-私だけのヒーロー-
岡田公明
※1話完結の作品になっています
憧れの人が居た。
その人はとてもカッコよくて...私にはキラキラと輝いて見えた。
その出会いは、良くあるもので、救われた。
あの日に、あの場所で...
朝、その日の私はとても急いでいた。
理由は単純、入学式だからだ、入学式からいきなり遅刻しそうな私は、ちょっと不注意だった。
口にはパンを咥えて、その服は一度も着たことのないおニューの制服
浮かれていたことは、間違いなかった。
だからこそ、私は彼と出会えたのかもしれない。
十字路の道、角からはトラック、そして彼とぶつかる。
トラックも彼も、完全に死角で、見えておらず、彼にぶつかった。
それによって、彼の服には、ジャムの付いたパンが、付着する。
「す、すいません」
私は謝った。
「あ...あぁ、いいよ」
彼は、困惑気味、どこか状況を理解していない、
トラックの運転手は寝ていて状況に気づかないが、彼は私を助けてくれたのだ。
角から出てきた時に...
間一髪だった、なのに私は...
「ヤバい、急がなくちゃ」
彼は、慌てたようにどこかへ走っていく
「あ...名前h」
名前を尋ねる間もなく。
それが、彼との出会いだった。
私の食パンを付着させた彼に私は命を助けてもらった。
しかも...入学三日後
「転校生を紹介します」
「おいおい、まだ入学三日目だぜ」
「こういうのって、一学期の途中とか夏休みの後だろ」とかそんな風に、男子が騒ぐ。
「かわいい子かな~?」
「いや、案外イケメンかもしれないよ?」そんな風に、女子も期待を高めていた。
ガラガラガラ、公立高校のドアは古い。
あまり立てかけの良くないドアが、音を鳴らしながら開く
すると
「「あ!」」
同時に、声がでた。
それは、なんと三日前、救ってくれた彼だった。
「安田くん、自己紹介してね」
「あ、はい」
へぇ、安田って言うんだ。
やっすーって呼んじゃおうかな
きっと、この時の私の目はハートになっているだろう。
何せ、彼は私にとってのヒーローなのだから。
「
「うお~やすやすよろしくな~」
「やすっちだね」
「やっす~よろしくね~」
そういて、各々に挨拶をする。
私の横の席は意味深に開いている、良く分からないけど、入学したときからそうだった。
「じゃあ、安田くんは、そこの席に座ってね」
「あ、わかりました」
横目で、私を見て、彼はそう答えた。
「よ...よろしくね...」
「お...おん」
そう、そこからが始まりだった。
私は彼のことが知りたかった。
好きな人が居るのか、どこからきて、どうしてここに入ったのか。
そう、私は全てが知りたかった。
私のヒーローのすべてを...そしてこの運命的な出会いをまるで仕組まれたそれを私は全て使いたかった。
これはきっと、偶然じゃない。
運命なのだ。
―そして、巻き込まれた青年と、ヤバい女子高生の物語が始まる
私だけのヒーロー
―完―
-私だけのヒーロー- 岡田公明 @oka1098
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