第6話 6 本の読み聞かせ  ①

6 本の読み聞かせ


① 花恋先生は,本の読み聞かせをしてクラスを良くしようと考えた。読み聞かせをする本を自分の家から持ってきたので,朝の会が終わったら早速開始だ。しかし,保育補助の蜂上先生が本棚から本を持ってきて読もうとしている。新米の花恋先生は,蜂上先生の読み聞かせを聞いて勉強しようと考えた。


 蜂上先生が読み始めると,ザワザワし始めた園児達が多かったので,注意をしながら読んでいた。


「お話つまらないの? でも蜂上先生が一生懸命読んでいるんだから,聞いて~,ねぇ~まったく,おしゃべりが多いよ,ちゃんと聞いているお友達に迷惑でしょ,静かにして!」


「先生,その話,知ってるからつまらないよ~」


 園児達の中にはとなりと突っつきあってふざける子がたくさん出てしまった。それでも蜂上先生は,園児達の方を見ないで読み進めた。蜂上先生は園児の動きを気にしないでとにかく読み切ろうとしている。


「花恋先生,このうるさい園児たちに本の読み聞かせをしてあげて!」


 とうとう園児のふざけた声が大きくなり出歩く子も出てきたので蜂上先生は担任だからということで,花恋先生にこの状態の中で交代することになった。蜂上先生は花恋先生に自分の良い所を見せようとして失敗したのだ。この本を読んでほしくないと思っている園児達,花恋先生も困ってしまったが,自分の持ってきた本を取り出した。


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花園保育園 花恋 @28810896

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