このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(260文字)
宗治先生のお薦めにあったものでして拝読させて頂きました。主人公の一言「今のロシアと同じだから」の意味にどうして自分は気付けなかったのでしょう。ヒトラーが現れた時、人々は英雄として崇めました。現代の自分とそっくりだと思います。自分はロシアの大統領をカリスマ性ある指導者として一時見なしていました。なぜ彼らの野心に気付けなかったのか。この小説は気付きを与えてくれるものです。今だからこそ読まれるべき文学です。
僕はもしかすると、凄い瞬間に立ち会っているのかもしれない。この作品は、時の洗礼に耐えて、文学史に名を残すかもしれない。それほど力のある作品だと感じました。それ以上に、平和を思うのであれば一読してみるべきだ。テレビでは小難しい政治的な話題が繰り広げられている。その一方で、この作品は小難しいことは抜きの根源的な一撃で今を思い知らせてくれる。名作!