いつかの君との約束
@Haruyamanatsuki
たまに見る夢と転校生
「ねぇねぇふーちゃん」
「どうしたの?」
「また会ったら遊んでくれる?」
「うん!もちろん!
明日もその次の日も遊ぼうよ!」
「うん、、、」
そして、彼女が僕と遊ぶ日が来ることがない
まま10年が過ぎた。なぜかわからないがこの10年間たまにこの夢を見る。スマホを手に取り時間を見ると7時50分だった。
「母さん、起こしてくれよ」
「ふーちゃんがよく寝てたから起こせなかったのよ」
「母さんも息子離れしてくれよ、、」
「あらあら反抗期?、ふーちゃんの反抗期記念に写真とってもいい?」
この通り母さんは僕を溺愛してくれてるのだが毎回のように写真をとってアルバムに貼ろうとしてくるのが少々、いや結構うざい。
「母さん!僕もう学校行ってくる!」
「まだ写真撮ってないのに、、いってらしゃい。帰ったら写真撮らせてね〜」
「おーい、風雅ー遅刻するぞー」
後ろから友人の声がした。後ろを見ると中学に入ってから出来た友人の颯斗がいた。
「お前の方が遅刻しそうだけどな」
「風雅、お前は分かってないな。俺は陸上部 のエースなんだよ。今から走っていけば間に合うんだよ、、、んじゃ先いってるぞ」
そう言って颯斗は走って行った。その後すぐチャイムがなっていた。遅刻は確定なのでゆっくり歩いていると先生にがみがみ怒られている颯斗がいた。僕も怒られると思っているとあっさり先生の前を通ることが出来た。母さんが遅刻することを連絡してくれていたようだ。
朝のHRはいなかったので知らないが近くの席の男子が話しをしてくれたのを聞くと、このあと転校生が来るらしい。かわいい女子だったらアタックすると彼は言っていたが意気地無しの彼には無理だろうと思いながら待っていると颯斗が神妙な顔で僕の席にやってきた。朝のことで文句でも言われるのだろうか。僕は少し身構えた
「おい風雅、、、俺、先生に遅刻したことめっちゃ怒られてるときに転校生らしき人を見たんだよ」
正直転校生には興味無いのだがここで無視をしたら彼が可哀想なので反応してあげることにした。
「へー、男?女?」
するとよく聞いてくれたなみたいな顔で
「超可愛い女子だった!!」
大きい声で言ったので彼は周りの男子に取り囲まれ特徴などを聞かれていた。まだ眠たい僕は目を閉じて先生が来るのを待っていた。
3分ぐらい経っただろうか。未だ転校生について聞いてる者が多いなか先生がやってきた。
「みんな静かにしろー」
「転校生を紹介する。入ってきていいぞ」
とテンプレのようなセリフを言った。
「はい、、」
少し緊張してるのか上擦った声が聞こえた。
教室の立て付けの悪いドアを開けて入ってきた彼女は誰が見ても美少女と言えるほど可愛かった。
「じゃあ自己紹介をしてくれ」
「父の仕事の関係で転校してきました。
白鳥 夢です。よろしくお願いします。」
と短い自己紹介だった。
「みんな仲良くしろよー、
じゃあ白鳥は花山の隣の空いてる席に座ってくれ」
花山というのは僕のことだ。男子からの目線がとても痛い。白鳥さんがこっちに来たので軽く挨拶でもしようとすると白鳥さんと目が合った。
「花山さんですか?」
「はい。これからよろしくお願いします。」
白鳥さんは思い出しているような顔をして
言った。
「私とどこかで会いませんでしたか?」
いつかの君との約束 @Haruyamanatsuki
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