第4話 放課後。

僕は理系だから、みんなにテスト前はよく化学を教えている。

幸か不幸かSさんに放課後、化学を教えることになった。

僕はその日、彼女を正門まで送り届ける約束をしていたから、

彼女を教室まで迎えに行った、彼女は早退していた

落ち込んだと同時に少しほっとした自分がいた、

そんな自分に、罪悪感を抱きつつも。

化学を教えるために教室に戻った。


理系を選択するようでモルが分からないとこの先が詰むからと思って、

教えようと思った、

正直楽しくて、これを書いている今もまたあったらいいのになんて

思ったりしている。


距離が思ったより近くて、だけど浮かれないように、

そんな気持ちの矛盾を抱えながら

ドキドキを抑えながら、まじめに教えていた。


だけど、結局90手前くらいの点数が取れたようで安心した。


自分はいつも提出物がギリギリなのに化学なんて教えて、

彼女には教えてないくせして

彼女じゃない人には化学を教えたりして、

徹夜で提出物終わらせながら、

「なーにやってだかなぁ」とつぶやいた。

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