夢の電車

@yunatuki

第1話  出発駅

 「キーーーーーーーーーーー!!」

・・・・・・うるさいなぁ。

 汽笛によって目が覚めた。

 どうやらベンチに寝ていたようだ。

 周りを見渡してみると、目の前に電車が止まっていた。

 よく見ると、電車ではなく蒸気機関車のようだ。

 ・・・・・・なぜ、蒸気機関車?

 普通なら電車もしくは新幹線とかだろう。

 蒸気機関車が動いているなんて、聞いたことが無い。

 ましては、自分が住んだいた都会よりの駅に機関車なんてあるだけで奇跡みたいなものだ。

 さらに、よく考えたら家の中で寝ていたはずなのに、起きたら蒸気機関車が止まる駅にいた。

 あきらかにおかしい。

 夢でも見ているのだろう、と考えて2度寝でもしようと目を閉じた。

「キーーーーーー!!」

またうるさい音が鳴り響いた。なんなんだこの機関車はと、車掌に文句を言いたくなるレベルでムカついた。

「夢の中ぐらい静かにして欲しいものだ」

誰もが思うような文句を吐いてやった。


「なら、夢の中じゃなきゃうるさくしてもいいんだね?」


「それもダメだろう、・・・・・・はぁ??」


突然の返答に夢から覚めたように体を起こした。そして、声のする方に体を向ける。するとそこには、銀髪の女性が立っていた。

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