第3話

 くして定命の者たちは遙か彼方に見える“塔”の佇まいをいつしか“世界樹”と呼ぶようになり、永遠の少女のことも、彼女に寄り添わんとした少年のことも知らず、歪みの残る次元セカイでの安寧を謳歌していた。


 二人の物語は、二人だけのもの。


 “塔”の世界と、“世界樹”の世界。それぞれに物語があり、そしてそれは決して交わることはない。二人の望んだ永遠が、歪な形でも確かにそこには在った。


 いつか歪みの果てに崩れ去る永遠だとしても、その行く先は――ああ、だが不幸とは限らない。決まっていない。

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永遠の少女と定命の少年と、永遠の果てに世界樹の:the Tower World こたろうくん @kotaro

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