ライフルは効くだろ…さすがに
この世界において妖怪、それは国家指定の害獣。
とあるウイルスが蔓延した原因。それが妖怪だった。
たったそれだけの理由で害獣認定されたのだ。
それほどそのウイルスが猛威を振るったのだが、
その妖怪を倒したのは人々に忘れ去られた存在、「陰陽師」
だった。
時の総理は陰陽省を設立し、妖怪を害獣認定したのだ。
「ふあぁ……?」
「やっと起きたか?」
何かがおかしい。たしか銃で撃たれて…
「俺は、死んだんだな…」
「たわけっ!!」
頬に強い痛みが走る。
「いってぇなー!!」
起き上がるとそこには、昨日の金髪の少女が座っていた。
しかし、よく見なくても人でないことがわかる。
頭の上にはとがった耳のようなもの、尻のほうにはふさふさした尻尾が九本
それが和服を着て正座している。
妖狐、それも九尾だ。
妖怪の知識はそこそこある。
妖狐は長い年月をかけ妖力を増やし、尾が裂け最終的には九本になる。
こいつの尻尾も九本。気の遠くなるような年月を過ごしてきたのだろう。
「貴様死んだと思いすぎじゃ。」
「はあ…?」
そして俺は思った。
「こいつ誰っ⁉そしてここどこ⁉」
あ、声にでちゃった。
「わらわの名前か?玉藻の前と言えば分かるじゃろう。そしてここは…」
「玉藻の前っ⁉」
大声で叫ぶ。
人に化け、時の上皇の寵愛を受けるが、上皇が病に侵される。しかしその原因が玉藻の前だと陰陽師に見破られ、逃亡。だが那須野で見つかり討伐される。
死ぬ際に後に殺傷石と呼ばれる石となり、硫化水素やら亜硫酸ガスやらを吐き出しまくるも玄翁という人に破壊され、全国各地へ…まさか⁉
「そのとうり、そのうちの一つがわらわなのじゃさて、何かわらわを呼ぶときの名前を付けるがいい」
「は、いや君玉藻の前って名前が…」
「わらわはあくまでかけら、本体とは違う。」
は…?
「中国では妲己、日本では玉藻の前と呼ばれておったが、それは割れる前の話。
だから、貴様に何か名前を付けてもらうというわけじゃ。」
………
「保留しとくよ、いい名前が思いつかない。」
「そうか、出来るだけ早くするがよいぞ」
「はぁ…ってゆうかここどこだよ⁉」
「どこかの山の山小屋の中。」
そんな中、一人の少年が入って来る。
「あ、おばあちゃん!!おじちゃん起きたんだ!!」
………俺がおじちゃんだと⁉
「狸坊主、お姉さまと呼ぶがよいぞ」
そう言った玉藻の前の顔は暗黒の微笑をしていた。
そして狸坊主と言ったよね…
こいつがあの飛び出し狸⁉
「こいつが、あの子狸⁉」
「そうじゃ、わらわの姿を変化させる妖術で姿を変えておるのじゃ。」
「はあ…」
その時だった
「直ちに出てきなさい!!あなたたちは包囲されています!!」
きぃぃぃぃん
「なんじゃ、奴らは⁉」
「警察機動隊、現代の武士のような奴だよ!くそっ、前から目をつけられていたが、こいつらが動くとはっ!!」
窓から覗く、7人ほどの防弾チョッキ、ヘルメットを装備し、ライオットシールドを構え、小銃をもった機動隊員が山小屋を包囲している。逃げ場はなさそうだ。
バゴン!!
「ほほう、わらわに盾突くとは、いい度胸じゃのう…?」
あいっつ!!
どうやらあのバカが扉をぶち壊し機動隊の前に飛び出したようだ
俺も近くに行く
「馬鹿やろ!!とにかく、先制攻撃だけはするなよ、目的を果たすことが大変になる!!」
「わかっておる。どうやら突然の登場に驚いて上司に相談しているようじゃぞ?下がっておれ、食べるとは言ったが死体は食いとうない。」
「わ、わかった。」
俺は下がってあの子狸と出来るだけ安全な場所に隠れる。
「了解した。」
「ほほう?何がじゃ?現代版武士?」
「我々の任務は国民を守ること。お前は妖怪のようだが、妖怪は害獣。国民を危険にさらす。
上からの命令が下った。駆除…とな!!」
「面白い!!その妖怪が害獣だ、任務だ、駆除だ、何のことかは知らんがな!!」
続く
三話 公開日は未定
ああああああああああああああああああああああああああああああっ!!
もっとうまく書きたい!!
九尾と青年のお話(仮) @blueJ
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