第六感って?

篠宮玲

第六感って?



「ねぇ…夏希なつき、この道って本当に合ってるの?」

そう言ったのは、姫花ひめか

夏希は姫花の親友で、2人は休日を利用して、新しくオープンしたという人気のスイーツの食べ放題へ行く予定だった


が…

最寄りの駅を降りた後から、道に迷った?

の状態が続いていた


「合ってるって!私の直感は間違ってないよ!」

と夏希は言うが、駅を出てから地図を見ていたのは、夏希で…

「あの…夏希…地図の見方間違えてない?もしかして…さっきの十字路で間違えた?」

姫花が言うと

「えっ?!いや…間違えてないよ…多分…」

私の直感が右って言ってたし…

と夏希が独り言をぶつぶつ呟いていた


「姫花!ここの道は右だよ!」

夏希が言うのと同時に

「あのさ!夏希、左に行こうよ」

姫花が言った

「えっ?どうして?」

?マークの夏希を連れて左へ曲がって歩いていく

「どうしたの?姫花?」

と夏希が聞くと

「なんとなく…だけど、あの道に行かない方がいい気がする…」

と言った


夏希は不思議そうな顔をしていたが、しぶしぶ納得した感じだった


しばらく歩いていくと

目的のスイーツ店が見えて来た


「姫花、見えて来たよ!!ね!大丈夫だったでしょ?」

と夏希は自信ありげに

「こういう直感とか勘みたいな?私、そういうの自信あるんだ」

と、言った

(いや…あの道を左って言ったの私なんだけどなぁ…)

姫花は苦笑いをした


スイーツ店に着き、飾ってあったメニュー表を見ていると


後ろを歩いていた女性たちの話し声が聞こえてきた

"ねぇ、聞いた?"

"向こうの道で、車が側溝にハマったらしいよ…"

"サイドブレーキのかけ忘れだってよ"

"あそこの道、少し下り坂になっているのよね~"

"や~怖いわね~"

"側溝でよかったわよ~"



その道とは、先程姫花たちが曲がろうとしていた道で…

姫花があの時感じたのは、コレだ。ったのだ

よく分からないけど、左に行った方が良いとそう思ったのだ


「姫花?」

夏希には女性たちの会話は聞こえていないようで…

コレにしようかな?と夏希がメニュー表を指さすと

「ううん。なんでもない」

姫花は苦笑いしながら…

「第六感って…」

と言いかけると

「姫花、今なにか言った?」


「ううん。言ってないよ!」

そう?と夏希は言うと

「良し!沢山歩いて来たことだし、今日は沢山スイーツを食べようね!」

おー!と気合いを入れ、姫花の手を取りお店に入って行った


(自分でもよく分からないけど…きっとコレが第六感なんじゃないかな…)

姫花は心の中で、そう呟いたのだった



END

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