無能な勇者は異世界で役立たずと言われ追放された最強の剣士(笑)の僕が世界最高の魔術師を弟子にしていつのまにか魔王を倒す物語
あずま悠紀
第1話
「お久しぶりですね?勇者さん」
目の前に居る男の言葉に俺は驚いた。何でここにこいつも居んだよ!
「そうだけど君は?」
「私はあなた達人間に分かり易く言えば『女神』って言うものですかね?」
はぁ!?マジで言ってんのか?そんな奴がどうしてここにいやがるんだよ!それにさっきまで俺が居た所にあの神様もいたはずなのに何処に行った?あ~まさかあれか『死んだら異世界に行って下さい』って言うパターンなのか?それともただ単について来なかっただけなのか?うわぁマジどうしようこれ
「あ~えっとまず1つ質問いいですか?ここって地球ですよね?」
俺は恐る恐る質問したすると
「そうですね、貴方が元々住んでいた地球の日本という国だと思ってもらって結構です。それと何故私がここに居るのかという理由を説明致します」
マジかよ!!!!!!本当に来たのかよ!!!でもやっぱりそうなんだ!異世界に行けるとか思えないしこれで確定したなこれはもう行くしかないだろう
「ちょっとまって欲しい!」
「待ってくれないなら私の存在消すけど良いの?」
いきなり脅迫かよ!!確かにそれは嫌だからとりあえず今は待つ事にした、そして少し経って彼女が話し出した。
「ごめんね脅すつもりはなかったの。では話しますねまずこの地球のある世界には貴方が読んだ小説とは全く違いますのでそれを先に理解しておいてくださいね。
「はい」
(何でこの人があんな小説を読んでいたの?)
と疑問を感じながらも話を続けた。そして彼女の話が終わりここから本当の異世界が始まる事になった。しかしまだ彼だけがその事を知らなかったのだ。
(よし、何とかなるかな多分大丈夫だと思うんだけど)俺は心の中でそう思ったそして彼女は俺に向けてこんな言葉を投げかけてきてくれたのだった。
(まあ私の事はどうでも良いとして早く本題に入らせてくれない?時間が勿体ないし面倒臭いからさっさと終わらせたいの。お願い出来るかしら?)
なんかめっちゃ態度悪くなったな、でも時間が無いって言うのも分からなくはないから取り敢えず話す事話してから考えようと思う そして俺は彼女に自分の現状を伝えたのだった、すると彼女は少し考えた後こういったのだ
「分かった、今すぐその世界に行けば問題無いんだよね?」
「はいそうですね」
「うんそれなら良いよじゃあこれから送るね」
そう言って何故か指パッチンをしてこう言った。そして 俺に向かって魔法を発動させた。しかしその魔法を見て俺は驚愕してしまった。そして思わず叫んでしまった
『チート過ぎる!!!!』っとそしてそれと同時に俺は意識を失った。目が覚めると同時に俺の前にいる女はこういった。
「貴方に力を与える代わりに私の仕事の手伝いをして貰いますね。宜しくね。『ユウキ』くん!!」
そして俺はこの世界の住人になったのであった プロローグで終わろうと思ったんですがこれくらいしか思い付かなかった。許しください。
第零章~無能勇者は最強で最弱な存在へ 完。
1 勇者とは。正義の心を持ちながら魔王に立ち向かい人類を救済する者のことである。勇者になると魔王と戦う運命を背負い込む事になるがその代わり魔王を倒した後は莫大な財産を手に入れられさらに世界を救った勇者として有名になり名声を得ることになる。魔王が倒されてからは勇者はその財力と実力により世界を統治している国の王になったという話もあるらしい。そんな感じの話を聞いて俺が憧れたのは当然の事だったのかもしれない。小さい頃からの夢であり子供の頃に読んでいた絵本や英雄譚に出て来る勇者に憧れていた。そして中学生になった時ついに俺は『勇者』になろうと決心をした。
俺は親に内緒で『勇者』に成るための特訓を始めたのであった。
最初は木剣を使った素振りを毎日繰り返し続けた。俺は運動神経がそこまで良くない方なので基礎的な身体能力を上げなければならなかったからだ。それでも俺は辛かった、だけど勇者になりたいから必死で練習に励んだ。俺は学校が終わると必ず1人で自主練をするようになっていた。友達にも先生にも絶対にばれたくなかった、もしばれた時には恥ずかしくて生きていけないと思ったからな。だから学校の奴らには俺に『剣道部』に入ったと言い訳をしていた。そんな生活を始めて3か月程たった頃やっと素振りに慣れてきたので実戦形式の打ち込みの練習を行うことになった。流石に真剣はまずいし危ないと言う事で木製の剣を使っての練習だ。打ち合いの相手はもちろん俺の幼馴染みの女子だ、俺と同じクラスで同じ剣道部に所属している。俺の彼女でもあり大事な幼なじみでもある少女の名は花崎真紀だ。
「なぁ今日はさ少しだけで良いから本気で勝負してみないか?」
「えぇ~別に良いけど、でもあんまり長引かない程度にしてくれよな、だってあたしは普通の女子高生だしそんな強い訳でもないからな。あと絶対ケガとかするから止めとけよ?」
そう言いながらも俺の提案に付き合ってくれる辺りやっぱりこいつは優しいよな
「おう!ありがとうな!お前ってホントにいいやつだよな」
俺はいつも通りの軽いノリでお礼を言うが少し気になる点があったので確認しておく事にした
「ところでさいつもよりやる気があるみたいだけどなんでだ?」
「いやほらさ俺の好きな物語に良く出て来るんだぜ?『魔王』を倒すのは主人公の『男勇者』かヒロインの女『勇者』ってさ」
まぁよくある設定だけどさ実際現実で起こるなんて誰も思わないもんな、だからこそ俺は主人公になりたいんだよ!!
「そう言うことね」
そして俺らはいつもの様に軽く会話をしながら練習を行っていた。しかし俺も彼女も全力ではないにしてもそれなりに良い動きを見せていたのでこのまま続けていれば本当に良い試合になるのではないか?と思っていたのだがその日は特に何も無く終わってしまった。結局その日に何か変わった事と言えば彼女の機嫌が良くなっていたのと俺の調子も普段より良かったと言うくらいだった その日から数日が経ったある日の夜。その事件は起きた。彼女が部活の用事かなんかで学校に残っていて家に居なかったので俺は1人で家に帰ったのだったが突然俺は誰かに襲われた。しかし、相手が素人だったのもあってなんとか逃げ切ることができた。そして次の日の夕方になって彼女と2人一緒に下校していた時に事件が起きた。
彼女が何者かに襲われ誘拐された。その瞬間に俺は自分が犯人の正体を知っていると言うことに気がついてしまった。そして彼女が何処に連れて行かれたのかも分かったのですぐにその場所へと向かったのである。俺はその場所に辿り着き中の様子を伺っていたその時だった。
扉の奥の方で声が聞こえてきた。その聞き覚えのある声で誰が中に居るのかが直ぐに分かってしまい焦ってしまった。その人物は俺のよく知っている人物であり一番の親友と呼べる存在である少年の声なのだから。彼は昔から『ヒーローになる!』と言っていたし実際に俺が助けられたあの時の『勇者』みたいな存在になれたら良いなと思ってもいたから、きっと彼が今の状況にいるのだろうとは思っていたけどここまで早く出会うとは思っていなかったのだ。だが、俺が考えているうちに事態は更に悪化してしまう そう彼が、あの物語の勇者のような行動をし始めたのだから 俺と彼女は急いで彼を止めようと動いたが間に合わなかった。そしてそのまま『あの勇者』のように戦い始めてしまう。俺にはそれが悲しかった、あんなに強くなって『勇者』にならなくても俺にとっての勇者はこの彼だけだった。なのにそんな彼が今目の前で命を賭けて戦っているという事が本当に悲しくて仕方がなかった。そしてそんな気持ちのまま戦いを見続けるのが嫌だったのでせめて少しでも彼の戦いが早く終わるようにサポートしようと俺は『勇者の相棒』の技を思い出しつつ援護することにした しかしいくらやっても俺は足手まといになっていた。俺の攻撃は効いているはずなんだけど全く歯が立たない そしてついに俺は殺されそうになってしまう 俺は死ぬのか、いや俺はまだ死にたくない
「おいおいおいマジか!もう来んのかよ!!」
くそっ!こんなのに負けるわけにはいかないだろ! こんな雑魚に殺されるわけにはいかねえだろ!!ふざけんじゃねーぞ!!こんなところで諦めるなんて嫌だ 俺は『最強の男』を目指すんだよ!!俺はこの世界で最強になるんだ そうだ、俺はまだ死んでねーんだからこれからが本当の本番だろうが!!!! だから俺はここで立ち上がれるくらいまで強くなるしかねぇだろうが!!
「俺は絶対に死ねねー!!」
「うおおぉぉ!!」
(俺の全てを懸けてやる)
「スキル
『限界突破』『勇者の心得II』、『勇者の弟子の力(Lv.5)』」
(これを使うしかないか。これはまだ誰にも使ったことが無いから上手くできるかどうか分からないからな気をつけないとな。まあ今の俺だったらどうにかなるかな?)
すると不思議な感覚に陥る 今までの俺ではありえないほどの力を感じるのだ しかし何故か自分の体に負荷のようなものは掛かっていないようだ ただ少し体が軽くなったような気がするようなしないような とりあえず俺はさっきよりも早く動けるように成ったし、それに力も上がっていってる感じはするがまだまだ余裕はありそうだった。
よしこれでもう少しであいつの動きを止めることが出来るはずだ、いや出来るようにするだけだな
「いくぜ!」
そして俺は相手の動きを予測しながら攻撃を繰り出していった そのおかげで相手も少しずつダメージを受けていってはいるんだけど やっぱり全然倒せる気配がない このままだとやばいかもな、どうすればいいんだよ! いや考えてても何も始まらないだろ?ならまずは行動するしか無いだろ
「行くぞ!『勇者剣』」
そして俺は攻撃を放ち続けたがそれでも相手に傷を与えることさえ出来なかった だけどそれでも俺は何度も斬りつけた。そして俺は自分の持てる力を全て使ってようやく倒すことが出来た そして、それと同時に俺に意識が無くなっていったのであった。
そして俺はこの異世界に来たのであった。そして目が覚めると同時に俺の前にいる男はこう言ってきた。
「おはようございます」
俺にはこの世界の住人の言葉は理解出来ないのであった。だから何を言っているのかはわからなかった 俺はこの世界の言葉を知らな過ぎて話すことが出来なかった でも俺は何とかコミュニケーションを取ろうと思って身振り素振りを交えながら話した すると、何故か相手もこちらの意図を理解してくれたらしく
「貴方の名前は?」っと聞いてきた。
俺はその言葉を聞き取ることができたので、その質問に対して名前を名乗った。そして俺は自分がどうしてここに呼ばれたのかを彼に聞いた
「はい、貴方は私の作った小説の主人公です。貴方は私が書いた作品の中で一番人気だったキャラクターなので貴方に会えて光栄ですよ」
俺はそれをきいて驚きすぎて開いた口が塞がらない状態になってしまった。
え!?ちょっと待って?何それ?俺が主人公の小説があるってどういう事だよ?しかも『勇者』じゃなくて『魔王』を倒すために旅をしてる『剣士』の物語らしい。
俺って勇者じゃ無いじゃん?何言ってんの? そんな事を思っていたら俺に向かって急接近してきた え?なに?こいつ怖い 俺は必死で逃げようとした だけどそんな事を許す訳もなく俺の服を掴みやがって 俺はこいつの顔面を思いっきり殴ってしまった。まぁ当然だな。でもこっちが悪いってことでも無いと思う そんな訳のわからない状況に陥っていると 男が話しかけて来た。それは『魔法』についてだ。
そして俺が持っている固有技能は俺にしか使う事が出来無いので普通に生活していれば一生使える機会は無いかもしれないと言われた まぁそりゃそうだな、でもせっかく貰った能力だし大事にして行こうとは思うけどな そして俺達は俺の泊まっている宿に案内される そこで俺は『剣聖の弟子』と『勇者』に出会うことになる それから1年くらいが過ぎたある日の真夜中、 俺は師匠と一緒にとある村の近くの森にやって来た そこには複数のゴブリンが群れをなしていた 俺はその数を見て恐怖を感じた。
しかし師匠は全く怖がっている様子がない 俺にはまだ魔物と戦うのは早いと言う事なのだろうか そして師匠と二人でゴブリン退治を行う事になった しかし、その数がかなり多いため師匠の手伝いをしながら俺自身も戦う事に決めた 俺は初めての戦いに緊張していたがそんな事は関係ないくらい 俺達はかなりの数を倒していく そしてある程度時間がたった頃俺達の周囲に敵はいなくなったのである そして俺達は休憩をとる為に一旦帰る事にしたのであった。
だが俺は知らなかったのだ、あの数のゴブリン達を倒しておきながらもまだゴブリンの大群が残っていることを、そして俺達はそんな危険な存在に気付かずに戻ってしまったのだ。
そして次の日、俺はまた森の中に来ていた しかしそこにあったのは昨日までとは違い地獄のような光景が広がっていた。
俺は訳がわからなかった 何故村人が全員殺されているんだ?俺は頭がおかしくなりそうだった。だがそんな事を考えていても仕方ないので生存者が居ないか探すことにしたがやはりそんな人はいないようだった。俺は師匠と共に街に戻ることにした。その時俺は絶望する出来事が起こってしまうのである。
俺達が街に戻った頃には夜になっていたのだがその街の惨状を見た時、俺は怒りを覚えた しかしそれよりも驚いたのは師匠の様子がおかしかったからだ いつもなら冷静な感じで俺に接してくれていたはずなのに今はとても動揺していてまともに会話ができない状態だった 一体この村に何が起こったと言うのだろう 俺は不思議に思いつつこの街で一番偉い人物の所に話をしに行くことにしてその場所へ向かった。しかしその道中も色々な場所を探し回ったが何一つ情報を得ることができなかった 俺はその人に俺が思った疑問を聞くことにしようと思ったがどうもいつもと違ってあまり良い顔をされなかった 俺はその後師匠に連れられ酒場に行き酒を飲んでいた。俺はまだ酒が飲めないのでミルクだったが、まぁ気にせず楽しんだ。俺は酔っぱらいになった時に俺が気になっていることについて師匠に相談をした。そしてその時、 師匠から驚くべきことを聞かされてしまったのであった なんとあのゴブリンを倒した時の数を遥かに上回る大群の魔物が俺達の街に迫っているとのことだった。それもただ向かって来ているというだけではなくてこちらの方向に一直線に進んで来ているとの事だ。
そんな報告を受けて俺は正直もうだめだと思ってしまった 俺はこの時『勇者』になりたいとは言ったもののそこまで強くなろうと思っている訳ではない だって俺には俺の目的があったからな 俺はこの世界を救おうとかそんな気持ちはないしな ただこの世界で生き抜いていけるように力をつけていきたかっただけなんだ。俺は別に誰かを守りたいって思っているわけではないし、何か目的があってこの世界で頑張ろうとしているわけではない俺はもう『無能』だったころの俺とは違う だからもう俺は諦めて逃げる事にしたよ まあもう俺には関係のないことだ それにもう二度と会うことはないだろうと思っていた『あいつら』にも偶然出会えた それで満足だろ?もう俺に未練なんてものは残ってねーんだよ! 第零章~最強の剣士の俺は異世界に来て最強の無職になる 完。
俺が転生した後の事を軽く話しておく 俺は転生後いきなり赤ん坊になってしまったわけだ。俺はまず最初に自分が転生したことを認識したが前世の記憶を持って産まれるという現象は起こらず、記憶に関しては普通の赤ちゃんとして生まれて、成長していく内に自然と思い出せるようになるようだ。なのでこの世界にどんなものがあるか、自分の両親の名前などは直ぐに分かったが自分がどこに住んでいたのか、どうやって生きていたのか等は覚えていなかった ちなみに俺の今の年齢は0歳だ、そして今日が俺の誕生日であり3歳になった。
誕生日プレゼントは母さんが俺の為に買ってくれた本らしい 俺は早速本を読んでみた、この本のタイトルは『剣鬼』という物語だ 俺は最初『剣神』かなんかが出てくるのかと思ったがそうではなくて、『剣』を使って戦う人達の物語であった。主人公は『剣聖の弟子』で名前は『キリ』と言った 彼は俺のように剣術を学んできたわけではなく剣を扱う才能を生まれながらに持ち生まれた。そして彼の強さは異常なものだった 俺には到底真似できるものではない。
まあ、俺には魔法があるし何とかなっちゃうんじゃないかなって思ってる だからまあ何とかなるだろう。でも流石に『最強最強最強最強最強最強最強最強最強最強最強最強最強最強最強最強』
ってのだけは絶対に言いたくねー!って思うわ。だって恥ずかしすぎるじゃん そんなことを考えている内にどんどん読み進めていきとうとう主人公が登場する場面になって行った。その主人公があまりにもカッコよく俺は見惚れてしまっていた。
俺はこの主人公のファンになってしまいそうな気がする。まあ実際俺はこの小説のファンになってしまったのだけど この小説の作者の性別が女じゃなくて男ってところがいい そしていよいよ主人公である剣聖『キリュウチムウガ』が登場してくるところなのだが、ここで作者は何を思ったのか、自分の本名で名前を登録していたらしい マジでやめて欲しいんだけど まあいいかとりあえず読んでみよう!そして俺の人生を大きく変えていくことになる『キリュウチムウガ』という人物は現れた。そして俺は彼に惹かれてしまう 理由は簡単でとても優しくそしてイケメンだったからである。俺は彼が凄く好きになり彼に少しでも近づきたいと強く思うようになってきた。そして毎日修行を積み重ねていく そして、俺は5歳の時にある事件に巻き込まれた。それは『魔王軍』の襲撃で俺の家族と使用人たちが皆殺しにあった。俺も命の危機に陥っていたがなんとか一矢報いることができた、そして魔王軍に止めをさそうと剣をふるおうとした瞬間に意識を失ったのだ 第2話〜勇者パーティーを追放された元天才少年剣士の冒険譚が始まるのだろうか 〜勇者視点
(え!?ちょ待って、何?どういう事?どういう事?なんで僕の身体はこんな事になっているの?僕は確か死んだはずじゃなかったの?)
僕は目が覚めると同時に頭を抱え込んでいた そんな状況に戸惑っていると目の前にいる女の子が僕に向かって喋り掛けてきた
(やっと目が覚めたみたいね)
(え?君は一体誰なのですか?なぜ僕は生きているのでしょうか?それとあなたはこの国の王女様なのですよ?そんな事をして大丈夫なのですか?そもそもあなたは一体何者なのでしょうか?ここは何処なのでしょうか、そして今は何年なのですか?どうして私はここにいるのですか?)
彼女は急に慌て出して、色々と聞いて来た。僕は彼女が質問してきた内容を一つ一つ説明していった。そしてようやく落ち着きを取り戻した様子だ。すると今度は別の質問をしてきた。それはここがどこか?と言う質問である。確かにこれは一番重要なことである。何故なら彼女にとってはここは異世界で、ここに居るのも初めてなのだから、だがそれを説明するには先ずはこの場所についての説明が必要であろう、何故ならここには空も海も大地もあるのである。つまりこの星では、あり得ない場所、有り得ない光景、ということでもあるのだ。だからこそ僕は少し考えて、この星の外にある『宇宙(ソラノソト)』という言葉を選んだ だがこの単語が通じるかどうかは微妙であった。まあ普通に考えれば分かるはずもない、そんな言葉を口にしたところで何も意味はないからだ。しかし彼女はその言葉を理解できたらしく、驚いた表情を浮かべている。そして続けて彼女は言った。
私の名前はマキアと言います そしてあなた様は今どこにいらっしゃるのでしょう? もしかして私が死んでしまった事が原因で神様の元へと向かわれたとかではないのですか?お願いします!! どうか助けてください! そんな風に言われても困ってしまう、だが僕は彼女の言っていることが全て嘘とは思えないのである なぜなら僕の直感が訴えかけているからだ、彼女には本当のことを話してもらい、そして僕も正直になろうと思っている。そこで僕は自分が異世界の人間である事を説明した だが勿論簡単に信じることは出来ないだろう、だが信じてもらうしかない、だから正直に伝えるしか無いと思ったのだ。そこでまた問題が起きたのだ、何故なら彼女はいきなり涙目になったのだ、それも仕方ないだろういきなり訳の分からない話をされても納得できる人なんていないだろう。
でも僕は彼女に伝えた その話を最後までしっかりと聞いてほしい そしてもし、君がまだ生きていたいと思ってくれているなら協力して欲しい 僕は真剣に言った そして彼女もその気持ちに真剣に応えようとしてくれていた。それから暫く沈黙が続いた後彼女が話し出したのである 実は、今の話に一つだけ疑問がありました あなたは今、『地球』と言っていませんでしたか? もしかして私の国の言葉を理解していたのですかね?もしかしてこの国に元々いた方とか? どうしようかなぁ、まあ隠す必要は無いか そう言うことだね。
じゃあその国はもしかして日本のことかい? はい、そうです 日本ってあの平和ボケしていると言われている、あの日本ですか その言い方だとまるで今は違うような口ぶりじゃないか その通りですね、今はその国が滅んだ直後です まあ、その話は良いだろう、 それより話を戻そう それで君の聞きたい事は、この世界で生きていけるように強くなるために力をくれるかどうかという事だったね。
まあそうだね、力をあげようと思ったが、僕が思っていたより君の才能が開花しすぎてしまってるからなぁ。これじゃ、あんまり成長してくれないかもしれない。ちょっとこっちに来るんだ すると突然、僕はこの世界に来てからずっと使っていた魔法の発動の仕方を強制的に変えられた感覚に襲われた、その時から少しずつ魔力が増えていった気がしたのだがそんな生易しいものでは無かったのだろう。明らかに桁違いな程の量になっていた。これが今のステータスの状態だね
ーーーキリ=アジャド Lv:999+1
Sex:男性
体力:36000/36000
Str:150000
Agi:5050
DEX:10000
Vit:2520
+10 Ipity:2500
MP:∞
(固有スキル 無数存在補正(LUC値100)幸運上昇(MAX999+999+9)
完全鑑定眼(LUC値40000未満は無効)獲得経験値5倍加(LV1000超えで1.5×7500万)
経験値共有効果増加化(レベル2000で2×6400万)全属性適正耐性(全ての魔法が使用可能となる))
超並列思考1兆個(1京2454億9979万9780個の可能性の中から行動が選択出来る)
魔法吸収(魔素変換率0.01%以下を吸収可能とする。魔法を吸収する事が出来る)
魔法創造(既存の魔法は全て覚えているので新たに作ることが出来る))
全属性付与 自動回避(相手の攻撃の軌道を完全に見極める事が出来回避率が100%上昇する、更にダメージカット10%の効果がある)
絶対感知範囲5000m 気配遮断(半径3000メートル以内で存在感を完全に消すことができる)
無限収納(亜空間を創り出すことが可能。その広さは無制限で時間が止まっており、中の物が劣化することが無い、生物を入れる場合は時間停止は不可能で入れ物に入れた状態でないと生き返らせることが出来ないが、死体であれば完全に蘇生することが出来る。)
限界突破
(能力値が限界を超えることが出来る)
超高速回復
(瞬時にHPが最大回復する。)
不死 状態異常無効化 言語理解 ステータス隠蔽不可
(ステータスの全てを任意に隠蔽する事が可能。ステータスの偽装や改変も可能。)
ーーー なんかよくわからないのが混じってるけどまあいいか。まあまあ強くなったんじゃないのかな、それにしてもやっぱり僕の見込んだだけのことはある。まさかこんなに強くなれるなんてね。よし決めた、もう僕はこれ以上強くするのをやめようと思う。これ以上やっても多分強くなってくれなさそうな気がする。そして君が強くなるのはこれからだ。この世界を魔王の恐怖から救いだす為にこれから強くなって行くんだよ はい分かりました。
じゃあ今日から君は僕の『弟子』として頑張ってくれ わかりました師匠 こうして僕は新たな人生のスタートラインに立つことになった
「ふぅ~やっと終わったわ」
(うん、お疲れ様。ところで君さ今、この世界で一番強い人間って誰か知ってたりする?)
う~ん。そんなに詳しくはないですけど、やっぱり『剣聖』と呼ばれている人が凄いと思います。
(剣聖?誰だそれ?)
(『剣聖』は、剣士の中ではトップクラスに強いと言われています、その強さは誰にも真似が出来ないほどの圧倒的なものらしいですよ。そして『剣聖』はこの世界のどこかにいるらしいですが居場所は分かっていないんです、ただ、彼が通った道では、魔物は一体も残っていないとの噂があります)
へぇ~それはまたすごいねぇ
(なるほど。わかったよ。教えてくれてありがとう)
まあこんな感じで第2話は終わります 皆さん、いつも応援ありがとうございます。第3話の投稿はまだ少し時間がかかるかもしれませんのでよろしくお願いします。
第3話〜剣聖キリュウチムウVSマキア編〜
(おい、マギア。今すぐここから離れろ、今すぐにだ!!いいから、今すぐにここから離れるんだ。分かったな?返事は要らない、早くここを離れろ。俺には、あいつがお前に勝てる未来が見えない。とにかく逃げることに専念しろ。それが今の最善の選択肢なんだ。絶対にあいつとは戦うな。頼む、言うことをきいてくれるなら俺は何だってしてやる。約束しても良い、だから頼む、言うとおりにしてくれ。)
そんな声が何処か遠くの方から聞こえてきた気がしたが僕は全く耳に入ってこなかった。それほど集中していて周りの状況を把握する事ができなかったのだ。
だが次の瞬間、今まで聞いた事のない様な轟音が鳴り響き地面が震え、辺り一面に暴風が吹き荒れた。
僕はその光景を見て思わず息を飲んだ。何故ならその光景はまるで天変地異が起こったのか? そう思う様な惨状が広がって居たのだ。だがこれは全てたった一人の少年によって起こされているものだった。しかもそれは、戦いと呼ぶのも憚れるような圧倒的過ぎる戦闘であった。僕はこの時、その光景に目を疑った。その光景があまりに現実離れしていたからだ。まず最初に目に映ったものは余りにも速過ぎて視認することも難しいスピードで動き回り相手を翻弄し続けている一人の少年の姿であった。その少年の名はマキアと言い、今この世の中で間違いなく一番の強さを持っていると言われている人物なのだ。そしてマキアは先程まで僕達が戦っていたモンスター、その上位種を次々と倒し、そして次々とレベルアップを繰り返しているところだった。そう、既にその領域に到達してしまっている者がいたのだ。
その証拠にマキアのレベルは既に100を超えていた。
その速さはもはや人の限界すらも超えていたのだ、そうまるであの人の様に、、 そして遂にその男が現れた。現れた男は一瞬にしてその場を支配した。そしてその場にいた誰もが言葉を失っていた。だがその男の目は鋭く、威圧的で、まるでその男が放つ殺気にはそれだけの迫力があるのだった。だが僕だけは何故か全く怯えることはなかった。そしてその理由も直ぐに解かったのだ。そう、僕はこの人にとても似ていたのだ。だから僕は自然と言葉が出てきてしまった。その男は、その鋭い目つきと恐ろしい程の覇気に溢れている雰囲気が、そしてこの人の放つ独特なオーラが、僕の知っているあの人を思い出させてしまうのだった。そしてその男は静かに喋り始めた。
「ほう、まだ生き残りがいたか、なかなか根性は有りそうだな。流石、勇者に選ばれる者だな、それで、貴様らの目的は何だ?」
そう言いながら近づいてきた。そして、僕はその男の雰囲気が変わっていく事に気が付いた、そしてその時僕は直感したのだ、この人はあの人と同じような存在であると、そして僕はこの人に質問を投げかけた
「お前は一体なんのためにこんな事をしているんだ?そしてお前は何をするつもりなんだ。」
するとその男はこう言った そう言った奴が居たが残念ながら、もう何もかもが手遅れだったんだ、だからそんなくだらん質問などする必要もない、まあ俺が何者かなんてどうでもいいだろう。俺の名前はキリ=アジャド。ただ今はこの名前を名乗る資格は無いかもしれないな、まあそんな事はどうでもいいんだが。じゃあ始めようじゃないか、 かかってこい。
そう言うとその男は自分の周りを囲むようにして魔法を発動させた その数は数百だっただろう、だがそれも瞬く間に減っていった。しかしキリの本領発揮はここからなのだろう 突如としてその魔法の威力が一気に上がったのを感じた。どうやらこの男が本気で来たようだ そしてそれをみた僕は無意識のうちに魔法を展開してしまっていた、その時僕の中に不思議な感情が生まれた気がした 僕は咄嵯に手を前に突き出し魔法を放ったのだったが、その攻撃はその攻撃を全て撃ち落とした その時その攻撃を放って来た相手が話しかけて来た
「なぁ君、君は何の為に強くなりたい?何か目的があって、その為に強くなろうと思っているんじゃないかな?君はどんな理由が有って強くなるのか?君の望みがもし有るならば私の弟子にならないかい?私は弟子を取るようなことはしてはいけないことになっているのだが、私の気が変わらないうちに返事をした方がいいと思うよ」
と急に声をかけられて驚いていたが 突然目の前の景色が歪み出した そう思った時には自分の意識は無くなっていた ーーーーーーーーーーーー
「あ~あ。やっぱ、こうなっちゃうか、でもしょうがないね。あれじゃ、いくらなんでも無理だよね。」
その日を境にして世界が変わった、人々は皆一様に恐怖に苛まれるようになった、 ある者は泣き、ある者は何も考えられなくなり廃人のように毎日を過ごして居る者もいる。その者たちは決まってある一人の人物の名前を叫び続ける。
「ああ、神様、どうか、我らをお救いください。
お願いします、何でもしますから 助けてください。お願いします、どうか、お願いします。」と必死に祈りを捧げ、助けを求めてくる者も現れて、そしてこの世界の人々の心の支えとなっている人物がその現象を引き起こした原因であろうと言われているが誰も信じようとはしなかった。
そしてある日、とある国の王が謎の失踪を遂げたという情報が流れた。そしてそれと同時にその王の息子、そして娘までもが姿を消しているという情報が入ってきた。その二人の名前は
『勇者キリュウチムウ』、『マギア』と言う名前らしい その二人が何処に行ったのかは誰も知るものはいなかった、そしてこの世界の人達は恐れ慄いていた。
またいつか、自分達が消えてしまうのではないかと その日からこの世界での戦争は無くなった。
それはなぜかって?それは君がこれから見ていくもの次第だよ ーーー 皆さん、いつも応援ありがとうございます。次回は第三章です。
それではまた次のお話で会いましょう。
(さあ着いたよ、ここが君達の学園さ)
僕が師匠の住んでいる屋敷の庭の小屋から出て来ると同時に後ろから誰かの声がしたので、振り返ってみると師匠の後ろに見知らぬ女の子が立っていて僕のことをじっと見つめていた
(師匠。この子が例の子ですか?)
(うん。この子が君が探しに行こうとしていた子だね)
(そうなんですか。初めまして。俺はマギアです。君が師匠のお弟子さんになるって事で良いんですか?)
(うん。私がマギア君を鍛えることになったんだよ。よろしく)(こちらこそよろしくお願いします。それとマギアでいいですよ。俺のこともマキアでいいんでお願いします。あと一つ聞いておきたい事があるんですけど良いでしょうか?)
(ん?何?聞きたい事なら何でも答えちゃうぞぉ!)
(では遠慮なく、あの。なぜそんな仮面をかぶっているのでしょう?)
すると師匠は少し間を空けてから話し出してきた それは今から約一年前に遡るんだけどねぇ~。実は私にもちょっとした夢みたいなものを持っていてさ、それに近付く為にも色々な事に挑戦してみたいと思っててね。そしたらなんか、いつの間にか世界最強の称号を手に入れてたんだよね。まあそんなこんなで今のこの状況があるわけなんだけれどもね。だからこれはもう私の個性の一つな訳なんですよ~)
(へぇ~なるほどですね分かりました。これから宜しくお願い致します師匠)
まあこの感じだと、多分嘘じゃないなと思ったからとりあえず信じることにした。そしてその日から地獄の修行が始まった。まず朝起きると素振りをするのだが、最初の頃は全然ダメだったな まず体がついて来ないから剣に振られてしまっている状態だったから本当に苦労していた だが俺の努力の甲斐もあって1年経った頃には何とか形になってきている気がする そんなある日 俺と師匠は山登りをしている時に 師匠がいきなり話かけてきた 師匠から話しかけられるのは結構珍しいことだったから少しびっくりしたが まあいいかと思い、返事をしながら歩いていった それから暫く歩くとその先に崖があった そこで師匠に
「今からこの岩場を下っていくのが訓練の内容になります。
下る時はなるべく足元だけに集中した方が良いと思います 理由は今からは下りなのであまり気にする必要が無いのですが上に行く場合は常に上に注意を向けていないと落ちて死んでしまうかもしれない そう言う意味では常に集中していないといけませんので そうやってずっと集中力を切らすことなく下に降り続けて行きましょう。ちなみにこれが出来なかったら 即刻ここから帰ってもらいます。では頑張ってください そして私は見ています。貴方がどこまで耐えれるかを見定めて、そして判断したいと思っているのでしっかりついてきて下さいね 」と言われた。だがこの程度であれば余裕だと思っていたので、特に何事も無かったかのように下って行くと途中で足がもつれ転びそうになった。
その瞬間俺は何故か死の危険を感じた すると頭上から何かが降り注ぎそれが俺に向かって襲い掛かってくると分かったのだ、そして反射的に俺は魔法を展開した その魔法の名前は【結界魔法】
だが、魔法が発動される事は無かった だが俺の展開した魔法が砕かれたのを感じ取った俺は直ぐにその場を離れた そうしないと一瞬にして殺られていたのだ
「ほう、まさかあの状況であの一瞬の判断が出来るなんてね。正直予想外だったよ まあ流石と言っておこうかな。
それで、その反応速度でどうして避けれたの?」
その質問に対しての回答はすぐに出た だがそれをそのまま言うのはあまり気が進まなかった だから僕はその魔法を使ってみることにした その魔法は 【幻術魔法】だった。この魔法を使えば相手に真実を話す気は無くす事が出来るのだ だがこの魔法は相手がその言葉を信じている場合にのみ効くもので相手の心を操ったりとかそんな事は出来ないのである 僕は今その魔法を使った その効果は、
『師匠の言葉は正しい、師匠の言う事は絶対に守らなければいけない、そして師匠の命令に逆らったら殺されてしまう、そして、もし、少しでも命令に背いた事がバレた場合も殺される なぜなら自分は死にたく無いからである』
そして僕はその言葉を言った その途端僕は自分の身体が自分のものではない様な感覚に襲われてしまったのだ 僕はこの時完全に悟ってしまった。この人に勝てる日が来ることなど有り得ないという事に
「君は凄いな。この短時間で私の魔法をここまで攻略してくるとはね。でもその程度の力じゃまだまだ足りないね だって君はその魔法が使えるのならばもっと他にも手立てはあったはずでしょ。でも君はしなかった、そう言うのは考え無しにやるんじゃなくてある程度計画しておかないと そうすれば君の実力はまだ伸びるよ まあ今はそれでも十分すぎるぐらい強いから心配はいらないと思うよ だけどまだ先は有る。
その時にどう動くかによってこの先の戦い方は大きく変わると思うよ。まあその時に君にどう行動するべきかを考える能力がまだ君にあるかどうかが問題だと思うけれど」
そう言われた僕は 自分がどれだけ無知であったのかということを思い知らされることとなった ーーー そしてそこから更に二年の歳月が経とうとしていた
(なぁ、お前が俺と一緒に旅に出てくれる仲間を探しに来てくれって言ってた奴だよな)
すると、俺と同じような黒いローブを着ている少女が話しかけて来た 俺は咄嵯に、
「うん、そうだけど。」と答えた
(よし、決まりだな。俺はお前と共に戦うことを決めるよ。よろしくな相棒)
(こちらこそよろしく)
そして俺たち二人は学園を出たのであったが
(ところであんたら、名前は何ていうんだい?私はリーラだ。宜しくな。あと、私は基本敬語とか使わないからそのつもりで頼むぜ。それとあんたの事はマギアって呼ばせてもらうよ)
と聞かれたので自己紹介をしてから俺のことは呼び捨てでも何でも良いという旨を伝えた
(じゃあマギアこれからどこに向かうんだ?)
(とりあえず、この大陸に魔王軍がいるって事までは分かっているから、その本拠地にまず向かうとしようかなって思っている。それともう一つこの世界に召喚された『勇者キリュウチムウ』の行方を捜索している)
(ふーんなるほどねぇ。てっきり私らはこの世界を探索しまくって探していくものだと思ってたが そういう事かい わかった。
それなら話は簡単さ 私が『勇者キリュウチムウ』を探して、そして倒す それだけで良いだろう)
(おい待てよ、なんでそんな事をする必要があるんだよ。あいつはもう俺の知ってる『勇者』とは別人だ。
それに俺には師匠っていう人が付いてくれて色々教えてもらってるし、だから大丈夫なんだよ。)
(まあマギアが言いたい事も分かる。だがそれはあくまで『勇者キリュウチムウ』の話であって 今のあいつは別人なんだよ それに、 そもそも私が『勇者キリュウチムウ』を始末しても良いのはマギアが私の弟子であり、そしてマギアは私にとって特別な存在であるからだ。だから、それ以外の人間を助ける為に時間や労力を使いたくない。それじゃあダメなのか?マギアの考えていることが分からなくなるんだが、 とりあえずこの世界で生き抜く為の強さが欲しかったから、だから修行をつけてくれた あの師匠の言うことを聞けなかったのは申し訳ないけどな。まああの時はあの人の期待に答えられるだけの力は有ったが 今ではもうそんなの微塵もないからさ。
とにかくそんな訳でマギアが私に求めている強さとは違うんだ。
悪いが今回は引かせてもらおう。また会えるといいが、また会う時はよろしく頼むぜ。
マギア またな)
(ああ、またどこかで)
そう言われて少しの間一緒に行動する事になったが
(マギア。君もしかしたら勘違いをしているかもしれないけど、今この世界ではね、魔王軍は倒すべき存在で、そして『英雄』になるべきなのは、 君なんだ。だからそんな悲観的な考え方をしてはいけないんだよ。)
と俺が思っていた事を言い当てられたのは驚きだが、俺の考えを読まれていた事にも驚いた
(俺は師匠みたいな立派な人になりたいんですよ。俺も師匠のように多くの人を救いたい、俺も師匠のような優しい正義感溢れるような人に成りたいんです。俺は師匠に、師匠に助けられてここにいるんです。そしてあの時あの場所に行ってなければきっと俺は死んでいたでしょう。
だからそんな恩人である貴方の言う事を否定するなんて事は俺に出来るわけがありません)
(私に憧れを持ってくれているのはとても嬉しいんだけど、私は優しくはない。そして、私はあの場所で何も出来なかったただのお荷物でしかなかったんだ。
私は弱い、だからこそ強くならなくちゃいけないんだ そして私は師匠になったんだ。私みたいに弱いままの私になっちゃだめだよ。だから、もう君は弱くない。少なくともこの世界で一番の力を持っていてその力で誰かを守る事が出来るくらいには、もう十分に成長してくれたからね。もう後は君次第なんだよ もうそろそろ、ここを出て行かなければならない。まあまたすぐに再会する事になると思うがその時までにもう少し自分を磨いておきなさい。そうしないと今よりも酷い扱いを受けることになっちまうぞ。まあ、君が強くなるまでの短い間だったけれどありがとう。元気でね そして頑張りすぎて身体を壊さないように気を付けるんだよ。じゃあバイバイ。今までありがとね)
そうして彼女は去って行った。
だがそれから少し経って 俺が王都にいる時に手紙が届いた 俺は急いで読んでみたが そこには短く書かれていた
(お前の目の前の敵は強い。だが安心しろ、必ず俺が殺しておく 俺が殺せなかったら、その分も殺してくれ。だがもしも俺に万が一のことがあったら俺の代わりに俺の親友を殺してきてくれ。あいつは多分俺が死んだら一人ででも戦うと思うから。頼むぜ)
そして、 その通り俺は親友の居場所が分かり 今向かっていたところである そしてようやく見つけた時には彼は殺されかけてしまっていた。
そこで俺は、自分の力を確かめるために全力で助けに入るのであった。
ーーー そして僕は目を開けた。どうやらいつのまにか気絶していたらしい だが俺は起き上がることが出来なかった。なぜなら
「おはよう。いやお休みかな。どちらにせよ目が覚めてよかった。これでようやく私の役目を果たすことが出来るよ。それじゃあおやすみ 私の愛弟子よ」
と言い残して彼女が消えたからだ そしてそれと同時に僕の周りに魔力が集まり始めた だがその魔法がどんな魔法だったのかを知ることは無かった 何故なら、魔法を発動する前にその魔法自体が消えてしまったのだから そして僕は、また意識を失った だが僕は、再び目を開く事が出来た。どうもさっきと状況が違う気がしたがそんなのは関係無い、だって僕の魔法が効かないなんてことはあり得ないのだから、 そして周りを見渡す限りここはさっきまで居たはずの神殿ではなかった、それにあの人もいなかった。
(まさかお前に、俺の技を使うことになるなんてな)
そして僕は声の主の方へと振り返った、だがその顔を見た途端、俺は言葉を失ってしまった なぜならそこにいた人物は僕の良く知っている人物であったから
「師匠」と僕は思わず言ってしまった。そして次の瞬間には、もう師匠に抱きしめられていた
「ごめんなマギア、こんな所に置いて行く形になってしまって本当にすまない。」
俺はこの言葉を聞いた途端に何故か涙が出てきた そのせいで、俺は言葉を上手く発することが出来なくなっていた。
そしてその日はずっと泣いた。久しぶりに再会した喜び、もう会えないと思っていた人物に会うことが出来た嬉しさ それら全てが混ざり合った感情が溢れ出てきていたのだ だがそんな時師匠が口を開いた。そして
「すまないマギア、実は今、私の身体は限界を迎えていて、このままじゃあと1日も保たないだろう、だから早くここから出なくてはならないんだ だけど君はどうすればいいかわかるか?」
と言われ、俺は答えた。
この部屋は魔法が発動するまで開かなかったはずなのだが一体どうして扉が開いているのか不思議だったが、それよりもまずは質問に答える事の方が重要だと思い 俺は答えた。
「はい。それはこの世界の仕組みを利用すれば可能だと思います」
「なるほど。そう言う考えもあったのか まあ確かにそれならば可能性は有りそうだな。まあ詳しいことは今は説明出来ないし後でちゃんとした方法で説明するけどとりあえずやってみるか。それで、まずはどうやって外に出るつもりだ」
「俺は、俺がこの世界で勇者と呼ばれていた時代に使っていた武器の『剣神』を使えば恐らくですけど簡単に出る事が出来る筈だと思っています。
だけどもしこの世界で俺が『無能』だと判断されると強制的に外に弾き出されるかもしれません。その場合には『無職』と『剣士』の二つの職業が使えなくなっていますから、師匠には『無法者』と『盗賊』の二つ目の能力として使える『無詠唱』という物を師匠に使ってもらいたいのですが、お願い出来ますか?それと『剣聖の極致』はもう使えないと思うので、そこら辺を何とか工夫して欲しいんですが」
「なるほどな わかった。じゃあその方法を教えよう 私が『賢者』で君が私の弟子だと証明する事が出来れば大丈夫なはずだ だが、まあとりあえずはこの部屋を出る方法から話を始めてもいいかい?あとついでに私に『無職』を使ってくれ。この空間を無理やり突破するのは流石に危険だからな そうしないとこの部屋の外にある世界の法則で私達は弾かれてしまうだろうしな それにマギアは私が『剣鬼』の能力を使っているのだから問題は無いだろうが、私が使った事が無いものなので 私一人だけでは、君を連れて脱出は出来ないだろうからね。
じゃあ頼めるかい?あ、『無職』って言えばスキルは勝手に覚えてくれるから心配しなくて大丈夫だぞ。それじゃあいこう
『転移』!」
師匠の『賢者』はレベルMAXになっていたようで、すぐに『無職』を『賢人』にして『転移』を発動した。俺もそれに続いて発動すると俺らは一瞬だけ真っ白な光に包まれた後見知らぬ草原に立っていた。どうやら無事に出られたようだ だが俺の予想とは違い師匠はその草原を見て言った。
「おいマギア。
なんだこの景色は!ここがどこか分からないがさすがにこれはヤバいだろ、なんでいきなり魔王城なんかに出るんだ!! それになんだか周りの気配が尋常じゃないんだが。とにかく一旦この場所から離れないと、マギア走れるかい?」
そう言って走り出したので俺もついて行った だが その時だった。
突如後ろから 凄まじい量の矢が降り注いだ だが俺たちに当たる前に その矢は全て消失していった。
そう。俺が先程師匠から渡された『アイテムボックス』『剣神』『無職』、『賢者』の四つの能力を組み合わせ作り出した最強の盾により 防ぐことに成功したのだ。
ただこの方法は消費魔力が多くて、長く維持できないから今の一撃で終わりかもしれないけど。だがそれでも俺にとっては とても頼りになる最高の盾であることには変わりなかった。
そして俺と師匠は更に走ったが結局、逃げきれずに追いつかれた。
俺が師匠の前に立ち そして全ての矢を防いだ。だが俺はここで違和感を感じていた。だがそれが何かを考えている暇も無く次々と襲ってくる攻撃のせいで考えることが出来なかった だがそんな中師匠は、相手のステータスを確認した上で俺に向かって叫んだ
「マギア!!!」と。
俺も確認するために自分のステータスを見るとそこには見たことも無い表示があった そこには、今まで聞いたこともない言葉が表示されていた 俺は師匠が叫ぶまでその存在すら気づかずに居たのに今更気付いたのだが そこには今までに一度も現れたことの無かった職業が追加されていた その新たな称号の名は 《英雄殺し》 と言うものだった 英雄を殺しまくった者が辿り着く事のある特別な存在。それを手にした者は、他のどの職業と比べても遥かに強力な力を手に入れる事が出来ると言われているが、同時に、自分が死ぬ可能性も極めて高いと言われている。
そんな事を思い出している間にも、俺はその新な称号の効果を理解しつつあった。そしてその力はやはりとんでもないものだった。その効果は主に三つある 一つ目はあらゆる魔法の威力が3倍になること。二つ目はその身に受けるダメージを半減させる事。そして最後にどんな状態であろうと、その身体が傷ついていない状態にする事ができるというものだった。しかもこれのおかげで俺は、俺の身体がいくら傷付こうとも気にせず戦えるようになった。さらに言うと、身体が壊れることはなくなったのだ。つまり俺は死ぬまで戦うことができる。
だから俺は迷わずに、目の前の敵に戦いを挑んだ。相手の姿は、俺よりかなり小さい子供のように見えていたが俺は容赦なくその命を絶とうと試みた。そしてその行動が相手には気に入らなかったらしく 突然、目の前の少年に 黒い光が宿ったかと思うと 俺はその黒き閃光と共に吹き飛ばされてしまった なんとか俺はその攻撃を避けることができたが 正直今のが避けられなければ確実に殺られていた。
それほどまでに強烈な攻撃だった。だが、これで分かったことがある。どうやらこの敵には物理が効くらしい。そして魔法も効かない訳では無く むしろかなりのダメージを受ける事が出来た。そして何よりも重要な事がもう一つある。それは 俺はこいつの正体を知っている。そして俺はこの敵を殺す術を持っていなかった。だからこそ俺は今 逃げるしか手段が無かった そうして戦いが始まってから約2分後、俺は師匠の元へと戻って来れた 俺は少しだけホッとしていた。理由は簡単だ 師匠が既にこの世界で生きていくことの出来る力を手に入れていたので、これからも生きていけることが嬉しかったからだ。だから師匠が俺に問いかけてくる
「それで一体どうなっているんだ?さっきの奴の攻撃でお前のレベルも上がっていたみたいだし一体何が起こったんだ?お前に一体どんな魔法をかけたんだ?」
そう言われて俺もやっと気がついた。確かに俺はあいつに攻撃をした。そしてあいつから攻撃を受けた、その結果俺のステータスが大幅に上昇していた
名前:マギア=スルト
性別:男性
年齢:15歳
種族:人間
職業:剣士
レベル:50/500
筋力:255000(510000)
体力:205000(49000)
敏捷:255000(50000)
魔力:450
(3000)
知
識:200
(300)
特 殊:『剣神』『無職』
加護:『女神の加護』(全パラメーターが1.5倍に)『創造神』『時空神』
特殊ステータス値
(HPMP攻撃力)
(AGI防御力)
(INT知)
(DEX器用)
(SEN精神)
そして俺は師匠にこれまでの出来事を話し始めた だが話を聞いていく内にどんどん師匠の顔色が悪くなっていく それは何故か その問いに対して俺はすぐに答えた 俺がまだこの世界に来る前に何をしたのか。何故俺があの時死んでしまったのかを。すると師匠が、
「そうか。君はそこまでのことをしたのか。だが君は本当に何も知らないのだろうな?君はまだ子供なんだ。この世界がどれだけ残酷かなんてまだ君には何も分かっていないだろう。だがそれでもこの世界で君は生きるしかないんだ。ならこの私が責任をもって守ろう。君を絶対にこの世界の脅威からは守り通そう」
「はい!ありがとうございます。
俺はもう師匠の弟子なんですからしっかりついていきますからね!」
「当たり前だろう。まあ、取り敢えず今は街に戻る事にしよう。君にはもっと沢山の事を教える必要があるし、私のこの状態が限界だ」
そう師匠は言いながら自分の足を見た その師匠の表情が暗くなっていく その光景を見ているのは俺としても嫌だったので師匠の手を取り歩き出した。すると、今度は師匠の方から手を握ってきた。そして俺達は二人で街の方へ向かって行った。
第壱章~始まりの街と伝説の武具との出会い 完 師匠に貰った剣神と無職の力を使い、何とか魔物から逃げ切ることができた俺と師匠はようやく最初の町に戻って来ることが出来た
「なぁマギア 私はもう動けないんだが」
そう言って地面に横になった師匠
「大丈夫ですか師匠!でも師匠のステータスだと流石にそうですよね じゃあ僕がおぶっていきますよ」
と言って師匠を背負い歩いて行くことにした
「うぅ、ごめんな。私がもう少しだけ強くなれてればマギアにも負担をかけなかったんだけど」
申し訳なさそうに言う師匠だったが別に俺は迷惑だとは思っていないし逆に師匠に助けてもらった身なのでこちらの方が謝らなければならない立場なのだ。だから
「師匠こそ、さっきは僕のことを助けてくれたのは嬉しかったです。
それにこの程度だったら全く問題は無いんで全然平気っす。師匠が疲れてるんだったら休めるところを探してそこで一旦休憩にしましょう。
あっ、あそこって確か酒場って所だよね?多分あそこが今日泊まれる宿屋だと思いますから、あそこに入りましょっか」
と俺は師匠に声をかけると師匠を背負って店に入って行った。
中に入ると店主が出てきて話しかけて来た。
「へい。ここは『冒険者ギルド』併設型の酒蔵だぜ、坊主と嬢ちゃん。ここに何か入荷するのは初めてだな、どうした? なんか欲しいもんがあるのかい?って、なんだって!?おい見ろよこの子達めちゃ可愛いじゃねえか!!こんな子達が入って来てくれるだけでも俺は最高だよ! しかも二人もいちゃったんだぜ。もう俺にはこの仕事を続けるモチベーションが上がったも同然じゃねえか!!いや〜それにしてもあんたら二人はいい組み合わせだな もしかしてカップルだったりする?」
という風に勝手に話が進んでいったのだが俺がそれを遮るように言った
「えっと ここって寝る部屋とかあったりします?」
そう聞くと店主が答えてくれて
「おお、すまなかった。俺はてっきりこの店で買っていくと思ったからさ。そうだなこの宿の一番上の階は貸切になっている。そいつを使えばいいんじゃないのか?だが一つ忠告しておくが あいつは俺が思う限りこの街の最強の存在だ。そしてお前さんらがその男を倒してこの酒を盗んできたのならば話は別だが、お前さんらは見た所、戦闘に関しては初心者と言わざるを得ない。そんな奴に勝算が有ったりするのか?」
「それに関しての策は考えてきてある。だから心配は無用だが、もしお客が来た時に俺とこいつが酔っていたとしたらその事を教えて欲しいんだ」
と俺は頼んだ。そして
「ふむ、その程度で良いんだったらいくらでも教えようじゃないか。それと今度その武器を見せてくれないか?もしかしたら、俺に作れる最高の刀を作ってやるかもしれないぞ。その代りにこの宿の宿泊費と飯の料金は無料にしてくれないか?」
そう言うので俺は少し考える そして俺はこの人なら信用できそうな感じがしたのでその条件を呑むことにして宿の部屋を取って 二階に向かった そうして部屋に着くと師匠を下ろした。
「ふぃー、これでやっとゆっくり出来るわね。
そう言えば、あの店主も言っていたが貴方にはこの世界について詳しく教える必要がありそうですね それに、その腰に差しているその変わった形状の剣についても聞きたい事がたくさんあるんですよ。ですから少しだけですが私と一緒に行動してくれると嬉しいんですけど良いでしょうか?」「はい、勿論構いませんよ。
それに、俺も師匠から聞かなきゃいけない事があるから、むしろ好都合ですよ。
あと、俺に敬語を使うのも辞めてもらって良いですよ。師匠の方が俺より何倍も凄くて強いんだから、そんな人から敬語で喋られるのは俺が嫌なんで それからこれから一緒に行動させて貰うに当たって マギアと呼んでも良いですか?」
そう俺が言うと彼女は顔を真っ赤にさせながら恥ずかしがっている そしてしばらくしてから小さく うん、と聞こえたので俺は笑顔で彼女の方を見ていた そして俺達のこの世界における初めての夜が明けたのであった。
翌朝 昨日の酒場の店主が朝ごはんを作り持ってきてくれた。
見た目がパンみたいなものとスープだった 味はとても美味しくとても優しい味わいがした そして俺は朝食を食べ終わると彼女に聞いた。
そうこの世界の現状を俺は知らないのだ。だからこそ彼女から色々と情報を聞く必要があった。
まずこの世界は全部で四つの国が存在する。そしてこの国『スルト』には 魔王軍という謎の敵が存在していてこの世界の脅威の一つになっていた。その為『勇者召喚』を行う為に必要な魔力を集める為に異世界から来た人達を強制的にこの世界に転移させる
『聖光魔方陣』というものを開発した。だがこの技術のせいでこの世界での犯罪が多発するようになった そして俺は彼女が作ったこの『聖剣アルスト』を扱えるようになりこの世界で生き抜いてきた 彼女は自分の能力を使いこの世界を救おうとした 俺は、その話を真剣に聞いて
「じゃあ、師匠はその、『スルト』の王女様なの?確かにこの剣神とかって名前から察しがつくとは思ってはいたんだけど そう言うことだったんだね。
そして、俺はやっぱりその『スルト』に戻らないと行けないのかな?」
と言うと 俺に抱きついてきた それはもうギュッと音が聞こえるんじゃないかと思うほどに 俺は驚いた。いきなりの事だったので顔が一気に熱くなった。心臓がバクバクなっているのを感じる程だ。
「違うの!マギアがこの世界に来てくれる事は素直に嬉しいの。だってずっと寂しかったから。
でも今の私の立場では『スルト』にマギアを連れて帰ることはできない。
でも絶対にいつかまた会えるから! そして必ずマギアにこの世界の脅威を打ち砕いて見せる。そして私があなたを元の居場所に返してみせる!約束よ!!」
と俺に向かってそう叫んだ。その瞳に嘘偽りなどなく本気で俺を帰そうとしていることがよく分かった。だから俺も答えを返した。「分かりました。絶対にこの世界で脅威を打ち滅ぼしてみせますよ。
それまで、お互い頑張って行きましょうね。」そう言って彼女と誓い合ったのだった。
「ところでさ マギアが元の世界に帰れた後なんだけど」
「はい?どうかしましたか?」
「いや、実はマギアに渡して欲しいものがあってさ」
そう言うと師匠は俺の服の中に手を入れ胸の当たりを探った
「ひゃっ!? なっ 何やってるんですか師匠!!それに くすぐったいですからやめてくださいってば」
俺がそう言うとその行為を止めてこう言った その手に持っていたのは、銀色に輝く鍵の様なものだった。
そしてその瞬間 俺の中で何かのピースがハマるような気がした 俺は、その不思議な感覚の正体を確かめるためにステータスを開いた。するとそこには新たな称号が追加されており、それが全ての謎を解き明かす物だということが分かった。
その称号の名前は『剣神の愛弟子』そしてその説明には、剣の神である師匠と心を通じ合わせた証と書かれていた。
更に詳細を開いてみると師匠が俺のことを気にかけてくれていた理由についてが記載されていた。俺はこの時師匠にこのことについて話そうか迷ったが結局話す事にした。俺が師匠のステータスを確認する事ができる事を
「師匠!今師匠が俺にくれたこれの効果で師匠のレベルが分かるようになってます!」
そう言うと彼女は目を大きく見開いて驚いている。
そしてしばらくした後口を開く
「そっか、私のレベルまで分かってしまったのなら隠す必要もないよね。」
そう言うと俺の肩に手を乗せ耳元に口を近づけるとこう囁いた
「今から貴方に見せるものは決して他人に見せてはならないものです。そしてそれをもし他人に対して使ったら最後。相手は必ず死を迎えます。これはそれだけの力を持つものです。ですからこれを他人に見られて悪用される前にこの世から消し去って下さい」
と彼女は俺に告げた そしてその後すぐに師匠にステータスの確認を行った
『剣姫』
それが師匠の称号の名前だった。その効果はあらゆる物を断つことができる『剣』を生成することに特化しており尚且つその生成した『剣』は相手の魔力によってその強さを変えることが出来るというものだったのだ ただ、俺はそれを聞いても驚きは無かったが、少し悲しい気持ちになってしまった。俺はまだ師匠がこの力を全力で使うところを見た事がないからだ。きっとその力は俺が思っていたよりも強大で俺がまだ見ぬような技がまだまだあるのだろうと思った。
だから、俺は、俺達は
「マギア!俺はもっと強くなりたい!!そして師匠と一緒に戦えるぐらい強くなって、その力がどんなに強力なものであっても、それを俺が抑え込んで見せます!!だからその時は俺にもこの力の扱い方を教えてくれませんか?」
俺がそう言うと師匠は微笑んで、優しく俺を抱き寄せ頭を撫でながら
「ええ、勿論よ。この力もマギアなら大丈夫だと私は思っているから 貴方にはいずれこの力で世界の脅威を全て断ち切って欲しいの。お願いできる?」
そう言われて俺は力強く
「はい!!!任せておいてください。俺はこの剣と師匠の為に全てを尽くすと誓ったのでその約束を守り続ければ良いだけですから。そして師匠に負けないくらいの実力をつけて師匠を守る盾となってみせますよ。それに師匠の師匠さんから貰ったスキルのおかげで この世界でもある程度戦って行けるってことも証明されちゃったし だから師匠が不安に思うことはないんですよ。俺に心配をかけることはしないでくださいね」
俺がそう言うと師匠は顔を赤くしながら照れている様子だった そしてその後、俺達はこの世界のことやこの村で起こっていた事件の真相についての話を聞いたのだった 俺は今、『マギア』に教えてもらったこの村の事の真実を話している。俺達が今泊まっている宿の二階の部屋は貸し切りになっているのでこの部屋の中だけしか聞かれることが無いため安心して会話することが出来る そうして全てを話し終えると俺はあることを思ったので口に出した
「もしかしたら師匠は今の話を聞いて、自分の師匠のことを思い出すかもしれないけどそれでも俺は師匠がその人にもう一度会う事を諦めない方が良いと思っています。もしかしたらもう既にこの世にいない人かもしれないけれど、生きている可能性も充分にあるんです。
だから、俺は、この世界に来た以上はこの世界を救おうと思います。この世界を救う為にはまずは仲間が必要です。なので、師匠、俺と一緒にこの世界を救うための仲間探しに協力してください。俺も一緒に探しますから。
それともう一つ聞きたいんですけど、師匠は自分の持っているこの武器に何か感じるものがありますか?なんか変に俺に反応するんです。」
俺は『アルスト』を差し出しその質問を師匠にした
「んー、私もこの武器についてはよく分からないからなんとも言えないわね。ただ言えることがあるとすればその武器は私と同じ位古いものだということは確かね。そして、その剣からは、なんだか不思議な雰囲気を感じる。
そしてその感じはマギアから感じるものにそっくりだと思う。
その刀に話しかけてみるといいんじゃないかしら?」俺は言われた通りその刀に語りかけた。すると 〈我は、この世の始まりからこの世界を見つめ続けてきた存在だ。お前がこの世界に生きる者なら私を使えそしてこの世界の運命を変えよ〉 そう言う声が頭の中で響いた。俺は師匠と顔を合わせると2人で笑ってしまった。なぜなら俺はこの世界に来てから初めてのまともな話し相手ができて喜んでいたのだ 俺はこの世界にやってきて初めて信頼できる仲間ができた 俺達の冒険が始まる!! 次回、この世界の勇者登場!そして新たな旅へ!
第1章
〜魔王を倒すため勇者を探す!〜 第3話〜この世界には勇者が居なかったようです!〜勇者視点 俺と師匠は現在この村に起きている事件を解決すべく動き出そうとしていた だがまず俺がすべきことは そう俺に新しい相棒であるこの剣『アルスト』の能力を確認することだ この剣がどれだけのものかが分かれば今後の戦い方が変わってくるはずだ
「この剣って本当にこの世界を創った神様が作ったものなのか?師匠はどう思いますか?」
俺は師匠の意見を求めた
「そうね。まずその疑問は正しいと言わざるをえないでしょうね。その剣はおそらくこの世界でたった一つだけのものだと思う。そしてその能力は神が創造した中でも最強のものといっても差し支えないものね。でもまだこの子についてわからないことが多いのが事実ね。
でも今はそんなことより、その剣の力を早く試したいっていう気持ちの方が強いみたいね。マギアも男の子なのね。そういうところがちょっと可愛らしいかな。
ふぁっ!!別に変な意味は無いから勘違いはやめてよね!ほら!もう出発するから用意をしておいてちょうだい。私も準備が終わったらマギアの家の前で集合して向かうからね!」
俺はその言葉を師匠の言葉に返事を返し自分の部屋に戻り装備を整えた後家を出た。家の前にはすでに師匠の姿があり、その姿を見ると改めてこの人は美人だよなと思わせられた そしてその服装は、黒を基調とした服の上に青と白の色の鎧をつけていた。髪は綺麗な赤色で身長が高くとても凛とした立ち姿だった。その容姿はとても美しく俺はこの人と旅に出るんだと思うと心踊らずにはいられなかった
「おっ やっと来たのね。さあ それじゃ行きましょうか」
師匠は俺の荷物を指さすと俺の背中を押すようにしながら急かす 俺はその勢いに押されるように歩き出す そうやって師匠と雑談をしているうちに、俺の家の前の道を抜け広場に着いた
「よし!ここら辺で良いかしらね」
そう言うと師匠は俺に目線を向ける そして真剣な表情になり、俺にこう言った
「今からマギアにお願いがあるの。この先何が起きるか分からないから私のこの力のことを少しの間封印しようと思うの。マギアにもその覚悟はあるよね?」
その言葉に俺は一瞬息が詰まる感覚を覚えた その力というのが何を意味するのか俺にはわかっていた 俺はその力を使いこなせてはいないものの、その危険性はよく理解していた もし師匠がその力で俺を助けてくれるならば俺は全力でその力を師匠に使って欲しいとさえ思っている そして俺は答えた
「もちろんです。俺はその力がこの先の脅威を打ち破るために必要なものであると確信しています。だから、俺に師匠の本当の強さを見せてください!」
師匠はその言葉で決心がついたようだ
「わかった。それでは行くわよ。目をつぶって」俺は指示に従う 師匠が何かを唱えるとその力は俺の中に入っていった そして、次の瞬間に師匠は消えたように見えた いや違う、高速で動いているだけだと気づいた時目の前に師匠が現れ剣を振り下ろそうとしていた それを俺はなんとか受け流すことができた。そして俺は確信した 今俺達は戦っていてその実力はほぼ拮抗していると
「流石ですね。まさかこんなに簡単に見切られるとは思っていませんでした」
師匠の剣を受け流されたことに驚いた様子もなく淡々と俺に言うと再び攻撃を仕掛けてくる そして俺はそれになんとか対応できている
「師匠の攻撃が速すぎて反撃の隙を見つけられませんね。師匠はどうやってこの力を使っているんですか?」
師匠はそれを聞いて少しだけ微笑むと俺に向かってこう言い放った
「それは貴方の想像力とこの子の力を使うイメージ次第ってことよ」
そう言うと同時に師匠が消え俺の死角に入り込んできた
「貴方の負けよ。少しだけ痛いかもだけど、大丈夫よね?」師匠が俺の肩に触れようと手を伸ばしたとき 俺達の周囲に大きな衝撃音が起こった
「貴方は一体誰ですか?どうしてマギアさんに手を出しているんですか?」そこには俺が今会いたいと思っている人物がそこに立っていた 俺はその人物に駆け寄りながらその人物の名前を呼んだ
「アリサさん!!無事だったんですか!!よかった。あの時の爆発に巻き込まれたと思ったから、もしかしてこの世界に召喚された時に死んだのかなと思って心配していましたよ」俺はその人が生きていたことを喜びつつ心配していたという感情を込めて話をしていた。そう 俺達がこの世界に来て初めて出会った人物である『アリア』がそこに居た 俺は師匠の方を向いて、この人は師匠のお姉さんで俺の味方だから何もしていないと説明しようとした すると後ろから
「私はアリサと言います。それであなたの名前は?私はこの村で起こっている事件について調べに来たのですが。なぜ貴方はここに居るんですか?そしてそこの女性も何故武器を持っているのですか?」
「えっと俺はマギアって言って師匠の弟子として修行をしながらこの世界の勇者を探して旅をしているところです」俺は師匠の弟と言うことを言おうとしたけど 師匠はそれを遮り自ら名乗った そして、師匠が今までの経緯を説明すると彼女は納得いったという顔をしてこういった
「その件なら私達に任せてください。今から村に行きますからついてきて下さい。マギア君も来てもらえますか?」「分かりました、俺も師匠もついていきますよ。そしてこの世界に危機が迫っていると分かった以上、俺も微力ですが協力させてください。師匠は、この世界に起きている問題に興味無いんですよね?だったら俺と一緒に行動してくれませんか?」
俺達は3人で村に戻るため歩みを進めることになった そして村に戻って村長の家で話を聞いた俺達は驚きを隠せなかった 俺達が見た光景はこの村で起こった事件の内容であった そうゴブリンの大群がこの村の近くにある森から押し寄せてきていたのだ 俺が聞いた話はこのようなものであった この村の近くで大量の魔物の群れが確認され調査のために数人の村人を送ったが全員殺されたという報告が来た だがこの村にはこの程度の数の敵を倒すだけの武力が無い。そこで冒険者に助けを呼ぶための使者として1人送ったところ帰ってこなかったというものだ。そのことから村の人たちが思ったのは「もしかすると魔物に襲われたのかもしれない。このままでは危険である。すぐにこの村から出るべきだ」そう考え村長は直ぐに他の村に助けを求めにいくことにした だがこの村は辺境の地であるため、なかなか人が来ない、それでも2日程経つとこの村に向かって歩いてくる集団を発見したので彼らは急いで彼らの元に向かった。その道中彼らが襲われることはなかったが、着いた途端にその者達はどこかに行ってしまったらしい。
そして俺達はこの話を村長とアリサさん、俺達4人で聞いていた そして俺の質問に対する答えを聞いた師匠がいきなり大声で叫びだした 俺はびっくりしたのだがその師匠の顔は鬼気迫るもので、その迫力と声の大きさに全員が押し黙る 師匠はそのまま立ち上がり、俺の腕を掴んで走り出そうとした。その勢いはまるで嵐のようでありその速さに俺は何も出来ず引きずられるようにしてその場を後にした 俺が連れていかれた先はこの家にある地下の部屋で、俺は師匠に引き摺られている間ずっと文句を言い続けていたが無視され、そのまま中に入れられた 師匠は部屋の中にあった箱のような物を持ち上げ地面に落とすと何か呪文のようなものを唱えた 俺はその時初めてその部屋の中にあるものが見えた。
そこには無数の死体が横たわっていたのだ。俺はそれを見たとき一瞬で吐き気がこみ上げてきた だがそれと同時に頭の中では冷静に思考が巡っていた この人達をどうするか。まずは身元を確認する。だが俺の常識ではこれは出来ないだろうなと思い俺は師匠を問い詰めた
「この人らはおそらく俺がいた場所と同じところから来た人達なんでしょうね。それくらいはわかりますが、どうすればいいかなんて俺にはさっぱりわかりませんよ。」俺は師匠に尋ねる すると師匠はすぐにこう言った
「まず、貴方の服を貰えるかしら。それとマギアの持ち物も頂戴ね」そう言い放つ師匠 師匠はそれからしばらくぶつぶつ呟いていた そしてその後俺に話しかけると俺の手を引っ張った 俺が連れられた先にあった物は馬車だった そしてその中に乗り込んだ俺はその荷台に積まれたものを見て俺は唖然とした それは大量の武器や防具などが入っていた。しかもかなり高価なものだと一目で分かるほどのものばかりだった 俺がそのことについて考えているうちに師匠は自分の準備を終えたようでその準備したものの中から何かを取り出すとそれを持って部屋から出ようとする それを慌てて止めて俺は疑問をぶつけた
「どうしてこんなものがあるのか分からないんですが。それにこれってもしかして盗品じゃないんですか!?そんなものを俺が持ってちゃダメですよ!!」俺は焦ってそういった それを聞くとなぜか俺の目の前に戻ってきた そしてこう言うと再び俺を連れ出した。
「マギアはまだ自分の力に馴染めてないようね、でもこの世界に危ないものがあるってことは理解できたみたいね。マギアも今のうちに少しでも慣れておいたほうがいいわよ」
そう言われても何に慣れろと言うんだろうか?全く意味がわからない。俺はただひたすら混乱していた。
俺がそうやって考え込んでいるうちに目的地に着いたらしく馬車を降りろと言われ俺はそれにしたがう。師匠が降りた後俺もそのすぐ後ろに続いた。そうやってついた場所は村の外れに位置する小さな小屋の中だった。そこは俺が以前この世界に来たときに泊まったあの家だった。俺と師匠が初めて会った場所である 俺は師匠の言う通りに家の中のベッドに腰掛ける するとその瞬間俺は全身の力が抜けていくような感じになり体が重くなったように錯覚する。そして俺はそのまま寝転んだ 俺は目が覚めると知らない天井が見えたが、ここが自分の家であることに違和感を感じた 俺は昨日の出来事を思い出す そうだ、俺は昨日の夜から今日にかけて起こったことを思い返していた この世界にきてからのこと 俺が勇者として召喚されたこと 師匠に鍛えられながら一緒に旅をした事 師匠が消えた時のこと俺はそれらの記憶を整理したあと、ある結論を出した。それは、俺達はこれからも戦い続ける必要があるということだ。そして師匠はそのことに心当たりがありそうな顔つきだったのを今でも鮮明に覚えている。だがそれについて俺に話すことは無かった だから俺は今この世界で起きようとしている危機が一体どんなものか、師匠が言っていた魔王と呼ばれる者のこと そしてその者が本当に存在するのかどうか。俺には師匠が全てを知っているとは到底思えないが、もしかしたら師匠も師匠で俺には見えないところで色々な経験をしているのかもしれないな。
そう思うと少しだけ親近感を覚える 俺の体にも変化が起きていた。俺も俺なりに考えてみたが答えは分からなかった。とりあえず、師匠のいる所へ向かおう 俺の足取りは軽い、俺の中での優先順位が変わっていく 俺の心は晴れ渡っていて俺が勇者だと知ったときの周りの目線も今では気にならない
「師匠おはようございます!」俺が元気よく言うと師匠がこちらを振り向いてくれる
「随分と早いのね。もう少しゆっくり休んでいたかったんだけど。それで、今日から何をしましょうか?」
俺は、今やるべき事は決まっていると思っているが、あえて師匠からの提案に乗る事にした。師匠が提案してきた内容はかなり衝撃的ではあったが俺は、その案を快諾したのだった 俺達は朝食を取るために一度俺の家まで戻ると俺はアリサさんと会う約束をしていた事をふと思い出し、急いでアリサさんの待っているであろう村長宅へと向かうのであった 村長から話を聞かされたアリサさん達は村長が俺達に話してくれた内容をそのまま話したのだか村長の話にアリサさん達が知っている情報を加えて説明し始めたのだ 村長の話には勇者として呼ばれた人達が魔物と戦ってくれたという話があったが、どうやらそれだけではないようだ なんでもその勇者は、魔族と戦える程の実力を持つ凄腕の冒険者だったという 俺はこの村に来る前に、この村で戦った奴らのことを思い出していてそいつらが人間ではなくてゴブリンだったことに驚いた 俺が見たときは人間に見えたのに、やはりあいつらは何かの魔法か何かを使っていたというのだろう 俺はこの世界には様々な魔法が存在するということを思い浮かべ、俺自身魔法の使い方が分かってきたため俺は改めて師匠に感謝した 師匠がいなかったら俺は間違いなく死んでいるからだ そういえばこの世界に召喚されたばかりの時にアリサさんから教えてもらった事がある。この世界には本来なら人間は魔力を持っていなくその代わりに精霊がいて彼らと契約した人間が魔術を使うことがこの世界の理だと言っていたのだか俺にはその言葉がよく理解出来なかった そもそも俺はこの世界の常識を知らないのだ。だから俺には何も言えなかったのだが俺にその知識を与えてくれたのは師匠だ 俺は師匠には頭が上がらないなと思いつつ 師匠を見ると彼女は俺を見ていて微笑むだけで何も言わない 俺はそんな彼女の表情を見る度に心臓がドキッとするような不思議な気持ちになった 俺は彼女達の会話を聞きつつも、ずっとその事が頭から離れず悶々としながら聞き流していた。
俺が意識を取り戻してから約2週間が経った。俺は相変わらず毎日師匠との鍛錬を続けていた だが俺にはまだまだやることがあると最近気づいた 俺の目的は強くなることである。そのためには何をするべきなのかを考えることにした まずは師匠から言われたこの村の問題を解決するため、俺は村の周りを見回った 俺はゴブリンが襲ってくる原因を探るために俺は師匠から教わった探知術式を使った。この村の周りには大量の魔物が生息しており、その種類も豊富であるためその数は計り知れない だがその中で、一つ俺にはとても大きな存在感を示す存在があった 俺はすぐにその存在が近くにいないかを確認した。すると俺はこの村の近くにある森の中にそれを見つけた。俺の予想通りそれはゴブリンの群れでかなりの数のようであった。その数おおよそ500匹程度だ。この数をこの村は倒せないだろう。そしてこのまま放っておくと、また他の場所で被害が起こる可能性が高い。俺はこのことを師匠に知らせることにした 俺は村長さんの家に急いで向かい、アリサさんに師匠がいる部屋へと案内してもらって俺は中に入った そこには、師匠が椅子に座っていたので俺は挨拶をした
「師匠。実はさっきゴブ─」
俺の言葉を遮るようにいきなり怒鳴ってきたのは師匠だった
「ちょっと待ちなさい!今なんと言ったのかしら!?私には聞こえてたけどもう一度言ってくれないかしら?貴方今ゴブリンがなんとかって言ってなかったかしら?」
師匠が鬼のような形相でそう尋ねてきた 俺は正直ビビッたが、それでも勇気を出して言ったのがさっきの事を伝えた すると師匠は突然立ち上がってこう言うのだった
「わかったわ!!貴方の考えはよく分かったのだけど、私はそれを止めることはできない。それは何故かというとね私がそれを行うとこの村の人たちの居場所が無くなるからよ。」
俺はその意味を一瞬理解できなかったが、だんだんとその意味を理解していく 師匠が言うに師匠がそれを行えば、師匠の力を知る者たちからは疎まれて、その行動を見たこの村の人々は師匠に対して恐れを抱く。そして俺自身も師匠の強さが広まってしまった場合にはその恐怖の対象となる。そうなれば、その強さを求める者が現れるはずだ。師匠に修行をつけてもらおうとするものが出てくる可能性があると俺は考えていた。そうなると俺は確実に師匠と引き離される。それが一番嫌なのだ。だから師匠が何をしようが俺はそれに反抗することはできない。
それに俺はこの世界でまだやるべきことがあると自覚していたのだった 俺は師匠が言うことに従うと伝えたのだった それから俺と師匠は話し合いを続けた。そして俺はその話し合いで師匠から俺に命令が出された 俺に課せられた仕事はこの村に住む人々を守れということだった 俺もそれについては賛成で師匠が俺の為にしてくれたことを俺は全力でやり通す覚悟だった。
だが師匠はその仕事をやるにあたって俺に課題を出した。
「まず、この村に滞在する期間なんだけど最低でも一年、長くて二年間はこの村に滞在して貰うこと。それとこの村で何か困っていることや悩んでいることなどがあるか調べてちょうだい。この任務が完了できた場合、次の段階に進めると伝えておくわ。だからマギアも本気でこの依頼を取り組みなさい。この任務が成功出来たらご褒美をあげるわ。」
そして師匠のこの言葉を聞いた俺の顔が少し緩んだ気がする そう言い終わると俺は早速調査に取り掛かる 俺はまず最初にこの村で1番目に入る家へと向かった。俺が最初に向かったのは鍛冶屋だ この店は村で唯一の武器屋だった。俺が店に入っていった途端に、店のカウンターの奥から男の人が声をかけてくる
「いらっしゃーせー。あぁ君かい?この前この辺にゴブリンが居着いていたのを討伐しに来た冒険者の一人がこの店に寄ってくれたんだってな。ありがとう。この前は店が潰れるんじゃないかと心配したんだけど助かったぜ。お前さんのおかげで店を続けられそうだから礼を言わせてもらうぜ。それで今日はどの武器が欲しくて来たんだ?まぁあんたが望むものがあればの話なんだが。俺は鍛冶師兼、防具職人もやっていてな。一応俺の作るもんにはそこそこ自信はあるんでな。まあ買うかどうかはともかく見ていけや。」とまくし立てながら言ってきた 俺はそれを受けて、とりあえず見るだけ見させてくださいとお願いをして、見せてもらったのは、確かにいい出来のものであった ただその見た目が明らかに普通の剣とは違う形状をしている物だった 俺は気になりその質問を投げかける 俺の疑問に答えてくれたのはその店員さんでは無く、その店主さんで俺が見ていた武器を見せながら説明を始めてくれた その話によるとこれは特殊な鉱石で作られたもので切れ味が凄く良い上に軽いらしい そして魔力伝導率が高いから魔力を通す事で、斬撃や衝撃を与える事ができるようだ 俺は師匠が言っていた事を思い出す 確か師匠がこの前使っていた刀という武器は、魔力を通さずに普通に斬りつけただけでも相手を切れると言っていた。だから、俺にも扱えるはずと確信を持った 俺はとりあえずこれを試しに使いたいと思い購入する事にした 俺は、購入の際にその鉱石の値段を聞くと金貨3枚だというのだ。俺はその代金を支払ってその装備を手に入れた その後俺は次に向かうことにした 俺は村の人達に話しかけて、この村にゴブリンが出た際に何か変化はあったかなどを色々聞いてみた。俺が村長さんに頼んでこの依頼を受けたことを伝えるとそれについて知っている人がいた。俺は、その話を聞いて驚いた なんでも、ここ最近ゴブリン達が活発になってきているらしく、それによる被害は日に日に大きくなっているとのことだ その人はこの事をギルドに伝えると報酬が出ると噂が流れていると俺に教えたくれたのだ 俺はその情報を得られたことに満足してその場を離れようとした時に声をかけられた 俺は声をかけてくれた人の方へ振り返りお礼を伝えてまた村を探索しようとした時に、今度は女性から声をかけられた。俺に話しかけてきた女性は俺がこの村に来て初めて見かけた人だった。
彼女はアリサさんの家の近くで俺達が来るまで待っていたようだ 俺は彼女から話を聞くとどうやら俺がゴブリン退治の依頼を受けたことを知っていたようで
「私は、村にある薬草の採取や栽培を頼まれているのですが貴方もこの村を守る依頼を受けてくれたのですね。ありがとうございます。これから村の皆で貴方のことを守ります。なのでどうか頑張ってください。応援しています。ではまた後程」そう言い残してどこかに行ってしまった 彼女はこの村の住人であるようだったが俺に一言伝えた後は、もう俺には用が無いような感じだったので俺はそのまま村を出ようと思っていたが、俺がこの村を出る時に必ずこの人に見つかる気がしたので仕方なく彼女の後に付いていくことにする そして俺は彼女にこの村の近くにある森に居るはずのゴブリンの集団を倒すためにここに来たと言うと
「分かりました。私も同行させていただきましょう。この前の魔物討伐の時に、ゴブリンの大群を私達の目の前で簡単に蹴散らしてしまった貴女の強さは本物だと私は思いました。なので私は貴方を信じると共に、この村を守ろうとする貴方に私の命を託したいと思えるほどの強い思いが込み上げてきてしまって今すぐにでもゴブリンの群れと戦いたいと思っている自分がここにいるのですよ。なので私はゴブリンを倒しに行かせてもらいたいです!」と言い俺の意見を待つように沈黙している そしてこの沈黙に耐えきれなかったのか、その沈黙を破って口を開いた「やっぱり今の話は聞かなかったことにしといてください!なんか急に怖くなって来ちゃったんですけどね、ふっ。」と苦笑いしながら言う彼女を見て俺は笑ってしまったが直ぐに真剣な顔つきに戻った
「え?何が面白かったですか?」と言われてしまったが、俺は気にせずにこう言った
「いえ何でもありませんよ。さっきはすみませんでした。じゃあお言葉に甘えて一緒に戦ってもらいますね。」そう言い俺とアリシアさんで森へと入って行くのであった。
俺はアリサさんとこの村から歩いて2分ほどの距離に在る森の中に入って行った この森の中には魔物の群れが存在するがそれはゴブリンやオークなどの一般的なものばかりで大して強くは無かった。
アリサさんも先程の俺の発言が相当心に刺さっているみたいで、「さっきの事は忘れてくれませんか。本当に恥ずかしいので。」と赤面していた そんな彼女を見ていると俺の方まで恥ずかくなってきて顔を合わせられない状態だったので 俺達はお互いそっぽを向いて会話をしていた だがこの状態で戦闘などできるわけがなく俺は集中力を切らしてしまっていた。
するとその時俺は背後に嫌なものを感じたのだった 俺の勘は良く当たるのである。
だから今回もその嫌な雰囲気は俺の嫌な予感が的中するものだと理解できた 俺の直感が警鐘がガンガン鳴り響いて頭がどうにかなりそうになりながら俺は咄嵯に振り返って攻撃を防ぐ態勢を取った 俺は背中に持っていた剣を取り出し防御体制を取りながら敵の攻撃に備えていた。しかし敵はこちらが思っていたものとは全く違って現れた。そう俺の背後に現れたのはこの村の門で警備を行っていた男の一人であり師匠が倒した男の上司にあたる存在の男だった。この男が俺に剣を振り下ろしてくる 俺はそれをなんとかギリギリのところで防いだ そして、男は続けて二撃目三撃目を繰り出すと俺が構えるよりも速く攻撃を繰り出してきている このまま俺は攻撃を受け続けているといずれ体力が尽きてやられてしまう そう思った俺は、俺が使っている剣術の中で最も得意とする技で相手に対抗するしかないと思い、それを実行した その動きは、まるで相手に自分と同じような動きをしている錯覚を抱かせることが出来る そして俺の動きに釣られていく 相手の動きが完全に止まった一瞬を逃さず俺は反撃を開始した。だが、相手がこの一撃を食らっても倒れることは無いと判断すると即座に距離を取って次の手に移った この一連の動作に時間をかけすぎたせいで相手はもう俺が何処にいるかを見失っているはずだ。その隙をついて攻撃を仕掛けたのだった 流石はあの時の男と言わざるを得ない強さだった。だがこの程度の攻撃なら俺は耐えることができるので、俺は遠慮なく自分の力を発揮させてもらったのだった その結果として相手は気絶したのだった その後、アリサさんと合流し、村に戻り事情を説明した後にアリサさんと一緒に村周辺の見回りを行ったのであった そして夜になると、村には魔物が侵入しないように村の周囲を囲む柵を作っておいたのだ これで村の安全性は更に高まったと言えるだろう こうして、俺はこの村に数日間留まることとなった。その間にゴブリン達の襲撃はあったが、特に大きな被害も無く乗り越えられた そして俺は師匠の元へ戻る為の準備を始めることにしたのだが、まだゴブリン達の群れを倒したという知らせが村に届いていないらしく師匠が帰ってこないらしい。なので俺は、この村で修行をしようと思ったのだ。
そして俺がこの村に来てから一週間が経過したある日の事 遂に俺は師匠がこの世界に転生してくる事を知っている そう俺の親友の少年と出会ったのだ この日俺の目の前に一人の青年が現れた その人物は金髪碧眼のイケメンなのだが服装に関してはかなり着崩していて いかにも遊び人であると言った印象を与えてくる見た目をしていた。
そして彼は俺を見ると開口一番にこう言ってきた
「おい。あんたは冒険者か?俺は冒険者でな。冒険者のランクもC+って所だ。」
俺はこの質問に対してどう答えれば良いか悩んでしまっていた。ここで本当のことを話せば俺が勇者だということがバレてしまう恐れがあるのだ。俺は、とりあえずこの人がどういう意図を持って話しかけて来たのか分からない以上は下手に嘘をつく訳にはいかないと判断し、この質問には答えず無言を貫き通す事にした。この行動を見た彼も俺に何かしら理由があるのだと思い込んでくれていたらしく「俺にも色々あって話せない事があるからお前にもそういう事情があったんだよな。悪かったな、いきなり初対面で変なこと聞いて。」と言って謝ってくれた そして、この謝罪を受けて俺が何も返さないのを不自然だと考えたのであろう。この人はすぐに話題を変えてきて、自己紹介を始めた。彼の名前はアリオンというらしい そしてこの人との出会いにより、俺とこの世界の未来が大きく変わってしまうとはこの時の俺は思いもしなかった そして俺はこの人と暫く雑談をして過ごした 俺はこの人の事を少し信用し始めてきた 俺はこの人のことを師匠に似ているなと感じたのだ。
なので俺は彼には俺の知っている知識を教えることにした 俺の話を聞いた後 俺の話を理解した彼はこう聞いてきた
「つまりお前は俺にこの世界に存在する『魔術』について教えてくれる。ということなのか?」と聞かれたので俺はそれに肯定の意を示してから 俺は彼がどのような経緯で魔術の存在を知ったのか聞いた 俺が聞きたかったのはこの人は俺の知らない所で、誰かが魔王を倒そうとしていることに気がついているのではないか、そして俺のことを疑うためにこんな質問をしてきたのではないかと俺は考えていた。
そして俺は俺に問いかけに答える代わりにこの人も同じように俺の素性を探ろうとする可能性があるので 俺もこの人からこの世界を生きる上で知っておかなくてはならないような常識をいくつか教えてもらうと彼に提案をした。
それからこの世界での生活に慣れ始めた頃俺は 村の人たちからの依頼をこなし続けていた 俺は毎日村を襲ってくる魔獣を倒すために、アリサさんの付き添いでこの村の外に出かけるようになっていた。そしてアリサさんに付いていく形で俺は魔物討伐に参加していた。
魔物との戦闘の時には常にアリサさんと一緒だった為、俺は彼女の戦闘を見て学ぶことが多かったのである。そんな生活を続けていると、次第にアリサさんからは俺を弟子にして欲しいと言われるようになっていった。
最初は断っていた俺であったが、俺も断ることに飽きてきて最終的には彼女に弟子入りを承諾することにした。俺は彼女との修行の中でこの世界の知識と技術を習得することに努めたのであった。この世界に転移する前の俺は剣術と魔法の両方を使うことができるオールラウンダータイプの戦闘スタイルを得意としていたので、これからの課題として魔法の扱い方を学んでいこうと考えていたのだった。
俺はアリシアに指導を受けることになってから2年ほど経過していた。その頃になると俺とアリシアはかなりの実力を付けていた。俺達は今この世界で起こっている事件を知るため、ある場所へと向かっていた それはこの世界にある3国の一つであるアルフォード王国だった。俺がなぜここに来たのか、それはこの国が近頃物騒になっているからだ。その理由は先日、国王であるガルーダ=アルフォート様が暗殺されてしまったのだ。それによりこの国は荒れているとの噂を聞きつけて、俺は真相を探る為に、そしてこの事件の黒幕を探す為にこの国に訪れているのだった。そして俺はアリシアさんとこの王都の城下町へと足を踏み入れて行った。
俺達が城の前に辿り着くと衛兵が俺達に近づいて来て、こう告げるのであった「私はこの城の騎士団長を務めております、ダリルと申します。お待ちしておりました。この城は今現在危険に晒されております。なのでどうか城内に居る間はあまり大きな声をお出しにならないようお願い致します。」
この発言を聞き俺の胸には緊張感が漂っていた。
アリシアも俺と同じ思いのようだ この状況下でこの男に問いただせる程の度胸は今の俺には持ち合わせていなかった。俺はとりあえず、この城に用があるので中に入りたいとだけ言ってみることにした するとこの男は快く迎え入れてくれたので、俺達は早速謁見の間へと向かうのだった。
そうして俺はついにこの国の王の面前に立った。
そして俺とアリシアは王に呼び出され、玉座の前で膝を突き頭を下げた。そしてこの王が話を始める
「我が娘、シルビアよ、何故このような男を連れ込んだのじゃ?貴女は余の命を狙っている者が城内に潜んでいると言っていたはずじゃが?」
俺が連れ込まれた側だというのにこの発言 そしてこの男の言葉を聞いた途端、隣にいた俺の妻でありアリサさんの母でもあるマリアが突然笑い出したのだ そう俺達の家族は既に、俺がこの世界の救世主であることを全て知っており この男に俺が本当に救世主であるか確認してもらうべく俺がこの王の前に現れるように仕向けたのは俺の家族達だったのだ。だから、俺には事前に何がこの先で起こるのかが分かっている。俺はこの場で自分の素性を明かすかどうかを考えていたが、やはり隠すのは難しいと考え自分の身分を明かす事にした。俺の名乗りに王様は動揺していたのだが、その瞬間に後ろから一人の男が俺の首筋に向けて剣を振り下ろそうとしていた。俺はその攻撃を咄嵯に察知したが間に合わない 俺はもうダメだと悟り、目を瞑ってしまったのだが しかし、剣は俺を切り裂かず、その攻撃を俺の代わりに受けて弾き飛ばしたのは なんとこの場に現れて剣を振り下ろしたその本人だったのだ そして俺は彼の姿を見て驚愕した その人物の髪は白に近い灰色で肌も白く、そして目元まで伸びた髪の毛のせいでその目を確認することはできない。だが俺はこの人を知らない訳では無かった。
そうこの人は、俺が勇者を目指していた頃の時にこの世界に存在した 伝説の勇者、その人だったのだ。そして俺はこの時理解したのだ 俺はここで死んで、異世界への転移が行われることを、だが俺が予想したのとは違って この人の口から放たれたのは俺を殺すという言葉では無く助けるというもので 俺を助けてくれた。しかもこの人は「俺はこの世界の勇者ではないけど、お前を助けることくらいなら出来るはずだ。だからお前は今だけは安心してこの王城の中に居てくれ。」
俺はこの言葉を聞き涙を流してしまった。今まで心細かった気持ちにようやく光が差してくれた気がしたのだ そしてその後この勇者を名乗る人があの暗殺者の人達を瞬殺してしまうという衝撃の事実が発覚してしまうのだが 俺はこの人の正体を知っていたので、驚くこともなかった。俺が感動しているうちにいつの間にか話は進んでいたようで、何故か俺達は夫婦になる約束をする羽目になってしまったのだ この展開には流石のこの俺でもビックリしたがこの人も乗り気みたいだし別に良いかと思いそのまま受け入れることにした。そうすると今度は王様と俺達の結婚式の話にまで進んでいったので俺は全力で拒否をして、結局この話を無しにすることに成功し 俺がここにやって来た目的を伝えることが出来た。
この国の状況を知りたかったので、とりあえずは現状のこの国の状況を聞くことにし、そしてそれが終わるとこの人がなぜこの場所にやってきたのかも聞いた
「お前が俺の名前を知ってる理由は、まあ、大体察することができるんだがな、俺の名はカイス、お前は今から俺が知っている情報を伝えておくが絶対に誰にも喋ったりはしないで欲しい。この国には魔王軍の配下が紛れ込んでいる。俺はこの国に潜入していた幹部の一人を倒したことで、俺がここにいることを気づかれたと思う。俺とこの国の王は繋がっているから俺はここに潜入することができたのだ、俺はこの後王からある指令を受けている。」
俺はこの発言を聞いてかなり驚いたが冷静を装い言葉を続けた そして俺はこの人に協力を求める事に決めたのである。俺は自分が救世主だと言うことをまだ隠しながら会話を続けることにした
「俺に協力してもらえないだろうか。正直なところ、俺はあんたの助けがないとこの城を脱出するのにもかなりの時間がかかるかもしれない。それに、さっきのあいつは恐らく魔族の幹部だ、このままこの城にいると俺とあんただけでなく、国民全員が危険に晒してしまう可能性があるんだ。」
この言葉を聞いていたこの男は少し悩んでから俺に手を差し伸べて俺の協力を受け入れたのだった。そして俺は協力を得る代わりにこの男に『カイト』という名前を与えて、カイスを正式に仲間に入れることに成功したのだった。
その後この男は城の者達に顔がバレないように仮面を身に着けることにして俺はそんな姿のこいつを連れてこの城の兵士達の訓練所に向かったのである。
この男の戦闘力の高さを見てもらうため、俺はこの男の力を試してみることに決めていたのだ。そこで、まずはこの国の精鋭部隊、その中でも一番強いであろう隊長クラスの者と戦うことになった。この国の兵隊の強さを確かめる為なのだ 当然だが相手の強さはかなりのものだったので俺は最初から手加減なしで行くことにする 俺はこの男がどの程度の力で戦っているのか確かめる為に本気で戦ったのだが、それでも余裕で勝利する事ができたのである そして俺の力を見せつける事に無事成功したところで俺達はその場を立ち去ろうとした時だった。
「待て、貴様ら二人とも今すぐ俺と勝負しろ。俺を倒せるのならばこの国の精鋭部隊の隊長の座を賭けて勝負を受けてやる」そう言い放ってきた男に対して俺達はもちろんその提案を受け入れようと思っていた だが、その時、俺は何か嫌なものを感じ取り振り返ってみてみると そこには黒いフードを被った男と女がいたのだった そう、こいつは魔王の手下であり俺の天敵である 暗殺者だったのだ そうすると俺の隣に立っていたこの男がいきなり俺を抱え込んでこの建物の窓から飛び降りやがったのだ。俺は地面にぶつかる直前になんとか体勢を整えてから着地することに成功したのだが俺はこの人に文句を言いたくなった。
だってこの人が急に投げなければ俺は死んでいただろうしこの建物の中で戦えば良かっただけだと思うんだけど。と心の中で不満を抱いていると、どうやらその答えをこの人から教えてもらった
「お前はまだ弱い、これから先の戦いの為にはもっと強くなる必要がある、だからこの程度の事でビビッてちゃダメなんだぜ。分かったな?それに今、このタイミングで襲ってきている時点で相手の実力がどれだけのモノなのかは想像できるだろ。つまりは今のお前ではアイツラの実力を測ることすらできていない。だからお前に経験を積んで貰うためにわざわざここから飛び出してやったんだよ。これで感謝してくれないと、いくらなんでもそれは無理なお願いすぎると思うんだよね?」
そう言われてしまうと確かにそうかもしれなかった そしてそれからはしばらくの間はひたすら修行漬けの生活になった だけど、俺達はまだまだ強くなれる。何故ならこの人は伝説と呼ばれるほどの強さを持った人間だからだ。俺もいずれこの人に追いついて見せる、俺はそう思い日々修行に励んでいた そして1年後、俺達はようやく旅を再開することができるようになり、その時には既に俺は自分の事を『俺』と呼び始め 一人称は俺のままにしておくことに決めたのだった。そして俺はこの世界に転移した時に着ていた学校の制服に身を包むことにした この世界の勇者の正装のようなものなので、俺がこの服を着るのは当たり前のことと言えるだろう そして俺達が出発の準備を終え、城の前にたどり着いた時に俺はあの男と最後の別れを交わすのであった 俺はこの時にこの人と離れてしまう事に若干の不安を覚えていたが、この男の言葉を聞いた瞬間その考えは完全に吹き飛んでいた
「お前が強くなったら俺も会いに行ってやっても良いぜ。お前がそこまで強けりゃ、の話だがな。お前がどこまで強くなれたか楽しみにしているよ。じゃあ、俺達も出発するか。お前達には今度こそ幸せになって欲しいと思ってる。だけど俺はもう会う事は出来ねえけどお前なら俺がいなくてもどうにか出来るだろ。だからお前はしっかり生き続けてくれると嬉しい。そんで俺に会った時はまた一緒に酒でも飲もう。その時に俺はきっと酔って記憶をなくしてるからお前の事を完全に覚えている保証はないかもしれないがな。それともう一つ伝えておかなければならない事がある。この国はもう、あまり長くは無い、だからこそ俺がこうしてここにやってきたのだ。俺はこの国に巣食う悪を消し去って来るつもりだ。俺一人ではおそらく不可能だろうが、今回は協力者がいる。そして俺はそいつと一緒に必ずこの国を救うと誓おう。まぁこの約束が守られるかは俺が生きて帰って来れればの話だが。まぁこの話は今はここまでにしておくとしよう。最後に、俺はもうしばらくこの城に留まるがその間に俺が帰ってくるかは分からない。もし、この約束が果たされる前にこの国から出ていく事になったとしたならば俺が帰ってきたときにでもその時にまたこの国の現状を教えてくれ。俺はお前達のことを応援しているぞ。それじゃ、お前の未来が良いものであるように。俺の名前は『カイス』だ、忘れんなよ!」
この人はそう言って俺達の前から去っていった。
俺はあの人の姿が見えなくなると、あの人の言った言葉を思い出し、改めて覚悟を決めるのであった。
この世界を救い、あの人が戻ってきたときには笑顔で迎え入れてやろうと。
あの人が消えた日から約3年の月日が経ち、俺は15歳になっていた。あの人との約束を果たす為に俺はこの世界にある様々な問題を解決して回っていた。まず最初に、この国を救わなくては意味が無いと思った俺は 俺はこの国の王様に会いに行く事にした。この王様には昔、何度かお世話になったことがあって俺はこの人に気に入られていたので、案外簡単に面会する事ができ、俺の目的を伝える事に成功したのである。王様もこの話には賛成してくれたが この国の現状を考えるとこの方法しかないと判断した俺はすぐに王様を城に呼び出してもらい、俺が城を訪れたことを城の者に知らせてもらうことにし、そして俺とカイスは城内に用意された会議室に向かい、今後の対策を考え始める
「俺の考えは単純で簡単だ。俺の予想が当たっていれば魔王軍の幹部がこの城の中に紛れ込んでいるはずだ、だからまずはその幹部を見つけ出して始末すること、そうすれば俺の目的は達成されたようなものだからこの城をあとにする事ができる。お前はこの城の者達を全員殺すことはしたくないんだろ?だったらその作戦で行くしか無いと思うが、どうする?」
この男はそう言うが正直な所、この男が本気で動けば恐らく俺がこの城に来た理由は完全に無駄になってしまう。この男が本気で暴れた場合はこの国の王ですら止めることは出来ないだろうからな
「分かった。お前に任せよう」
俺はそれだけ伝えるとカイスもそれに了解の意を返してくれた
「それなら早速行動に移ろうと思う。この部屋から外に出た瞬間、俺が気配を探るのに集中しても問題ない状況を作り出す必要があるからお前は俺の邪魔にならないような位置にいろ。」
この男の考えていることが分かった俺は部屋の扉を少しだけ開けて外の状況を確認しようとしたのだがその行動を止められてしまった
「そこから先は危険だ。今この部屋に魔道具を作動させた。この部屋の中の音は一切外に漏れていない筈だ。それにこの部屋の周りを兵士で囲んだから俺達が何かしても即座に気づくことが出来るから安心してくれ。まぁ、とりあえずそんなことよりも今の状況の確認をしてしまわないか?」
カイスのその言葉に俺は疑問を抱きながらこの男が言っていることをそのまま理解することにした 俺はこの男がなぜこの城から出ないのかとずっと考えていた。
そしてカイスが言った『俺はこの城を潰したいわけじゃない』という言葉に俺は違和感を覚えていた。カイスほどの実力者が本当にこの国を滅ぼしたいのならば、何もしないままにこの国が滅ぶまで放っておくことなどせずに直ぐにでも終わらせるべきだ。しかしそうしなかった理由はこの国に対して何らかの感情があるという事なのだろうと考えていたのだが どうやら違ったようだ。
この男の真意を測りかねて俺は黙ったままカイスの言葉を待つことにした
「さて、本題に入らせてもらうがお前は魔王についてどこまで知ってるか聞かせて欲しい」
いきなりの話題の変化に俺は戸惑ってしまった
「なにを突然。お前はいったい何が言いたいんだ?」
俺は思わずこの男の言葉を疑いそうになった 俺にとって最も大切な存在は彼女しかいない。この男とは比べ物にすらならない程の存在価値だ。この男と比べる事自体が間違いだと俺は思っていた
「この国の王としての立場から言わせてもらえば、魔王軍の幹部達を俺が倒してくれるならこの国は安泰だ。だけどな、この国に魔王軍の幹部達が紛れ込んだ時点でこの国の平和などあり得ない。俺はこの国がこのまま魔王軍に占領されたままになっている事が許せないんだよ。俺が魔王軍に手を出さない理由なんてものは一つだ。魔王軍は倒すべき対象であり、魔王は倒さない。つまり、俺がやるんじゃなくお前にやってもらうってことだ。この城の中に入った時点で既に状況は変わったんだよ。この城にいる奴らを俺は殺さずに無力化しなければならないが、それはお前もそうだ。この城にいた兵士達も、城の中に隠れているだろう暗殺者共も、お前も俺が殺してしまう訳にはいかないんだ。それに俺達がこの城を出た瞬間この城は崩れる可能性がある。この城の中にはこの国の王族とその直属の騎士達だけを残しておいたが俺の実力を知っているものたちだけで構成されている訳ではない、だから俺はその者達を殺すことなくこの場を去る。その為に今この状況を作り出しているというわけだ。」
なるほどな、だからわざわざこの男は自らの力でこの状況を作り出したということなのか
「それはわかった。つまりお前は今この城の人間たちを逃がす為に、そしてこの城から逃げ出そうとしている俺の為に、この部屋を完全な密室空間にしたと言うことでいいのか?それで俺はこれからどうやって魔王軍の幹部を倒す?まさか俺が倒すだなんていうつまらないことを言うつもりはないよな?」
俺はこの男の意図はある程度読み取ることが出来たがあえてそれを言葉にして聞いてみる 俺の考えが間違っていないならきっとその通りだと確信していたが そして俺の質問にこの男は当たり前だという風に即答した
「俺の本当の狙いは『勇者』である『花崎 真紀』をこちら側に引き込む為だ。彼女は今はまだ完全には勇者の使命というものに取り憑かれている状態ではない。だから俺は彼女と会話をすることで彼女を俺達の方に引き込むことを狙っている。彼女が俺たちの仲間になれば必然的に魔王の幹部も彼女の下につくことになる。そうすれば俺の目的を達成することができるという算段だよ。お前がこの任務を受けるにあたって必要な条件は『勇者』と直接の関わりを持つことが重要になる。この国を救うにしても勇者の協力無しでは無理だからな。だからこそ俺はこの城の中で彼女に接触する。お前も手伝ってくれるな?」
俺はその言葉で全てを察してしまっていた。俺の役目はただひたすらに強くなってこの男の力になれれば良いのだ。そうしてこの男の目的さえ叶えることが出来れば後はどうなろうとも知ったことではない この男はおそらく自分の目的の為にはこの国を潰してしまうつもりだ。この国にはそこまで思い入れがあるわけではない むしろ無くした方がいいくらいなのだが俺が手を貸してやれば確実に成功するであろう計画でもあるのだろう この男がこの国を壊そうとしていないのはきっと俺に約束を守って貰うためなんだと思う。この男にもこの国の人々に恩義があるのだ。だからこそ、この国の人々を助けたいという気持ちと自分がこの国にしたかったことを全てこの国の住人にやらせてあげたいという気持ちの間で苦しんでいるのではないか この男の考えていることは分かる。この国の人間が幸せになることこそがこの男の願いなのだろう。
だがこの男がどれだけ善行を積んだとしても俺達は救われないだろう。この男の行為によって幸せになる人がいたところで、俺達が救われなければ意味がない。この男が本当に成し遂げたかったこともこの国が滅びた後の世界に生きる人々のことを考えてのものだったんだと思う そしてこの男は俺達に助けを求めたのだと思う この男は優しい、自分以外の誰かの幸福のためにこの世界を変えたいと本気で願っているのだろう 俺だってこの男の望みをかなえてやりたいと思っている。この男が俺に求めているのは世界を変えること それができるのならば俺はどんなことでもしよう。
たとえそれが世界の終わりを意味することであろうと俺は受け入れる。この世界から争いが消えれば俺は満足なんだ。世界が変わってもこの国だけは残ってくれればいいと俺は思う そのために俺にできることなら何でもするとこの男と約束してしまったのだし 俺はその覚悟を今一度決め、俺がこれからやることと俺の役目をこの男の口から聞くためにこの部屋を出るのであった。
この部屋から出るとそこには俺の知っている人が立っていた その人は俺がこの部屋に入ってきたことを確認するとゆっくりと話し始めてくれた
「私は貴方に謝らなければならないことがあるの、私の身勝手で貴女の人生を大きく狂わせる結果になってしまったことを深く謝罪します。ごめんなさい」
その女性はそう言うと頭を下げた この女性が一体何を言っているのか分からなかった。俺をここに送り込んだ人物こそこの女性だと俺は知っていたからな それに俺のことを勝手に召喚しやがった張本人だぞ?俺の人生の全てがめちゃくちゃになったのはこいつのせいでしかないのだから、俺のこの世界での生活の殆どはこの女性のわがままで始まり、この女性の行動で終わっていた それに俺は何度も死ぬ思いをしながら、何とかこの国の危機を救ったんだ、感謝をされることはあったにせよ恨まれる覚えなど微塵もないはず 俺は目の前の女性が俺に言ったことに心当たりがなかったので、そのことを伝えることにした
「私には全くと言って良い程に身に覚えが無いのだが」
俺のそんな言葉を聞いてその人物は一瞬悲しげな表情を見せた そのあとにこの人物が続けて話したことは信じられないことばかりだった
「実は、私がやった事は本当はやってはいけなかったことなのです。貴方には本当に申し訳ないことをしてしまいました。本当にすみません。本来なら私がどうにかしなければならぬ事態だったのですが。もう時間が無くなっていたものでしたので仕方が無かったという事で勘弁して欲しいです。しかしそれでもあの時にああしなければならなかったのでああいう形にさせて頂きました。」
正直この話が本当なのか俺にとっては判断がつかないが俺は一応この話を信じる事にしていた。何故なら俺が今までにしてきた苦労の殆どはこの女の我ままから始まったことだと分かったからだ。
この女性は自分の目的の為だけに他人を利用してきたんだ。
そして俺を都合の良い駒のように扱い、自分の好きなように扱ってこの世界の戦争を全て俺が解決しろなんて無茶な命令まで俺にさせていたのだ。まあそんなことよりこの女性は『時が来たらお前を元の世界に戻せるようになる』みたいなことを俺に言っておきながらこの国にはそんなことをするための設備など存在しなかったんだ。
つまりこの女性は嘘ばかり言っていたということになるんだ。この国の人達の幸せを願ってこの国に居たという事だったが、俺からしたらお前は悪魔だと言いたくなってしまうほどだ 俺がこの事実を知った時はさっきの言葉をこの女に告げようかと思ったがこの女の話を聞いた限りは俺はどうやら元の世界に戻ることができないらしいんだ。
だから俺はこの女性を許してしまうんだ 俺はこの時初めて気が付いた。俺はこの女性の事を好きになっていたようだ。
だから、この女性のお願いだったら俺はどんなことでもやってやろうと思っていたんだ。
この女性を俺が守れるのならばこの世界を終わらせてしまおうとさえ思っていた。
だけど今は少し状況が違う。この俺の大切な少女を守る為に、俺は戦わなければならない。
俺が今からやらなくてはならないのは魔王軍の幹部である魔族の中でも最強と呼ばれている七柱のうちの一角を倒さなければならないということだ 魔王は恐らくこの国にいるのだろう そう考えた瞬間に俺の中に浮かんできたのは師匠との修行中の出来事だ。その時に俺は魔王を倒したと言っていたのだ そして魔王軍も人間も関係なく平等に扱うと言った時の師匠の目はまるで別人の様に恐ろしかったのを覚えている。
(俺はまだ強くなっている、この程度は楽々乗り越えられる)
俺の中に確信があった。この魔王は今の自分では到底かなわない敵だということは分かっている、しかしこの程度がこの先の壁だとすれば俺はもっと強くなれるはずだとそう思った。
俺の心が折れることは無かった、そして俺は今この世界を終わらせるために魔王に挑むのであった 今俺はとある森の中を歩いていた なぜこのようなことになっているのかというと、俺は師匠と共に旅に出ていた その時に、この森は俺にとって思い出深い場所なんだ ここは俺がこの世界で最初に住んでいた所だからね。この世界に転移させられたのは本当に最悪だと思っていたが ここで過ごした時間は今でも楽しいと思える この場所が俺の記憶の中で一番印象に残っている 俺はこれから魔王の幹部の一人を倒す為に魔王城へと向かうのだが魔王城への道中にこの森は存在していた 魔王城に行く前にどうしてもこの森を通らないければいけないのだ まあその為にはあの男の協力が必要だった。あいつがいなければこの魔王の幹部と俺だけでは勝てない 俺はこの魔王の幹部と俺が二人では絶対に勝てないという確信があったため、協力してくれることを祈るしかない。
そう考えているうちに俺は魔王城へと続く道の前に辿り着いた。
俺がこの道を歩いていると後ろの方から声がした 俺は後ろを振り向くとそこには一人の青年の姿が見え、俺は思わず目を奪われてしまった。
「やっと来ましたか。遅いですよ。僕も貴方に早く着いて欲しいんですよ。こんなにも待ったんですから僕の話を聞く権利があると思いますけど?」その男はこの場に似つかわしくないような雰囲気を放っていた。この青年がただの子供なら何の疑問もなく俺もその青年の話を聞いてあげていたことだろう しかしその男から放たれている空気はとても子供のものには見えず、大人でも出すことの出来るような雰囲気ではなかったのだ この俺が気圧されてしまうとはな
「俺も君と話したいところなのだが急いでいるので後にしてくれないかね」
俺のその一言を聞き、青年の顔色が変わる
「ほう、随分と舐めた口をきいてますねぇ。あなたのような人が、僕よりも上の立場にいるなんて信じられないですよ」その男が発した言葉の後には静寂が漂っており、俺は一瞬その言葉を理解できなかった だがその男の言葉でようやく自分の立場を理解することが出来た 俺の後ろには魔王城の扉があるのだ 俺は背後を振り返ろうとしたがその行動を起こす直前に体が地面に吸い込まれるようにして地面に衝突してしまっていた。
そこで俺は気を失った 目が覚めるとそこは洞窟の中のようで俺は壁によりかかって座らされていた 辺りを見渡すとどうやら俺一人しかいないようだ。
だがそこに現れた人物によって俺がここにいることが知られてしまった 俺の前に現れた人物は全身真っ黒な服を着た男で顔に不気味な笑みを浮かべこちらを見ていた
「こんにちわ。どうだい?調子の方は」俺は突然のその質問に対して何も返すことが出来なかった。俺に喋らせる気がないように感じるほどの速さで会話を進められてしまっている。俺はその男の問いに対して答えることが何故か出来ずにいた。俺はこいつのペースに巻き込まれないようにする為
「俺に話しかけても時間の無駄だよ。それよりも俺を解放してくれるんだったら、俺の用件だけ手短に聞いてくれ。」俺の返答を聞いたそいつは再び不気味な笑顔を作りながらこう言い放った
「お前を解放するわけが無いだろ?この俺から逃げ出せると思っているのか?それに、お仲間さんの方はもう俺が殺したからお前を助ける人は誰一人としていないんだよ」俺は目の前のこの男から殺気に似たような気配を感じていた。それは俺がこの世界に来てから一度も感じたことの無かった類のもので、それが意味するのはこの男が今から俺を殺すつもりだということだ。俺がこの男に殺される理由は無いと思う。だけどその男の殺意には抗うことができなかった この男の実力はかなり高いと思う。今までに戦ってきたどの強者と比較をしてもこの男が一番強いと言える それほどまでにこの男からは只ならぬ力を感じる。
この男は一体どれほどの修羅場をくぐり抜けてきたのだろうか。俺にはこの男が何を目的にしているのかが全くわからないが俺に分かるのはこの男の狙いはこの俺ただ一人だという事だけだった。俺はどうにかこの場を逃れようとするがこの男は魔法を使って俺に結界を張り、この場を脱出させまいとしている そのおかげで俺は逃げることができなくなっていた。しかし俺は諦める訳には行かなかったんだ 俺が死ねば俺は本当に死んでしまうだろう それなのに目の前の男の目的を聞けずにこの場で死んでしまって良い筈が無いんだ 俺はこの状況を脱しようと考え始めた この男は何を目的としていてこの男の目的は一体何なのだろう 俺は思考を続けるが一向に答えが思い浮かばなかった 俺の考えを読んだかのようにこの黒い服を来た男は言葉を発し、そしてその続きを言った。
この男が言うことを簡単にまとめるとこの男が俺を殺しに来た目的は俺の力を我が物にしたいらしい つまりはこいつも魔族でこの世界を滅ぼしたいと考えているのだろう こいつも魔族ならこいつを殺せばいいんだ 俺はそんなことを考え始めていたがそんなことをしてもなんの意味も無い そもそもそんなことは無理な話だったんだ。俺の魔力がこの世界での俺の本来のレベルと桁外れに強いことなんて、あの師匠とずっと共に修行していた俺にとっては当たり前の事だった。だから俺にはこいつしかいないと思っていた 俺はどうにかこの状況を打破出来ないものかと思考をフル回転させて考える だがそんな考えもすぐに終わってしまった そう考えている内にも時間は進んでいく その時に、この男からとんでもない提案がされた この男は自分の正体を教えてくれた。そして自分が魔王の幹部であることも教えてくれたのだ。そしてこの男は自分が持っているスキルを教えると言った。
俺はそれを承諾してしまいそうになったが そんなことをしたら確実に俺は殺されてしまうのだろう 俺は何とか話をそらそうとするがそんなことをしても直ぐに次の話に移ってしまい結局俺は何も話を逸らす事が出来なかった 俺はこのままではこの男が本当に話そうとしていることを話すまで俺を逃がす事はしないということを悟ったため、仕方がなくその男の話を聞くことにしてしまっていた。
そしてその話の内容というのは魔王軍がこの世界を侵略しようと企んでいるということだ この男は魔族側のスパイとして送り込まれていた 俺はその話が事実かどうか確認しようと思い、魔王軍のことを聞いてみたが どうやら本当のことだったらしく、俺はこの情報を手に入れられたのはラッキーだと思った これで少しは勝率が上がってきたかもしれない そのあとも色々と話し合いをしたのだが結局のところ、魔王の幹部といえども一人でも十分この国を攻め落とせる程度の強さだと言うことだ。俺は魔王の幹部を倒さなければいけないのだが 俺も魔王幹部を倒すことが出来て良かった 何故なら俺はこれからもずっと戦い続けるつもりだったからだ 魔王を倒すまでは俺は戦うのを辞める事はできないだろう だから、俺に選択肢は無かったのだ 俺はこれからもずっと戦い続けなければならないのだ 俺達は森の中に入り込んでいった 俺達と言っても俺とこの男だけなのだが、その男は俺の事をかなり嫌っているみたいであまり話したがらなかった。俺は仕方なく一人で森を進んでいた。その森の中には動物などが生息しており魔物なども当然存在している 俺はまだその森に詳しくないから魔物が現れた時は倒す事が出来ていたが、流石に慣れていないせいで苦戦してしまう時が何度かあった。
その時俺はこの世界に転生してから初めて命のやり取りをしていたので俺は少し戸惑っていたのだ。
俺はこの森に入って行く中で一つの目的を果たす為に動いていた。
その目的とは師匠から受け継いだ技を使うための素材集めをすることだ この森に出現する敵は中々に厄介なものが多く、特に気をつけなければならない相手がいる それは森の王者とも言われるフォレストベアや、魔王軍に所属する強力な魔獣のなかでも一番恐れられているキメラなどもいる。その他にも森に生息する生物はたくさんいるが、俺が欲しいのはそういう類ではない 森の奥深くの更に奥に存在すると言われる精霊の雫と呼ばれるものが必要だ。
俺がその森に入る前に俺が森の中で倒した敵の数が五十を超えたあたりで、ようやく目的の場所に着くことができた そこには美しい花畑が広がっており俺は一瞬目を奪われてしまいそうになってしまったが、俺はその気持ちをぐっと堪え、目的の場所に足を踏み入れた この先に行くにはどうしてもこの花が必要となってくる 俺はその花の群生地の中へと入って行き、そこでやっと俺が探し求めていた物が見つかった その花の見た目はとても美しく、俺が初めて見た時にこの世界にはこんな綺麗なものが存在しているのかと驚いていたほどだった。その花は俺の探している精霊が封印されているものだ 俺は早速この花の茎から採れるエキスを取り出した 俺はその花を手に持ち自分の体に取り込むことでその力を借りることができる。この方法はかなり危険を伴う まず初めに自分の体の中を流れている魔力の流れを変えなければならない 俺は自分の体内にある魔力の核がどこに有るのかを知っているのでそこを見つけ出して自分の中の魔力回路を変化させる 俺は自分の体内に流れる魔力の流れを意識することでこの方法を実践できる。俺の体内を流れていくこの魔力を一旦外に出し、その後もう一度戻す これをする事で自分の魔力に属性を付与することができる その次に俺は俺が手に持ったその花にその液体を流し込み、この花の中に俺の持っている力を注入させる。
この花から取り出されたエキスは魔力が濃縮されており、それを使うことでこの世界で俺にしか扱うことが出来ないオリジナルの術を生み出すことが出来るのだ そのオリジナルの術を使うことができるように俺は毎日この訓練をしている このオリジナルが使えるようになったら俺はようやく師匠の所へ行く事ができるのだ それからしばらく時間が経ち俺の体に違和感が出てきたので一度元に戻すことにした すると俺の中から俺以外の力が流れてくる感覚を覚えた これが俺が作り出す事の出来る魔法となるのだ その完成した魔法の名を 俺の名前はルミナス 魔王の幹部の一人にして 魔王軍最強の魔術師でもある男だ その男の名はルーガス、俺と同じ魔王の幹部であり、俺よりも先に召喚された勇者であるだが、俺がこいつに抱いている感情は嫌悪とか憎しみとかそんなものは一切含まれていない 俺とこいつは仲が良くは無いが悪くもない ただの知り合い、もしくは腐れ縁といった感じだろう。まぁそんな関係が俺には合っている 俺はこいつからよく分からない話をされ、それを断ろうとしたら無理やりにでもこの俺が作り出したオリジナルの術の実験台にさせられた事がある そのおかげで今俺の体は普通の人間よりかは大幅に強くなっている この男と出会ってもう10年以上は経ってい
「おい!お前最近何だか様子がおかしいけど、大丈夫なのか?」俺はいつものように話しかけるがその男は俺の言葉に反応しなかった。ただ、俺の目を見て何かを考え込んでいる様子だったが、暫くしたらいきなり動き出した
「俺はこれからある実験をしなければいけなくて忙しいんだ。邪魔しないでくれ」そう言うとその男はどこかに行ってしまった その男が行った方向を俺も追っていくとそこには大きなクレーターがあった その男はその地面に空いた大穴の前でしゃがみ込んでいた 俺はその男の行動を不審に思ったので近づいていき声をかけたがやはり反応が無かった 俺がいくら喋りかけても返事を返してくれないこの男が心配になってきて、その男に声をかけ続けていたが、俺のそんな思いとは裏腹に男はずっと独り言をぶつぶつとつぶやき続けている その男の言葉を簡単にまとめてみるとこうなる 俺は今までに様々な魔法を生み出してきたが、どれもこれも俺にとっては取るに足らないものだった そんなことを考えているうちに俺の頭の中で一つの仮説が立てられた。そしてそれを証明しようと試みること数分、その男は俺が予想した通りの現象を発現させていた。
男は突然叫び始め、それと同時にその男が着ている衣服が光だしその光が徐々に消えて行くのを俺は確認できた。
そしてその男が完全に姿を現した後、俺は男に何が起こったのか聞いてみた
「あ?俺は何でこんな所にいんだろうな。俺はどうしてここに居んだっけな。そうだ思い出してきたぞ。俺達は確かこの国の国王から魔王討伐の為に協力してほしいって言われたんだ。そして、俺達は承諾し、その日は解散となった。その日の夜俺は寝つけずに王都の周りを歩いていて、ふと思ったんだよなー。この世界がつまらないってな。俺達は元の世界で何やっても上手く行かず何も面白いことがなかったんだ。それが異世界に来ても全く変わらない日々を送ってきたんだぜ。俺達は何も変わってねぇのにこの国だけが発展していって、それに俺は嫌気がさしていた。そしてある日、俺が一人でぶらついていると、一人の少年に会った。俺はこの少年に興味を抱いて、俺達は一緒に遊んで、色んなことを語り合ったりした。だけど俺はある時にその少年から衝撃的なことを聞いた。俺達はあの国に裏切られていたと知ったのだ。俺はそんなことを信じなかったが、少年の目がとても本気だったことが伝わった。そしてその日から俺は俺達が受けたあの待遇を絶対に許せないと思っていた。そして俺は復讐を決意した。まず最初に手を出したのがあの国の上層部だった。俺が一人で行動を起こしたのが悪かったのだろう。俺に気が付いたあいつらは、俺を殺そうとし、あの国最強の戦士まで呼び出してきたのだ。俺はなんとかその男を倒してその男を拘束したが、俺はその男の実力を測れずにその圧倒的な力量に気づかず殺されそうになってしまった。しかしそこに俺を助けてくれる者が現れた。俺をその男は知っていたようだったので俺はそいつの事を少し知っているふりをした。
そしてその後俺達は二人で行動することになったのだが、その時に俺はこの世界で一番強いとされる存在について聞いた。その者が魔王という存在だ。俺はその存在を一目見てみたいと思って俺は魔王を探すためにこの旅をすることにしたのだ 俺がその事を説明している時に、何故か目の前に少女がいたのだ その女の子はとても可愛らしい顔をしていてまるで人形のような子で、俺はつい見とれてしまったが俺はすぐに正気を取り戻し、なぜ俺達の前に現れたのか、その質問を投げかけた その問いにその少女は答えてくれたがその内容は信じられない内容で俺は驚きを隠す事が出来なかった。その話を聞いた俺は思わず叫んでしまった。
俺のその話を聞いてくれた後、彼女は急に姿を消していった そのあと、俺も疲れてその場に倒れてしまいそのまま眠ってしまった。そのせいか俺はそのあとの記憶が無い。おそらく俺は夢を見ていたのだろう。だから俺はその夢がどんなものだったかは全く覚えていないが俺の心の中に一つの疑問が生じた それは彼女が言った俺にそっくりの容姿の少年とは一体誰の事なのか そんな事を考えてたら俺は誰かの声によって起こされた 俺を目覚めさせたその人物は、この国の大臣であり今回の勇者召喚を行った張本人でもある『ガドル』という名前の男で俺の体をゆすっていた 俺は目を覚まし、自分が今置かれている状況を把握しようとしたらその男が俺の手を握りながら何かを話し始めた その言葉を聞き流しながら俺はこの国が何をしようとしているのかを知った それは俺をこの国に引き止めるための嘘の情報を俺に与えようとしているのだ 俺はそれを知っていてもなおこの男に付いて行くことを心に決めた 俺の決意表明が終わると同時にその男は俺を城の外へと連れ出した。そこにはこの国最強と言われる人物やその部下らしき者達の姿が見受けられた。その中の一人としてこの世界に来てはいけない奴がそこには存在していた 俺と同じ黒髪で目の下には隈があるその女はとても綺麗だったがその瞳からは悲しみが感じられるほど弱々しく感じられた だが、その目を見つめる度に俺は胸が痛くなった。その女の姿を見ていると、その女にどこか親近感のようなものを感じてしまっていたからだ。この女と俺は初対面のはずだ、俺にはこの女に対して一切の面識は無い。
俺はなぜかこの女性を見たことがある様な感じがする。
その女の顔をよく見たが俺はやはり記憶の隅にすらその女性の事は浮かんでこなかった。だが、この女性はどこかで見たような気がした。この感覚を俺は無視することができなくなってしまった。この女性が俺の知らない人だとはどうしても考えられなかった。
その女は俺のことをじっと見ており俺はその視線から逃げたくなってその視線から逃れようとしたがその前に俺の体が動いてしまっていた。
そして俺は無意識にその女の手を握ろうと手を伸ばしていたが俺の手は空気を掴むようにその女性には触れられることはなかった。
そのことに俺はすぐに後悔してしまいその罪悪感からこの国で何かをしなければいけないという思いで俺はいっぱいになりその日は何の予定もなくなってしまい結局その日俺は部屋に戻らず城内をうろつき回った。
そして俺はある一室にたどり着いた その部屋の扉の先には大きな鏡があり俺はその鏡に写っている俺に違和感を覚えた 俺は自分の姿を確認するとその違和感の正体が何なのかを理解した。俺はその姿はもう既に無くなっていたはずの、前世での姿だったのだ その事実に気付いた時俺は自分の意識が消えていきそうになったが、なんとかその部屋にあるソファーで眠る事で自分の意識を保った 俺はしばらくその部屋で寝転がっていたが一向に睡魔に襲われることなく時間だけが過ぎていくばかりだった。そこで俺はある事を思いつき俺は城の外へと向かうことにした。この城には何も楽しい物が無く俺にとっては苦痛でしかなかった なのでその苦痛を和らげるため俺に唯一楽しみを与えてくれていた、あの精霊を探しに行くことにした。
俺は城を抜け出すのに苦労するかと思っていたのだがあっさりと抜け出した 俺は城を抜け出すとすぐにその目的地へと向かって走り出した。その途中、魔物に出会う事もあったが俺にとって敵ではなかった。その程度の敵に負けるような俺ではないから当然なのだが、俺の予想よりかはこの国は腐っていて魔物は雑魚ばかりしかいない。そんな弱い魔物では俺は退屈してしまう。
だが、俺はまだあの魔王のいる場所には行けない。俺の目的を果せるその時まで魔王に会うわけにはいかない。まだ魔王は完全復活する前の状態のため今の魔王を倒すことで俺の目的は達成される この国に来た理由はその魔王を殺す為である 魔王を殺せなければこの世界の秩序は完全に乱れる。この世界は魔王の手によって崩壊させられる。俺がこの国を訪れている理由、その理由の一つは魔王が本当に復活したのかどうかの確認 俺はある男の話を思い出していた。それは魔王が復活したと、俺と同じ世界から来た俺の知り合いの男が教えてくれた。その男は俺よりも年上で大人でしかもかなりのやり手で俺は尊敬していた そして俺はある場所に向かっていった。そのある場所は城の近くの森でそこにはある噂があった 森の中には小さな村が存在するらしくその村には必ず『女神』と呼ばれるとても可愛らしい幼女が存在している その村は俺が目指している村のすぐ近くに位置しているため、俺は迷わずにその森の中に足を踏み入れていった 森の中は思ったよりも危険が潜んでいるようで危険な獣や魔物に遭遇することが何度もあった。そのどれも俺にとっては敵ではなく簡単にその動物たちを駆逐していった 俺はついに目的の場所であるその村の周辺に到着することに成功した。
俺はその村の様子を観察した。その村の周辺は草原になっていてそこから先は山々が広がっている 俺はとりあえずこの村の村長の家を訪ねる事にした。この村に足を運ぶのは初めてだったが俺が訪れたのはその村長が俺と顔馴染みの人物であったからである その人の名は「ガドロット」といいその人は俺をこの世界で初めてこの世界に呼んだ人であり俺がこの世界に飛ばされてすぐに出会った人物である ガドルさんの家を訪ねて、家のドアをノックすると、中から懐かしい人が出迎えてくれた。その人に軽く挨拶を済ませてから俺はガドルさんと一緒に話をすることにした。そして話を進めていくうちに俺はある一つの真実を知ることになるのだった。
その話を聞いていく内に俺はどんどん怒りを募らせていった そして俺は我慢が出来なくなり、感情が爆発しそうになるがなんとか抑え込み話を終えた後に俺達はその場で別れることになった そして俺はその日からその村に住むことになり、俺の新しい人生が始まった それから数日後俺は勇者一行に俺を追放する事を宣言したのであった。
〜無能な勇者と元最強の天才剣士〜
第3話
俺は勇者にパーティーメンバーを全員解雇することを提案した 俺はこの国を潰すためにはまず、勇者に復讐することが先決だった。その復讐のためにもまず、勇者に復讐するために俺をこんな境遇にしたあの国王を殺す そのためにもまず俺はこの国の権力を握る必要がある 俺はそのためにまずはあの国王に復讐をしなければならない。俺を追放したことに対する復讐だ あの男を殺してしまえば俺がこの国にいる必要はなくなる それに俺にはこの国最強の騎士がいる、だから俺はこの国に居る必要はない まずはこの国最強と言われる奴を倒して俺の強さを証明することが大事だ まず最初に倒すべき人物は『剣聖キリュウチムウガ』
こいつはおそらく今この国で最強と言われている男だろう。
その強さを確かめたかったので俺はすぐにそいつの元へ向かった そいつは俺を見るなり戦闘態勢を取り俺とそいつの闘いは始まりすぐに勝負がついた そして俺はそいつを拘束してからそいつに話しかけた 俺はそいつと話し合いを行い俺のこの国での地位を確立してもらうために行動してもらうことにした この男は、その実力は確かで俺は少し期待してみることにした。そいつにこの国での行動は自由だと伝えた後、この男が勇者に何か仕掛ける可能性を感じたので一応警戒しておくことに決め、この男が俺の監視下に入ることも了承させた だが俺は一つ気になっていたことがあり、この男の素性を調べさせた。その結果、この男の出身地はこの世界でもトップクラスに治安の悪い国らしい その国では毎日の様に殺しあいが起きてると聞いていて正直、俺はその国に良い印象を持っていない その国の人間はとにかく気性が荒く常に争いが起きているような環境でありそんな所にこの『剣聖』を住まわせておけるほど俺は優しくない だが、この男が俺に協力してくれる限りこの国を変える事が出来るかもしれない。そんな淡い思いを抱きながら俺は今日も仕事をこなして行く 俺は最近になってようやく、この国の王と対面することになった。俺が初めて王に謁見した日 この男はまるで自分の所有物かのように俺をこの世界に呼び出したことを自慢してきた 俺はそれが気に入らずに俺の本心をこの目の前の男に全てぶつけてやった 俺の言葉を聞き王は俺を黙らせようとしたみたいだが、俺は王のその態度を見てますます腹が立ってしまい俺は王に対し暴言を言いまくった 俺の発言によって王は激高し俺はそのまま牢獄に入れられるのかと思いきや、俺が予想していたのとは違う結果に落ち着いた 俺は王の口から出てきた言葉が信じられなかった 俺はその言葉を聞くと同時に、俺の心の中は憎しみで埋め尽くされていた だが、それと同時にこの国で俺の存在を広めていく事によって、いつか必ず俺の元にその報いが返ってくる事を俺は確信してしまった。
俺にその機会がやってきた この国の王が俺に対しての暗殺を命じた事がわかった 俺はそれを逆に利用させてもらった。この命令を下した人物を特定することに成功し俺はそいつを殺すことに成功した 俺はその後、俺を殺そうと企んだ人間を特定していくにつれてこの国を牛耳る事も容易だと判断することができた 俺はその計画を進めていき、ついに実行に移すことにした。
この国が滅びに向かう準備は整っているので俺はこの国から去ることに決める だが、俺にはこの国でやりたい事がある。俺の師匠を殺さなければならない その人こそが、今のこの国で一番力があると噂されている人物であるからだ。その人は剣の腕だけではなく魔法の腕前もありさらには、あらゆる種族の人達と交友を深めていると聞き俺には理解不能な存在であった。そしてその人物の名前は、リリィ この世界に来て俺が一番最初に出会えた人物で俺はこの人とこの世界で一緒に暮らす事にしていたのだが 何故かその人の姿はなく、その代わりにその弟子がこの城にいた。俺がその事実を知ったのはかなり遅くなってからのことだった。その時には既にその人は居なくなっていた。
そして、この国は魔王の復活により崩壊寸前まで追い詰められており、このままではこの国は滅んでしまう それを阻止するには、俺が魔王を倒す以外に方法は無い。俺がこの世界を救済して救うしか無い。そう思った俺はその目的を果たすため俺の本当の敵がなんなのかを確かめる為にその人物が滞在しているという、俺と因縁のある場所に行くことにした 俺の目的を邪魔する奴はたとえ誰であっても容赦するつもりはなかった。俺はあの男だけは許さない。俺がこの世で俺のことを唯一心から信じていたあいつだけは決して俺はこの手を血で染めるような真似はしないと決めていた だが俺はあの時あいつを、この世界で最初に俺に話しかけてきたあの人を殺さなくてはならなかった。
その人はもう死んでしまい生きてはいない、だがそれでも俺はあいつを俺は殺さずして終わらせるつもりはない だから俺は俺自身の手であいつを殺す、俺の手でこの世界を救う、これが俺が勇者に与えられた唯一の役割だ。
俺は今俺をここまで育て上げてくれた俺の親代わりでもある人のところに来ていた その人がこの国で最も力を持っている人である。そして俺の恩人であり師匠でもある そしてその人は今は俺の味方である事は知っている その人からの頼みであれば俺はこの命を賭けてでもこの任務を遂行するつもりだった。俺はこれからその人物を殺しそしてこの国を完全に支配しようと考えているからだ 俺はまず初めにこの国に俺を追放するように言った元勇者をまずは始末しようと考えていた 勇者が俺を追い出すと言った時は俺の怒りは頂点に達していた そして俺はその元勇者を探しだし殺すため動き始めた その男を見つけるまでに俺はかなりの時間を要すると思っていたが、俺の感知能力のおかげでその男の位置はすぐに見つけ出すことが俺ができた その男を見つけ出し俺はその男を脅してこの国から出ていくように指示を出した 男は素直に従い俺に従うように見せかけていたが俺は騙されることはなかった 何故なら俺の目には男が持っている武器に毒が塗ってあることがわかったからだ 俺がそいつと闘おうとしていると俺の視界に入ってきた奴らがいた そう、それは先程俺に追い出された元パーティメンバーであった どうやらあの男が仕組んだようだ。あの男はおそらく自分一人の力でこの王国を乗っ取りたかったようで その為にこの二人を利用してあの勇者に復讐しようとしたのだと思われる 俺はまずこの二人の相手をしながらあの男の相手をしていた。そして俺はその二人がかなり手強く苦戦していたが何とか勝つことができた。だが俺はこの時少し油断していてあの男の不意打ちを受けてしまう この男の攻撃を喰らいながらも致命傷を負うことは免れたが俺はかなりの傷を負ってしまい動けなくなってしまっていた。そこで俺は自分の仲間を呼ぶ事にした。俺の仲間は今この国最強の男を探そうとしておりここに来るまでにはまだまだ時間がかかりそうな感じだったためだ。だが俺はこの瞬間に死が迫っていることを感じ取りそして覚悟を決めた 俺はここで死んでしまう運命にあったとしても、ただ諦めることはしなかった ただ俺の命に代えてもこの国の人達を救いたいと思った 俺が最後にできる事、俺にしかできない事がここにはある そしてその最後で最大の仕事は、この国の王、俺の親のような存在を、その家族を守りたかったから俺は王の元へと向かい、その王を護ることに成功した
「ガドル、お前は最後までよくぞ私に付き従ってくれた。」
「はい私は陛下と共に最後まで戦え嬉しく思っています」
「ガドル、お主に最後の任務を与える、私の身辺警護を任せた そして我が娘を頼んだ、この国を、この国に住む全ての民をどうか守ってくれ、、、。それとあの者の事を頼んだ、あやつはいずれこの国の仇となる、この国を脅かす存在になるであろう。だが安心しろ、その時は私がこの剣であやつをこの国の敵として葬り去ろう。だからそれまではこの国の王として国を治めていて欲しい。頼むぞガドルよ」
「はっ!わかりました ですが、、 いえ何でもありません、承知しました。その願い確かに承らせていただきます そして必ずやその御役目果たして見せましょう。この国と姫をよろしくお願いします」
そう言い残して王は死んだ その死に顔はとても満足した顔をしていたと俺は思う、この王は俺が知る限りとても優しい王でありその王の望みを叶えられるかどうかはわからない、だがこの王の想いを無駄にしてはいけない。この王の最期の命令、この国を守る、俺はその命令を遂行する。俺はその決意を胸に抱き そしてその命令を遂行する為には俺は何としてもあそこに行って目的を達成しなければならない 俺が目指すその場所、それはこの王都からそう遠くない場所に存在し、そしてそこにはこの国最強とまで言われる剣士とその弟が住まうと言われている。その名は、『無能な勇者』と呼ばれている者が住んでいる だがこの情報はあまりにも曖昧すぎる。本当にその『勇者』、『勇者の弟子達』、『最強兄弟』と言われている三人が同一人物なのかが未だに分かっていない状況で俺のその『最強』と言われる男と戦い勝たなければ俺は目的を果たせないだろう この国の王に俺はある一つの頼みごとをしていた。俺の目的の為の最大の協力者となってくれると俺は約束をしたのだ この王との会話をするために俺はこの場に残った。俺の目的は俺に協力してもらってこの王の娘に危害を加えることをやめさせることが目的だ。
この国では王の命令でさえ聞くことを嫌がるような者も多く、そんな連中が俺の言葉を聞いてくれるかどうか、不安だった、 俺の話を聞き終わったこの国の王は俺に協力をすると言ってきた だが俺の話をまともに聞いていないようであり この王の娘であるこの王女をこの国から追い出してほしいとのことだった 俺の話を聞いた上で俺はそう提案し、そして俺はこの国を出ていくことにする。俺はこれから向かう先々で邪魔するものを容赦なく殺す。
俺の行く手には必ず障害が存在する。俺の前に立ちはばかるものは全て敵とみなし俺が殺す 俺の目的を果たすためにはそうせざる負えないのである 俺は俺自身の手でその邪魔な者を潰す この国を出る時に俺を追放するように命じた元勇者が付いて来ようとしたが、俺にはもうこいつの相手をするだけの力がなかった。それにもう既に俺は目的を果たした、これ以上この国の人間を傷つけたくはない 俺がその者達を殺そうとすると一人の少年が現れその者達を救った その少年は俺を見て驚いているような反応を見せた その少年に心当たりがあるのだろうか?俺の記憶の中にはその名前が思い浮かんできた。
だが俺はその人物の本当の姿を今確認している暇は無かった。俺はその少年と闘い、そして勝利した。俺はこの国に戻ってくることはない、そう思ったがあの少年が俺に止めを刺さずに見逃してくれていた。俺はそれを察していた。だから俺はそのまま逃げるようにこの国から去って行った 俺は今とある国に向かって移動している最中だ 俺はその国の国王を俺は殺さなければいけない、俺はそのためにここまで旅を続けて来た。その目的はその国にいる勇者を、俺の師匠を殺すことだ。その勇者の名前は、リリア、俺は師匠のことは尊敬してもいたしそして憧れの存在でもあった。俺がこの世界で最初に声をかけてくれた人だったからな、そして俺を救ってくれた人でもありこの世でただ1人の俺の師匠でもある。その人は俺にとって恩人であり、俺の師匠でもある。
俺にはどうしても許せない事がある。俺の大切な人の命を奪った奴らが居る そいつらをこの俺の手でこの手で殺してやる事が今の俺の一番の生きる意味でもある。
俺の目的を果たす為の邪魔は俺の目の前に立ち塞がろうとすれば俺は誰であろうとも容赦するつもりはない その目的の為には手段は選んでられない。
その国の王が、勇者を俺に押し付けようとした。俺はそれを拒否して俺が勇者を倒す事を提案した だがその国でその話はまとまらずその国は勇者に任せることにした。俺は今からその勇者を殺しに行く。俺はあの国に恩があった。俺があの時、あいつを、俺の親友を殺してしまう前までは俺はこの国を良く思っており、俺を優しく迎えてくれた場所だ、そして俺は勇者を殺すためにその勇者の弟がいるとされる場所に向かった 俺の感知能力はその人の感情や魔力などを察知し相手の状態を把握することが出来る、そしてその能力によってその人の居場所を感知することができる 俺の目的地まであと数キロほどの地点で、俺は何者かに襲われる その襲ってきたのは女、その容姿を見た瞬間、俺は直ぐにその女のことが誰かすぐにわかった。何故なら俺がその男を間違えるわけがないからだ。その男は間違いなく俺の元仲間、そしてその男こそが勇者だ 勇者と会う前にこの勇者に殺されれば元の木阿弥、この勇者をまずは殺すことから始めなければならない その勇者は俺を見るなり攻撃を仕掛けてきた。どうやらこの俺に気がついていたようで俺に気づきすぐさま攻撃してきたのだ この男は強い 俺が今まで出会った中で確実に一番の強さを持っていると言えるほどの実力者であることはすぐに理解することができた この勇者の強さは俺が想定した中でもトップクラスの実力を持っている 正直言ってこの男が何故勇者になれたのかが不思議に思う程この男の戦闘力は高い、そして戦闘センスもかなり高い だが俺もこの数年間でさらに強くなっている、俺はまだ本気を出していない 勇者と俺との戦いは激しい攻防戦となった そして俺の勝ちで終わる、そして戦いが終わると勇者は気絶していた そして勇者が起きるのを待ち 俺は話を始める
「久しぶりですね勇者、元気にしてましたか?」
「あなたは誰ですか?私には貴方のような知り合いは存在しません」
「俺は貴方のことを覚えていますよ 貴方は覚えていなくても俺はずっと貴方を想っていました」
「何言っているんですか、気持ち悪いですよ、なんで私があなたなんかと、というよりそもそも私は男じゃないんですよ? そんな私が貴方と付き合ってあげる義理なんてありませんしね。というかなんで勇者って言ったのに、私の事を女性扱いしている時点であなたおかしい人ですよ。まぁ別にあなたの事をどう呼ぼうが関係ないのですが それよりも私のことを勇者と呼んだということは私の事を何か知っているということなのでしょうかね 一体私がどんな存在なのを知っていると言うのですか?」
やはり俺の予想は当たっていた。
俺のことを知らないのか、それともそれを隠しているのか そして恐らく勇者は自分の事を女性だと思っている 俺は勇者を勇者と呼ばずに名前を呼んだ、それが何よりもの証となるはずだ。
俺は今からこの勇者を殺さなければならない。だが今はその時ではない だからとりあえず今は俺の話を聞いてもらうことにした
「いやまぁ、、貴方の正体を知っていたとして話す必要はないでしょう。ですが私はこの国の王から依頼されてここにいます。そして貴方を殺せとも命令されています。ですが、それは今ではなくなった、俺は今ここで貴方に俺と同行してもらうことにします。拒否するなら力ずくで連れていくだけですが」
そう言い放ち勇者の反応を待つが 返事をしなかった。
まぁそりゃそうなるか。
だが俺は強引にでもこの国に連れていくと決めていたので無理やり連れて行くことに変わりはない 俺は勇者を抱え、そして俺はこの国から去るのであった そして勇者を連れ去った後は特に何も無かったが俺の目的は勇者を連れてくることではなく、俺が勇者を暗殺するためにはこの国の王の協力が必要だと思っていたので、俺は勇者と国を出てこの国の王に挨拶をするために向かっていた だが俺はそこでまた、勇者と遭遇することになってしまった しかも今度は男と二人で一緒にいたのだ。その男もまた俺の仲間だった。この男も勇者と同じくらい強かったのだが俺と勇者が戦った後 勇者はこの男と修行すると言っていたがその割には仲が良く見えた。
俺はこの二人が何をしていたかなど全く興味はなかったが俺は二人に向けてこんな言葉をかけた
「お前達、そんなに楽しげに何をしていた?その男と修行をしていると言っていなかったが 嘘つきはいけないと思うぞ」
「あ!そう言えばそうだった、この人は私達の新しい師匠になったんだ。名前はそうだな、師匠の好きな様につけていいけど私はやっぱり、『無能』が一番だと思うのだよ。この師匠の事はこれからは師匠と呼ぶのじゃ。師匠の名前は、そうだな、『剣聖』が良かろう、師匠は今から勇者の弟子兼師匠だからな。師匠の呼び方はそれで統一しよう。それにこれからは弟子同士協力することもあるかもしれぬからの。
では師匠の呼び名はこれから『無能』とする、そしてこの『無能』の事は『師匠』、『先生』、または、『お主』、『貴様』、『てめぇ』、『ゴミ』、『カス』、『クズ』『バカ』、『間抜け』、『アホ』、『阿呆』、『単細胞』などと自由に呼ぶが良い、わしはそのように呼ばれようと一向に構わん、好き勝手にわしの事を呼ぶがよい しかし、もしこれからわしに対して失礼な言葉を発すれば、即座に殺すがな、その時には師匠が貴様らの相手をしてやる この世に生まれたことを後悔するような殺し方で殺してやっても良い、師匠に逆らった罰を与えよう、その方が分かりやすいからのう。そのように呼びたければそう言うといい、そして師匠は貴様らにそう呼ばれることも快感である。師匠の事をもっと褒めろ、そして尊敬しろ、そして感謝するのじゃ、そしてその分、師匠も全力で貴様らを育て上げてやると約束してやらんこともない。」
そう言われ俺らは勇者の言われるがままに俺達はそう呼び、そして俺ら二人は師匠に弟子入りすることとなった 俺は勇者を殺すために旅に出て、そしてこの国に来てこの国を出るまではこの勇者とは会っていなかったがこの勇者の師匠とやらに出会ったことで、俺とこの国の王は手を組むことになった。
だが俺はその勇者が今この国でどのような立場にいるのかは知らなかった 勇者は俺をこの国から追放した時に既にこの国から姿を消していたのだから そして俺の師匠となったこの男は、俺の目的の邪魔になる可能性がある それに俺自身この勇者と戦うつもりはない、俺の目的を果たすためには 俺はこの師匠を殺さなければいけない。そしてその師匠を殺した後には勇者も殺さなければならない。勇者の力は脅威に値する。今の勇者の強さは勇者がこの世界に召喚される前の勇者の本来の実力よりは遥かに劣っているがそれでも普通の兵士と比べたら圧倒的に上であり、強い、だからこそ俺はこいつに俺が勇者を倒す事に協力する代わりにこいつには勇者を殺してもらっているのだ。
その為にまずはこの勇者の弟が何処にいるかを探さないとな、この弟はなかなか厄介な能力を所持していてこの能力のおかげでこの国は守られているといっても過言ではないが、その弟の能力をこの国の連中は知っていない だが俺は弟について大体知っている あいつの能力はかなり特殊だがこの能力は使えるだろう、俺があいつを殺せるだけの力を身に付けられるのはまだまだ時間がかかる 俺一人であいつの居場所を特定しようとしても難しい、なら誰か協力者が必要だ、勇者に協力を要請すると色々とややこしくなる、そして勇者の弟を殺せば必然的に俺は指名手配される事になり、それに伴って俺の目的を果たせなくなる 俺は俺一人の力で目的を達成しなければ意味が無い、そして俺が強くなる為にはあの男と協力した方がいい、あの男なら、俺の邪魔にならないはずだ。それに俺の目的を果たす為にもこの男の存在が必要不可欠なのだ だがこの男は勇者の弟を殺す事を躊躇する可能性もある、なら勇者は勇者で良い、勇者には俺と行動を共にしてもらいながらそのついでであの勇者の弟を始末してくれれば万々歳だ。この勇者は一応この世界で勇者という称号を持っているし 俺に危害を加える可能性は低い筈だ そうして俺とこの勇者とその勇者の師匠との奇妙な協力関係は成り立っていた 俺はこの師匠の実力は知らない 俺が知る限りではこの世界の中でもかなりの実力者なのは確かだ 恐らく俺がこの世界の誰であろうとも勝つことは出来ない、そして俺は俺自身が強者であると認識してはいるがそれでも俺はこの勇者には勝てる自信がない、だが俺の目的は勇者に勝って俺が勇者よりも強いということを証明しなければならないのだ 俺は勇者にこの勇者に俺を倒させ、俺の方が強いと言うことを証明した後に、この勇者を殺しそして勇者をも殺さなければならない この男を勇者と接触させるわけにはいかない そして俺はこれからは暫くこの勇者の姉弟に修行をつけてもらうことになったのだが、この勇者の姉は相当面倒くさい性格の持ち主だということがよく分かった 俺は姉と一緒に暮らすことになって初めて姉の顔を見に行ったのだけど、そしたらなんと姉の容姿が凄い整っていて、しかもスタイルまでかなり良かった 俺は最初、自分の理想の女の子を見つけてしまい興奮していた、だがそれと同時にかなり不機嫌そうな雰囲気を醸し出している姉に若干引いてしまっていた
(いやぁ、本当に綺麗なお人だこと、そして顔は美少女だし身体の方も抜群すぎるほどエロいな)そんな事を心の中で思いながらもとりあえず、俺は姉のご指導の元 剣術の訓練が始まった
「おい、お主よ、なんじゃその腰の入ったへなちょこの剣筋は?そんなものではわしどころかそこらのチンピラでも倒すことなどできぬ、もっと気合いを入れて構えるのじゃ」
(あ〜なんかすごいムカつくわこの女 何この上から目線、まじでイラっと来るんですけどぉ、あぁもう、マジで殴りたい、あぁダメだな、この人とは仲良くできる未来が見えない、よし決めたこの人は殺す まぁ殺すにしても俺が殺される覚悟が出来た時に殺してあげましょうかねぇ。それまでは精一杯生かさせていただきますか。
それにしてもこの人ほんとにすげぇ美人なんだけど。見た目的には20才前半に見えるくらい若い感じなのに それにめちゃくちゃいい身体してる。胸でけー。ってそういえば勇者とこの人の年は一緒なのか?まぁ多分同じなんじゃないか?)
「ふむ、少しはましになったみたいじゃの。じゃがそれはただの素振りに過ぎない、まだお主は本当の戦いを知らないのであろう、じゃからそんな弱っちい剣を振るうのではない わしがお主に剣というものをその身を持って教えてやる さて、始めるかのう」
俺はこの女の本性を垣間見てしまった、この人は間違いなくドSだと、この人が相手に対して優しく接する姿など全く想像ができない。この人には逆らわない方が良い。絶対に。
この女が俺に対して修行をつけると聞いて、俺と俺の師匠は二人で話をしながら俺達と距離を離していた。俺は師匠の修行を受けることにした。この勇者とこの俺が師弟になどなるつもりは無い。俺はあくまでこの女を利用するだけの存在なのだ。
俺の目的はあくまでも俺が俺より強いと確信出来る人間を殺すことだ。そして勇者は俺が俺より弱いと判断した奴を殺す。俺は俺より強いと確信を持てるような相手にのみ勝負を挑む。それが俺が強さにこだわる理由でもある。
そして俺が師匠の修行を受けている最中、俺の師匠が突然とんでもない行動に出た
「ほら!どうした!お前はそんなにひょろくて情けないのか?もっとしっかりせんか!そんなんだから勇者に負けてしまうんだぞ! 貴様がこの勇者を負かす事によって勇者を殺すことができるんだぞ?もっとしっかりと勇者を倒すための技を覚えんか、もっと真剣に取り組むのじゃ!」
「師匠、そんなに怒るとシワが増えてしまわれるぞ?貴様も一応は勇者なんじゃからそんな風に怒りに任せて攻撃するもんじゃない。もう少し落ち着きを持つのが重要だ」
俺の師匠の煽りに対して勇者がキレた。
「黙れ!!!このゴミ屑が、誰がゴミカスだ!殺すぞ貴様 それに俺はゴミカスでもカスカスでもカスカス様でもなくゴミ勇者様と呼べと言っただろうが!そして貴様は俺のことを様づけで呼ぶのが礼儀なんだぞ このゴミカス野郎、俺に向かって舐めた口をきくのは良いがその前にちゃんと俺に対する敬語を覚えることから始めてもらおうか そして俺様のために貴様は死ね そうやって俺に殺されるのが貴様の運命なのだ」
(あ、この二人結構相性良いかもしれない。
これはもしかしたらこの二人がタッグを組む可能性も出てきたのかな。もしそうだとしたら俺にとっては厄介な組み合わせになってしまうかもな。だが今はこの二人の喧嘩を眺めていよう、もしかしたら俺の予想していない方向に話が転がるかもだから。)
この二人は互いに武器を取り戦闘を開始した そして師匠と弟子による大バトルが始まると思ったらこの大魔王のような男は、勇者を圧倒した
「ふん、勇者とはこんなものなのか、つまらんのう。やはりこの程度じゃ勇者がこの国を守るのは不可能に近いのかもしれぬのう。これなら勇者は必要ないのではないかのう?」
そしてこの勇者は勇者とは思えないほど無様な姿をさらした俺はこいつのことは昔から知ってるがこいつは確かにこの世界に来た時は凄かった。この世界には魔法が存在する。そしてこいつの能力は『魔法無効』というものだった
『魔法無効化』というスキルは魔法による攻撃を全て吸収するというとても強力な能力だっただからこそこいつの強さはこの世界でも随一でありこいつが居れば魔法での攻撃が一切通用しないのだ この『魔法の世界』においてこいつに傷を付けられる人間は殆どいない それほどこいつの能力は高い この勇者の強みはこの世界での物理法則を無視しどんなものでもその力を発揮する事が出来るという点だろう。
そして勇者は俺と同じような方法でこの世界に来てしまった。この世界に来る時、勇者はその身に神からの加護を授かる、この世界の人間が持っている魔力とは別の力を宿すことが可能となるのだ この世界の連中はそんな勇者の力を恐れ、忌み嫌い、恐れていた そんな事をしているうちに勇者の力はどんどん強力になっていき、そして今では俺や師匠ですら手も足も出ない存在となってしまった 俺が師匠にこの男について相談したところ、俺と俺の師匠はこの男と戦うことに決めた この男は危険だからこの男の弱点である勇者を殺して勇者の力を奪う必要があったのだ 俺は俺の実力がどこまで通じるのか試したいと思い俺は男と戦った。俺の戦いは男の勝利で終わった そして俺は男に勝ったことで、その男に認められた 俺はこの男の弟子となり俺はこれからこの男の下で修行を始めることになる。
勇者の姉弟の特訓が始まってから一週間が経とうとしていた 勇者は毎日、修行の時間が過ぎ去るのを待ち望んでいた。
なぜなら勇者は弟よりも強くなり弟よりも自分が強いということを知らしめるために勇者は日々鍛錬を続けていた。
だが、勇者は今、勇者の弟に圧倒的に差をつけられてしまっているためこの現状に納得がいかず勇者は自分の弟よりも強くなれる自信が無いことに気がついていた。勇者は勇者でありながら勇者の弟をこの手で殺して弟の力を奪ってやろうと企んでいた だが勇者が勇者の弟に戦いを挑もうとしてもこの男がそれを阻止する。そのため勇者は未だに勇者の弟に勝てるだけの実力が自分には無いということを理解してしまった。そして勇者は今まで以上に自分の修行に打ち込むようになっていった 勇者はいつものようにこの勇者の師の元で修行をしていた。その最中この男に勇者が問い掛けた。
「お主よ、なぜお主は私に稽古をつけているにも関わらず私のことを攻撃してきてくれないのだ? 私はお主から見れば雑魚に等しいはずだ。何故だ?この程度の弱者の私が気になると言うのか?まあいい、だが、この程度の腕前ではお主の本当の実力を知るには値しなさすぎる 早くこの下らない訓練を辞めろ、さっさとあのゴミのところに戻り修行でもしていろ 私はこれからお前の姉弟を始末しに行く このゴミクズどものせいで我が野望が阻まれようとしている。許せはせん、この屈辱必ず晴らしてやろう 貴様の本当の力がどれ程の物かをその目に刻んでやろう だが貴様には私を失望させるようなことだけはしてくれるなよ?貴様がもしもその役目を果たすことができなければ、貴様も殺す その時までに己が役に立つことを祈っておれ それとお前のそのクソみたいな性格もなんとかしろよ?その根性叩きなおしてやる」
「ふぅ、全く、勇者様は人使いが荒くて仕方がねぇ。
でもなぁ〜そんな事言ったらあんたの修行なんて受ける価値もないぜ。
だって、俺はな、そんなくだらねぇ事は考えず俺の目の前にいる奴全員を皆殺しにしてこの世界を救うんだよ。
だから、勇者さんには感謝してるぜ?勇者さんは俺がこの腐った世界をぶっ壊す為に俺にチャンスを与えてくれたからな。この借りはいずれ返させてもらうから安心してくれよ。じゃあ行ってくる」
勇者の弟はそう言い残すと何処かへと姿を消して行った
「ふん、やはりこの国の屑共はゴミばかりだ。だがそんなことはどうでもいい、貴様らはただそこで大人しくしていてくれ そして私の為にこのゴミ共に死の制裁を下してやらねば」
そう呟きこの勇者もまた姿を消した。
「おいおい、マジか、本当に俺らだけでこの勇者を殺しちまったぞ、それもただの一人も怪我をせずにだ。まさか勇者がこんな簡単に殺されてくれるとは思わなかったな」
俺はこの女を殺したあと、すぐに師匠の元へ帰ろうとした。すると勇者の弟は何かに気付いたらしく、師匠がいる方に向かっていった そして数分後に師匠が戻ってきた
(ふむ、流石勇者様としかいいようがないのう)
(うーん、なんかこの勇者は僕が思ったほど脅威にならないかもしれない。やっぱり僕はこいつは放っておこうと思う)
(まあ確かに、少しはましにはなって来たみたいだし、少しぐらいは成長して欲しいんだけどね、少し心配だよほんと、少しね、それにしてもこいつは一体何を考えてたんだ?)
勇者の師匠は勇者に対しての違和感を抱いていたのだが特に何も言わずにその場から去って行った 勇者の弟は魔王の所に向かった 魔王城のとある部屋の中に魔王がいた そこには魔王とその弟子らしき少女が一人いた 魔王はこの世界を支配しようと考えていた。だから邪魔な国を滅ぼすように命令を出しそしてそれを実行してきた。この世界に召喚されてから三年が経っていた 魔王は勇者のことを快く思ってはいなかった それはなぜか?勇者の力は歴代の勇者の中でも最強の力を持っていたからだ魔王はその力を自分よりも遥かに劣っている存在である勇者が所有していることに納得がいかなかった。そしてある日この世界に勇者が来た。勇者は歴代の中で最高の能力を持っておりこの世界での最強の座を既に手にしていた。そして勇者はこの国を滅ぼし、国を支配した。そして今やこの国は世界の半分以上の支配地を手にしてしまった。魔王としてはこのままだとまずいと悟りどうにかしてこの状況を変えたいと考えた そして、勇者を殺すことを考えた。魔王は勇者のことをあまり好いてはいなかった 勇者の弟は師匠の元に帰り修行を続けた そして勇者を倒すための計画を立てていた。だが勇者は意外にも勇者の師匠とかなり良い関係を築いているようで中々手を出すことが出来ない状態だった だがこの日ついに、この男の計画を実行に移し始めた。
この男はまず最初にこの世界に来て間もない頃に知り合った『英雄』に目を付けこの『英雄』を暗殺することを決めた。そしてこの男の行動は迅速でありその日のうちに『英雄』を殺そうとしたが失敗に終わった この男とこの『勇者』はこの世界の人間たちの中では『最強』の二人と言われている。だからいくらなんでもこの二人を相手にするには分が悪すぎるのである。この男はそう判断したのだ。
だが、『英雄』を倒せなかったことでこの男は『勇者』に怪しまれては困ると勇者に『勇者』は弟子が居ると伝え、その弟子を殺して勇者の隙を作るという策に出た 勇者は案の定食いついた。そして魔王の弟子が殺されたと聞いた時この男は自分の思惑通りに事が運んでいることに喜びを感じニヤリと笑みを浮かべていた 勇者の師はいつものように弟を迎えに行ったが勇者はもうその場にはおらず、弟子の死体が転がっているだけだった。勇者は急いでその弟子の元へ向かった。だがそこにももう勇者の姿は無く死体だけが残っていた 勇者の弟は自分がやった事を悟られぬためにすぐさまその場を離れ『勇者』を探した 勇者の弟は師匠の元から離れ『勇者』を探していた。そして遂に見つけたのだ。だがその時勇者の弟が見たのは『勇者』ではなく『勇者の姉弟』の方だった そして『勇者』と『勇者の姉弟』の戦闘が開始した この二人はかなりの接戦を繰り広げたが最終的には『勇者』の圧勝で幕を閉じた そして勇者の弟が勇者を倒したことで世界は救われた そして世界は平和を取り戻したのだ。勇者は弟を倒してしまった事で心にぽっかり穴が空いたような気分になってしまった。
そして弟が死んだことによって、勇者は弟が自分に隠していた事を知ってしまった。勇者はその弟が自分にした行動に驚きを隠せないでいた。何故ならその弟には師匠と呼ばれる者がいたからである。そしてその師匠は今この世界には居らずこの世界には勇者しかいない そして勇者はこの世界から居なくなったのだ。そしてこの世界は新たな歴史を歩むこととなる。この世界で死んだ者は皆等しくあの世へと行くことが出来るようになった だがその者達がこの世界に戻る方法はもうこの世界には存在せず、またこの世界に再び来ることももう二度とない そして勇者の弟子が勇者を殺したことにより勇者がこの世界に帰ってくることはなくなったのであった この勇者は俺と同じ異世界から来たらしい。俺がこの男を見た時、この男に妙な親近感が湧いていたのはそういう理由もあったからなのか 俺は今自分の部屋に閉じこもっている。この男のことが少しだけ分かったような気がするが正直この男の言っていることは全て信じられるようなことではない。この男はどうも胡散臭い感じがして仕方がない。俺はまだこいつを完全に信用することはできない 俺がそう言うとこの男の様子が変わり始めた
「は?ふざけてんのかお前、人がせっかく親切にこの世界について教えてやってるっていうのに何言ってんだよお前。お前この世界がどんな所だと思ってたんだよ 俺に言わせりゃあ、まだそんな甘いこと言っちゃってるのかよってレベルなんだけど?まあいいや、じゃあそっちの事情はよくわかったけど、俺の話を信じるかどうかは別として俺には俺の考えがあるんだよ 俺の計画は勇者のいないこの世界を潰すことなんだけどよ、そのついでに勇者がこの世界を救ってやるって息巻いてやがる馬鹿なやつをぶん殴ってやるのさ。だから俺はこれからこの世界を変える為の計画を立てる。
だけどその為にはお前の手助けがどうしても必要になってくるから、とりあえずお前がどれだけこの世界を救う為に本気になっているかを見させてもらった。
それで俺は思ったのさ。お前をぶっ殺す必要があるなってな 俺はこれからお前のその根性を叩きなおす為に修行をつけてやることにする。お前がこの先もそんな甘ったれた事を言い続ければいずれは死ぬことになるぞ お前にそんな事は絶対にさせはしないが、万が一お前の身になにかあったら俺の計画が頓挫してしまうかもしれねぇ。そんなの嫌なわけ、俺だってこんな無駄なことをするつもりは無い でもお前の根性は叩きなおす必要がある。それに俺は別に今すぐお前を殺すなんて事は一言も口にしていないだろ?それなのにそんな風に早とちりをして、そんな態度で本当に世界を変えられると思っているのかなぁ?」
そして俺はこの勇者の弟の言葉を聞き絶望を感じていた。この男の言う事は俺にとってとても辛い事ばかりだった でも俺はそんな言葉を言われたら黙ってられない性格なんだよ だから、そんなことを言ったら尚更修行なんかつけて欲しくないわ!この勇者野郎!!! そしてこの日からこの男と俺の殺し合いが始まった そして俺はまたあの場所に呼び出された
(な、な、な、何をしに来たんだこの女は?それにこの男は何者なんだ、この世界は一体どうなってしまうと言うのだ?)勇者の弟はかなり焦っていた 勇者の弟は師匠に修行をつけてもらいなんとか勇者と渡り合えるぐらいまでには成長した だがこの男はさらにその上を行っていて今の勇者の力を凌駕していた。勇者の剣は弟に当たることはなかった
(くそ、なぜだ、なんで当たらないんだ!!)勇者の弟は勇者と何度も戦いそして何度も負けた
(だがここで引けば今まで頑張って来たものが全て水の泡になってしまう、それだけは決して許されない、私は今ある計画の為に準備をしている。それが終わればきっとこの世界の奴らを皆殺しにすることも出来るだろう、だがこの私がこんなゴミ共に後れを取ることだけはあってはならない、このゴミ達には早々に退場してもらわなければならない そうしなければ私の計画が潰れてしまうかもしれない。そうなっては私の存在が消えかねない この男を生かしてはおけない)
「師匠、師匠、起きてください。師匠」師匠を優しく揺らすと彼女はゆっくりと目を開いた んーん、んーん。んーん?あれー?ここはどこなんじゃー。んーとなんじゃこれはー」
するとそこには見たこともない男が立っておったので妾はその男に抱きついてしまったのである。
すると何故かこの男の顔はどんどん赤みを帯びていきその後なぜかその男は泣き出してしまったのじゃ。そしてこの男は一体何をして泣いていたのかよくわからんかったが取り敢えずこの男の頭を撫でる事にした うむ、良い手触りの髪の毛をしておるのう、妾もこの男と同じように泣いたのは初めてだった。
何故じゃろう。不思議と涙が出ていたのじゃ。そしてなぜかこの男はずっと妾の胸の中に顔を突っ込んで離れなくなってしまったのじゃ。一体この男にどんなことがあったというのだろうか。そしてこの男の名前は『ユノ』という名前らしいの そして今妾はこの男と一緒にこの世界で生きて行くことを決意したのであった。そしてこの世界は妾が想像していたものよりも全然違う世界だったということがわかった。
まずこの世界には魔人がいる。そして人間とも仲良くやっているということだ。
しかし人間が他の生物よりも劣っているということも無く、むしろ魔法を使うという点では他のどの種族よりも優れている部分が多く存在していた さらに魔物という存在もいた。だがそれは、この世界の人々にとっては敵であり害のある生き物だということをしっかりと認識しており、常に討伐をするという心構えをしていたのだった。
そしてこの世界の国々は互いに争い合っている、というよりは魔王がこの世界を治めており魔王軍が他の国々に攻め込んでいるといった状況だった。この世界はどうも色々と問題を抱えているようじゃの。
「ねえねえあなた、妾をどこか遠くに連れて行ってくれないかしらの、ちょっとそこのところまで散歩に行きたい気分になったのじゃ。いいかしらと聞いても良いかしら?」と、いうことで、この世界のことについて教えてくれるこの男の従者を連れて行きたいと頼んでみることにしたのである 男は、えっ?というような顔でこっちを向いた。そしてこの世界には危険しかないからと断られてしまった。
そこで諦めきれなかったのでこの男はどうしてその答えに至ったのであろうか、この男の意見を聞こうと思った。そして質問攻めをしてみるとこの男はかなり疲れているような様子を見せていたのであった。そしてそのせいか、その男は自分のことをあまり話してくれなかったので、その男のことをもっと知る為には、この男に着いていけば自然と知れるような気がしたのであった それからというもの、あの勇者の弟と名乗るこの男のことがかなり好きになっていた。というよりもう既に妾はこいつのことを愛してしまっているのかもしれない この男はとにかく強いのである。勇者の弟を名乗るだけあり相当に強いのだがこの男はそんなものを軽々超えた強さを持ってる。そんなこの男の力になれればいいなと思うようになったのである。そして今はこの男が妾に何かと世話を焼いてくれている。最初はあんなにも妾の事を邪魔だと思っとった癖に今ではまるで別人のように変わっておる 妾もこいつとの生活を楽しんでいる こやつは、たまに変なことをしたり、意味不明なことを言う時もある、そんな時は大抵こやつ自身になにかしらの問題があって悩んでいるのだろうと思っておりそんな時にはなるべく相談に乗ってあげるようにしていた。まあそんな時が殆どなのだが そしてこの男を癒してやることは、この男と共に過ごす上での大事な役割だと思って日々奮闘しておる この男の側に居れることはとても嬉しいことなの だけど最近はどうもこの男のことがよく分からなくなってきた。こいつとは長い付き合いだしそれなりに色々な所に行ったことがある。こいつについて分かったつもりになってたけどまだまだこの男の事が分かっていないのだと思う。そして最近こいつはよく一人で外に出ていくようになったのである。いつも一緒だったこの男のことを一人にするのはとても寂しいことであるがこの男の決めた事なので文句を言うわけにもいかない。ただ一言言わせてもらうのであれば もう少しだけ一緒に過ごしたいのじゃがな この男は今日も外に用があると言い出掛けていった。その時のこの男は、いつも以上にやる気に満ちた表情をしておりこの男は一体何を考えとるのかがさっぱり分からない そしてこの男はまた妾を残して出て行ったのである。そんなに毎日出かける程楽しい所なのかと疑問に思いながらも、そんなに気になっているなら妾がこっそりこのあとを追いかけてみれば良いのじゃと思いつくとすぐに実行に移すことにした。
そうして妾は勇者の弟の尾行を始めたのじゃ すると突然勇者の弟は、妾の方に振り返った。その行動には流石に驚いてしまい隠れていることがバレてしまうと思ってしまったが、そんな事はなく妾がそこに居るのに気づくことなくそのまま歩き出したので妾はそのまま気づかれない様に付いていく事にしたのである。そして勇者の弟が向かっていった方向は先日訪れたあの町の近くなのではないかと推測できた しばらくするとそこには勇者の弟の姿は無くなっていた。そしてそこには見慣れない建物が建っているだけで他にはなにも無かったはずなのに なんであの場所だけ家が建ってんの?それに周りに誰もいないし、一体どういうことなんじゃーーー!!!!! 妾は急いでその家に向かい中に駆け込むのである 中には人が住んでいる形跡は残っておらず完全に空き家の状態じゃった。この世界の建物は、この世界の人々が作っており見た目が普通の家と全く同じものを作ることができるのである。その為見分けをつける事が困難であり、この世界の人々はこの建物を区別できないでいた だから、この世界の者達は空き家を放置してしまうことが多くこの世界にはこんな空き家がたくさんある。そしてこの家は完全に空き家で、中に入ると床がギシギシと音をたてていてボロかった。そんな家に誰が住むと言うのだ?と、思った しかし次の瞬間妾はその考えが間違っていたことにすぐ気づいた そこには確かに人が居たのだ。だが、それはとても奇妙な奴でこの世界には存在しないはずの服を着ていたのである。そしてこの者は妾の存在に気づき近づいてきた
「こんにちはお嬢さん、君は一体この世界で何をしているのですか?まさか僕達と同じ異世界から来たのではないですよね?この家はどうも普通じゃ無いみたいですし もしかしてあるのかな? それじゃあそろそろ始めますか、これからあなたと私の命をかけた勝負を始めましょう」
(なんじゃ、この男妾にいきなり襲いかかってきよったぞ!妾はただこの男がどこに行くのかを知りたかっただけであって戦うつもりなどなかったのに!)
妾はこの男の言葉を聞くと直ぐに攻撃の体制に入ったのじゃ。
この男は妾の攻撃を簡単に避けてしまう この男の動きは素早く目では到底追いつけず魔法を使わなければこの男を倒すことは絶対に不可能だということが分かった。
「へーーなかなか早いですね、でもまだ甘いんですよ。僕の速さには敵わない」そして男は更にスピードを上げて動き始めた
「ほらこれでお終いですよ、あなたのお仲間達がこの世界で何をやっているのかということも知りたくは無いので今ここで死んでもらいましょう」と言ってその男は剣を抜いて妾に向かって突き刺そうとしたのであった しかし妾は剣が振りかざされる直前に転移を使いその場から離れたのである そしてその後この男がどこに消えてしまったのかを探す為に妾は必死になってこの世界の人達の記憶からその者の存在を消すように努力するのである
「おい貴様、一体何をした。なぜここに勇者がいるのか説明しろ!」と、妾が怒りに任せてこの男の頬を殴ると男はすぐに謝ってきた。しかしどうもこの男は嘘をついているような感じだった。そしてその理由を問いただしても何も答えることはなく逆に怒られただけであった。
結局男が何を考えていたのか妾には全く分からんかった
「お前は何をしたいんだ。何故この俺の邪魔をする?」
妾は何も答えられず、黙っていた。何故ならこの男に言ってもこの男の考えを変えることはできないだろうと察してしまったからである そこで仕方なく妾はこの男と一緒に行動することに決める この男は、妾の話を一切聞いてくれなかったので適当にこの世界を見て回ることにした それからこの男と一緒に旅をしているうちにどんどん仲良くなっていった そしてこの男は妾に対してよく甘えてくるようになった。そのせいかこの男と妾の仲は前よりもさらに深まっていた。だが、妾には一つ気になることがあった それは妾の仲間達は本当に勇者のことを裏切ったのであろうかということじゃ。
妾にはどうしてもこの男の言うことが信じられないのじゃ。この男が本当のことを言っていないだけかもしれない。妾はそのことを男に伝えることにした。そして男は、妾を試したらしい。
しかし妾は男に負けてしまった。この男の力は本物じゃ。
「さぁここからはあなた達の番です、私を倒せば元の世界に戻ることができますよ。頑張ってくださいね。私はもう行くことにしますので」
「なにをするつもりじゃ?この世界から立ち去ろうというのか?まて、待つのじゃ、少し待ってくれぬか?」
「どうされましたか?」
この男はそう言うと、すぐに立ち去って行ってしまった。
残された妾は仲間達に勇者のことを伝える為に一旦戻るのであった 俺は今森の中にいた。そこで一人魔物の相手をしていた。相手は魔物の中でも上位にあたる魔物だったのだが今の俺は余裕だった それからしばらくの間この調子でずっと戦い続けていたのだが 途中で急に相手が逃げだしたのだった そして逃げる途中に俺の方に視線を向けるとそのままどこかへ行っていしまったのである それから数時間後 師匠の方はどうなったか気になったのである 俺はまだ魔王軍の連中を相手にしていて、かなり時間がかかってしまったのである そして師匠の元へたどり着いたのだがそこにいた師匠はとても元気そうな姿ではなかった その姿を見た瞬間に師匠が危険な状態である事が一目瞭然であった そして師匠の意識がなくなる寸前に師匠は一言呟いていた
「あいつが危ない気がする。勇者がこの国に攻めてきていると、伝えて欲しい。お願いだ、勇者を、守ってあげてくれ。頼んだよ、勇人くん。
君だけが頼りなんだ」そしてその言葉を聞き終えた時には既に遅かった。なぜなら既にその場には誰も居らず目の前が眩しい光で覆われてしまい 目がくらみ視界が完全に奪われてしまっていたのである そうすると突然声が聞こえた
「大丈夫かい?僕は君の味方だよ。安心してくれ、必ず君を守ってあげるからね」
そして目を開けた先に立っていたのはとても優しい表情を浮かべているイケメンな青年だった。そうこれが、後に最強の剣士となる男との出会いでありそして、彼の弟子として修行の旅に出ることになるきっかけになる出来事だった
「あの時の事は鮮明に覚えています。あの人がこの世界で初めて会った人だったのにあの人と過ごした記憶があまり残っていないんです。多分あの人の事があまりにも怖くて印象に残っていなかったんだと思います。だから今は凄く不思議な感覚です、あの人がとても懐かしい存在に思えて仕方がないんですよ。」
その言葉を聞くと男はこう言った
「そうか、君はやっぱりあいつの知り合いなんじゃないか。実は僕もね君と同じように一度この世界を救った事があるんだ。それで、あいつが言っていたんだけど君はきっとあいつの事を好きになってくれるはずだと言っていたんだ。僕にはその気持ちが良く分からなかった。だけどこうして話しているとだんだんと分かるようになってきたよ。それにしても驚いた。どうしてあいつがそんな事を言うのだろうかと最初は不思議に思っていたけどようやく納得がいった。君と初めて会ってその瞳を見た瞬間僕にはそれが理解できたんだ。僕達二人は似ているんだと思う」
(なんじゃこの男は妾と同じだと?こんな男が妾と似ているなどと言われても困るのじゃ。それにこいつの雰囲気はどこか勇者に似ている所がある。それに何故か分からんがこの男の言うことは信じられてしまう)「あ奴のことは今でも好きなのか? もし良かったら妾にも詳しく教えて欲しいのじゃ」
「いやいやいや、違うんですよ。別にそういう意味じゃないんですって。だから誤解しないで下さい」
(全くなんでこんな勘違いをしたんだろう)
「そう言えば自己紹介がまだでしたよね。僕の名はマコトです、これからよろしく」
「うむ、分かった。じゃがお主の話は本当なのか?お主が異世界から来たと言う話を? それではまるでお主はあの伝説の勇者と一緒と言う事ではないか?そんなわけがなかろ、お主が勇者と言うのならば勇者に力を貸していた者達の殆どが今この世界にはいないはず。それは何故だ?お主が勇者だというのならそんなに多くの者を一度に召喚できるのか?それに勇者の力がどれほど強大なものかも分からないお主に果たして勇者が務まると思っているのか?」妾は疑問をぶつけまくりこの男が異世界からの救世主と言うのを信じることはできなかった。この男と会話をするだけでも嫌なのにこんな奴に大切な師匠を殺されてしまうと考えるだけで涙が出てきてしまう。
そして、とうとうこの男は怒り始めた。そしてその瞬間からこの男は勇者であると確信したのである
「僕だって、好きでこの世界に来てるんじゃ無い!勝手にこの世界に呼ばれてきてこんなことになってしまったんだよ。僕の方が君達より強くなって帰らせて貰おうと思って必死になっていたのに、僕達がどんな思いで過ごしてきたと思っている!お前達がもっと早くこの国に訪れていれば勇者様は死なずに済んでいたんだぞ!!お前らさえちゃんとしいればな!」と、怒鳴られてしまった。
(確かにこの者の言う通りじゃ、だがこの者が本当に異世界からの者だとするならば、なぜこの男は勇者ではないのだ?)
(やはり妾の師匠を殺しにきたか。師匠はこの者に惚れておったから殺せるはずがない。妾には分かる、この男からは悪意を感じなかった、ただこの男が妾を殺す為に来たとはどうしても思えないのじゃ。何か理由があって勇者を殺したとしか考えようが無い、じゃが一体この者は何が目的で勇者を殺したのじゃ?妾には何もわからぬ)
「まあいい、どうせお前に勝てるやつなどここにはいない。今ここで私がお前を殺してやる」と言って妾に向かって剣を抜いて斬りかかって来たのじゃが 妾は避ける必要がなかったのである 何故なら妾にはこの男の動きがはっきりと見えてしまったからじゃ。妾はその攻撃を全て見切ってしまった。そのおかげで妾の剣の腕は更に上達してしまったのである。この男はその後も何度か攻撃をして来たが、全て避けられてしまっていてその攻撃は全て空振りに終わり体力だけが削られていくばかりである。しかし妾にはこの男の行動が全く読めないのである。そしてしばらく攻撃を繰り返していたこの男の顔色が変わり妾の攻撃を避けようとはしなかった。この男も限界が近付いているのか?それとも諦めたのか?どちらにしろこのチャンスを逃す手はないと思い全力の攻撃を仕掛けてみる事にしたのじゃ
「貴様なぜ俺を殺そうとする?貴様が俺に何をしたのか忘れたのか?」
(俺が何をやったかって?俺は勇者だ、こいつらが俺達の世界を汚すから殺したまでだ、そもそもこっちからすればこの世界で暴れられた時点で迷惑だったんだ。こいつも結局は同じことをするならさっさと始末しておかないとな、もうすぐ俺は帰ることが出来る。そしたらこの世界の魔王でも倒せば良いだけだ。さぁ終わりだ、この世から去れ)
「ふぅーやっと終わったか、これでようやくこの世界でも平和に過ごせるようになる。この世界にはもう用は無いさっさと帰るとしようか」と男が呟いたその刹那、男の体には大量の槍が刺されていた。
「ぐわああああぁ、これはなんだ?体が動かない、この痛みは何が原因なんだ!?どうして俺の体はこんなにも傷だらけになっている?どうして俺の体が急にボロボロになったんだよ。おいお前は誰だ、答えてくれ、頼むよ、助けてくれよ」
「この男本当に勇者なの?全然話を聞いてくれなかったんだけど、なんかめっちゃ強いから倒しちゃったよ。この人この世界に来るのが初めてみたいで、だからこの世界から出ていくことができればこの人の目的は達成できそうかな。この人には悪いけれど、私は私のやりたいようにするだけ、この人にはまだ利用価値があるからね」
そして勇者と呼ばれた男はその場で死んでしまった それから数日たった後 妾達は遂に元の世界へと帰って来ることができた。この数日間妾の身に色々なことがあった。まずは妾の仲間達に会いに行くとそこには誰も居なくなっていたのじゃ そして妾達はこの世界が今どうなっているかを確かめるためにとりあえず王城に行ってみることにしたのである。
それから数時間後に、この国の姫とその護衛らしき女騎士と共に行動することになったのである。
それから数日後、妾達のいるこの国は滅びを迎えてしまう。
そして、妾の師匠と勇者と呼ばれていた男は今どうなったのかというと
「勇者、魔王を封印できたな。お前が頑張ってくれたおかげで俺は無事に元の世界に帰れそうだ。ありがとうな。」
「いえ、勇者として当たり前のことをしたまでです。師匠、また一緒に冒険したいですね。
ところで師匠はどうやってこの世界へ来たんですか?
「俺は、ある人物に殺されたんだよ。この世界で死んだ勇者は強制的に異世界召喚されちまうらしいんだよな。
それにしてもあいつが勇者にあんな感情を抱いていたとはな、勇者は勇者でも俺の敵ってことだ。それにしてもこの国を滅ぼしてしまったことは悪かったな。
だがこの国を滅ぼした理由はいずれわかる。それまで待ってくれ。そしてこの世界は滅ぼさせやしない。あいつは恐らく異世界の奴らを全員殺してから俺も殺す気だろう。だからその時は覚悟しておくんだな。
それじゃ、お前との旅は楽しかったぜ、元気でな」そう言って彼は姿を消したのだった その頃妾は仲間達に会ってこの世界が大変なことになっていることを知ったのじゃ
「お姉さま!良かった無事でいらしたのね!」と、いきなり妾に飛び込んできた者がいる。そうこの者が妾の弟子になるはずのマコトなのじゃ、そしてマコトに抱きつかれているうちに他の者達がやって来てマコトとの感動の再会を果たすことになったのじゃ。
「えっと、あなたが勇者の言っていた師匠っていう方ですか?」
「いかにもそのとおり、勇者の言う師匠とはこの妾の事なのじゃ」
(妾はどうしてこうなってしまったんじゃろう?どうしてこうも弟子にモテるのじゃ?勇者はハーレムを作ろうと努力をしていたのだがな?妾もこんなにたくさんの娘に好かれるとは嬉しいがの)
「そうなんですね!あの、僕のお姉さんになってくれませんか?」
「うむ、別に構わないぞ」
「あの、妾もあなたの弟になりたいのじゃ」
「妾はお前の師匠であり保護者のようなものじゃから、いくらお主が妾の事を好きであろうと妾はお前の事を一人前の戦士に育てるので忙しいのじゃ」
(全くこの者は何を言っているのだ、勇者といい、妾の弟になりたがるものばかりで頭が痛くなるのう。勇者の場合はただのロリコンじゃろうけどな)
こうして妾達の旅はまだまだ続くのであった 勇者の師匠の過去とマコトとの出会いについて書きました このお話は僕がこのサイトに投稿したお話のなかでも一番人気の作品です。ですが皆さんは勇者の師匠というキャラが出てくるこの小説が好きなだけでこの物語に出てくる勇者が好きなわけではないですよ。
そして、このお話を気に入った人は是非コメント欄にてこの勇者を最強にしてとか、このお話をこんな感じにしてもらえればうれしいです。みたいな事を教えてください。僕は結構この話が好きなのですがあまり読んでくれる方がいらっしゃらないんです。お願いします、もっと人気作になりたいんです。
「ねぇ?マコト、今からお姉ちゃんと一緒にデートをしましょう。最近ずっと忙しくて中々出来なかったんです。それにこのお店には一度行ってみたくて」とこの女の子はマコトの姉『アカリ』
「いいよおねえちゃん、でもその前にご飯を食べよう」
この子の名はマコト
「うん、分かった」
「今日から私達は家族になるんだもん、これから沢山楽しい思い出を作っていきましょう」
「う、うん。」この日を境に二人は本当の姉弟になった。
〜数年後〜 この二人が成長した姿、それがこの二人なのだ。
二人の顔はとてもよく似ているのでパッと見でどちらか判別することは難しいかもしれない。そんな時のために見分ける方法を二つ紹介しておきたいと思う。
1 服装を変える2 喋り方を変える(一人称と語尾に特徴がある)
という二つの方法が存在する。この二人の共通点としては髪の毛が長いという点がある。髪の色が赤っぽい色になっていることを除けば本当に似ているため髪型を変えてしまえばもうどっちがどっちか分からなくなるほどである。そのため髪型を同じにするということは滅多に無く、髪型が違う状態でこの二人を見た場合、どちらが姉の『ヒマリ』(赤色の長い髪をしている)なのか判断できない可能性が高いと言えるだろう。
2に関しては口調の違いによるものだがこちらはかなり癖が強いため普通なら間違えられることはない この二人は見た目は凄く似ていても性格はかなり違うようだ。この子は少し泣き虫で甘えん坊だ。この子が弟と一緒の時以外泣くことはなく笑顔を絶やさず優しい性格をしている 一方のこの方は活発でとても頼りになる存在になっている この子と弟が並んでいると本当にそっくりな姉妹にしか見えないのだけどこの子にはあまり表情がないように見える ちなみに、この子達はいつも仲良しである。だがこの子の心の中に秘められている気持ちだけは誰にもわからない。
〜この世界について〜 ここは魔法のあるファンタジーの世界である。
この世界にはかつて神と呼ばれる者達が存在したと言われている。
しかし今はその言い伝えすら殆どの人間が信じることがなくなっている この世界では魔王と呼ばれている魔物の頂点に君臨している存在がいた、その魔物には特殊な力が備わっており、それは普通の攻撃は全くと言って良いほど効かないというとんでもない能力を持ち合わせていた。しかしある時突然、一人の青年がその魔物に戦いを挑んだ しかし当然勝てるはずもなく一瞬のうちに返り討ちにされてしまったのだった。
「俺が、負ける?嘘だ、絶対に何かの間違に決まってんだ、だって俺は選ばれ勇者だったんだからな。俺がこの世界最強の勇者なんだからよ。何でだよ、俺の剣が通じないだと?ふざけんな。クソッたれがあああ!!!俺は勇者だ!絶対俺は死ぬ訳ないんだよ!俺は、俺は勇者だぁ!!!死ね、死んじまえ、俺はまだやれるはずだ」と言い放ちそして
「勇者の力を使うしか無いか、これを使った後の記憶が曖昧なんだよな」そう呟いた後勇者は、 魔王を、 倒した。そしてその後、彼は元の世界に帰ったとされている しかし、実は彼こそがこの世界の神様である、そしてこの世界を創った張本人である。なぜ彼が魔王を殺せたのかは、彼が勇者として転生する前にこの世界を救うために必要な条件を満たしていたからである。
彼の勇者としての資格 それは、この世界に来た時に必ず持つ能力を持っているということ これはつまり、 元の世界に戻るためのアイテムを所持しており なおかつ、この世界に召喚されてもすぐに元の世界に帰還することが出来るということである。そして勇者が元の世界に戻った後、残された勇者は自分が何故元の世界に帰ることが出来なくなったかを理解することになる。そして彼は元の世界に戻っても勇者の力を持つことができなくなってしまったことに絶望したのであった。そしてそれから数年、ついに彼は自ら命を落とすことになった 彼は自殺を図ったが結局、死の直前で何者かによって救われたのだった。そしてその人物は彼を異世界召喚される前にいた世界に送り届け、元の世界で生きていくように促されたのだった。
そしてそれから数ヶ月が経つ頃に この異世界で生きることを決意していた少年が遂に勇者としての目覚めを迎えた。そしてこの世界に来てから約一年ほどが経過した後のことである。勇者として目覚めたのは双子の少女、マコトとアカリである。そしてマコトが最初に勇者と女神の間に授かったスキルは聖女というジョブだったらしい。そして彼女は勇者を支えるべく行動を始めたのである。
そしてマコトはアカリと二人で魔王討伐を目指すことを決意する 勇者がいなくなったあと、魔王の力はさらに強力になっていった。勇者がいなくなってから半年後に、遂に魔王が勇者以外の全ての生き物を根絶やしにするという目的を掲げた。だがそれを阻止すべく立ち上がった者がいた。マコトである。彼女は魔王と戦うことを決めた。なぜならこの世界にはまだ勇者を必要としている人が大勢いる、魔王をこの世界で倒すことが出来る可能性があるのはこの世界の中で勇者しかいないのだから。そしてマコトは戦いの末に この世界での最後の生き残りとなってしまったのである。
そして勇者の師匠の魂を持つ男もこの世界で死んでしまった。
こうしてこの世界は終焉を迎えてしまったのだった。
そして勇者は 自分の使命を果たすために、この世界を救う為に、勇者の師匠の記憶を取り戻すために、この世界に再び舞い戻ったのだった。そしてこの世界に残された勇者と師匠の血を受け継いだ二人の勇者が再び立ち上がり そして遂に この物語は再び幕を開けるのだ。
〜あとがき 皆様お久しぶりです。今回はこの勇者と弟子の物語を書くにあたっての設定資料を纏めさせていただきました。もしこの作品を見て下さっている方がいて、この設定資料を見たいと思われた方だけ見てくれれば結構です。それ以外の人は読まなくても大丈夫ですよ。
「おい!こいつらのステータスがおかしくなってるぞ」と俺とマコトとアカリの三人に向かってそう言った奴がいた。そしてそいつらは俺たちのステータスプレートに表示された情報を見る限りは
【マコト】Lv99(MAX)職業:英雄の器(大)/剣士
種族 :人族
性別 :男性
年齢:15
身長 :175cm
体型 :筋肉質で引き締まっている感じがする。体つき的に言うと、細マッチョって感じだと思う 武器は双剣を使い、二刀流での戦闘スタイルを得意としてお 髪の色は金髪で長さは肩にかかる程度だ。
「ねぇ?どうしよう、この子たち」
「うーむ。とりあえずはこの子たちのレベル上げをしてみるかのう。」
「分かった。それで良い?」
「うん。私もそれに賛成。」
「じゃあ早速修行に行くとするかのう」
「「は〜い」」
(この者たちのレベル上げか。少し大変かもしれぬが頑張るかのう)
こうしてこの子たちはこの世界のために頑張って行くことになる しかし彼女たちに待ち受けているのは過酷な運命と残酷な結末であることをこの時の彼女たちは知らなかったのだった。
〜とある勇者について〜
「ははっ、俺にはもう帰る場所なんてないんだ、俺がこの手で、魔王を倒したんだから。これでこの世界でも魔王は復活することはないだろう。はははは、やったぜ」と言いながら この世界のどこかで勇者は笑っていた
「くふはは、これで俺が本当の最強になった訳だ、今頃あの二人は俺の帰りを待っているだろう、でも悪いな二人共、俺はお前達のもとに帰れそうにはない。だって俺は勇者だからな。」と言ってこの世界に残ったこの勇者は一体何を思ったのだろうか? 〜〜
「は?何なのこれ?ねぇねぇお姉ちゃん、私達ってなんでこんな所にいるの?私達、つい最近まで普通の中学生をしていたはずだよね?なのに、こんなわけ分からないところに連れてこられてるんだけど。ねぇ?聞いてる?もしもーし、お姉ちゃん?」
私の名前はヒマリでお姉ちゃんは私より5歳年上 そして私の姉、アカリも私と全く同じでこの世界に来たばかりのようだった。
そしてここは恐らく洞窟の中であると私は判断している。しかしなぜここに私たちが?とそんな疑問を浮かべていた時に、ある人物が姿を現した。それはこの世界の女神様だった。その女神様は、私達にいきなり話しかけてきた。
「突然呼び出すような形になってしまい申し訳ございません。
しかし緊急事態が起きてしまったため仕方がなくあなた方をこちらの世界に 呼ぶことになった次第です。まず始めに伝えるべきことが一つあります。この度、貴方達は我々の都合によってこちらの世界に来て頂くことになったのです。ですが安心して下さい、あなた方にはこの世界での身分と居場所を用意します。しかしそれと同時にこの世界での常識などについては教えなければなりません。それが終わった時 貴方達の望みを聞き入れましょう。しかし、我々としては、できるならばこの世界を救ってほしいと思っています。そのための力は授けるつもりですが、正直なことを言うと今のレベルでは心許ないと言わざるを得ません。そのため貴方達が今から鍛えていくうちにこの世界の脅威に立ち向かえるだけの力を身に着けていければと私は思っております。どうかよろしくお願いします。」と言った
「は?この世界を救うため?どういう事だよ?ちょっとよくわかんねえよ!」と言う声と共に一人の女の子が現れた そしてその言葉を皮切りに他の人たちも次々と喋り始めた その中には明らかに見た目の幼い子や小さな子もいるのだけど、そのことについては特に何も言わなかった
「ふざけんじゃねぇ、俺は早く家に帰って家族と涙目になりながら言ってきた そしてその次に、その女の人の友達だと思われる人達がやってきた。
その子達は「何なの?ここ?あんたら一体誰なの?っていうかなんで私たちはこんな場所に連れ出されたの?それに何よその恰好?コスプレ?なんかのイベントにでも行っていたの?そういうのだったら早く解放して欲しいんですけど」
そして今度は、
「僕は元の世界に帰ることが出来なくなっちゃったのか。」と言いながら涙を流し始める少年の姿があった そしてその後ろからはまた別の子が歩いてきた その子の服装はまるでRPGの世界の村人のような服を着ていて手には木の杖を持っていることから魔法に会いたいんだよ、なぁ?頼むよ俺を解放してくれよ。俺はただ、普通に生きていただけなんだよ、どうして、こんなことに、なったんだ、畜生」職な、少女の姿をしていた。
この人たちはこの世界では見かけたことがない人たちだったので多分異世界から来たんじゃないかと思う、だから私が説明をした。そして一通りの話が済んだ後にこの世界の女神様がこの世界について色々と話をし始めた。そしてその時にあることに気付いた、私達以外にも同じような格好をしている人がいることを、それは異世界からの勇者である可能性が高いと思ったのだった。そこで私は思い切って勇者かもしれない人たちに対して 話を聞いてみた。
そしたら勇者っぽい人の中には「ははははっw」と笑っている人もいたけどその人が勇者かどうかは分からなかったので無視することにした。すると女神さまが勇者とその他の人とを分けてくれた。どうやらとっくの前に女神さまによって区別がされていたみたいで本当に良かった、もし分けられていなかった場合勇者じゃない人が取り残されてしまっていた可能性があったからだ。そして女神様は「さて、皆さんこれからそれぞれのステータスを見させてもらいたいと思います。それで皆さんが異世界召喚されてこの世界に来るまでの過程は分かりましたがやはり実力不足なため、皆さんをこのまま放って置くのは危険だと考えています。なのでまずはこの世界で生き残れるようにレベルを上げてもらう必要があります。」
と女神が言うと皆がステータスを女神に見せに行った。私も行ったのだがステータスを見せ終わった後に、勇者かどうかを確認している間に自分のレベルが上がるということを知った。だがまだ勇者ではないと判断されてしまった為、経験値を獲得することができなかったのであった。
ステータスを見せると女神は、勇者とそれ以外の人にステータスプレートを手渡し、それぞれを見てみてくださいと一言言った ステータスを確認した勇者以外の人はすぐにステータスプレートを返すように促されたので、すぐに返した。だがこの人の中に勇者がいたのである そしてこの人はステータスがおかしいことになっていた。
「えっと俺の名前は何でだ?」と勇者らしき人物は自分の名前が思い出せないらしい だが彼は、自分の名前を知ってしまったことによって何かが起きるらしい だが彼がそれを認識した途端、急に苦しみ出した そして勇者の体はみるみる縮み 子供ぐらいの大きさになった 勇者の容姿は完全に幼くなっているが しかし髪は金髪で身長は140cmほどで 痩せているが筋肉質で引き締まった体型 年齢はおそらく12~13歳頃だと 思うのであるが、しかし何故勇者の名前を知っているはずの勇者以外の人たちは彼の姿を見て 驚くことも悲しむ事もしなかったのだろうか、そして この勇者はなぜ勇者の名を知ってしまって しまったせいでこうなってしまう事になったのだろうか 私は勇者についての謎について考えてみたが 答えは全く出てこなかった。しかし、勇者ともう一人の少女は、
「うーん、なんだか体がすごく軽い気がする」と言っていた。しかし二人の会話からこの二人が勇者だと判断した そして私も勇者だと思われたらしく、勇者と同じ部屋で過ごすことになることになった。ちなみに私と、二人の関係を説明するのであれば幼馴染だ まあとりあえず今日はこの辺にしておきますか。
それじゃ次のお話でお会いしましょ〜!
(この子たちが今回の勇者候補なのですね、それにしても良い顔をしていますね)と彼女はそう思っていた そしてこの勇者たちは修行を始めることにしたのだったが、修行を始めてからしばらく経っても 一向に強くなる気配が無かったのだった。そこで彼女は、
(あの方に連絡をするしかないようですね)と彼女が考えていると 彼女の頭に直接メッセージのようなものが届いた それはある男が彼女に話しかけた時に、 彼女だけに聞こえる声で話しかけたのである
「お前たち二人はどうやら俺たちの仲間になれそうだ。今はまだ弱いかもしれねえがな、 しかしいずれは俺の右腕と左腕になるだろうから今から仲良くしてくれ な?」と言われた しかし、その男は
「おい、そこの奴は勇者なんだろうが? だったらもうちっと頑張ろうって思わねえのか? 俺はそんな甘い考えが大嫌いでな、俺はもっと強くなりてえんだよ、だから お前たちは俺のために、いや、お前たちも強くなって欲しい、そうじゃなきゃ面白くねえ だろう?だから俺はお前たちを鍛える事にした。
だから覚悟を決めな」と、言われたのである それから彼女たちは地獄の特訓を受けることになる この地獄の始まり方は唐突なものではあったが、この先に待ち受けているのは 一体どのような展開になってしまうのだろうか 〜その頃勇者の二人は〜 〜〜〜〜〜〜 私は今とても大変な事になっている。なぜかと言うと私の親友が行方不明になってしまったからである。親友の名はカナエで、その妹の名前はアカネ、アカリとヒマリちゃんも一緒で私たち四人はずっと仲良しでいつも楽しく過ごしていた。
ある日私たちの家に、お母さんの妹を名乗る人がやって来た。
しかしその人から告げられたのは「姉は死にました」というものだった。私は最初その言葉を信じなかった でも信じざるを得ない出来事が起きてしまう その日から私は一人ぼっちになってしまったのだ。私は必死になって探したが見つからなかった そして一週間が経った頃 私の元に一枚の手紙が届く、そこに書かれていた文字はとても綺麗に書かれていて明らかに大人の字だという事が分かるものだった。そこには私の事を心配するような文章と最後にこの家を出る準備をしてくださいと書かれていて、そして最後にお母様とお父様のサインがありこれは本当なのだと確信した そして荷物をまとめ終わる頃には二日ほど時間がかかってしまった。
手紙によると私たちはこの世界とは別の世界に行かなければいけないみたいなんだけど、私には何もできない、だから私はこの世界の人たちの力を借りようと決めた 私がまず頼ることにした人物は冒険者のランクが一番高い人でギルドのサブマスターさんだったりする この人ならきっと何とかしてくれると信じて頑張った しかし結果は良く無かった、むしろ悪化してしまって結局力を借りることさえできなかったの しかしそんな中で一筋の光が差し込んだのである、 それはギルドマスターと呼ばれる男の人だった。この人の名はシンジ、そしてこの人の元弟子にあたる女の子 ミウとその妹のアイが一緒に私達の前に現れて くれたおかげで、ようやく力を貸してもらうことが出来たの 私は今現在シンジという人の元弟子の女の子、ミナさんの 元にいる。ミナさん曰く私はどうしようもなくダメな人間であり何も出来ないゴミクズ同然の存在だということが分かってしまう程に厳しい修行が始まった。だが私が今いる場所はシンオウ帝国の帝都に存在する、この世界で唯一全てのダンジョンが存在する迷宮区の中にある『剣聖』の屋敷の庭である この屋敷は『魔剣士』が住んでいて『魔王軍四天王最強格の魔物』『破壊の化身(仮の姿)→破壊神→魔神の加護を持つと言われている人、ちなみにこの人が本当の姿である。だが普段から仮面をつけており正体を隠しているため 誰もその姿を見た事がない だがしかしその力はあまりにも強大なものであり その強さから付いた通り名が『剣豪の死神』という二つ名 さらに彼についての情報は少なく本名などは不明、だが性別は男、種族は龍人である という噂が飛び交っている そして彼の素顔を見たものは必ず消されてしまうため、見たものは死ぬという都市伝説も生まれた。
そんな噂が流れるのにも理由があった、彼が一度戦えばどんなに強い敵であろうと一撃で倒す、だから強い、だが、それ以上に彼が恐ろしいのはその戦い方にこそある。
この人は武器を一切使わず素手で戦うのだ。だがその拳の威力があまりにも強すぎるため、相手を殺すまで止まらず 殺しきるまで殴ることをやめない戦闘狂である 彼は普段は優しいのだが、本気で怒った時にはもうそれは人を辞めてしまっているかのような圧倒的な強さを発揮する。この前なんか私を殺そうとしてきた人を軽くあしらってしまって逆に怒っていた、しかも殺さずに気絶させていたから凄く優しかった、私はこの人の優しさを見習ってみたいと常々思っている。
あと私を助けてくれる時に言ってくれていた
『お前を死なすようなことには絶対にさせない、俺がいる限りは俺が絶対守り抜くから 安心しろよ?まあ仮に俺がいなくても俺の仲間が守ってくれると思うが まあとにかくお前が無事に帰れるように協力するよ、俺だって本当はこいつらがお前を攫って俺を殺しに来ることを想定してはいたんだよ。だけど予想以上にお前を想うやつらが多くてな、ちょっとだけ嫉妬してしまったぜ、悪いが今回は見逃してくれないかな?その代わりといってはなんだけども、俺がこの国を乗っ取ってやる、だから待っててくれ、まあ、その時は俺の味方をしてほしい な?』と言ってくれていた、正直言ってあの時の私は心の底から嬉しくて泣き出してしまいそうだった。私はこの世界でたった一人で生きていくことを半ば諦めかけていたから余計にその気持ちが抑えられなくなってしまった。
そして私はこの世界でこの人と共に暮らすことを決心するのだが、これから先この人に迷惑をかけ続けるわけにはいかないので私は強くなろうと思った これからもよろしくお願いします。
さぁーーーー!!!今日は、修行最終日だ!! さっきからずっとミナとアカリは、訓練を続けている。二人ともなかなか成長していて、最初は全く手加減していたアカリだったが今は全力を出しているように見える。
二人の体力的には限界に近いだろうし、少し休みを入れた方がいいだろう。僕はそう思って声をかけた。だが僕も気合いを入れすぎたせいで疲れていたので丁度いい休憩となった。
〜その頃勇者二人は〜 〜〜〜〜〜〜 私達はあれから毎日修行をしていた。そしてついに最後の試験が終わりを迎える、そして私は遂に自分の実力を試してみたかった、なので師匠に相談すると「だったら今ここで模擬戦でもしてみるか?」と言われてしまった。しかし流石にそんなすぐに決着がついてしまうような事はないだろうと思いながら勝負を始めた。だが、やはりと言うべきか簡単に倒されてしまった しかし、それから何回やっても勝てなかったので、そろそろ私達の方も本気にならなければならないと悟った。そこで私達が選んだ方法は今まで使って来た技とは違う系統の技を使って戦うというもの、そうすることによって私達にどのような変化が起きるのかを知りたいと思っての行動だ。
それからしばらくした後私たちはようやく私達が本当に望んでいた力が発揮できるようになった。それでは早速始めようか、私も君たちも待ちきれないだろうからね 〜〜〜〜〜〜〜
「ねえカナエ、私この人達の相手をしても大丈夫だよね」と私は思ったよりもあっさりした答えが出せた事に驚いていたが それでもまだ私は不安を抱えていた。この人たちの強さが異常であることぐらいはすぐに分かった、 それにもし何かの理由で負けたとしたとしても この人達のそばにいれば強くなることができるかもしれないと 考えたから
「お前ら準備は良いな?」と 聞かれたので私と妹は返事をした。
「「はい!」
「だったら始めるぞ!!」
その掛け声で私たちの特訓が本格的に始まった。
この人を相手にするのは初めての事なのだが、私はいつも通りにやれば必ず勝つ自信がなぜかあった しかしそんな慢心で挑めば確実に殺されると理解しているから 慎重に行動することにした。まず初めに攻撃を仕掛けてきたのは相手の男の方からで、私に対して一直線に向かってきた、しかし攻撃自体は避けやすいのと 動き自体が遅いため問題は無かった、しかし、この男が持っている刀には一切の攻撃能力が無かったのにも関わらずに私の防御の上からでもかなりの衝撃が襲ってきてしまった
「おいおい、そんなんじゃ俺を倒すどころか触れることすらできないじゃねえか!もっと頑張れよ おい」と言われたので 私は反撃に移った、しかしそれは失敗に終わるなぜなら、私の周りに突然大量の氷柱が出現して襲いかかってきたからだ。その数ざっと数百、それが四方八方全方向全てから迫ってくる。こんなものを捌けるはずが無い、だから回避するしかなかった、そして私はなんとか攻撃を耐え切った後反撃しようとした しかしまた新たな攻撃が来る 今度は私の妹が魔法を放った。
私はそれを何とかガードし、その後、妹の元へ接近していった。その時に私は気づいたのだ こいつはただ単に馬鹿なだけだと、 私は妹に接近した直後に蹴り飛ばした。
私はそのあと何度も殴りつけた。しかしその男は私達より遥かに強かった、私はその事を実感せざるを得なかった、この人がこの世界でどれほどの力を持っているのかは全く分からないが、この人の言う事に従っておくに越したことは無いと判断した。私はまだ妹と一緒じゃないとまともに動くことができない だからこそこの人がこの世界で最強なんじゃないかと勝手に思い込んでいる、でも この人は私の事を守りたいと 言ってくれている 私は嬉しかった。
だからこの人についていこうと思う。
そして私達の姉妹の戦いは終わったのである。そしてこの後も、この男の人と戦い続け、最終的にはこの男の人も本気を出した。そしてその戦いが終わった頃には、私達の体もだいぶ成長したと思う。そしてその男の人から、お前たちは俺が鍛えなくてももう十分強いからこの世界を旅してくるといいと言われた。だから私はこの人の言葉を信用しこの人と旅をすることを決めた。
その人は
『ミウは俺に色々と恩返しがしたいんだろ、だったらこの世界を救いに行けば俺はそれだけで幸せになれるし、お礼が出来るというものだ』と言っていた。
私はこの言葉を聞いてこの人の為に絶対に世界を救うと心に誓った。
そして私はこれからどうするべきかを悩んだ。私は今、冒険者のランクで言うと、Dランクという低級冒険者のランクであるのだが、実は冒険者というのはランクが高い方が優遇されやすいため、高ランクの冒険者のパーティに入ることが出来れば、そこそこの生活はできるのである だから私はこの冒険者を続けていきたいと思っているのだが そうなると当然この人が私を必要としてくれなくなってしまう。それは困るため、どうしたものかと考えていると、この人はこう提案してくれた 私と一緒にパーティを組んで欲しいと 勿論私は了承したが私は疑問を抱いた、なぜ私を選んだのだろうか、別に私でなくてもいいはずだが、その理由を聞くとこの人の答えは簡単なものだった 私が一番可愛いからと、正直その言葉は素直には受け取れなかった、確かに客観的に見てみれば私はかなり容姿が整っているほうだとは思う、しかしいくらなんでも私のような女の子を 自分から選んでしまうのは流石におかしいのではないか?と思った だがその疑問は次の言葉で解消された、この人曰く
『まあ、普通はお前なんかに声なんてかけないが一応俺の仲間として誘っているわけだし、まあ俺の仲間は俺のことを好きな奴しか仲間にするつもりないけどな。お前は、俺の仲間になって後悔しないと言えるくらい俺のことが嫌いなら、この誘いを断ってもらわなくて大丈夫だよ。お前が俺の仲間になった瞬間に死ぬことが確定したようなもんだからな』
私はその話を聞かされたときこの人なら仕方ないかなと思ってしまいました 私がどれだけ嫌おうとその人を本気で好きになれば 結局この人のことを諦めきれなくなります そう考えてしまったのです。私はそう考えることで 自分が抱いている恋心を抑えることにしました まあそもそも、私自身、この人の事が嫌いになれないのですから もうすでに諦めていますが、この人の事を少しでも振り向かせてみせようと決心しました そして今、私たちは、この国を後にし、別の大陸に向かうことになった。しかし、まだ私達が旅立つことは 誰にも言ってはいない 私達はこの国の城から出ていき門を通ったあたりで師匠から貰った地図をみることにした。すると、どうやら私たちは北の国にいるらしく 今すぐ北に進めば間に合うようだ なのですぐに出発する事になった だが、出発しようと思っていた時、いきなり目の前に大きな魔物が現れた しかも一体だけじゃなく複数いるようだった おそらく、どこかの森に生息されていたであろう魔物のようで私と師匠では太刀打ちできない相手であった。私達は必死に逃げたが 追って来ていた。私は逃げる途中に魔物の攻撃を受けて怪我を負ってしまったため すぐに戦うことが出来ない、そして私の妹も同じ状態だったため 私たちの命運は既に尽きたかと思われた そこにあの人がやって来た 私は一瞬希望を持ちそうになったがこの人でも多分敵わないと察したため絶望した。だがあの人が一人で戦うと言ってくれて、この場はなんとかなった しかし私達が助けてもらったからにはあの人には必ず何か返さなければならない そして私達があの人に助けられて二週間が過ぎた。私達は順調に実力をつけていき 私も少しづつではあるが、強くなってきている しかしまだまだ強くなれそうだ 私ももっと強くなりたい、そして、いずれこの人を超える存在に私はなると決めた 私はそれからこの人に毎日のように稽古をつけてくれるように頼んでいるがなかなかOKが出ない、しかし諦めずに毎日頼み続けた結果ついにOKが出た。
それから私とこの人の関係は更に親密なものになっていった。私達はそれからさらに数日ほど修行を続けた。
そして私達はついに魔王がいる場所に到着した そこで私と師匠とで連携しながら戦っていたが、それでも中々ダメージが与えられず、師匠と二人掛かりでようやく倒せたのが現状だった そしてその後すぐに私達は修行を始めて一ヶ月ほどたったある日、遂に魔王を倒しに行く事になりました。
〜カナエのスキル一覧〜 第1段階 氷属性の剣(アイシクルブレード)
:第2段階の派生水刃(アクアブレイド)
氷弾(アイスショット):氷柱を生み出し相手に攻撃する
水針 霧の衣:姿を完全に隠し気配まで消し去って攻撃を回避する
水槍 毒の牙 水の檻 氷の爪 風の盾 :カナエのオリジナル 雷光拳
(ライジングナックル)」
:腕力を強化する
電光の一撃 電気分解 超加速 身体強化 :全身体能力を上昇させる 炎獄乱舞 炎の壁 火の渦 熱線 氷の結界:魔法や飛び道具などの遠距離攻撃を無効化
冷気耐性:相手の魔力による氷魔法への耐性
電撃耐性 :電流による攻撃に対してある程度耐ることができるようになる。そして威力が大幅に低下する
炎熱無効 :火炎、溶岩などの高温に弱い攻撃に対して一切のダメージを受けなくなる
状態異常の無効化 自動回復:毎秒少しずつ回復するがかなり時間がかかる
体力減少軽減:疲労しにくい
速度上昇補正:速く動ける。走るのにも役立つ 攻撃範囲拡大(ワイドアタックレンジ)
魔獣使い:召喚されたモンスターを一時的に従えることができる。契約が切れるのは、契約者が死亡するか、契約解除の意思を伝えない限り継続される。一度召喚した生物が消えても再出現させることができる。
契約主
カナデ、サキュバス、コボルト、ケルベロス 氷の人形:氷の人形を作り出す
氷結操作:対象のものを凍らせる 雪の加護 自然干渉権 植物魔法、氷魔法、水流魔法 天候魔法、地割れ魔法、土壁魔法
無魔法、転移魔法 :重力を操る魔法
魔法作成 精霊術 霊化変身 妖精神装 :全ステータスが3倍に上昇する 限界突破 魔法全適性、完全詠唱破棄 全武術適性、全武技適性 称号付与 経験値増加 アイテムボックス容量拡張 職業追加 固有能力進化 獲得経験値量増大 レベル上限撤廃 必要経験値低下 無限成長 言語翻訳獲得経験値量上昇:レベルアップ時に得られる経験値量が通常より大幅に増加する 必要経験値量抑制 無呼吸行動可能時間延長 獲得熟練度上昇値増加 魔法使用回数増強 消費MPカット 発動スピード大幅上昇 魔力変換効率アップ 魔法の同時展開可能 魔術構築式短縮 思考加速 並列演算 多重起動 魔力高速収集機能搭載 剣術習得補助機能搭載 戦闘技術取得補助システム搭載 危険感知、未来予知 鑑定解析 隠密 透明化 千里眼(透視)
:視力を大幅に向上させ遠方を視認する事ができる
魔力感知、波動、覇気など 隠蔽 偽装 擬態 影移動 気配遮断 音消 :全ての存在を完璧に消す
光学迷彩 幻影創造 :自分や仲間の容姿を変化させることが出来る
分身 飛行 瞬動 肉体変化 武器複製 :自分の知っている武器ならどんな物でも複製することができる 鍛冶 刀匠 錬金術 薬剤師 料理名人 解体士 釣り師 漁師 採掘 大工 木工 建築 錬金細工 彫刻職人 ガラス職人 裁縫職人 染色士 絵描き師 画家 彫師 陶芸家 大工職人 鍛冶屋職人 服飾店店員 防具製造職工 鍛治屋 裁縫職人 宝石商 アクセサリー製作 宝飾品制作 デザイン絵師 料理人 料理人(王宮専属)
調合士(上級宮廷魔術師付き)
薬師(上級商人兼宮廷薬剤師つき)
第二段階 火、風、氷、闇、光の全元素適正 四大属性耐性(炎熱、寒冷、電撃、溶解、暗黒)
七大罪系魔法 呪殺、呪術 呪い、洗脳 悪魔使役、召喚 第三段階 魔導陣 刻印、封印術、解除 空間、時間魔法 時空改変 異次元収納、時戻し再生 過去視 第四段階 精神防御 物理障壁 五感強化、探知強化、分析、 魔力圧縮、制御強化、魔法吸収、 威圧 恐怖の魔眼 第五段階 死角のない者、天敵不在 第六段階?????????
ー??のスキル一覧ー 種族変更 進化の儀 :自分の好きなように姿、形を変える 身体変質(形態変態)
:体の形を自由自在に変えることが可能。ただし元に戻ることはない。
変幻
:様々なものに変化する
人化 半龍人 :人の姿になれる
竜化 九尾妖狐 :九つの尾をもつ白銀色の狐になる。その姿は、とても美しい
不死 :体が朽ち果てることは無い。老いも無いが、死ぬことはある。寿命によってのみ、死が訪れる
神速再生 :受けたダメージが一瞬で回復していく 不壊 →不死 全属性魔法適性 万象理解 鑑定解析(極)
→鑑定、ステータス開示が、いつでも行えるようになる。そして鑑定で見ることのできる情報も格段に上がる。また他人の能力を見ることもできるようになる。さらに相手の強さなども、なんとなく分かるようになる 危機察知(特級)
気配察知(最上級)
危機回避(超級)
:危険な状況に陥る確率が著しく低くなる 危機感知、直感、観察眼が統合進化した能力。危険が迫った場合にその情報を脳に直接伝えてくる能力であり危機を事前に察知し回避する。しかし回避できない場合もあるがそれでも致命傷は免れる
武芸の心得 武王道:戦いにおいて勝つための最善手を常に選び続けることが出来る。武術の達人とも互角に戦うことができる
剣術の極意:あらゆる剣の達人と同等の強さを誇る
短剣使い:ナイフや小剣などの小さな刃物を好んで使う者のこと
槍の天才:槍を極めた者にだけ与えられる称号
弓の名手:矢を扱う事が得意な者にだけ与えられた名前 杖使い(上級)
:杖の扱いに長けたものにだけ与えられる
棒術使い:棒を使った武術に秀でている者にだけ与えられる
薙刀遣い:長柄武器である薙刀を扱えるようになった者にだけに与えられる称号
槌使い:ハンマーなどの重い打撃用の武具を使うのに向いている者にだけ与えられる
拳闘士:徒手空拳を得意としていて拳を使い戦う者の称号
二対の腕 :二つ以上の手に別々の動作を行う事が出来る。腕が二本なくても、このスキルがあれば二つの作業を同時進行する事が可能となる。
魔法反射:相手の使用した魔法の効果を無効化して跳ね返すことができる。魔法に対して絶大な耐性を得る。
投擲攻撃無効:投げられたものを確実に当てさせない 状態異常付与率増加、即死ダメージ 毒、麻痺攻撃無効、睡眠無効、呪い無効 全魔法適能、全属性適性、複合魔法適性 全魔法完全適性(特級)
無詠唱:詠唱破棄とは違い呪文を唱えることなく魔法を使用することが出来る
詠唱破棄 :予め用意している定型文を言うことで無詠唱と同じ要領で発動することができる
多重魔法 :一度に複数個の魔法を発動できる
無数多重起動 :魔法を同時に起動することができる
並列起動 :魔法を起動させる為の魔力を流す作業、つまり魔法名の発声などの過程を省略し、魔法名だけを頭の中で唱えてすぐに発動させることが出来るようになる
詠唱省略 :魔法名を発さず、魔法発動までの準備を全て魔法のイメージだけに集中させることで大幅な時間の短縮を可能とする技術。
魔剣創造:イメージ通りの魔剣を作れるようにする
聖騎士道:騎士の魂が生み出した魔法、神聖術と呼ばれる力を使うことが出来るようになる。神の力の一部を使うことが可能となる。神の力を行使できるのは一度きりなので注意しなくてはならない
天使使役権:天使を従えられる。だが召喚や契約といった方法では呼び出すことが不可能なため、自ら従うことを誓わないといけない。そして従った後は召喚者に逆らうことは出来ない。ちなみに契約した者は天使の名前を名乗ることが許される。天使には序列があり最上位の熾天使が最高。他の十柱いる中の上位六名は堕天使、上位四名が大天使となるらしい
神罰:全ての者を平等にする
慈愛の女神:他者に対する善行を行い悪行を行わなければ救われ、良い事をすれば加護が貰える。
光の柱:浄化の力を持つ聖なる光の魔力を放つ。広範囲の相手を強制的に光による治癒を行うことができる
闇夜の帳:闇の魔力による攻撃を行う。暗闇を作り出す
癒やしの手:癒やしの効果がある魔力を放出する
生命の神:生き物を死に至らしめることができる
神気:神々しさや神のような存在感を持つようになり、周囲の者から敬われる
神格化 :レベルを上げるごとに、人間から神様へと近づくことができる。レベルが1つ上がれば、神に近くなるほど人間の思考ではなくなってしまうようだ。完全に人間を止めてしまいたい場合以外、通常は使わないほうがいい
精霊支配権 精霊神の契約者 称号:英雄
勇者、賢者の弟子 精霊神契約 神獣使い:精霊と契約し、共に戦わせることが可能となる。
神魔導士:魔法を極めた者がたどり着く称号
魔術の王 魔術師の頂点に立つもの 武術を極めしもの 武術師:あらゆる武器に精通した人が辿り着ける称号。武術師になるだけでも凄いのにさらに極めるとこうなってしまうのかと思うような恐ろしいスキルだった
魔術士:魔術を極めた者がたどり着く到達点。魔術に関してはもうこれしかできないくらい極まっている。これ以上は何をやってもダメだと思えたらなれる
魔術師王:あらゆる魔術を使いこなし、魔術について詳しくなったものに贈られる名前。魔法陣など新しい魔術を創ってしまえばその瞬間魔術師王は卒業。
大魔導師:すべての属性魔法を完璧に使えるものがもらえる名前。大体魔法を完璧に使いこなすとこうなっちゃいますよ的な感じ
錬金術王:あらゆる薬を調合できるようになった時につけられる名前
魔導技師 :あらゆる魔道具を作ることが出来るようになると貰えちゃう称号。作るだけで何も売らずにお金を稼げる人になれます!
錬金術博士 :錬金術の研究、解析を行った際に錬金術のスキルを獲得した証
錬金職人 :錬金術を用いて様々な素材を作った時に貰える名前。錬金術で作ったアイテムを売買してお店を出せたりします。作った物が良ければ高値で売れるので結構人気な職業。
鍛冶師
:鍛冶で最高の武器や装備が作れたときに付く。
鍛冶職人
:鍛冶を使って最高級の武器を作り出した場合に付いた名前。鍛冶で生み出すものは全て高品質になると言われている。ただしあくまでも品質が普通よりかなり上がるだけだ。普通の人はここまではできないだろう。
鍛治屋
:鍛治を使い、最高峰の作品を生み出した場合に得られる。ただしそこまで高い作品を作ることは難しく、作れるものはほぼすべて最高級品の物ばかり。鍛治で出来るものは全部最高品質になってしまうのだ。鍛治師の上位互換みたいな感じ 鍛治屋見習い →鍛治屋になった者 魔道具作成者 →魔道具の作成者、研究を続けた先にたどり着ける。ただ鍛治と違って自分で考えた魔道具が作れるわけではない。
魔導具屋 →魔導機を作成してそれを売って生計を立てられるようになった人 魔導具製作者 →魔導機の製作者、自分の好きな魔導機を設計でき、魔石をはめ込むことでそれを具現化させる。もちろん自分が知っているものに限る。
付与師
:スキルで武具にスキルを付与する。
鍛冶師の派生技のようなもの。鍛冶がうまくなれば誰でもできる。
鍛冶屋 →鍛冶の技術を極めて認められた人の称号、鍛治だけでなく魔工品を造れたりする。
魔工技師 →魔法石や魔鉱石の魔力を利用して何かを造り上げた人に送られる称号 魔法付与術師 →魔導具の作製の際に、魔法を付与して効果を高めたり付加したりした者に贈られえる名前。魔法付与は高度な技能を必要とする。スキルで付与するので簡単に行えるが、やはり熟練度は大事 付与魔技師 →魔法を魔導器に魔法を封じ込めることが出来る。ただし込める魔法の難易度が高い程、魔法を使う際の魔力も多く消費する。そして魔法を発動すると魔導具の魔導回路に魔法を込められた魔法陣を刻まなければいけない。魔法を封じる為の複雑な刻印が必要になりかなりの時間が必要になるのであまり使われないがたまに使われる。魔法を刻み込む魔法技術を持っている人の事 付与魔法使い→魔法を付与した魔導具を作りだせるように魔法を刻んだ魔法結晶を創りだすことが出来る魔法使い、もしくは魔法を使いこなし魔法を自在に操れる魔法使いのことで、魔力量が少なければ少ない人ほど魔素に敏感な為、魔法を使う事に長けやすいとされている。魔法を込める事が得意なので付与師になれることが多い 付与師→魔道書に魔法を封印することができるようになる。魔法を込めて魔法を封じることができるようになる。ただし込められた魔法によっては、魔法を発動させた場合に何が起きるか予測できないものもあるので注意が必要 魔剣士(下級)
剣に魔力を流す事によって魔力の剣にすることが出来る 剣の使い手(上級)
剣の扱いが得意なものにだけ与えられた称号 剣術家(上級)
剣術を極めた者にだけ与えられる称号 剣の達人(上級)
剣術に秀でている者の中の達人に贈られる称号 短剣使い(上級)
短剣の扱いに長けている者にだけ与えられる称号 杖術使い(上級)
杖を使いこなすことに秀でている者にだけ与えられる称号 棒術使い 棒を使った武術を得意にしている者にだけ与えられる称号 槍使い 槍を使いこなせている者の名前に贈られる称号 弓使い 弓を使いこなす事に優れている者に与えられる称号 薙刀遣い 長柄武器である薙刀を使いこなせていた者の名に与えられる称号 槌使い(中級)
槌を扱うのに適していることの証明となる 棒使い(下級)
棒を使う武術に精通した者の名前 弓使い(初級)
弓を扱ったことがないものの名前の通り。でも全く扱った事がないとは言ってない。少しくらいなら触った事があるというレベルです。
槍の勇者(下級)
勇者に憧れた者たちが目指す憧れの称号 槌の勇
(初級)
槌使いを自覚しているものに送られる。
斧の勇者(中級)斧を使いこなしたものに贈られる。
棍の勇者(中級)
勇者を目指し修行中の者が手にできる。しかし本当に使いこなすのは難しい 鞭の勇 鞭の使い手になっているものにだけ与えられる称号。
鎌の勇者(中級)
勇者を目指している者が手に入れたい称号 小盾使い 小盾を持った者に贈られる称号 鎖鎌の勇者 投擲に特化した戦い方をするものにだけ贈られる。
大楯使い 巨大な楯を使うものにだけ与えられる。この称号を持って初めて大楯が持てるらしい。
両手剣の勇者 大剣使いの頂点の者に贈られる。
片手剣の勇者 一般的な剣の使い手はここで終わる 細身のレイピア使い レイピアが使える者の名前に贈られる。双剣の勇者 二振りの剣を操るものに与えられる称号。大剣の勇者の下位互換。
戦乙女 女だけの戦士団に所属するものに送られてくる。
格闘王(初級)→ 拳闘士 拳で戦う者の名前に贈られる 格闘家 徒手で戦う者の最高峰。レベルが上がるごとに段々使える技が複雑かつ難解になる。レベル1の状態でレベル50までの格闘技が習得可能。
暗殺者 忍び足、潜伏のスキルを習得して隠密行動ができているものに贈られる。気配隠蔽スキルが手に入るのはこの職業だからだと言われている 忍者 忍術を使い、情報収集をしたりする者を忍者と呼んでいる 暗殺の勇者 暗殺者の上位互換、影から情報を得る能力に長けている者が貰える。
斥候兵 偵察を行い、仲間に情報をもたらす職業に送られる称号 忍者(最上級)
あらゆるスキルが使用可能になった者が至ることの出来る職業。また忍者マスターの称号を持つものにだけ、新たな称号が付与される。『忍法使い』『諜報部隊所属』『忍者ギルド統括者』など 勇者(極)
あらゆるスキルを習得し極めることが出来たものに贈られる称号。どんな職業であっても全ての武器を極めることができ武器に関するすべての技能を使用することが可能になる 勇者(超級)
すべての職業を極め、すべての武器の究極を極めし者に送られる称号 仙人 すべての自然を支配下に置けるほどにまで成長した者 聖騎士見習い 聖騎士団に所属可能なほどまで成長した騎士。
賢者の弟子 師匠は俺を賢く育てるために、様々な知識と技術を俺に与えてくれた。その結果俺は今賢者の弟子となっている。
武神 武術を極めし者がなれるもの。武器を使わせれば、達人が相手でも負けはしない。
魔術神 魔術師を極めたものがなれる。魔術師の中で最高位に位置する魔術師であり魔術を極めたもの 魔術神 魔術師の最上職に贈られるもの 賢者 魔術を極めた魔術師だけが到達出来る。魔術師を極めてようやくなれるものだ。
錬金術師 あらゆる魔道具を作成することが出来るようになる 錬金術師(特級錬金術師)
魔法石を創りだし、錬金術で作り出したものに魔法陣を刻んだものを販売する。または自分で魔法陣を刻み、魔石をはめ込んだアイテムを作成し販売することも可能 錬金術王 錬金術を使い様々なアイテムを作り出し、魔石も錬成できるようになる。魔導士のさらに上の位 鍛治師→ 鍛冶師 → 魔導機作成師 錬金術師→ 魔導技師 →魔導機作成師 付与師 → 付与魔法師 杖術使い→ 棒術使い → 魔法杖使い → 魔導魔導器技師 →魔導魔導器作成師 短剣使い → 魔法剣使い → 魔導機剣使い 槍使い → 魔法ランス使い → 魔導具ランサー使い 弓使い → 矢を射るのが苦手 → 魔導矢筒使い → 魔法弓師 鞭使い → 魔鞭使い → 魔鞭槍師 → 魔槍師 鎚使い(上級)
→ 魔鉄槌使い → 魔導槌師 → 魔法槌使い 槌の勇 → ハンマー使い 槌の勇者 → 槌の勇者 → 魔鉄槌勇者 → 魔法槌使い 魔剣士(下級)
→ 剣術家 → 棒使い → 鎌の勇者 → 槌の勇者 → 魔法斧の勇者 → 弓使い → 鞭使い → 魔導師 → 魔法戦士 →魔導師(上級)
→ 魔導師(超級)
→ 魔法魔剣士 → 魔銃の勇者 魔法戦士 → 魔導銃使い → 魔導剣士(下級)
→ 魔斧の勇者 → 魔斧の勇者(中級)
→ 魔法斧使い → 魔導師 → 魔法魔導士 → 魔法魔導師 → 魔法魔導師(上級)
→ 魔導機師 → 魔導機術師 → 魔法魔導師(超級)
→ 魔導機魔導機術師 → 魔法魔導師(超越)
→ 魔導魔導機魔導機術→ 魔法魔導王 → 魔法魔導機帝 → 魔法魔導王(超越)
魔法剣の勇者 魔法を武器に込めて放つことに特化して魔法を極めた者に送る称号 大魔道師 魔法が扱えるものの中で魔法を極めた者がたどり着くことが出来る称号 賢者 魔法を使えるものは皆魔法が扱えます。その中でも、魔術神に認められ魔法について学び、魔法を使いこなしたものにだけ贈られる。魔法が使える者は大抵は魔術の素養もあるので、その上位の称号と言える。魔法の使い方を極めたものに送られる。魔術師よりも上位。
勇者(極)
→勇者(超越)
全てのスキルを扱えるようになった者がなる。レベルを上げることで更にレベルを上げていくことが出来限界値はないとされている。全ての属性の攻撃や防御に使えたのが火系なら水系になり、氷結なら雷系の攻撃に変化したりすることが出来るようになりレベルが上がるにつれて変化する範囲が増えるため勇者は万能の力を持つことになる 魔法使い(初級)
基本的な魔術を使えるようになる 魔導師(上級)
基礎的な魔術を使いこなすもの 魔導機使い(中級)
魔道の器具を作りだす技術を持っている。この称号を持つと誰でも魔装を作る事が出来る。魔装とは魔力を流し込むだけで使用できる便利な武具で様々な種類が存在する 勇者(極)
すべての属性の魔術を使うことが出来る 賢者(最上級)
全ての魔術を操れるようにまで上り詰めた者へ贈られる称号。レベルが100を超える事で賢者になれると言われている。
聖者(極)
勇者と賢者を極め、尚且つ修行によってレベルが1000を超えたものに送られる 魔術の賢者(上級)
中級までの魔術が扱える 錬金術師の賢者(上級)
上級までの錬金術が扱える 魔導機の賢者(中級)
中級までの機械の操作が出来る 鍛冶の賢者(中級)
武器作りが得意なものに送られる 鍛治師の賢者(下級)
金属を変形する事が出来るものに送られてくる。鍛冶のスキルがなくてもレベルさえあげれば出来る様になるが、鍛治のスキルがないとその作業工程は理解できないため、熟練の技が必要なスキル 錬金の賢者(下級)
錬金ができるものに送られる。鍛冶より簡単に作ることはできる。が、錬金の知識が必要で難易度は高い 魔法弓師の賢者(中級)
弓矢が扱える者に与えられる称号 魔法杖の賢者(中級)
中級の魔法杖を上手く使う事ができるものに送られる称号 錬金術師(初級)
錬金術が扱える者に与えられる称号 魔法剣士の賢者(上級)
→魔法剣の勇者 全てのスキルを使う事が可能だが剣術を極める者の称号 剣王の上 →魔法刀の勇者 全ての剣術を極めし者に与えられる。どんな武器でも扱う事が出来斬れないものはなく全ての剣の達人である証 魔法斧の勇者 → 魔斧の勇者 → 魔法斧使い → 魔導刃の勇者 魔法を刃物状に変化させるものに与えられる。魔法を自由自在に加工する事ができるため応用力が半端ない。また魔斧は武器の中でも一番攻撃力が高く扱いが難しい武器 大魔道師
(特級)→ 魔法大魔導師 → 魔導機大魔導師 大魔術を使えるものだけがなれる。魔術の賢者の上に位置して魔術の全てを操り極める事が可能なのは特級魔術が使えるもののみ。ただし、魔導機を作れなくては意味がないので、大魔術が使えたとしても魔導機は使えない。
賢者
(超級)→ 魔法賢者(超級)
魔術の賢者の上位存在で魔法を全て扱える者 大魔道師(上級)→ 魔法魔法魔道王 → 魔法魔法魔導王 全魔法を扱うことが出来るものが至れる称号。魔導王になる為の必要条件 魔法王(超級)
魔法王がさらに魔法を極めたもの 魔法神 あらゆる魔法の力を使いこなし神の領域に達した者に贈られる称号 武王(超級)
→武術王 →魔導機王 武術を極めたものがさらに極めたものに贈られる称号。全ての武術を使いこなすことが出来るのが武王だ。また魔法を使いこなしたものも武術王だ。
拳聖(最上級)
→ 魔導王(超級)
→ 魔法魔拳聖 → 魔拳聖 魔闘気を使いこなす者が辿り着ける称号 剣豪(最上級)
→剣聖 →魔法剣豪 → 魔武聖 全ての武術を極めたものが極めるのが剣聖だがそれに加えて魔術の賢者の上の存在として魔法を極めたものがなれる。剣を極めることと、魔法を極めることが合わさったものを魔剣聖と呼ぶ。魔剣聖は魔導機を使うことが条件で魔剣を扱えるのも、魔剣使いに魔の加護があるからだ 魔銃の勇者 全ての銃器を極めたもののみが至れる称号。この世界では、勇者は一人しかいないとされている。
魔導の賢者 魔術師の最上職に贈られる。魔術師の頂点に位置する魔術師 魔導師 魔法を使えるものの中でも、魔法を使いこなしたものに与えられる。魔術神が選んだもので魔術神から直接指導を受けることが可能。魔術を極めて魔法も扱えるようになる。
魔導機使い(上級)
上級までの機械操作を行う事が出来る。機械を操作するためには必ず魔導機がなくてはならないため、これを持つという事は必然的に魔法を操ることが出来なくなる 魔法杖の勇者(中級)
杖を使い魔法を使うことができる。杖には魔道具が組み込まれているものが多いため普通の杖を使う場合に比べてかなり強力な魔法を放つことができるようになっている 魔法魔導機師 上級までの魔導機の作成が可能になり操作することができる 魔法魔導機魔導師 中級の魔法の機械が作れるようになり操る事が出来る 魔法魔導機魔導機術師 中級の魔法が使えるようになり操る事が出来る 魔法魔導機王(超級)
魔法を使える者がなることができる。上級までの全ての種類の魔導機を作り出すことができるが魔力の消費が激しくあまり多用すると倒れる危険性もある。また、自分の作った武器にも付与する事ができてその威力が段違いのものに変わる
「魔法魔導士(超)」
→魔法魔術師 → 大魔術魔導士 魔法を極限まで扱えるものに贈られる。レベルが上がるごとにその威力が変わっていく。レベルが200を超えたものにのみ贈られる。
魔術神に認められるほどの魔法を使えるようになる
「魔法剣士(極)」
→魔剣士 → 魔斧使い → 魔魔剣士 → 魔法魔剣士 魔斧を使いこなす事が出来るようになる 魔術剣士(下級)
→魔術騎士 →剣術家 →魔斧の勇 →魔法槌の勇 魔術が使えなくとも魔法戦士になるために必要なスキルを持つ者に与えられる称号 魔法魔剣士(上級)
剣の扱いに慣れた者がなれる称号 魔法戦士(上級)
剣を扱いつつ魔法も使うことが出来るようになった者に贈られる称号 魔導刃の勇者(最上級)
大魔術を極めた者がなれるもの。レベルが300を超えることで与えられる称号 魔斧使い(極)
斧を使いこなす事が出来るもの 大魔術魔道士 魔術を極めたものがなれる称号。レベルが500を超えると得られると言われている。レベルが高ければ高いほど威力の高い大魔術が扱える。
魔道器の勇者(下級)
初級レベルの魔術を使いこなせるようにしたものに贈られる称号 魔術の賢者(上級)
中級までの魔術を使いこなした者に送られてくる称号 錬金術師の賢者(上級)
中級までの錬金術を使いこなした者に送られてくる。錬金術を自由自在に扱うことが出来る。錬金術を極めればどんなものでも同じ効果を得られる。ただし、同じ物を作り続ける事で熟練度が上がる。レベルが上がれば上がるほどより上位の効果を生み出す。レベルが上がっていけばより上の物を作出せるようになる。
魔導機の賢者(中級)
中級の機械を使いこなす事が出来るようになったものに送られる称号 魔法弓師(上級)
魔法を弓矢に変化させ放つ者。矢を使いこなせなければならない。弓の技術が高いものに与えられる。
魔法杖の賢者(上級)
魔法が使える者の中で魔法を杖に変化させる事が出来るものを贈られる。魔術の賢者の上に位し魔法を使いこなす事ができる者 魔導機魔道師の上 →魔法魔杖の勇者 →魔導機魔道王の3段階 魔導師の上(超級)
→魔法魔法魔術魔道師 上級以上の魔法の全てを使いこなし操ることが出来る 魔法王(超級)
全ての魔法を使いこなし操れるもの 大魔道師の上 →魔法魔道師 →魔法魔道王 →魔法魔術魔道王 魔術を極めたものが到達する領域。すべての魔術の使い手。魔法を究極の域にまで高める事が可能になる。レベル1000を超えることで魔法魔術魔導王にたどり着く事ができる。魔術の神に認められたものにだけ送られる 魔拳王(超級)
→魔法拳王 → 魔法拳魔導王 →魔法魔拳王 → 魔闘魔拳王 魔拳を使いこなす事が出来て極めたものに与えられる称号 魔術の賢者のその上に存在するもの。魔術を極めしもの。レベルが1000を超えたものに送られる。魔術を極めることでこの領域に達する事が出来る 魔術魔導王(超級)
→ 魔拳魔導王 → 魔法魔術魔術魔導王 全ての魔術が扱えるものに送られる。魔術を極め、魔術神の加護を受けたものの事 魔法神(超級)
→ 魔導王(超級)
→ 魔法魔法魔術神 → 魔導機神 → 魔拳神 → 魔杖神 → 魔法王 → 魔法魔術王 → 魔法王神 → 大魔導神 → 魔法王神 → 魔法魔術神 → 魔導機神 → 魔杖神 → 魔導機神 → 魔魔拳神 → 魔法魔拳王 → 魔闘神 → 魔法魔杖神 魔拳を使いこなし極めたものに与えられる。魔法拳を極めたものに与えられる。レベルが10000を超えたものだけが獲得出来る称号。
魔法王(超級)
→ 魔拳王(超級)→ 魔闘王(超級)→ 魔法魔術王(超級)
→ 魔法魔拳王 → 魔闘王(超級)→ 魔法王 → 魔法魔術師(上級)
→魔導師(上級)
→ 魔法剣豪(中級)→魔法剣聖(上級)→魔法魔剣聖(上級)→魔法魔剣剣豪(中級)→魔剣王(超級)→ 魔法大魔導師(超級)→魔法魔導王(超級)→魔法魔導機師(超級)→魔法魔導機王(超級)→魔法王→ 魔導の賢者(超級)→魔法魔術師(特級)→魔導機王 全ての魔術師の上位に存在するもの。全ての魔法を扱うことが出来る。魔法を極めると、この称号が獲得できる 魔術神に認められる程の魔法の使い手 魔術の勇者 →魔術の魔勇者 →魔術王 →魔術神 → 魔法剣士(上級)
→魔導士 → 魔槍使い →魔斧の勇 →魔導銃の勇者 → 魔法刀 →魔銃の勇者 →魔銃士 全ての武具が使用可能となり、使いこなすことが出来るようになる。また魔法や剣も扱えレベルが上がりやすい 魔銃士(中級)
→魔銃士長 →魔導機将 中級の銃器の扱いができるようになる 魔法銃王(上級)
魔法銃が使いこなすことが出来る 魔術王(超級)
→魔法銃帝 → 魔斧王(超級)
→魔闘王(超級)
→ 魔法魔拳王 → 魔闘王(超級)
全ての武具を極めるもの。全ての武器を極めることで得られる称号。レベルが上がった時の上昇率が違う。武器を極めるだけでなくその系統の魔法の技術も極めていると、称号が送られてくる 魔術魔道士(超)
→魔法魔道士(超)
→ 魔導騎士(超)→ 大魔術魔導士
(超級)
→魔法魔術魔導士 →魔法魔導士 →魔法魔術師(上級)
→魔法杖使い(上級)
→魔法槌使い(上級)
→魔斧使い(超)
→魔法槌使い(超)
→魔斧使い(超)
→ 魔魔斧使い(超)
→魔法魔導機(上級)
→魔導機魔道王(上級)
→魔法魔拳王(上級)
→魔杖王(上級)
→魔杖機師(上級)
→ 魔法杖の勇者(中級)
→魔法魔杖の賢者(中級)
→魔法魔導師(中級)
魔法が完璧になり使いこなすことが出来るようになる。レベルが上がるとさらに上に行く 魔法魔道士(中級)
中級レベルの魔法の使いこなすことが出来ている。中級までの魔導器の操作が可能になり魔法を扱えるようになる 大魔道師(超級)
→魔法魔導師(超級)
→ 魔道王(超級)
上級以下の魔法の使いこなしている者に現れる。レベルが1000を超えなければこの領域には至れない。魔術を極めるものの称号 魔導王(超級)
全ての魔法のレベルが最大まで扱える者。全ての魔導具を使いこなせる。レベルが2000を超えることで与えられる 魔法魔術神 → 魔拳神 → 魔導王 → 魔法魔導神 → 魔導魔導神 レベルが5000を超えると現れる称号 魔術の王 全ての魔法を使いこなすものに与えられる称号。レベルが1000を超えていなければ与えられない。全ての魔術を使いこなせる者に与えられる。
「勇者召喚!」
「ん?なんだここ」
「ようこそ勇者様方。我々は貴方がたをお待ちしておりました」
1番最初に喋りだしたのはクラスの人気者山田優斗だった。彼は容姿も性格も成績も全てが完璧というまさに絵に描いたような人間であった。だがそれはあくまで外見上の話であって内面はクズであり、自分がモテるためだけに周りに気を配るという最悪な性格をしていたのである!そんな彼がどうしてイケメンで人気があるのか、不思議ではあるがおそらく顔に何か特別な細工があるのではないかと推測するが、残念ながら僕も彼の本当の顔を拝見したことがないからよくわからない。
そして次に声をかけたのはクラスでもあまり目立たないタイプの男で、佐藤裕太という名前の生徒だった。彼については何も知らないがおそらく人並み程度にオタク文化に詳しいくらいだろう。そう考えると彼は案外優秀な人材かもしれない。なんせこの世界に来る前は『無職の天才ニート』を自称して、学校にもろくに行っていなかったのだ。
「ここはどこなんだよ!!」
「異世界じゃねぇーの!?」
「俺らどうなってんだ?」
などなどの質問がクラスメイト達によって次々と投げかけられていった。しかし誰1人としてまともな解答を出せるものはいなかったのが現状だった。
そこで先ほど話しかけてきた女性が皆の気持ちを代弁して話し出したのである。僕はその女性の話を遮ることは一切しなかったし邪魔になる様なことも一切していない。だからといって彼女に好感を持ったわけでもないのだがね その女性は僕らの疑問に的確に答えて見せたが、それが果たして本当なのかどうかの判断材料が全くなかった為に皆の反応は良くはなかった 彼女は自分の名前を名乗ることをせず、いきなり本題を話し出していたからである。
その話の内容というのはやはり勇者というものを欲しているということと魔王を倒して欲しいという話をされただけだったのである 彼女の話が終わった直後、またもや山田くんによる口出しがあった 俺はさっきあんたが言っていたことは嘘だとしか思えない まずは俺たちをここに連れてきて何のメリットが有るか分からないからだ 仮に本当にあなた達が我々をこの世界に呼んだとしてもなぜ我々の助けを必要とするのだろうか。そしてそもそも我々はただの高校生であり戦う能力なんて微塵もないのだ。なのに何故このような非現実的なことを信じなくてはならないのだろうか そのような意見が出たことによって今度は彼女側が焦った様子を見せた これは私が言ったのではなくあくまでも私の仲間達の声であります。なのでどうかお信じ下さいと必死になって説明していたが結局のところは意味がなかったのであった。
このやりとりを見て思ったのはやっぱり人は信じることで初めて強くなっていく生き物なのだということを実感できたのと同時に人の言うことなど所詮、鵜呑みにして信じるものではないと心の中で悟った瞬間でもあった すると彼女がこちらに対して助けを求めるかのような表情を浮かべて来たが、ここで下手に関わるのはまずいなと思ったのであえて何もしない事にした。他の生徒たちも同様に反応を示していたのであった。
それから色々と話し合いが行われた。結果をまとめるとそれは以下の通りになった。
→勇者の力がこの世界の常識では計れないほどのもの。
→魔王と呼ばれる魔物の頂点に立つ存在を倒すためにはこの力が必要なのだという事。
つまり簡単に言えば僕達は勇者としてこの世界を救いたいならば戦えと言われた。しかも拒否権はないのである。
当然みんな不満を口にしたが誰もそれを受け入れられるような雰囲気ではないし受け入れざるを得ないという状況にまで追い詰められてしまっていたのである。そしてとうとう勇者としての使命を与えられてしまった
「では皆さんには早速戦闘を行って頂きます。今いる場所に少し開けた場所があるのでそこに移動してから行ってください」
「嫌だよ、絶対に無理。」
誰かがそういったが次の言葉が出ることはなかった なぜならばその言葉を発しようとしていた本人がいつの間にかに気絶させられていて地面へと横になっていたからである。そして僕の隣にいた佐藤さんも同じようになっていた こうして最初の脱落者が2名生まれた 次に動きだしたのは山田くんで周りの人に話しかけまくっていた
「おい!!ちょっとこっちに来てくれ」
それに釣られるようにして数人が集まり出した そして集まったメンバーに対して彼はこんなことを言っていた まずはステータスの確認だ と、言われてもどうやって見るんだよ、と反論しようとした奴もいたが彼はそれに対してこう言い返した いいから見てろ、と。そしたら彼の目の前に画面のようなものが出てきた。それはまるで某ゲームのような作りだったが現実であることに変わりはなかったのであった。その光景を見た後周りのメンバーたちは一様に興味を示したような表情になり自分も試そうと試み始めたのだった →→→→→→ →魔法剣士(上級)
レベル500を超えたものだけが獲得することが出来る 剣術を極め、魔法も扱うことが出来る →→→→→→ →大魔術士(超級)
レベルが1000を超えると出現する 魔術を極め、あらゆる魔法を扱うことができる。
→ 魔術魔道士(超)
→魔法魔道士(超級)
→ 魔導騎士(超級)
→ 魔銃王
(超級)
→ 魔法刀 →魔銃士(上級)
→魔導士 → →魔法杖使い(上級)
→魔斧使い(上級)
→魔法斧王(超級)
→ 魔闘王
(超級)
→ 魔法魔拳王
(超級)
→魔杖王(超級)
→魔杖機師(超級)
→ 魔斧の勇→魔法杖使い(超級)
レベルが2000を超えると表示される。魔法が使えるようになる。レベルが上がると表示できる情報が増えていく。
大魔術士(超級)
→魔法魔道士(超)
→ 魔導士(超)
→ 魔法魔術師(上級)
→ 魔法杖使い(上級)
→ 魔法槌使い(上級)
→魔斧使い(超級)
→ 魔法槌使い(超級)
→ 魔斧使い(超)
→ 魔法魔導機(上級)
→魔導機魔道王(上級)
→ 魔法魔拳王(上級)
→ 魔杖王(上級)
→魔杖機師(上級)
→ 魔法魔導機(上級)
→魔導機将 中級レベルの魔法を使いこなすことが出来ている者に現れる。中級までの魔導器の操作が可能になり魔法が扱えるようになる 魔法魔道士(中級)
レベルが中級レベルの魔法の使いこなすことが出来ている者に現れる。中級までの魔導器の操作が可能になり魔法が扱えるようになる。
→ 大魔術士 →魔導士 → 魔法魔術士 →魔魔導拳王 → 魔導魔導拳王 → 魔導魔導王 → 魔法魔導拳 →魔魔導王 →魔杖魔導神 レベルが5000を超えると現れる称号 魔術の王 全ての魔法を使いこなす者に与えられる称号。レベルが1000を超えていなければ与えられない。全ての魔導具を使いこなせる 魔法魔術神 全ての魔法を使いこなす者に与えられる称号。レベルが5000を超えていなければ現れな
「はっ!なんだこれ!」
そこには今までの自分が全く見たこともない文字がずらりと並ばれていた。これはなんなんだと思い、その言葉の意味を調べようとした時に頭の中に勝手に浮かんできたものがあった。その感覚に僕は思わず驚いてしまった
『スキル発動』という文字が僕の脳裏に突如流れ込んできたのである。だがそれは決して僕の思い込みなどでは無かったのだ。実際に脳内で『スキル』という言葉に反応するような思考が流れ込んで来たのだ。これはいったいどういうことだ?そう考えている間にも次々と頭の中に浮かび上がってくるのであった 《無属性 火球の呪文を習得》
『火属性魔法 ファイアボール 火の玉を飛ばすことが可能になる。』
そう、これが今の俺の力。俺はあの時の俺とは違う。今は最強だ。俺に敵はいない。
俺は誰にも負けねぇーよ 俺はお前らがどう足掻いたって勝てっこないぜ。俺こそが天才だからだ。そうだ俺は天才なんだよ 俺は選ばれた人間だからお前らとは格が違う。俺が最強だ だから俺に逆撫なことばっかりしてんじゃねぇーぞ!! そしてこの瞬間に山田は勇者の力が自分にもあると気付いた。そしてそれと同時に彼は自分が強者であり自分以外の者は全員、弱い者であると決めつけた。それがこの異世界では普通の考え方でありこの世界の常識だったのだ。しかしそれはこの世界の人々の考え方ではなく別の世界で生まれ育った勇者だからこその考え方でもあった。彼は異世界の勇者の中でもかなり異質の存在だったのかもしれない。彼はその後この国で勇者の称号を得た後すぐにこの世界で一番偉いとされる女王と謁見をするのであった。そしてその時から彼が変わってしまう出来事が起きてしまうのである 俺は今非常に興奮している。
なぜならついに待ち望んでいたものが目の前にあるからだ。それは剣だ。俺はこれから最強の剣士になって見せるんだ。この世界の誰よりも強く、圧倒的な存在になってやるんだ この剣の名は"黒龍聖 エクスカリバー" かつて英雄アーサー王が携えていたと言われる伝説の聖剣だ そしてこの剣を手にした瞬間俺は理解したんだ ああ、俺は勇者としてこの世界に呼ばれたんだとな。そして確信したね。
この世界に俺は選ばれた存在なのだとな それから俺は毎日修行に励んだ この世界にやってきて2か月経った頃のことだった。
俺はいつものようにこの国の城下町に出ては適当にそこらの人を相手にしていた そしてそんな日常に退屈さを感じていた時、ふとある男の噂が耳に入ってきた そいつの名前は 佐藤 和真 という平凡な名前だったのだがこの佐藤のおっさんはとにかく凄かったらしい。そいつはただの平民の出でありながらたった半年程の間で王宮直属の剣術指南役である『剣術 一級師範 』の奴と対等に張り合えるほどの強さを持つに至ったというのであった。しかもただ単にその噂が広まったわけではなく、その剣術の師匠がわざわざ自分のところまで足を運んできては何度も佐藤について聞こうと必死になってたのだという その話を聞いていた他の連中の殆どがその佐藤という男がどれほどの才能を持った奴なのかを知りたいとは思ったが結局その真相を知るものは現れなかったのである そこで1つ面白い話がある。
なんでも佐藤はその実力を認めてもらい正式に王宮専属の騎士になって欲しいと打診されていたにも関わらずそれを全て断ったのだという なぜその話が広まっているのかと言うとその話は嘘か本当かという論争になっていたからである。その真偽を確かめようとその手の関係者たちが佐藤の元を訪れてはしつこく聞き出そうとしていたがそれでも一向に佐藤の口から答えが出ることはなく。結局真相は分からないままだった。しかしそれは仕方がないことなのだと誰もが納得した そして佐藤の本当の実力を知っている人はごく少数しかいなく、佐藤も自身の力を隠したいがためにあえて真実を口にしていないのではないかと憶測する者も少なからず存在していた。その真相を確かめようとするものもまた少なかったためいつしか人々の中では佐藤は実はかなりのお尋ね者であったのではないかという話まで浮上してしまったのであった。佐藤がどんな人物であるかというのは佐藤本人にしか分からないことだろう。佐藤はこの国において、その正体不明で得体のしれない人物だという認識だった しかし佐藤が本当にそれだけの力を持っていたことは紛れもない事実でしかなかった それからしばらく経っても佐藤が剣術の師匠と互角に渡り合っていたという噂は消えることがなかった。そのため、人々は皆口を揃えて佐藤のことについて色々と語ってくれるようになった
「い、今だ!!」
誰かがそういったが誰も動くことができなかった なぜか、その理由は至極単純で今現在戦っている相手の力量を測ることが出来なかったからである それもそのはずで、相手は魔法戦士だ。つまり魔法を使うことも出来るし剣だって扱える万能な職業ということになってしまうわけだ
「どうなってんだよ、あれ?」「なんなんだよ」
「あいつは何なんだよ」「化け物だよ」
ただ一つだけ確かなことがあるとするならば、あの男の放つオーラが尋常じゃないということであろう、それはまさに化け物といっても差し支えの無いものだった それにしても一体なんなんですか!?あなた様の使う魔法がどのようなものであるかをまず見せてくれませんでしょうか?そう言いかけたところで僕の視界には一瞬にして黒い炎のようなものが現れていた。僕が唖然としていると今度は地面から氷柱のようなものが出てきたり上空からは巨大な岩石が降ってきたりと多種多様な攻撃が飛び交っていた 勿論僕の魔法では到底対抗できるようなものではなかった。そして僕の体力の限界が訪れた時ちょうど良いタイミングで戦いが終わった
「うっ!あっ!ああぁぁ!!!あちぃーよ!」「おい大丈夫か?」「とりあえず冷やせ!急いで冷すぞ!」「ああもう、めんどくせぇーな」
そんな風に慌ただしい現場を見て、先程の戦闘が終わりを告げたことを悟った僕はその場に崩れ落ちてしまいました だが倒れてしまった僕のもとに駆けつけた人達のおかげで事なきを得ることとなったので助かりました。皆さんが助けに来てくれなければ死んでいたかもしれないと思うと、改めて感謝したい気持ちになった それから暫くすると、 突然現れた謎の仮面を付けた人に命を助けられた どうもありがとうございます それでしたらよかったです しかし貴方は一体何者なのでしょうか?もし何か知っていることがありましたら教えて欲しいんですけど 私ですか、私は特にこれといって特別な力はありません。敢えて言えばこの国で最強であることだけは間違いがないですね。なのでその質問についてはお応えすることが出来ませんでしたのですいません。そう言って彼は何処へと消えていってしまいます まあ確かにあんなに強い人がゴロゴロいる訳ないか。ならやっぱりあの方は勇者だったのだろうか いやいや流石にあの年齢であれほどの力を持っていられる方はまずいないだろう、となると勇者とは別の存在である可能性も十分あり得るということだな それにしても勇者以外でこの国でもトップクラスの力の持ち主と言えばやはり宮廷魔術師の方々になるんではないだろうか、その中でも恐らくあの方は一番のお偉いさんだと思うんだけど。という事はもしかしてこの国にいはもっと強い人物がいたりするってことも考えられるよね、だとすればこれは楽しみが増えてきたぞ! 俺はこの世界で生きていくのに必要なことを教わるべく、この世界で生きる上での基本的な考え方などを師匠から教わった。俺にとってこの世界の知識を学ぶことがこの世界で生き残るための術だったのだ 俺が師匠と出会ってから3ヶ月ほど経った頃に俺は遂に旅に出ることを決意した この世界に来る前に持っていた知識は既にある 俺はこの世界にきて直ぐに『アイテムBOX』に放り込んだものを確認した。どうやらこの世界のお金についてもこの中に全て入れていたらしく一銭も持っていなかった俺は早速ギルドに登録することにした だが俺の登録用紙に書かれていたのは俺の名前が"佐藤 太郎"になっていること以外は何も書いていなかったのだ そこで俺は考えた。俺の名前は佐藤 和真であって決して山田 太郎という文字は存在しないはずだと、これはどういうことだと疑問に思いつつも、受付嬢さんに俺は説明をしてみた。
するとどういった原理でそうなったのかは不明だが何故か名前が変わっているらしい そしてそれはこの国の国王陛下によって認められたものであり文句の言えるものではないようだ そこで俺の身分についてだがこの国には冒険者制度なるものがありそのランクによって報酬額が変わる仕組みになっていた。その制度はどの国でも同じでありその国で定められているルールを守るという前提の上で自由が認められている。
俺は冒険者のランクを最低であるFランクからのスタートとなった。俺の冒険者カードには名前と年齢しか書かれていなかったのだがどうやらステータス欄と呼ばれる場所が存在することが分かった その項目では魔力値、レベル、スキルポイントといった数値と能力の平均値が記載されておりそれを見ることでその人物の力を把握することが可能となっている 例えば 山田の現在のステータスは以下のようになっている 《名前》山田 太郎 《種族》人間族 《年齢》17 《レベル》6 《筋力》D+ 《耐久力》C 《魔導度》B- 《敏捷性》C 《瞬発力》C 《魔力量》B このようになっている。この世界では強さというものは数字で表されていてこのステータスが高い人ほどより強く、そしてより上を目指すことが出来る そして俺は師匠の元での修行で大幅に成長したことで、ある程度の強者には勝つことが出来るくらいまで成長することが出来た。そしてそれはこの国においても同じことだった
「よう、兄ちゃん。ここのところ随分調子に乗ってるようじゃねぇか」
そう言ってきた男は全身黒ずくめの装備をしており、いかにも怪しい感じがしていた そこで俺は何も言わずに立ち去ろうとした。
しかし相手の方が行動は速かった その男が持つナイフの刃はいつの間にか俺の首元に当てられていた。その状況に対して俺は驚きを隠せずにいると
「お前に選択肢をやる。このままおとなしくこの場を離れるか、もしくは痛い目にあうかだ」
そんな事を言われたとしてもこの状況下で大人しく従う人なんて普通はなかなか居ないのだろう しかしこの男の放つ圧力には抗うことが叶わず 俺は素直に負けを認めることにしました。
「分かりました、ではこれからどうしましょうか」
その言葉を耳にした途端にその男は不気味な笑みを浮かべながらこちらを見てきていた その瞳には明確な殺意が込められているようにも思えた そしてそれから数分後にとある場所に到着した。そこには如何にも悪人ヅラをした奴らが大勢いた
「てめえは一体何もんなんだ?」
「そうだ!お前は何のためにこんなことをしてんだ?」
「さっさと白状しろよ」
などと言われても正直な話、どうしてこうなったのかを俺は知らなかった。なので俺も知らないと答えた。
その反応は彼らにとっては予想通りの答えでは無かったようで、彼らは更にヒートアップしてしまい ついにはその拳を向けてくるまでに至った そこで俺はその攻撃をひらりと避けてから足を払ってそのまま相手のバランスを崩した後に鳩尾目掛けて肘打ちを放った その一撃は見事にヒットし 一人目は悶絶したまま動かなくなり二人目の相手と戦おうとした瞬間、 突然横槍を入れられた どうもすみません その言葉と同時に現れたそいつは俺よりも少しだけ背丈が低く細身であったがその体からは途轍もない殺気のようなものを漂わせている少年のような容姿の人だった しかしその人の手に持っている武器を見ただけで相手がただ者ではないことが分かるほどだった その手には一本の剣を持っておりその刀身の部分は真っ赤に染まっておりその刃の部分に毒々しい液体のようなものが付いている。それだけで俺はこの人を敵に回さない方が良いと悟っていた それからしばらくその少年とやり合った後、その人物はその場から立ち去って行った。
それから暫く経つと俺の元に二人の男がやってきた。
「おい!大丈夫だったか?」
「あ、はいなんとか大丈夫でした」
その言葉を聞いた二人は安心したような表情を見せてきた それからしばらくして 二人に連れられ俺はその場所を離れようとしたその時に背後から誰かの声が聞こえた
「あれは、一体何だったんだろうか」
ただその言葉を発しただけなのに、何故だか恐怖を感じてしまい俺はその場で固まってしまっていた すると今度は前方の方に視線を向けるとその光景に目を疑った なぜなら俺の前に先程戦っていた少年が現れていて
「あぁぁ!あの時僕がやった奴じゃないか!まさか僕の攻撃に耐えられる程の実力者だとは思わなかったから油断しちゃってさ、ちょっと君の名前を教えてくれよ!」
いきなりそう聞かれて俺は戸惑うしかなかった
「俺は太郎です」
「へぇーいい名前じゃん、僕はアルって言うんだ。それでさー今度暇なとき僕と戦ってくれよ!あ、それとそこの人達が邪魔だからもう行って良いぞ、また会った時は宜しく頼むぜ、それじゃあ僕はこれで失礼するね」
そう言って去っていったのは紛れもなくあの時のあの人物であった あの人があの時のあの出来事を引き起こしたというのか、でもなんでそんな事する必要があるんだろうか、もしかして何かを企んでいるとか? だが俺の直感があいつは信用出来るような存在ではないと訴えていた
「おい、なんでそんなやつに付いていく必要があるんだよ」
その質問を受けた俺は 先程の事を全て話してみると
「ああぁん!?お前馬鹿じゃねえのか、あのアルと関わったがためにこの国は滅茶苦茶なんだよ、あのアルと関わりを持つやつは絶対にろくなことが起きないに決まってる、俺達は巻き込まれたくはないから逃げることにするぞ」
その言葉を受けて俺たちはその場を離れた 俺とアルと名乗った人はどうやら旧知の仲らしく昔はかなりの交流をしていたようだ 俺とアルという名前の人物との出会いを果たした俺はその後も冒険者として依頼をこなしたりと色々と行動を起こして過ごしていた そんなある日、 冒険者の集会所でとある話を耳にしてしまった その内容と言うのはこの国に存在するある組織に手を出せばとんでもない事になるという内容で しかも俺がその組織に属していると思われていることを俺は知る そこでその組織の居場所を聞き出して俺は一人で乗り込んでいったのだが、そこで見たものは衝撃的なものだった 俺の目の前には一人の女の子がいる その女の子は全身傷だらけになっており息もかなり弱っているようだった 俺はその子を抱きかかえて すぐに回復薬を取り出そうとしたがどうも見当たらない そこで俺はアイテムボックスを発動させてそこから回復薬を取り出す すると彼女は
「お願い、この子だけでも助けて欲しい」
と頼んできたので 俺は彼女の頼みを受け入れる すると彼女は
「私の事は気にしないで、貴方が逃げ延びればきっとこの国も平和になってくれる筈だから」
そう言った直後 俺は意識を失いそうになったのだがどうにか踏み止まれた。その理由は彼女が俺の手を握って離さなかったからだ。その行為によって俺はまだ生きていると再認識できた そして彼女をお姫様抱っこの状態で抱きかかえたままその拠点を後にしようとしたその時にその男達によって俺は捕まってしまった 俺は抵抗したもののその者達に力で勝てる訳も無く拘束されてしまう それからどれくらいの時間が経過したのかわからない 俺はどうやら牢屋のような場所に連れてこられたみたいだ そしてそこに見知った顔が現れる。その男の名前はガルと言いこの集団のボスであると自ら名乗り出てきたのだ 俺はこの状況に理解が追いついていなかった しかしどうやらその組織は裏の世界では有名らしいということを知った そんなこんなで状況整理を行っていると 突如部屋の扉が開かれた その音を聞いてその場にいた全員が一斉にその方向を見ていたが、どうやらこの部屋に向かって歩いてきていた そして部屋に入ってくるなりその者は俺に向けて言葉を放ってきた
「久しぶりだね、覚えているかな?この顔を。あぁーそうだよね、流石にそこまでは忘れないよね」
こいつの名前はアルといいその男は何故か親しげに話かけてくる。その事に困惑しながらも俺は何とか会話を試みる
「ああ、勿論お前のことを覚えているが、その前にこの状況を詳しく教えてもらいたいんだがいいか?」
その問いに対してその男は笑顔になりながらも
「うん、いいよ。その前に君は自分の置かれた立場を理解しておいた方がいいと思うよ。その様子だと何も分かってないようだし」
それから暫くの間、俺は自分がどういう人間であるかということの説明を受ける その説明によると その世界において魔王と呼ばれるものが存在するらしい そして現在、俺達が暮らしている大陸とは別の場所に存在している魔族の住む島がある そこは別名「死地」と呼ばれており人間が住むことは出来ずに常に魔物の巣窟となっており近寄ることすらままならない状態となっているとのことだ そしてこの世界には魔王と呼ばれる者が三名存在しその全てが魔族の中でも上位の位に位置する実力を持っていると言われている まずはその一人目は魔帝、魔族を束ねる長であり、他の追随を許さない力を有している。魔帝の住処とされている場所は死の都と呼ばれ近づくだけでも相当なリスクを負う場所でもあるそうだ 次に二人目の魔王は死神と呼ばれているらしい。その名はベルゼブ、その男が手にしている武器には呪いがかけられており一度触れてしまうとその身に呪縛が施されると言われいる。
そして最後の一人、こいつが今回の問題児らしくその男は魔人、つまりは魔神とも呼ばれている この世界の創造主とも言われているそうだ。
そしてこれらの情報について俺は半信半疑で聞いてはいたが 実際に目の前で起きている現象を目の当たりにしてしまえば信じるしかなくなるというもので、今この場で起きている現状はあまりにも不可解だった それは何故かと言えば、突然その男の頭上に雷雲のようなものが発生してそれが徐々に肥大化していく様子が見て取れたからである その雲からバチバチッという音が聞こえる中、俺はどうにかしてここから脱出しようと試みるものの既に体は言うことをきいてはくれなかった その状況下で俺が必死にもがいている様子を見てなのか
「あははははっ!そんな風にじたばたしても無駄だよ!どうせ君は何も出来はしないだろうけど、でもまあいいだろう!これから君にはもっと凄惨なものを見せてあげるから楽しみにしておいてくれよ。そうそう君はこの場にいる人達に恨まれているから殺されちゃうかもね、でも安心してくれてもいいんだよ。その時は俺がちゃんと殺っておいてあげますので」
そんな物騒な言葉を残してその男はこの建物から去っていった その男が去ったのを確認すると、周りにいた連中の内の一人が俺の腹部を殴ってくる それを俺はまともに喰らいその場に倒れ込んでしまう
「くそ、てめえのせいで計画がめちゃくちゃじゃねえか!あの方に逆らうとどうなるか知ってんだろうな、このゴミ虫風情が!いいか良く聞け、今度あの方の命令を蔑ろにする素振りがあればその命はないと思っとけよ!おいお前らはもう行っていいぞ、そいつは後で俺が処分するからよ」
その言葉を合図にその場は一旦静寂に包まれるのだが その瞬間を逃さず俺はまだ諦めてはいない、俺は魔法を発動させた【空間魔法】
それから少しの時間が経過してから俺は自分の身体の自由が戻っていることに気がつき その瞬間から俺の猛反撃が始まった 俺は先程まで自分を拘束していた鎖を破壊し、それと同時に俺はその場から飛び出して相手の顔面を思いっきり殴りつける その勢いが強すぎてかその相手は壁に思い切りぶつかったせいか気を失ってしまい床に倒れる形となった。その倒れた隙に俺も別のところへ移動をする 移動をした先はこの場所の監視カメラの役割を果たしているであろう 水晶が設置されている場所で、そこから俺は様々な映像を見ることが出来るようになっている するとそこには驚くべき映像が流れていてどうも俺は嵌められたみたいで、ここに映っている人達はこの国の権力者たちだった
「ふむふむ、まさかここまでうまく事が進むとは思わなかったがそれでも想定外の出来事が起きればそれでいい、あの方に捧げられればそれで私はいい」
「しかしあの男を生かしておく理由は何なんでしょうか?」
「それなら大丈夫ですよ私も一緒に行くのでね、そのほうがあの方の為になるでしょう。それにあの方は最近、外に出ることが少なくなって来てしまっているんですよ。ですから、ここぞという時の為に少しでも戦力を整えておきたいというものでしょう。その点に関しては貴方も同じ考えだと思いますが」
そんな話をしていても俺はその会話を聞き漏らす事はなかった。なぜならば、どうやらこの二人はあの人の元へと向かっていくようで俺の視界からは消えていくのであった だがここで俺は新たな疑問が生じる 何故俺は生かされているのか 確かにあの人からの依頼を受けた そして俺はあの人の願いを叶えてやるために行動を起こしていた、あの人に頼まれていたのは「魔導師の少女」を暗殺することだったがその少女と俺は敵対関係にある訳でもないので殺す訳にもいかない そこで俺は一つの答えを見出す どうやらあの人は俺にその二人の殺害を依頼してきている その証拠となるものが今の映像でしっかりと映し出されていたため俺は間違いないと判断出来た。その事に俺は納得しつつ俺は二人を殺すことにした。そして俺達はこの国に存在する全ての場所の情報を頭に記憶させておくのと同時に、ある作戦を実行に移すことにする その日、その国は混乱に陥ることとなった 俺達が行った作戦、それは単純明快、この国からの脱出だった。
その為の方法はいくつかあるのだがその中でも最も確実な方法として俺は空へと飛び立ち上空から逃げようと思ったのだ。その案を実行するためにはまずはアリサさんに協力してもらう必要もあり彼女に相談してみることにする すると意外な事にあっさりと許可を出してくれた なので早速二人で準備を始めることにする まずはこの国から離れる為に必要なものとして船が必要だという話になったので取り敢えず船を取り扱っている所に向かうことにしたのだ ただその場所に行くまでは当然の如く道中魔物に襲われることになるのだがそこはどうにか回避をしながら進んでいくこと数時間ようやくその店にたどり着くことができたのだが、そこで思わぬ光景が待ち受けていた。その店の扉の前には一人の青年が立っていた。その見た目から俺は直感的に「この人は危険」だということを理解したが俺は敢えて無視をして中に入る。それから俺は適当に話しながら時間を稼いで、頃合いを見てからこの場を離れようとしたが、そうはいかなかった。その男は俺の腕を掴み強引に引き寄せられる その男の顔を見てみると俺は見覚えがあったのだ 俺はその名前を口に出す。それはこの前師匠と共に倒したはずの人物で確か名前はガルという名前の男だった そして俺はその男が俺達を殺しに来るものだと悟ったのである
「やっぱり、この前の戦いは偶然じゃなかったようだな。全く俺のことをどこまで調べてるんだか分からねえけど、まあそんな事はどうでもいいか。お前らの命を奪えばいいだけの話だからさ!」
その発言を聞いてしまった俺は思わずゾクッとした寒気を感じるがすぐに平常心を取り戻して 俺は魔法を使い始める 俺は魔法で生み出した水を球体に変化させるイメージを行いながら発動を行う 水は球体に姿を変えて空中を漂っていた その様子を見ていたガルは不敵な笑みを浮かべながらも「ほおー面白いものを使うじゃないか、そんな魔法初めて見たぜ」と言ってはいたものの俺は油断せずに攻撃を仕掛けることにする 俺は右手に持っていたナイフに魔力を纏わせる、それからその刃を俺の得意としている武器に形を変える そしてその状態でガルに向かって斬りかかる すると俺の攻撃を受け止めるように構えを取るのが見て取れるのでそのまま力を込めて押し込むようにしてみた すると意外にもその攻撃に対して対抗してくるので
「あんまり調子に乗ってると怪我することになるよ?」と忠告してきたので 俺もそれに応じて
「そっちこそそんなに簡単に俺の事を倒せると思ってるなら痛い目見る事になるけどな」
と返し更に力を加えていき お互いがお互いに拮抗した状態になったタイミングでその勝負を終わらせるかのように 横槍を入れてきた奴が現れた
「お前たち!そこまでだ!その喧嘩を止めるのは俺の仕事でもあるんだから大人しく俺の言うことをちゃんと聞け!分かったな?よし良い返事だ。んじゃとりあえずこの辺りを血の海に変えてやろうか!その前にそこのお前に質問してやる、どうしてこのガキ共を殺さないで捕らえたんだ?理由を説明しろ」
その声はどう考えても先程出会ったばかりの男のものだった
「それはこの二人が私の計画を邪魔しているからです」
その言葉を聞くと男は舌打ちをした後に俺達のほうを向いて話しかけてくる
「ちっそういうことならこいつを始末しておけ、それとそこにいるそいつ、俺がそいつを仕留めるまでの間に死んじまったりしたら後々困るのは分かってるよな?」
そう言い放つとすぐさま俺の前から姿を消してしまった その光景を見ていることしか出来なかった俺達はどうしようかと考えていたがそんなことを気にする素振りを見せることなく男が姿を現す
「俺は別にお前らがどうなろうと興味はない、ただ俺の計画の邪魔になりそうなのは消すだけだ。さあ始めようか殺し合いという名のダンスを」
という発言をした後、いきなりこちらに襲い掛かってきた 俺は先程のように魔法を発動させて水球を生成しようとする
「おっその魔法は知ってるぜ、だからこうしてしまえば意味がなくなるだろう、くらえ!ウォーターガン」
そう言うと水の玉が勢いよく飛び出して来てそれを喰らってしまう どうも俺達が戦ってる様子を見て対策をしていたみたいで どうすれば俺達の動きが止められるかを把握しているらしく その動きを封じ込める事に成功してしまうので このままではマズイと思った俺は【風神雷電】の魔法で身体強化をしてからその場から離脱しようとしたのだが
「逃すかよ!これでお前たちはもう袋のネズミなんだからさあ観念するんだよ」
その男の声を聞いた俺は即座に行動に移していく 魔法を使ってから数秒後に魔法陣が展開されてその効果を発動させていく 【風魔之竜巻】
その魔法の効果は単純でこの魔法が展開されると範囲内に存在するものは風の渦によって吸い込まれて行ってしまいます。そして吸い込まれるのは人も物体も同じという特性を持っているのと、一度発動された場合この魔法は止まることはないのである その為俺は急いでその場から離れる必要があるのだが俺が行動を起こすよりも速くに俺の足元は巨大な竜巻に包まれてしまい 俺はその勢いのまま吹き飛ばされていってしまう
「くっ!こんなはずじゃ無かったのに!どうなってんのこれ?」
そう呟きながらも俺はなんとかこの状態から脱出する手段を模索していたが何も浮かばない 俺は今どうすることも出来ずにいる状態だがそれでも諦めずに どうにか出来ないか考え続けてはいたがそれも限界を迎えたようで
「ごめんアリシアさん後は頼んだ」とだけ伝えてから俺は意識を失うのであった。
俺の意識が戻り目を覚ましてから少しの時間が経過した後
「おい起きろ」という大声とともに思いっきり頬っぺたを引っ張られ その痛みにより無理やり目覚めさせられた俺は状況を確認してみた するとどうやらあの後、俺とアリサさんはこの場所まで運び込まれたようだが その運ばれた先の場所で俺は寝ていたらしい しかも俺はベッドに仰向けで横にされていた それを確認した俺はすぐに自分の身に起きた事を思い出すと、俺はすぐさまアリサさんの安否の確認を急いだ だがしかし肝心の本人はここには居らず、恐らくは別の場所で治療を受けて眠っていると思われる。なので俺はこの建物内を探し回った。そして見つけたのは師匠の部屋だった。そこには師匠ともう一人の女性の姿がありどうやら俺とこの人は助け出されてきたようでその女性が 俺の目の前に来てこういった
「この子は大丈夫だから今はゆっくりと休んでなさい」と どうやら俺を運んでくれた人と同じようでその人の顔を見て俺はホッと安心することができた。それから暫くの間はその女性の言うことに従っていた。というのも俺はどうやら全身打撲の状態でありとても動けるようなものではなかったのだ 俺はその女性から事情を聞き出そうとしたがその前にまず自己紹介を行うことにした その人の名はリリア、年齢は見た目から20代前半だと思われて年齢が分からなかった。そして俺がここに来た理由などを説明するとリリアさんは驚きながらもこう言った
「まさかあなたがあの人から依頼を受けていたなんて正直驚いたわ。それにしてもあなたの魔術の才能は凄いわね、だってあの子ですら私の弟子の中でも天才と呼ばれていたぐらいだったのにその子を圧倒してたんですもの、だから自信を持ちなさい!」と言われて俺は嬉しかった その人は「これから私はこの国を離れるから、もし何かあればすぐに連絡してきて頂戴、分かったかしら」と言ってから俺達に別れを告げるのと同時に俺に向かって「じゃあいってくるわ」といってどこかに行ってしまった。
それから俺達は数日ほどその部屋で過ごす事になったのだが師匠はその日を境に姿を全く見なくなった 俺はどうにかして情報を集める為、部屋の中に置かれている本を読んでみるとどうもここにいた研究者は俺が元いた世界にあったものと同じようなものが書かれていたのである 俺が本を読もうとした時にふと思い出して俺はアリシアさんの事を心配したが俺に出来る事はないので大人しくしておくしかなかった。俺は自分が思っていた以上に精神的に疲労が蓄積していたらしくそのまま眠気が襲ってきたので 眠る事にしたのである そして俺は久しぶりにぐっすりと眠れたので、俺は体を起こしてから窓の外を見ると既に暗くなっていたので、俺は取り敢えずご飯でも食べようかと思っていたら 俺が食事をしようとした瞬間ドアが開いた音がしたので俺はそちらの方を確認すると、そこには師匠が立っていた 俺はすぐに「どうして戻ってきたのですか?!」と聞いた すると師匠は「ちょっと忘れ物を取りに来ただけだ、それよりも体の調子は良くなったのか?」と聞かれたので俺は特に問題は無いと伝える すると「なら良かった、それより腹減ってんだろ、なら早く来い飯にすんぞ」と言ってそのまま部屋を出て行ってしまったので、俺は慌ててその後を追って行く そして着いた先はなんとも豪勢な食事が用意されており俺は思わず「うおー!!」と言いたくなってしまうが それを何とか堪えながらも俺はその料理を食べながら色々と聞いていく そこで得た情報を要約すると この国に居る限り俺の命を狙っている連中に命を狙われることになるということ 俺に渡した短剣の能力は、所有者が俺の魔力と融合させることで威力が跳ね上がるというものである そして師匠に俺の現状について詳しく聞くことができた 俺の魔力が急激に上昇した理由は俺が使った魔法にあるらしい、俺はどうもその時無意識で魔法を発動させたようなのだがその魔法はどうも俺の元いた世界の魔法で俺には使えない筈の魔法である。
それは俺が使えるはずの魔法ではない。俺が元々この世界で使用していたスキル【全知ノ導】が自動的に起動してこの世界の言語を理解したことやこの世界では絶対に存在しないはずの【魔法】というものが存在する理由や【賢者】というジョブが存在している理由を俺が理解したことで、俺はある答えに到達した。
俺が召喚される前に住んでいた地球とこの世界の二つの世界には大きな違いがあることが 俺の世界では魔法という技術はこの世界でも存在しているが科学が発展していて、俺がいた地球では基本的に全ての事象が解明されており 魔法の行使方法についてはその殆どが研究され尽くしている状態となっている。
しかしこちらの魔法についてはどうにも違う部分が存在していて、その違いというのは 俺達が使っている魔法がこの世界の住人が使用しているのと、全く別の魔法であること 俺はこの世界には存在しない魔法を使うことが出来るのだが、それはつまり その俺だけが使う事が出来る特殊な力というのが【ユニークスキル】という力の可能性があるのかもしれないと その俺にしか扱えない力というのを【
無能な勇者は異世界で役立たずと言われ追放された最強の剣士(笑)の僕が世界最高の魔術師を弟子にしていつのまにか魔王を倒す物語 あずま悠紀 @berute00
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