

「普通に生きていけない程の大きな力を持っているんじゃないか」と感じてしまう そう思えたのだが「リデアとリデアに憑依している存在」がどう動くのかを見定めてから。俺はリデアに

「君はこれからどうしたいのかな?」と尋ねると

「リデアは「リディアとしての人生」で「やりたい事があるから その人生を歩むために「魔王」としての自分を捨て去り。魔王の力を受け継ぐ者として生まれてきた「リデア=リディア=アーケロン」として生きることを決めたから。「神が与えた魔王の力を受け継ぎ この世界で生きていく」覚悟はある。

「リデア」は。神に与えられた役割を全うしようと思う。ただ「魔族の王」としてではなく「勇者の力を引き継ぎ。その勇者の役目を果たさなければならない存在」として生まれた「魔族の王の後継者」として。

「神の力を引き継いだ者」の一人として「使命」を果たすだけだ。」

そのリデアの言葉を聞き。「リデアの体に宿っている存在」が何の反応もしないのが気がかりだが 俺はシルフィをルーティアに渡すと 俺の「神の御使い」の力を使い

「リデア」と「リデアに体を乗っ取られた」状態のリデアが身に着けている「勇者の力を封印された首飾り」の効果を消滅させる。その直後

「私達は貴方を敵とみなしています」と声をかけられたのと同時に リデアは

「ルーティアは私にとって大事な家族です。そして そのルーティアを傷つけるのであれば。たとえ私の家族でも容赦はしません」

そう言ったのだった。俺は「シルフィーは俺が守る」と伝えるが シルフィールは「大丈夫」と答え 俺はシルフィールの事が心配になるが。「大丈夫」と言われた以上。今は信じる事にするしかないので

「リデア」がどうするかに全てを任せる事にしたのであった シルフィールとリデアのやり取りは「神の加護を持つ者達」に影響を与え

「魔導兵器」を使うのを止めるように「説得して」

シルフィの事と。魔族が何故「リデアの母親に敵対したのか?」という事も説明する事になり 俺はティアナさんに

「貴方達がこの魔族の国を攻め滅ぼそうとする理由を教えて欲しい」

そう言うと

「この魔族の国の「国王」「王女」であるリデアが「神の意思」を受けたと言い その意思に従って

「魔族による人間への侵攻を開始し。その侵攻を止められる事が出来るのであれば。お前達人類側を見逃す用意もある。だから。我々魔族を滅ぼすのであれば容赦しない そう言ってきたのです。その言葉を信用することは出来ませんが。我々はそれに従うことになってしまいました」と言われたのである そしてルーティアはその事をティシア達に話しをしてから俺の方を向いてきてから ルーティアは俺にだけ聞こえるような声で 俺だけに語り掛けて来たのだ その内容は「今現在。私の中に入っている存在と会話を試みております」という内容であったが。

ルーティアはその相手が何者か分かったようで俺に対して言葉を伝えて来て「貴方に危害を加えようなどと考えてはいませんでした 貴方との対話を望む「勇者の子の末裔達の子孫」だとお伝えしておきますね 私がリデアちゃんやリディアちゃんと話している間にも色々と話し合いをしていたんですけれど 結局の所お互いの主張の違いで 私達とは敵対することになったみたいなので

「魔族の王国に攻め入ろうとした理由は「魔王城の中にいた「人間」がこの世界の住人ではない存在である為であり。その存在がいる場所を知る為に「人間であるはずの魔族の国へ攻め込んだ」と説明をして来たのですけれど 私は。リディアの「お父さんの神様」と直接話したことがあるのよ その神様の知り合いの神様から話を聞くことが出来たんだけど リディアが神様にお願いした事を知ってる? 神様は自分の代わりに戦って欲しい。その相手と 自分の子供の為に

「リディアは勇者の力を持っていて 勇者の力でしか倒せない

「その存在」と戦ってくれる人物を探す旅

「この世界では手に入らない武器を使って戦う必要があるの」と言って「魔族の国」に行かせようとしたけど。リディアはその「勇者」が私だと思ってしまって そのせいで「リディアのお父さんの頼み」を聞いた その「存在」と戦い「リディアの本当の願いは違う それを叶えてあげて」と言われて。リディアとリディアの体を借りて生きている「リデア」と一緒に「その戦いに挑もうとしたけれど。その戦いに勝つことが出来なくて その「魔族の国への侵入を許してしまい 魔族に攻撃される事になって。その結果。魔族は人間の住む街に進軍を開始したの その件に関しての謝罪をし リデア=「神がこの世界に生み出した存在」が リデアとリデアに宿っていた神様の子供に力を与え「リデア」が「勇者の力を覚醒させ。「その力で。この世界を「平和な時代へ」変えてくれると信じている」とリデアに伝えたのは事実であり その事は理解しましたか?その上で この世界へやって来た存在をリデアの身体を借りている者が確認するために この世界の人達に協力を求めた それが。先ほど述べた説明になるわ」とルーティアが言うと

「リデアの体を貸している人」は「勇者の力を受け継いだ子供達の父親」だと言い その勇者の子供達の父親は「リデア」と言う名前の

「勇者の力を受け継いだ子供の親」に頼まれ リデアを手助けをしたとルーティアが話すと

「この世界の創造主」と呼ばれている存在は。「リデアがこの世界の人間ではない存在だと気付き 勇者がリデアに託した「勇者の力を受け継いだ子供が使うべき力」を授け リデアに託された勇者の力とリデアが元々持っていた力を合わせて「その力を持つにふさわしい人を探して その人に力を託してこの世界が「勇者」によって救われる未来にしよう」とリデアに願った」と話してくれたのであった その話の内容を知った俺とシルフィーが「勇者は「この世界にいないはず」の存在なのか?」と聞くと。

「はい 勇者は確かにこの世界には存在しないはずでした。ただ。「勇者」の血を引く存在 それがこの世界の人間にはいるのです。「勇者の力」は

「異世界から来た存在」の「心」を揺さぶり目覚めさせる そんな「勇者の血を濃く引く存在」にしか扱うことが出来ない「勇者の力を覚醒させる剣 それに 本来なら扱える人間は一人しかいないはずだが。勇者の子であるなら その血を引き さらに その「勇者の魂」も引き継いでしまったリデアなら 扱えてしまうだろう」と言われてから ルーティアさんが リデアがこの世界に来たときに リデアは

「私には自分の名前が無いんだけれども。私の新しい名前はリデアという名前になったんだ」とリ

「この世界に来て。初めて会った時に 私と同じような存在だなって感じていた」と話したのは

「リデアには 勇者が使ったとされる力 聖女の力が使えるかもしれない」とも言って

「聖女」としての力に目覚めた存在を「リデア」が引き付けてしまったのではないかと考えられる そう言われたので俺はある可能性を考えて リデアに話しかけることにしたのである 俺は「シルフィー。ルーティアと共にここから離れて」と伝えると。シルフィールは俺に向かって「パパ どうするの?」

シルフィが心配しているようだが俺は。俺の中に入っている神様の「眷属神」の力を使って

「神域の力を引き出す そうすると。神と俺の力の一部

「神の力を宿している武器の力を扱うことが出来るようになるから 俺はこれから「この世界にある勇者が残した遺産」を取りに行く」と言うと 俺に近付いてきたシルフィールに「シルフィール。俺から離れるんじゃないぞ」と伝えると。

「うん 分かった」と答えた後

「でも。無理だけはしないようにしなさいよね 貴方が死なれたら私は嫌だから」と

「ありがとう シルフィ。じゃあ 行って来るから」と答えると シルフィが抱きついてきて

「無事に帰ってくるのを待っていますから」と言われたのである。

シルフィに抱きしめられながら。シルフィとルーティア

「シルティア」「ルーティア」そしてティシアさん達 みんなが笑顔だった事が嬉しかった 俺はリディアと「神の御使い」の加護を持っている「アモン」を召喚し

「アモン。俺達をリデアが使っている魔族の王が所有している「魔族の王」の居城があるところまで運んでくれ」

俺の言葉を聞いた「神の御使い」はリデアに「貴方達の事を見守っていますよ」と伝え リデアは涙を浮かべつつ

「本当に有難うございます。私は貴方の事を忘れません。どうか 貴方のお名前を聞かせてくださいませんか?」と言ったのだが

「私の事は覚えなくてもいいですよ ただ。あなたの事を愛し守ってくれる方の名前を貴方は知っているのでしょう?ならば 私の事も貴方の事を優しく愛してくれそうな方の事を思い出せば良いのです 私はリディアと貴方を見守り 貴方達が進む道を邪魔する者を排除しましょう」と言って消えたのである リディアに見送られて俺は神界の城から魔族の国の国へ向かうために空を飛ぶ そして。この世界に来てからずっと一緒に戦ってきてくれた「精霊達」に「お礼」をしたいと思い まずは。いつも通り「風の精霊シフォン」から行くことにしたのである

「いつも助けてくれて有難う」と声をかけてからシフォンに触れていく

(ふーん♪私達が貴方を守るから 安心してね)と言われ 俺が苦笑いをしながら「お前が「守るよー♪」「頑張ろう!」と言っていた時は「お前らが俺より強いだろ!?ふざけてんのかよ!お前らの力はお前らに預けただけでお前らは自由にしていろ!」とか思っていたけど こうやってお前らと一緒だとやっぱりお前らの力があって良かったと思うしお前らがいると心強く感じるんだよなぁ これが終わったあと ゆっくりしていけるように俺なりの努力をしてみるよ)」と言うと話しをする前と違って真剣に答えてくれた気がしたのであった 3人目は

「水の精霊アクエリス」にすることにした 水属性の魔法を使う事が出来て この世界で初めて戦った「魔獣」を操り その能力を使って俺が戦う為のサポートをしてくれる そして俺と一緒に戦っている内に仲良くなった相手である

「私を呼び出すなんて嬉しいじゃない で。何をすればいいの?今度こそ。私がマスターを守ってみせるわ その為にも「神」に頼らず 自分で戦う事が出来る力を手に入れないといけないからね」と話をしたから

「そうだな

「この世界での戦いが終わった後は 好きなだけ遊んで行け」と言っておいた そして。4人目を召喚する前に。俺の「神の力」について説明をし。

それから

「リデア=シルフィー」から譲り受けた「勇者の力を受け継いだ子」の力に俺が「神の力」を加えて 勇者の子に渡せなかった勇者の力を「この世界を救うために」使うことが出来るようにする」と話すと

「勇者の力を受け継いだ子に会えたんだね それで その子の力を使い 勇者の力を受け継いだ子を鍛え上げようってことか それじゃあ 勇者の力を受け継いだ子が使える力を増やしておくようにお願いしておくよ

「魔王との戦い」に備えてね」と話をした これで 4人分の「魔族の国」までの道は確保出来たことになる そして 5人目だが。俺の「力」と相性の良い相手にしようと考えていると シルフィーが話しかけてきたのである シルフィーにお願いをしていたのだ

「パパ。私はこの世界へ来た時に 私を助けてくれた男の子がいるんだけど その男の人の所に連れていって欲しいの」と言うシルフィーに驚きながら「えっ?どういうことだ?」と言うと シルフィーが続けて「私の本当の両親は。その人のお父さんに殺されたらしいの でも あの時その人は必死でお父さんを止めようとしていた そんな姿を目の当たりにして。私 その人に恋をしてしまったの」と教えてくれる シルフィーがそんな風に考えていたことに気付かずにいたことに驚いたのと同時に悲しくも思ってしまう そんなことを思う俺は。娘が欲しいと思っている存在が実は 自分の娘の親を殺していて。その人の娘は。自分が惚れている相手が本当の父親の「恋人の娘」だった事にショックを受けていることに罪悪感を抱いてしまう

「シルフィール。君の気持ちは良く分かる。辛いだろうけれどもさ。真実を知った方が良いと僕は考えるんだ。

だから君を僕の元に残して行こうと思っていたけれど。シルフィールが行きたいなら連れて行くから 準備が整い次第。すぐに出発しよう」と言うと。シルフィールが俺の方を見て微笑み

「私だって。分かってるから大丈夫だよ 今はショックで泣いていただけだもん いつか 乗り越えることが出来るようになるから心配しないでね?」と話してくれたので俺が謝ると シルフィーが抱きついて来て

「ねぇ これからは2人で支え合っていこうね?」と言い それに答えようとしたら。なぜか急に恥ずかしくなり黙ってしまったのである 1人目と3人目の子は女性なので 2人目の女の子に話をする事にした

「風の精霊の シフちゃん。俺に力をくれるか?」と聞くと。「もちろん。そのつもりでここに来ているもの」と答え 俺と話をしているうちに「俺の中に眠る勇者の力に気がついた」シフルも「その力で何をするつもりなのか」を聞くと。「この世界を救う」という事と「リデアとルーティア。シルフィとティシアさんの幸せの為」と答えると

「じゃあ。私はマスターの為に。勇者の力とマスターの力の一部を マスターの体の中にある勇者の剣を通して 勇者に返すよ それと。勇者に力を返せるような器を作るから しばらく私とはお別れだけど。我慢してよね?」と話しかけられて シフルにそう言われた俺は 少し考えてしまうが。シルフィールの事を考えると やはり。このままにするのは良くないと考え

「わかった これからしばらくの間 お前の力を貸してもらうぞ」と返事をしてシフレットに触れていくと

「うん。頑張ってみるよ この世界を守るために。

それと。シルフィさんの事を任せるからしっかりね」と言われて

「分かった。俺に任せろ」と言うと。

シルフは俺の身体の中へと入り込み。俺と一体化していった シルフィールに見送られながら。俺はシルフィールと別れたのである。シルフィールと離れて

「寂しい?」と言われてしまったが。俺は首を振って「シルフィが幸せな人生を送ることが出来るようにしてあげたいとは思っていたからな この選択は後悔してないぞ」と言うとシルフィールが抱きついてきて

「私は貴方のおかげで今こうしている事が出来るんだよ だから私は絶対に。貴方のそばから離れないからね」と抱きしめてくる そして ルーティアにも挨拶をした

「ルーティア。俺はお前には何と言えばいいのだろうか?この世界に生きる者として「勇者」に力を渡すわけにはいかないと考えていたのだが。お前はどう考えている?俺は「魔王を滅ぼさなければならない」と考えているのだが」と言うとルーティアが俺に近づいてきて

「勇者様。この世界で生きている者達を救いたいと思うのであれば「神の御使い」を召喚してください 貴方が持っている「神の力が宿っている武器」に貴方が宿るのです」と言った

「そうか。俺にはまだ神の御使いを召喚する資格がないから お前の言葉を信じさせてもらうよ」と俺が答えると。

「それならば 私が「勇者」に力を渡します」と話された そして。5人目と6人目は召喚せず「バベルの塔」に戻ることにすると。

リデア達がいる部屋に戻ってきた

「あれ?リデア達の部屋に行くって話は聞いていたんだけど?」と言うとリデアが

「貴方。私達をおいてどこに行っていたんですか?」と言われ

「ああ リデア達が使うであろう魔族達の本拠地への道は「風の精霊」の「シルフィール」の力で確保してきたよ 後は「魔族達の拠点」がある場所まで 移動してしまえばいい」と伝えると リデアが驚いていたが ティシアさんが「それでしたら。今から向かうのですが よろしければご一緒しますが」と提案してくれて。

リデアが「私はお母様に付いて行くわ」とリディアとアイナを連れていくことになったのである。

俺は。リディア達が「神」の「神界の王城」から移動する際に シルフィーの力を借りて「転移の魔法陣」を作り出し

「リデア達が移動する先に「魔王城」の入り口付近に「転送」するように設定」したのだが その場所では「シルフィール」に俺の力の一部を分け与えていた影響で。「風の精霊」の「力」を使い過ぎてしまい 力尽きてしまったのだ その俺を ルーティアが見つけてくれて

「とりあえず ここじゃ ゆっくり休めないから 一旦。私の部屋に連れて行かせて貰うよ」と言って 俺を抱えて 俺にキスをして

「力」を与えてくれた 俺の体調が回復してから ルーティアに「ありがとうな」と言うと。

「勇者に力を託したのは私だし この世界を平和にするのが「勇者」の役割だから当然だよ」と言ってくれて

「さすがだな それでだ。俺に力を渡した影響もあって シルフィーも弱っていたみたいでさ 今。眠っているんだ 俺が目覚めるまで。もう少しだけ シルフィーを見守っておいてくれるかな?」と話すと ルーティエが俺の手を握って

「いいですよ♪それまでは 私で良ければお相手いたしましょう」と話しかけてきてくれる 俺が「よろしく頼むよ」と答え 俺は リデア達の元に戻って来たのであった 7人全員が集まるのは無理かもしれないけど。4人集まれば。問題ないだろう。シルフィールの「水の精霊」は 水の魔法を使ってサポートしてくれる存在だが。

俺の身体の中に入ってきたことで

「勇者の力」は俺の「勇者の剣」の魔力を使い。「光の勇者」の力を使えるようになっている シルフィールと力を合わせ。シルフィールは勇者としての 俺は勇者としての力を使う事が出来るようになったからこそ 出来る事だが。俺も「勇者」になった事で身体能力が格段に上がったはずだ そして 俺の事をシルフィールやティシア達は心配してくれたのか、シルフィールが

「マスターは私のために 自分の力を削ったんだよ だから私はもう1度「力」を与える為にマスターに力を送ったの」と説明をし始め それに便乗して アイ

「私もパパに力を貸すから。私もパパの為に頑張るね?」と話して ルーティ「私だってマスターに助けてもらいましたから。その恩をお返しいたします」と言うので 4人がシルフィールの話を聞いて それぞれ自分の思いを口にしていたのである

「シルフィー。俺を助けてもらって。ありがとうな でもさ。その。なんだろう。俺がシルフィーに 力を返せないってことは分かっていたし

「シルフィーのお母さん」であるルーティアが俺を信用出来ないという気持ちも理解出来た

「シルフィールのお父さん」がルーティアの恋人であり ルーティアが愛する人のお父さんでもあるのも分かっている」とシルフィールに話しかけると シルフィールが涙目になりながら シルフィールが泣き出し。俺を優しく抱きしめてくれた シルフィールを安心させるためにシルフィールに「これからは俺の事も頼りにして欲しい」と言うと。シルフィールは

「うん。お願いするね?私と一緒に幸せになって欲しいよ」と言い始めて。シルフィーが甘えて来たこともあり 3人の少女とも仲良くなっていこうと思い。

俺はリリアに声をかけたのだがリリィの姿はなかった 2人目の娘で次女にあたる娘のリリアは3年前に「聖属魔法の力を得てしまったことから教会に命を狙われる身になってしまい、逃げている最中に襲われている所を助けたら、なぜか懐かれてそれ以来一緒に旅をする事になった女性で。見た目は幼く見えても実年齢は18歳なので。成人している女性なので気兼ねなく話が出来る仲間である 俺は2人目の娘で三女となるリリアに「今日はこれぐらいにして寝ようか?」と言ったら。

「うん。マスターが望むなら良いよ」と言ってくれたので 2人でベッドに向かうとリリアと添い寝を始めることにしたのだった。

2人目と6人目の娘の名前はリデアとアイアとアイラという名前を付けた シルフィールとシルフィの姉妹の妹に当たる存在である アイナもシルフィと同じ精霊とのハーフであり、「火の精霊サラマンダー」の力を得ている為。火の魔法を得意とする魔法使いではあるが 1番得意とする属性としては水なのだそうだ ちなみにシルフィーの母親でもあるルーティとは幼馴染みでもあったらしいからか、仲が良く

「私にとってルーティお姉ちゃんは大好きな人だったから嬉しかったよ!」と喜んでいたから良かったよ! 5番目の姉妹はリ

「リデアですの?この子は少し特殊な力を持ちまして「聖女」となるべく生まれてきた女の子なんですよね? だからなのかしら?私の事は覚えていないみたいなんですけど。私には分かりますの」と言われてしまったが 俺はとりあえずリディアを可愛がってあげることにした シルフィールの娘達の中で唯一の妹であるので。長女という立場でもありながらシルフィールを母の様に慕ってくれる存在であったりするので。大切にしたいと思ってしまうからだ。そんな風に思っていたある日のこと。シルフィール達の家に突然。1人の女性が現れた 金髪碧眼で綺麗に整った顔立ちをした20代の女性はこう話したのである。「初めましてですね「神界の王城」からの使者を務めさせていただいています

「ルーティア=アーグネストと申します。神界を代表してシルフィールさんを迎えに来た者となります」と言われた。俺がどうしてここにいるんだと言うとルーティアは「私が連れ去りに来ているのよ 貴方は知らないでしょうけどね 私はこの世界と異世界を行ったり来たりと行き来しながら「勇者の導き手」としての仕事をし続けているわ それで 貴方が勇者になる前に生まれた子供達とシルフィさんに会いたくてこちらの世界へ来ちゃいましたよ♪それで勇者の貴方と話がしたかったのですが。まさかこんな所で貴方に会う事が出来るなんて思いもしませんでしたわ♪それでシルフィさんの方は何処にいるのかしら?それとシルフィの赤ちゃんのお世話

「勇者」になったのですよね?「神の御使い」に勇者様とシルフィールさんの子守を任せていたはずですから。その辺りの事も聞いておきたいのよ」と俺と話を続けていて。俺は「それじゃあ。まずは「神界の王城」まで行きますので。シルフィールは「風の神殿」にいてもらっていいですか?」と言うと

「えっ?私を「王都」に連れて行ってくれないの?」と言われてしまったので 俺は

「いえ

「風の精霊」の「シルフィール」は貴方に預けて。俺がシルフィールに「力」を渡したので シルフィールが貴方の元に戻って来るのであれば貴方の傍が一番安全かと思ったのです」と

「そういうことだったのね それならば

「風の精霊」のシルフィールを連れてきても良いですよ」と言うルーティアの了承を得たので 俺は「シルフィール」をルーティアの前に呼び シルフィールとシルフィは抱き合って喜び合い。お互いにキスをしていた

「ルーティアお姉さんが迎えに来るまではシルフィールとシルフちゃんと遊んで待っているからね♪早く来てねお兄さん♪」と言ってくれた それから シルフィールとシルフィの二人はルーティアに挨拶をして「シルフィール」の案内で「風の精霊」の住む「精霊の森」に向かって

「ルーティおねえたん♪また会えたねぇ~♪あいたかったんだよぉ♪」と言っていた。その言葉を聞いたルーティアが「うふふ 可愛い妹が出来てうれしいわぁ これからよろしくねシルフィルにシルフィー?」と話し始めたのを見て俺が微笑ましく思っている時に。ルーティが「あら?あなた達が私の妹の娘たちなのね 私の方こそよろしくお願いするね?そういえばさ。シルフィーの旦那様が。「リディアもリリアも俺の家族だぞ?」って言っていたわよ。本当に良い子なんだから。さてと、これからシルフィーに力を戻さないといけないから しばらく席を外すわね?」

「うん♪待ってるね♪お姉ちゃん♪リディアちゃんとリリアちゃんと一緒にシルフィールお姉さまを待っています♪」

リデアがシルフィールの真似をしながら楽し気に話すので 俺はリデアの頭を撫でていると。リデアは俺の膝の上に乗って来たので。俺はそのまま。リデアが俺にしがみ付くようにしてきて。俺はしばらくの間。リデアの頭と背中をなで続ける事にした そしてリデアは俺の手の動きに身を委ねながらも気持ちが良いようで

「あうぅん」と気持ちの良さそうな声を出してくれるのである。俺はその様子を見守りつつ 俺は

「シルフィールのお父さん。俺は「シルフィール」に勇者として「魔王軍四天王」と戦うための「勇者の力」をシルフィールに与えました。「力」を失った「勇者」は力を失う前の事を覚えていられないのは知っていると思います

「シルフィールのお父さん」は俺が力を渡した後に記憶が無くなっているのも理解してはくれるかもしれません でも。だからといって。娘と過ごした時間を全て無くしてしまったわけではないから 俺はシルフィールの事を。娘の一人として扱いたいと思う 娘が父親に抱いていた想いは消えてしまうとしても シルフィールは「娘として接してくれた事に感謝する」と言ってくれました だからこそ 俺もシルフィールのことを「娘のように可愛がろう」と思い。

「俺はシルフィールの父親である シルフィールの幸せを誰よりも願い、幸せにすることを約束するよ」と言うと。

シルフィールは嬉しそうに

「シルフィールの幸せを願う。その言葉を貰えて嬉しい」と涙を流しながら 俺を抱きしめてくれました シルフィールが涙を流すので。俺はそっとシルフィールを慰めるためにシルフィールを抱きしめ

「シルフィールの幸せを何より願っている それは俺だけではなく。ルーティアさんも ルーティアさんのお母さんも シルフィールのお母さんの事も同じように。シルフィールの幸せを誰よりも祈っているよ それにさ 俺には。シルフィール達を幸せにするだけの「能力」

「シルフィールの力の源」となっている この世界の全ての「神界の神達」も味方についてくれてるんだ だから。俺は絶対に この世界で君達3人が安心できる環境を整えて見せるからな だから 安心して欲しい」

シルフィールの耳元でそうささやくと。シルフィーは泣き笑いになり

「うん。ありがとう。お父さんは優しいね だから好き。シルフィールのお父さんだから。シルフィールの事を守って欲しい。シルフィールに優しくして欲しい。シルフィールを大事にして欲しい。シルフィールを愛して欲しい」と言ってきてくれた そんな話をしていたら

「マスター シルフィールとシルフィールとルーティアに シルフィールの娘達に。マスターがどんな存在かを説明致しましたら マスターのご好意で家族の一員に迎えられるという話を聞かされたシルフィールは嬉しさ半分不安もある様子 なのでマスターがマスターとしての能力をシルフィール達に伝えるように言われまして。マスターは今すぐ「神界の王城」に向かうべきですね」とリシアが現れて。「シルフィーの力の源泉になっている」と言われたシルフィールは驚きと戸惑いを隠しきれない表情を浮かべていると ルーティアも「シルフィーには後で詳しく教えますけど

「勇者の力」とは 私達が管理しなければいけないもので 本来ならば私達が直接与えるべきものだったんですの だけど この世界に「勇者」が誕生したのは500年ぶりですの ですから勇者は生まれたばかりの「力の無い状態」の時に力を与える必要がありますの そして私達が力を与えて。その後に私達の方から「力を与えた者の記憶」を消すことで「勇者がこの世界に現れる理由を知られないように」していましたの ですが。私達では力を与えすぎてしまい。この世界のバランスが乱れてしまったのです ですから 私

「神界」の長「ルミナス」とルーティアは「神界の王」と話し合い

「力を与えられすぎた勇者」には

「その勇者」が生まれた時点で

「勇者の力は封印されて。力が解放されるその時まで目覚めることはない」「だが。その勇者は必ず現れる 神が選んだ者だから必ず」

そんな決まりを作っていまして。それで貴方はシルフィさんとリディアさんと この世界を旅をしているうちに勇者として覚醒し 勇者の力で「風の精霊」やこの世界の精霊を仲間にして 最終的にはこの「精霊の森」に来て。この森に住む者達が暮らす この世界を守るために「風の精霊」のリデアと「風の精霊」が「勇者様の子供だよ」と言って助け

「風の精霊」と友達になっていたシルフィさんが貴方の子供を身籠ったので その子供が生まれれば その子供に「勇者」の力を返すことに決めていたのよ」

シルフィールはその言葉を聞いて 納得したような顔をしていた 俺は

「シルフィールはシルフィールで「神界の王」に会いに行くので。

「ルーティア」さんにルーティアさんの家に送ってもらいますよ?」というとルーティアは少し残念そうな顔をしたがすぐに元の笑顔に戻してルーティアの家に戻る準備を始めることにした。ルーティアの話では「俺の妻になった女性達は神族の血を引く者であり。リディアもそうだと言うことなのだ つまり

「リティアを俺の家に連れ帰るためにはリディアを連れて行かなければ意味が無いのだと言うことを俺は知ったのだがリリアとリディアは既に俺と共にある存在だし俺が死なないかぎり離れる事はないと言う事がわかったのであった ただ 俺の家族として暮らしたいというリディアの言葉を聞いた時に「それならば一緒に行こうか?」と言ったら凄く喜んでくれたんだけどね?そこで

「風の精霊」のリデアはルーティアが迎えに来るまでの間はシルフィールの妹のリリアにシルフィールが俺とリデアの娘であるということを説明して リデアはルーティアさんが迎えに来るまでシルフィールと一緒に居る事を決め。ルーティアさんと一緒に「神界」へと向かっていた ルーティアさんはルーティアさんで リ

「ルーティアお姉ちゃんはシルフィールお姉ちゃんのお母さまの「お姉ちゃん」なんだって だから。シルフィールお姉さまが「勇者様」と「愛を誓い合った夫婦になる事ができたんだよ♪」と言うのを聞いたリデアは驚いていたが リデアの母親はシルフィールがシルフィールの母親である事を知っており。リディアの事をリリアと呼ぶと。シルフィールとリディアの二人が同時に「リディア?」「シルフィール?」と呼んでしまったため 二人は抱き合って喜び お互いに抱きしめあい キスを交わしてから お互いの存在を確かめ合い

「あなたは私の妹?」とリデアが聞くと リディアは「リデアは私の妹 私の可愛い妹なの」と言い。

「おねえちゃん」と呼ばれるのが嬉しいらしく ずっとリデアのことを抱きしめてリデアに甘えられ。「あううううう~ん♪ もうっ♪可愛くてしょうがないんだからぁああ~♪♪」と大声で叫んでいたので リデアは恥ずかしかったのか俺の後ろに隠れてしまう シルフィールとリデアとリディアが楽しそうにしているのを見ながら 俺は「ルーティ」に「シルフィールとシルフィールが産まれてくる子の名前はリディアが決めるのが良さそうかな それとさ

「シルフィール」がシルフィールのお母さんであるリデアにシルフィールって呼ばれるのはちょっと複雑かもしれない 俺

「リディアス=ディナード」の事は覚えていなくても シルフィールはシルフィールなわけで。そのシルフィールが「お母さんはシルフィールお母さん」だなんて言われた日には。複雑な気分だと思うしな シルフィールもリディアも自分の名前じゃないみたいって感じて嫌だと感じるかも知れないから。シルフィールのお母さんの事はシル

「シルフィーナ」もしくはシルフィールの「シール」とか愛称みたいなもので呼んだ方が良いかもな」と言うと シルフィールとリデアとリディアが嬉しそうな顔になり。シルフィールは「リデアの事も愛称のように呼んでいいですか?」と言ってからリデアに「シルフィールお姉ちゃんは優しいからね」と言ってから

「私は、リデアと一緒の時はシルフィールが「シルフィーネ」だから。「シルフィーネ」と言う名前を貰っているのよ」と言ってから。リデアと手をつないで歩いていくのを俺は見送りながら 俺はシルフィールがルーティアさんの所に行っている間に ルーティアさんとシルフィールが帰って来た時のために食事を用意することにしたのである。

「マスター。私が料理を作りますので。マスターはそのまま座っていて下さいですわ」と言うと俺は素直に従い席に座って待とうと思ったのだが。シルフィール達が戻ってくるまでに時間があったために俺は久しぶりに「ステータス画面」を開くことにした。俺も気づかないうちにかなりレベルも上がって強くなっているはずであり 新しいスキルもいくつか習得できているだろうと考えていた俺だが。俺の考えは外れてしまい。レベルは1に戻っただけではなく能力値も低下しており俺自身も弱くなってしまっていたのだが「これはどういう事なのだろうか?それに何で能力が低下しているんだろうな?」と考え込んでいたその時だった。急に扉が開かれたかと思うとリリアとリーリスとルーティアが血相を変えて部屋に入ってきた

「「「大変よ!!」」」

シルフィールはルーティアの家に向かって

「ルーティア」の家で待つ間 娘達の話し相手をしていたシルフィールにルーティアは話しかける

「あのね シルフィール。実はシルフィールに話しておきたいことがあるのよ まず シルフィールとシルフィールの娘達がこれから生活していくためにも。貴方には知っておいて欲しいの」と言う

「うん 分かった。でも それはルーティアと シルフィールのお母さんと それから お父さんにしか話せないことなんでしょ」と言うとルーティアは「ありがとう。やっぱり 貴女なら分かってくれると思っていました リディアは まだシルフィールの娘の シルフィールが産み落としたばかりの子供だから分からないと思いますけど。シルフィールとリディアと リディアの娘は。シルフィールのお父さんの血を濃く受け継いでいるから きっと理解してもらえると信じてました それでね。リデアはシルフィールがシルフィールのお父さんに助けて貰った時に助けたシルフィールの妹で。リデアの両親とはシルフィールが産まれてしばらくして亡くなってしまったけど その両親は人間では無かったんです そしてリデアには双子の妹がいるのですけど その子は私の妹でして その双子がシルフィール達姉妹が旅をしている最中に魔物に襲われていた所を助けてくれた人達だったんです それでその人は。リデアの事をとても大事にしてくれる方で。シルフィール達にも良くしてくれていましたから」というルーティアの言葉を聞き「つまり「勇者様」の子孫にあたる方達の事なんですよね」と言うとルーティアさんも「そうですね」と答えるので

「もしかしてですけれど。シルフィールが今着ているのはリディアさんが作った服なんですよね? だから シルフィール達はこの世界の常識がわからないですよね?なので。今のこの世界はどうなのかをこの世界に来た時に一緒にこの世界に召喚されていた仲間の一人が教えてくれていたのでそれをシルフィール達に教える事にしましたので安心してくださいまし」と言いながら「ルビア様」は俺の元に近づいてきて「そろそろ頃合いでしょうかね」と言って俺の手を握ると「それでは参りましょう」と言い。俺の目の前でルーティアさんが光の粒になって散り消えてしまった 俺が目を閉じるとルーティアはシルフィールが居たはずの俺の隣に現れ。

「勇者の力を持つ者は神族の血筋を引かない普通の女性であっても「神の祝福を受けた勇者」の子供を産む事ができますので。シルフィールさんは貴方と結ばれてから。妊娠するまでの間に「貴方との間にできた子供をシルフィールさんとして生まれさせて下さい」という願いがあったので 私の妹であるリデアは貴方の子供として生まれる事ができたわけなのですよ」と言うとシルフィールもルーティアと一緒に現れたので「お久しぶりです。ルーティ。それと 初めましてシルフィールさん 私はシルフィールさんがリディアとシルフィールとシルフィールの旦那様にお嫁入りする前に貴方のお母さんであるリディアの妹。シルフィールさんのお母さんである「ルーティ」です シルフィールは私やリデアと仲良くなりたいと仰ってくれたので 是非ともよろしくお願いいたします」と言うと。シルフィールは「初めまして ルーティーさん」と言い俺を見てきたので俺に自己紹介しろと言いたいようだと感じたため俺は「俺はリディアス=ディナード リリアの父親だ 今は神界の神殿にて神々の元で働いている 一応元勇者なんだけれどもさっきから言ってるように今はただの男だからな?」と言ったら「えっ?」と言われてしまうのだがまぁしょうがないと思いながらも説明を始めたのである。そして説明が終わると 俺は「リデアもリディアが居る前で話しにくいだろうから。シルフィールと一緒に先に戻れるかい?」と言うとシルフィールは微笑みを浮かべながら。シルフィールは俺とリデアを抱き締めてからシルフィールが消えるとシルフィールはまた現れるとシルフィール

「これでお別れな訳ではありませんが。暫くの間はこうして会う事はできなくなるでしょう。シルフィール様には少しばかりお話をしないといけませんが。私が居なくなった事で寂しい思いをさせると思いますが どうか我慢してください」と言うとリデアが俺の元に来て俺と腕を組み抱き着くと俺とルーティアは抱き合いキスを交わしてからお互いの存在を確かめ合いお互いの存在を噛みしめ合うようにして離れるとルーティアは再び光となり散り消えた後に俺は目を覚ました

「ん~。ふああああっ!!うーん」と言い。起き上がろうとした瞬間。俺は自分の身体が思うように動かせずにいた。するとリリアとリーリスが心配そうにして駆け寄

「「大丈夫?」」と言ってきたのを見て

「うむ。リリア リディア ルーディア お前達が元気そうな姿を目に出来て本当に良かったよ それからルーティア。リデア。それにリリアとリーリスが世話をしてくれたんだってな。ありがとね」と言うと

「私達だけじゃないよ シルフィールとリデアが頑張ったんだよ ルーティアお母さんとシルフィールお姉ちゃんも凄い力を使ってくれたんだって それで あの後すぐにルーティアお姉ちゃんは帰っちゃったんだ」と言うとリディアも続けて

「シルフィールお母さん ルーティアお姉ちゃんの所に行っちゃった シルフィールお母さんの魔力を沢山感じて嬉しかった ルーティアお母さんの事も大好きだけど お母さんの事は大好きなの 私の一番のお姉ちゃんだしルーティアお母さんは私の二番目のお母

「ルーティアお姉さまとシルフィールお義母様はシルフィールお姉様の力になったようですね リデアお姉様はどうですか?」

とリディアに言われ。俺はリデアの方を見ると俺の腕にしがみついて寝ており「リデアはリデアだから良いよ リデアが側に居れば私は頑張れるんだから それに私はリデアを一人にはしないから」と リデアを抱きしめながら俺は言ったのであった それから一月ぐらい経過したのだが俺はまだベッドの上で寝たままの生活をしていて、リリアが甲斐甲斐しく俺を看病してリディアが料理を作ったりと。ルーティアが家事全般をこなしてくれているのだ ちなみに

「リリア リーリス。リディア。シルフィールとルーティアに俺達が結婚したことは伝えた方が良いかな?それとも黙っている方が良いと思う?」と聞くと。「私は。ルーティアおねえちゃんがシルフィールおねえちゃんの側に戻った方が良いと思ったから言わない方が良いと思う」

「リデアもリデアで リデアに会えて嬉しいだろうしシルフィールお姉さんはシルフィールおねえさんで。ルーティアお姉さんに会いたくなって仕方ないだろうし。リデアはルーティアさんの事が好きだから」と。リーリスが言う それに対してリディアとリリアは顔を合わせ そして お互いに首を縦に振っていた。

シルフィール達はルーティアの家に転移してから リデアとシルフィールはすぐに仲良しになることができ。シルフィールはルーティアの妹であり。

ルーティアもシルフィールの事をとても気に入っている。そしてリディアはシルフィールにとても懐きシルフィールとリディアとシルフィールの娘の三人はリデアの友達となっていた

「シルフィールさん。これから よろしくお願いしますね」

「はい ルーティア。こちらこそよろしくお願いします」と言うと。シルフィールがルーティアの胸に飛び込むとシルフィールをルーティアは受け止めて。二人してルーティアの胸の中で泣きながら抱き合っていた そんな様子を見ていたリデアは リディアに近づいていき。「ルーティアお母さんがシルフィールのお母さんの妹でシルフィールの妹は。シルフィールのお父さんの双子の妹のルーティアだったから シルフィールはシルフィールで シルフィールとルーティアお母さんは姉妹みたいだね? シルフィールは シルフィールでお嫁さんなんだからルーティアお母さんとは姉妹でもなんでもないかも シルフィールの妹はリディアの妹でもあるけど。それは違うからね」

とリデアがシルフィールに伝えるとシルフィールが

「ルーティアさん。シルフィールは私の実の妹であって妹でもありますから。そして リデアさんは私にとって妹のような存在なんです そしてリデアさんもシルフィールさんと同じですから。ルーティアさんも私にとっては大切なお方です」とシルフィールが笑顔

「シルフィールは 相変わらずリデアの事を溺愛してるわね」とリデアもリディアに笑いかけ「うん。私はもうシルフィールさんの娘だよ」と言うとシルフィールとルーティアがリデアを抱き締めて頭を撫でてリデアはとても幸せそうな表情を浮かべていたのである そして シルフィールとルーティアもルーティアが家に戻るとシルフィールがシルフィールを抱きしめてシルフィールもシルフィールで。シルフィールをシルフィール

「私はずっとシルフィールさんを応援してますから」と言ってルーティアはシルフィールの背中をさすってあげていた

「ルーティア。ルーティアの体の中にいる間ね。シルフィールさんに会ったらシルフィールさんの事を好きになれるって思ってたんだけど。全然無理だったの やっぱり この気持ちは消えなかった」と言い

「リデア ありがとうね あなたにシルフィールさんが居てくれなければ。私達。もっと早く死んでたかもしれないしね シルフィールさん 貴方とシルフィールさんのおかげで 私は生きてられる リデアさんがシルフィールさんの事好きでよかったよ」

「ルーティアお姉様 私はルーティアお姉様とシルフィールお義母様の役に立つ事ができるそれが何よりの喜びでした 私はリデアが大好きですし 私の娘であるリデアは 私の娘同然ですから」

シルフィールとルーティアは抱き合い涙を流してお互いの存在を確認し合うとお互いの手を握り締めていたのである

「お母さん。ルーティーさんが来て」と言いながら部屋に駆け込んできたリレアを見てルーティアが

「シルフィール 私は今 少し出かけてきます その間。リデアさんのことをお願いします」と言いシルフィールに視線を送り微笑みかけると

「ルーティア 行ってらっしゃい」と言い。ルーティアを見送るのであった

「さて。私は。シルフィールの所に行って ちょっと話があるから。しばらく待っててね すぐ戻ってくるから」とリデアは言ってから 部屋を後にするのである。

「リデア。リデア 待ってくださいよ 置いていかないで下さいよ」とルーティアは言うのだが リデアは足

「さぁリデア ルーティアとシルフィールが帰ってくるまで。私達と一緒にお茶を飲みましょう」

とシルフィールはルーティアを連れていってしまった。そしてシルフィールがルーティアと一緒に台所に行き紅茶を用意し始めるのであるが

「シルフィール。リデア。ルーティアが帰ってきた時に 私も手伝うよ リデアがルーティアを独り占めするのはずるいもの だから私にも構ってくれないと嫌」

と言うリデアにシルフィールは「リデア 可愛い事言っちゃって。それじゃあ お皿とか出して貰おうかな リデアには お砂糖とミルク どっちが好きか聞いておきたいから」と言うと

「わかった。リデアはブラックコーヒー大好きだけど。今日だけは甘いのが良いかも ルーティアお姉ちゃんに教えて貰ったんだけどね」

それからシルフィールがルーティアと二人きりになりたいと思っていたシルフィールであったが。意外とすぐに戻ってきたため 三人仲良く談笑をしていたのである

「シルフィール。リデア 私がここに来た理由は一つだけ ルーティアさんをシルフィールの家族として迎えたいと思っていまして もちろん強制はできませんけど 家族が増えるならそれは嬉しいな と それに これからルーティアはシルフィールと一緒の家で住むんだから リデアとルーティアも本当の姉妹のように暮らせそうよね?」

それを聞いたシルフィールとリディアは目を合わせてからシルフィールが「私はリデアちゃんもルーティアもリデアとリデアの双子達も私達の娘 そう思うと シルフィールがルーティアの側にいた方がいいかな?」

それを聞いたリデアがリディアを指差してからシルフィールを抱きしめて「お母さん。私はルーティアお姉ちゃんの娘 シルフィールお母さんがシルフィールお姉ちゃんの子供だって思うと。すごく幸せなんだよ だからルーティアお姉ちゃんが来てくれると凄く嬉しい それに。シルフィールお母さんがシルフィールお姉ちゃんの妹ならリデアはリデアの妹 そしてシルフィールお母さんはシルフィールお母さんの妹 だから 皆。仲良しになれるから」と言うのを聞いてルーティアはシルフィールと目を合わせ「えっと。リデアちゃんが そこまで言うのであれば。リデアとシルフィールさんを娘にするかどうかはまだ決められないけど。ルーティアは シルフィールの娘になっちゃうかも?」とルーティアが言い。

「あのルーティアさん。私はルーティアさんの側に居られて嬉しいんです。これからも。私の側で。私を支えてください よろしくお願い致します」とリデアがルーティアに頭を下げると。シルフィールは「ルーティア あなたの決意が固いというのならば。ルーティアはシルフィールとリデアさんを娘のように大切にしてくれるかしら?シルフィールとリデアさんの親になる覚悟はあるのかしら」と言うとルーティアは。

「わかりました 私の命にかえても 二人を守り抜きます 二人共。私の子供に ルーティアの娘に なってほしい 私はシルフィールもリデアも大好きだし。二人のことを大切にしたい」

「リデア ルーティア 私からもお願いして良いですか。私はルーティアの事を ルーティア あなたを愛してる。シルフィールも愛しているけど。リデアとルーティアと。リデアとルーティアの娘と暮らすことができるなんて夢みたいです」と言うのを聞いて シルフィールとリデアが笑い出すとリデアがシルフィールに近づき。「お母さんがルーティアお姉さんの娘になったってことはシルフィールお母さんの娘にもなるわけだね シルフィールお母さん これからよろしくね 」とリデアが言うとシルフィールもリディアも笑うのである。

そして その光景を見てリデアも一緒に笑ってくれたことで。シルフィールはリディアも自分と同じように嬉しく思っているのではないかと感じている。

「シルフィール。リデアとルーティアは私達が引き取るから ルーティアとリデアを私達の子供達にして欲しい お願いしても良いかな」

それを聞くとシルフィールはルーティアに視線を送る

「リデア。ルーティアさん。貴方達は本当に私の娘にして良いんですね?もし何かあった時には私が全力で助けます。それで よろしいでしょうか」と言うシルフィールに対して二人は同時に「はい シルフィールお義母様」と言って二人でシルフィールに抱きつき。ルーティがリデアが抱きついてきて三人とも涙を浮かべていた。

それからしばらくして。ルーティアはシルフィールと抱き合いながらシルフィールが

「ルーティア。私はシルフィールの娘 シルフィールはシルフィールお母さん。そしてシルフィールは私のお母さん 私。シルフィールの娘になって幸せだよ ありがとう」と笑顔を見せるのだった。するとシルフィールが。

「私はずっとリデアに甘やかされすぎて。ルーティア リデアにばかりかまけて。ごめんなさいね」

「シルフィールさん 私は大丈夫ですよ それに。今はお父さんと会えてますから。お母さんにはお父さんがいるから問題ありませんよ」と言い それを聞いていたルーティアとリデアも笑みを浮かべるのだが。シルフィールだけは複雑そうな表情を浮かべるだけであった。そんな会話をしていたその時であった突然。家の入り口の方から声がしたと思うとその扉を勢いよく開ける音がして

「リデア!!リデアはいるか!!」と一人の女性が入ってくるなりそう言ったのである。それに対して反応を示したのは

「誰ですか?」と言って警戒をするシルフィールに「お母さん。この方は私を助けてくれたお姉さんだよ ほら 勇者様の仲間の一人の魔道士さん」と言われてから「貴女。あの時の方ですね」と言ったのだった。

シルフィールとルーティアとシルフィールの娘であるリデアが、シルフィールの家に訪れる少し前のこと リデアが「ルーティア シルフィールお義母様 私 お姉ちゃんと一緒にシルフィールさんのところに行ってきますね」と言ってリデアはシルフィールとルーティアの家に向かって歩いていった。シルフィールとルーティアとルーティアの娘のリデアとシルフィールとルーティアの娘であるリデアのリデアが並んで歩いている姿を見てシルフィールは「私は今。とても幸せな気持ちになれて。きっとシルフィールの娘のリデアとシルフィールとルーティアの娘のリデアのおかげだろう。シルフィールさんは。

そう思っていた。しかしリデアが「シルフィールお義母様 私ね ルーティアさんと仲良くなったの」と言うのを聞いてシルフィールがルーティアの所に視線を向けると。リデアがシルフィールに「シルフィールお義母様はリデアの事が好きなの?それとシルフィールさん 私はシルフィールの事も好きだからね リデアのママとリデアとリデアのパパとシルフィールさんの三人で 家族になりたい シルフィールお義母様に 私達 家族になろうって言われた時は 本当に嬉しかったんだよ シルフィールお義母様の事をお母さんって呼んでもいいって言ってくれて」とルーティアはシルフィールの耳元でささやくと シルフィールの顔がみるみると赤くなっていき リデアは シルフィールに「シルフィールさん 私もリデアも。リデアが大好きだからね リデアもシルフィールさんの事 好きよ 私もシルフィールさんのことが リデアの言う通り。私は。

そう思いながらシルフィールの手を握り 微笑む するとルーティアは シルフィールとリデアとルーティアとルーティアの子供達と一緒にシルフィールとリデアが住む場所に帰るとシルフィールは リデアに話しかけると「シルフィールお義母様。私ね。ルーティアお姉ちゃんの所で暮らしているうちに 自分の事ばかりじゃなくて。周りの人に気を配りたいって思えるようになったんだ。それにね お義母さんと お姉ちゃんと 妹。三人と一緒の家族になりたかったの だからね。シルフィールお義母様 私の事をシルフィールさんの妹として。私も。シルフィールさんの事をお母さんだって。呼びたい」とルーティアが言うと

「わかったわ。リデアは。リデアとルーティアとリデアの娘 ルーティアはシルフィールとルーティアとルーティアの子供」シルフィールがそう言ってから「シルフィール。私の事をお母さんと呼んでくれるのかしら?」と聞くと。シルフィールは少し恥ずかしそうに「シルフィールお母さん 私の事はシルフィールお母さんの娘にしてもらえないでしょうか」とシルフィールにお願いをしたのだった。それからシルフィールとルーティアが抱き合いながらリデアの方を見ていると。ルーティアが「お姉ちゃんは私にとって。リデアが私達の娘になったように。私にとっても娘 だから。私はルーティアお姉ちゃんが大好きだよ」と リデアにルーティアが話かけると リデアは。「お母さん。私もルーティアお母さんの事大好き」と言いルーティアが「シルフィールお母さんはリデアの事を娘のように思っているんだよね それなら シルフィールお母さん 私達はシルフィールお母さんをシルフィールお義母さんって呼ぶことにするね だって私達の娘はシルフィールお義母さんの娘だから シルフィールお義母さん リデアは 私の事をお姉ちゃんって お兄ちゃんだって 慕ってくれるし。私の子供みたいな存在なんです」と言うと。ルーティアの言葉が嬉しくて。涙を流してしまうとルーティアが慌ててしまい「あれ?おかしいですね 嬉しくて泣いてしまうなんて私は本当にどうしようもないくらいに 情けないですね」「お母さんはね泣き虫さんで甘えん坊さんだけど それでもねお母さんには私がいるからね」「はい。わかりました。リデアお姉ちゃん 私。頑張りますね」と言うと。シルフィールの背中をさすった後でルーティアがシルフィールをお姫様抱っこをしてシルフィールとルーティアの家まで運ぶ事にしたのだが ルーティアに運ばれる途中 シルフィールの胸の中から「お父さんに抱きしめられるのとはまた違う安心感 でも。ルーティアお母さんも私にとってはお母さんだなぁ」と思っていた。ルーティアはシルフィールを運んで家に帰って行くのだが。シルフィールを家に帰すとすぐにルーティアが「リデアお姉ちゃんにシルフィールお義母さん 私はね 二人にねお願いがあるの」と言うとリデアは。「お姉さん。リデアになんでも聞いてね お礼したいの シルフィールさんはリデアのお義母さんになったけど お姉さんはリデアの 」リデアはルーティアの手を握ると ルーティアは。「ありがとう。シルフィールお義母さんとリデアは。私の大切な 」と言い シルフィールにルーティアがお願いするのだが リデアも「私も。私もね 二人の事が大好きだから」と言って二人が抱きつく姿を見ていた。その光景を見たルーティアはとても嬉しくなって笑い出してしまうのだった。

シルフィールを運んだ後はリディアを迎えに行くため 二人で歩いていくルーティアの姿があった。二人は仲良く歩いていたがルーティアの隣にはリディアがいたのだった。ルーティアがリディアに視線を送るとその光景を見たリディアが「お母さんとお父様が幸せそうで良かったですね」と言って笑い出す そして三人は歩き出したのだったそれから数分してルーティ達と合流する事になったのだった。合流した時に三人の姿を見かけた僕達は。僕の目からは仲良し姉妹の様に見えていたのである。それから数日して三人とも

「ルーティは私達の家族 シルフィールお母さんとルーティアお母さんは私の大切なお母さまだから」と言っていたのだ。そしてシルフィールの家に泊まる事になっていたリデアとシルフィールが一緒に歩いている姿を見てシルフィールの娘であるリディアは心の底から。「私は この世界に来てからずっとシルフィールお義母さんに助けられてきました。私はお母様に。お母さんみたいになれていますか?」と言うのを見てシルフィールが。「シルフィールは私の事を母親と思ってくれていてありがとう でも。シルフィールとリデアには。シルフィールとリデアにしかわからない。リデアがお母さん シルフィールがお父さんという関係があると思いますよ」と言うとシルフィールの胸に抱き

「そうですね。お義母さんはシルフィールさん シルフィールお母さんはリデア お姉さんと私はシルフィールお母さんの娘であり。シルフィールお母さんの事が大好きで 私もリデアお姉さんやリデアと家族になりたい」とシルフィールの娘であるリデアが言うのだった。その後シルフィールの娘であるリデアと

「ルーティア シルフィアがシルフィールの娘であるルーティアとルーティーの娘と一緒にいる姿を見るとなんだかいいなと思えてきたぞ 僕は」と呟くのだった。

それからしばらくしてシルフィールとリデアとルーティアとルーティアの娘であるリデアのリデアが。ルーティアの家に帰る事になって 四人で歩いていて街を散策しながら歩いていき「お姉さんがこの国で暮らすことになってからお世話になりっぱなしですよね 私がもっと強ければ」と言うと。ルーティアが「リディアは。自分の力を過信しないで それにね。この世界に来れてから今までリデアにお姉ちゃんとして 接してきたつもりよお姉ちゃんに何か困った事があればお姉ちゃんを頼ってもいいんだよ お姉ちゃんだからね」と言うと。リデアが「私にも頼っていいから お姉ちゃんだからね」と言う

「リデアも私に遠慮なんかしないで」と言い 微笑みかけるのだった そんな様子を見ているとルーティアとルーティアの娘がリデアの元に近づき

「あの。私。ルーティアお母様の子供になりたい」と言うので ルーティアは 嬉しそうにして「じゃあ リデアと姉妹になれるの?」「はい お義母様」と 言うので。シルフィールの娘リデアが。「じゃあお姉ちゃんも 私もルーティアお母さんとシルフィールお母さんの子供になるの シルフィールお母さんとリデアとルーティアお母さんは私の家族だよ 私はシルフィールお姉ちゃんが大好きだから」と微笑むと ルーティアは涙を流すと「ルーティアお義母さんもシルフィールお姉ちゃんも 私もみんな。ルーティアお母さんが大好きなの」と言いながら抱きついたのであった。

「お母さん。大好きです」ルーティアが言い。シルフィールとリデアがシルフィールに。リデアはルーティアの事を「ルーティアお母さん」と呼ぶようになって ルーティアはシルフィールとリデアの二人を抱きしめて三人の事を抱きしめると「私は幸せよ。本当に嬉しいわ。娘が出来てしかもそれが二人同時に娘として出来て本当によかったと思っているの。シルフィールとリデアのおかげよありがとう」「シルフィールお母さん。私も嬉しい」「そうだよね。お父さん」「私は娘を産んであげられなかったから 本当に嬉しいわ」「私も娘が産まれるってわかってすごく嬉しかったから」「そうですか?」「はい お義母様」「じゃあいいわね」と言ってリデアを抱き寄せると頭を撫でたりしているとルーティアが。ルーティアの子供であるルーティアがルーティアに近づいてきた それからしばらくルーティア達は会話をしながら歩いているのを見ていたが、突然 ルーティア達が消えたと思ったらそこにはルーティア達の姿は無くなっていた。ただ

「お父さんとお母さんに。会えるといいな」とルーティアの娘のリデアが言っていると

「リデアお姉さん」と言い 後ろを振り向くと。そこにいたのはルーティアの娘のリデアだった。

「貴方は お姉さんは?」「私?リデアだよ お母さんは?」「ルーティアお母さんならここにいますけど 」と言い。ルーティアの方を見る

「私はルーティアだけど」ルーティアが答えるが。その声は。僕のよく知っている声だったので

「リデア どうしたんだい?ルーティアの様子がいつもと違って変だったから 僕 慌ててリディアを迎えに来たんだけど」僕は。ルーティア

「私とリデアの体が入れ替わるなんて初めてね ちょっと不思議な感じ 」ルーティアが笑い シルフィールが。「ルーティアさんはリデアと でも どうしてなんですかね」

ルーティアは 僕達に説明するのだが。「この世界に来る時ルーティアは。ルーティアはルーティアーシャ=ラメイズと名乗ってたはず だから僕には ルーティアの中にルーティア以外の誰かがいて。入れ替わってるように見えた」

ルーティアは 僕に。「私は ルーティでもなく。ルーティアでもなくなり。今 私の中には私じゃない人が。」と泣き出してしまった。

「大丈夫さ 君とルーティアの絆は。僕が一番よく知ってるからさ」そう言ってルーティアの手を握る シルフィールが「私はリディアです」と言うので

「シルフィール シルフィーア 君は僕にとってかけがえのない存在なんだ 愛しい人の忘れ形見であり、大事な人の一人さ シルフィール」と言うので シルフィールは顔を真っ赤にする。シルフィールを優しく抱きしめている僕の背中を叩くとリデアが現れて「私はリディアなの リディアのお母さんに抱かれているの 気持ちいい」と言うと。

リデアが。ルーティアに「私の名前はルーティア」と言うのでルーティアは驚いていたが「リデアが 二人?」と言うと リデアがルーティアに向かって「私はリデア リデアの体にルーティアがいるから」と伝えるので

「リデア。ごめんなさい。私のせいで」ルーティアは リデアを離そうとするのだったが。ルーティアが離れることはなかった。ルーティアとリデアの体が入れ替わりルーティアはリデアの身体を 抱きしめていた。僕は リデアに「リデア。ルーティアの事を任せても良いかい?」と言うと。リデアは「はい 私はリデア リデアのお母さんにお世話になったから お母様の力になってあげるの 」とルーティアに伝えるのであった。

リデアの体をリデアに任せた僕は。

シルフィールにリデアのことを任せる事にした。

リデアがルーティアのことを心配していたから それから

「シルフィール シルフィールはルーティ ルーティア ルーティーのことが大事で好きでしょ?」とシルフィールに聞くと「当たり前です。ルーティ ルーティア ルーティーは。私の大切な娘 ルーティアさんとルーティさんの二人は私達の子供ですよ リデアは私の娘でありルーティアの娘であるルーティア ルーティアさんとは。リデアは血は繋がっていないけれど 私の実の娘であることに間違いはありません それに ルーティさんも ルーティアさんと同じで大切な私の家族ですから 私は二人の事を誰よりも一番に大切に思っています」と言って ルーティア と ルーティに。「これからも 私達のことを守って下さいね お母さま お父さま 」とシルフィールが言った。

それからしばらくして。シルフィールが「リデアはリデアのままで良いのでは」と言ったので。リデアの身体を借りてルーティアに会わせることにしたのだ。

「私達は今。ルーティーの体に入っているんですよね?だったら私が。お母さんに会いに行ってくるね」とリディアは言う そして僕は、シルフィーアの家に戻ることになった。家に入ると、シルフィールの娘でありシルフィーアの娘である。リリアちゃんが出迎えるのだった 僕はその光景を見て嬉しくなったんだよね 僕の娘達が幸せそうだからだよね

(リリス):お帰りなさいませ。主様はお元気でしょうか?

(ライアス):うむ。我が妻達の様子を教えてくれぬか?(^-^ゞ(リリスから事情を聞いた後 リリスを呼んでリリィス達やシルフィールとルーティと話を

「ところでお前達は何者だ!」;一_一?;一_一?)←俺とルミアとユミルとエルドとレティスが驚く すると目の前にいる奴らがいきなり現れて襲ってきたから戦闘が始まった 俺は、この世界にやってきて初めて戦ったわけなのだが。相手の強さがよくわからない状態で戦っていると不意打ち気味で攻撃を受けたが。なんとも無かった。どうも、ステータスを見ると、俺が元々持っているレベルの数値にスキル数値を合わせてくれるようで経験値を稼いでいけば強くなれるようなシステムみたいだからな~

ちなみに今の所は。まだLv3しか上がっていない状態だし。まだまだ頑張らないとダメだね

「貴様

いったい」:「お前達。こいつらは魔王軍の連中なのか?」「はい。そうですが」

:(「ふっ。我の名は勇者」)

:「そうか ならば」と言ってから俺は。勇者に殴りかかるが、それを受け止めてから、蹴りを放つ だがしかし そいつは、避けながら剣を振り下ろしてくるが、それは受け止められてしまうが、俺は、もう片方の手で 拳を突き出して攻撃するがそれも避けられてしまい、今度は逆に殴られてしまったが、それすらもガードして見せた。それから しばらくやり合いをしているうちに お互いに距離を取ったが。その時

「おい!そこの男 私の可愛い子ちゃんを傷つけるとは許せん」

と言う言葉と共に現れた人物が現れた。その女性は

「あの人は。魔王様のお姉さん」: そう呟いたのは。ユミルだった

「あら?貴方が この子をいじめたのかしら?まぁそんなことはどうでもいいわ。それより その女の子を 渡してくれれば、何も危害を加えずに帰ってあげるけど 貴方の返答次第よ どうするの?」

どうしたものだろうか。このまま戦い続けた所で。俺には負けはないかもしれないが勝てる保証もないんだよな

「あははは。悩む必要はないのに、貴方の力量が測りきれていなかっただけなんだから。だから 私は悪くないし。その子が欲しいと思ったら 遠慮せずに奪ってしまえばいいのに。

ねぇ お姉さんと一緒に来て貰えないかな」

「悪いが。そういう事なら こいつは返してもらうぞ」

「貴方にできるかしら?」と言い。襲いかかってくるが その動きは、速かったのだが それだけでしかなかった。簡単に避けられた。

それから 俺はその女を倒した。

「貴方が、私を倒すほどに強いなんて

貴方は一体? まさか貴方がこの世界で最強と言われている。男?」: その瞬間 空間から声が聞こえた。その声の主は。リデアだった。リデアは空間魔法

「私の出番のようだね 私の出番が来たので早速行ってくるけど 大丈夫だよ 私は強いから」と言うと彼女は消えていた そして俺は 彼女を見失う

「どこだ」: それから 俺は彼女の気配を感じることが出来なくなったので諦めることにした。

すると リデアが現れると

「私に任せて欲しいのだけど。いい?」

「リデアが来てくれたのかい」:「私

リデア 私はこの世界を支配出来る力があるの」: リデアが。

リデアとリデアの母親であるルーティアはリディアの中にいてリディアの中で二人に分離して行動しているらしいのだが。今は。リデアの方が強くて、その

「私が今。力を解放したの 私の力が解放した今なら私に敵う人はいないはず」

と言うリデアに対して。俺は。「試しても 良いかい?」と言ってリデアに攻撃を仕掛けるが。あっさりと止められてしまって

「もう せっかく 見せ場を譲ろうと思ってあげたのに」と言うと、リデア

「リデア 僕のこと 好き?大好きなんだよね」と言うので

「えぇ」と言うとリデアは顔を赤くしてから、「じゃあいいか。君を全力で守ればいい話だし」と言ったので「僕だって リデアを守りたいと思っているんだからな」と言うと リデアは嬉しかったのだろうか。笑顔で僕に飛び付いてきて。そのまま押し倒されてしまう。それから

「さっき

私が本気を出したのに。私を止められるほどの人がいるの?」:

「リデア 君は確かに。凄く速い。そして攻撃力も高いと思う でも僕より遅いのは事実だと思う」

リデアの表情に余裕が無くなったので。「君は 僕が君の速度を上回ると。思っていないんだろ?」と聞くとリデア 僕はリデアを押し倒すと「君は確か強いんだったね 僕は君より弱いけれど。僕はもっと強くなる必要がある そのために協力してほしい」と伝えると リデアは 微笑んでくれた。僕はそれからリデアに。

キスをすることにすると。リデアは恥ずかしがりながらも受け入れてくれるのであった 僕はリデアに抱きつかれた時にリデアの柔らかさとかを感じられたのだけれど

「あれ?もしかして 胸が無いから?私 リデアよりも大きい」と言うのであった。

「そうなんですね ルーティアさんはルーティさんよりも大きかったから きっとお母様よりもルーティさんのほうが大きくなって そして ユミルちゃんと エルドと リリアは 私とほとんど同じサイズですね」とシルフィールが口にした。僕は、その光景を見ながらも。やっぱり、女の子同士は仲が良くていいなと感じるのであった。僕が、その会話を聞きつつ笑みを浮かべていると。リデアが「私もリデアちゃんと同じサイズだから。仲間だよね ルーティアちゃんとは姉妹だし リデアもルーティアとはお姉さんになるのだから仲良くしてくれると嬉しいかな」と言うと。ルーティアもシルフィールもユミルも。みんなが優しい表情をしながらルーティアを見る シルフィールはルーティアに駆け寄ると、ルーティアはシルフィールを抱き締めてから 優しく抱きしめる ルーティアはシルフィールの頭を撫でてから。「シルフィール 本当に 無事に戻ってこれて良かった」とシルフィールに伝えてシルフィールの目からは大粒の涙が流れた。

(シルフィールがルーティをシルフィードとして呼び出してシルフィードにリディアの魂を入れる事でシルフィールの体を取り戻せる)

(僕達が城から出て行く前にある出来事が起こった)

「ルーティはルーティのままでいいんじゃないかな? 勇者さんの名前はルーティなんでしょ?」とルーティの言葉を聞いてルーティが

「私はルーティ 私はシルフィールちゃん達と家族になりたい」と言うルーティはルーティらしくて 可愛かった。そんなルーティがとても可愛いくて。シルフィールとユミルが一緒に抱きしめ合うと ルーティもそれに加わった そして、そのやり取りが落ち着いた頃。シルフィ-が ルーティの手を取りながら

「お母さんがね。この国に来た時は 私を妹だと思って甘えてもいいよって言ってたから。これからもよろしくお願いします。私の もう一人の母親になってください」と話すが。そんな事を言ったルーティーは、ルーティ

「うん わかった。シルフィールの事は、私がお母さんみたいにして守るから」とルーティーが答えるとユミルが、今度は、自分の番だ!って言わんばかりに手を上げると。

今度は、ユミルと手を繋ぎながら

「ユミルは シルフィールの次に私にとって娘みたいなものだから。だから私の娘になったのだから私のことはお義母さんと呼んでも良いんだよ」と言い出した。そんな事を言い出すルーティアに今度はレティスとエルドが。「私は、シルフィールやユミ ルミアみたいに可愛くないし。ルーティアや レティスのような立派な人間じゃないけど」と言い出すエルドだが レティスが「いいえ 貴方はとても素直な性格をしているし 私は、貴方のように真っ直ぐに生きて行きたい」と言うが。それでも不安げなレティスに対して ルミアが。「大丈夫だよ。私がずっと傍にいるから ね」と言うので。

それから エルド

「私も貴方の事が好きです。こんな私ですが 宜しくお願い致します」

それからしばらくして ユミル

「ありがとう 私は リデアちゃんのことも好きだけど。リデアちゃんが幸せになれないなら私はリデアちゃんのことを助けようと思っていたけど リデアちゃんと勇者様の二人を見てたら 大丈夫だなぁと思ったよ 二人共とっても愛おしそうに見つめ合っていたから」と口を開いた後に。ユミル

「そうだ! 皆が私の家に住むことになったけど 私はリデア様のところで住もうと思っているから 後は任せていい?」

と聞いてきたので

「あぁ 分かったよ」と答えると

「それじゃあ 後を任せます。それから 私は。貴方の事も好きだし貴方の力になりたいと考えています 貴方は一人で抱え込みすぎなところがあると思うので私に相談して下さい」と 言われる。その瞬間。僕は嬉しさを感じると共に心の中で(やっぱり ユミルの優しさに触れられるって良いことだ)と考えると。

それからユミルとルーティと ルーティアの三人が 部屋に入って来た。僕は、その時。ルーティアの胸の大きさに驚くが

「お久しぶりでございます。お元気ですか?私達は今、リデアさんのご両親の元で暮らしていて そこで、リデアさんのことを話しました。そして、私達はリデアさんと一緒にいたいと伝えたのですが、断られてしまいました。ただ、私がルーティアさんに会いたいとリデアに頼むことで許可してくれましてね」と語るシルフィールであったが僕はリデアに頼み込んで リデアの部屋に向かうことにしたのだが、途中でリデアの母でありリディアの母親である存在と出会うとリディアの母でもありルーティアでもあるその存在を見ていたら少し不思議な気分になってしまったがとりあえずリデアの部屋に行くために彼女の手を引いていくことにするのだが、彼女が僕を見上げる形で僕の目を見ると「どうなさいましら?」と言われてしまうと。何故か気恥ずかしさを感じて慌ててしまったのだが

「あのね ただ君の顔を見たくなって」と言ってしまうのだったのだが。僕を見上げていた彼女の

「私は嬉しい限りですが。でも私はあなたの物なのであなたさえ望めばいつでもどこでも抱いてくださっても構わないんですよ?」:と言う彼女の発言により僕の方が恥ずかしくなってきてしまっていたのであった。

それから僕は、シルフィールの言っていたことが事実であることを理解する。なぜなら目の前に現れたリデアの母と名乗る女性には圧倒的な力を感じることが出来たからだ。そのせいか体が上手く動かないし頭の中で何かが起き始めている気がしたのだけれどそれはすぐに収まった。僕はそれから目の前にいる女性の顔を見ていると僕は彼女から目が離せなくなってしまい動けなくなると同時に僕は彼女に引き寄せられる感覚に襲われてしまうのだけれど何とか抵抗すると 彼女は「私の前で 抵抗するとは流石でございますが。やはり勇者様私はリデアさんだけではなく貴方の事が好きなのです。貴方の事を思う気持ちが抑えきれないほどに強いので」

と言われた僕は。僕はどうして、リデアと出会って間もないというのにリデアの事をこんなにも想えるのか疑問に感じていたので「リデアに会わなくては行けないんだ」:というと。リデアの母は「勇者様には どうしても 魔王様と 戦わなければならない理由があるのでしょう。しかし、私の元に来たということは、そういうことなのですね」と言うと。僕は、「魔王と戦う前に 君を倒してでもリデアを助ける!」と言うと。リデアの母は

「私は、あなた達 四人を試すことにしましょう。それに、今の 私が負けることはありません。さぁかかっておいで」と言われるが僕は、剣を構えた状態で「僕は君を倒し リデアを取り戻す。君を倒して君を救うそれが 勇者なんだ!!」と叫ぶと僕は全力で走り出して 彼女と距離を詰めて攻撃を仕掛けようとしたのだったが僕はあっさりとリデアの母親に捕まってしまい「あら まだ未熟だけれど悪くはない太刀筋ではあると思うけれど 残念だけれど 私に傷一つつけられませんね 勇者様は、私を救いたいと言ったのですよ?それならば 私に攻撃するのではなく。私からリデアを奪い返せばよいのではないのでしょうか?」

「うっ!?」としか声を出すことが出来なくなってしまった僕はリデアの母に首を絞められてしまうが。僕はなんとか逃れようとしたが無駄に終わり僕は「ぐあっ!!!」と叫びながら意識を失ってしまうのであった。僕が目覚めた時 僕が目にしたのは「あれ?ここは?」と言いながら キョロキョロと周囲を見る。僕を抱きしめてくれている母がいた「おはよう お兄ちゃん」と言ってくれた母に対して「あれ なんで?なんだろう。記憶がおかしいような」と言うと母さんは「大丈夫だから 今は休んでいて」と言う母さんの言葉に

「ありがとう」と答えた そして「勇者様は やっぱり凄い方ですね。魔王様が敵わないと言っていただけあって 私達では倒せなかったですね」

「そうですよね 本当に強かった」と言う会話を聞いていたリデアとユミルの表情はどこか暗い それから リデアのお母さんにお世話になることに決めて。リデアの両親に挨拶をするべくリデアの部屋へと向かう

「こんにちは」

とリデアが口にするのに合わせて 僕も口を開く

「突然すみませんでした」

「気にしないで ルーティア シルフィール ユミルも。この子もルーティでいいのかな?よろしくお願いいたしますね」

と母さんが答えてくれた後に。母

「ところで、リディアちゃん 私達に何か言いたいことがあるのではないかしら?」と聞くとリディアはリデアの体を借りて「うん 私は ルーティやユミルちゃんやユミルと姉妹になったよ」と言い出した。それに対してユミルは

「えへへ」と嬉しそうにしている。それを見ているシルフィールは微笑みを浮かべながらユミルの頭を優しく撫でると。母さんもシルフィールもユミルの頭を

「よく出来ましたね」と言ってユミルの頭を ナデナテ してくれたユミルが嬉しそうな顔をしていた 母さんは、ルーティアの体を元に戻してくれるが 僕は、母さんから聞いた。ルーティアが僕に惚れてしまった理由は。ルー

「貴方は、優しいですし 私の事を好きだって言ってくれる人だもん。私 嬉しかったの」と言うと

「ルーティ」

と僕は、呟きルーティアの体を抱きしめた 僕は、これから、ユミルの両親とリデアの母と会うことになった 僕は、自分の家にいるリデアの両親に会うことになった 僕は「失礼します」と言い 扉を開けると そこにいるはずのルーティアの姿はなかった

「え? あれ?」

と僕は 戸惑いを隠せないでいたが そんな僕の手を握って

「ここだよ おにいちゃん」とユミルが言うのだった ユミルに手を握られたことで安心感

「おにいちゃんの おうちに とーちゃくち だよ」

とユミルは僕の手を引っ張るので「わかったよ」と言うと 僕は、ユミルに連れられユミルの家に向かった 僕は、家に入る 家の中には、ルーティアとシルフィールが座っているだけだった。ユミルのお父さんとお母さんは居ないようだが、シルフィールが居るから、おそらくユミルの両親は 買い物でもしているのであろう。僕は 二人に向かって話しかけることにした。

まずは、僕の名前は「タカシ」と 伝えることからだ

「貴方達は?」

「私は ユミル」

と、シルフィールが名乗ると 続けて

「私は、リデア様の専属メイドの シルフィ―ア」と答え 続いて

「私は、シルフィード シルフィとお呼び下さい」

とシルフィール

「僕は 勇者をしています 名前はタカシと申します」

僕は「勇者」と自分で口に出してしまい少し照れくさくなり顔は赤くなってしまった それから リデアの両親の話を聞きたいと言う話をした ユミルは、僕とルーティアに「ちょっと 席を外すね」と言って 部屋を出て行く 残された僕はルーティアに「ルーティアと 二人で話すのもいいかもしれないけれど 僕の事を知って欲しい ルーティアの事を教えて欲しいんだ。」

「分かったわ」と言ってくれたので僕はルーティアと二人で話す事にしたが、ルーティアは

「勇者さんは、どうして私を選んで下さったのですか?」と聞かれてしまう 僕は、ルーティアの目をまっすぐ見つめながら「ルーティアの事を。ルーティアの事をもっと知りたかったから」と言うとルーティアは

「嬉しいわ 私は あなたのことなら 何でも知りたいの。でもね 私にはあなたに知って欲しいことはあるわ。私はね。あなたと初めて出会ったあの日にね。あなたの事を好きになっていまして。それからずっとあなたのことを思い続けていました」

「え?」としか声を出せずに固まっている僕を ルーティアは

「ごめんなさい。驚かせてしまいましたよね」

僕は 言葉が出てこなかった。

僕の口から出てきた言葉は

「僕で良かったの?」と一言だけ。それだけだ すると ルーティアは 僕の唇をそっと指でなぞり

「あなたの心と体がとても綺麗で、そして優しい人だから」と恥ずかしげもなく答えると 僕は

「ありがとう」と言うしか出来なかった それから 僕は「リデアの母さんのところに向かうとそこには母と娘と娘の友達と勇者である僕と僕の嫁達

「お兄ちゃん? ルーティアと何を喋っていたの?教えてくれるまで離れないよ!」

と言って くっついてくる

「ねぇ ルーティア」

「どうされましたか?勇者様」

「リデアはさ。今どんな気持ちなのかな?」と質問をしてみた。リデアの母は、少し悲しげな顔をすると。僕に対して「私は。勇者様の気持ちがわからなくなります」と言われて 僕は。

僕は「リデアの母は、何でそんな悲しい顔を」と言う リデアの母が言うには「私は、貴方様の妻にと、リデアの母親になったつもりでおります」と言うが。僕は、リデアの母は「魔王様を倒した後の勇者様の行動次第では。私を妻にとはならないのかもしれません」

僕は リデアの母

「リデアを 愛してくれて。ありがとうございます。私が生きている間に 勇者として 魔王を倒すのだとしたら。その役目が終わり 勇者様は 私の元へ来ていただけることは無いでしょう」

と 寂しい笑顔で言った後に。彼女は。僕と握手をした そして 僕は「僕とルーティアも ユミルや母さんやリデアみたいになれたらいいのに」と言うと

「なれなくても。幸せになることはできると思うよ」と言ってくれるが それは難しいことであるのだ。僕はルーティアを抱き締めたあとに母の元に歩いて行きながら考える「きっと魔王を倒しさえすれば大丈夫なんだ」「勇者としての責務を果たすだけだ それが終わった時には」僕はルーティアの頭を優しく撫でると、ルーティアは「ん~もうちょっとだけ こうしていたいかなぁなんて思うんですけどね」と口にしたので 僕が何も言わず抱き締めている腕の力を強める。僕は、自分の心に迷いを感じていたから ルーティアの温もりを感じているだけで救われると思っていたのだが、「私もそう願いたいのですが」と言ったリ

「私も」とルーティアが口にするので。僕はルーティアとリデアの部屋に戻ることにした 僕は「魔王が目覚めるまで時間があるから ユミルちゃんに、僕達の村に戻ってもらっても良いかも」と口に出してみた。ユミルのお父さんとお母さんが帰ってきた時に、リデアの両親が居るとなると。少し 話が複雑になってしまうと考えたからだ 僕が そう考えていると リデアが ユミルに声をかけてきた

「ユミルは 村に帰りたいのかしら?」とリデアがユミルに尋ねる 僕は そんなやり取りを見ながらユミルが どのような答えを出すのだろうと考えていると ユミルが 答えを出してくれた

「おねえちゃん。おにいさんはね。村の皆に会わせたくないんだよ だって お兄さんの奥さん達が凄すぎるもんだからって思っちゃってたもん」

僕としては 別に良いんじゃないかなって思ったりしたんだけどね それに。リディア達とも一緒に過ごせるようにって考えていたし でもね「うんわかった!お姉ちゃんと一緒にお家で待ってようね」と言うことで決まったらしいんだよね「お兄さんのおうちで待っているからね 絶対にお家に帰ってきてよ!」と言うことでユミルとの別れを終えた後は。ルーティアとシルフィールの三人でお茶をしながら、これからについて話をすることにしていたのだけど、そこでシルフィールが口を開く シルフィールは僕に

「あのですね。ルーティアさんに一つ聞いていただきたい事があります」

と言って。ルーティアに向かって真剣な顔をして「私の主様のことを 好きでいてくださって。ありがとうございました。私は。ルーティア様を。主としてではなく一人の女人として尊敬しておりました」と伝えた ルーティアは涙を溜めていたが 泣き出しそうなところを堪えながら。シルフィールの言葉を聞く シルフィールは続けて「勇者様を好きになり過ぎてしまったのは事実なのですが。私よりも ルーティア様を大事にして頂ける方に、この身と心を預けたいと強く願っております。そして。それが叶うのであれば。ルーティア様に、勇者様に。リデア様に ルーティアさんの体と心を差し上げることになっても構いませんので」

と口にしてくれた 僕はシルフィールに感謝の言葉を掛ける

「僕なんかの為に。そこまで考えてくれていて。僕は本当に恵まれています」

僕は 僕なりに考えた これから先に待ち受けている事を考えれば 今の段階で出来る事をするべきだと思ったんだ

「まずは。シルフィールとシルフィ―ドに僕の子供を産んでもらいたいと思っている シルフィールにも伝えておくことがあるんだ 僕は、シルフィールを愛している。僕は、リリアナ王国から出ようとしないつもりだ」と僕が伝えると。シルフィールが少し戸惑ったような反応を見せたのを確認して

「僕は、この世界を。救えるなら救おうと思っているしかし 僕の命を犠牲にするような事はしたくはない。僕が生きながらえていれば、何かの奇跡が起こる可能性があるから その可能性を信じている」と シルフィールに伝えた後。僕はルーティアのほうを見て「僕は シルフィールが好きだ」と伝えたので、ルーティアは「シルフィ―ドには。私からきちんと伝えておきます」と言うのだった それから「シルフィ―ド 貴方の主と話をしたいと言うならば。いつでも会いにきて欲しい ルーティアの気持ちを受け止めてくれないか?」

と言うと シルフィ―ドは僕に対して

「分かりました 主様。ですが 主様には もっとふさわしい方が現れると思います。私が貴方の妻になりたいなどと思ってしまったのが。愚かな間違いだと理解できましたから」と言って 僕の手を取ると 口づけを落としてくるのであった 僕は、ルーティアが口を開いて

「それは、私から言わせてください 私が 貴方様と夫婦として、ずっと一緒にいたいのです。勇者様の側で これからずっと 永遠に共に生きていきたいの」

と口にすると。僕に対してルーティアが口付けしてきた。その後 ルーティアに唇を奪われて 少し時間が経つと シルフィ―ドとリデアのお母さん それから魔王が部屋に入ってきた 僕は、二人を迎え入れた後 ルーティアから聞いた。リデアとお母さん

「お義母さんには、知っておいて欲しかったことを伝えたいとおもいます。私はリデアの事が好きですけど 勇者様のことも好きなんです。私はリデアに嫉妬してしまうほど勇者様が好きになったんです それから私は お父さまから聞かされたお母さまの話や勇者であるあなたとの出会いを話させてもらいました。リデアには私のような存在になって欲しいと言うことを伝えさせて貰いましたがどう思いますか?」と言い出したので

「私はリデアの母で。リデアにとっては大切な家族でありたいの そしてリデアにとって大切な人が増えるので嬉しいわ」と言う 僕は。二人の会話を聞き終えてから魔王に話しかけると 魔王は僕にこう言った「私がお前の伴侶となることを許されるのなら 是非 お前の側に置いてくれぬか?私からも頼む」と魔王が頭を下げたので僕は魔王を抱き締めると

「僕のことを好きでいてくれる女の子達は大切にしてあげなきゃいけない気がしているんだ 魔王の側にいる女の子達が悲しむ姿を見たくない」

僕は。魔王を抱き締めているときに「リデアと母さんは幸せになれたかな?幸せになれていたら僕は 僕を助けて亡くなった彼女達に胸を張って報告できる」と言うと。魔王は「私の娘 ルーティアも幸せになれるとよいのじゃが」と言うと 僕は。

「魔王も僕と同じようなことを考えていたりするのか?」と言うと魔王は笑顔で「妾も勇者とリデアのように幸せな時間を過ごしたいと望んでいる だがな。私を好いている者が多くて困っているのだ」

魔王がそんなことを言うものだから僕は「そろそろ。魔王と勇者の関係は解消すべきだと思うぞ リデアが魔王の立場を引き継ぐべきじゃないのか?」と口に出してみた。僕は「勇者がリデアのお父さんが僕とリデアの関係を認めてくれていたから 僕達二人は お互いに愛を語り合ったりして そして僕達は愛を育みあった」と言う そして僕は。リデアの両親の方を向き「リデアの両親 僕の妻の一人が貴方達の娘のリデアであること それと僕の妻達が。ユミルにルーティアと言う名前の人達だから 魔王として君臨するのは 僕の妻達に任せるべきではないかと思っているんだ」と口にすると魔王の両親は顔を見合わせたあとに魔王に確認をしてもらう事に決めたようだ そして。魔王に。リデアの母親とユミルちゃんとリディアお母さん それにシルフィールが挨拶を交わしていくのだが。魔王の顔色が優れないので心配になってしまった僕は「体調でも悪いのではないか?」と

「少しばかり調子が悪かったのじゃが。今は、だいぶ良くなった」と言われてしまい 僕も魔王に「大丈夫なのか?」と言うのだが。「大丈夫」と言われた 僕は「リデアに魔王の座を譲りたいと思うのだが。構わないだろうか?」と尋ねると。リデアは「私は お兄さんのお嫁さんなんだからね!お母さん」

「娘に頼まれてしまった以上は仕方がないの」と言い出すのであった。僕とルーティアが 二人で話していたのだけど ルーティアから。こんな質問を

「勇者様が望むことは。なんでしょうか?」

僕が答えると「お兄さんは、本当に優しいんだね 私は もうちょっとで。お兄さんの子供を産むところだったんだからね!」と嬉しそうにしている そして僕から

「ルーティアが僕のお腹の中に ルーティアの子種が欲しいと望んでいたみたいだけれど。僕は 僕の子供を宿せるのならば。それでいいと考えているよ」

とルーティアに言ってみると ルーティアは顔を真っ赤にしながら僕から離れていってしまうのであった。その後 僕は 魔王にルーティアのことを任せることにした ルーティアと魔王は、ルーティアが「お父さまは私の夫になるので。お義母さまも一緒にお過ごしください」と そんな風に言ってくれて僕は 少しだけ心苦しい思いをすることになるんだけどね 僕とルーティアとシルフィールとで 魔王の住んでいる城に滞在することになりました シルフィールとルーティアが僕のお世話係に任命されてしまっていて 僕の身の回りのことをしてくれているんだ 僕は、この世界にきてからずっと、

「ルーティアとシルフィールと一緒にいられるだけで良いのかもしれないな」と考えていたんだけど 魔王とルーティアの親子と それからルーティアのお姉さん その人たちが、僕のことを「お兄さん」と呼んでくれるようになったことが 一番うれしい事だと思えたのは。

やっぱりルーティアのお姉さんの「ルーシア」と その娘の「ルーラ」と言う女の子二人が 可愛すぎるからと言う事が原因だろうなと。自分でも思うんだよ。だって可愛いもの 僕は、三人を順番に膝の上に乗せながら抱きしめたりしているので ルーティアに「勇者様 私にも抱っこさせてください。ルーティアとシルフィールが羨ましいんですから」と僕に対して言うので

「はいはい わかったよ」と言って。僕はルーティアにルーシアとルーナを預けるので ルーシアとルーナは、すごく楽しげな声を上げながら僕に甘えてくる それを見ていたシルフィールとリディアが、少しばかり不満げな顔をして見ていたので。僕は「ごめんなさい 二人とも」と謝ることになってしまうんだ 僕は 僕なりに頑張ってきたつもりだった それでも僕はまだ弱いままだし 魔王の手助けが無ければ。何もできないんだ。僕は、ルーティアが側にいてくれないと ルーティアと離れて行動することが怖いと感じてしまうんだ。それだけルーティアの事が大好きだから 僕の心の中で ルーティアの存在がとても大きい

「勇者様は まだ私を必要としていますか?」

「ああ 必要だ。僕は君の力が必要なんだ 君に側に居て欲しいと思っている」

「はい 勇者様が望まれていることならば。私はいつまでも。貴方にお仕えしたいと思っていますから」

「勇者様の事を想って。勇者様のためなら。私は。何でもしますから。ですから」

僕が「シルフィ―ド 君は。今。何を考えている?」とシルフィ―ドに聞いてみたら

「勇者様 私はですね。魔王の娘と勇者の娘として。お互いの力を認め合いたいんです。私が。シルフィ―ドで貴方の妻だと知ったときに貴方は。シルフィ―ドに、シルフィ―ドは、魔王の娘である私が相手では不服ですか?」

と言ってくるので 僕はシルフィ―ドを抱き締めることにする

「魔王様には、少し席を外すように言われているから。少しの間。二人っきりにしてもらっても良いかな?」

「うん。分かったわ。それなら 私はお風呂に入ろうかな」

シルフィ―ドとリデアは 二人仲良く、お風呂に入りに行ってしまうのでした。残された僕は、一人で考え込んでいたのです。

「これから先どうすれば 良いんだろうか?リデアには魔王の力を受け継いで貰うことになる 魔王に、僕がリデアにしたお願いは受け入れられた。魔王の娘が、魔王になることは許されたけど リデアが魔王の力を持つことで。僕には、どうすることもできないことが起きてしまっている」

魔王の娘のリデアと 勇者の娘のシルフィ-トが。お互いに争うと言う事態を生んでしまっている現状があるのも事実だったからこそ。僕もどうにかしないとと思っていたのだが リデアと勇者の仲は。悪くはないのだ。魔王は勇者を嫌ってはいない むしろ好きな部類に入るくらいの人なのだから リデアに魔王の地位を継いでもらうためには 勇者との関係を悪化させるような行為を避けなければいけなかったのだ 勇者と魔王の関係を良好な状態を保つために 僕が出来る

「魔王に認めてもらえる方法は 何か無いのだろうか?」と考え込んでいくと 魔王のお父さん つまりは。リデアの母親 彼女が部屋に入ってきました

「私に出来ることがあれば 貴方のために尽くしたいと思うわ」と言うのであった 僕は。彼女の気持ちを聞いていると

「私達の娘は。幸せになってもらいたい だからね。あの子は シルフィードちゃんとは仲良くしていて欲しいのよ」と口にしたので 僕は「それは。私も同じ気持ちです リデアさんもシルフちゃんと仲良くしていきたいと思っているんだと思います」と言うと。彼女は 僕の言葉が信じられないような表情をしながら 僕のことを見つめていたので。

「勇者である。僕はリデアさんのこともシルフィードの事も信じている そして、シルフィルさんとリデアさんが、お互いに歩み寄る事が出来ると思っている」と言った そして。僕に

「どうして。そんなことが分かるのかしら?」と聞かれてしまったのだった 僕は 自分の気持ちを伝えてから「僕は、この世界に召喚されてから。ルーティや。魔王。そしてリデア それにユミさん 皆のおかげで。こうして生きられているんだ 僕は リデアに。ルーティアに、そしてルーテシア 三人のお母さんが生きている世界で生きていけることを 心から喜んでいるんだよ」と言う 魔王のお父さんは僕の話を聞いていたのか涙を流していて 僕は魔王のお父さんに近付いて「お父さんの気持ちは。痛いほど良く分かります。だから お父さんも。魔王さんに娘達と向き合ってください」と言うのであった

「魔王のお父さん 魔王を大事に思っていることは伝わって来るのに。魔王のことを。理解していないんじゃ 魔王を。魔王にしてしまった責任を取ることができないんじゃないかな 僕とリデアのことを認めてくれたのは嬉しかったですよ」と口にする 魔王のお父さんは。

僕の方に向き直り

「あなたに言われなくても。魔王は。娘なんだ」

僕は。そんな魔王のお父さんの言葉を。「はい 分かっていますよ」と口にしてから 僕は 魔王のお父さんに抱きつき

「お父さんは、リデアのことを愛していたんですよね?」と言うと。魔王の

「そうじゃな。妾は。勇者の旦那さん お主のことを気に入っているぞ」と そう言ってくれました そして僕は 僕は、お義父さんに「勇者様 私も あなたのお側にいたいと心から願っているから ですから シルフィ―ドと仲良くできるように。私ともお話してくれませんか?」と頼まれてしまい 僕は「はい 喜んで お話しましょう」と答えていた。お義母さんのことが

「お義母さんのことは。何て呼んだらいいか分からないんですけれど」と言うと。

「それならば、シルフィとお呼びください。私と、勇者様の。大事な娘のお友達になってくれると嬉しいんですから」と言ってくれて。僕は シルフィールとルーナと一緒に お茶を飲みながら楽しく会話をする時間が増えていくことになりました。僕達は、お義母さんが

「私は そろそろ行かないきゃいけないみたいね。後は、魔王のお父さんが何とかしてくれるでしょ」と言って部屋から出て行ったあとでも 3人で一緒に楽しい時間を過ごしていたのでした。その後から。僕達がルーティンの街に向かうまで魔王の親子とのんびりした日々を過ごすことになったのです。

僕が魔王の家に滞在することが決まったときのことなのですが。その日から数日後に。魔王の娘が妊娠している事が分かったんだけどね。それが男の子だって判明したときに魔王に報告したらすごく落ち込んでいた魔王の姿が見られたんだけどさ。そんな姿を見ていたら僕は、「そんなに落ち込まなくても大丈夫だって!きっと いい子に育つって。この子が頑張ってくれれば 勇者の子供だもん。良い子に決まってるじゃないですか」と僕が言うと 魔王が泣き出してしまいまして。シルフィールもルーティアも僕に助けを求めてくるから 僕は、魔王を抱き締めて

「ほら 僕にできる事は限られてはいますけど それでも。貴方を癒すことくらいはできそうなんで。貴方が泣かなくて良いようにするんです」と言うと

「あぁ ありがとうございます。本当に。私のような者に優しくしてくだされて 私にとって 貴方が。一番の存在です」と言ってくれた。それからしばらくすると魔王が

「もうだいぶ落ち着いたよ。すまないね。取り乱してしまってね 私は シルフィードのお産に立ち会うことにしておくから、勇者さんには魔王城に帰ってもらう事にした方が良さそうだね」と言い出すので 僕は、ルーティアとルーティーに「僕の代わりに。勇者の仕事をこなして欲しい 君たちに任せられるのであればだけど。ルーティアなら ルーティの面倒を見ることができるだろうし ルーティアにしか出来ないことがあるはずだ」と言うと ルーティアは、ルーティを見ながら「分かったわ 私でできることならやって見せるわ。ルーティの面倒を見ることも 私の仕事だもの」と口にするので。僕は、ルーティアを抱きしめると。

ルーティアが「私は 貴方の妻になったんだから。もっと私を頼って欲しい だから。私にだけは遠慮なんてしないでよね」と言われてしまったのだった。

「うん。わかった こればっかりは シルフィ―ドにも、リデアさんも頼りにすることは出来ないし 君しかいなかったんだから」僕が。魔王の娘である シルフィ―ドに頼んだ内容はと言う

「勇者が産まれた時に 僕の事を祝福して欲しい 僕は、勇者として生まれてきて良かったと。僕は思っているから それに 僕の子供が勇者になることを望んでいるはずなんだ」僕は シルフィ―ドに頼み込みますと シルフィードは。シルフィールの方を見ていたのです。

そして、シルフィールの方を見ると

「シルフィ―ドちゃん お願いしても良いかな? 私の時と同じように。私とシルフィ―ドの力を 合わせてみたらどうなるのかしら?」と口にして。シルフィードは「うん。お姉ちゃん 私とママの二人なら。出来るかもしれない」と口にしてくれたので。シルフィールは、シルフィ―ドに「それなら早速やってみるわよ 魔王さんには。シルフィ―ドが連絡入れておいて」と言うと。シルフィ―ドが「任せて!」と言って 二人は、光を放ち始めたのです そして 光が止むと そこには一人の女性が姿を現したのです。

その女性は、僕を睨みつけるように見ると「あなたは、どうしてこんなところにいるのですか?」と言われた

「僕も、どうしてここに来ているのかがわからないんだよ」と言うと。女性の方が、ルーティに「この人は?」と質問し始めてきたのだけれど そこで「ルーティ?どうして私の名前を呼んでいるの?」と言うルーティの声を聞いて「ルーティ?」「ルーティ?」と二人が同時に呟

「まさかとは思うけれど もしかして。お母さんとお母さんなんでしょうか?」

僕は、目の前に現れた。女性の事を見つめながら「お母さん お母さんだよ」と泣きながら 抱きついたのだった そして。ルーティアとルーナは、お互いに抱き合っていた。その様子を見ていたシルフィールとシルフィ—ドもお互いの手を取り合い。お互いに見つめ合っていて。お互いに

「これからよろしくね シルフィ―ド」と口にしたので 僕は「えっと もしかしたらなんだけど シルフィードに。お母さんとお母さんの名前を付けてもらえばいいんじゃ無いだろうかな?」と言った後に僕は

「シルフィールも。僕と同じ名前を持っているし。それって、僕の娘って事になるんじゃないかな」と口にしていた。ルーティアは 僕が口にしていたことを「そう言えば。シルフも シルフィードも 私が名付けたのよね」と口にしたので

「じゃあさ。僕の事は真紅朗とか。真朱とでも呼んで貰えるとありがたいんだけど どうかな?」と提案をした ルーティアは、僕のことを見ながら。僕のことを受け入れてくれるかどうかを確認してきているような気がした。僕は、彼女の方を見ながら

「僕は、勇者であり続ける それは変わらないけど。僕が。君のお母さんとお母さんを守ってあげられるようになるために。君たちのことを全力を尽くすことを誓う」

彼女は シルフィ―ドに向かって「シルフィ―ドも、それでいいわね」とだけ言い残すと また姿を消してしまうのであった。

そしてシルフィ――ルの「これで 勇者様の子供になれるね」と嬉しそうに言う姿と ルーティアは僕に

「勇者さんは。私の子供になるのよ 私と、ルーティの子供でもあるんだから」

ルーティアに抱きつかれてしまって。ルーテシアと、ユミさんからは「私達の子にもなるんですよ」と。言われてしまっていた。そんなやり取りをしていた時に魔王が

「あははははは 勇者の子供が、魔王の子に。しかも、リデアさんは、ルーティアのお義母さんだし。シルフィルは、魔王である私の義理の息子になってしまうだね」と

「そうですね。でも、私は 貴方の娘になりたかったです だって。娘になれたら。勇者様と結婚できるのに」と口にしていた。その言葉に対して僕は

「あの 僕は、魔王とシルフィールの事を大切な人だと思っていますから。僕と結婚してくれないかな?」と口にしてしまう すると シルフィールが

「シルフィ―ドは まだ産まれていないですよ。私だって。まだお腹の中にはいるんですから」と言うと。

ルーティアも。ルーティも シルフィールと一緒に

「私達が 一番最初の孫なんだから」と言うと。シルフィ―ドも

「お姉ちゃん達は ずるいと思う 私が一番初めに産まれてくるんですからね」と言っていた。そんな様子を見ていたら魔王が笑い出し 魔王のお父さんが部屋に戻ってきて。ルーティアの出産に立ち会うために部屋を出て行きました。そして僕は、シルフィールのことを抱きしめて

「ありがとうね。僕に出会ってくれて」と言って それから 僕達はしばらくの間。魔王の家でゆっくりとした時間を過ごすことになるのでした。僕が 勇者としての力を失うまで。ずっと。

あれからも、

「僕って勇者なのか?」という疑問が消えることはありませんでした。僕は勇者ではないのかと何度も考えたり 自分が 勇者に向いていないのかな?と落ち込んだりすることもありますが

「僕ってさ 勇者でいてもいいのかな?」とルーティに問いかけてみた ルーティが僕のことを「パパは、勇者だよね」と言い。僕は「うん。そうだね。僕は、勇者で。いいんだよな」と笑顔で答えていました。そして、ルーティの頭を撫でると。僕は、魔王に呼ばれていたので。シルフィ―ドの部屋に魔王が待っているとのことだった 僕達が ルーティンの街に向かう事になったときに

「僕がいない間に。シルフィールの事は任せる」と魔王が

「分かりました。しっかりと ルーティの面倒を見ておきます」

「シルフィ―ドのこと頼んだから」

「はーい お姉ちゃんに任せなさいって お世話するのは私達ですからね」と言って魔王の家を出たときに。魔王は、僕の手を取ってきたので。

「勇者さん 私は あなたの事を心から愛しています だから。私と結婚してくださいね」と言ってきた。それに対して僕は、すぐに返事ができなかった。すると魔王は「今はまだ、返事は出来ないと思います。私には。私には。勇者さんが必要なんです あなたに会えて。本当に良かった 私は あなたを愛しています」と伝えてくれた それから僕は ルーティとルーティアを連れて。ルーティの実家に戻る

「おじいさん おばあさん 僕はさ 勇者でいたかったんだけどさ。なんか違う気がしてきたんだ 勇者なんてやめた方が良いのかなって思ってさ」と口にしていると。おじいさんが

「お前には。わしらの知らないところで辛い思いをさせてしまったんだろう?だから 無理をして、自分のことを 自分で追い込む必要はないんだよ ゆっくりして行ってくれ」と言ってくれたのです

「はい。お祖父ちゃん」と ルーティは僕よりも先にお祖父ちゃんの事を呼んでいたのが ちょっと気になったけれど

「僕も、お爺ちゃんみたいなお爺ちゃんになりたいな」と言うと。ルーティのお祖母ちゃんが僕に近づいてきて抱きしめてきた

「ありがとうね 勇者様 ルーテの事を救ってくれて」と言われたあとに。僕はルーティアを抱きかかえた時に。ルーティアは僕の耳元で「勇者様の事好きです」「勇者様の子供を作りたいくらい好きになってしまいますたから」と言われると恥ずかしくてたまらない気分になってしまった。それからしばらくして僕はルーティアを離してから ルーティアの部屋に行ってみると そこでは、ユミさんがいたので 二人の間に座らせてもらってからしばらくの間話をすることになったのだけれど そこにシルフィールが入って来たのだけれども。シルフィールとユミさんの間には少しだけ緊張感があるように感じられた。シルフィールもユミさんと同じように、シルフィ―ドを産むことに賛成してき

「でもね勇者さん シルフィ―ドは、シルフィールちゃんの体の中で順調に育っているみたいなのよ?それに、シルフィールちゃんもね シルフィ―ドに愛情を注いであげているらしいのよ」とユミさんが口にするのだった シルフィールも、お姉ちゃんらしくシルフィ―ドに接していてくれていることが分かって嬉しくてたまらなかった そんなこんなで、数日を過ごした時に。僕は魔王との子供を授かっていたことが判明する シルフィードと、ルーティとルーティアは 喜んでいたが 僕は「シルフィールにも相談しないとな」

「大丈夫ですよ 私にまかせて下さい」と。自信満々のシルフィールの姿を見て安心していました

「それで。僕は、これから。どうすれば良いのかな?」とシルフィールに相談した時に「勇者様に、私の血を与えてみましょう」と言った後に シルフィールと僕は、キスをしたのであった

「んっ!? これって?」シルフィールは、僕の唇から自分の口へと僕の血液を移し変えていくのだった 僕は、自分の体内に、何か異物が入ってくる感覚があったのだが。それが終わると。僕の中に、今までなかったはずの力を感じることが出来るようになっていた

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異世界に召喚されたら僕は勇者だった~レベル1だけど実はチートでした~ あずま悠紀 @berute00

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