第15話 エピローグ

私は……認知症だろうが、


倒れてしまおうが、よく

せっちゃんに……伝えていた。



【せっちゃん。産んでくれて

   ありがとうね?】



せっちゃんは、微笑むだけで


何も言わない。



大変だけど、生きてて

良かったな?と……想える様に

慣れたよ?



亡き父も、せっちゃんも


私の小さい頃から


たくさんの教えがあった。




【連帯保証人には……

  なっては、行けないよ!

    必ず。】


これは、せっちゃんの親が

連帯保証人になり。苦労した

からだ。




【人生とは……苦しみばかり

   楽しい事は一瞬だ。

だからこそ、人生を頑張れる

  モノだ……!!】



今なら、分かる。




亡き父や、また、せっちゃん

が……


私達に教訓をたくさん

残してくれた……。



伊勢湾台風の時の話しも、

してくれたね?



東海豪雨災害でも、苦労した

よね?



せっちゃんは……あわてんぼ

さんで、いつもこんな事を


私に……話していた。




【あんた、自分の人生に……

起こった事を、本にすれば?】



せっちゃんの頭の中には、



きっと、黒柳徹子さんの本


《窓際のトットちゃん》

をイメージしていたのでは……?



と……何となく思える。




せっちゃん。



育ててくれて。ありがとう。



産んでくれて。ありがとう。





私の人生は、決して楽じゃ

なかったけど……




巡り会えて、楽しかったよ。





天国で……お父さんと



幸せに……過ごして下さい。


そのうち私も、行くからね?







~ゆりかごの中には、

    せっちゃんが居た。~









《終》

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ゆりかごのせっちゃん たから聖 @342224

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