美来が見つめる未来!

主人公の美来は母の愛情を受けられずに育ちます。
切ない程、頑張る美来。ネグレクト、暴力…。
それなのに弟にはバケツをひっくり返したような愛情が、いつでもジャバジャバと降り注がれる。
なぜ…? 美来は心の中で数えきれないほど、答えのない質問を繰り返したにちがいありません。

食べるということは生きること。そして一緒に食事をすることは、一番本能的に喜びを共有することなのだと思います。
母から遠く離れても、新しい人間関係を築いても、美来が失ってしまったものは、いつまでも美来の心を傷つけ、誰かと信頼を築くことを妨げ、チャレンジから遠ざけ…、繰り返し繰り返し未来を奪おうとするのです。

時に心の棘をむき出しにしながらも、美来が自分を守ろうとし、人を信じようとし、未来をつかもうとあがく姿はとてもけなげです。
強い瞳で生きようとする美来を、祖母や友達、新しい人間関係が支えます。
美来を巻き込んだ中学生達の楽しいチャレンジは、大人の心も揺さぶります!
美来がその強い瞳で選ぶ未来には、やはり彼女の負けん気にあふれていると私は思うのです…。