悲しみに暮れた夜に

悲しみに暮れた夜には

チャーリーチャップリンに

会った方が いいぜ

彼は今もビルの陰で

乞食たちとバイオリンを弾いてる


その音を聞けば 君の悲しみを

そっと脱がせてくれるはずさ


君は部屋でうずくまってる

髪をといて早く外に出た方がいいね

耳をすませば聞こえる

街の喧騒にまぎれて


君の悲しみを 全部

僕に押し付けて くれないか

君の痛みを 全部

僕が食べて あげたいと思ってる


夜明けの海を 見たことがない君を

砂浜へと 連れて行くよ

夜光虫は 星屑が海へ

落ちてきてまだ 光ってるって話さ


心に刺さる 茨の鎖を

夜風で溶かしに 行こうぜ

笑う事を忘れた 君を連れて

魔法をかけて あげるさ


君の悲しみを 全部

僕に押し付けて くれないか

君の痛みを 全部

僕が食べて あげたいと思ってる


朝焼けが空に 滲んで

君の顔に 微笑みが混じる

僕はそれを 眺めて

ジンにブルースと

バイオレットを混ぜる


君の悲しみを 全部

僕に押し付けて くれないか

君の痛みを 全部

僕が食べて あげたいと思ってる

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

歌詞になる前の短編集 白瀬隆 @shirase_ryu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ