新居での新生活
私は自分に似合わないほど派手なウエディングドレスを身にまとい、幸せなひと時を過ごしていた。学生時代は波乱と波乱と波乱と波乱しかなかったが、ようやく穏やかな日々を手に入れることができるのだろう。カッコいいスーツのようなものを着た新郎は、私に何度もキスをした。私が、巨大なウエディングケーキのクリームを先に舐めてしまったことは、良く知られている。ほっぺに付いたクリームを落としてくれているのだろうか・・・・・?
結婚式が終わると、私たちはあの小さなカフェに行った。「HappyHOT」まさにその通りだった。この店のマスターは今は元気にしていて、こんな大人数できたことを腰を抜かし、喜んでいた。
麻子ちゃんが話し、美紗ちゃんが話し、お母さんが私も知らなかったような幼少期を教えてくれた。そして、ミナトが私の代わりに、これまでの様々な事件のことを話した。私は、もう真っ赤で、ほとんどそれといった話は出来ていないけど、幸せだった。この光景を春男に見せたかったものだ。
そして、その日に、マンションの屋上に入った。新居だ。その小さな部屋から様々な幸せが流れてくるんだ。そう思うと、部屋が宝石箱のように思えてくる。
「ここから始まるんだ、咲来」
「そうだね・・・・・」
何度も繰り返すけど、私は幸せってこういうことなんだなぁと思った。やっと見つかった、という感じがすごい。
思い返すと、私は恋多き乙女だったのかもしれない。乙女?かは分からないけど・・・・・。でも、確実にたくさんの恋愛を経験した。
私と恋をしたすべてのみんな、ありがとう。私はこれから、津田湊という運命の人と一緒に生きていきます。私は、津田咲来として頑張っていきます。
完
咲来ショートショート DITinoue(上楽竜文) @ditinoue555
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