たかが詩じゃないか

詩音 悠

『メロドラマ 』

月の光 受けて帰る 

銀色の道

滲んでる白光に 

包まれ歩いた

水晶のよう煌めく空 

見上げて一人

胸の中おさえてた 

涙あふれて

あゝ ありふれた 

安っぽいメロドラマさ

あなたの心の中に 

僕の影はどこにもない

愛されてると信じていた 

哀れなピエロさ僕は



冷たい風 空を渡り

頬をなでてく

差し出した手のひらに

粉雪舞い降り

軽いめまい感じながら

思い出探し

時間さえ気にもせず

街をさまよう

あゝ どこにでも

転がってるメロドラマさ

あなたの心はいつも

僕の瞳そらしていた

愛されてると信じていた

間抜けなピエロさ僕は



雪も止んで光が射す

朝焼けの街

思い出も色あせて

時間の彼方へ

笑顔さえも偽りなら

笑うしかない

屈辱も裏切りも

すべて捨てたい

あゝ 情けない

つまらないメロドラマさ

あなたの心はいつも

僕の心もてあそんだ

愛されてると信じていた

愚かなピエロさ僕は

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