徹底攻略神様wiki
春海水亭
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「あのさ、あのさ、あのさ、神様になって、ちやほやされたいから、攻略WIKI使おうと思うんだよね」
「
「まず、アタシってちやほやされ足りないじゃん」
「まぁ、ちやほやされないのは現代人の慢性的な病気だと言ってもいいけど」
「だから、アタシちやほや神殿が必要になるわけじゃん?」
「
「で、アタシが未来永劫ちやほやされるためには、神様になって神殿を作られる必要があるわけじゃん?」
「ん~……
「だからこの今日から君もなれる現人神攻略WIKIを使って神様になろうと思うんだけど、なにか質問ある?」
「質問しかないけど、とりあえず誰がこんなWIKI作ったんだってことで5W1Hがコンプリートされたわね……」
「どっかの企業だけど?」
「具体的に何がとは言えないけど、神様が企業WIKIに頼ったら終わりでしょ!」
「まっ、免罪符だってお金で売ってたんだから、神様になる方法だって広告費で見れてもいいでしょ」
「良くないから宗教改革が起こったんでしょ」
「まぁ、アタシは清濁併せ呑むタイプの神になる予定だから、そんなこと気にしないよ」
「清濁併せ呑むタイプなの……一番イヤなタイプの神様なんだけど」
「じゃ、一緒に神様やる?アタシ濁の方ガブガブするから、しいちゃん清い方ゴクゴク呑みなよ」
「濁オンリーなのは、最早只の邪神じゃん」
「まぁ、アタシの目的はちやほやされることだけだからさ、邪であることで願いが叶うというのならば、それはそれで構わないのさ……というわけで読んでみようか、攻略WIKI……ん~和式と洋式かぁ」
「和式と洋式?」
「あぁ、多神教か一神教か、どっちの神様になろうかなってことなんだけど」
「……多神教と一神教を和式と洋式で分けてる時点でもう信用出来ないんだけど!?」
「とりあえずは日本人だしやっぱ和式神様になっとこうかなぁ」
「言い方がトイレのそれ」
「えーっと、なる神様を決めたら……次読むページ、どれかなぁ、分かりづらいなぁ……あ、最強
「創世のルビがリセマラなの、ただただ最悪」
「Sランク、アムリタ……淤能碁呂島……ガイア……ぬわいえいるれいとほうてぃーぷ……まぁ、リセマラは後でいいか」
「後も何も、そもそもアンタは現人神になってちやほやされるのが目的なんでしょうが」
「アタシをチヤホヤする善き人だけの新世界を創造することでも結果としては同じになるからさ……」
「神にもなってないのに、もはや思想が偽神のそれ」
「初心者ガイド的なの……初心者ガイド的なの……迷える子羊を導く項目……これかな?」
「新約聖書じゃん」
「えーっと……神様になるには……神の試練を受ける……ん~~~試練はダメだね、アタシ前のテスト追試だったし、神様の試練なんて受けたら
「その
「神に見初められる……ん~~~、そもそも神様に見初められるぐらいの人間なら余裕でチヤホヤされてる気がするなぁ……こういうのじゃなくて、人間から勝手に神様になれる方法があればなぁ~~~」
「そんな方法あるわけ」
「あった」
「あるんだ」
「人間からの信仰を集めて神様になる……そもそも
「そんな方法あるわけ」
「あっちゃうんだなぁ~」
「あるんだ」
「簡単に神様になる方法!!第六感を用いて迷える子羊を導きまくる……結果:スカウトが来て簡単に神様になれる」
「急にワザップ!のテンション」
「第六感……これもダメだぁ~~!大体なんなのさ、第六感って」
「第六感っていうのは、五感以外の特殊な感覚のことよ」
「ダメダメ無い!無いよそんなもん!」
「いや、あるよ」
「あるんだ」
「例えば……」
言いかけた瞬間、
朝の準備をし、学校へと向かう。
教室に入ると、一目散に詩衣に駆け寄ってくる友人。
「あのさ、あのさ、あのさ――」
「神様になって、ちやほやされたいから、攻略WIKI使おうと思うとか?」
「えっ、何でわかったの?」
驚愕の表情を浮かべる友人を前に、詩衣は目の前の迷える子羊を導くかどうかを考える。
徹底攻略神様wiki 春海水亭 @teasugar3g
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