笑える話

玄栖佳純

コメディ

 いくら書いても読まれない。

 読まれないから☆も♡もない。


 万が一に読まれてもマークがつかない。

 そんな状態になったら、KAC2022に参加して参加賞をもらうしか楽しみがないじゃないか。


 だから、応募方法をざっと読んで、とりあえず第一回のお題に応募した。

 一回目のお題の『二刀流』をそのまま作品の題名にして、刀を使っているキャラクターに二刀流について語ってもらう感じにして1つのエピソードを投稿した。


 そして「お題ひとつに1エピソード」という文言を読んで、ぼんやりとエピソード1つでいいんだと思った。そして、『1エピソードでいいならひとつの作品に複数のお題で応募してもいいんじゃないか』と思ってしまった。


 短い作品が山ほどある感じにはあまりしたくないからだ。

 そんなことしたら、自分で自分が書いた作品を探すのが大変になるからだ。


 だから、二回目のお題は自分の作品の『二刀流』にエピソードとして入れた。

 三回目も入れた。同じキャラクターに語ってもらった方が、エピソードを考えやすかったからだ。


 KAC2022に参加したかったけれど、あまり時間をかけたくなかった。他に書きたい話があるから。グルメ小説コンテストに3作品応募すると、もれなくトリさんのブックカバーがもらえるのだ。


 読まれないしマークももらえないんだから、全員プレゼントにかけるしかないであろう? カクヨムリワードも無理無理なんだから。


 グルメ小説なんて書けるわけないとはじめは何とも思ってなかったけど、なんとかひねり出してあと1作品で条件をクリアできる。

 それをあと1日でやらねばならない。


 そして、グルメ小説コンテストの応募作品にレビューを書けば、「トリぐるみ」がもらえる、かもしれない……。

  5名だから、ほぼ無理だろう。


 でも、私はあのトリさんが大好きなのだ。

 あの愛くるしいトリさんに魅了されているのだ。


 だから、ダメもとでも応募したいのだ。

 でも、時間が取れなくて応募できていないのだ。


 時間がないのだ。


 お題をもらって短文を投稿するのは、息抜きにちょうど良かった。でも、そこに時間をかけたくない。


 だから、応募要項をちゃんと読んでいなかった。

 似たようなことがズラズラ書いてあるだけなことが多いからだ。


 一度読んだようなことが書いてあるだけだから、毎回読むのも面倒くさい。

 それがこんなことになるとは……。


 ちゃんと読めば、投稿と同時にタグをつけろだのなんだの、『1作品に1エピソードしかダメじゃん』ということが書いあった。


『完結にしろ』はないから、連載にしてタグは予想できるからとりあえず入れておいて、お題が出たら1エピソードを加えてみるはダメか?

 直しちゃダメなの?


 せっかくお題を元に作品を書いたのに、あれは時間の無駄ですか?

 もう、笑い話にしかならないよ。


 短いけどわりとちゃんと書いたつもりだったんだけどな。

 縛りが面倒くさすぎる。


 作品の題名やらジャンルやらオプションなどを書き込んで、タグはしっかり間違えず。それからエピソードを書くなんて、面倒くさい。

 そんな機械的に作った作品モノなんて、面白くないと思うのは私だけですか?


 一気にやる気は失せたけど、私はトリさんのためにグルメ小説を書きあげる。

 そしてトリさんのために、誰かが投稿したグルメ小説を読んでレビューを書く!


 全てはトリさんのために。

 あの愛くるしいトリさんのために。


 大好きだ!

 カクヨムのかわいいかわいいトリさんが。


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笑える話 玄栖佳純 @casumi_cross

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