満員電車で発育のいい美人女子高生のブラウスの第二ボタンが弾け飛んだ→陰気キャの俺が女子力全開で助けたら俺にメロメロになったwww

雲川はるさめ

第1話


いつもより一本早い電車に乗ったのが運の尽きだった。

クラスの大嫌いな陽キャ女子、

林ユーコに遭遇した件。

しかも、満員電車。

逃げ場はナッシング。

金髪にしてド派手メイク女。

スタイル抜群の巨乳。

学校一のビッチでモテ女であるが、

俺は大大大嫌い。

つい先日、席替えで俺は運悪く、隣り合わせの席になったのだが。

服装がダサいだの。

もっと髪の毛を短くしろだの、

足が短いだの、

ヒョロヒョロだから筋トレしろだの、言われており。

勉強しか取り柄がないだの、

悪口を言われまくってた。

しかも、面と向かって。

彼女の言い分はこうだ。

「あら、アドバイスだかんね。

ある程度、自分磨きすれば、

モテ期が来るかもよ?わたしは

キツイこと言ってるけど、山吹くんの

為を思って言ってあげてるの。

感謝してほしいわ」

ま、俺は基本的に運の悪い男。

だからこそ、今日も目の前には天敵である

ギャルがいた。

「あ、奇遇じゃん、山吹くん、

もとい、陰キャくん」

プシューッとドアが閉まり。

林ユーコは俺に向かって挨拶をしてきた。

「お、おはよう林さん」

「電車通学してたんだ?

初めて会うけど...?」

「今日は久しぶりに早起きできたから

一本早いのに乗ってみただけ。

ま、もう乗ることはないけどね...」

林さんと会うんじゃ、朝からテンションだだ

下がりになっちゃうからね。

朝の平穏な時間は必要だろ、、

俺はまた、明日から一本遅らせて、

いつもみたくギリギリの時間にホームルームに駆け込むことにするよ、、

「ふーん...それにしても陰キャくん」

「あのさ、その呼び方、やめてくれる?」

「山吹くんより呼びやすいから別にいいじゃん...にしても、、」

「そのパーカーとそのズボンの組み合わせ、

変よ?色合い、も少し考えなきゃ...なんか、

秋葉にいるだっさいオタクコーデね、、」

「もし、毎日のファッションに困るならさ、もう、私みたく制服にしちゃいなよ。

うちの高校、制服でもいいし、私服で登校してもいいんだからさ!」

「きちっとした制服より、私服のが動き易くていいんだよ、、パーカーにズボンが

俺には一番合ってる...」

そんな会話をしてたら。急な急停車。

赤信号らしい。

「きゃっ...」

慣性の法則により。

あ、ちょい自信がないが。

林ユーコが揺らめいて、俺に激突してきた。

目の前にはABCD E、、Fくらいあるんじゃないかって物体。

更に加えて。

「いってぇ...!!!!!!!」

俺の右目の上、目掛けて飛んできた平たい

物体。

彼女の、

発育が良過ぎたゆえに。

ワイシャツのブラウスの第二ボタンが俺目掛けて飛んできた瞬間だった。

「うわー、最悪...」

彼女のその言葉とは裏腹に。

周りにいた、男性乗客は。

ラッキー!と思ったに違いなかった。

詳しくは書けないが。

チラリズムってやつが拝めたから。

色はピンク。

レース遣いが見て取れた。

俺の足元に、ボタンが転がっており。

俺は慌てて拾った。

どこかにいかないうちに拾い上げておかなきゃいけないと思ったから。

気の強い林ユーコ。

この時ばかりは恥ずかしそうな顔した。

取り敢えず俺は。

パーカーを脱ぎ。彼女に渡した。

「取り敢えず。これ着て」

「ほら、早く」

「毛玉だらけで別の意味で恥ずいだろーけど、、」

ウチは母子家庭で兄弟多い。

子沢山の貧乏家庭だからな。

そんな、いい服とか着ることできなかったんだ。

「ありがと...いつも馬鹿にしてからかってるのに私のこと、助けてくれるんだ...」

「ざまぁ...って思わないんだ?」

「ほっとこーって思わないんだ?」

「だれかが困った時は助けなきゃだめだろ、

人としてさ」

「...Tシャツ一枚じゃ寒くない?」

「あー、多分大丈夫、、」

ちょい寒かったけど。

俺は心配させまいと、嘘をついた。

あーあ、余計なことを。

そんなセリフが男性乗客諸君から聞こえてきそうだった。何しろ俺、何人かから、露骨に睨まれたから。

やがて。

俺らが通う、高校最寄りの駅に到着し、俺も林さんも電車から降りた。

駅のホームに向かう前に、

俺は彼女をベンチに座らせ、

ボタンを付けてあげた。

付けてあげたといっても。

俺、童貞ゆえ、馬鹿みたいに心臓バクバク。

その、

胸に触れるか触れないかの、

微妙なラインを行ったりきたりして、

なんとか付けた。

「こ、これでよし...」

「女子力高いのね...!!!」

男の癖に針と糸セットを常時。なにかあったときのために持ってる俺。

ま、一応、母さんは働きっ通しで、

家のことは俺がやってて、

家庭科は、自慢じゃないが成績は

中学のときも、高校一年の今も、

5だった。

俺はパーカーを返してもらった。

やっぱり寒いからね。

季節はいま、ちょうど夏の終わり。

Tシャツだけじゃ、肌寒い。

それに、イケイケの女の子に

着古したパーカーを着せておくなんて、

なんか、申し訳ないし。

俺は。

やるべきことはやったと思うし。

だから。

「じゃ、学校で会おう!」

それだけ言って、駅の改札口に向かおうとした。

だけどな。どうしたことか、右手首を掴まれたんだ。

「待ってよ...!一緒に登校しようよ、

山吹くん」

俺は。

陰キャくんから山吹くん、と名前で呼んでもらった。

気を良くした俺は。

「うーん、いいけど。

俺といると変な目で見られるんじゃないかな?その、ギャルと陰キャ...は。

全く以って、正反対の属性に位置してるからね...」

「平気よ。気にしないわ...」

特に会話もなく。

俺と林ユーコは学校に着いた。

それから、特に会話もなく。

授業を終えて。

帰り時刻になったんだけど。

おかしなことを言われた。

「一緒に帰ってくれない?」

「え」

「ほら、山吹くんがいると、

心強いし...。もしまた、ボタンが弾けとんだら困るし?」

「いや、かなり、ちゃんとボタンつけたから

今日は大丈夫なんじゃ...」

実を言うと。俺的には一緒に帰りたくなかった。

何故なら。林ユーコのことを好きな男子は山のようにいて。

もし、陰キャな俺が彼女と一緒に下校しようものなら、絶対にその現場を面白くないと思って、絡んでくる輩がいるに違いないからだ。

「俺、今日はひとりで帰りたい気分なんだ...」

「わたしは、二人で帰りたい気分なんだけど?」

上目遣いでそうせがまれ。

俺は教室でピンチだった。

周りにはクラスメイト何人かがまだ

残っていて。

俺らの会話に耳を傾けている感じが少しあった。

ま、いまのところは、どうせ、いつものように、林ユーコが陰キャくんを馬鹿にしてからかっているんだろうな、くらいに

周りの連中は思ってるらしかった。

だがな。

俺は林ユーコに突如として、手を握られ、

「一緒に帰ろっ」と、言われ、教室から連れ出されたから、このあとが大変だった。

「お、おい、待てよ...!」

カースト最高位に位置する。

学校一のイケメンでモテ男の藤島くんが待ったをかけた。

サッカー部のエースストライカーであり、

ナルシスト。女子はみんな俺に惚れてる、が

口癖だった。

「林よ、なんで、陰キャくんと帰るんだよ。

しかも、手を握るとか...!そーゆーこと、

ど陰キャとやるとか...ないだろ」

俺は陰キャくんから、ど陰キャという呼び名に成り下がった瞬間だった。

「え、今日から山吹くんは

私の彼氏にしよーと思って...」

「え」

俺と藤島くんの声が重なった。

廊下にて。

俺ら三人がいたけど。

林ユーコは余裕ぶってたけど。

俺と藤島くんは突然のインキャ彼氏宣言に息を呑み、硬直するしかなったのだった。

「待て待て待て。そんな、ヒョロヒョロの

ド陰キャを彼氏にするなんて正気かよ、、?

俺だろ、彼氏に相応しいのわよ、、!」

「父親は金持ち。俺は学年一位の陽キャ男子。俺こそが、運動も勉強もできる俺こそが、お前の男に相応しいど思うわ...!」

「あー、その告白のセリフだけど、

もう今日で100回目ね。はっきり言うけど、

飽き飽きしたわ」

「私ね、実はめちゃくちゃ不器用なの。

カップラーメンもうまく作れなくて電子レンジにかけて。ちんしちゃうよーなおバカ女子なの。針に糸を通すこととかもダメダメで、

何度も親指のはらに挿しちゃうの!ボタンつけとかも苦手なの!」

「私ね、顔がかっこいいとかより、

運動ができる、とかよりー、性格がよくて、

女子力高めの男子と結婚したいと、

ずっと思ってて...!」

「今朝!私の運命の相手が見つかったの!

私、山吹くんと結婚する!」

「ええ!?」

またしても。

俺と藤島くんの声が重なった。

「気が早すぎ!」

俺も叫び。藤島くんも、それは

思うところなのか、同じ言葉を叫んでいた。

「ところで、藤島くん。

家庭科の成績を教えて頂戴?」

「....っっっ!な、なんで言わなきゃいけねぇんだよ!!」

「5だよ、5っ!5に決まってんだろ...!」

「嘘でしょ?雑巾は山吹くんに押し付けて全部縫わせてたし?はんてんを作る授業だって、

ミシンろくに使えなくて、それも山吹くんにやらせてたじゃん...!で、家庭科のおばちゃん先生にめちゃくちゃ怒られてたし!」

「...くっ...」

「よく見てやがんな...」

「さ、いこっ。

山吹くん!藤島くんはほっとこ!」

にわかには信じられないが。

俺は女子力で、彼女をゲットすることになった。

見た目の問題も彼女のアドバイスで

髪型はー、服装はー、と色々変化させ、

そこそこの見た目になった。

お金をかけずとも、彼女の兄ちゃんが美容師で、タダで髪の毛を切ってくれたり、

洋服もたくさん持ってて、要らないやつを俺にくれたりしてので、外見は頗るよくなっ

た。

さて。

俺は今日も今日とて。満員電車内で

彼女のブラウスのボタンが弾け飛んだときの為に。

一本早い電車に乗り込み、

彼女を見守っている。

ぎゅーぎゅー電車で身を寄せ合い。

てか、もうハグだな。

彼女のふくらみは今日もやわらかいし、デカ過ぎる...

日に日に成長してるんじゃないかと思うほど。幸せで

思わずニヤける。

陰キャだった俺が少なからずフツメンに進化し、リア充を満喫している。wwwww

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