人々の平和な瀬活を脅かす謎の存在、『カニバル』と戦う宿命を負ったふたりの戦士、ミライと燈の戦いのお話。
怪作です。
タイトルに偽りなし、本当に〝アニメの十七話くらい〟をそのままやってしまっている、約6,000字の掌編。
いわばある種のパスティーシュで、大別すればコメディ調の作品になると思うのですけれど(なにしろ本文中にBGMのト書き指示のようなものまであったりする!)、でも同時にどこにも手を抜いていないというか、本当に真摯に「アニメの十七話くらい」をやっちゃうその姿勢がもう気持ちいい。
だってこれ普通にアツいんだもの……!
というか、主人公ふたりの関係性なんかもう本当に良かったりして、気づけばすっかり物語に引き込まれていました。
特筆すべきはやはり戦闘の描写!
分量の大半を割いているだけあって、本当に細かく組み立てられています。
敵の強キャラ感に加えて、逆転までの丁寧な布石。好き……。
細部にしっかり積み上げられた、何か説得力のようなものが気持ちいい作品でした。
主人公ふたりの関係性が大好き!
僕の中で流れ出したのはB'zの「LOVE PHANTOM」とかTWO-MIXの「JUST COMMUNICATION」だったわけなんですが……まあ熱いですよね。劇中に流れる主題歌。ここで痺れるために16話まで聴いてきたみたいなとこありますよ。このあと確か燈が暴走しちゃうんですよね……白目になって血の涙流しながら……それまでは拳交えながらでも互いに近い立場や境遇を慮ってきたわけなんだけどここはマジのマジでただ本能として殺し合うことになる。キーワードは「お前の笑顔」だったわけですけど死闘の末に散りゆく燈が盲目状態の化け物じみた顔つきでもミライに向けたのは確かに笑顔で作監gg杉田玄白。「バカがよ、笑え」からの親指涙拭きはそりゃミライくん泣くやろて思いませんか僕ぁね(夜が明けても語り終えないので強制終了)