光と闇は、本当に敵対する関係のものだろうか。

光と闇、明と暗。一見対極にある二つの要素。
だが、それらは本当に、敵対する位置にあるものだろうか。本当はもっと複雑に混じり合い、容易には分離できないものではないだろうか。
この物語は、そんな「光」と「闇」の本質を見つめる、大変深く濃い味わいの物語です。

最愛の妹を失った残酷な過去を持つ主人公、レイル。彼は妹をこの世に蘇らせたいという強烈な願いのままに、闇を司る神と契約を交わしてしまいます。自らの左目と引き換えに、強大な力を持つ剣を手にしたことが、その契約の証でした。
闇を取り込む危険な力を持つ剣を手にしながらも、レイルはその力を「光」のために使うことができると、聖光騎士団エスカルラータ隊長ヴァールハイトは彼を見込み、エスカルラータ隊の隊員に迎えますが——。

光と闇が衝突し、鬩ぎ合う。ともすれば闇が世界を覆いそうになる不穏な気配は、読み手をゾクゾクとした熱気の渦へと引き込んでいきます。
クールなイケメン達が悩み、戦う、壮大な物語のプロローグを思わせるダークな物語。思わず続きのページを探してしまう、濃厚な魅力たっぷりの作品です。

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