第34話 ヴィルフィールは激怒する
「くそっ!!!俺とミスティアが友達だと!?俺がどんな思いでここまでやってきたか分かってんのか!!?」
ミスティアから言われた言葉の衝撃で、机を叩く。
思わず素の口調になってしまったが、そんなことは今気にならなかった。
そして、衝動的に叩いてしまったその机は壊れるのではなく、どんどん劣化していき、やがて腐り落ちてしまった。
机の寿命を知らないうちに奪っていたらしい。
少し冷静になろうとして、またミスティアのあの言葉が頭に浮かぶ。
『ただの友達ですわ』
そしてまたイライラしてきてしまった。
ミスティアは自分のつがいだ。ただ、それだけである。
今恋人というわけではないし、逆に二人の繋がりはつがいというところと7賢者というところだけ。不安になるのも仕方のないことだ。
「あー。クッソ…。ミスティアめ……。戻ったら覚えとけよ…」
ヴィルフィールは飲み込みきれない怒りを抱え、そう呟いた。
戻ってきたら必ずミスティアを7賢者の呪いで呪ってやる。そう決めて。
怠惰の伯爵令嬢は、怠惰な生活を送りたい! 月 日向 @irohakaguya
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