猫が主人公の時点で、猫が好きな人は興味を持ってしまう。
着眼点がいい。
猫には猫の、料理屋の親分には親分の考えがあって、やり取りの齟齬が面白さを生んでいる。
人間にも、言葉は通じないのに話が通じない人がいる。
他人の意見を受け入れないか、語彙力が乏しく語句への知識がないのか。
自分の意見を受け入れてもらえると甘えているのか。
猫と親分とのやりとりから考えるに、それぞれの思惑で話しているから意思が通じないのだろう。
なにはともあれ、ご飯にありつくためにおかしなあだ名を我慢するくらいの寛大さを持ち合わせるのが、生きる上でも大切な処世術なのかもしれない。
今後の展開がたのしみである。