そして三月九日は、もっと身近にあった千佳の推し活なの。

大創 淳

第二回 お題は「推し活」……同日に起きた出来事。


 ――その日は三月九日。もう一つの出来事。推し活というお題の最終日を飾った。



 卒業式があった今日……


 その帰り道は、一家団欒。梨花りかと僕は並んで歩く。その後ろにパパとお母さん……


 コロナ禍でも、今日は特別なランチタイム。春風に乗って、明日へ繋がる今日くらいは不要不急とは無縁。素敵な思い出の一ページとなるから。二度と戻らない一時ひとときだから。


 一家団欒なだけに、入る食事処は家族亭。


 まだ寒さが残る時期だから、食すものは鍋焼きうどん。皆同じ……と、いうことは、家族の推しともいえるメニュー? それが本題ではないの。もっと身近なこと。


 僕がこの後、執筆すること。それ自体が『推し活』ということに気付いた。


 それはね、今すぐ隣に座っている梨花だったの。梨花もまた、僕と同じく、とある小説サイトの『書くと読む』でエッセイを執筆している作家……


 梨花のエッセイのファンとなった僕は、彼女を応援した。彼女の読専から始めた。最も身近な存在だったの。僕の双子のお姉ちゃん。そして僕も、エッセイを執筆して、推し活となった。つまりは、執筆することで推し活となったの……


 それに気づいたのが今日。


 つまりは、もう一つの三月九日なの。ご心配なく、今はまだ正午までには時間があるから、お昼が少し早かったから、執筆は充分に間に合うから、大丈夫大丈夫大丈夫……



 とある小説サイトの『書くと読む』


 書くことで推し活。読むことで更なる推し活。そこでは、誰でも推し活をしている。この度のお題、推し活は、このサイトの中で、すでに行われていたことに気付いたから。


 最後に気付いたから……


 今この時、そのことに対して執筆している。そしてこれからもまた、僕は書くと読むを続けてゆく。梨花もまた同じ。姉妹ともに走らせる筆。そして広げるネットワークだ。


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そして三月九日は、もっと身近にあった千佳の推し活なの。 大創 淳 @jun-0824

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