トラウマによる10d100のSAN値チェックです。

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ーーーあれからしばらくして、天とぷらは気持ちを落ち着かせて赤髪の少女と再び話すことにした。(ちなみにしばらくというのは約5時間程だがサボっていたためリアル日本時間で換算するならば約1年ちょっとである。)


「落ち着いてよかったわ、あんな事があったのだもの、気が動転するに決まってるわよね、なぜか1年間ここにいた気がするけどまだあなた達と最後に話してから5時間しかたってないのね…、まぁいいわ…ここは病院でね、みんなで化け物に襲われないように要塞化させているのよ」


赤髪の少女は再び発狂しないようになるべくゆっくりと優しく天とぷらに話しかける。それに対して天は食べ終わった天丼を再び天井に突き刺し戻した後に赤髪の少女に礼をする。


「すみません何から何まで、、ご飯まで用意して頂いて、、というかどうやって私たちが倒れてるのに気づいたんですか、?しかも治らないと思っていたやけども治ってるし、、」


天とぷらが倒れた時に人形は全て壊されて近くには敵はいなかったものの、周りは崩れて瓦礫ばかりであり、そこで倒れて横になっているならば先ず見つからないだろう。


「爆発する音がしてね、たまたま近くをご飯を調達しに行く時に武装車で通っていたから見てみたの、仲間のひとりがもしかしたら生きてる人が居たのかもって言い出して仕方なく、そしたらあなた達がいたのよ、治してもらった件はまた今度連れてくるドクターに言いなさい」


「なるほど…その仲間の一人とドクターには感謝しないとですね…」


(…たしかに、確かに大きな音を出したし、近くにいるなら気づくか…)


そう頭で考えながらも天はまだ疑問が晴れなかった。


本来の[ほのぼのスローライフ]という漫画では主人公も赤髪の女の子も最初から今天たちのいる病院にいるはずである。

立てこもった病院で協力し、人々を匿いながら隠れて生活し、赤髪の女の子が中盤でゾンビになって初めてここの人達は外に出るはずなのだ。


(…それに爆風を受けてボロボロだったのに綺麗にあとも残らず治るのもおかしい、もしかしたら色んな内容の漫画が重なったことによるパラドックス、?武装された車があるということは武器を調達して戦う漫画の内容がここで混同されているのか、?)


「……すみません、もう一度少し2人にして頂けませんか、?友人のぷらと話したくて」


「そうね、積もる話もあると思うし、、話が終わったら病院のメインホールに来てくれると助かるわ」


「分かりました、なるべく早く向かいますね」


ぷらと話を整理する必要がある、そう思った天は赤髪の女の子を説得し2人にしてもらうようにした。


了承した赤髪の子は病室から出ていこうとする途中、忘れたのを思い出したように「あっ」と呟き、天たちに向かって話しかけた。


「言い忘れてたけど私の名前は加藤 恵那、エナって読んで、じゃあまた」


と…名前を言って本当に部屋から出ていくのを見届けた天はなれない敬語を使ったことによる疲労でふーっとため息をつき、これを書いている作者は久しぶりすぎて書き方がまるで分からず頭を抱えた。


1人(2人)がため息をついて静かにしている中で、プラが天丼を食べ終えたのか、ぷはっと声を漏らした…というか五時間ずっと食べてたん。、


「いやーっ天丼うめぇわ!!なんか天井に突き刺さってたから美味しくないかな?と思ったけどさすが天丼だな!!」


「俺はお前がにゃーんとか変なこと以外言うのが久々で感動に震えてるよ」


「その感動、私の事だ……」


「ニコニコ歌詞当てやめれ?」


天は笑顔で天丼の魅力を語るぷらにこんな状況でもらいつも通りだなぁと感心してしまう、きっとまだSAN値は80くらいあるのだろう。


「ぷら、さっき聞いてた通り本来の[ほのぼのスローライフ]だったら助けに来てないはずだ、病院も要塞化してるって言ってたし、武器で敵と戦う系の漫画ってぷらの家にあったっけ?」


「あー、きっと俺のベットの下に隠してある本じゃねぇかな、[触手が人妻を襲…「まてまて!!それがなぜ武器に繋がる!?」

(どう考えても18禁ゲーやんけ、、)

天は頭を抱えながらぷらの話に割り込んでツッこむ。


ぷらはそれに「あったしかに、」と言いながら違う本の題名を言いはじめる。


「じゃあその隣にある[人妻が…」


「…いや、だから、絶対それも同じ感じじゃねーか、人妻が無双するやつなんかあるわけないし人妻好きすぎだろ」


「…武器を手に触手化け物を倒していく要塞化病院物語]のせいだな」



「あーーーー?、あー、あっ?…あー………[人妻が武器を手に触手化け物を倒していく要塞化病院物語]かぁ、………………………そんなのあるのか…世も末だなぁ…」


「がはは、今の外みたいな?」


「死ね……あのさぷら、…えっと…ちなみに最初に言おうとしてた本のタイトルって…」


「[触手が人妻を襲ったものの馬鹿力で返り討ちにする最強人妻無双]ってやつだな、ってなんだよ、手で顔覆って」


「…なにも……」


残念ながら天が無いと思っていた人妻無双物はあったようだった。


天は頭がさらに痛くなり天井に突き刺さっていた天丼を再び引っこ抜いて空になっているというのに食べ進めた。


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……


「落ち着いたか?そんなに人妻無双系があってショック受けたんだな…」


「なんとか…」


天は自分の無いであろうと思っていたジャンルがあった事に驚き、絶望し体がふらふらして歩くことが困難になってしまったためにぷらに肩を貸して貰いながら来いと言われた病院のホールに向かっていた。


病院のホールにつくとそれは体育館並の大きさでありながらも窓は塞がれており光が差さず松明で明かりを保っているため広さを感じない。さらにかっこいい武器を背負った人達が沢山集まっているためにもっと狭く感じた。


(やはり人妻無双系にある世界の内容…つまり要塞化された病院も混じっているのか、好都合だな、武器がこんな序盤に手に入るなんて)


本来通り天とぷらが人形を拭ってショッピングモールにたどり着いたとしても武器も何も手に入らず化け物により崩壊するはずだった。


そのために武器も手に入り要塞として扱える病院に運ばれたことにより序盤に抗える武器があるのはとても2人にとって都合がいいものだった。


ホールを見ながら立ち止まっていると、赤髪の少女は天とぷらに気付いたようで近づきてきて話しかけてくれた。


「お互い整理できたようだな、…しかし、それによって天君はショックを受けているようだが大丈夫か、?」

エナは1人で歩けなくぷらに方を貸してもらってる天を見て話をしているうちにトラウマを受けたのだろうと勘違いしているのだろう。


「大丈夫です!!少しショックを受けましたが!!それだけなので!!」


(絶対トラウマ受けたんだな可哀想って思ってるな、、歩けない理由が「人妻が無双する世界があることのショックを受けたから」なんていえるわけねぇだろ!!!!)……と、そんなこと言えるわけもなく元気に天はそう返した。


「ふむ、無茶はするなよ」


「ありがとうございます、、あ、ぷら、お前はずっと食べるのに夢中になって聞いてなかっただろ、この人は」


「………エナさんだろ?」


「なんだ、聞いてたのか、そうそう、彼女はーーー、、ッ!?」


そう、ほのぼのスローライフこと[ほのライ]に登場する、あのエナなのだ。


ゾンビになってしまい主人公を殺した、あのエナなのだ。



ーー天は忘れていた。


ぷらが赤髪の少女がゾンビになり主人公を殺して終わった[ほのぼのスローライフ]でトラウマになったことを。


天は瞬時にぷらが天をささえる肩が震えていること、いつものような軽いノリではなく言葉に重みがあるということに気づく


いままででみたことの無いほどぷらからは異様な雰囲気を醸し出し、天はやらかしたと身体中に冷や汗をかく。


そしてついにその異様な雰囲気が最大限に達した時。


「アッッッ!!!!!!!!!」








ーーぷらはそう寄声をあげながら気絶した。


………



発狂して気絶したぷらの声を聞き、病院のホールではざわめきが起こり、一部の人が近くに集まってくる、赤髪の少女、エナはおそるおそる天に話しかけてきた。


「…えっと…とりあえずもう一回休む、?えっと、運ぼうか、?」


「そうします、、僕が部屋に連れて行きます、、すみませんすみませんすみません」


残念ながら壊れた世界でも笑顔のぷらでさえニャルとの接触並のSAN値チェックは耐えられなかったようだった。


























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ってこれ殺戮テンプレじゃん!? はいんじん @wtpmjgda7878

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