ひとりかくれんぼ

@mokyuKOTATA1

第1話

ある日、高校生の俺は学校でこんな話を聞いた。

「都市伝説なんだけど、こんな話知ってる?

ぬいぐるみとかくれんぼができるっていう話。」

「ぬいぐるみとかくれんぼ?少し怖いね。」

と怖がる人もいれば、

「どーせどっかの作り話だろ。」

と信じない人もいた。

俺もそういう都市伝説みたいなものは信じない方だった。

ーーーあの出来事が起こるまでは


授業が終わって俺の友人のゆいとが来た。

「なぁ。今日の話お前も聞いただろ?」

「何の話?」

俺が無意識に聞き返すと少し首を傾げて答えた。「ぬいぐるみとかくれんぼできるって話だよ。」

俺は笑いながら言った。

「え、お前あれ信じてるの?」

「いや、俺も信じてはない。だけど面白そうな話だと思った。そこで......」

そこまで聞いたところで俺は察して話を遮りつつも結論を突く。

「なるほどな。つまり俺らでやってみたいってことだな。」

ゆいとは解せないという表情をしながら言った。

「まあ....そういうことだ。だから明日の夜に俺の家集合な!」

「明日とか急すぎるだろ!」

急な予定に思わず声を荒らげた。

「どうせお前暇だろ」

図星だ。俺は何も言い返せない。

「分かったよ。じゃあ明日の夜22時に行く。」

「よし。じゃあ決まりだな。必要なものはこっちで用意しておくから心配しなくていいぞ。」

こうして俺とゆいとは明日、ぬいぐるみとかくれんぼができるという噂を試すことになったのだが......

この時、俺たちはこの都市伝説の内容についてまだほんの一部しか知らない。

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