思い出の中で生きる。
- ★★★ Excellent!!!
人は死んだら人の思い出の中でしか生きられないとはよく聞きます。そうた君はお父さんと思い出と呼べるものがないと言っていましたが、お父さんにとっては息子と過ごした一生に刻まれている一日一日がかけがえのない思い出であり、日記に残しておきたくなるような大切で価値のあるものだったのでしょう。
お父さんが死んでしまった後でも、思い出の中で大切な息子のことを見守り続けることでしょう。そうた君にはお父さんとしっかり思い出を作ることができていたことを理解し、これからも逃げたり迷ったりしながらも一生懸命生きてほしいと思いました。
いやぁ……魅せ方の上手いことときたらもう……。小説では人の死は扱い方によってはありきたりで飽きられることがよくありますが、この作品はそんなことなくて、家族の愛情と上手く絡めた素敵な表現ができていました。
まさに僕の理想としている描き方です。今の僕にはあまりに実力に差がありすぎて、こんなに美しく書くことなんてできやしませんが……。
とにかく、僕のできないことを何作も続けて平然とやってのける作者様の文才に感服しました。読み方続けてきて正解でした。プロの作品を読むより遥かに勉強になったと思います。僕も少しでも作者様に近づけられるように、これからもたくさん読んで勉強を重ね、美しい表現力を磨き上げたいです。
今回も素敵な作品を読ませてくださり、本当の本当にありがとうございます(*´-`)