ユメカナッ！出会い…そして別れ。

第1話雨に来た訪問者

ユメカナッ！！出会いと別れ。

これは僕達がある魔物との出会いと別れの物語である。

「みら！？まだ寝てんのか？」

それはある日の事、僕がまだ眠くてベットでモコモコしてるとらいとが起こしにきたんだ。

「う、う〜〜〜ん。」

「起きたかみら！？」

僕を起こしたらいとは少し焦っているようなんだけど…。どうしたんだろ？僕がそんな事を考えているとらいとは額に汗を浮かべている。

「らいとどうしたの？そんなに焦ってさ？」

らいとは曇った表情で僕を見ていたんだ。

「みら…実はな…今、外は土砂降りの大雨なんだけどな？」

「うん。」

僕が、らいとをよく見ると…頭の上に何かが乗っかっていた。

「それはなにさ？」

らいとの頭の上に乗っていたものはスライムでよくイメージされるスライムそのものだった。違いがあるとすれば目と口がついていたんだ。

「クピ！」

「お！おい！スライムが…」

「鳴いた！？」

それから僕達は見るからに悪意が無さそうなスライムに惹かれていったんだ。一緒に寝て一緒に起きてらいとは常にスライムと過ごしたんだ。常にスライムと過ごしたらいとはもうほとんど親代わりだ。

「スライム！」

「クピｲｲｲ！」

らいとのネーミングセンス…スライムにスライムと名付けるなんて。僕はそんな事を考えたある朝らいとが慌てた様子で僕を起こしたんだ。

「みら！？大変だ！！スライムが！？」

僕は慌ててらいとの後を追い玄関先に向かうと目にした光景はスライムに羽根が生え今にも消え去りそうだった。

「えっと…スライム！？」

スライムは僕達を見てニコリと笑った気がしたんだ。するとスライムは光と共に消え去っていったんだ…。

「スライム！？」

「スライーーーム！！！？？」

らいとが叫ぶ。僕は玄関のドアを開けると外はもう晴天だった。