第5話 本音が流れて口の外。

僕は日がたつごとに好きになっているんだろうなと自覚していた。


その日も、変わらず話していて、僕は少し変だったんだと思う。

僕は付き合っているのにもかかわらず、

好きだった、だけど、本音を押し殺していれば、

優しいだけの友達で居れると思ってた。


テスト期間の夜に、

「めっちゃ目合うね」

これ以上好きになりたくなくて、

これ以上好きになってしまったら、戻れなくなる気がして。

「微笑まれると弱いからさ~」


「だからあんまり微笑まないでほしいな」


そんなことを言って逃げたかった。

「好きになったら困るから。」


いつしか本音が止まらなくなって、漏れ出ていた。

それでも、嫌われることなくて、

心配してくれたり、嬉しいっていってくれたり。

その優しさが僕を好きにさせて、

僕は苦しさが増す、

両方どっちもなんて、本来はなくて

どっちか片方だけなんて、最初からわかってたのに。

どっちも大切すぎて、僕には選べない。


好きだなんて、ホルモンの化学反応の一端で

恋愛なんて、生物的な子孫繁栄のための動作で

知っていても、色んな感情がごちゃ混ぜになって

今はちょっと忘れたい。疲れすぎたから。

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愛と恋の狭間で @sigusa

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