第20話 現在の地位
やあ、みんな! 俺っちだぞ。
最終回の今回は、現在の職場の郵便局の話をするぜ。
3週間に及んだ研修が終わると、俺っちは中四国最大の郵便局で配達の仕事を始めたわけだけど、最初は結構苦労したんだよな。
俺っちが担当した配達区域は、ビルや官公庁が密集した地域だったから、道順とかはすぐ覚えられたんだけど、その代わり郵便や書留の数が半端なかったから、時間内に配り切れなくて、いつも同じ班の人に手伝ってもらってたんだよな。
といっても、一ヶ月もすると、もう一人で完璧にこなすことができてたんだけどな。ぎゃははっ!
俺っちの配達先は会社が多かったから、書留なんかで訪れると、女子社員にいつも声を掛けられてさ。
無視する訳にはいかないから、適当に相手してたけど、そのせいで郵便を配るのが遅くなって、いつも困ってたんだよな。ぎゃははっ!
郵便局は警察なんかと一緒で、昇進するには試験に合格しないといけないんだけど、俺っちは郵便局に入った時からずっと勉強してたから、とんとん拍子に出世していって、現在はある局の局長をやってるんだよな。ぎゃははっ!
定年まであと10年くらいになったけど、このまま何事もなく、現在の地位を守ることに全力を注ぐ覚悟だ。
というわけで、20回に及んだこの連載も、これで終了だ。
もしかしたら、このキャラはまたどこかで現れるかもしれないから、その時はまたよろしくな。
じゃあ、みんな。あばよ!
俺っちの一人語り 丸子稔 @kyuukomu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます