不思議なもので二人はいつだって、ないものネダリ

これから始まる長編小説の冒頭といった内容。

入学初日に見た夢は、フラッシュバックの断片から類推すると、大手会社の子供である両親が再婚し、妹の夏帆は優秀だが、主人公はそうではなかった。
それだけならいいが、妹は兄である主人公が好きだったので、妹の優秀さが主人公によって損なわれると危惧した両親は、事故に見せかけて主人公を殺そうとしたのかもしれない。
それをしって妹は「おじいさまに言わない代わりに兄さんと二人で暮らさせて」と両親に申し出て、現在に至るのだろう。

主人公は、妹が自分のことを好きにならなければ殺されそうな目に合わずにすんだことから、「やっぱり少し嫌いかな」と妹を嫌いに思っているのだと想像する。

SPの「颯詩様は呼ばれるまでここでお待ちを」から、妹側のSPと思われる。
このSPと仲が良いことから、再婚前から主人公と妹は出会っていたのだろう。
妹が主人公が好きなのも、そのころからと推測。
幼馴染の夕暮真衣も、同時期に出会って仲良くなったのだろう。

主人公は優秀な妹に劣等感をもっていて、自分が弱いと認めながら、改善していこうとする姿勢がまだ見られない。
今後、そういう展開へと発展していくと期待したい。