第2話

 自然主義を、まず『蒲団』のイメージで考えていましたところで僕の無知がまず露呈しましたね。

 しかも、「かつての日本型自然主義は、美術の発露、人間の研究を目的に意図的に行われたものである」

とすると、芸術の作成という学問的な属性を破棄した形での欲望の発露、または営利目的の活動となる場合であれば、なろう系は根本的に自然主義から乖離してるな、と今考えました。

 ロマン派は、全くの想定外でした。自分のイメージとしては、「人間の欲望をありのままに、赤裸々に、容赦なく表現する作品の分類」を自然主義ととらえました。この属性が下卑たりとの非難は多いですが、まあ、そこは主観的判断なので一旦削ぎ落としました。でも自分も、その露骨な態度は苦手です。その面で、ギャルゲー、アイドルへの嫌悪が強いです。


 努力は勝つ、姑息な戦術が最終的に勝つことはありえない。それとも、単純に圧倒的な力を求める。このような思想は、安直なタイプの反知性主義でもありますね。安直じゃない、正統な反知性主義は僕は伺い知れないのですが、この側面では知性主義である近代精神と真っ向から対立するでしょうね。

 知性主義がそろそろ自己矛盾を生み出したのかもしれませんね。いや、もっと前からですかね。『こころ』で十分煩悶されていましたね。果たして文化は時代によって分割できるか分かりませんが、歴史修正主義が流行していることからも、近代精神は今重要な局面にありそうです。



追記:またコメント返信のコピペになります。というか、前ページのコメントのものです。ちょっとなろう系から離れますが、重要な補足説明になるはずです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

(単発希望) 一盃口と「なろう系」 一盃口 @i-pe-ko-doradoradora

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ