その壁を越えていけ

有澤いつき

その壁を越えていけ

 お笑いが好きです、というとたいてい意外そうな顔をされる。


 顔の見えないインターネットで私自身がどう見られているかはわからない。ただ、「感想を書く人」として認識されているのなら、その中で私は「ぽい」部分を中心に見せてきたと思うし、イメージ戦略でもなんでもないけど、「かっこつけ」なところがあったかもしれない。読書が好きなことも、ゲームが好きなことも、嘘ではないのだけれど。


 お笑いが好きです。M-1もリアタイしたし、YouTubeにあがっている決勝戦のネタは何度も見たりしました。以前のやつはPrimeVideoで見たりもしていました。


 テレビはもっぱらBSのテレビ通販かNHKを垂れ流す人間で、最新のドラマや音楽番組には疎い。そんな私が唯一毎週録画をしてみる番組、それが有吉の壁。

 という程度にはお笑いが好きです。


 私は常にニコニコしているような人間ではないです。もちろん、仕事では営業スマイル百点満点を叩きだしているし、イラッ☆とする客相手には笑顔がマシマシに輝く人間ではあります。でも普段からムードーメーカーとかいう気質ではないし、仏頂面で本読んでゲームに熱中している方が普通。頬の筋肉が強張ってしまうような。

 そんな私がゲラゲラ笑えるのがお笑いというやつなんですよね。


 コメディが刺さるかというとちょっと違う気がするので、語感やニュアンスから「お笑い」が好きだと書いてます。いわゆる、お笑い芸人が漫才やったりコントやったり、ネタをするようなやつですね。お笑い芸人のやるバラエティは、結構好き嫌い分かれるけど、刺さったやつはヘビロテする。


 真面目な話をしてしまえば、現実逃避させてくれる手段であり、辛いことがあっても週一回の番組を目的に仕事を頑張れたりするし、爆笑することで悩んでたことがどうでもよくなったりする。

 荒んだ心を潤してくれますね。そういうお笑いが好きです。




 いや、正直KACにマトモに参加するのはこれが初めてで、それまではカクヨムから離脱してたり読み手に尽くしていたりしていたわけです。それが、今回活動を再開するにあたり、まあ今までスルーしてきたこともちょっとくらいチャレンジしようかなとか思ってみたりして。

 短編を弾丸スケジュールで書き上げる、締め切りに追われる作家のような体験ができるのではと。


 それで第4弾が何で急にジャンル名で来るんですかね。お笑い? コメディ? コメディはジャンルでしょ? 第六感とかみたいにピンポイントなお題から何で急にざっくりになったの?

 とか思って。お笑いから脱線してますねこれ。


 あと、今後KAC2022でエッセイ風の作品をあげることはないと思うのでここで書いてしまいますが、「すべて異なるカテゴリーの話を書く」を個人的な縛りとしてやっています。できるのかなこれ。ジャンルの数は足りてるけどすでに不安ですね。次回で折り返し。平日の締め切りはなかなかにきっついですね。私不定休だから平日も祝日も関係ないんだけど。



 だいぶ脇道に逸れたので、それっぽいこと書いて締めなければなりません。もう規定文字数はとっくに突破してる。

 そういうわけでお笑い、私、好きっていうだけのなんてことない話でした。

 ただ、勘違いしないでいただきたいのは、私の「好き」は非常にライトで、特定の芸人さんをおっかけしてるとか、出てる番組全部録画してるとか、そこまでのレベルではないです。「お笑い? 見るよ、面白いよねー」くらいの感覚です。それをマニア的な知識量とかをもっている「好き=詳しい」と誤認されると「好き」って言うことが苦しくなるので、誤解しないでほしい。

 ライトにエンジョイしている好きです。そういう好きがあってもいいよね。

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