2話 愛

・・・



「まゆちゃん。今日はどこ行く?」


 



にこりと微笑んでそう天使様は言った。

私の事を気遣ってくれるなんて。嬉しくて嬉しくて死んでしまいたい。





「今日は裏通りのバス停に行きたいわ。彼処木漏れ日が気持ちいいのよ。」



「うん。いいよ。君の為になら何処へだってついて行ってあげる。」




「うん。ありがとう。」




天使様は私に手を差し伸べて「行こう?」と首を傾げた。


柑橘の匂いと混ざった心地よい汗の匂いが鼻膣を擽る。




この瞬間が一生続けばいいのに。

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きっと愛。 蟒蛇 @uwabami_114514

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