四天王

未結式

第1話 四天王

A「ふふふふ、勇者の襲撃を受けたが何とか、死んでいると思わせて身を隠していたのだが、もういいだろう」

A「今日は週に一回の四天王の会合だ、いきなり現れて驚かせてやろう」



A「ふははははははははは! 四天王諸君! 私は帰ってきた!」



B「え、嘘」

C「まじか」

D「えー」

BCD「…………」





BCD「ごめん、死んだと思って次の四天王選んじゃった」

E「…………」




A「はあああああああああああああああああああ⁉ まだ七日だぞ! 早すぎるだろ!」

B「いや、だって死んだって聞いたから、じゃあ次の四天王決めないとなって」

C「そうそう」

A「リカバリーが速いな!」

B「お前の国葬の準備中には次の候補決めてたしな」

A「せめて一日は悲しめよ!」

B「というかお前も悪いぞ! お前が四天王の中で一番強いのに最初にやられやがって! 残された俺たちの絶望も考えてみろ! 何だお前季節の野草を取りに行ってたら襲撃されたとか、頭湧いてんのか! 部下にとり行かせろよ!」

C「そーだそーだ!」

A「うるせえ! 目利きは俺じゃないとできないんだよ!」

C「おー確かに一理ある!」

AB「Cさっきから五月蠅い!」

A「というかさっきから、見慣れない奴がいるんだけど、こいつが俺の後釜?」

E「あ、はい新しい北の四天王のEです」

A「あ、北の四天王のAです」

E「……」

A「……」

E「何か、すみません」

A「気まずっ!」

B「お前ら、同じ北の四天王同士仲良くしろよ」

A「考えたことあるか! 同僚に特に悲しまれずに自分の後釜を速攻で決められた男となんか出世したと思ったら前の奴が帰ってきて、自分のレゾンデートルが危うい奴の気持ちが!」

B「そんな複雑な気持ちわかるか! 」

E「あ、あの自分は別にアイデンティティが脅かされてるとは思わないので、元々分不相応な役職ですので」

B「めっちゃ気を使われている……」

A「Eはごめん、ひたすらごめん、というか、なんでさっきからDは黙っているんだ」

D「……」

A「そういえば、山菜の食べごろだと教えてきたのはお前だったよな、あと能力で勇者の監視もしてたよな」

D「……」

A「で、順番的にはDが最初に勇者と当たるはずだったよな」

D「いや、勇者が無茶苦茶強くなってたから、俺じゃ勝てないって思ったから、Aに倒してもらおうと思って」

A「このやろう!」

D「だけど勇者が思った以上に強くなっちゃっててさビビった」

A「で、俺が倒された」

D「うん、もうだめだと思ったから、みんな必死に選んだよね、次の鉄砲だ……四天王」

A「もうほとんど鉄砲玉って言ってるじゃねーか! 見ろ! Eがショック受けてるじゃねーか!」

E「鉄砲玉、そうですよね……」

A「大丈夫だって、俺の後釜に選ばれたんだから自信持て!」

C「そんなことよりさー、みんなで勇者をどうするか考えようぜ」

AB「「Cは黙って……いやお前たまにはいいこと言うな」」

C「じゃあ背の順で勇者に挑むってことで」

A「お前馬鹿と賢者の間を反復横跳びしてんのか」

C「じゃあとりあえず、並んでー」

B「こいつ呪言で無理矢理背比べさせようとしている!」

C「順番的にDBECAだね」

A「……なかなかないな四天王が一列に並んでいるなんて」



 その時会議実の扉が開いた!



?「四天王! 覚悟!」

DBECA「貴様、勇者!」

勇者「くらえ!」

DBECA「ぐああああああああああああ!」



 悪魔四天王ABCDEは縦に並んでいることを串刺しにされて死にました。


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四天王 未結式 @shikimiyu

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