愛してるあなたを抱きたい

katsumi1979

第1話

僕はまだ恋愛経験のない高校生。クラスの奴らと、どんな女性が好みなのかを話し合った時だった。クラスの奴から、


「へーお前年増好み~?」


と、言われたがそれが僕の答えだった。


「そうだよ悪いかよ」

「考え直した方がいいぞお前。あんなやつよりいい女はたくさんいるぞ!」

「いいじゃんかよ別に!」


僕が言っている女性というのは数学担当の先生だ。確かに先生は見た目がきつそうで眼鏡もかけており、性格もきつそうな感じで歳だってきっと30代前半だろう。それでも僕は先生の事が好きなんだ。みんなに言っても冗談で聞き流されしまうけど

でも本気なんだ先生のこと・・・。

僕は毎回配られるプリントの端っこのほうにいつもこんなメッセージを残している。

『愛してるあなたを抱きたい』

そのメッセージはもう10枚以上にも及んでいた。

そしてついに放課後夕方頃、生徒指導室へくるよう僕は呼び出されてしまった。

 

◆◆◆


「あなたいったいこれはどういうつもり? 提出物のこの落書きは何?!」

先生は机を勢いよく叩いた。


「だいたいこんな事をして何が楽しいの?

先生を馬鹿にするのもいい加減にしなさい!」


僕はその言葉から反論がでず、ただ下を向いているだけだった。


「何とか言いなさいよ!」


僕はその勢いある言葉にかられ、思い切って先生に告白した。


「僕は先生のこと本気で好きなんです・・・」


すると先生からの強烈なビンタが僕の頬に当たり仰向け状態に倒れてしまった。そして先生は僕の腹に乗っかり、馬乗り状態になってこう言った。


「そんなこと・・・そんなことかけらも思ってないくせに!」


先生は涙ぐみながらそう言った。そうだ、先生にはとてつもない深い傷を負った

過去があったことを僕は思いだした。先生には壮絶ともいえる過去が・・・。


◆◆◆


あれは昨年の夏休み前だった。先生と男子生徒との関係が恋人じゃないかと

噂されていた時だった。あのときの先生の顔は幸せそのものだったが

ところがある日、僕は先生とその男子生徒が2人きりで話している現場を

偶然目撃した。先生は本気でその男子生徒のことを好きだったみたいだけど

男子生徒のほうは遊びで、それも身体目当てだけのつき合いだったみたいだ。

怒った先生は男子生徒に殴ったみたいだが、それからすぐにその男子生徒が仲間を連れ、先生をレイプしたという驚愕な事実を僕は知っている。


あの時、先生を助けたかったが、自分の存在を男子生徒らに見つかるのが

怖かったため助けられず、見過ごす結果となった。

自分の助けられなかった愚かさに反省し、僕はそれから先生を守って

やりたいと思う気持ちが、いつしか恋心に生まれ変わった・・・。


そして先生は口調を荒げこう言った。 


「全く笑わせないでよ! あんたの年で恋だの愛だのと分かったような

口を叩かないで! あんたも私の体を舐め回すように眺めているただのオスよ!」


「そ・・・そんなつもりは・・」

「いいえそんなことはないわ!」


僕が必死で弁解しても先生には一切通じなかった。そして先生の怒号は続く


「女だったらただやりたいだけ!射精したいだけのただのオス!あんたも他の男もすべてそう!うまい話術で誘い私をその気にさせ、そして犯す!ケダモノとしかいいようがない!」


「そんな・・・」


先生の心の傷はあの時のままで全然、癒されていなかったんだ。


◆◆◆


すると突然馬乗りになってる状態から先生は僕の顔に近づいてきた。

「ねぇ?抱きたい・・・?あんたもどうせ射精したいんでしょ?いいわさせてあげるわ」

と、優しく先生は言う。けれども次の瞬間、先生の顔つきが変わり僕を殴りそして力強くこう言った。


「お前のここ引きちぎってやるよ!擦り切れろ!そして人を愛すことのバカバカしさを教えてやる!」


そして僕はなんと先生に無理矢理服を脱がされ、裸になってしまった。でも僕は涙ぐみながらも耐え、これで先生が救えるなら・・・という気持ちで罵声を浴びられ股間から血が出てしまう事態になりながらも我慢して先生の成すがままにされた。


そう、僕はあの時は先生を助けられなかった。いや、助けられなかったのではなくその場を見過ごしたんだ。

その時の先生がレイプされた心の傷に比べれば今の僕がやられていることはその時の報いだ。助けていればこんな風に先生はならなかったかもしれない。そして今先生の傷が癒されていないのなら僕をレイプするなり好きにして傷を治せばいいと思う。


「なんで・・・なんで抵抗しないのよ!」

「言ったでしょ。僕は先生のこと好きだから・・・」


そう言っても先生には通じず、ひたすら殴られるだけだった。

もうどれくらい殴られたかな。あざはできたかな腫れたかな。そんな事を気にしてはいられなかった。だって先生は今はもう人を愛することを放棄しているんだ。でもここで誰かが先生に愛を再び教えないと先生は一生、愛を放棄したまま人生を終えてしまうんだ。だから僕がこうやって身体を張ってでも、先生に愛を教えてやるつもりだ。


一通りはやられた。殴られた、痣もできた、身も服もボロボロそして強制的に何発も射精させられ、かじられた。すごく痛く血も出たでも僕は耐えた。 

そして時が流れ、先生もようやく馬乗りをやめ、壁に身を寄せた。お互い心身ボロボロになって先生は突然泣き出した。


「これで・・・私もあいつらと同じクズだわ・・・ごめんなさいね。こんな目に遭わせて・・・。先生ねもうどうでもいいのよ。あなたの好きにしていいわ。ご両親側にも学校側にも訴えでればいいわ」


僕は先生のその顔をみて本当の素が見えたような気がする。今日の一件で傷は完全には完治しなくとも少し癒えたんじゃないかと思った。僕は先生に正面から優しく抱きしめられた。


「ごめんね」

 

泣きながら言ったその先生の言葉は僕の心にも響いた。


◆◆◆


次の日僕は両親にも学校にも訴えず、先生はまたいつもの教壇にいる。あの時の出来事が何もなかったように授業を進める。

そして僕はまたいつものようにプリントの端っこにメッセージを書き込んで提出した。


『愛してるあなたを抱きたい』


僕はまた先生に呼び出された。今度はレイプのような形ではなく先生は優しく僕の事を抱いてくれた。先生の傷はもう大丈夫そうだ。

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