谷川さんちのバレンタインのお話。
恋愛色が強くなくコメディテンポで楽しく読める面、そして一番はその心模様が魅力だと思いました。
現実の恋愛では咄嗟に言葉に出なかった、態度に示せなかったような勇気のいる行動。誰しも一度はそんな瞬間があったのではないでしょうか。
そんな歯痒さを、この物語はキャラクターの心と、言葉、行動で描き出し、ほっこりと読み手に伝えてくれます。
そしてそれだけに留まらず迎える素敵なエンディング。
読み手の心を昇華させてくれたり満足感を与えてくれる、創作の良さをしっかりと味わえる作品だと感じました。
どうやら「谷川さんち」は日常編がアップされているようです。来年のバレンタインまでヤキモキしちゃうと思っていた所にこれは朗報!
皆さんも彼らの「これから」に触れてみませんか? きっと温かく優しい気持ちになれる筈です。
谷川さんちの仲の良い兄妹が、とある一大イベントのために、チョコレートを作るお話である。因みに、ジャンルは『ラブコメ』である。
この時期、このイベントのためにがんばった女の子は、たくさんいるはず……。作り方に一喜一憂しながらも、その溶かしたチョコに込めるのは、たくさんの『大好き♡』な気持ち……のはずである。
しかし、この物語の女の子が、そこに込めたのは……?
チョコ作りは溶かして固める、だけではなかったのか……?
妹のマジな想いとガチな光景に、兄が見るに見かねて手伝うのだが……。
チョコに込める意味は、お互い間違えてはいないのに、それを語る、ふたりのズレた想いがおもしろい!
そして、兄が手伝ってしまった妹のチョコが、更なる波乱を巻き起こそうとは、読んだあなたにしかわからない……。