もー ! もー ! もー !

るしあん @猫部

🙀😼😾😿😻😽😹😸😺🐱

第1話


私達、ここら辺の野良猫には あるうわさがある。


『 とある料理屋に行くと『ご飯 』が貰える 』


と、言っても皆で押し掛けるのは、この辺りのボス猫『にゃん太郎 』に禁止されている。


だけど、子猫が生まれそうに成っていた私は優先して貰った。


にゃん太郎親分に連れられて料理屋に着くと、親分が声をかけた。


「ニャォ~ン ニャォ~ン ニャォ~ン ! ( おっちゃん、ご飯をちょうだいな !)」


そうすると、中から人間の男の人が出てきた。


「 なんだ、にゃん太郎………一緒に居るのは、彼女かぁ~

やるねぇ~ ………彼女の分も『ご飯 』が欲しいのか ?

ちょっと、待っていろな 」


そう言ってな中に引っ込んだけど………


「 ニャァ ニャァ ニャァ !( 違うわ! 私の旦那は、もっと良い男よ。 誤解よ ! )」


「 ウニャァ~ !( ヒドイ、せっかく連れて来てやったのに !)」



人間の男………おっちゃんが『ご飯 』を持って出てきた。


「 なんだ なんだ、にゃん太郎

『 ラブラブ 』なのを、俺に見せつけているのか ?

しょうがない奴だなぁ~……ほら、『ご飯 』だぞ !

ちゃんと、彼女に優先させるんだぞ 」



「「 ニャォ~ン ! ((誤解だぁー ! ))」」



─── ─── ─── ─── ─── ─── ───


私達が『ご飯 』を食べている間に、おっちゃんが私の家を

縁側えんがわの下に造ってくれた。(発泡スチロール製)

ご飯を食べ終えた私は、さっそく『その家』をのぞいて見た。

『 家 』の中には、古いタオルが引いてあった。

うん、ここなら『 出産 』するのに問題ないわね。


私が一度『 家 』の中に入り、おっちゃんにお礼を言ったわ

礼儀は大事だもんね。


「 ニャォ~ン 。( 気に入ったわ、ありがとう …おっちゃん !)」



「 ……………牛柄うしがらだから、今日からお前は『 ウッシー 』だな ! 」


「 ニャ ニャ ニャ ニャォ~ン 、(そっ そっ そっ それってウッシー私の名前なの ? 」



「 なんだぁ~ 。 そんなに嬉しいか『ウッシー ! 』

可愛い名前だろう 」


「ニャ ニャ ニャ ニャ ニャォ~ン ニャォ~ン

( もー ! もー ! もー ! なんて『センス』をしているのよぉー !)」



「 そうか そうか そんなに嬉しいか

名前をつけるのは得意なんだよ、俺 」


「ニャ ニャ ニャ ニャ ニャァ ニャァ ニャァ

( 良い名前じゃないか『 ウッシー 』、俺の『にゃん太郎』に負けないくらい良い名前だな。流石、おっちゃんだ)


にゃん太郎親分が、笑いながら言っている。


「 ウニャァ ニャァ ニャ ニャ ニャ !( はかったなぁー !親分。こうなるのわかっていたんだろう ! 」


親分は笑いながら去っていった。


うぅぅ お世話になるからには『名前ウッシー』くらいは我慢するしかないか………ハァ~。


その後、私は 無事に 四匹の子猫を産んだのだった。


………感謝はしているのよ、だけど………



「 ほら『 ウッシー ! 』ご飯を いっぱい食べて赤ちゃんの面倒をみるんだぞ」


「ニャ ニャ ニャ ニャ ニャォ~ン ニャォ~ン !

(もー ! もー ! もー ! こんなにお世話に成っていたら文句言えないじゃないの ! )」


優しそうに見つめる、おっちゃんに私の言葉は通じなかった……………トホホホホホ。




※作者より



続編になる物語


にゃん太郎の憂鬱 《ゆううつ》


の連載が始まりました。

不定期更新ですが、よろしければ読んで頂くと嬉しいです。


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