会場散策(35、66、71、88、91、92、94、100、108、114、115、116、126:風鈴さん)



 ここはクリエイティブな物書きと、それをこよなく愛する読者さんが住んでいる国『カクヨーム王国』である。


 『カクヨーム王国』では、それぞれのカクヨムさんたちが、それぞれの本屋さんを持っている。その本屋さんでは、なんとその店主のカクヨムさん達が書いたお話のアトラクションに、ほぼほぼ無料で参加できるのであーる。


 さてさて、本日も早速、和響わおんとやらを覗き見してみよう。自主企画の参加期間も終了し、参加者さんの紹介をはやくしたいと思いつつも、自作の小説にうつつを抜かし、全然紹介ができてないようだ。


「自主企画の期間終了してるってばよ!143作品もご参加いただき、誠にありがとうございます!ささ、急いでイベント会場にいかねば!自主企画【戦争のない平和な世界になりますようにと、優しい「祈り」を込めて書いた作品募集します!】https://kakuyomu.jp/user_events/16816927861270086890】へレッツラゴー!」


 大変便利な妄想世界、あっという間にカラフルポップなイベント会場に到着した。空には虹がかかり、その上を日傘をさして歩く、……。あれは、顔文字だろうか?


「おお! すげー! あの虹の上を歩いているのは、もしや!いつもイベント会場に遊びにきてくれる、山岡咲美さん(https://kakuyomu.jp/users/sakumi/works)とこの顔文字くんでは!♪( ´θ`)ノ顔文字が手に日傘を持って歩いているぅ!めっちゃ面白いんだよね!山岡さん、自作の顔文字くんたちがわちゃわちゃしてて!そうそう、これだこれ、もしご興味のある方は是非!ってやつだよね!


【( ・∇・)「顔文字くん!」 作者: 山岡咲美さん https://kakuyomu.jp/works/16816452219424251083


久しぶりに行ってみたらば、まだ最新話出てなかったけど、もう大爆笑だから楽しみに続きを待っていよっと」


 やはり虹の上を日傘をさして歩いていたのは、顔文字だったようだ。メガネをかけた顔文字に、猫に、クマ、いろんな顔文字が楽しそうに虹の橋を渡っている。なんでもありな国、それがカクヨーム王国なのだ。


「さてと、では早速今日の方は、えっと、エントリーナンバー35番の人だねって、!!!風鈴ちゃんじゃないかっ! 風鈴ちゃんといえば、カクヨーム王国内での私の大親友! だと私は思っている、めっちゃ仲良しのカクヨムさんなんだよね。って、おいおい、風ちゃんこんなにいっぱいイベント会場に出店してくれてたんだね!涙出てくるわぁ。全部全部、いでよ!風鈴ちゃんの作品群!」


 和響が声をあげると、目の前に風鈴さんが自主企画に参加してくれた作品群がホログラムとなって現れた。なんと、13作品もある。それもそのはず、KAC期間中は、和響と一緒に全ての作品に「平和と祈り」を込めて執筆していたのであるから。


「さすが、こうしてみると、圧巻の作品群だね! もう!大好き風ちゃん! 参加作品の順番に整列してもらおっかな。一列に下に並んでね!」


 一列に下に並んでと言う表現に戸惑いながらも、風鈴さんの素晴らしい作品の数々が一列に下に並んだ。↓もしかして縦読みの人は、横に並んだのかもしれないが、そこはひとまず置いておこう。



35)【サイリウムの海(アニバチャンプ②推し活) 作者:風鈴】

https://kakuyomu.jp/works/16816927861300715897


66)【誰がために機銃を担ぐ(KAC2022:③第6感)  作者:風鈴】

https://kakuyomu.jp/works/16816927861467609951


71)【ザ・バイブ!(KAC2022:④お笑い/コメディ) 作者:風鈴】

https://kakuyomu.jp/works/16816927861523901615


88)【宇宙(そら)からの帰還(KAC2022:⑤88歳) 作者:風鈴】

https://kakuyomu.jp/works/16816927861601739413


91)【ブルーム―ン(KAC2022:⑥焼き鳥)  作者:風鈴】

https://kakuyomu.jp/works/16816927861672644499


92)【桜の前には梅が咲く(アニバチャンピオン:①二刀流)  作者:風鈴】

https://kakuyomu.jp/works/16816927861267885618


94)【雪についた足跡をたどってみたら・・・・ 作者:風鈴】

https://kakuyomu.jp/works/16816927859692020641


100)【宇宙からの帰還Ⅱ(KAC2022:⑦出会いと別れ)作者:風鈴】

https://kakuyomu.jp/works/16816927861707201481


108)【片想いには、猫の手を!(KAC2022:⑨猫の手を借りた結果)

作者:風鈴】

https://kakuyomu.jp/works/16816927861853496704


114)【グッドフライデー(KAC2022:⑩真夜中) 作者:風鈴】

https://kakuyomu.jp/works/16816927861935543541


115)【アラシを呼ぶ日記(KAC2022:⑪日記) 作者:風鈴】

https://kakuyomu.jp/works/16816927861995042796


116)【片想いから始まるファンタジーがあってもいいじゃないか!~~幼馴染をはじめ、誰からも拒絶され病んだオレが勇者となり、苦難を乗り越え世界を守って、マジメに真摯に勇者ハーレムへ突き進む物語 作者:風鈴】

https://kakuyomu.jp/works/16816700426177182738


126)【幼馴染にフラれ転生したら、勇者になったけど裏切られ続けるが、絶対後悔させてやる! 作者: 風鈴】

https://kakuyomu.jp/works/16816452218348830162



「おおお! ずらっと並んだね! そうそう、風ちゃんから全部紹介しなくていいからね! なんなら紹介なしでもいいしね!って言われてたんだった。んなことできませんって。でも、そだな、私のこれが好きを紹介させてもらえたら嬉しいな♪まずはKAC作品からだよねぇ。そだなそだな、うん、どれもこれも面白いけど、これが一番好きだったから、


66)【誰がために機銃を担ぐ(KAC2022:③第6感)  作者:風鈴 https://kakuyomu.jp/works/16816927861467609951


に行ってみるか。ポチッとな!」


 リアル現実ワールドでマウスなるものをクリックすると、カクヨーム王国の世界の和響は瞬くような光に包まれ、「うおー!眩しいぞー!」と声を上げながら目を手で覆った。その間に舞台転換である。今日は何やら顔作業で、先ほど虹の上を歩いていた顔文字くんたちがえっちらおっちら重たそうに和響を運んでくれているようだ。大丈夫だろうか。顔は、潰れてしまわないだろうか。などと思っていたらあっという間に、風鈴さんの物語の中まで運んでくれた。なかなか力持ちの顔文字くんたちである。


 ᕦ(ò_óˇ)ᕤ「僕たちがんばった!」ᕦ(ò_óˇ)ᕤ


「ふう、なんか誰かに担がれていたような移動方法だと思ったら、顔文字くんたちだったんだね!ありがとう! さてと。って、ここはどこだ!? 」


 和響の今いる場所は、どうやら森の中。ライフルを持った人が真剣な眼差しで何かを狙っているのが見える。和響は、身をかがめ、枝を手ではらいながらその人に近づいた。迷彩服を着ているから、どこかの軍隊の兵士だろうか。


「あのぉ」


「しっ! 静かに! 集中が切れますから」


「あ、すいません」


「もうすぐあそこのシェルターから標的が出てくるんです」


「そ、そうなんですか!?」


「しっ! 声が大きいですよ、おばさん」


「おばっ……。でも、はい、静かにします……」


 和響は、その兵士の隣で身をかがめ、同じようにシェルターの入り口付近を見つめる。と、その時、上空で軍用ヘリが飛んでくるのが見えた。


「む、あれは……」


「ここから物語が動くので、おばさんはそこでじっくりみててください」


 兵士にそう言われ、身をかがめてそこから先の一部始終を見守る和響。兵士の名前は、二条達也。ネタバレになるのでいえないが、愛する恋人、二宮幸も同じ自衛隊だった。どうやらその彼女の身に危険が迫ることを先ほど緊急連絡でもらったようだった。二条達也の心の声が、和響にも聞こえるのか、小さな声で憤りを吐き出している。


「うん、うん、そうだよ、いったい誰のための戦争なんだよ!このお話はフィクションだけど、でもでも、日本だって何年か後には巻き込まれているかもしれないよね。そういう危機感を感じながら日々私、ニュース見てる。うん、うん、本当、二条くんの言ってる通りだよ。でも、それでも戦うんだね……。悲しいよ」


 物語のエンディングロールが流れるのを見届けた和響は、ぎゅっと涙を拭い、手を合わせ、目を閉じた。


――こんな、誰かの大切なひとを殺すような、そんなことあってはいけないんだって。どうか、お二人がまた会えますように。


 長い長いお祈りの後、和響が目を開けると、イベント会場のフードエリアに座っていた。赤いチェックのテーブルクロスが敷かれたまあるいテーブルには、美味しそうな天ぷらに、カレー、シチューに、餃子が乗っている。周りの人たちも、美味しそうなご飯を楽しそうに食べている。ここは、さっきの世界とは真逆に存在する、平和で普通の日常があるようだと、和響は思った。


「普通でいいんだよね。普通なことが幸せなことなんだよね。当たり前って思ったらそれまでだけど、でも、当たり前の、普通の日常が一番平和だよ」


 そう言って、テーブルに乗っている美味しそうなご飯をもりもりと食べ始めた。このメニューは、今、風鈴さんが参加している関川二尋さんの企画、


【ハーフ&ハーフ2 ~飯テロ編~ 作者 関川 二尋さん https://kakuyomu.jp/works/16816927862435116127


でお題に出ているメニューのようだ。まだハンバーグとラーメンとお茶漬けもあるようだが、お腹に入るのだろうか。体重が心配である。


「どれも美味しいぞー! 風ちゃーん!」


 世界平和は家庭からと言うが、本当にそうだと思う和響なのであった。と、そんな本日はそろそろこの辺で。







 戦争のない世界、戦争のない未来を私たち大人は作る義務があるのではないか。そう思いながらも、自分にいったい何ができるのだろうかと思ってしまいます。日々流れるニュースにもだんだん免疫ができてきて、ロシア侵攻が始まった二月よりも、平気でニュースを見ているような自分を時々感じます。


 でも、戦争は普通じゃない。

 ニュースで見ている映像はエンタメではなくリアルで、そこには誰かの愛する人がいます。


 日々の生活に追われながらも、忘れてはいけないと、思うのでした。




 お亡くなりになられた方々へ。

 平和への祈りを込めて。














――黙祷











戦争のない世界を望んでいます。




 



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