第5話
【猛獣の森】も無事に抜けて、ロメオはキャロリーンと別れるつもりで挨拶をする。
「お嬢さん。無事に抜けられたので、ここでお別れです」
しかし、キャロリーンはロメオと別れる気はさらさら無かったので、ロメオの服を掴み嘘泣きした。
「ロメオさんっ……私、も一緒にぃ……行っても良いですかぁ……」
キャロリーンは某芸人のように、いついかなる時も泣ける特技があった。
両目に涙をいっぱいに溜めて、気合いを入れるとポロリと雫をこぼす。今まで何人の人が騙されたか。
「君、どうして泣くのだい? 分かった! 君の行く場所まで送って行くよ」
すっかり騙された剣士ロメオは、嘘泣きキャロリーンと旅を続ける事となった。
二人は一路ロメオの目的地『サルデアーニ共和国』のアルバート城目指し進んで行くのであった。
行く先々で仲間を集めつつ。
でも、それはまた別の話し。
FREEDOM 水月美都(Mizuki_mitu) @kannna328
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