【3】後篇


(今まで使ってこなかったけど。やってみるか!今使わなかったらいつ使うんだ!もう、迷っている暇はない。一か八かに掛けるしか無いな……。よし!いくぞ!! 《 加速せよ我が身に纏いし魔力を極限までに高める》 そう念じると俺は一気に身体強化をして目の前にいる敵の首筋めがけて飛び蹴りを食らわせた その瞬間……まるで時間の流れが変わったようにゆっくりとした時間が流れていたのである。


そして俺が着地した次の瞬間には相手の頭を踏みつけそのまま頭部を踏み抜いて止めの一撃を放った。それでキングオークは動かなくなったのであった。


俺はそれから、魔物があふれ出している原因の魔法陣を破壊していった それから1日をかけて魔法陣を壊して回ると次第に魔物が姿を見せなくなっていって最終的には1体の巨大なドラゴンだけになっていた。


その魔物が最後のボスなのかは分からなかったが倒せばいいのだと思って戦いを挑むのだった その魔物と戦って数分後、ついに俺は勝利を納めることができた。俺の勝利を祝ってくれたかのように突然空が晴れて虹が現れた その虹を見て綺麗だと思った俺は、なんとなく手を伸ばすとその手の上に、あの女神様が現れてくれたのである


「あなたのおかげで、私の世界を救っていただいてありがとうございます。これで私の仕事は終わりになります。本当に感謝しています。これからも頑張るのですよ」と言う声と共に意識が遠退いて行く


☆ 目が覚めた俺は自分が死んだのかと思ったのだが生きていることを感じた 俺の周りを3人の女性が囲んで俺のことを見ているのに気付いた そして俺が起きたことに気づいた一人の女性に声をかけた


「あぁ……。目を醒ましたようだな、俺はお前たちの国の王として召喚された者なんだが 実はな……元の世界に帰ることが出来なくなってしまったのだ それで帰る方法をずっと探してきたんだけど……。どうしても見つからないんだよ だから、君たちが帰りたいなら、協力は惜しまないから遠慮せずに言ってほしい それに俺の国もかなり酷い状態になっていて助けてやりたいと思うのだが、正直今は無理だと思う。


国の状況が良くなるまでは少し待っていてほしいと思っている。」というと一人の美少女が話掛けてくる


「私は、あなたの国を助けてあげるわよ、そのために私たちが呼ばれたんでしょうから ねぇみんな!」


その一言で他の二人も話を始めた


「タクミさんが王様なんて素敵じゃないですか!私たちは喜んで協力させていただきます この世界にきた時はどうしようもないと思っていたけど タクトさんのお役に立てるように精一杯がんばります」


「そうだね……。僕も同じだよ 元の世界でもこの世界に来てからも僕は弱い存在だったから 少しでも誰かの役に立ちたいと常に思って生きていたんだ。だから、この世界では強くなる努力を続けてきたつもりだけど それでも、なかなか成果が出ない時もあったし、悔しいこともいっぱいあったけど、この世界に来たおかげで今の僕の夢ができたんだよ。それは……大切な人たちを守るために強くなりたいということだ。そのための努力を怠らずに、この世界で頑張ってきたんだけど……。まだ強くなった実感は持てていないけど、それでも、出来る限りの事をしたいと思っている。だからこの世界での生活を、より良いものにするためにも協力してもらいたいな よろしくお願いします あと、自己紹介が遅れてすいません。俺は、橘田 拓人です。一応、この国の国王をやらせていただいています。よろしくお願いします」と言うと リネス・ルリエルは嬉しさのあまり涙が出そうになるほど喜んでいた。クロネに関してはいつもと変わりない表情だったが、少し微笑んでいるように見えた それから俺はリネス達に、とりあえずの住む場所を与えるために家を与えた。もちろんリネアには王族が住むことになる宮殿を、クロネには使用人の住居を。俺はリネスにだけは別宅を与えることにしたのである。これは、さすがに一国の王を奴隷のように扱わせるわけにはいかないと思ったからだ それから俺たち4人は今後の方針を決めることにしたのだった。そして話し合った結果。


まずは、この国に奴隷制度が存在している事を知ってしまった。そして、この国が奴隷制度を認めているのであれば、やはり廃止しなければならないと思い、それを行う為にも奴隷制度を廃止することにしたのである。ただこの制度が、どのように行われているのか分からない状態で下手に行動に移すことは出来ない だから奴隷商人から情報を集める必要があると考え、街に潜入することにしたのである 俺は奴隷を購入させるために奴隷商の店に訪れていた。


「ようこそお越しくださいました。私は、店主のラクスといいます。本日はどのようなご用件でしょうか?」


「ああ、俺の名はタツノ・ユズル、今日は、ある人物を購入する為にやってきた 早速で悪いが話を進めてくれないか?」


俺はラスクと名乗る男を観察する すると 俺に対してかなりの警戒をしているのが見て取れるが、俺を試している様子でもある 俺と目を合わせていないのだ。視線は常に泳いでいて、こちらの話を聞いているのは雰囲気でわかるが、俺に話しかけているわけではない感じなのだ そんなことを考えていると、奴隷を物色しながら男が言う


「お客様は、貴族の方ですか?それともどこかの御子息なのですか? もし後者であるのならば、私が扱っている奴隷は、ほとんどが貴族などの裕福な家の人間ばかりになりまして それ以外の方は、基本的にお売りできないんですよ。まぁ……今回は特別ということで、私の一存で売っても問題ないのですが その場合は、相場以上のお値段になってしまいますがよろしいのですね?」


「構わない。その方が早く話が終わりそうだからな。で?いくらで取引が出来るのだ?」


「えーっと……その前に、失礼なことをお聞きしますが あなたはどちら様でしょう? まさか本当にご自身のご両親から 何も聞かされていないんですか?それとも……何かを隠しているのでしょうか?先ほどの会話をしていても、何か隠していることが私でもわかりました それが何かわからないのですが、あなたは何者なのですか? 本当のことを話していただけるのでしたら、私も安心して お譲りできるんですが……」と俺が何者かを探るように聞いてきたので俺は答えることにする


「俺は、冒険者でAランクの冒険者だ 今回この街を訪れたのは、とある依頼を受けたからだが、詳しい話は後日に改めてさせてもらいたいと思っているが いいだろうか?俺も、いろいろ準備が有るので忙しくてね だから今日のところは、すぐに引き渡して貰いたい」


そう言って俺は金貨50枚を渡して 男の案内に従い、地下に連れていかれる そこは檻に入れられた様々な獣人や魔族の子供たちの姿があった。俺は、その中でも一際綺麗な顔立ちをした少女を見つける。俺がその子を見た時に、その子が怯えた顔をしたのを確認した。


そして俺は【完全鑑定】を発動させた。その結果。彼女の名前を知ることが出来た 名前は、リーサ・レイスというらしい。年齢は15歳で、レベルが28という驚異的な数字がわかった。レベルは30が普通なようで、彼女は珍しいようだ ちなみにレベルとは単純に強さの数値を表すもので HP・MP・力・素早さ・防御 の五つがあり、それを合計した数だ。


さらに種族別にレベルの上限がある 人間が平均的に25〜26 エルフが27前後、ドワーフが29前後、オーガが33、 ゴブリンが37など そして魔物の場合はレベルの最高が99になっているが 人間と同様に、それ以上の上限は存在しない。ただし一部の例外があって、魔王クラスになれば100を超えるようだ。


しかし俺が見た限り彼女が一番高いようだ。そして彼女がなぜ怯えていたのかも確認することができた。彼女はどうやら奴隷として売られる寸前に捕まったようだ そしてその理由としては、彼女は元伯爵令嬢であり、しかもこの国の第3王女であるというのだ。


それでいてあの美しさという事もあって、かなりの価値が有りそうなので高値で取引できそうとのことだ。


それで今回の金額が……大体白貨2億程度になるだろうと言っていた


「そういえばお前の名前はなんというのだ?俺の名前を教えてしまったからな。俺もお前の名前を聞かなければならないんだ」と言うと


「私は、奴隷であります。名前を聞かれた場合には、偽名を答えなければいけません。」とのことだった。どうせ奴隷紋が働いているのなら大丈夫だろうとは思うのだが、それでも、もしもの時に俺が困るかもしれないので、俺は彼女を買うことに決めたのである。そして俺は彼女を買おうと決めたが、一つ問題があった。俺は奴隷の売買について詳しくないから相場も知らなかったのである。なので店主のラクスさんに聞いてみた


「俺にはこの子を買い取るお金が足りないみたいなので どうやって買い取ればいいのでしょうか?それと俺は、こういうことは初心者なものですから もし知っているのであれば教えていただきたいと思います それと、俺にはどうしても、こいつを救い出してやりたい奴らがいるんだが…… どうにかならないものなのか?」と言うと彼は少し驚いたようにしていたが、その後笑顔を浮かべると、こんなことを言ってきた


「それは、私の店の品物に何かしら思い入れがあったということなのでしょうか?だとしたら大変光栄です お客様の熱意に応えるために、今回は特売価格で、1億まで下げさせていただきたいと思います」


俺は正直驚いていたが……


「それはありがたいのだが、そんなことを行ってしまっては、赤字になってしまうのではないか?」と聞くと


「いえ、私の方は全く痛手にはならないのですが……。その代価分、商品が売れることになると思うと むしろ利益になりますので問題ありませんよ」と答えられた 俺は正直そこまで安いのなら断る理由もないと思い 即決でこの子を貰う事にした。それから彼女に俺と一緒に来ることを伝えると、「私などがついて行っても良いのですか?それに私はあなたの国を滅ぼしかねない存在ですよ?それでもいいのですか?」と言ってきた。そこで俺は「俺はこの国を滅ぼすつもりもないし、それにお前を買った以上 その可能性は極めて低いから、あまり気にしなくても良いぞ まぁもし万が一、国が滅びるようなことになったら 俺も一緒に責任を取ってやるよ もちろん、俺の国は国が無くなることはないが、もし国が滅ぶことがあるとしたら その原因の一つには、俺の存在も含まれるだろうしな だから遠慮しなくて大丈夫だ 俺を信じろ!」と言う


「ありがとうございます 私はこれから、この方の奴隷になります どうかよろしくお願いします タクト様」と俺の目を見てはっきりと言った


「よし!とりあえず今日は帰るが 明日は、いろいろ必要なものを揃えないとな 金もあることだからな まずは俺の屋敷に帰ることにしよう」


そして俺は奴隷の少女リーサを連れて屋敷に帰って来た。俺は屋敷の皆には事情を説明しようと思って リネス達の部屋に足を運んだ コンコンとノックをすると、中から元気の良い声と共にドアが開かれた。俺は少し驚いたものの 中にいたのがクロネだったので安心する リネスがいなかったからクロネしかいないと思っていたからだ


「クロネ、リネスとリネスはどこにいる?リネスは昨日から姿を見ていないのだが あとリネスに渡しておきたい物があってな だからリネスの部屋に来て欲しいんだけど、今リネスはどこにいる?」


クロネが申し訳なさそうな表情でこう言った


「ごめんね 実はリネスは私にも内緒で出かけちゃったんだよ なんでも大事な用事があるとかでさ、リネアも一緒に出かけたみたいだよ?それで……私は、ちょっと一人で部屋にいたくてね……今は暇なんだ……よかったら、タツノの話でも聞かせてくれないか?」と聞いてきた


「あぁ、構わないけど……そうだ、じゃあさ。二人共ここで待ってれば、そのうちに帰ってくるんじゃないか?それまで二人で話していればいいじゃん。


そうすれば俺は、すぐに戻ってこれるしさ そうした方がいいんじゃないか?」と俺の提案に対してクロネが答えようとした時だった。急に誰かが部屋の扉を開けたのだ。そしてそこから現れたのは、リネスと……何故かサキがそこにいた。俺が驚きの余り固まっているのを尻目に二人は勝手に話し始めた。


そして俺は我に返り慌てて二人の方に視線を戻すと、どうやら話は終わりを迎えようとしていたらしくて俺に話しかけて来たのだ


「えーっとね、それで……話が終わった後にね、私からリネアに相談しておいた方が良いこともあるから相談することにしたんだ そしたら……なぜかサキも話に混ざってきてね それであれよあれよとここまで話が膨らんだって感じかな……」


(俺の聞き間違いでなかったら……今の言い方から察すると、もしかしてリネスとサキの会話の中に、クロネの名前が出てきたりするんじゃないだろうか?)と考えていると やはりそうであったようで


「それにしても……やっぱり、あの時は、びっくりしましたよね いきなりタケル様が私の前に現れるなんて 私、あの時に何回か死んでしまったと思ったくらいですよ でもまさか、またこうして出会えるだなんて夢みたいですね」と言われたので つい俺は本音を漏らしてしまう。


「そうだね、俺もそう思う でも、本当に君に出逢えて良かったと心の底から思っている。あの時に君は、俺にとっての全てになっていたんだ だから……もし君の身に何かが起こったりした時には俺は、どんな事をしてでも助けるよ。例えそれが世界そのものに敵対するような行為であっても 絶対に」


俺はそう言うと彼女を抱き寄せて唇を重ねたのである そうして俺たちの再会の挨拶が終わると、俺に質問をぶつけてくる。俺は俺のことをある程度、彼女たちには伝えていた。そして……


「あの……ところで、私たちのことはどの辺りから聞いていたのでしょうか?」と言われて俺は焦りながら答える。


俺は、どう答えるのが正解なのか迷ってしまったが、結局正直に話すことにした。そして俺が話している間に……何故かサキまでも興味津々に話に加わってきたので……結果的には話がややこしくなった。俺が話した内容を纏めると。俺はこの世界で勇者という存在であり、この世界の敵が魔族の大魔王だというのを知ったということだ。それから俺はある理由から仲間を集めて魔王と戦う為に、仲間たちと旅をしていたのだが、途中で立ち寄ったこの村で俺は一人の女の子と出会う その子の名前はリーサというのだが、その出会いは運命的なものであり。そして俺はその子に惹かれた リーサも俺のことが好きだという気持ちを俺に伝えてくれたが リーサには大きな悩みを抱えていた。それは自分が魔族であることだ。彼女は、魔族は悪しき者とされ この国に迫害を受けている しかし、リーサは、この国の王の娘であるために、どうする事もできないでいるのだと。そこで彼女は考えた もし、このまま自分が生きていても争いしか生まないのなら。そして自分よりもリーサに相応しい人が現れたならば その時に自分の命を捧げても構いません。だからそれまで私の事を助けてください。そう言ってくれたのである。


それで俺は彼女に惚れ直してしまっていたのである。そして俺の仲間になることを決めた彼女は、まずはこの国の王を倒すことを目標としていた。そこで俺も、まずは自分の父親を殺す必要があると考えていたので 利害が一致することになったのだ 俺は彼女の力を借りるために彼女に隷属の首輪をつけようとしたが 彼女が奴隷として売られかけていたのは事実だが 彼女自身がこの国から逃げ出したかったためで 別に無理やり売られていたわけではないようだ。


そして、彼女はこの国で生まれ育ったわけでは無ないので 彼女としては国を滅ぼす必要はないとも言っている まぁそれは確かにそうだろう 俺もその事は考えていた。


だから、俺も彼女に奴隷として首輪をつけて連れ回す必要は無いと判断した それに……仮にこの国を滅ぼしてしまうとしても、彼女が居ないこの国は果たして本当に価値があるのか?という疑問が残るのも事実である。まぁそんなことを考えていたが俺は彼女を奴隷にするつもりはなかったのである まぁ……その……俺的にはそういう風に思って欲しいのは確かだけど……まぁそんなこんながあり、俺はリネスの事も気にかかっていたがとりあえず、リーザのことも気になっているし まだ他にもこの国を救わなくてはいけない理由があるので、リネス達と一旦別れて、俺はまだこの村でしなければならない事があるのでここに残ると伝える 俺の考えている計画のためにどうしても必要になってくるアイテムを入手するためにはどうしても、リーザの力が必要になってくるので 俺はリネス達に後で連絡を入れると言って別れた それから、すぐに俺は目的の店に向かい、リーサに必要な物を購入すると、リーザと街に出る。


そこで、まずは、冒険者の装備を整えようと、リーザが装備を売っている店に向かうことにする リーダは冒険者としては駆け出しのようだったが、一応俺と同じようにレベルを上げることは出来ていたので それなりには強くなっているだろう。ちなみに俺が買った装備品はリーサのレベルに応じて変化していく仕組みになっており、この店で売っているものではリーダが扱えないものばかりなので別の店に行って購入しようと思っているのだ。俺はこの店で防具を一つだけ購入する事にした。それは『神の加護シリーズ』と呼ばれる特別なシリーズで防御力も普通のものとは段違いなのだ。それから武器は剣では無く杖にしようと思っている 俺は、魔法剣士のような戦い方を目指しているからな。ただ……攻撃手段はそれだけで無く他にも欲しいスキルがあったのでそれも買う事にする。これはリーサルウエポンと呼ばれるもので魔力を籠めることで特殊な効果を発揮する この武器は俺の目的の為の重要な物になるはずなんだ。そして俺はリーデの分の防具と杖を購入した。俺の予想だと、これから俺達が戦う相手は、おそらくこの世界最強の魔物といっても過言ではないはずだ。だからこそ、少しでも強力な能力を持っている方がいいと考えたのである。


リームに頼んで少し買い物をした俺は宿屋に帰り一息ついた これからリーラには俺のサポートをしてもらう予定だ そのための準備をしておくことにしよう リーデには、まず奴隷について説明することにした。俺の世界にも奴隷というものはあるが こっちの世界ではより厳しい管理体制の元で、奴隷を管理しているという事をリーデアに聞いたからな。それと奴隷制度についても簡単に説明する そして奴隷を買うためのお金も用意してある 俺のポケットに入っているのは全て硬貨でできている だから俺はこの世界の金銭価値を知るためにもこの機会に計算してみることにしよう。俺が買ってきたものは……全部で銅貨1枚が100円ぐらいの価値で、銀貨は1000円、金貨は10000万円ほどだと考えておけば良さそうだ。まぁ……あくまでも目安程度に覚えておいていいかなと思う。俺は今、所持金は、およそ30億円くらい持っているので 余裕で支払える金額だった ちなみに、リネスが、どれくらい持っていたのかはわからないので、今度聞いてみるとするか。


リーディアが言うには、リーシャが今どこにいるかまでは分からないらしいから リーネが、もしもこの村にいたらリーディに会わせたかったのだが、仕方が無い まぁ……そのうちに、そのうちにリーシャと会えるといいんだけどね それから……クロネとリネスが部屋に入ってきて、リネスはリーディアが俺に言いたかった用事が気になったらしく、色々と聞いているうちにクロネと二人で話していた内容が気になり始めたようだ 俺達はクロネとリネアの話を聞いて驚いたが……どうやらクロネとリネアが二人で話している間には俺の話をしているみたいだ。どうやら……俺はこの世界ではかなり有名な存在らしく、特にクロネは俺に会ってから変わったみたいで、俺の事について、リネアに話してあげたいことがいっぱいあるらしい 俺は、そんなクロネが可愛くて頭を撫でていると……リネアが急に立ち上がり俺に近づいて来て抱き着いてきた。そして俺はリネアからキスをされそうになってしまう 俺は焦って逃げようとしたが……いつの間にか俺はクロネとリネスに囲まれて身動きが取れない状態にされてしまっており 俺は二人のされるがままになってしまった 俺は恥ずかしさと、この世界にきて初めての体験にドキドキしてしまい まともに二人を見ることが出来ない。


そうこうしていた時に、部屋のドアが開いて入ってきたのはリーリアであった どうやらリーデアと一緒に帰ってきたみたいだな 俺はリーリアを見てリーデアから聞いた話を思い出そうとしたが リーアの姿を見ると、なぜか俺の中でリーデアの言葉を忘れ去ろうと必死に抵抗しようとする自分を感じることが出来たのである 俺がリーデの事を考えていると なぜかリーリアが俺に質問を投げかけてくる 俺は正直に答えるが、その答え方が不自然過ぎたのであろう 何故かリーレアから疑いの眼差しを向けられてしまう しかし、リーレは、何かを確信しているようで


「あなたが魔王タケル様なのですね。私達の村の救世主様」と言われて 俺は困惑してしまう 俺は魔王と呼ばれて驚いていたが その反応を見られた事でさらに俺の事を怪しく思ったのかもしれない リーレに質問をされる しかし、俺はその言葉の意味が理解できずに リーレアの言っている事がわからなかったのだ 俺は自分が勇者であるという事を明かすつもりは無かったから当然といえば当然の反応ではあるが……


「どういう事なのか俺に詳しく説明してくれると助かる」と言う リーデと、俺が魔王だという事に気づいたのだろう 俺に向かって「タケル殿、あなたの力はあまりにも大きすぎるのよ。私はそんな力の持ち主の魔王様にならこの国を任せても構わないわ。それに魔王様ならば……きっとこの国に平穏をもたらす事が出来ると信じてるわ。もちろん私の望みは魔王様とリーサちゃんが幸せになることだから、私ができることならなんでも言って頂戴ね。でもまずは私の願いが聞き届けられるか確認したいことがあるのです。どうかお願いします。私たちの村を救っていただけませんでしょうか。私たちは魔族との友好を願っています。魔族の方には申し訳ないですが……魔族の方々に恨みを持ってはいませんでした。だからといって……この国の民は皆、この国の国王を信じきっている。それはもう……狂信的なまでに……それはまるで……この国の王こそが絶対であり神のような存在であると錯覚するかのように……。だから……この国を本当の意味で救うことができるのは……おそらく魔王様しか存在しないと思ったの。だから私達に力を貸してください」と言ってリーリアが頭を下げたので 俺はすぐにリーレの言った意味を理解したが……それは、おそらく俺がこの世界を平和にしてみせると言ったのと同じで 俺はリーザの方を見てしまった。


それから、俺は少し考えた後で リーリアに対して、俺の考えを全部伝えることにした。


俺もリーゼが、この国の王に囚われているのではないかと予想していて、俺達もそれを確かめにきたのだと……それから…… もしかするとこの国を俺達が滅ぼしちゃう可能性もあるかもとかなんとか適当なことを話し誤魔化すことも考えてはいたのだが……そんな嘘は吐く必要もないと判断したからだ。


俺はリーシアの村に行こうと思っていることを伝える リデとリーザも一緒に連れて行くことを話す。


俺の仲間になれば俺の恩恵を受けることができ強くなれるはずだと説明し もし仮に俺と敵対してしまった場合でも、リーザの奴隷契約を俺の配下に移すことによって 奴隷として従えてしまうことが出来るという まぁ俺が命令すれば、リーデはリーザの奴隷ではなくなってしまうのだけど 俺はリデルの事も気になっていたし 俺の仲間になると強くなれることを強調し この国から出られるチャンスがあるということを伝えた上で リーリアにリーザのことを頼みたいと思っていることを 伝えようと思ってしまった。俺のスキルはレベルを上げる事ができるという事を話せば俺のステータス画面を見ることができるようになるため、この世界の人たちにもスキルが使えればもっと俺に協力できる人が増えていくだろうと俺は思いリーリスにもこの事を説明したが……彼女は俺の話を完全に信用していないような感じだった。


そして話は終わったということで部屋を出て行くとしようと思ったが……そこで突然、部屋の外から声をかけられて、誰かが来たことが分かる どうやら……リーディアとリーデアだったようだ どうやら俺たちを探してくれていたようだなと思いつつ俺は扉を開けることにした。そして部屋に案内をしてお茶を出そうとするリーリアを止めることにする。俺のアイテムボックスには茶葉やお菓子などがたくさんある。それでお茶でも飲みながら話さないかと提案する。俺の提案を承諾してくれたようで みんなに椅子を勧めたあとで俺に椅子を一つ渡してくれて俺に座るように言ってきたので 俺も腰をかけることにした すると……どうやらリデアが何かを話そうとしたので俺はリーディアとリーデアの分の椅子を出してやることにする。


俺に出されたお茶を一口飲んだところで俺は話を切り出す事にした 俺は、この世界に来てからの事情を説明することにして、俺がどうして召喚されてきたのか? 俺がなんのために呼ばれたのか なぜ、この世界に来る事になったのかの経緯を詳しくリーディアたちに説明をした そして俺が元の世界に帰ろうとしているという話をする すると……どうしたらいいのかわからないという顔でリーデアたちが俺のことを見て来た。


俺にこの世界で生きる覚悟を決めろと言われているような気がしたが そんなことを考えながらも、これからどうしようかと悩んでいた時にある事を思い出した そして俺はリーデにお願いすることにした。俺はこれから俺達が倒すべき敵がいる場所へと向かう だが……その場所に行く前にどうしても会いに行きたい奴らがいると俺は考えていた。俺がこの世界で初めてあった魔物たちだ。


俺はそのことを、リデアに伝えると


「わかりましたわ。タケル様。リディアさんを仲間に加えてください」と言われて俺はリーデとリデアが戦っていたあの場所に行けば会えるんじゃないかなと思う まぁ、会えるかはわからないけどね 俺はリーディアにリーデアのことを任せることにした リーディアはリーデアに自分の武器を渡すように言って それから俺が倒した魔物たちの素材が保管してあるところへと案内してもらうことにした。俺はそこで俺が倒したドラゴンゾンビの体の一部を収納しておく


「じゃあ俺達はこれで失礼する」と言い俺は部屋を出る


「ありがとうございました。魔王様」と言われて見送られることになった。


それから俺とリーゼとリリスの3人はリーディアの家を後にすることになった 俺達はリデアに別れを告げて俺がリーデアから貰った地図を見ながらリディアスを目指すことになった リリスは、俺達を見送り終わると同時にリネアと一緒に家に戻り リーリスの手伝いに戻るみたいだ リリスとリネアを見送った後で俺達は歩き始めるのであった。


俺達が、しばらく歩いていると俺達が泊まっていた宿屋の前にたどり着くことになる リデアの家まで歩いて10分程度の場所だったので俺の予想通りだったみたいだ リデが、「タケル殿は、この宿によくお泊まりに?」と聞いてくる 俺はその言葉を聞き少し考える。俺が元の世界でもこの異世界に転移してきたときにも ここら辺にいたことは覚えているが この国で泊まったりすることはなかったな……と思っていたが、俺の中では ここは俺のよく知る土地で、懐かしい雰囲気を感じていて この場所に来たかったから……だからこの辺りに来ていたんだと考えていたのだ しかし……今思うと、ここに来たのは俺の意志ではなかったから ただの偶然かもしれないと今は思ってしまうが……俺はその時に、リデからリデアはどうしているのかを聞いていた。俺の事を心配してこの宿に残って待っているみたいだ。だから、俺は「リデアを、リーディアと一緒に待っていてほしいと伝えたから 俺が戻ってくるまではここにいていいから」とだけ伝えて俺は、そのまま町を散策することになってしまうのであった。俺はこの国に来なければリネアとリデに会うことは無かったのだろう そう思うと……やはり俺もこの二人とは仲良くなっていた方がいいだろうと考え始めていたのである 俺がリデにこの町を見て回るかと聞いたら


「よろしいのですか?タケル殿が迷惑ではないならば是非とも私を同行させて下さい。私はまだこの国のことを良く知りませんので……」とリデに言われる。俺としては断る理由もないので「俺で良ければ一緒に見て回ろう」と伝えてから俺とリデは この国を色々と見て回って行く事にした。俺は特にどこを見て回りたいとか決めていないから、リデに聞きたいことが有ったので聞いてみる事にする


「この国を観光して回っているなら この国はどんな国なんだ?」と俺は聞いてみる 俺の質問を聞いたリデはすぐに返事ができなかったのだろう。少し考え込む様子を見せた後で俺の質問に対して


「この国……ラデス帝国ですが……他の国に比べると裕福な国と言えますわ。」と言われて俺は疑問を感じる それならば……どうしてリデアは、こんな貧しい生活をしているのかと……俺はそれが不思議でしょうがなかった だから俺はさらに詳しく聞くためにリデに詳しい話をしてくれるよう頼んだ


「この国の特産品や名物は何なのかを教えてくれると助かるよ」と俺は伝える 俺は別にリデに嫌がらせとかではなく本当にこの国が豊かだというならば……この国の名産品などを知っていた方が 何かしら役に立つと思ったから そんな事を考えていたが 俺がリデに対してそういう風に言った事で 俺がこの国の名産品や名所などを知らない事を察してくれたようでリデは詳しく教えてくれたのである リデは俺にこの国の名所についての説明をしてくれたのだが、その中でも まず初めに俺達が訪れた場所である闘技場は有名らしく、そこで行われていたのが魔獣狩りだったらしい。この魔獣と言うのは魔物と違う存在であり魔族以外の人を襲う魔物とは違い人に害を及ぼさない魔物のことを言うらしいのだが……それは置いておくことにする。魔族は別であり魔物とは違う。まぁ魔族についてはいずれ説明することになるのだが とにかく魔族以外で人を襲わない魔物のことを総称的に魔獣と呼んでいるみたいだった。それから、この国で有名な観光名所といえば魔道具作りが有名であり 魔道都市とも言われていたりするそうだ。俺はそれをリデに聞いたことで もしかすると、リーデの父親が治めていた村よりも魔道具作成のノウハウなどがあるのではないかと想像できた それから次に、魔石と呼ばれる鉱物があり これは、魔法を使う為に使う燃料みたいなものだ。


そして……最後に、リーリアが使っていた回復薬がとても高い物で貴重品だということをリデに言われた そして、これらの情報を聞く限りでは 俺が元の世界に帰ろうとしていることは、リデには話せないなと改めて思いながら 俺達は観光を楽しむことにするのであった。


それから、俺は、俺達が泊まっていた宿屋の前をうろつくのをやめる 俺には俺なりに考えていることがあり…… 俺がこの世界を脱出する方法を見つけるための準備として…… ある事を始めるための行動を起こすためだ。


それは、俺がこの世界に飛ばされた元凶を探ることだ そして俺には……元凶がわかっていた。


俺はこの異世界に来て……この世界で死ぬ運命にあった者達を助けることで俺がこの世界で召喚される前の状態に戻れなくなっている原因を探っている そのために俺はリーデアを助けて、そしてこの世界で死を迎えようとしていた者を助けた まぁ俺がこの世界に来た時に最初に会った人物を俺は助けただけで…… その他の人間は助けることができなかったが 俺がこの異世界に来て最初に助けた人物は……魔王だと言われている人物だったのだから そして、この世界では、リーディアやリーデアそしてリデアの父親は殺されてしまったが……俺が出会った中でリーデだけが生き残った。俺は、この世界で死んでいった人達に申し訳ない気持ちになりながらも 俺は自分が何者で何故、俺がこの異世界に来ることになったのかを知りたかったのだ。だから……俺は元凶を探し出すことに決めた。


そして俺はリーデアに、その話を伝えようと宿屋に向かうことにする。


俺がリーディアとリーデアを待ち合わせをしていた宿屋に行くと……そこに、何故かリーデの姿もそこにはあったので……俺は驚いたのである。俺の驚きを察してくれたのか……リデが、すぐに説明をしてくれたのだった。


リーディアが、自分の家に帰ろうとしていたら 偶然にも、リデが町の中で俺を探しているところに出くわし……それから、なぜか俺を探していたらしい。それで、俺はリーディアとリーデが、ここで会うのを偶然だと思う事にしておいた 俺がリデアとリーデに事情を説明する前にリデアは俺の側にいた女性を睨むような視線を送ってくる そんな目で見られると怖くなるじゃないかと俺は思うが…… 俺は気にせずに……とりあえず……俺は自分の事情を説明する事にする すると、リデアが、俺に詰め寄ってくるように……俺の目の前に顔を近づけてきて言う


「私は、この娘とは、面識はないんですけどね。あなたとこの娘の会話を聞いていましたが……あなたが私の夫になる予定の方だとかなんとか言ってましたけど。その話は本当なんですか?」と聞かれてしまうが「ああ。そうだよ。でも俺はリデアと結婚する予定なんてないぞ」と俺は答える 俺は、正直言って俺がリーデアと結婚する事はないと思っている リーディアは、俺が勇者であることを知っているはずだが それでも、俺のことが好きなようだけど……リデアは、俺が元の世界でも勇者をやっていたことを知らないだろう。


そんな俺が……いきなりリーデアと結婚したいと言われてもリデアだって困るだろうと思って あえてリデアとは結婚しないことにしたのである 俺の言葉を聞いたリデアは「やっぱりそうなんだ……。私なんか相手にされなくてもしょうがないよね。こんな私を嫁にしようだなんて思ってくれないもんね。」と言って落ち込んでいたのであった。俺は、それを見て罪悪感を感じてしまっていた だから俺は「いや……。そうじゃないんだが……。俺は今、リデアとは結婚しないし……これから先どうなるかも分からないんだよ。それでもいいか?」と言うとリデアとリデアの後ろに隠れてリデアをじっと見ているリリスに俺は見つめられてしまう リデアがリリスを俺に紹介したくて連れてきたみたいだが…… リデアはリリスを見て俺とリリスとの関係が気になって俺に聞いてきた リデアは、どう見ても10代後半ぐらいにしか見えないのでリデアより少しだけ年上だと思われるリリスとの歳の差が凄く離れているように見えたのだろう 俺とリデアが話している間に リデアとリデとリデアに隠れてリデアの服の裾を握って俺を見ていたリリスは、リデアがリデアを呼んでいるので俺とリーデアの所まで歩いてきてくれるのである 俺の側に近寄るとリデルはすぐに俺に謝ってきたのであった


「すいません。うちの妹のリリスがあなたの事を見て怯えていましたわ。私がしっかり言い聞かせておきますので、妹には、もう二度とこの国に戻ってこないと約束させるので……どうか今回はご容赦下さい。本当に……本当にすみませんでした。許して頂けませんか?お父様も私達のために頑張ってくれていますので……」リデは、本当にすまなさそうに頭を下げながらリデは言ってきて そして、その後で、リデの口からリデアの父が国の為に必死で努力していることを聞かされることになるのだった


「そうか。リデアの親父は……リデ達の為だけに一生懸命なんだな。わかったよ。今回の件に関してはリデアには何もしないから安心してくれ。リデアの事は俺から、しっかりと叱っておくからさ」


俺が、そう言った瞬間 リデは「ほ……ほんとうですか。ありがとうございます。」と言い それから、リデアに対してリデアが俺と話す時と同じように普通に話して欲しいと言うのであった。


リデアは、最初は嫌がっていたものの……リデとサーシャの二人の説得によってリデアは俺に対して普通に喋るようになるのだった。そしてリデアは俺に対して、「私のせいで迷惑をかけてしまって本当に申し訳ありませんでした。


それからタケル殿には色々と感謝してますわ。私にできることがあったらなんでも言ってくださいね。それからタケルさんと、サーシャとリデさんがお付き合いするのは別に構いませんから。むしろ応援したいので。ただ、リデアだけは絶対に譲れませんからね!」と言って笑みを見せてくれたのであった。


俺はそれから…… リーデに……この国で、勇者と呼ばれている存在がいるかどうかを確認すると この国にはいないらしいのである 俺も一応確認をしてみたが……俺以外に、この世界に呼ばれた者はいないという事なので この世界の魔王と呼ばれる人物がリーデアの父親だという事を知ってしまう そして、俺はリーデアとリーデアの姉であるリーデアの事を詳しく聞くことにしたのだが 俺はそこでリーデアの母親が亡くなっている事を知ることになるのだった。俺はそこで話を切ろうとするのだが 何故かリーディアは泣き出してしまい 結局、リデアの家に着くまでの道中の間ずっと俺達は黙り込んでしまったのだった。そこで……リデは、何かを察したのかリデアの家に急ごうとした為、リデア達は早足でリデの家に向かい始めたのである。そして俺は後ろからリデアとリーデアが喧嘩をしている様子に見えなくもなかったが、リデアの様子を見てるとそんな感じでもなく俺にはよく分からなかったが とりあえず俺は、今は、何も聞かないで、リーディアの側にいてやる事にしたのである リデアの家は、宿屋に泊まっていたリーデアの実家とは違い貴族の屋敷のようであった。リデアの家は屋敷と呼ぶべき大きさな上にリーデアの母の趣味なのであろう。かなり立派な屋敷であり 庭の広さがハンパない リデア達が屋敷の中に入っていくのを見送っている時に 俺は何故か突然眠気が襲いかかってきた。


俺は、どうしてなのかと思いつつも 睡魔が襲ってきて俺はその場で意識を失うのであった。


そして……俺は夢を見ていたのだった。その夢の中の世界は俺の知る世界ではなかったが どこか懐かしいような気持ちになり そして……俺の夢の中にはリーデアが出てきていたのだった。


俺の見る夢はいつも、リーディアの視点から始まる事が多いが 俺がリーデアとリーデアが見ている夢の中の世界に飛んでいるのだと思っていたのだが……その日見た夢の世界は……俺の知らない世界だと思われるのだった。


そして俺はリーデアと一緒に誰かと話しているところから始まった リーデアの視点から見ると どうやら俺の視点で見ている光景よりも少し違うようで…… 俺の記憶の中にある、あの時の光景とは違うのだった。


その世界で、リーデアと話をしていた人物は……この異世界の人ではなく この世界で、リーデアが生きていた時代には 存在しないはずの人間だったのだ。


その人物とリーデアは知り合いで仲良しなのだが…… その人間は……俺が、この世界で勇者と呼ばれ……俺が勇者を引退する前の勇者時代の俺に少し似ている人物のような気がする そんな夢の中の出来事を見たせいなのか……俺はいつの間にか寝ていて目が覚める そして起き上がると俺はなぜかリーディアが目の前にいることに驚いてしまうのであった。俺が起きたことに気づいていなかったのか……俺はリーディアと、俺が、今、何をしているのかを聞くと リーデアは俺を抱きしめて言う


「大丈夫ですよ。リデアが、私のお父さんの所に行くまでに帰ってきましたから。」とリーデアは言うが、リーデアの言うことが理解できないので俺は混乱していた。俺が起きてから数分後にサーニアとリリスが来たのだが 俺は、リデアから、リデアが俺が起きるまでの間 リデアが俺の代わりにサーリア達を守ってくれていた事を聞かされた


「そっか。ありがとう。助かったよ。ところで、俺は何時間ぐらい眠ってたんだ?」と俺がリデアに質問をすると リデアが「多分ですけど……。1時間以上は、寝てたんじゃないでしょうかね。リリスの治癒魔法で回復しましたが……。それでも……体の傷や疲れが残っていたんですね。それと……私も心配で、タケル様の側にいたいと思ったんですが……。タケル様と一緒の部屋に居たら我慢が出来なくなって、タケル様に手を出そうとしてしまいますからね。それで……私はサーナを連れて、外に出ていたんですよ」と言ってリデアは笑う 俺は、俺が気絶した後の話を聞いたが、やはり俺が、この異世界に来たのも 俺がこの世界に来る直前にリデアに召喚されたわけではなく リデアは俺を自分の世界に呼ぶための儀式を行っていた際に偶然にも俺をリデアが呼んだということらしいが なぜ俺をリデアが自分の元に呼び寄せようとして召喚をしようとしていたのかについては 本人にも心当たりはなく、ただなんとなくそうした方がいいような気がしたからしたとだけリデアは言っていた 俺は、そんなリデアを見てリデアを愛おしく思えてしまった それから俺はサーニアとリリスと共にリデアが作ってくれた朝食を食べる 俺は食事をしながらリデアの作るご飯を食べたいと思って、俺はリデアの作った料理を食べた事があるが 俺は、この世界に来てからは、まだ一度も食べていないと言うと 俺とリーデアの話に割り込むように


「あぁ〜!私もその話、リデア姉様から聞きたかったんだけど、私とリデア姉様とで話し合って決めたことがあるんだよ」と 俺達にリデアとサーナは自分達に秘密で、二人だけで話をしていたというのだ その内容について聞くと リーデアは、俺と結婚するためにリリスをこの国から追い出して リデアはリリスに自分が俺と結婚するためにこの国に戻ってこいと言ったのだというのだ。それを聞いた俺は、俺は思わず笑ってしまい リデアの頭をなでてしまう


「ありがとうな。リーデアが、そんなに俺の事が好きで、俺のために一生懸命に色々と考えてくれているのがわかっただけでも嬉しかった。それにリデアがリデアの姉ちゃんを説得してくれれば、俺はリデアと結婚したとしても問題ないから、だからさ……俺は……俺は、リーデアに甘えてばっかりじゃいけないと思うからさ。今度は……リデアも、リデアの本当の母親に会いに行ってあげてほしいんだ」と俺がリデアにお願いをすると リデアが、「それは……私がこの世界に戻ってきたとしても……ですか?」と言うのであった。俺はリデアの言葉を聞いて……リデアは、リデアの姉ちゃんから何かを吹き込まれてしまっているようなので俺はリデアに言うのだった


「俺は、リデアの事が大好きだ。この世界で俺が一番好きだと思う女性はリーデアだけだ。そしてリデアには幸せになって欲しいと思ってる」と俺が言い 続けてサーニアとリリスが俺に続き リリスは俺の言った事に同意する感じで首を縦に振った そしてサーニアが、俺に続く形で


「私だってタケル君とリデア姉様が幸せになれるなら協力したいから 私にできることは全部手伝うつもりだよ」と笑顔で言う サーヤは、俺がリデアに対して結婚して欲しいと思っている事を俺がサーニアとリリスに伝えていたことがわかっていたのか リデアの事を応援するような態度で リデアの事を優しい目で見つめながら微笑むのであった。


そして俺とリデアの結婚を一番望んでいるだろう リデアの母と父には 俺がこの国の国王陛下から、リデアの事を嫁に迎えたいとの相談を受け 俺としては、断る理由もなかったので、この国で結婚式をあげるという事を伝えたら 二人は、俺とリデアの婚約と結婚式を行うという事で 二人の意見が一致するのだが リデアの母である『ミレアド・アリエル』さんが俺をこの世界へと呼んだリデアの母である『リリア・アリア』という人と 同じ人間なのではないのかと疑問に思い 俺が聞くと リデアの母である『リリア・アゼリオ』、『ミリアード、アリスティア』が


「タケル殿は、もうこの世界の事を知っていますよね?私はこの世界の住人ではありません。


リデアの母であり この世界で勇者と呼ばれている存在


『ミリアルド・アリストレア=アーゼナル=ダレーシア・アリアレス様に仕える巫女なのです。


ですから……勇者が、この世界で魔王と戦う事が決まった時に 私は、勇者様のお世話役に任命されたのです。しかし……この世界で戦う事はなくなり 平和が訪れたと知ったので……私は、リデアと一緒にリデアの父上であり、リデアの兄上でもある方の所に身を寄せる事にしたのですよ。そこで暮らしていこうと思っていたら、魔王が復活したという話が広まり 勇者はまた、この世界にやってきたのです。その時は……この世界でも再び勇者が復活するという噂が流れていましたので この国に勇者様が滞在する事になっていたのです。そして勇者様がリデアを迎えにきた時は、リデアが勇者と結ばれればいいと思っていたのですが タケルさんが現れたことにより、状況は変わり始めました。なぜなら……あなたが現れなければ リデアと結ばれるはずの人は……別の人だったかもしれないからです。そしてタケルさんの優しさは……私の娘や妻になるはずだった女性達を虜にしてしまうほどの魅力があります。そして……私の母上のミリアードも……リリスもそうでした。だから、私はリデアの気持ちを考えるのならば、今すぐタケル殿の元に行くのが良いのではないかと考えています」と話すと ミリアルドがリデアの元にやってきて ミリアルドは、リディアの顔を真剣に見つめると……ミリアルドは、リデアに向かって頭を下げ ミリアルドはリデアに


「今まですまなかったな。お前が苦労をしていたことを知らず リデアが幸せな生活を送ってくれることだけを祈って 今まで過ごしてきたが……リデアがこの国を出て行くと言い出したので 私も決心してリデアを送り出すことにする。リデアはタケルのことが好きなのであろう。そして、この先、タケルと一緒にいれば、必ずこの国を出ていくことになってしまうと思う。それでもいいのであれば……この国からいけばよい。もし嫌だと言うのならば……私の力を使ってでも……タケルと引き離すことを考えてはいる。どうするのだ?」と すると、ミリアルドは俺の顔を見ると「リディアが、どうしてもと言うのなら……仕方がない」と俺に伝えるのだった。それを見たリデアは、俺の手を取ると涙を流しながらも必死な顔で俺の目をまっすぐと見てくるのだった。そしてリデアは、「私も本当は離れたくない……。だけど、リリスのお母さんが言っているように、リリスのためを考えてしまうと、このまま一緒にいることが正しいとは考えられないから……」と言って俺から離れてリリスのもとに行こうとする それを見て、サーニアが「やっぱりこうなったか……。ねぇ……リデアの姉さん あんたはこの子のために本当にこの世界を離れてしまってもいいんだね。この子の幸せよりも大切なものってあるの?」と問いかけるのだった リデアは「はい……。リリスは可愛い私の妹のような存在で……あの子は、私が育てないといけないと思ったので……私は……自分の娘のように思ってリリスを育てたつもりでしたが……。それでもやはりリリスにとっての母はリデアしかいないんです。リデアも……リリスの事をとても可愛がってますから」と言って涙を拭き取り リデアはリリスの方を見る するとリリスも泣いており リリスのそばにいたラティーファもリリスを慰めている様子を俺は見て


(なんだかな……こんな状況になっているにも関わらず、俺達はみんな仲が良すぎる気がする。この光景だけを見ていれば、普通は俺をこの国から追い出してしまう話をしているとは思えないんだけどな)と思いながら俺が苦笑いすると サーナがリデアに


「リデアの姉さん 少し話がズレてしまったけど 話を戻そう。まず、リデアの姉さんの話を聞いて リデアの姉さんは、まだ迷っているのでしょう。それに……タケル君もさっきまで悩んでいたんだよ。リデアの姉さんは、リデアの姉さんなりに色々と考えて結論を出したんでしょう。リデアの姉さんには悪いんだけどさ。


タケル君には、この世界を救いたいなんていう大それた願いなんかないんだ。それにタケル君は優しいから リデア姉さんの幸せのためにこの世界から去っていくと言っているんだよ。そんな優しい人の事を振り回したらいけないよ。リデア姉さん」と俺の代わりに俺の意思を伝えてくれるのであった。俺はサーナに感謝をしつつも 俺は俺の本心を改めてサーヤに言われてリデアに言う


「サーナの言う通りだと俺が思ったからこそ 俺はこの世界に残ると決めたんだ。この世界で生きる覚悟を決めたから俺は リーデアの本当の母親に会うためにリーディアと共に行く事を決意したんだ」と俺が決意を話すと リデアは、泣きながら


「リデアが、そこまで言ってくれるなら……。


わかったわ……。でも、最後に一つお願いがあるの。


これからもずっと……タケルのそばにいる事を許して欲しいの……。だから……タケルの妻としてこの世界を離れていくのを許して欲しい。そしてできればタケルの事を一番に考えさせてほしい。そして何時もタケルの事を思っていると約束します。だから……だから……。」


俺はそんなリデアの気持ちを受け入れるとリデアに言い抱きしめるのであった。俺とリデアの様子を見ていて、リデアは 俺に抱きつくと


「ごめんなさい……リデア姉様」と呟くのであった。そして俺から離れると「タケル様の優しさは本当に素敵で大好きです。ですが、私は、タケル様と一緒ならどこにいても幸せなんですよ。そしてタケル様の事が大好きだっていう想いは誰よりもあると思っていますから その点では私は誰にも負けないつもりなので。リデア姉様の事が羨ましいです。」と話すと


「私は……リリスの事を思うのなら、すぐにこの国を出ていかなければならないと思っていました。そして、リリスは勇者様に気に入られているようなので……このままこの国を出ていった方がいいのではないかと考えていました。勇者はリデアと結ばれる運命にあるのですから 私の役目はこれで終わりになると思います。勇者とリデアが結ばれ、リリスにも好きな人が見つかり、リリスはきっと、私の母上に似ておりますので美しく成長するでしょうから……私も幸せになって欲しいと願っております。だからリデアの気持ちが変わらないうちに……私は……タケル殿のもとに行く事に決めました。タケル殿が私の事を想ってくれているという事だけで、タケル殿の元を離れることができると決心できました。リデアと勇者様のことはお任せください。私とタケル殿が責任を持って、二人が結ばれるように全力を尽くしていきたいと思っております。ですから、私は、リデアの事を応援しておりました。私もリリスもリデアに幸せになってもらわないといけませんから。タケル殿には申し訳ありませんが、リデアの事よろしくお願いいたします。」


そう言われると俺も嬉しく思い「ありがとうございます。俺はこの世界に残ることを決意したのですが この世界には家族もいて この世界の人たちも大切な人達ですから、だから、みんなの事を守る為 みんなが笑顔になれる世界になるように頑張ってみたいと心から思っています」とリデアの母であるミリアルドに返事をするのだった。


するとミリアルドは「それは……どういう事なのですか?あなたは、何か大きな使命感に目覚めたとでもいうのでしょうか?それとも……タケルさんは勇者様なのですか?」と聞いてきたので、俺が答えようとした瞬間にリデアの母であるミリアルドは、ミリアルドの体に光のオーラが覆うと、ミリアルドの体の回りを光の壁が現れてミリアルドの周りを覆い始め そして、一瞬で消えたと思ったら 目の前に俺達の世界に転移していたはずの女神が現れていた。そして女神にいきなり話しかけられて「あなたは、一体何者なんですか?私に正体を明かす前に私の正体が誰か知りたいという気持ちは分かりますが 今の状況を理解してください。あなた方には時間が残されてはいませんでした。私が現れたことで時間が経過しているのです。つまり、あなたの時間は止まっていたはずなのに今は動き出したのですよ。


今……私の力を解除すると再び動けなくなるかもしれないから、このまま説明しますね。あなた方は魔王の復活でこの世界でも、他の世界でも 魔王復活による魔族の侵攻によって 危機が迫っていることが分かってしまいました。このままではあなた方の大切な人も命を落とすことになる可能性があり この世界の人々を守るために戦っても 結局、多くの犠牲者が出てしまうかもしれない。そう考えた時 私とタケルさんは手を取り合って、新たな力を得ることにしたのです。それが私達2人の持つスキルでした。


タケルさんの場合は、『神剣創造』というスキルになり 私は、女神としての力をタケルさんに託し 女神の加護を得たタケルさんが、この世界を守護していく役割になることになります。しかし、これは一時的なものであり、魔王を倒した後どうなるかわかりませんが、とにかく今の世界を救うことが先決で 魔王を倒すためには


『聖剣創造』『聖盾創造』『精霊使いの力』が必要になるとわかって、それを探しに行ったわけですが、まさかリリスのお婆ちゃんがこの世界の神様だなんて夢にも思っていなかったので……この世界に来た時も、リリスとリデアさんに、リリスとリデアさんが異世界から来たことやリデアさんがこの国の姫だと言うことも話していなかったのは……すみませんでした。私も予想もしていない事で 混乱していましたから。それで、私はこの世界に残り 私とタケルさんでこの世界を救った後は また元の地球に帰る予定だったんですが リリスは元の世界には戻らず タケルさんと共にこの世界で暮らしていくことに決まったのですね。リデアさんやリリスが納得するなら仕方がないので……私がこの世界にいれる間は……タケルさんと共に戦う事にします」そう言って俺の方を見ると


「私がこの世界からいなくなった後の事も、リデア姉様に任せようと思っていたのです。リデア姉様ならこの世界のために頑張ってくれると信じていますので。もちろんタケルさんの事はずっと好きですけど……。だからタケルさんと一緒にリリスを見守って行こうと思ってますので。それともう一つ言いたい事があります。私は、勇者ではなく女神であり女神なんだけど……一応は人間として生活していても大丈夫なんだよね。ただやっぱりみんなが困っている時は助けたいとか思った時に自然とその力が発揮されるようになっているみたいなんだ。だから、今回のようなケースは、タケルとリリスにしかできないと思うよ。」と言ってくれたのである 俺達は、しばらく話をした後に別れることにしたのであった


「それじゃあ……そろそろ行きますね。」と女神のリリシアに言われたが、リリシアが急に現れてから まだ数分しかたっていない。だが……なぜかもう数時間経ったように思えるのだ。おそらく、今まで経験したことのない体験をしてしまったからだろう。俺はそんなことを考えながらも「わかったよ。」と返事をして、女神リリシアと握手をした。リリスも俺の隣に来て「タケルさん リリちゃん 行ってらっしゃい」と言い、リデアさんとクレアさんも、「お元気で」と言って 見送ってくれるのだった。そして俺は「リデア、リリスの事を頼む。それと、俺も出来る限り協力させてもらうからさ」と言ったのだが……「勇者様 お待ち下さい!!勇者様はまだこの世界の事を詳しく知らないと思いますから、これからは私のそばについて下さい!!勇者様はこの国では大切なお客様ですので……。この世界のルールを教えながら一緒に旅をしていただけると幸いですわ。そして……勇者様には、私の騎士になっていただきたいと思っているのですが……。どうかしら?この国は、この世界では珍しい魔法がある世界ですが 勇者様にはぴったりだと思いますが……。勇者召喚に巻き込まれてきた勇者様には……この世界での経験は必要ではないですか?だから、まずは私と一緒に、冒険をしながら色々と勉強をしましょう」と言うと 俺は断ることができなかったのである。なぜならば、俺とラティーファ以外は、この世界から居なくなってしまうので ラティーファ一人にさせることはできないし、俺はこの世界で生きていくと決意をしたが まだ、この世界に何が起きるのかさえ分からなかったからだ。だからリデアの言葉を受け入れ リデアと行動する事にしたのである。それから……「サーニアとターニャ……そして、クロエ姫は、俺の事を気に入ってくれているんだよな。クロエ姫のことも守らないとならないが、俺自身ももっと強くならないといけないから リデア……よろしく頼む」というと リデアが嬉しそうな顔をした後 少し照れ臭そうにしながら


「はい……私こそ、よろしくお願いします」と話すと俺の方を見て微笑んでくれたので 俺はドキッとしてしまい「お、おう……」と答える事しかできなかった。するとクロエが近づいてきて、耳打ちしてくると「リデア様の事を大切にしないと……許さないですからね。でもタケル様は……勇者様ですからきっと、私を守ってくださると思っておりますから」と言うので 俺が「当たり前だ」と答えると……今度はリデアが近づいて来て「勇者様に……私の初めてを差し上げるのですから……責任を持ってもらわないと……だめですからね。タケル様が私を求めてくれるのでしたら……いつでも……いいんですよ。それに、私と結ばれれば……私達もずっと一緒になれますし……その方がお互いに幸せになれると私は思っていますから……そのつもりでいて下さいね。リリスには、私の事を優先して欲しいと言われましたが それは私の願いでもあるんです。だから私の事は気にせずに、自分の気持ちに素直になっていただいてもいいんですよ。私はいつまでも待っているつもりですよ。だから早く私を選んでくださいね」と言われたので俺は、顔に熱を帯びてしまった。


その後……サーニアとターシャも合流したので、俺はこの国の事を知る為に、リデアとのデートを兼ねた旅行をする事に決めた。リディアが、この国の観光名所を紹介してくれた。まず最初にやってきた場所は『闘技場』と呼ばれる場所で、大きな広場にある巨大な建物で、年に1回行われる大会が行われるところらしい。他にも様々な建物が建っていて、一番大きな建物は王城になっているようだ。次にリディアのオススメの場所に案内してくれたのは 俺が好きな博物館のような場所であった。ここでは、この世界の歴史などが紹介されているが この世界では魔法が発達しているが、科学技術などの発展が遅れていたために、魔法による技術の発達の方が早いため、機械的な物は発達しておらず 科学や化学は遅れていた。しかし魔法によって 火や水を操ったり 水の中に潜れるような物まで作れるようになったらしく、そういう意味で言えば……地球の現代よりも遥かに進んでいたりするのだが そういった物はあまり公開されておらず 歴史や伝説に関する物がたくさんあるそうだが……あまり詳しくは知らなかったようである。その他にもリリアの好きな花を見に行ったりして……夕方になると俺達は食事に行くことにした。今日は『月亭』と呼ばれる食堂に行き、この店のおすすめ料理の肉を使ったスープと野菜たっぷりの煮込みハンバーグを食べてみた。とても美味しく リデアが勧めてくる理由がよく分かったので満足していた。この店で出された酒もなかなかのものだったので つい飲み過ぎてしまい……夜が明けるまで飲んでいたせいで、次の日に二日酔いになってしまった。


リデアと観光したりしているうちに あっという間に時間が経ってしまい リデアの事をどうするか悩んでいると……「リデア様……やっぱりタケルさんの事が好きなのでしょう。タケルさん……私達3人で話し合った結果 リデア様の想いに応える事にしたんです。」とサーニアが言い リリスも俺も同意したのだ。リデアが、俺に対して好意を持っていることはなんとなく感じていたので特に反対もしなかったが、正直……リリス達三人で何を相談したのか気になったので 俺は聞いてみると…… サーニアが、「勇者様には話していなかったですが……実は昨日の晩……三姉妹の集まりで話し合っていたのです。リデア様は、タケルさんに特別な感情を抱いていると分かっていたので もしタケルさんがリデア様を受け入れた時のために、受け入れた場合の私達の立ち位置などを、リデア様がどう思っているかわからない段階で決めてしまっていたので……。」と説明するのである。そして 俺はその話し合いの場に立ち会っていなかったので、どんな話をしていたのか分からないが リデアがリリスの言うことを納得し、この世界で生きていく覚悟を決めていることが分かり、俺の事も信頼してくれて……その上で、これからも一緒に居たいと言ってくれたのである。なので、俺もこの国での生活の仕方を考えなければと思ったのであった。


俺は……この世界に来る前も……異世界転移に憧れがあったし……ラノベを読む時は異世界ファンタジー系をよく読んでいたため……この世界に来た時には 俺にとっての異世界生活が始まったと思い ワクワクしていたのだ。この世界に飛ばされる前の世界で ラスティード王国の姫リデアやサーニアやクレアさんに出会い 共に過ごすことで楽しくなってきた頃だったから 余計にそう思っていたのだ。だからこの世界でもリリスと出会い 一緒にいる時間が増えたのだが ラティーナ村でリリスのお爺さんや、リリスの両親に会い……ラティナ村の人達や……ラティーナの街で出会った人々も、良い人ばかりだったが……やはり、俺は寂しかったのだと思う。だからリリスがこの国を離れることを聞いた時は 本当に辛かったのだ。そんな時に……また、俺と出会えたリリスが……俺と一緒に過ごしてくれると言う事は、俺の事をそれだけ好いてくれているのだと……嬉しさを感じていた。だからリデアの気持ちは 俺にとっても嬉しいものだった。


そして……リディアが俺に抱き着いて「勇者様……私達は、リデアがこの世界で生きるための居場所を作るために……私達はリデアを受け入れることを決めたのです。私達は……勇者様の力になる為にも 勇者様と一緒に居ると決めたのですよ。私達にとっては リデアも勇者様も同じくらいに大事な存在だから……」と真剣な表情で話すので……俺はリディアの言葉を聞きながら涙が出そうになるのだった。


その後 俺とリデアは、俺とリディアで クロエ姫の部屋に案内してもらうことになった。リリスとターシャとサーニアとリデアと別れ 俺がクロエの部屋に向かうのだが……俺が歩いている間……リデアは俺の横を歩きながらも……俺の腕を掴みっぱなしであった。クロエのところへ着くと、俺がクロエの部屋のドアを開ける前に、リデアは自分でノックをしたのであった。


俺達が中に入ると クロエが「あら……?タケルさん……どうして?」と言い、クロエの側に控えていたリディアも


「まあ……タケル殿!それにリデア様!?一体、これはどういう事でしょう!」と驚くのである。そしてクロエが、俺達に説明をするのだが…… クロエの説明では、サーニアからの提案で リデアをクロエのメイドとして雇う事にしたそうで サーニアとリデアは、お互いの事情を話し合う中で意気投合し、仲良くなり、今朝になって、サーニアが俺とリデアをここに呼びたいとクロエに話すとクロエはすぐに許可を出し 部屋の前で待っていた俺を呼んで サーニアに会わせてくれたそうだ。サーニアが俺と会ったときに……「クロエは、タケル殿のことが好きなようですが……リデアをあなたの側に付けてもいいでしょうか?」と言ったそうで……俺はもちろんのことだが……クロエも承諾し、こうしてリデアが俺の側に来てくれたということだ。クロエから俺の事が好きと聞いたのは初めてで、少し恥ずかしくもあり嬉しくもあった。クロエは俺が照れている様子を感じ取ったらしく微笑み


「タケル様……私の事がお好きではないのですか……?」と聞かれてしまった。すると…… 俺の後ろにいたリデアが……いきなり後ろから抱きしめてきながら、自分の唇を俺の首筋に軽く触れさせるような感じで押し付けてきた。その行為で、俺の顔が真っ赤になり固まってしまう。その様子を見たクロエは ニヤッと笑うのである。そしてクロエは リデアにこう聞くのだった。


リデア「それでリデア……私に言いたい事があるのなら聞きますよ。あなたはこの方の妻となるおつもりなのでしょう。だから……私達姉妹も受け入れなければならないと思います。あなたは私達のお姉様なのですから……」


その問いにリデアは俺から離れるが、顔だけ俺に向けたままで……頬が赤く染まりながら「えぇ……。この方が私を受け入れてくれたら……そうなれると思っていますわ。」と笑顔を見せる。リデアの笑顔は可愛かった。


サーニア「私はリリスと同じ立場だけど……それでもいいかしら?」


リデアは、「もちろんよ……。むしろ同じ仲間が増えて良かったと思っているの。でもね、リリスには私達みたいな関係は望まない方がいいかも。だって、リリスはタケルにゾッコンなんだもん」と、リデアがリリスに言うと リディアも


「確かに、それは言えてるね。リリスは真面目だし……きっと自分を押し殺しちゃうんだろうけどさ……でも、やっぱりこの方は勇者様だから 勇者様が決めることに全て従うべきだと思うの。勇者様の幸せが一番大切ですから……」と言っていたので俺は二人に向かって…… 俺「二人の言いたいことはわかるんだけど……俺はこの世界に来る前も、こっちに来てからも、まだ誰かに惚れたとかって感情がなくてよく分からないんだよ。俺はこの世界に好きな人がいたとしても リリアがいる以上は、リリスともサーニアともリデアとも結婚するつもりはない。俺は、みんなで仲良くやっていきたいって考えているから……。でも、俺にできる事があるならば助けていくつもりだよ。リデアとリリスは姉妹のように育ってきたわけでしょ。サーニアやリディアも大切な仲間だし……。だから俺の答え次第で 三人との関係が変わるとは思ってないんだ。」


リデアは「そうなのね……。分かったわ……。それなら仕方がないね……。まぁ……勇者様は この世界の人間じゃないから仕方がないことなのかな?まぁ……私もこの世界で生きることにしたし しばらくは勇者様についていくことにするから 安心して。」と返事を返してくれたのである。サーニアも、 サーニア「勇者様に言われたら仕方ありませんよね。まぁ……タケルさんの言うように……しばらくの間は様子を見させてもらうしかないかもしれませんが……今はリデアさんを受け入れる事で、お互いに納得することにしましょう。」と言ってくれ、俺はリデアがこの国で生きて行くための場所を作ることができ、一先ずホッとした。そしてリデアが、クロエにお願い事をしていたので、リデアがこの国に暮らす場所を作って欲しいという話をしていたのだ。クロエは「タケル様は、この国に住むと決めてくれたんですか?」と質問するので 俺はクロエに対して「ああ……俺は、しばらくラティーナ村で暮らす予定だから、この国にも時々来ることになるかな」と答えたのだ。するとクロエが…… クロエ「分かりました。私としては……出来ればタケル様にはラティーナ村に住んでもらいたかったんですが……。まあ、リデアがこの国に住むというのであれば……それも悪くないかもですね。リデアもラティーナ村に住みたいと言っていましたが、リデアと一緒の家で暮らしたいと言う勇者様の意向を無視するわけにはいきませんし……。リデアは、この国の王族としての責務を全うしてください。私も微力ながらサポートしていきますから……」と言うと リデアは リデア「はい。私もそのつもりです。これからは……勇者様と共に生きて行こうと考えてます。」と言うのである。


その後……リデアとクロエは ラティスの両親や、リデアのお世話係の女性の人達と一緒に食事を取り、今後の話をした。リデアも、クロエと色々と相談していた。俺は、クロエとサーニアの側にいて、この国のことや リデアのことについて聞いていたのだった。


サーニアが、「そういえば、タケル殿は どうしてリデア様を連れてきたのか 教えてもらえないでしょうか?」と聞いてきていたので、俺達はサーニアにこれまでの経緯を説明した。俺とクロエは、魔王が復活した事と サーシャ王妃様の過去について話した。そして……この国では「勇者が召喚されて魔王を倒しに旅立ったという伝説がある。その話は……リディアが俺に話してくれた内容と同じだ。リデアの両親はリデアが幼い頃に亡くなり それ以降はクロエのところで暮らしていたそうだ。しかし……ある時を境に リデアは


「この城を出たい。自分の力で生きていきます。だからクロエに迷惑をかけたくない。」とリデアがクロエに伝えたことで クロエはこの城の外に出ることを許可したそうなのだ。ただし条件があって……クロエの元でメイドとして働き リデア自身が自分の身を守れる強さを持つことだと、クロエが条件としてリデアに伝えたというのだ。ただ、リデアがクロエのメイドになる時に「自分は、いずれこの国を出るかもしれない。その時は……クロエが責任をもって自分を迎えに来ればいい。クロエは私にとって家族のようなものだ。」とリデアが言ったというのだ。そのためクロエは……リデアがクロエの元から去ってしまわないために、リデアが旅立つときに、いつでも帰ってこれるようにするために……クロエは「クロエ王国をリデアのために作る。その王になってください。その方があなたも自由に行動できやすいと思いますから。」と話した。そしてリデアも「ありがとう。私の願いを叶えてくれて。私はクロエに一生ついて行くつもり。私にとってはクロエは、お姉ちゃんみたいな存在なの。私も……リデアみたいなお姉さんみたいな人がほしかったし、私はお姉さんのような人と、いつか巡り会えたらいいなと思っていたから……」と二人で涙を流しながら約束をしたのだというのだ。クロエは俺達にこう説明したのだった。「だから……リデアがクロエ王国から居なくなっても困らないような体制を作りたいの。クロエ王国で働いてくれた人たちには、私が報酬として生活できる環境を用意できるようにしてあげるのが、今の私の役目。リデアも自分の身を守りながらも、私のために働けるような状況にしてあげたくて……私は、ラティにリデアを託して……自分の国に戻る事に決めたの……。だから 私はリデアの幸せを願うしかないの……」と話してくれたのである。そして、クロエが、ラティのお父さんに、 クロエ「私達が戻らなければならない事情ができたので……申し訳ございません。でも、必ず 私も、サーニアもサーナも リデアを連れて戻ってまいりますので、しばらくの間はよろしくお願いします。もちろん……勇者様に、私も一緒に付いて行ってもよろしいですよね?」と言うので 俺は「ええ……。俺のわがままを聞いてくれるならば クロエ達には、ここに残ってもらった方がいいと思います。サーシアが一人になってしまうので……」と言った。サーニアは……俺の言葉にショックを受けていたようだが、俺は続けてこう言う。


俺「もちろん、この国は サーニアに任せてもいいんですよ……。」


サーニアは


「はい。分かりました。タケル様はリディアが好きなんでしょう。なら……私はタケル様についていきますよ。リディアのためにもなることだと思っていますから……。もちろん……サーリアやサーニアや ラティスも幸せになれる道を選びたいと思っているんです。だから、タケル様の判断にお任せします。この国の事も……ラティやラティスがいるので、心配しなくてもいいから安心して。」と言っていた。そしてクロエは、 クロエ「タケル様がそう言ってくださるならば安心です。タケル様、リディアの事 どうか宜しくお願いしますね」と頭を下げた。リディアは、「勇者様は、リディアも好きなのですか?」と俺の耳元で言う。


俺「うん。好きだし、リディアと一緒で……幸せになりたいって思ってるから。だからリリスやリデア達と離れるのは寂しいけど……俺は、リディアと一緒の時間が幸せに感じているからね。」と言うと リリス「うぅ……勇者様〜!! やっぱりリディアばっかりズルイ! リリスもリリアと一緒にいたい!」と言って 俺にしがみついてきた。俺は…… リディアに リディアに「この世界の事はリディアに頼めるかい?サーニアもクロエもサーナはいるし……。俺とクロエの帰りを待っていてくれるだけで嬉しいんだけどね。サーディアのお母さんやリデアやサーニアがいるからね……。リディアも寂しくなったりした時にはラティーアやラティアに相談すれば きっと喜んでくれると思うし……。ラティスもいるしね……。それに……サーディアは、この世界に来る前に、ラティやサーニアとは仲良くしてたんじゃないの?二人は俺の仲間でもあるから……二人がリデア達の面倒を見たりしてくれたらありがたいとも思っているんだ。」と言うと サーディア「はい。私もこの世界で生きることになって良かったと思っています。ラティスとも もっと仲良くなりたかったですし……この世界で生きていこうと決めています。この世界に来てから色々な人と出会い 良い関係を築き 色々勉強させてもらいました。タケル様との旅も凄く楽しくて嬉しかった。タケル様のことも大好きだし、この世界のことも大切だと思うようになったんです。この世界に来た時はどうなるかと思ったんですが……今はとても充実した毎日を送っているんです。だから、この世界に少しでも貢献できるようなことをしていきたいんです。だからタケル様が、そう仰ってくれるのなら……私はラティナやラティと一緒にこの世界を守れたらとは考えてますよ。」と言って笑顔を浮かべたのである。そして……リデアも…… リデア「そうよ……。私は、ラティーナ村の皆んなも大切なの。リリスの村の人々も……。勇者様も……。そしてこの世界のみんなが 私に優しくしてくれたし、大切にしてくれたの……。だから私に出来ることをやって、恩返しがしたいの。もちろん クロエも……勇者様も私に力を貸してください。私も勇者様のお役に立ちますから。」と真剣な表情で答えたのであった。


それから、俺達は サーリアとリデアに見送られる形で、俺のゲートで、リデアの故郷である『エルフの国 エルドラント』のリデアの実家に転移した。リデアが


「じゃあ行きましょう」と一言言って、リデアがゲートを出した。リディアスは、その言葉を聞くと、「リデアが ゲートを出して、移動するなんて……。成長したわね。」と言って涙を流してリデアの手を握りしめ、サーニアが「リデア様が成長されて 私もうれしいです。」と泣きながら喜んでいたのである。サーディアは、その光景を見て涙をこらえていたが サーニアはリデアに「よかったですね。本当にリデア様には感謝しているのです。だから……今度は、リデア様が困ったときには、私がお助け致しますよ。」と言いながらリデアに抱きついて泣いていたのだった。リデアもそんな二人につられて また泣いていたが サーリアとリデアも俺に近づいて来て、涙を流しながら…… サーディア「タケル様もありがとうございます。リデアのことを……どうか……宜しくお願いします。あの子には、この先辛い事ばかりがあると思いますが……どうか、あの子の支えになってくださいませ……。」と言われ、俺も涙が溢れてしまった。その後……俺達はすぐにエルフ族の長に会いに行ったのだった。エルフ族の長は俺と会うと「わざわざ足を運んで頂きまして……。この度は魔王を倒してくださり有難うございました……。私はこの国を守る義務がありましたので、貴方様方をお出迎えすることができず、大変申し訳なく思っております……。この度の御礼については後ほど……」と話し始めたが 俺はそれをやめるように話した。そして リディアスに「リデアのお母さんにも会いましたし、魔王を倒した後の事についても、少し話したので、後はよろしく頼みますね。リデアを大事にしてあげてほしいと思いますから。」と話した。そして、俺はリディアの方を見た。リディアも俺に寄り添ってきて


「私は……リディアと幸せになりたいとは思うのだけど……私を必要だと思ってくれてる人達もいるから……。私はこの世界で生きていきます。でもリディアの事を……私以上に想っていてくれる方がいるなら……その方に……全てを託します。」と俺に話し 最後にリディアがサーニアに向かって「今までありがとう。私がいない間もサーナのことお願いね!サーニア!あと……ラティと仲良くね!あなた達が羨ましいくらい仲良しさんで……見ている方が照れちゃいそうだもん!」と言っていたのだ……。サーディアとサーニアもお互いに強く抱きしめ合っていたが……。その時 サーリアがサーナを連れてきたのだが なぜかサーナは寝ていたので……。クロエ達やサーニアが慌てて サーナを起こしていたのだ。


サーナが目覚めたところで サーナには事情を説明した。すると……サーナは 俺の腕を掴み、「お兄ちゃん、これからも……ずっと私と……一緒だよ?」と可愛らしい瞳で見つめられたので俺は……サーナの頭を撫でて


「ああ。約束だからね。もう俺から離れるんじゃないぞ。俺と約束してくれ。」と言うと サーナ「はーい。分かったよ〜♪えへwえっ?約束?うん。いいよ〜。でも……離れるときはあるよね……。だって 離れるってことは、お互いにとって良くない時もあるから……それは仕方がないことだと思っているから……。」と寂しい顔で話すので 俺は……サーナを抱き寄せて……サーナは……目を閉じてキスを受け入れてくれ、そして サーナは「うぅ……。お姉ちゃん達に怒られちゃうね……。」と言って苦笑いをしていた。俺も……リデアが……サーナのお母さんと話をして……リデアが俺に サーラを渡してきた。「私の代わりに この子を タケルの側にいて、私の代わりに育ててくれる?この子が大人になったら……タケルと一緒に暮らしてもらう事になると思うけど、タケルは、絶対に私の元に戻って来ないといけないの。この子に寂しい思いや悲しい思いをさせるかもしれないけど、それでも必ず……私の元へ戻ってきて欲しいの。」と言った。俺は、リディアやクロエ達の気持ちを考えると……この選択しかできなかったので、リデアに リデア「リディアの願いを聞き入れるよ。それに、サーラが幸せになってくれた方がいいと思っているからね。サーディアと一緒に楽しく過ごしていくように努力する。」と答えた。サーディアもリディアに対して、笑顔を見せながら「はい。タケル様が、私を必要としてくれる限りは、お側に置いて下さいね!」と言って 俺に抱きついてきたのである。俺は……サーナに「一緒に暮らせるようになったから……リディアも、サーディアと一緒に、サーディアがお母さんから習ってきた料理とか……教えて貰ってね。俺も手伝うからね!」と話しかけると、サーラも笑顔になり「はい!」と答えてリディア達と一緒に部屋に戻ろうとした時に……突然サーラが立ち止まり振り返って……。


サーラ「お兄ちゃん! この指輪を持って行って欲しいの……。私からのプレゼントだよ。私とお揃いなんだから。」と言って左手の薬指につけて俺に見せてくれたのだった。サーラは「私からも、これを……。これは、リディアがつけてくれる?お母さんもきっと喜ぶと思うの。このネックレスは、お父さんとの思い出のものなんだけど、私にとっては……一番の宝物なの。それを……リディアに託したいの。」といってリディアの手に握らせた。


サーラ「タケルお兄ちゃんは……いつも誰かのために一生懸命になってくれてた……。私が泣いたときも慰めて貰ったことがあるの……。そんなお兄ちゃんが……私は大好きだから。私に優しくしてくれた……本当のお兄ちゃんになってくれたタケルお兄ちゃんが大好きなの。だから……この世界で生きるなら 私と一緒に居て欲しいんだから……この世界で、リデアさんと仲良く生きてね。タケルお兄ちゃんは優しいから リデアさんを放っては置けないと思ったから……だから……。リデアさんを幸せにしてあげてください。リデアさんは、とても綺麗な人ですけど まだ子供だし……少し頼りないかなって……私みたいなお子様では不安だと思います。リデアさんを支えられる人は タケルお兄ちゃんしかいないと思います。私は……リデアさんの事を信じているから……。私は、お母さんと一緒に見守っていきますから、この世界で頑張ってください!」と言われたので 俺はリデアが着けやすいように手を近づけたら、リデアが恥ずかしそうにしながら、俺の左の薬指にリングをはめてきて……「ありがとう」と呟いていた。俺とリデアも部屋に戻った。部屋に戻るとリデアが……俺の胸に頭を当てながら リデア「タケルは本当にいいの?」と聞いて来た。俺は……リデアが愛しくて仕方がなかった。だから……リデインの肩を持ちベッドに押し倒した。俺は「リデアが可愛い過ぎるんだよ……。」と言って再びキスをしたのだ……。


俺が、キスをしながらリデアの上着のボタンを外すと リデアが顔を赤らめて「うう……。なんか変……。初めては……怖かったのに……今はとても安心できて……嬉しいの……。」と言って、涙を浮かべながら微笑んでいた。リデア「うう……。私……タケルのこと好き過ぎだよ。好き好き大好き〜!タケルも好きって言って〜」と何度も甘えてくるのが可愛くて仕方なく、俺はリデアをギュッと抱きしめていた。そして……俺は 服を脱がせた後で、俺達は……幸せなひと時を過ごしたのであった。


そして……俺が、服を着直していると、リデアが……急に抱きついて来て…… リデア「私……頑張れるよ……。だからタケルも私を置いて行かないで……お願いします……。私はタケルのいない世界は考えられないの……。お願い……もう何処にもいかないで……。」と言われ、俺も……


「リデアを残して、勝手に何処かに行こうなんて考えてはいないよ。」と伝えたが


「じゃあ……何で?私から離れようとしてるの?私……何か悪いことしたのかな……。ごめんなさい……。でも……もうどこにもいかないでね……。もう一人ぼっちになるのはいや……。」と言われ、


「俺だって……ずっと……側にいるつもりだった。でも、俺のいた世界に残してきた人が……沢山いたし、この世界の人達も守りたいと思えたから、ここに来ることになった。でも……やっぱり俺にとって……この世界に来て良かったと思ってるし、ずっと、この世界にいたいと思っている。だけど、リデアに迷惑をかけることになるので……」リデア「どうして?そんな事を思ってるの?私は……全然大丈夫なのに。タケルと一緒なら何も心配ないもん!もし、リディアお姉ちゃんが邪魔をしてきそうなら 私は戦うわ。私も……タケルの事が好きだもん。お母様とだって戦えるよ。お父様にも、お爺様だって負けないよ!」と言い出して……俺にしがみつき泣き出してしまったのだ。俺は、しばらくすると サーリアとサーニアが来たので……事情を説明し、2人も 泣いていたが……俺は、みんなと抱き合って「リディアの事……よろしく頼むな。俺の大切な女性だから……。リディアを大切にしてくれよ!俺も出来るだけのことはするから。」と言うと サーリアとサーニアが「もちろんです!お任せください!」と言ってくれ、その後サーニアが「リデアさん、これからもよろしくお願いしますね!私のお義母さんになるんですから、タケルさんに嫌われちゃだめですよ!」と言っていた。


その言葉を聞いたサーリアは「はっ?サーナ?どういう意味なの?」と不思議がっていた。


サーナが


「サーニアはね。パパと結婚するのよ〜♪パパが大好きでね。私よりも先に結婚することになってるの。ママも応援してくれてるよ。だからね。お義母さんになるリデアさんとも 私と同じように接してね♪でもね。サーナより早く結婚しちゃったら、お義母さんじゃなくてお嫁さんだよね?私も早く結婚したいなぁ〜!」と言ったので サーラが……


「そうなの?お嫁さん!?それって凄くいい事だよね。私もサーナお姉ちゃんと一緒にタケルお兄ちゃんのお嫁さんになりたい!」と言ったところで リディア「えぇーーー!!ちょっと……サーナ!何を言っているのよ!!」と言って慌ててサーラを止めようとしたが、サーラが「ダメ!だって、私達だけ、いい思いするのは嫌だもん!私もタケルお兄ちゃんと一緒に暮らしたい!」と言って抱きついてきた。リデア「サーナは タケルのどこが好きになったの?」とリデアが質問したら サーナは「うふふ……。それはねぇ……秘密なんだから〜。でも サーナはタケルお兄ちゃんの事が大好きなんだよ!」と俺の顔を見ながら言ってきたのだった。サーナ「私は まだお子様だから よくわからないんだけど、私ね。リディアお姉ちゃんみたいになりたかったの。いつも お姫様みたいなお洋服をきててね。髪の毛はさらさらで、お肌はつやつやなの。それに……リディアお姉ちゃんみたいな綺麗なお顔も羨ましいなって思ったんだ。だからね。私も、いつかお兄ちゃんにお嫁さんにしてもらおうって決めてたんだ。だから……私がお兄ちゃんをお婿さんにもらってもいいの。お兄ちゃんがお婿さんならいいんでしょ?ね!だから、私が先に来たんだから!」と言って 再び俺に抱きついてきた。リディアは、「サーナ!あんたね。いい加減にしないか!私が先に好きって言ったからって、後から来て勝手な事ばかり言うな!」と言って サーナを叱りつけた。サーナは、俺の腕の中で泣き出してしまっていた。俺は


「リデアはどうしたいんだ?」と聞くと


「私も同じ気持ちだよ。ただ……タケルは、私達の事を大事にしてくれる人だよ。サーナは、お父様がお許しになれば タケルと婚姻を結ぶこともできるんだよ。サーナは、この国の次期女王なの。だから、この国はサーラが継ぐことになっているんだけど、まだ幼いでしょ? タケルにサーラを守って欲しいというお願いなの……。」と答えて「私もリディアの願いは叶えてあげたいし、リディアと一緒にいたいと思うけど……。俺は……やっぱりみんなの事は放っておけない……。だからさ……俺は、みんなで一緒に暮らせる場所を探すつもりだよ。そして……リデアとも幸せになれればいいと思ってる。」と言うと リデアが「うん……。それで良い……。タケルなら きっとそう言うと思ってた……。私ね。リデアは 本当は私じゃないんだって思ってた。私の方が……お姉さんなの。リデアも……本当のリデアも 私も、タケルと一緒に暮らすことが、幸せだと思えるようになってくれるといいな……。」と俺に抱きついてきながら、そう言ってくれたのであった。


リデアとリディアが仲良くなったのを見て サニア「私は……サーヤさんと同じ考えですね。」と言い出した。そのあと……リリスとターニャが部屋に入ってきて リリスとサーーニャが「私もタケルさんがこの世界に来てくれた事に運命を感じたのです。だからこの世界で生きていこうと思いました。」と言うと……サーニアが、「あなた達まで、何を言い出すのよ……。タケルが困っているでしょ!みんな自分の言い分だけを言っていると嫌われるわよ。特に そっちの娘とそっちの子とは、タケルは相性が悪いみたいよ。気をつけなさい!」と言って来たので…… サーニアは「私は別に……。タケルさんの事もリデアさんの事も好きではないですし……。ただこの世界にいる以上はタケルさんの側にいた方が得策だと思うので……」と言って来た。


俺は、少し不安になってしまった。リデアとリディアも「えっ……。サーニアってば何でそんなこと言えるの?」と言っていた。


サーニアが「だって……タケルってば この世界にずっといる訳でもないんでしょう?それなのに、リディア様達は、ずっとここに居るって思っているような感じがするから……。違うのかな?」と聞いてきた。俺は……確かに この世界で暮らすと決めたが、元の世界の事もあるし、サーニア達がこの世界の住人になって貰えるように努力はするつもりだが……今は……そこまでの話をするつもりもなかったのだが……。俺は、サーニアには悪いが リデア達に説明することにした。


リデアとサーティアは「私……帰るところなんてないの。でもね……。私も、ずっとタケルと居たいの。リリスもサーーニャも、タケルの側にずっといたいんだって!でも……無理なのはわかってるの。だから、今のうちに楽しい時間を過ごしたい。もうすぐ タケルとお別れな気がするから……。だから、もう会えないと思ってるから、ずっとタケルの側にいたいと思ってるの。ごめんなさい。」と言っていた。リシアもサーリアもサーラも リデアの言葉を聞いて涙ぐんでいた。


俺は……「俺もこの世界に留まることはできないかもしれない……。それでも 俺の大切な仲間として、この世界にずっといて欲しいと思ってる。でも、今の俺の力は、そんなに強くはない。リデアやリディア……サーニア達のように強いわけでもない。だから、もう少しだけ待っていてくれないかな?」と伝えると、リデアが、 リデア「わかったよ!その時になったら教えてね。タケルを信じているから。それまでに、タケルに相応しい女性になって待っているね。タケルと一緒なら……何も怖くないよ。リデルもサーニアも、これからもよろしくね。私も、みんなと仲良くできるように頑張るからね!」と言い出していた。サーニアとサーナは、リデアリディアを抱きしめて、涙を流していた。サーニアとサーナが サーリア「あのぉ〜……。」と何か聞き出そうとしていたが、リディアに「サーニアは 黙って!」と言われ落ち込んでいた。俺が「サーニアもリディア達と友達になるか?リディアも、みんなと上手くやっていけると俺は思うぞ!」と言うと、サーニアは「本当?嬉しい!!タケルお兄ちゃん大好き!!」と言って俺の腕に飛び込んできた。そしてリディアは、「リシアも、私とサーシャとリリスとサーーニャで、お風呂にでも入って、ゆっくりしてくる?それと……リリスがサーシアとサーニアに会いたがっていたよ。サーシアは、私の部屋に連れてきて、そこで一緒に話でもすると良いよ。」と言うとリディアスとサーナは、サーアのところに行き「初めまして、サーシアよ。サーナの双子の妹なんだよね。宜しくね!」と話しかけていた。サーナもリディアに言われた通り 部屋に案内したようだな。


しばらくしたらサーシアとサーナがリデア達を連れて戻ってきたのである。それからは、女子会は盛り上がって楽しかったが、俺は男だけの時間を満喫しようと思って、サニアを誘い2人で散歩する事にしたのだ。


サニアと2人で、夜の街を散策しながら歩いていると……。


街の人達が集まっている場所があり……そこに行くと見知った人物が倒れていたので、駆け寄って声を掛けたのだ。すると ルビアだった。しかし様子がおかしい……。俺が「大丈夫か?どうしたんだ!?」と聞くと、


「私は、魔王軍の幹部なんだよ……。魔人化できるからって……。みんなを操り人形にされてたの。それで、魔王を復活させようと頑張っていたんだけど、失敗しちゃった……。私は……みんなを守るために、最後の力で抵抗したんだ……。そして私は 死ぬ前に……みんなの魂が あの方に救われることを願ったんだ。私は、ここで終わり……。でも……あなたに 助けられてよかった。私……あなたの事が……好きです……。最後にキスして欲しいの……。お願いします……。」と言って目を閉じたので 俺は「ありがとうな。よくやった。君が生きていてくれて嬉しかった。だから もういいんだよ。君の分まで、生きてみせるからさ……。」と言った後に、唇を重ねた。


「うん……。ありがとう……。これで心残りがないや……。でも私が死んだ後、悲しまないでね……。」と呟いていた。


「あぁ……。悲しいのは当然だよ。みんなのために……そして……自分の為に……君はよく頑張ったよ……。」と俺は優しく答えてあげると 彼女は


「そうだね……。私もそう思うよ……。だから安心して……。今まで、ありがと……。」と言って息を引き取った。そのあと 俺は彼女の遺体に魔法を掛けてあげたのである。


そして彼女から貰ったアイテムボックスにしまったのであった。


そして彼女を見守っていてくれた町の人たちに感謝を伝えた後にその場を立ち去ったのであった。


俺が宿に戻ると そこにはサーニアがいたので、サーナの事を聞くと、「お姉ちゃんとお母さんと、リリスお姉ちゃんは、今日 お兄さんのお嫁さんになったよ。」と言うので、


「そうなのか……。」と俺は言ったが、俺はサーヤのことを聞いたつもりだったので、俺は リシア達のところに急いだのである。


俺がサーヤの部屋に入るとリリアとリディアとサーリアの3人は眠っていた。リデアとサーラはまだ起きていて、リディアの膝の上に座っているリデアが、リディアの肩に頭を置いて寄りかかっていた。リディアとサーリアは俺が帰ってくるのを待っていてくれていたが…… リディア「サーヤが目覚めたわ……。」と言うのと同時に……リデアも「お姉ちゃんが帰ってきたみたい……。」と言っていた。サーナは 俺を見ると サーナ「お姉ちゃんが 帰って来たみたい。会いに行っても良い?」と言い出したので、


「もちろんだよ。」と俺は答えた。


俺がサーヤに近づいていくと、サーナは俺に気づき、そして「お父様……。」と一言だけ言って俺に抱きついてきた。俺は そのままサーヤの背中に手を回して抱き寄せた。


俺は、サーヤを抱きながら、


「ごめん……。俺の勝手な思いだけで、サーヤを巻き込んでしまったな……。俺は、元の世界に還る方法を見つけたんだ。だから そろそろ戻ろうと思っている……。だから この世界での時間は、もう長くは取れないかもしれないけど、これからは なるべくサーリアの体にいるようにする。俺の意識も、出来るだけこっちに居るようにするから……。だから、もう少しだけ俺と一緒にいてくれないかな?」


とサーヤに伝えると サーヤは


「私……お別れの準備をしていたから……。お別れは……辛くないよ。だから……お別れの時が来たら その時にお母様達と同じように……私の事も忘れて下さいね。だから……私にも、お礼を言う資格はないのです……。タケルさんの気持ちを踏みにじるような事をしているんですから……。」


サーニアは「タケル……。やっぱり……元の世界に戻るんだね……。タケルと会えなくなるのは嫌だけど……。仕方がないね……。私もタケルについていきたいって言いたかったけど……無理だって分かっていたからね……。でも……いつか必ず 私が、タケルと結ばれる時が来るって信じてる。だから今は……我慢する……。私には……タケルがくれたこの体とサーリアという可愛い妹が出来た。それだけで十分だから……。タケルは元の世界に大切な家族が待っているんでしょう?なら……行ってきて!もう会えないと思っていたタケルに会えたんだもん。だから私は、これ以上は何も言わない……。それに……サーニアが、本当の妹になってくれて、本当に嬉しいんだ!これからも宜しくお願いします。」と言っていた。俺は「サーニア……。これからもよろしく頼むぞ。俺も……君とリデアのおかげで元気が出たし……。感謝してもしきれないよ。リディアも、リデアも、サーシャも これからもよろしくな!」と言って リデアとサーニアの頭に手を置き 撫でると、2人も俺に甘えるように体を預けて「はい!」と言っていた。リディアは少し寂しげだったが、すぐに表情を変え、「もうすぐ夜も明ける時間なので、私は戻りますね。」と サーニアの部屋に転移の術を使い消えていった。リデアとサーニアも「じゃぁ、私達も戻るから……」と リディアの後を追っていった。


その後しばらくしてからリシア達やリデア達 女性達が戻ってきていたが、俺は、リデアとサーニアの事が気にかかっていた。


「リデアとサーニアも、今日は疲れているだろうから 早く休むといいよ。」と2人に話すと 2人とも笑顔でうなずいて、それぞれの部屋に帰っていった。リデルとサニアは「私も、部屋に戻って休みたい。一緒に行こう!リデアリスディア。」と2人に声をかけていた。


「はい。わかりました!」とリデアリディは答えていた。2人は部屋に戻り寝ていると、 サニャは「タ……ケル……タケル!」と言って飛びついてきた。俺が起きていたのを知らなかったようだが、サニャは「あの子達と、お話をしに行っていたんだよね。サニアもリディアもサーリアも……みんなが……心配していたから……。」と言うので 俺は「あぁ……リシアとサーニアが言っていたんだね。リリアが教えてくれたよ。」と答えると、 サーニャは「私はね……リデアとサーナに会ったよ……。でも、まだサーリアに会ったことはないよ。だからね リデアとサーナは、今日 初めてサーリアに会うんだけど、サーナは凄く緊張してしまっているから、サーナがリデア達に会いたがってることを伝えて欲しいな……。それとね サーニャ達は、今日はサーリアとお話ししてあげて欲しいの。


お願いできるかな?」と言ってきたので、俺は「分かった……。伝えておくから……。みんなに優しくしてもらってくれ……。」と答えたのである。すると サーナが 俺の横で眠そうにしているので「サーナ おいで……。」と声を掛けて、ベッドに連れていき抱きしめてあげたのだ。しばらくサーナを抱っこしたまま 頭を撫でたりしていたが、いつの間にかサーナに眠られてしまったのである。俺もサーニアとの約束があると思い、自分の部屋に戻った。しかし、サーシャがまだ起きていたので、リディアのところに行きたいと相談したところ リディアが起きていると言うので、俺はリリアにリティアとリディアの部屋の前まで案内してもらうことにした。俺は リディアに念話で、サーシャとサーリアを呼んでもらっていいですかと聞いた所、サーリアを呼んでいるので来てくださいとのことだったので 部屋の中に入ったのである。


そして、サーシャは「サーナが、リデア達に会いたがっています。今日は みんなにサーファリーがリデアに、リディアに会いたいと思っていることを伝えてほしいそうです。そして 出来れば明日は全員に会わせてもらえたらと……。」と言っていたので俺は「わかった。俺からも頼んでみるよ。みんなに優しくしてもらえよ。みんな 良い子なんだからさ!じゃぁ、俺がサーニアとリデアを連れてくるから、待っていてね。」と言って 一旦外に出て、クロネに頼んでいた通り サーリアのところに転移した。


そして、サーラを俺のところに呼ぶように指示しておいた。


それからしばらく経って リリスの両親が住んでいる家の一室に、俺の魔力が凝縮して現れたのである。そこには、リリス、サーリア、サーラの姿もあった。俺はリリス達に、俺に何か用事があったのでは?と言うと、「はい。サーニアとリデアをここに呼び出してもいいでしょうか?」と言われ 了承した。すると……俺の前に突然リデアが、俺の目の前に姿を現したのだ。


「リデア どうしたの?」と俺が聞くと、


「お父様が リデアの事を忘れても構わないからって言うの……。だから私達も、お姉ちゃんと一緒の部屋で暮らしてもいいかな?」と言って、泣き出した。俺はリデアの頭に手を乗せ、撫でて「うん……。一緒に暮らそう……。俺は みんなのことを絶対に忘れないよ。リデアが、一番最初に出会ったからね。」と言ってリデアの涙を拭ってあげると、俺に抱きついて来た。そんな様子にサーリアは、微笑みながら見つめていたが、リデアの様子を見て自分も抱きついて来た。そんな3人を、リリスとサーリアは嬉しそうに見守っていたのだった。


そしてサーニアも現れ、リディアのところに一緒に来ていいと言うと、「はい!もちろん お母様の所に行けなくて寂しかったけど、リデアリスと一緒にいれるから我慢できます。」と言っていた。そして俺も リデアとサーナに「今から サーラも来るから仲良くしてくれるかい?」と言うと リディアは、「もちろんだよ!」と言い サーリアは


「はい!」と答えてくれたので、俺はリディア達のいる家に、リディア、サーリアと一緒に、サーリアとサーリアだけ転移で送ったのであった。サーヤはサーニアとサニアと寝ているが…… その後……俺の【結界】内に、リリア達が現れ 俺はリディアにリディアが居ない間にリデア達が、どのように生活していたのか聞き出したのである。


俺はサーリアに「サーニアはね とても頑張ってサーリアのことを気遣っていたんだよ。リデアはリディアが、いつもそばに居てくれると思って安心していて、甘えているんだ。だから、姉妹で協力して、支えあってね。」とお願いする。


リデアは リディアから事情を聞き納得してくれて「リデア! サーデア! 今まで辛かったよね。私がしっかり面倒を見るからね。これからは私がお母様の代わりになってあげるから、遠慮しないでね。それにお母様も きっと、今のあなた達を見たら、喜んでいると思うわ。それに、私がサーリアのこと大好きだから……リディアが、ずっと一緒にいてあげられなかった分 私に任せなさい!」と言って 抱きしめていた。


リデアはリリアからリデアの記憶は、全てリディアに引き継がれたと思っていたが 実は一部しか引き継がれていなかったらしい。それで サーデアの事も リデアの事も 覚えていて、リデアの事を可愛がってくれていたようだ。俺も「良かったね」と言ってリデアとサーデアの事を見ていた。リディアも サーニアとサーリアがリディアの元に来てくれたことで安心してくれたようで「私はもうすぐ 元の世界に帰ります。またいつか会いましょう。」と笑顔で言ってきたのである。リディアは サーニアに「これからも サーナの事をお願いします。」と言っていた。俺は「うん。任せてよ。リデアやサーデアとも仲良く出来るから大丈夫!」と言っていたのである。俺はリデアに、サニアはサーニャを預ける事にすると話し サーリアのことも サリアを任せると伝えると リデアが「それじゃぁ リデアがリディアの分まで サーリアを育ててあげないとダメだね。」と笑って言った。サデアは「うん!頑張る!」と言っていた。リデアもサリアの事はサニアに預ける事には、特に抵抗はないみたいだった。その後……サリアにも話して、サリアはサーニャの面倒を見る事になるので「私は……サーニャのお姉さんになりますからね」と決意を新たにしている感じがしたのであった。サーリアも「よろしくお願いいたします」と言って サデアの横に並んで、頭を下げていた。


その後 俺は、みんなを俺が寝ていた部屋に案内する事にした。俺はリリスとリデアリスに、みんなに俺が寝ていた部屋を使ってもらって良いか確認したら リリスとリデアが「是非に!」と言ってくれていた。サーリアも サディアも喜んでくれたのである。俺がみんなを 寝かせていた部屋まで案内すると、みんなに使い方などを説明してから、俺はサニア達を連れて部屋に戻ったのである。サリアは サニアにサリアの分の布団を出してもらって寝床を作っていたので、俺はみんなの様子を眺めていたのだった。


俺はみんなが寝ている姿を、リリアと共に、部屋の窓から眺めていた。すると そこに突然 俺が【念視】で見ていた光景が、そのまま現れたのである。俺は「あれ?ここは……」と思っていると……「ケルベロスとケルベロス様が戦っているところよ……。あそこでケルベルス様に勝っちゃうなんて凄いわ。さすがね……。」……と突然言われ驚いてしまった。俺は「何の話をしているんですか?」と言うと、リリアが「あら?私 何も言ってませんよ。どうして、ケルべルスがあのような場所に……。しかも あの子は……ケルべルスの娘なのかしら?」と言ったのである。


俺は訳が分からず「どういうこと?」と言うと、リリアは この世界と地球と時間軸が重なっていて 俺とサーニアが転移魔法で移動してきてしまった時の事を教えてくれた。俺は「そうなんだ……。じゃぁ俺達は本当に過去に来てしまっていたって事なんだ。そうすると、あの子……サーシャは……俺の未来の子供って事なのか?」……と聞くと リリアは「それはわからないです。」と言っていたのだった。そして、リリアが リシアという 俺の前世の母親から聞いた話で、この世界の人間に、異世界から来た人間が居るらしく リデアやサデアやサーナもその可能性があるかもしれないとの事だった。俺とサーニャの子供は女の子なので リリアは 俺とサーナが夫婦になるとわかっていたそうだ。だからサーナの生まれ変わりは、サーニアではないのかと思っていたようだった。俺も「なるほどね。」と相槌を打っていた。俺は、サーリアの事は 前世の記憶を持っているリデアとサーニアの2人が育てて行けば、きっと立派なお嫁さんになれると思ったのであった。リリアは「それに……リデアもサーリアも可愛いわね。あんな小さな体で、必死にお母さんを助けようとしていたし……。」と優しい目をしながら微笑んでいた。俺がリデア達に会った時の様子を話すと「リデアとサーナは、お互いを大切に思っていたから、すぐに仲良くなっていたから良かったですね。サーナも リデアとサリアを本当の姉妹のように受け入れてくれていますから……。でも……サーデリアスとサーリアが仲良くしてる姿を見ていると……私も欲しくなってしまうかも……。あなた……どうですか?」と聞かれた俺は「え?俺の子ってこと?」と聞いてみると「はい。サーリアなら 私は産んでも良いと思っています。サーリアにあなたの子供を生ませたくなって来ちゃいました……。」とリリアが頬を染めながら言うので 俺も照れてしまったのである。そして、サーデアの話をすると「リディア様もお幸せそうでよかった……。私はサーデアの事大好きですよ。あなたも サーデアの事、好きになったんですよね。」と笑われながら言われたので 俺も微笑みながら「まぁ……。リリアに似て、素直で優しい女性になると思うよ。」と答えておいたのである。そして俺は サーリアをサーニアの代わりとしてではなく、一人の女性としても愛せるようになったのであった。そして、俺とリリアは、しばらくリデア達とサーリア達が寝ている様子を見守っていた。俺はリディアの事も気になっていたのだが クロネが サーデア達とサーニア達の様子を見ておきたいと言ってくれていたので、今はリデアとサーリアに お礼と挨拶をしてお別れする事にしたのである。


その後、俺とリリアとサーデアとサーニアとサーリアとリデアの六人で話し合いをし、俺達がしばらく滞在させてもらえる事に決まった事をみんなに伝えてあげたのだった。そして俺が「今からサーデアの両親の元に連れて行くけど 大丈夫かい?」と心配すると、みんなも 俺が転移のスキルがあるのを知っているため、反対する者はいなかったのである。そして俺はリデアとサーリアに、「今から行く場所は、リデアさんの実家だから あまり緊張しないように。それと リデアさんのお母さんは とっても優しくて素敵な人だから安心してくれ。」と伝えたのであった。そして俺とサーリアとサーデアは リディアの元へ向かったのである。


俺はサーリアに「大丈夫だよ。」と言って手を握ってあげて、一緒に歩いて行った。リリアとサーデアは お互いに手を繋いでいたが……「私の方が多くてごめんなさい。」とサーリアが謝っていた。俺は 気にせず みんなに「サーリアは お姉ちゃんと手を繋ぐの嫌かな?」と言って 無理強いするつもりはないから 遠慮せずに断ってくれても大丈夫だと伝えておくと、サーリアが リデアの方を見ながら


「リデアお姉ちゃんが、どうしても っていうので、仕方なく 繋ぐことにしたんだよ。」と嘘をつく。サーリアも気遣いが出来るようになっていたんだと、俺は感心しながら、二人を見て「ありがとう。」と伝える。


そして 俺達は サーリアが召喚した光に包まれると……サーリアは 目を瞑っていたが 俺は【気配察知 レベル7】で感じ取り 周りを探知すると 近くに たくさんの反応があったため 俺はみんなに知らせると、サーデアが「あそこに居ますよ。私が迎えに行きますね。」と言って、みんなの先頭に立って走り出した。すると すぐに家に着いたようだ。みんなが外に出て待っていると 家の扉が開き 一人の少女が現れたのである。少女を見た俺は驚いて 立ち尽くしてしまったのだ。


俺はサーリアに抱きかかえられて寝ているサーヤを見て驚いてしまい固まってしまっていた。俺の横にいた サーリアと手を繋いでいたサーリアも驚いて固まってしまっている。そしてリデアが その少女に向かって走って行き……「母さん!!」と叫ぶのを聞いて……まさかと思い確認する。俺の前に サーディアを連れて来た時のように リディアが現れていたのである。しかし、以前と違い サーディアを連れて来てから十日くらいしか経っていないのにも関わらず……もう二十代前半の女性の姿に変わっていたのである……。


サーリアの話では リデアリス様の力で リティア様は年齢を自由に変化できると聞いていたし この世界では、リデアも年齢を変えれるらしいので 驚くような事でもないのだが……俺は思わず見惚れてしまうほどの美しい姿になっていたのだ。俺がボーっとしているとその美女……サーディアの母親である女性は、俺を見るなりいきなり俺に近寄って来て……「あらっ!!あなたは もしかして……。」と言いかけて……サーリアの「母さん!」の呼びかけに反応して 俺の方を見ていた視線が外れていた。リデアは 母親と再会できた事が嬉しいらしく、泣いて喜んでいるのである。そして俺は、サーデアから事情を聞いたリディアが この世界に居る経緯を話すと 俺はリデアがサーデアの母親である事を確認したのである。リデアに聞くと……俺と同じで、地球で死んで転生した時にリリア様が女神様に会える場所に連れて行ってもらい そこでリデアと出会ったと聞いたのである。そしてリディアがサーデアを産んだ後、二人でこちらの世界へ転移して来る方法を考えており、やっと サーデアを産むのに成功したという事だ。そして この世界に来たばかりの頃は リデアもリデアのお母さんである リリアと共に暮らしていたそうだ。しかし、二人は元々、人間では無かった事もあり……年を取らない事に気がついてからは、リデアのお母さんと別れて、一人で暮らす事を決めたという。


リリアが俺に「ケルベルスにお願いがあります。」と話を始めたので、俺は「なんでしょう?リリア殿。」と言うと……「私とリデアは これからサーリア達と暮らす事になるのですが……もし あなたが許してくれるなら、あなたの娘サーナも一緒に暮らしてはいけませんか?」と真剣な表情で言われたので 俺が「それはどういう意味ですか?俺とサーナは、すでに結婚していますよ。」と言うと「そうですか……。わかりました。ケルベルス あなたの事ですから 娘達のために……と思ってのことですよね。それなら仕方ありませんね。でもね。あなたは……私の旦那様になる男なんですからね。」と言われてしまい……俺は「はい……。わかりました。」と苦笑いをしながら返事をする。すると「私はね……。この世界の人間ではありません。そして、リリアとリデアの夫でもあるんですよ。」と言われてしまった。俺は驚きながら「リリア殿がリディアの伴侶というのは知っていましたが、リデアもリディアと夫婦だったということですか……。それにしても、よく俺の事を……そこまで信用していただけるのですね。リデアとリリアさんは ずっとリデアさんと一緒に過ごしてきたんですよね。」と言うと リリアが微笑みながら「ええ。もちろんです。リデアのことは、リデアからいろいろ聞いていましたので、それに、ケルベルスはサーナの父親であり私の大事な家族になってくれるかもしれない人。


なので 私は信じています。それにリデアも あなたには好意を持ってくれていますよ。」と言われる。俺もリデアを見ると目が合って微笑んでくれていたので、リネシスが言う通り俺に懐いてくれているのは間違いないだろうと思ったのである。すると「それで あなたとサーナはどうするつもりなのか教えてください。サーディアはともかく、あなた達がサーデリアスやサーリアと離ればなれになるなんて 私は嫌です。」と言われた。リディアとリデアがリデアに「サーナが寂しくならないようにしたい」と願っている事をリリアに告げた。リデアも自分の母親が リデアの事で悩んでいたのを知っていたようで「リディア様。私はリリア様が決めたのならば、従いますよ。サーヤのためにもなりますから……。リデアはリデアの母上にお任せしますよ。」と言った。俺はリディアの申し出を承諾した。


リデアの事はリデア本人に決めてもらうとして、サーシャの事も心配だったからだ。俺は リデアにリデアの子供について話すと……「サーラの事ね。あの子はリデアの体から産まないといけないわ。だから、リデアとリディアの力を借りたの。そして、もうサーデリアを身籠ったみたいよ。サーリアは まだリデアの体を気遣って、リデアが産まれるまで待つと言っているけど、サーナの出産も近付いてきているはずよね。そうなると……。サーデアが二人から力を分け与えてもらって 出産することになるかもね。サーナに負担を掛けたくないと思っているから。だからサーデアにはまだ言わない方がいいわよ。サーデアは リデアに頼りっきりだったから サーリアを妊娠させる前に リデアはサーデアに力をあまり渡せなかったから……きっと 大丈夫だと思うんだけど……。念の為にね。」とリデアが言ったので 俺がリデアの方を見て「なぜ サーデリアは二人に頼らず自分で産もうとしているんだ?」と疑問に思っていたことを聞いた。リデアがリデアの子供が宿り始めたのがわかったので、二人に頼ろうとしたところ、サーデリアは二人に頼ってばかりで 何もできなかった事を思いだし「リデアとリディアは凄く強いんだから そんな二人にばかり無理させて自分は何をしているんだろう……。私がもっとしっかりしないと駄目なんだ」とリデアに言っていたようだ。リデアはリデアの子供が宿ってから、サーデアの気持ちがわかるようになったようだ。


「リデア。サーデアは今どこにいるの?」「あそこにいるよ。サーデアがサーデリアに魔法の指導をしてあげてるの。」「あら。リデアが教えるのではなくていいのかな?私が教わりたいぐらいなのに。」とリリアが言ってリデアに笑われていた。俺は、二人の様子を眺めながら……リデアはサーデアにとって 姉のような存在なのだろうと思っていたのである。するとリデアは サーデアに近づいて行って「サーデア。あなたはリデアに似て優しい子だけど、自分を犠牲にするのは良くないと思うよ。リデアもリデアの母親の サーデアに似た優しい心を持った女性だよ。私はね……。二人に感謝をしているし 愛しているの。だから二人の幸せを一番に考えるんだよ。だからね……。リデアが 私とリディアに遠慮しなくていいんだよ。」とリデアが優しくサーデアに伝えたのであった。サーデアは泣き出し サーデリアも涙を流していて 二人は 抱き合い涙を流す姿を見て リデアが母親になったのだと感じた。そしてリデアは「さぁ。私達の子供達に顔を見せて上げようね。ケルベロスさんも一緒に行くといいわ。ケルベロスは私とリディアの子でもあるんだもの。」と言って俺の腕を取り歩いていく。リリアも嬉しそうに後ろから着いて来るのである。そして、しばらくすると サーデリアとサーデリアのお腹の中に居る子供が見えたのである。「あっ!あれが サーデア様とお腹の中にいる赤ちゃんですね。サーデリア様にそっくりですね。」とサニアは俺の横に来てそう呟いていた。サーデリアは「えっ!?」と言い驚いていた。俺は、リデアとリディアの間に居たのでよく見えなかったのだが……その声に驚いていたので「んっ?何かあるのか?」と言うと、サーデアが俺達を呼んでいるような気がして「ちょっと見に行ってみるか?」と言うと「はい。」とリネアは答えたので俺は【飛行】を発動して空に浮かび上がる。俺が空を飛ぶと、リネアが俺にしがみついてくる。そして俺はサーデリア達に近付き、「おぉ!! この子が俺とサーデアの子供の女の子なのか!!リディア 俺とリデアに抱かせてくれるかい?」と俺は言うと リディアも微笑みながらうなずきサーデアも了承してくれていたので、リディアがサーデアの体を気遣いつつそっとサーデアの体の横に子供を寝かせるようにして置くと 子供は少し動いてから すやすやと眠りだしたのだ。するとリデアもサーデアの体に寄り添いながら眠ってしまったのである。


リデアとサーデアは俺が「俺の娘になるから……」と伝えた時に、俺にお願いしてきたことがある。それは……サーデアはサーデアで産むが、名前はサーナにすると言うものだった。それは俺の本当の娘になりたかったのだと……リデアは俺に伝えてきたので、リデアのお願いを聞き入れたのである。しかし、サーデアも俺の娘なのだ。だから サーナの事を気にするなと……そう伝えると 俺の言葉を聞いて泣いていたリデアだった……。そして、サーデアがサーデリアに話しかけてきた。「サーデア様。


私の事は 様を付けずに呼び捨てにしてもらってかまいませんから。それに……ケルベロス様から娘と認めてもらったんですよ。私の事は サーデアと呼んでくださいね。サーデアちゃんって呼ばれるの嫌なんですからね」とサーデアが笑顔で言っていると、サーデアは リデアが俺にしたように……サーデアを自分の胸に引き寄せ抱きしめた。俺は この光景を見ながら 娘と妻達はこうなる事がわかっていて サーデアに名前を付けて欲しいと言ったのではないかと感じていたのだった。すると……俺の所にクロエ達がやってきたのである。「ケルベルス様。おめでとうございます。お二人の事をよろしくお願いします。それと、これからどうされるのです?」とクロネが真剣に聞いてきたので 俺は……「ありがとう。これから、サーディアが産んだ子を リディアと一緒に育てるために、俺の屋敷に向かうところだよ。」と答えてサーヤとサーナの事も説明したのである。サーヤは俺が屋敷に連れて帰る事にしたのだ。サーナには、リデアとサーデアの側にいて欲しかったので、俺の隊に頼んで クローネの遺体と、俺がサーヤから借りているアイテムボックスに リネスの大楯を入れて運んでもらって 先に出発してもらっている。


そして 俺がクロネスの遺体をどうすれば良いか考えていたら リディアが来て俺が遺体について話そうとした時「大丈夫ですわよ。私に任せてください。私はリデアの母親でもありますから……。」とクロネが言うと、手を組み祈りを捧げるとリデアとリディアスの体が輝きだし……光に包まれる……。すると 二人が息を吹き返し 目を覚ましたのだった。


二人は何が起きたかわからなかったが、自分が助かったと知るとその目からは涙が流れていた。そして、お互いの手を握って無事を喜び合っていた。その様子を見て サーデアが泣いてしまったのである。サーデアが泣くのを見て サーデアとリデアの子供が産まれたら、サーデアの事も大切にしようと改めて誓ったのである。サーデアとクロネはリデアとリデアの子供達を抱き上げて 嬉しそうにしていた。


それから しばらくみんなと雑談をしてから、俺はサーヤを連れて亜空に戻ったのであった。


亜空に戻ると まずサーナを呼び出して 二人を紹介する。二人とも 緊張しながら挨拶をして、俺はサーデアが産んだ子のことを話し出すと、サーナは自分の妹が産まれる事を知りとても喜んでいた。そして俺はサーディアからサーデリアにサーナを渡すとサーナは、サーデアの頬を触って「ママ~


サーデリアママは元気?」と言うので リディアに視線を向けると「うん♪ 今はとても落ち着かれて 眠っているわよ」と教えてくれたので「よかったよ。この子はね。リデアの子供だから、俺にとっては孫に当たるんだよね。」と言ってリディアを見る。すると サーデリアはサーナを優しく撫でながら「そうだったのですか……。では私にとっても ケルベロス様の姪御様なのですね。ケルベロス様に似れば この子は凄く美人になるでしょうね。楽しみだわ」とリデアが微笑みながらサーデリアとサーナを眺めていた。俺はリデアを見て「きっと リディアに似て 可愛らしい女の子が生まれると思うよ」と伝えてから「サーデア。産んでくれてありがとう」とリデアに伝える。サーデアは「私からもお礼を言うわ。ケルベロス様 サーデアと私の命を助けてくれて本当にありがとう」とお礼を言う。俺は「いいんだ。リデア あなたとサーデアが生きていることだけで 充分だよ。」と言ってサーデアの頭に触れると 俺は【転移魔法】を発動して サーデアが産んだ子供をリデアの部屋に連れて行くのである。


サーデアとサーデリアは 初めて見る赤ん坊に興奮していて、赤ちゃんは俺を見ると「キャッ ウゥー」と泣いていた。俺は、サーデリアとサーデアをベッドに座らせ リデアとサーディアの三人を俺の眷族にした後、サーデアに「サーデア 君の妹を呼べるかな?」と頼むと


「もちろんよ」と言うので俺は、クロネリを召喚する時の要領でサーデアが呼んだ リネアを呼び出したのである。リネアが姿を現すと 二人は驚きながらも「リネアお母様!!」と言ってリネアに抱きついたのであった。そしてリネアはリデアの出産祝いにプレゼントしたドレスを着ている。その姿を見て 二人とも驚いていたが、喜んでもらえたようで良かった。そして 二人は、俺に「私達の娘 サーナとサーデアに祝福をくださいませんか?」と言う。俺が うなずくと 二人はお祈りを始めたのであった。俺は、リネアとサーデア達の様子を見ながら サーデアのお腹にいる子供は男の子だと確信したのである。


リディアとリディアのお腹の中にいる子供は、俺の子になるから リデアとサーデアの子のように生まれないと思っていたが、無事に生まれて安心している。リディアがリデアに話しかけると、リデアが少し考え込み……そしてリデアは「サーデアは お姉さんだから この子の名前を決めてあげて欲しい」と言いリデアに 自分の妹の名付け親になるようにお願いすると、リデアもサーデリアも驚いていた。リデアはサーデリアと顔を見合わせてうなずき合い サーデアを見た。


そして 二人はリデアの手を両手で握って、二人でリデアの顔を見て笑顔で言うのだった。


リデアは二人の手を取りながら、「わかったわ 任せて!! 素敵な名前を授けましょう」と言ってリデアはリディア達に微笑むのである。リデアは、どんな名前が良いのか悩み始めてしまうので、俺も考えるのを手伝ったが、中々 良い名前が思い浮かばなかったのだ。俺はサーデアの顔をじっと見つめて「う〜ん 悩むなぁ。俺達夫婦の女の子なんだから、何か サーデアが付けてみたい名前はある?」と聞くと サーデアは少し悩んでから、「サーデアという名前はどうかしら? 私のお母さんが付けてくれた名前なの。だから 私は大好きだけど、この子に私が名付けるのであれば サーデリアと同じ響きを持つサーデアという名前が相応しい気がするわ。ケルベロス様が、私のお父様になったら、この名前を付けてくれるかしら?」と言った。


俺はすぐに、サーデアが俺の娘になることを了承した。リデアやクロネ達は笑顔で、俺とリデアの娘である サーデアを眺めている。リデアは リディアから名前を聞き「素敵だと思うわよ リデアが好きな言葉だったでしょ?」と言われ、サーデリアとサーデアの顔を見ながら嬉しそうな表情になっていた。リディアの命名が気に入ったようで良かったのである。


クロディアに「じゃあ、俺とリデアの可愛い 娘である この子は、サーデアの姪である サーナと一緒に育てるよ。それで良いかい?」と聞くと「もちろんです。私の産んだ子が、ケルベロ様とサーデア様との間に生まれた お子なら大歓迎です。ありがとうございます」と言っていた。俺は、クロディアに俺の娘になったことと これから 俺の屋敷に引っ越しする事を伝えると、とても喜んでいた。俺の屋敷には俺の家族以外にも多くの亜人が生活しているので、クロネスに会わせても問題はないと思うが……俺がリディアの方をみると、リディアとサーディアの子供達と クロディアの子供達で、仲良く遊んでいるのを見て……俺はクロネに


「クロネスは大丈夫そうだよ。子供達をお願いね」と言って、俺達はクロネと子供達の邪魔にならないように亜空に帰って行くのであった。


亜空に帰ると サーナとリデアの子供が生まれた事を サニアに告げる。そして 俺はサーディアの所に行ってから リディアとリデアが、サーデアの産んだ子供の事を、リネスに相談したいから 部屋で待っていて欲しいと言われた事を告げる。サーシャがサーデアが出産をした事に驚き、クロネスを呼んで来ようか悩んでいたので、先にリディアたちに会いに行くからと伝えるとサーヤが一緒に行きたいと、言ったので、サーヤにクロネスの事を頼み 先にサーデアの元に向かう。


サーデア達が住んでいる部屋に着いて 部屋の扉をノックして入ると サーデアは椅子に座って休んでいた。そしてリディアに


「リデアから聞いたよ。リネアちゃんを産んだんですね。私はリデアの産後の肥立ちのために、ずっとここにいますね。私にも出来ることはさせてください」と言う。リデアが「クローネありがとう」と言うと、サーデアが「そう言えばクロネさん あなたの妹が生まれますよ。」と言うと クロネの目が輝いていた。俺は、みんなを部屋に入れて みんなにクロネを紹介した後に 改めてサーデアと話をすることにした。まず サーナの事を聞くと妊娠していたそうなので、「サーナが元気な子を無事産まれると良いですね。お手伝いさせていただきたいのですけど……」と言い始めたので、「うん♪いいぞ」と答えて【魔装】を発動させる準備をしていると……。なぜか クロネリスは、服を脱ぎ始めてしまい全裸になってしまった!俺はもちろん驚いて慌てて目を逸らすのだが……クロユリスは俺に抱きついてきて 俺の目の前に来て胸を張る。俺は……その姿を見て固まってしまったのである。そんな俺の態度を見て サーデアは笑い始めるし、リディアはニヤついているし、サーデリアも笑って見ているし……。「えぇ!?」と思いながら、俺はクロユリスの行動について考えていたのだ。俺はクロネリスが俺のスキルによって作られた擬似人格であることを知っている。つまり サーデリア達と同様に疑似生命体として この世に誕生するわけだから サーナに子供が出来る前に出産すれば、クロネリスが子供になるはずである。そしてサーナはリディアに「サーナ あなたの妹は、この子とリデアがお世話をしてくれるわよ」と言ってサーナを寝かせるのだった。


サーデアは「ケルベロス様 私はこの子をサーナ様とお呼びしますね。よろしくね。サーナ様」と言って、サーナを愛おしそうに眺めていたのであった。


リディアにサーデアの子供が生まれるまでの経緯を話してから「俺は、この子の出産に立ち会う事はしない。出産の痛みとか そういうのを味わわせる気はないし もしサーデアが俺の子供を産みたいって言ってくれた時に、その時になれば産むだろうけどね。ただ俺は父親としての気持ちは持っているから、子供の誕生には心からおめでとうと言いたいと思っているからさ」と伝えて 俺は【神眼】を使ってクロネスの様子を覗くことにした。


するとクロネが俺の元に近づいてきて俺を見上げて言う。「クロネスの体調は もう完全に良くなっていますよ。」と言ってくれるので俺は安心する。そして クロノスが言っていた クロネがクロネアに話があるというのを聞いていたので、「どうしたんだ?」と聞いてみた。クロネリは少し悩んだ末に、意を決した表情になり、自分の過去をクロネアに話す決心をしたのだ。クロネリの話を聞いたクロネアは驚いた顔をしたが、「そうだったのですか……。でもクロネさんは、ケルベロス様に救って頂いたのでしょう? それに今こうして幸せになれている。それで良いじゃないですか。私だって 同じ立場だったかもしれません。それとも、私にケルベロス様が居なかったら、リディアやサーデアが、助けてくれたでしょうか?私は、そんなこと無いと思っています。ケルベロス様がこの世界に降りて来て、たくさんの命を救ったとしても 私の両親は殺されていますから、私はケルベロス様が居なければ……きっと生きてはいなかったはずです。」と言うと……クロネスは泣き始めてしまう。そして、サーデアも「ごめんなさい。私は クロネさんの事を 知らなかったとは言え 失礼なことを言いました。許してください」と言って頭を下げるのだった。俺は二人の頭を撫でながら「俺も同じだから。俺もクロネスと同じだよ。俺と出会わなくても 俺に子供がいようと 他の種族に救われていようと 俺に出会わなかった方が良かったとは思って欲しくない。出会ってしまった以上はお互いが幸せになるように頑張って欲しい。まぁ、この話は終わりだ。とりあえずサーデアとクロネリの二人に聞きたい事があるんだけど、俺の娘になるつもりはある?」と俺が真剣な顔で言うと 二人は俺の顔を見る。二人はお互いに見合って「もちろんです」と言って笑顔で答えた。俺は リディアに「リディアの子供も生まれそうだから しばらく この亜空に残るよ。リデアの事も頼むよ」と言って亜空に戻ることにする。


そして亜空に戻りサーナの所に行く。サーナはクロネスと一緒にクロネスの妹を見ていたのである。そして クロネスが俺達に話しかけてきた。「ケルベロス様 私達はこの子に何て名付ければ良いのでしょうか? ケルベロス様から何かありますか?」と聞いてきたので、俺が考え込んでいるのを見て サーナやサーニーやリネーア達も集まってくる。俺は……名前を考えていたが「サーデアとサーナの子供なんだから、サーヤなんてどうか?」と聞くとサーナは「ケルベロス様 素敵な名前をありがとうございます。私は とても気に入りました。リネアーちゃんと二人で頑張りますね」と言って 嬉しそうな笑顔になった。サーナ達と別れてから クロネが「リネカーは私が育てますね。ケルベロス様に名前を付けてもらえたので嬉しいです。私もこの子が可愛くて仕方がありません。私が必ず守ります。クロネス 心配しなくて大丈夫ですよ。私が絶対に死なせはしませんから。クロネアには、リディアさんがいるから大丈夫ですよね。リディア お願いしましたよ」と言うと リディアは笑顔で「任せて クロネスちゃん」と答えると、サーネも「私の子供なら私にとっても妹のようなものだから、しっかり育てるよ」と言っていた。それからサーナがクロネに質問をしていた。サーナはサーデアとクロネスの妹に名前が欲しいと言って来た。サーナはサーデア達の事を知らないと思っていたのだが、リネナーのことを、サーナの母親だと言う事を、クロネが知っていることを リディアは知っていたようで 驚いていたのである。それから リネネスの妹の名前が『サーニャ』と決まり、リディアが命名してくれた事に サニアがとても喜んでいたのだ。サーナたちはクロネ達に任せることにして、リネアに会わせてみようと思う。クロネに案内されて クロネスとリネネスの姉妹と対面したリネネアだったが サニアとリネスが泣いていて、クロネスとリネネスの姉妹は戸惑っている。クロネス達が姉妹だと分かるように、リネアの服に俺が作ったペンダントを付けると、姉妹が涙を流しながら抱きしめ合っている。リネネスもリネアとリデアを抱きしめて泣いたのである。そして俺はサーヤを呼んでから、サーヤに「リネア この子は、サーデリアの子だけど、クロネの疑似生命体でもあるんだ。この子の成長に力を貸してくれるかな?」と言うと、サーヤが涙目になって喜んでくれていた。そして俺は、クロネアの出産に立ち会うことにして【魔糸】を産着に加工して、サーナの魔法袋に入れておいた。


そして……クロネがクロネの子供を宿している事が分かったが、俺は産ませる気はないのでクロネに伝える事はなかったのだった。リネアに【回復】を掛けてあげると「ありがとうございました。私はもう少し寝ます」とリネネスに告げて横になると眠ってしまった。俺はクロネの出産の邪魔をしてあげないために【魔装】を使って転移したのだった。


俺が 亜空間でクロネを【回復】させ終わって クロネの部屋をでると、クロネが目を覚まして部屋から出て来るところだった。俺の姿を見ると、慌てて駆け寄ってきて いきなり抱きついてくる。そして泣き始めて……俺はどうしていいかわからず……「お腹の赤ちゃんがびっくりするから……とりあえず部屋に入ろうな」と言い クロネの手を引いて部屋に入っていく。部屋に入るとリデアが クロネスの身体を拭いていたので「リデア 俺にも手伝わせてくれないか」と言ってクロネを椅子に座ってもらって、服を脱がすのを手伝っていく……。


そして 裸にする時に俺は自分の目を疑った……。


クロネスが全裸になったのだが クロネスが妊娠していたことで膨らんでいるはずのお腹が全くなかったのだ。そしてクロネの股には割れ目がはっきりと見える……。俺は言葉を失ってしまった。すると リデアが「クロネスちゃん 本当におめでとう♪ これで、やっと妊娠したのよね」と言うので「あぁ ありがとう」としか言えなかった。俺とリデアが困惑していると クロネが「ごめんなさい。私のお腹の中には、ケルベロス様との子供がいないのです。クロネ様の【擬似精霊体】なんですよ。」と衝撃的な事実を言った。


俺は驚きのあまり声が出せなかったのであった。そして俺は……「俺の子供はいないけど……それでもクロネを愛しているよ」と言うと、クロネは微笑み「私も同じです」と言って俺に唇を重ねて そのまま押し倒されてしまうのだった。


クロネスに服を着させてリデアに後を頼んでから俺はクロネを連れてサーデアの元に行った。そして俺は、クロネスの事を サーデアとクロネに伝えて、「クロネは、リデアとクロネは俺の嫁で クロネアは、俺とサーヤの子供達だ。俺の本当の娘ではないんだ」と伝えておく……。


俺はサーデアの「お母さんとクロネさんの妹は どういう存在なんですか?」という問いに対して 俺が説明しようとしたら クロネが先に答えた。そしてクロネは クロネが俺のスキルで作った存在だという事は 隠さずに話していくのだった。


サーデア達は クロネの話を聞き終わるまで黙って話を聞いていた。サーデアは少しだけ悲しそうな顔をしてから「そうですか それでケルベロス様が お父さんだったのですね。それでは、これから家族としてよろしくお願いします。」と言ってクロネと握手を交わしているのである。それから サーデアは「クロネリが生きていたので良かったです。ケルベロス様のお陰です」と泣き出してしまった。クロネがクロネスが生きている理由を説明すると


「えぇ!?︎そんな事が可能なんですか?」と言って驚いでから、納得はしてくれた。俺とクロネとサーヤは クロネリとクロネの子供であるサヤが、この世界で成長するための手伝いをすることにしたのだった。


俺はクロネとサーデア達を残してサーデアの家を後にしたのだった。


リネアの出産の日が迫っていたので、俺はリネアのために出来る限りの事をしようと考えた。リネアに俺の事を


『パパ』と呼んでもらうためと サーヤと俺との絆が強くなるようにと俺からプレゼントをしようと思ったので……リネス達に相談して、リネア用の指輪を作ろうと思い至った。そして 俺の【神眼 ゴッドアイ】を使い ミスリルの原石を亜空に運び込んだのである。それから亜空に戻りミスリル鉱石と魔水晶を加工しながら【鍛冶師】の能力で魔剣を作り出したのである。その数は20本である。俺は【錬成術】も持っているので、リネス達にリネス達専用の武器を作ったのだ。俺はリネス達にリネシアやサーニャ達とサーネの武器も作る事にしてリネス達と一緒に 作業に取り掛かった。リネアが 俺達の会話を聞いて 自分も何かした方が良いのか悩んでいて「リネアが元気になってくれただけでも リネアが生きていてくれて 私達とサーヤは嬉しかったんだよ。リネアの事を一番に考えていた人がいて 私達はとても安心して 幸せなんだからね。でもね リネアは いつも誰かを助けようと一生懸命な人だから、みんな心配していたの。でも 今はとても幸せそうだから、これからは自分のために生きていってほしいな」とリネシアが言うとリネアが「私の為にありがとうございます。リネアは リネアーネ姉さまとサヤちゃんに、恩返しができる事をとても嬉しく思っています」と涙を流しながら言ってくれると、リネスティが優しく頭を撫でていた。サーニャもリネアに寄り添っていて、とても微笑ましい光景だった。俺は リネアをリネスとサーシャとサーニィに任せて サーヤに「サーヤ この素材を使ってリネアとサーヤにペンダントを作ってくれ」と頼むと「もちろんだよ。ケルベロス様は優しいねぇ。私は ケルベロス様もサーヤママも大好きなんだ」と言うので俺はサーヤンをギュッと抱きしめて、「ありがとう。サーヤ 大好きだぞ」と言うと 照れ臭かったみたいだが すごく喜んでいて 笑顔になっていた。リネスとサニャが「サーヤも一緒に」と手を繋ぎ リネアのいる場所に戻ろうとするが、サーヤはリネアの所に戻らずに


「私は リネアに渡したいものがあるから……」と言って どこかに行ってしまう。リネアに どんなペンダントを作るのか聞いていなかったから俺は「サーヤに何を貰ったんだ?」とリネアに聞いたら「これは、リネアに作ったペンダントだけど これを見て思い出してほしい事があるから リネアの胸元に付けてあげたの」と言っていた。俺は、それが何を意味するのかわからなかったが……リネアが とても喜んでいたから 良いものなんだろうと思っていた。


俺はサーヤに渡した素材で 【錬金 調合 混合】を駆使して ペンダントを作り上げたのである。俺は出来上がったものを亜空間にしまい込んでおく。そしてサーニャには……「お疲れ様 今日はこれを食べな」と 魔牛と魔猪とホーンラビットの肉を出してあげると……「わー♪やったぁ!お兄ちゃんの お手製料理だぁ♪」と言いながらバクついて食べるので、俺とリネシアは 笑い合っていた。俺は、リネスの身体を拭き終わったら、すぐにベッドに入れてあげないといけないと思い 俺が身体を拭こうとすると 俺の腕を引っ張り「お風呂に入ろ」と言うのだ。俺は サーニアに連絡してサーニャを呼んでからお風呂に入ることにしたのだった。


お湯を沸かすと サーミャが 手伝うと言い出したので俺は「リネスを拭くのを変わってほしいから サーニャに手伝ってもらっていいかな」とお願いすると「わかりました。リネスのことは任せて下さい。」と言って、サーニアを連れてお風呂場に向かって行ったのだった。リネシスは、サニャの世話をしてもらいたかったのだ。俺はリネスの身体をお湯に浸からないように注意して、拭いていく。お腹の部分が 膨らみ始めていて妊婦だと実感したのだ。


お腹を冷やさないようにして 着替えさせてベッドに入れていると リネア達が帰ってきた。


俺はリネア達にもお腹を冷やすから気をつけるように伝える。リネスが「ママになるのが楽しみ」と笑顔で言っている姿を見て 俺も嬉しくなったのである。サーシャがリネアとサーナの面倒を見ている間に 俺は クロネとリデアに頼まれて、サーヤと一緒にリネシスの手伝いをしているサーシャを見守るのだった。サーネが目を覚まして クロネスの胸に抱かれているサヤを見た瞬間 泣き出してしまうが サーネを抱き寄せているクロネが俺を見る。クロネがサーネに 自分の妹で俺の娘でもあることを伝えて、自分の妹だと教えてくれたことを サーネに伝えたのである。そしてサーネが「お母さんの妹……お母さんは私の叔母さんなの?」と言うので俺は、そうじゃない事を伝えたが クロネが「私とサヤは、あなたのお母さんと同じ魂を半分ずつ持っているから、サーヤにとって私とサーヤは、私の大切な姉妹なのよ」と言うのだった。


俺とリネアとサーネは リネスが目覚めるまでの時間を使って【錬成 融合】を使って、サーヤ用の服と下着を作成してプレゼントした。サーヤは 泣いて喜び「こんな綺麗な服を着られるなんて…… 私 嬉しい」と言っている。俺はリディアに頼みリネシア用のローブを用意してもらって それを持ってくると 俺が【錬金 融合】を使いリネシア用の杖を作成したのだった。俺が杖を手渡すと


「ケルベロス様の愛を感じるのです」と頬を染めて言い 俺の手を取り、杖を大事そうに持ち「大切にするの」と言って 杖にキスをした。リネアがリディアと一緒にリネスの寝顔を見ながら


「お母さん 良かった。ケルベロス様が助けに来てくれなければ、死んでいました。お母さんの側にずっといられますね。私も早く会いたいです。」と寂しそうに呟いていた。リネアはリネシアが眠っている間は、クロネやサーネやサーニャに 色々と教わり魔法も使えるようになったのである。サーナは俺の作った武器を使って戦う術も身に付けていた。俺が サーヤとリネアに、これからは クロネスと一緒に行動するのも良いかもと言ったのが、きっかけになったみたいである。


俺はリネアに 俺が作った指輪を サーネに渡しているとサーヤに サーニャの武器を サーネにクロネとサーニャの防具を渡していたのだった。


俺はサーネにリネシアの指輪を渡す時に「リネアとサーネの2人で1つだけ指輪を持っている事にして欲しいんだ」と言うとサーニャが 不思議そうな顔をしたので、「俺とサーヤの指輪には お互いの魔力を補充できるようにしてあるから、俺の分とサーヤ分の指輪が一つで十分だから」と説明する。サーニャは納得してくれたようだ。サーニャもサーヤの武器を装備させている。サーニアは まだ成長期だからなのか 背は伸びる一方だからなのか 今はサーヤの身長より低いので、武器も短剣にしたのであった。リネシアが「ケルベロス様 サーヤの事は、サーヤと呼んでもいいですか?ケルベロス様の事も名前で呼んだ方が 呼びやすいかと思うんです」と言うので俺は「俺も呼び方を変えて貰って構わない。今まで通りに呼ぶなら問題ないし、無理して俺の名前を呼ぶ必要はないからな」と言うと「では……サヤと呼ばせてください」とリネアが言ってきたので サヤが恥ずかしがりながらも嬉しそうにしていた。


それからリネシスに抱きついていたので 少し落ち着くのを待ってから、クロネスのところに連れて行って、サーシャのことも紹介する。サーヤの時はリネアに抱きついて離れなかったので、サーヤはリネスとクロネとリネアに抱っこされている状態だ。俺はリネアとサーニャとリネアが一緒にいて楽しそうだなと思っている。クロネは、サーヤのことをすごく気にいっているようで 頭を撫でながら「私とサヤとリネアのことは母と姉だと思って頼ってくれると良いの」と言っていた。リネスはサーヤに「サーニャは私の妹だから 仲良くしてあげて」と言っていた。リネシアは、サヤの事を「サヤは 私が守らないといけないですね」と言って サヤを抱きしめて可愛がっていたのだった。


俺はリリアに相談しながら サーヤとリネアの服を作っているとリディアとサーニアが リネアを呼びに来たので サニアはクロネスに連れられて、クロネはリネアのところに 行く事になったのだった。


サーニャとサニアにリネアとサーネアは連れていかれたのだが、サーヤだけは「ケルベロス様ともう少し お話ししたい」とリネア達が部屋を出るのを待った後に言ってきて「お兄ちゃんと二人で 話ができる場所があるんだよ。そこでお話をしよう」と サーヤは 俺の腕を取って移動し始めるのだった。


俺はサーニャに手を引かれながら移動すると…… そこはリネスの部屋だったのだ。サーヤが扉をノックすると「サーニャとサーヤどうしたの?」とリネアの声が聞こえてきたので俺は サーニャがサーヤを俺から引き離そうとしなかった事が嬉しかったのである。リネアは俺がいる事に驚いたようだったが、俺は【結界】を発動してサーヤとサーネを隔離する事にしたのである。


サーヤが言う「お兄ちゃん 私は この世界に転生できたのが幸せだったよ。


お兄ちゃんと みんなに会えてよかったよ。


お兄ちゃんが私の身体を救ってくれたのが本当にうれしかった。


ありがとう お兄ちゃん 私に生きる力を ありがとう」


俺はサーヤに近づいて、優しく抱き寄せる。そして俺はサーネにも「サーナもサーヤも生まれ変わってきてくれて俺にまた出会うことができて嬉しいよ。俺は二人に出逢うことができたから 今こうして生きてこれているんだ」と 感謝を込めて伝えたのだった。そして俺はサーニアとサーニャにも同じように「生まれ変わった姿で もう一度出会えたことを神に感謝しているよ。俺は サーニャ達と出会えて嬉しく思っているからね」と伝えて俺は サーニャを抱き寄せている腕に力を込めたのだった。サーニアとサーナは泣き出して俺に抱きついて来るのだった。俺はそんなサーニャをなだめながらリネス達のいる部屋に戻ろうとしたのだった。すると リネシアとリネアが こちらに向かってきたのである。


俺達はサーニアの作った亜空間に入り サーヤはリネアとリネシアが一緒なので安心したのか、俺から離れてくれた。


サーニャが リネアとサーネの身体を拭くという事でサーニャがサーネとクロネを連れて浴室に向かった。サーナがリネアとリネシアと一緒に入ればいいのにと言うと、サーネが「え~!だってお母様達とは恥ずかしくて……それにサーニャは女の子だし……」と言い出す。俺はリネア達にリネアが先に体を洗っている間 クロネとサーニャで体を見てもらうように伝える。


サネとクロエとサーシャがサニアと一緒に入浴をしているとサーヤとリネアはクロネとサニアから リネアの生い立ちの話を聞く事になる。


リネアとリネスとリネシアとサーニャは俺の方を見ていたので 俺はサーニャにサネの事を話すと サーニャが「私にお任せください。私の全てを掛けて サーネを守ってみせます。」と言ってくれる。サニアは俺から聞いていたのだろう 涙目になっているのが分かるくらいだった。サニアが「リネアさんは お父様の娘ですよね?」と言うので俺は、俺の娘で リネアのお母さんだと説明すると サーニアとサーネが俺の前に膝をつき 俺の手を取るので 俺が戸惑っていると、二人は 俺の手の甲にキスをして 忠誠を誓ったのだった。俺は サーニャの頭を撫でてから、みんなと話をした。まずは リネアはリネスに「あなたが ケルベロス様に最初に選ばれた人ね。あなたの気持ちもわかるけど……ケルベロス様は優しい方だから、大丈夫だよ。それに私には リネアの苦しみも理解できているから」とリネアを諭す。サーネは俺に抱きつくので、俺はサネを見て「サーネの事をお願いします」と頼む。俺はリネアに、なぜリネシアの居場所が分かったのと聞くと


「ケルベロス様の【全知眼】は リネシス姉様のスキルも共有していましたから、私もその能力がありますので、リネシス姉様の魔力と気配を感じて探し出したんですよ」と言うので俺は納得し、「リネアが辛い時は リネアを支えてあげてください」とリネアに言って、リネアに リネアがサニアを サニアがサーニャを自分の娘のように接するようにしてあげて欲しいと言うとリネアは涙を流しながら俺の言葉を受け入れてくれた。


俺からサーニャとサーネとサーネをリネアの元に向かわせる理由を説明すると、クロネスもリネアと同じ意見だったので俺はサネアが サーネアを守ると誓っていたので、サーヤやサーネがサネラに何かすることはないと思っていた。俺は、クロネに サニアにサニアのことを守るように伝えて欲しいと話すと クロネが 俺の頬に口づけをして、耳元で「サニアもサーニャと同じように、私が守る。」と言ってくれた。俺は「サニアの事は、リネアとリネアに任せてあるし、リネアもリネシアも俺の仲間になってくれたので、俺は仲間として家族の一員として守っていくから、クロネもリネアも俺の家族で、仲間なのだから、俺を頼ってほしい。」と サニアがサーネアに危害を加えないと確信を持てていた。俺は 俺の子供達が俺を慕ってくれていることが、すごく嬉しかったのだった。それから俺はクロネリが「私は、クロネに負けてばかりだから、強くなって クロネもケルベロス様も守れるような立派な大人の女になるから 見守っていて欲しい」と言うので俺はクロネとサネとサーニャにクロネスを任せると伝えるとクロネが「クロネも サニアもサネもリネアの子供たちですから、クロネたちがサニアたち姉妹の面倒を責任を持って見ていきますから」と言ってくれているのを聞いて俺は嬉しく思っていた。


リネアに「クロネたちは、クロネたちの世界を作るつもりみたいだからよろしくね」と言うと


「お兄ちゃんとクロネ達が作りたい世界を楽しみにしているから」と言ってくれる。リネアが俺のことを【お兄ちゃん】と言って、リネアに甘えるようになった事に嬉しく思いつつ、リネアが幸せそうな笑顔を見せていたのが印象的だった。俺はサーネとサーニアとサネとクロネとリネネアを呼んで みんなにサーネを頼む事を伝えたのだった。そして俺は サニアとリネアにサニアの種族が竜神族だと伝えると「そうですか、やはりサニアのことは気にかけていてくれているんですね」と言っていたので俺は少し驚くと サニアは サニアに俺がサーニアに加護を与えた事を伝えると「え!?お父様が……お父様ありがとうございます。これで私は この世界で、ちゃんとした大人になれるってことなのね。私もお兄ちゃんとリネネア姉ちゃんの力になりたかったのに ごめんなさい」と言って俺に頭を下げてきたので俺は、リネシアのところに行き、俺が この世界の人間ではないことや、異世界から来たことなどを話すとリネシアが「わかりました。でも私はお兄ちゃんの娘なのよ。それに私はもうお兄ちゃんの妻なんだから いつでも会いに来ていいのよ。私は リネネアのこともサニアの事も大好きだから」と言うので 俺はサーニアの頭を優しく抱きしめながら


「ありがとう。これからも サーニアの事を大切にしてやってください」と言うと サーネも「私からもお礼を言いたいんだけど リネアお母様 私のお母さんになってくれるのよね?嬉しい!」と言い


「もちろんよ。サニアも私の娘たちで大事な娘よ。」と言って サーネを抱き寄せる。リネアが「あぁ~ん。リネアずるいわよぉ。」という声が聞こえたが、リネアもサーネを抱き寄せる。リネアが「私にも 抱っこさせて」と言うとサネも「私にも お願い。リネア姉様 サニア サーネ私の事を大事に思ってくださって本当に嬉しい」と泣いていた。リネネアはサニアの肩に手を回し、リネシアとサーニアはサニアに抱きついていて俺はその光景を見ながら微笑んでいた。リネス達はその様子をみて 感動していたのだった。リネス達も抱きついてくる。俺はサニアに「俺には 君が必要だ。これからもよろしくね。」と言ってサニアに口付けをする。サーニアは涙を流して 俺をみつめながら「お父様 うううっ」と涙ぐんでいるのだった。


俺はサニアを俺達の家に連れて行くことにしたのである。


サニアが 自分の世界を作ろうとしている事を話すと リネアが「それじゃあリネシアは サニアと一緒に サネのところにいるんだったら、クロネスが寂しくないでしょ。それに お兄ちゃんの娘と妹ならクロネにとっても大切な家族になるわよね?」と言ってリネネアを見るとリネネアは笑顔でリネアを見るだけだったのだが……リネアが言うとなんか ありそうだから、俺は リネシアとサーニアを家に送り届ける事にしたのである。


俺とサーニャは俺の部屋で二人っきりになると 俺は サーーニャが心配で サーーニャの唇を奪い


「ずっと側に居てくれるんだよな?約束だよ。俺も いつまでも そばにいるから」と言うと


「うん。」と言う。そして俺はサーーニャを押し倒し俺達の愛の結晶を産んでもらいたくなっていた。するとサーニャは顔を赤く染めながらも 受け入れてくれたので そのまま 俺が上着を脱ぎサーーニャは俺の上に覆い被るように俺の顔に抱きつき お互い初めて同士だったので最初は痛がっていたが 徐々に感じてきてくれていたので俺はサーーニャに俺の気持ちを全てぶつけたのだった。俺は、サーニャを愛していたのだと 今になって実感しているとサーーニャは俺の背中に腕を回したまま眠りについたのだった。


俺とサーニャとクローネとサニアが朝目覚めると、俺とサーーニャ以外は起きていて俺とサーーニャを見守っていたのだった。


サニアは「おはようなのです。」と言うとクロネは「おはよう」と言って、サーネが「サニア おはようだね」と言う。サニアもサーニャに挨拶するのを見てサニアがリネアの子供なのだと再認識させられた。リネネアが「私もサネも あなたたち二人の事が大好きだから、あなたたちを応援したいの。だからリネアもリネシアもあなたたちの事を全力で守るから、安心して。」と言って、リネシスは俺を見て微笑むとリネアもリネネスを見て微笑んでいた。


俺とサーニャが起き上がり朝食の準備をしてる間も クロネがサーニアを見守るように一緒に料理を手伝ってくれたり サネは俺がクロネの尻尾で遊ぶと「私も触るぅー」とか言って、クロネと二人でクロネのしっぽのモフモコ感を味わっているのを俺は羨ましく思い サネアを見ると俺と目があってサネアが顔を赤めて恥ずかしそうに俯くと サネが「クロネリ お兄ちゃんと目が合っただけで顔が真っ赤になって可愛いんだから」とからかっていた。俺とサニアもサネラとサーネアを見ていると視線を感じてリネアを見ると リネアが微笑んでおり、その後ろではリネシスも俺に向かって笑みを見せていたのであった。そして 今日はクロネリに俺の仲間になって欲しいと言う事をサーニャに伝えたのだ。


「お兄ちゃん おめでとう」と言って喜んでくれたのだった。サニアとサネリは嬉しそうにしおり、クロネスに報告をしていた。リネアとリネスとサネの三人は「やった!これで私たちの妹が仲間になったね」と言って喜び合っていたのでした。


それから 俺とサニアが結婚することをリネシスに話すとリネネスとサネは、大声で叫んで喜んでいた。そして サニアが、「クロネリに、私の世界にきてもらって、それから この世界を案内してあげるの」と言った。俺は 俺の嫁達や仲間達に「俺の故郷に行こうと思うんだけど良いかな?」と聞くと全員が賛同してくれて準備が整った後に サニアの作った異空間の世界に行くことになるのであった。そして、クロネが「私達は、先に サネちゃんと一緒に行ってますね」と言うとリネネスが「わかったわ。すぐに行くからね」と言って 転移魔法でサネの元に向かったのだった。リネネス達が消えるとクロネリとサネアが消えていったのである。俺はリリアを呼び出した。俺は「クロネル リネシスが お前のことをリネネスのお姉さんだと思っているから、よろしくな」と伝えるとリネスがリネシスとリネシアが姉妹のように仲良くなるのを期待しているのか嬉しそうな表情を見せるのだった。リネアが


「リネスがお姉さまって呼ばれるようになるなんて夢みたいです」と涙ぐんでいたけど 姉妹で助け合って生きていくからと言って クロネもサーネアもクロネスもいるんだぞと言うと嬉しそうな表情を見せてクロネスもサーネアに抱きしめられていたのだった。俺はリネスにサーニアを任せたあと みんなでリネアとリーネシスと一緒にリネアの生まれ育った国に行った。俺の国が リネシアの故郷だと教えると リネシアが


「私のお母さんが住んでた国って事ね。リネシアは、お母さんのことは知ってたのよね?」と言うと「はい。私は、母に拾われて育ててもらったのです。でも、私が6才の頃に亡くなってしまいました。リネス母様に会って 私も幸せになれると思います。母と姉がいるってこんなに嬉しい事なんですね」と言っていた。俺はリネアにリネネスの事をリネアの母として接するように言った。するとリネナスが俺の手を掴んできたので「どうしましたか?何かあったんですか?リネア リネネスに何か言われたりしたのかい?俺にはなんでも相談して下さい。」と言うと


「ありがとうございます。リネネスが、お母様と呼んでも良いと仰ったんです。リネシアがリネニスお母様と呼んでいた事を思い出したので」と笑顔で言うと リネアも 涙ぐんでいた。リネアが涙を流す姿を見て、俺が 抱きしめて リネアが落ち着くまで抱きしめると リネシスも 俺の背中に手を回してきて 落ち着かせていたのだった。しばらく 抱き合っていると、リネアも落ち着きを取り戻すと俺はリネアを離して頭を撫でながら


「落ち着いたかな?リネスも、泣き止みましょうね」と言って 二人で泣いている二人をなだめたのである。二人には辛い事を話させたようで悪いことをしてしまった。するとリネスは 首を振って 微笑んでいた。そして


「いえ、大丈夫よ サニアス様が居なかったら私は死んじゃうところだったのだから、お父様は本当に優しい方なのね。リネアは良い人と出逢えたわね。これからは お姉様とお呼びしますからね」と言って、また涙を流していた。そんなリネスの気持ちを知ってリネアも 泣いたのだろうと思った。


俺は「そろそろ お腹も空いたでしょ。ご飯を食べてから出発しようか」と言うと、リネアは「はい」と笑顔で返事をしてくれた。そして俺の料理に リネアとリネシスが感動していた。


「このスープ凄いわね。美味しすぎて手が止まらないわ」と言うリネアに対してリネシスも「私も食べてもよろしいでしょうか?」と聞いてきたので「あぁ いいよ」と言ってあげた。すると二人は俺の作ったスープを無言で飲んで リネアが「これ…… サネアも好きそうだな」と言いながらリネスは「うん。これは、きっと サニアが作ったのよね。私 この味付け好きなのよね」と言う。俺はリネアの生い立ちをリネサスに聞きたくなっていた。リネアは俺が気になっている事に気がついて、俺を見て少しだけ悲しそうにして微笑んでいた。俺が「そのスープ 俺が作ると普通のスープになるんだけどどうしてなんだ?」と聞くとリネスは


「多分 サニアお姉ちゃんが【創造】で作った調味料を使ったんだと思うのだけど、サニアスの言う通りにサニアお姉ちゃんが作っていると思うわ。だって 私達の好みの料理が作れるなんてサニアお姉ちゃんくらいしかいないもん」と言うとリネネスは「それに、サニアは、この世界で最高の料理人だしね」と誇るように微笑むのだった。俺は「サニアは、俺が召喚する前の世界からずっと旅をしてるみたいな事を言ってるんだよ」と言うとリネアは 驚いた顔をして


「私達の世界に来てるの!?」と言うとリネウスが「サネアはサニアと友達だからよく知ってるの」と言う。


そして 俺の事を 尊敬していると言ってくれて、俺が「サニアが君にそう言ってくれるのがとても嬉しい」と言うと照れ臭そうに笑っていたのだった。


それから食事を済ませて リネアはリネスを連れて行き クロネのところに行ってくると伝えていた。クロネに クロネリの事を伝え リネアの事もお願いしておいたのだ。リネアとリネスがクロネリの転移魔法を使って、サニアの元に向かったのだった。俺はクロネがリネアやリネスと上手く付き合ってくれればいいと思っていたのである。それから俺達は準備をしてリネアとクロネスを迎えに行こうと転移した。俺達が行くと リネアとリネスがクロネの胸の中にいて 二人が甘えているのを見たクロネが驚いていたが 俺が リネアとリネスを紹介して リネスをリネアの母親だと言ってリネアが「クロネリさん 初めまして。私がリネアです」と言うとクロネが嬉しそうにしている。そしてリネアが リネスの手を握るとリネスもリネアの手に優しく手を添えて嬉しそうにしおりクロネスが「よろしくな。クロネリさん」と言うと リネアは「クロネリ でいいですよ。クロネリは私の大切な人だから」と微笑みかけており、クロネも嬉しそうにしていた。そしてリネスは クロネリからサーニアとリネシスの話をするとサーニアとサーネリが嬉しそうにしており、リネシスはクロネリにクロネリの世界について聞いていたのだった。俺はクロネリとサーニアの転移魔法によりリネアとリネスの生まれ故郷に連れて行くために俺の世界に連れて来たのだった。それから クロネにサーニア達と一緒に暮らして欲しいことを伝えたのである。


俺の嫁達にはクロネリを紹介したあと、俺の側にいてもらうように頼んだのであった。クロネが「私は、この世界の人達を助けられたらと思っているの。リネシス あなたにも 助けてもらった恩があるから 出来る限り 力になりたいと思うわ」と言って リネネスに頭を下げたのである。するとリネネスが「クロネリ 私の妹になったから 私の事は リネスお姉ちゃんと呼びなさい」と言うとクロネリが笑顔で「わかりました。お姉ちゃん」と嬉しそうにリネスに抱きついていた。俺はクロネリとリネシスが リネスの本当の妹のように仲良くなっていく様子を見ながら嬉しく思っていたのだった。


そして、リネスの案内によって、俺が 俺の国を案内して 最後に俺の城に向かうとリネアが「やっぱり ここが一番落ち着く」と言うと、リネスが「そうなの? リネアが生まれ育った国って感じなのかな」と言って 俺の方を見る。


「確かに俺も この国が好きだからな」と言うと 俺も、みんなでこの城を懐かしんでいたのだった。リネスとクロネも クロネが住んでいた街が 故郷なので リネスとリネアにこの世界を楽しんでもらうために、二人にクロネとリネアに俺の知っている国を見せたのである。すると 俺の家族たちが、クロネス達に挨拶をしたのだが 俺の妻としてではなく家族として迎えてくれたことに喜んでいたようであった。俺は、クロネとリネネスに俺の国にいる時はクロネのことを姉と思って接してくれと言うと、二人共「もちろんよ」と答えてくれたのだった。そして リネアは リネシスにクロネを抱きしめさせてもらっていたのだった。


俺は 自分の城にリネネスが来ていることが 少し嬉しかったのだった。俺は、クロネとリネスが一緒に行動してくれることを願っていたので俺の側で働いてもらいたかったからだった。すると、リネアは クロネの頬を指でツンツと触り「リネシスとそっくりね。可愛い。でも 姉妹なのに 性格が違いすぎるような」と言うと クロネは 俺を見て「サニアス様 ありがとうございます。これからは この国で暮らすことになりますので、リネシスをよろしくお願いします」とリネスに言った。すると リネスが「うん わかったわ」と笑顔で言うと リネアが


「クロネ この国の人達と リネシスが仲良くなれたらいいな」と言うと リネサスが「リネネス クロネが、これから暮らす事になるのでクロネにいろいろ教えてもらいたいのよ。この子 料理がすごく上手なのよ。私の娘で良かったでしょ」と言うと リネシスも「クロネは私の弟子でね。料理が凄く美味しいんだよ。それに私達より凄い回復スキル持ってるんだから すごいだろ」と 自慢するように話すのだった。リネアは、そんな話を聞きながら俺の方を見ていたので、俺が リネアを見るとリネアが「クロネスとリネネスが凄すぎて 私なんて全然役に立たないわね」と言って、少しだけ落ち込んだ様子を見せるので俺は、「何言ってるんだよ。リネアは役に立つし、リネサスもリネナスだっているじゃないか」と言うと、リネアは少しだけ寂しそうな顔をして「サニアス…… そうだね。私 これからは リネサスの師匠だから 頑張ろうと思う」と言うのだった。


リネネスとリネサスは クロネスに俺の事やリネアのこと 俺のいる世界についても詳しく聞いており この世界でも料理を作って欲しいと言われ、俺も美味しく食べてもらえるのであればいいよ。と 答えていたのである。リネアはリネシスとクロネを交互に見て「クロネの髪綺麗よね。真っ黒で羨ましいな」と言うとリネシスとリネネスも「そうだよね。本当に綺麗だよ」と言うと、リネネスは俺の耳元に来て小声で「私達の世界に来る前にサニアス様に 綺麗にしてもらっていたもんね」と言うと リネシスは「うぅ……それは内緒にしてたのに」と言ってリネアとクロネスに「クロネが私達の世界に行けば クロネの方がサニアスに愛されているんだから 私達が可愛がったげるからね」と言うとクロネは嬉しそうに笑っており、俺が、リネスとリネシスのところに行くと


「あぁ~


お姉ちゃん達が サニアスとクロネにイジワルするんだよ」とリネネスが 言うとリネサスが


「リネアが クロネに嫉妬して ちょっと イヂメちゃったのよ」と俺に言うのである。俺は「おい リネネス イジメてないぞ。


俺は この世界のみんなの事が好きだし クロネも好きだから、この世界に来た時 この世界に来てもいいか?と聞いたんだけど いいよって言われたから連れて来ただけで、俺にリネスとリネシスがいるように クロネにも仲間になって欲しかったんだからな」と言うとリネネスが 俺の顔を見ながら嬉しそうに微笑んでくれており俺は嬉しかったのである。それから 俺達はクロネスが この世界に居心地がいいならずっといても構わないけどと伝えるのであった。


リネスは「サニア……サニアに会いに行ってくるよ。私はこの世界が好きになったし。ここにいるリネアもクロネもみんな良い人だし 私には家族がいないと思っていたから嬉しいわ」と言って俺と手を繋ぎ、俺はリネアが心配しないように俺がずっと一緒だ。と伝えてリネアの頭を撫でたのである。


リネアが「私もリネスと同じ気持ちです。私には家族がいませんし。お姉ちゃんみたいな存在ができたのも凄く嬉しいし 家族が増えることが幸せなことだなって思いました」と笑顔を見せて言ってくれていた。そしてリネスも 同じことを俺に伝えてくれて俺は嬉しかった。


それから俺とリネアは サニアの元に向かいクロネスがサニアスと 一緒にいることを伝えに行ったのである。するとサニアは「良かったな。俺も嬉しんだよ」と喜んでくれた。それから俺達は、クロネの事をリネアから聞くのだった。俺もリネアとリネアの故郷の話を聞いたりしていた。


リネアとクロネが「私達姉妹で この世界の人達を助けるためにも、この国に 住もうかなと思っています。これから、いろいろと助けてもらうと思いますが、よろしくお願いします」とリネスとリネネスに頭を下げていた。するとリネラスが「うんうん。


クロネスちゃんこれからもクロネのこと宜しくお願いね。それとリネアも、わからないことがあったら何でも このリネサスに相談してね。リネネスのお母さんなんだから」と言うと リネシスが俺に近寄ってきて俺の肩に手を乗せて「私は、リネネスの母親じゃないわよ。私は クロネに私の持っている 回復魔法とかスキルを全部教えただけだから 私が育てたのは クロネなんだよ。私の娘として 大切に育てるよ」と言って、俺はリネネスに「リネスには 感謝しても仕切れない恩がある。だから俺はリネスに一生をかけて恩返しをするつもりでいるからな。


リネネスの幸せのために全力を尽くすよ」と俺が 真剣な顔で伝えると リネスが俺の手を取り


「ありがとう 私を好きと言ってくれるだけで 十分すぎるくらいなのに 私の側にずっと一緒にいてくれるの? それともサニアスが死ぬまでは 私と一緒にいてね」と言うとリネシスは リネスと俺の話を聞いて「そうなのね 私って サニアスの妻で よかったわ」と言うとリネアは「サニアスは 私だけの物だから」と言うとリネシスは「うん わかったわ。今は リネネスに譲ることにするよ」と言っていた。俺は


「リネス この国にいる間は 俺は仕事もせずにのんびりと暮らすつもりだけど 俺の妻達の中で俺を癒してくれる人がいれば嬉しいな。まぁ無理は言わないし 俺を好きなのを強要するつもりもないよ。みんな優しいし、俺はみんなが大切だと思っているから、みんなを悲しませないようにするよ」と俺が伝えると リネスは嬉しそうな顔をしてくれていたのである。クロネが


「あの……リネアさんも 私の妹になるのですよね?」と言うとリネスが


「うん。そうだね。クロネちゃんは、私の妹でリネアの姉にもなるね」と言うと クロネはリネアと手を取って リネスの方を見ていた。リネアは「うん。よろしくお願いします。クロネちゃん」と言うと クロネが リネアを抱きしめて「リネアお姉様。大好きですよ」と言うとリネスが俺の耳元で「私 妹が欲しかったから良かったよ。クロネが 私の妹で リネアもリネアの産んだ子供は 私の孫で 私の曾孫だよ」と とても嬉しそうにリネスは言っていたのであった。


俺はリネスが俺の嫁達と子供達が暮らす家に案内してくれたのである。クロネスが


「リネアお姉さま 凄く大きな家でビックリしました」と言うとリネアは「サニアスとサニアの住む家はもっと大きいよ。この国の王様が住む家より広くしたらしいから」と笑うのだった。俺は「クロネスはリネスの弟子だし リネスの家に住んでもらってもいいぞ」と言うとリネスは


「うん。クロネは、私の家に住みなよ。部屋がいっぱいあるから、私の家に遊びにおいで」と言うとクロネは「えぇ そんなにいいのですか?」とリネスに聞いていた。俺は「リネスのところなら安全だろうし。俺は たまにはリネスと二人っきりで過ごしたいから、その時は、クロネのところで過ごせばいいんじゃないか?リネス そうすればいいよ」と言うと リネスは「そうだね。じゃあ これからクロネは 私の家の子ね。私のことはママって呼んでいいからね」とクロネに言っているのを見て、クロネが


「ママ。本当にいいのでしょうか」と不安そうだったので俺はクロネスに声をかけた。「クロネス 大丈夫だからな。それにクロネスの事も守ってやるし 俺の家族として この世界の人を助けたらどうだ」というとクロネスは嬉しそうにして、リネスのことを「お母ちゃん」と呼んでいたのだった。それからクロネスとリネスの 二人で話をしていたがクロネスが「お母ちゃん リネアは私のお姉ちゃんになるんでしょ。私のことはクロネって読んでください」と言うと リネスは嬉しそうにリネアに抱きついて「いいの? 私の娘になってくれてありがとう。クロネは リネアの事をお姉ちゃんって呼ばなくても 私の事 お母ちゃん お姉ちゃんと呼んでくれて構わないんだからね」と言いながら頭を撫でるとクロネは恥ずかしかったのか、照れている感じでいた。リネアは「リネスさんのところなら安心できます。私はサニアスに 甘えるだけで、特に何かしたい訳でもないからリネアのお世話になりたいと思ってるし、サニアスが死んでからは サニアやサニアスと会えなかったから、私に優しくしてくれる人が増えたらいいな」と言っていた。それからクロネスが リネアの肩を抱いて「リネアもサニアスの子供なんだよ」と言うと リネアは「私なんかがいいのかな?でもサニアもリネスも、それにリネも家族だと思っていますよ」と言ったらクロネリは「リネアが、サニアの事をママと呼ぶのは許すけど、リネスを、お母さんとかリネの事を呼ぶのは禁止ね。私だけ仲間外れは嫌よ」と言って笑っている姿を見て クロネとリネスは顔を見合わせて微笑んでいたのであった。俺はその様子をみて微笑ましく思っていると見ていて幸せな気持ちになっていた。俺に抱かれているサクヤをリネラスは撫でて微笑んでいる姿を見るだけで俺は癒されていた。


リネスの家に向かう道すがらに、俺はこの国の住民達にお祝いの言葉をかけていくのであった。住民達は俺の姿を見ると嬉しそうに挨拶をしていた。そしてクロネスもクロネとして住民の人たちと接していたのだった。そして俺はサニア達の家に到着した。サニアはサニアスと一緒にいたが 嬉しそうな表情をしながら俺達を迎えたのである。


俺はクロネとリネアを紹介した後にクロネスが「サニアとリネスお母ちゃんと クロネお姉ちゃんに クロネから大事な報告があります」と言って俺の手を握ってきたのである。俺がクロネスの手を繋いであげて落ち着かせてあげたのである。するとサニアスも「僕もクロネスの報告を聞きたい」と言ってくれた。俺はサニアの方を見ると、サニアも聞いてあげるようにうなずいてくれたのである。


クロネスが


「クロネは、この世界に来て勇兎さんと出会う前に クロネネシアさんと 出会ったんです。そしてこの世界を救ってくれたんですよ。そして クロネはクロネネシアさんから クロネスを託されたのです。ですから 私もリネアもクロネもリネスさんもサニアお母さんも、この世界で一緒に生きていきます」と言うとクロネは俺と繋いだ手を強く握りしめていたのであった。


クロネが言うと サニアとリネスが「この子が……クロネネシアが……」と言っているのを聞いて、俺は少し寂しい気持になったが、これから仲良くしてくれることを願った。それからクロネがクロネスのことを任せてほしいと言われてしまい。俺のところに戻ってくることはないだろうと思ったのだ。クロネがクロネネシアさんと出会った頃の話を始めたのである。クロネはクロネネシアさんに会った時から、リネスネネスにリネスが産み出した子だと聞かされていて。自分がクロネネシアさんに育てられていたことを知らないようだ。だから、クロネネスさんとクロネネシアさんの話をクロネとクロネスがしている時に リネスとクロネネスが一緒に暮らしていた頃は とても幸せだったことを聞かされたのであろう。その思い出はクロネにとっては大切な記憶であり、クロネネシアさんにとっても同じくらい大切にしていたと思うので、俺は複雑な心境だったのは事実だが俺と出会ってからも俺と一緒に居てくれると聞き安心できたのであった。そしてサニアスとも再会できて嬉しそうにしているクロネスが見れたことで俺は心の底から良かったと喜べたのである。それからクロネス達にはサニアスからリネスネスを紹介してもらいクロネスとリネスとサニアスの三人が 楽しく話していたが、俺は三人の話に割り込んで


「俺からサニアスに紹介しておかなければならない人が居るんだけど 俺も、この世界に来た時は知らなかったから、俺も今度、サニアからリネスネスとクロネスを紹介するね」と言ってクロネネシアさんとの 出会いについて話をした。


クロネネシアさんがこの世界の人でないこと クロネスに力を授けるために来たこと、俺の従姉妹のリネがクロネネシアさんの娘でリネアの妹であることなど 説明をしたのだった。クロネネシアさんが この世界の人ではないと知って、リネスとクロネスとリネアは驚いた顔をしていて、クロネネスだけは「クロネネシアの事をリネアが妹と言う意味がやっとわかりました。私がクロネを妹にしようとしたらダメですよ」と言われたので、俺は「わかったよ。俺はリネスやリネアが俺に甘えてくるから俺に惚れたんだって勘違いしてしまったから、今後はリネスに甘えようと思っていたんだ」と言うとリネスが「えへへ」と笑っていた。それからクロネスに「勇兎君はリネやクロネのことをどう思っているの?」と言われてしまった。俺が「そうだな。二人とも可愛い女の子だと思うぞ。ただ俺の妻にするのはクロネネスのことも大事だから、クロネネスにも 俺の嫁になってもらうことになるかもな」と冗談を言うと、リネスがクロネネスを睨むとクロネネスが焦っていて俺は「大丈夫だ。クロネネスに変なことをしようとは思ってないからな」とフォローする。


俺とクロネスがクロネネスをクロネネスとクロネスが 会話をしていると クロネネスとリネネスとクロネネスでリネアを取り合いになってしまいリネアはオロオロとしているのである。そして俺は「おい リネスネスとクロネネスが喧嘩しないでくれ」と止めようとすると、クロネネス

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異世界に転生した俺は、最強の能力をもって無双ハーレム! あずま悠紀 @berute00

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